JP3570624B2 - 連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法に係り、さらに詳しくは連続バルク重合によって、分子量が低く、分子量分布が狭く、高い酸価と低い揮発分含量を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造し得る工程に関する。
【0002】
背景技術
最近、国内で使用しているインク、塗料及びコーティング材は、殆ど有機溶剤である。ところが、これら有機溶剤は、使用の際に排出される有機物質によって大気汚染の主要因と認識されていると共に、可燃性であるから火災の危険性が高い。
【0003】
かかる短所を解決するための方法の一環として提案された、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を基材とした高固形分塗料やインクは、大気汚染の問題を生じさせることなく、有機溶剤に基づいた塗料やインクとは異なり、資源、エネルギー、作業環境などの面で要求されるコストを低減することができ、火災又は爆発の危険もないという長所などがある。
【0004】
しかし、このような技術を活用するためには固形分の増加による粘度上昇の問題を解決しなければならない。つまり、スチレン/アクリル系水溶性樹脂の分子量が増加すると、粘度が急激に増加し、結果として分子量の高い樹脂の場合には固形分の濃度を増加させるのに限界がある。たとえば、重量平均分子量約50,000〜100,000程度のスチレン/アクリル系水溶性樹脂を用いて水性インク及び水性塗料を製造する場合、固形分の含量が最大50%以下であるが、重量平均分子量が5,000〜15,000程度であれば、固形分の含量が70〜80%程度であっても、固形分含量の高いインク又は塗料を製造するのに別に問題がない。ところが、前記分子量を満足しても、分子量分布が広くなると、高分子量の樹脂が含有されて粘度が高くなるので、分子量分布が狭くならなければならない。
【0005】
更に、樹脂に水溶性を与えるためにカルボキシル基を導入するが、通常、アクリル酸又はメタクリル酸を用いて200以上の酸価を有するように樹脂を製造する。
【0006】
一方、水溶性樹脂内に揮発分含量が高ければ、インク又は塗料の製造時に泡が多く発生して作業性が悪く、泡を取り除くために消泡剤を多量使用しなければならないという問題が生じる。従って、水溶性樹脂内の揮発分含量が低いほど作業性が良くなり且つ消泡剤などの使用を減少させることが可能であって、インク及び塗料の物性が良くなる。
【0007】
このため、固形分含量の高い水溶性インク及び水性塗料を製造するには、分子量が低い、分子量の分布が狭い、高い酸価及び低い揮発分含量を有する水溶性樹脂の使用が必須である。
【0008】
このように、固形分含量の高い水溶性インク及び水性塗料を製造するためには、4,000〜16,000の重量平均分子量、2.2以下の分子量分布、200以上の酸価及び5%以下の揮発分含量を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂が必要である。しかし、このような条件を満足するスチレン/アクリル系水溶性樹脂は、公知となっている溶液重合法もしくは乳化重合法では製造が不可能である。即ち、溶液重合法では普通分子量の範囲が10,000〜100,000のスチレン/アクリル系樹脂を製造することができ、乳化重合法では数百万程度の分子量を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造することができる。
【0009】
米国特許第4,414,370号ではスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造するための連続バルク重合工程を提示しているが、これによれば、連続攪拌型反応器で235〜310℃の反応温度にて2分以上の滞留時間を有するようにモノマーを連続して注入し、重合物を脱揮装置(Devolatilizer)へ移送して揮発分を除去し、水平均分子量1,000〜6,000(重量平均分子量では約2,000〜12,000)、分子量分布2.0以下のスチレン/アクリル系水溶性樹脂を生産している。使用されたモノマーは、1:2乃至2:1のスチレン対α−メチルスチレンの重量比を有する混合物とアクリル酸が60:40〜80:20の重量比で構成されており、モノマー基準1〜10重量部のジエチレングリコールモノエチルエーテルを溶媒として用いた。一方、前記米国特許では、反応温度を調節するために、反応器ジャケットに熱媒油(Heat Transfer Oil)を流し、反応器の内部に冷却コイルを設けて熱媒油を流し、反応器の温度を上昇/下降するようにしている。
【0010】
しかしながら、上述した方法は、反応温度を制御するために反応器の外部にオイルジャケット、反応器の内部に冷却コイルを設けたが、このような場合、反応器の内部と反応器の外壁との温度偏差が大きくて反応器内の均一な温度制御が容易ではない。また、反応温度が高くて生産コストが上昇するので、低い反応温度でもほぼ同じ水準の分子量及び分子量分布を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂を生産できる工程が必要である。なお、上述の方法では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルは、反応物としてのアクリル酸とエステール反応を起こし生成物としての水溶性樹脂の酸価を低下させ、結果的に水に対する溶解性が低くなるので、製品の物性に影響を少なく与えながらも反応物の粘度を調節することが可能な物質を溶媒として使用する必要がある。
【0011】
更に、連続工程において、未反応モノマーと溶媒を生産された樹脂から除去する工程、即ち脱揮工程は、全工程の効率性の面だけではなく、揮発分含量など製品の物性の面においても重要な役割を果たす部分であるにも拘わらず、前記の方法ではこれに対する詳細な言及がないのが実情である。
【0012】
従って、本発明の目的は、従来の技術の問題点である、温度制御方式と反応温度、粘度調節物質として用いられた溶媒、揮発分含量などを改善し得る連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造工程を介して、分子量が少ない、分子量分布が狭い、高い酸価及び低い揮発分含量を有する水溶性樹脂を製造することができる方法を提供することにある。
【0013】
発明の開示
上記目的を達成するための本発明は、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造し得る連続バルク重合工程において、モノマー、開始剤及びモノマー100重量部に対して5〜15重量部のジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合溶媒を反応器に連続して注入し、オイルジャケットとオイルジャケット内の冷却コイルを用いて温度を制御することが可能な反応器で、反応温度150〜220℃、10〜20分の滞留時間にて重合が行われ、これをフォーリングストランド(falling strand)型脱揮装置に移送し、180〜210℃の温度と−500〜−750mmHgの圧力条件で運転して揮発分を除去させることを特徴とする。
【0014】
本発明の実施するための最良の形態
以下、本発明を更に具体的に説明する。
本発明によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法は、溶媒としてジプロピレングリコールメチルエーテル(DPM)と水との混合溶媒を使用し、スチレン系モノマーとアクリル系モノマー(以下、「モノマー」という)を低い反応温度、即ち約150〜220℃の低温でバルク連続重合法を用いてスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造する。選択的に、本発明は分子量調節剤としてα−メチルスチレンオリゴマーを更に含むことができる。
【0015】
図1はスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造するために考案された連続バルク重合工程を示す。図1に示すように、本発明で考案された連続バルク重合工程は、2つのモノマー攪拌タンク(1及び2)、反応器3、フォーリングストランド型の脱揮装置4、蒸留塔5、モノマーリサイクルタンク6などから構成される。
【0016】
モノマーをモノマー攪拌タンク(1又は2)から一定の速度で反応器3に注入し、反応器で10〜20分の滞留時間を有するように反応器の水位を調節する。この際、反応器の容量は75リットルであり、連続バルク重合の反応温度を効率よく制御するために熱媒油が流れ得るジャケットを設け、ジャケットの内部に低温の熱媒油が流れ得る冷却コイルを設けた。その結果、反応温度の制御が容易になり、低い温度150〜220℃の反応温度で重量平均分子量3,000〜10,000、分子量分布2.0以下のスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造することができた。
【0017】
反応器を経由することにより重合が完了した水溶性樹脂は、樹脂内の揮発成分を除去するために、フォーリングストランド型の脱揮装置4へ移送される。脱揮装置に熱媒油が流れ得るジャケットを設け、一定の温度が維持できるようにし、真空ポンプ7を用いて脱揮装置に一定の真空を保つことができるようにした。その結果、2%以下の揮発分含量を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造することができた。
【0018】
脱揮装置で除去された揮発成分は、未反応モノマー、高沸点物質、及び溶媒として用いられたジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合物から構成されている。前記揮発物質は、精製のために蒸留塔5へ移送されて高沸点物質が分離された後、モノマーリサイクルタンク6に蓄えられ、一定の比率が反応器に注入されてスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造に再活用される。
【0019】
一方、水溶性樹脂の製造に際して、反応熱吸収及び反応物の粘度調節のために、米国特許第4,414,370号では、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを溶媒として用いた。しかし、この物質はヒドロキシ基をもっているため、水溶性樹脂のカルボキシル基とエステール化反応を起こして水溶性樹脂の分子内に化学的に結合することにより、溶媒としての機能を喪失して、反応物の粘度が上昇し、反応器の内部温度の調節が難しくなり、なお且つ水溶性樹脂の酸価を落として製品の物性を低下させたりもする。
【0020】
従って、本発明では、モノマー100重量部に対して5〜15重量部のジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合物を溶媒として、反応物の粘度を調節することができると共に、アクリル酸とエステール反応を減らして、200〜230の酸価を有するスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造することができた。この際、前記溶媒混合物中の水の含量は20〜45重量%が好ましいが、前記水の含量が20重量%未満であれば、ジプロピレングリコールメチルエーテルとアクリル酸との間にエステール化反応がたくさん起こることになり、最終製品の酸価が低下するという問題が生じ、45重量%を超過すれば、水の蒸発量が多くなって反応器の内部圧力が上昇し、反応物の粘度を効果的に調節できないという問題が生じる。
【0021】
一方、本発明で用いられるモノマーは、スチレン系モノマー及びアクリル系モノマーを60〜80:20〜40の重量比で混合してなされるが、前記スチレン系モノマーは、スチレン単独或いは混合重量比50〜90:10〜50のスチレン及びα−メチルスチレンモノマーを含み、前記アクリル系モノマーはアクリル酸単独、或いは20重量%以下のアルキルアクリラートモノマーとアクリル酸との組合せを含む。
【0022】
本発明で分子量調節剤として用いられるα−メチルスチレンオリゴマーは、モノマー100重量部に対して2〜6重量部とする。この際、2重量部未満であれば、高分子量及び分子量分布の広い樹脂が生成され、6重量部を超過すれば、所望の分子量より低い分子量を有する樹脂が生成されて物性が低下する虞がある。
【0023】
前記α−メチルスチレンモノマーは、樹脂の分子量と分子量分布を調節する役割を果たすが、多量のα−メチルスチレンの含有は、樹脂の顔料分散性を低下させるという短所をもっている(Surface Phenomena and Latexes in Waterborn Coatings and Printing Technologies, Edited by M. K. Sharma, Plenum Press, New York, 1995, p139−151)。多量のα−メチルスチレンモノマーの代わりに分子量調節剤として少量のα−メチルスチレンオリゴマー、たとえばTekchem Corporation社のTechlon M21 Extraを使用することにより、顔料分散性に優れており且つ匂いも色も問題にならないスチレン/アクリル水溶性樹脂を製造することができる。
【0024】
更に、本発明における開始剤としては、反応が低温で起こるため、低温開始剤が用いられるが、t−ブチルペルオキシベンゾアート(t−butyl peroxy benzoate)が好ましく、その使用量は前記モノマーの総量に対して3〜6重量部が好ましい。
【0025】
本発明では重合物中の揮発分を取り除くためにフォーリングストランド型の脱揮装置を使用したが、前記方法は、米国特許第4,414,370号で用いた攪拌タンク(Stirred Tank)型の脱揮装置を使用した場合より、樹脂の表面積を大きくして樹脂内の揮発分を容易に除去し得るという点において有利である。
【0026】
一方、本発明のフォーリングストランド型脱揮装置の温度条件は180〜210℃が好ましく、前記温度が180℃未満であれば、樹脂内の揮発分を充分に除去し難いという問題が生じ、210℃を超えれば、樹脂が劣化して物性が低下するという問題が生ずる。
【0027】
また、前記フォーリングストランド型脱揮装置の圧力条件は、−750〜−500mmHgが好ましく、前記圧力が−750mmHg未満であれば、樹脂の流れ性が急激に悪くなり樹脂の移送が極めて難しくなるという問題が発生し、−500mmHgを超えれば、樹脂内の揮発分を充分に除去し難くなる。
【0028】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、この実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0029】
実施例1〜5
外部にオイルジャケットが設けられており、オイルジャケットの内部に冷却コイルが設けられている、温度が制御できる連続攪拌型反応器に、次の表1に記載の量だけスチレン系モノマー(スチレン及びα−メチルスチレン)とアクリル系モノマー(アクリル酸)を入れてスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。
【0030】
この際、用いられた重合開始剤はt−ブチルペルオキシベンゾアートであり、その使用量はモノマーの総量に対して3.5重量部であった。また、溶媒としては、ジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合物をモノマー100重量部に対して15重量部だけ使用した。この際、混合溶媒中の水の含量は35%であった。反応温度は150℃〜220℃に変化させた。一方、製造された水溶性樹脂の揮発分を除去するためにフォーリングストランド型の脱揮装置を通過させて、揮発分の除去された水溶性樹脂を最終的に得た。この際、前記脱揮装置の運転条件は195°、−750mmHgであった。
【0031】
【表1】
【0032】
比較例1〜3
本発明で利用された反応器がいかに効果的に反応器の内部温度を制御するかを裏付けるために、前記実施例2、4と5と同一の条件下で、反応器オイルジャケット内部の冷却コイルには熱媒油が流れないようにし、反応器の内部に臨時に冷却コイルを設け、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
前記表1と表2に示すように、通常の反応器により同一の反応温度で調節したスチレン/アクリル系水溶性樹脂の分子量分布は本発明による反応器により得たスチレン/アクリル系水溶性樹脂の分子量分布よりも広い。これは反応器内部の温度偏差により、平均的な反応温度が同一であっても、部分的には反応温度が異なるからである。即ち、反応器外部のオイルジャケットと反応器内部の冷却コイルを有するタイプの反応器では反応温度の制御が容易でないことが分る。
【0035】
実施例6〜9
揮発分除去装置である脱揮装置の運転条件の影響を調べるために、前記実施例4と同一の条件下で脱揮装置の運転条件を変化させながら、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
比較例4〜5
脱揮装置の運転条件に対する影響を更に詳しく調べるために、実施例4と同一の条件下で運転条件を変化させながら、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】
前記表4から分るように、脱揮装置の温度が低く且つ圧力が高い場合には揮発分含量が高く、脱揮装置の温度が高く且つ圧力が低い場合には揮発分含量は低いが、分子量分布が広くなり酸価が多少低下する。
【0040】
実施例10〜13
使用した混合溶媒の影響を調べるために、前記実施例4と同一の条件下で、混合溶媒の使用量(ジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合液)及び混合溶媒の組成を変化させ、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。
【0041】
比較例6
前記実施例10において溶媒としてジプロピレングリコールメチルエーテルのみを使用したことを除いては同様に実施した。これに対する結果を次の表5に示す。表5において、比較例6は単独溶媒の使用量である。
【0042】
【表5】
【0043】
実施例14〜17
使用したスチレン系モノマー含量の影響を調べるために、前記実施例4と同一の条件下でスチレンとα−メチルスチレンモノマーの使用量を変化させ、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】
実施例18〜20
使用したアクリル系モノマー含量の影響を調べるために、前記実施例4と同一の条件下でアクリル酸とメチルアクリラートの使用量を変化させ、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表7に示す。
【0046】
【表7】
【0047】
比較例7
米国特許第4,414,370号に提示された方法によって、反応器ジャケットに熱媒油を流し、反応器の内部に冷却コイルを設けて温度を制御し得る連続攪拌型反応器に、次の表8に記載の量だけスチレン系モノマー(スチレン及びα−メチルスチレン)とアクリル系モノマー(アクリル酸)を入れ、反応溶媒としてはジエチレングリコールモノエチルエーテルを使用し、次の表8に記載の温度でスチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表8に示す。
【0048】
【表8】
【0049】
実施例21〜22
使用したα−メチルスチレンオリゴマーの影響を調べるために、前記実施例4と同一の条件下でα−メチルスチレンオリゴマーの使用量を変化させ、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造した。これに対する結果を次の表9に示す。
【0050】
【表9】
【0051】
産業上の利用可能性
以上説明したように、スチレン/アクリル系水溶性樹脂を製造する連続バルク重合工程において、ジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合物を溶媒とし、従来の技術とは異なる方式の反応温度の制御方式、フォーリングストランド型脱揮装置の形態及び運転方法によって製造された本発明のスチレン/アクリル系水溶性樹脂は、従来の方法で製造された樹脂より低温においても低い分子量、狭い分子量分布、高い酸価及び低い揮発分含量を有するので、産業上非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続バルク重合工程を示す概略図である。
Claims (9)
- スチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法において、ジプロピレングリコールメチルエーテルと水との混合溶媒存在下で、スチレン系モノマーとアクリル系モノマーを150〜220℃の反応温度で重合した後、前記重合物からフォーリングストランド型の脱揮装置で揮発分を除去することを特徴とする連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記混合溶媒の使用量が、モノマー100重量部に対して5〜15重量部であることを特徴とする請求項1記載の連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記混合溶媒中の水の含量が、20〜45重量%であることを特徴とする請求項1記載の連続バルク重合によるスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記モノマーは、スチレン系モノマーとアクリル系モノマーを60〜80:20〜40の重量比で混合した混合物であることを特徴とする請求項1記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記スチレン系モノマーは、スチレン単独、或いはスチレンとα−メチルスチレンモノマーを50〜90:10〜50の重量比で混合した混合物であることを特徴とする請求項1又は4記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記アクリル系モノマーはアクリル酸単独、或いはアクリル酸とアルキルアクリラートモノマーとの混合物であり、前記アルキルアクリラートモノマーの含量は20重量%以下であることを特徴とする請求項1又は4記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記脱揮装置(devolatilizer)が180〜210℃の温度及び−500〜−750mmHgの圧力条件で運転されることを特徴とする請求項1記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記反応がオイルジャケットとオイルジャケット内部の冷却コイルとを用いて温度を制御するタイプの反応器で行われることを特徴とする請求項1記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
- 前記製造方法がモノマー100重量部に対して2〜6重量部のα−メチルスチレンオリゴマーを更に含むことを特徴とする請求項1記載のスチレン/アクリル系水溶性樹脂の製造方法。
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