JP3570544B2 - 受信周波数変換装置及び周波数帯域切替方法と受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信周波数変換装置及び周波数帯域切替方法に関し、特に、混合器の前段に並列接続された複数の帯域通過フィルタを自動的に切り替える場合に好適な受信周波数変換装置及び周波数帯域切替方法、及びその受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、受信装置の高周波段に用いるミキサーの受信周波数変換器としては、例えば図4や図5に示すものがある。図4の受信周波数変換器は、高周波(RF)信号を増幅する低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amp)41と、低雑音増幅器41の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる帯域通過フィルタ(BPF)42と、帯域通過フィルタ42の出力信号と発振器からの局部発振信号(Lo)とを混合し中間周波数(IF)信号を生成する混合器(MIX)43とを備えている。
【0003】
また、図5の受信周波数変換器は、高周波信号を増幅する低雑音増幅器51と、低雑音増幅器51の出力を切り替える切替スイッチ(RF SW1)52と、低雑音増幅器51の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる帯域通過フィルタ(BPF1)53、帯域通過フィルタ(BPF2)54と、両フィルタ53、54の出力を切り替える切替スイッチ(RF SW2)55と、両フィルタ53、54の一方の出力信号と発振器からの局部発振信号(Lo)とを混合し中間周波数信号を生成する混合器(MIX)56とを備えている。この場合、上記切替スイッチ52、55は手動で操作されるスイッチである。
【0004】
上記図4及び図5に示した如く、従来の受信周波数変換器では、イメージ周波数帯域のサーマルノイズによる混合器のNF(雑音指数)劣化を改善するため、混合器の前段に帯域通過フィルタを接続し、イメージ周波数帯域のサーマルノイズを減衰させNF劣化量の改善を行っている。
【0005】
ここで、ビットエラーレート劣化防止に関する従来例としては、例えば特開平11−205170号公報に記載のものが提案されている。同公報は、不要波や高域ノイズによるビットエラーレートの劣化防止を目的としたものであり、受信した複数チャンネルのデジタル衛星放送信号の高周波信号を入力し、希望チャンネルの中心周波数と同一周波数の局部発振信号で検波して復調I信号を、該局部発振信号を90度位相シフトさせた信号で検波してQ信号を夫々生成する高周波直接直交検波手段と、通過帯域幅が該希望チャンネルに応じて設定され、ダイレクト検波方式のように、該希望チャンネルに隣接したチャンネルの復調I、Q信号を除去するようにした可変通過帯域幅の低域フィルタと、該低域フィルタからの該希望チャンネルの復調I、Qを2進数に符号化する2値符号化手段と、該2値符号化手段で符号化された信号をデジタル復調及びエラー訂正され、該希望チャンネルのデジタル復調信号を出力するデジタル復調手段とを有し、前記低域フィルタは、予め定められた通過帯域幅が切換え設定されることを特徴とするデジタル衛星放送用受信機が開示されている。
【0006】
また、受信帯域内のノイズ軽減に関する従来例としては、例えば特開平11−242759号公報に記載のものが提案されている。同公報は、受信帯域内のノイズ軽減、妨害波となる不要到来波の影響の軽減を目的としたものであり、受信信号を受信周波数に応じた中間周波信号に変換する中間周波変換手段と、中間周波信号を選択するそれぞれ設定周波数の異なる複数の中間周波フィルタと、これらの中間周波フィルタを切換えて前記中間周波変換手段に接続する切換スイッチと、この切換スイッチを一定周期で順次切換え制御すると共に、前記中間周波フィルタの接続状態を示す中間周波フィルタ状態信号を出力する切換タイミング発生器と、前記中間周波数フィルタから出力される受信データを検出し、前記中間周波数フィルタ状態信号により前記受信データを出力している中間周波フィルタが継続して選択されるように前記切換タイミング発生器に切換スイッチ固定指令信号を出力する制御手段とを具備したことを特徴とする車載器が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例においては次のような問題点があった。
【0008】
上記図4及び図5に示した如く、従来の受信周波数変換器では、イメージ周波数帯域のサーマルノイズによる混合器のNF劣化を改善するため、混合器の前段に帯域通過フィルタを接続し、イメージ周波数帯域のサーマルノイズを減衰させNF劣化量の改善を行っている。しかし、受信周波数変換器の中には中間周波数(IF)に対し受信帯域(RF_BAND)が広いものがあり、こうなると帯域通過フィルタ1種類では対応できなくなる。このため、従来は、上記図4に示したように受信周波数変換器のタイプを分け、実装する帯域通過フィルタの乗せ換えを行ったり、上記図5に示したように並列に配置した帯域通過フィルタを手動で切り替えることにより対応していた。
【0009】
本発明の目的は、並列に接続した帯域通過フィルタの切り替え精度を、読み込む周波数設定データのビット数、位置を変えることで自由に選択可能とすると共に、並列に接続した帯域通過フィルタの数×帯域通過フィルタの周波数帯域で一定量のイメージ周波数帯域の減衰を可能とした受信周波数変換装置及び周波数帯域切替方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、前記高周波信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力する変換手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、前記高周波信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、を備えた受信周波数変換装置に適用される周波数帯域切替方法であって、前記受信周波数変換装置が、前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段を用いて、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出し、抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力して復調する受信装置において、前記高周波信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力する変換手段とを具備し、前記混合手段の中間周波数出力を増幅して復調する中間周波数段により復調信号を得ることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の受信周波数変換装置は、図1及び図2を参照しつつ説明すれば、前記高周波信号を増幅する増幅手段(1)と、前記増幅手段(1)の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段(3、4)と、局部発振信号を生成する電圧制御発振器(10)を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器(10)を制御する位相同期ループ回路(8)と、前記各帯域通過手段(3、4)の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器(10)からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段(6)と、前記各帯域通過手段(3、4)の何れかの入力を前記増幅手段(1)に接続する第一の切替手段(2)と、前記各帯域通過手段(3、4)の何れかの出力を前記混合手段(6)に接続する第二の切替手段(5)と、前記位相同期ループ回路(8)に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段(2、5)の切替動作を制御する制御手段(7)とを具備し、制御手段(7)は、位相同期ループ回路(8)の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段(21)と、該抽出手段(21)で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段(2、5)に出力する変換手段(22)とを具備している。
【0014】
[作用]
本発明の受信周波数変換装置は、制御手段が、周波数設定データに基づき第一の切替手段及び第二の切替手段の切替動作を制御するようにしている。このため、並列接続した複数の帯域通過手段の切り替え精度は、制御手段で読み込む所定ビット数で表現する周波数設定データのビット数、及びその所定ビット中の読み込む位置を変えることで、自由に選択することが可能となると共に、並列接続した帯域通過手段の数×帯域通過手段の周波数帯域で一定量のイメージ周波数帯域の減衰が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(1)構成の説明
図1は本発明の第1の実施形態の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。図1において、本発明の実施形態の受信周波数変換器は、低雑音増幅器(LNA)1と、切替スイッチ(RF SW1)2と、帯域通過フィルタ(BPF1)3と、帯域通過フィルタ(BPF2)4と、切替スイッチ(RF SW2)5と、混合器(MIX)6と、制御回路7と、PLL IC(Phase Locked Loop IC)8と、低域通過フィルタ(LPF)9と、電圧制御発振器(VCO:Voltage Control Oscillator)10とを備えている。
【0017】
上記構成を詳述すると、低雑音増幅器1は、HEMT(High Electron mobility Transistor)素子やSiGe素子、MOSFET等の回路を用いて、高周波(RF)信号を増幅する。切替スイッチ2は、MOSFETやPINダイオード等を用いて、制御回路7の制御に基づき接点2a側に切り替えられた場合は低雑音増幅器1の出力を帯域通過フィルタ3へ切り替え、接点2b側に切り替えられた場合は低雑音増幅器1の出力を帯域通過フィルタ4へ切り替える。帯域通過フィルタ3は、CRフィルタやLCフィルタ等を用いて、切替スイッチ2が接点2a側に切り替えられた場合、低雑音増幅器1の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる。帯域通過フィルタ4は、帯域通過フィルタ3とは異なる通過帯域を有するCRフィルタやLCフィルタ等を用いて、切替スイッチ2が接点2b側に切り替えられた場合、低雑音増幅器1の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる。
【0018】
切替スイッチ5は、制御回路7の制御に基づき接点5a側に切り替えられた場合は帯域通過フィルタ3の出力を混合器6へ接続し、接点5b側に切り替えられた場合は帯域通過フィルタ4の出力を混合器6へ接続する。混合器6は、帯域通過フィルタ3または帯域通過フィルタ4の出力信号と電圧制御発振器10の出力信号とを混合し中間周波数(IF)信号を生成する。この場合、低雑音増幅器1、混合器6が受信周波数変換器のフロントエンド部を構成している。
【0019】
制御回路7は、受信周波数変換器内のPLL回路周波数設定データの一部を読み取り、その読み取り値に応じて、切替スイッチ2及び切替スイッチ5を制御する。この制御回路7により、帯域通過フィルタ3、帯域通過フィルタ4を自動的に切り替えるようになっている。PLL IC8、低域通過フィルタ9、電圧制御発振器10は、公知のスワローカウンタPLL回路を構成している。スワローカウンタPLL回路は、電圧制御発振器10の出力信号の位相と周波数設定データの位相とを比較しながら、2つの位相が一致するように制御する。
【0020】
PLL IC8は、電圧制御発振器10の出力信号と周波数設定データとの位相差に比例した誤差信号を低域通過フィルタ9に出力する。低域通過フィルタ9は、上記誤差信号から高周波成分を除去し、所定周波数以下の周波数成分を通過させる。電圧制御発振器10は、低域通過フィルタ9の出力に基づき発振周波数を制御し、PLL IC8と混合器6とへ局部発振信号を出力する。
【0021】
即ち、本発明の実施形態の受信周波数変換器は、低雑音増幅器1、混合器6で構成される受信周波数変換器のフロントエンド部、及びPLL IC8、低域通過フィルタ9、電圧制御発振器10で構成されるスワローカウンタPLL回路に対し、周波数設定信号の任意ビット数のデータを検出し該検出したデータの値に応じて周波数帯域の切り替え制御を行う制御回路7、制御回路7の制御を受けて周波数帯域を切り替える切替スイッチ2、5、帯域通過フィルタ3、4を付加して構成されている。
【0022】
また、図2は本発明の実施形態の受信周波数変換器の制御回路7の構成例を示すブロック図である。本発明の実施形態の受信周波数変換器の制御回路7は、マスク回路21と、シリアル/パラレル変換回路22とを備えている。
【0023】
上記構成を詳述すると、マスク回路21は、入力された周波数設定データから大まかにカウントするBカウンタ設定信号と、Bカウンタを細分するAカウンタ設定信号の任意ビット数の所定データを取り出す。この場合、マスク回路21で取り出すビット数によって切替数を任意に設定することができる。シリアル/パラレル変換回路22は、マスク回路21によって取り出された任意のビットを入力し、シリアルデータからパラレルデータへ変換し、切替スイッチ2、5に入力する。従って、帯域通過フィルタ3,4の切り替えはBカウンタの設定信号に従い、マスタ回路ではAカウンタの設定信号を読まなくてもよい。
【0024】
(2)動作の説明
次に、本発明の実施形態の動作について図1〜図2を参照して詳細に説明する。
【0025】
受信周波数変換器の制御回路7は、入力された所定ビット数の周波数設定データから、マスク回路21にてBカウンタ設定信号の任意ビット数のデータを取り出す。この取り出すビット数によって切替数を任意に設定することができる。次に、制御回路7のマスク回路21によって取り出された任意のビットは、制御回路7のシリアル/パラレル変換回路22に入力され、シリアルデータからパラレルデータへ変換され、切替スイッチ2、5に入力される。切替スイッチ2、5は、制御回路7のシリアル/パラレル変換回路22から入力された信号に従い帯域通過フィルタ3及び帯域通過フィルタ4を切り替えることにより、周波数帯域の自動切り替えを行う。
【0026】
ここで、本実施形態の補足説明を行うと、パルススワロー方式のPLL回路を例にとると、発振周波数(Frf)は下記の式(式1、式2)で求められる。通常、比較周波数、2モジュラスプリスケーラの分周比は固定されているため、Bカウンタの値を読むことでおおよその発振周波数(Frf)を知ることができる。
【0027】
Frf=N×比較周波数 (式1)
N=(B×Y+A) (式2)
N:分周比、Y:2モジュラスプリスケーラ分周数
A:Aカウンタ値、B:Bカウンタ値
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、上記従来例の図4に示した帯域通過フィルタの乗せ換えや、上記従来例の図5に示した手動でのスイッチ切り替えで対応していた周波数帯域の切り替えを、図1に示すように受信周波数変換器内のPLL回路周波数設定データの一部を制御回路7で読み取り、その値に応じて切替スイッチ2、5を制御し、帯域通過フィルタ3、4を自動で切り替える。また、帯域通過フィルタ3、4を並列に多段接続することにより、低雑音増幅器1または混合器6の使用周波数範囲まで対応させることができ、帯域通過フィルタ3、4の切り替え精度は、制御回路7で読み込む周波数設定データのビット数、位置によって任意に設定することが可能である。
【0028】
従って、並列に接続した帯域通過フィルタの切り替え精度は、制御回路7で読み込む所定ビット数の周波数設定データのビット数、その所定ビット数の読み込む位置を変えることで、自由に選択することが可能となると共に、並列に接続した帯域通過フィルタの数×帯域通過フィルタの周波数帯域で一定量のイメージ周波数帯域の減衰が可能となる効果が得られる。
【0029】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
(1)構成の説明
図3は本発明の第2の実施形態の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。図3において、本発明の他の実施形態の受信周波数変換器は、切替スイッチ(RF SW1)31と、低雑音増幅器(LNA1)32と、低雑音増幅器(LNA2)33と、帯域通過フィルタ(BPF1)34と、帯域通過フィルタ(BPF2)35と、切替スイッチ(RF SW2)36と、混合器(MIX)37と、制御回路38とを備えている。
【0031】
上記構成を詳述すると、切替スイッチ31は、制御回路38の制御に基づき接点31a側に切り替えられた場合は高周波(RF)信号を低雑音増幅器32へ供給し、接点31b側に切り替えられた場合は高周波(RF)信号を低雑音増幅器33へ供給する。低雑音増幅器32、33は、高周波(RF)信号を増幅する。帯域通過フィルタ34は、切替スイッチ31が接点31a側に切り替えられた場合、低雑音増幅器32の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる。帯域通過フィルタ35は、切替スイッチ31が接点31b側に切り替えられた場合、低雑音増幅器33の出力信号のうち所定帯域の周波数成分を通過させる。
【0032】
切替スイッチ36は、制御回路38の制御に基づき接点36a側に切り替えられた場合は帯域通過フィルタ34の出力を混合器37へ接続し、接点36b側に切り替えられた場合は帯域通過フィルタ35の出力を混合器37へ接続する。混合器37は、帯域通過フィルタ34または帯域通過フィルタ35の出力信号と電圧制御発振器(図示略)の出力信号とを混合し中間周波数(IF)信号を生成する。
【0033】
制御回路38は、受信周波数変換器内のPLL回路周波数設定データの一部を読み取り、その読み取り値に応じて切替スイッチ31及び切替スイッチ36を制御する。これにより、帯域通過フィルタ34、帯域通過フィルタ35を自動的に切り替えるようになっている。尚、制御回路38の内部構成は上記実施形態の図2と同様であるため、図示及び説明は省略する。
【0034】
(2)動作の説明
次に、本発明の第2の実施形態の動作について図3を参照して詳細に説明する。 受信周波数変換器の制御回路38は、上記実施形態と同様に、入力された周波数設定データから任意ビット数のデータを取り出し、シリアルデータからパラレルデータへ変換し、切替スイッチ31、36に入力する。切替スイッチ31、36は、制御回路38から入力された信号に従い帯域通過フィルタ34及び帯域通過フィルタ35を切り替えることにより、周波数帯域の自動切り替えを行う。即ち、低雑音増幅器32、33込みで帯域通過フィルタ34、35の周波数帯域切り替えを行うことにより、混合器37の使用周波数範囲まで帯域通過フィルタ34、35の周波数帯域を拡張することができる。
【0035】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、上記実施形態と同様に、並列に接続した帯域通過フィルタの切り替え精度は、制御回路38で読み込む周波数設定データのビット数、位置を変えることで自由に選択することが可能となると共に、並列に接続した帯域通過フィルタの数×帯域通過フィルタの周波数帯域で一定量のイメージ周波数帯域の減衰が可能となる効果が得られる。
【0036】
ここで、PLLの設定周波数は上述した(式1),(式2)で求められる。例えば、周波数設定データのBIT位置で切替の精度が設定可能というのは、設定周波数のステップ((式1)の比較周波数のこと)を、250kHzにした場合、Aカウンタの最下位BITを取り出して、BANDの切替を行うと、250kHzで、BANDの切替が出来、Aカウンタの下位2BIT目を取り出して、BANDの切替を行うと、500kHzでBANDの切替が出来る、ということを指している。また、読み込むビット数で、切替精度を切替えるというのは、Aカウンタの最下位BITから、3BITまでを読み込めば、8段階の切替が可能であり、4ビット目までを読み込めば16段階の切替が可能と言うことである。
【0037】
なお、上記各実施形態に用いた高周波段に加えて、受信装置では、中間周波数段によって、送信された信号を復調してベースバンドとし、ベースバンド信号を所定のフォーマットで送信されたデータや、音声、画像信号を出力することにより、混変調や相互変調の少ない、正確なデータとして出力することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、受信周波数変換装置の制御手段が、位相同期ループ回路の周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて第一の切替手段及び第二の切替手段の切替動作を制御し、並列接続した複数の帯域通過手段を切り替え制御するようにしているため、並列接続した複数の帯域通過手段の切り替え精度は、制御手段で読み込む周波数設定データのビット数、位置を変えることで自由に選択することが可能となると共に、並列接続した帯域通過手段の数×帯域通過手段の周波数帯域で一定量のイメージ周波数帯域の減衰が可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の受信周波数変換器の制御回路の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。
【図4】従来例の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。
【図5】従来例の受信周波数変換器の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、32、33 低雑音増幅器
2、5、31、36 切替スイッチ
3、4、34、35 帯域通過フィルタ
6、37 混合器
7、38 制御回路
8 PLL IC
9 低域通過フィルタ
10 電圧制御発振器
Claims (5)
- 入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、
前記高周波信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、
局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、
前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力する変換手段とを具備することを特徴とする受信周波数変換装置。 - 入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、
前記高周波信号を増幅する並列接続された複数の増幅手段と、
前記各増幅手段に各々接続され前記各増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる複数の帯域通過手段と、
局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、
前記各増幅手段の何れかの入力を前記高周波信号の供給部に接続する第一の切替手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、
前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力する変換手段とを具備することを特徴とする受信周波数変換装置。 - 入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、
前記高周波信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、
局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、
を備えた受信周波数変換装置に適用される周波数帯域切替方法であって、
前記受信周波数変換装置が、前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段を用いて、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出し、抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力することを特徴とする周波数帯域切替方法。 - 入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力する受信周波数変換装置において、
前記高周波信号を増幅する並列接続された複数の増幅手段と、
前記各増幅手段に各々接続され前記各増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる複数の帯域通過手段と、
局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、
前記各増幅手段の何れかの入力を前記高周波信号の供給部に接続する第一の切替手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、
を備えた受信周波数変換装置に適用される周波数帯域切替方法であって、
前記受信周波数変換装置が、前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段を用いて、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出し、抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力することを特徴とする周波数帯域切替方法。 - 入力された高周波信号に基づき中間周波数信号を出力して復調する受信装置において、
前記高周波信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段の出力の所定帯域の周波数成分を通過させる並列接続された複数の帯域通過手段と、
局部発振信号を生成する電圧制御発振器を有し且つ該局部発振信号及び所定の周波数設定データの互いの位相が一致するように該電圧制御発振器を制御する位相同期ループ回路と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力信号と前記電圧制御発振器からの局部発振信号とを混合し中間周波数信号を出力する混合手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの入力を前記増幅手段に接続する第一の切替手段と、
前記各帯域通過手段の何れかの出力を前記混合手段に接続する第二の切替手段と、
前記位相同期ループ回路に入力される周波数設定データの一部を読み取り、該読み取り値に応じて前記第一及び第二の切替手段の切替動作を制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記位相同期ループ回路の周波数設定データから任意ビット数のシリアルデータを抽出する抽出手段と、該抽出手段で抽出した前記任意ビット数のシリアルデータをパラレルデータに変換し前記第一及び第二の切替手段に出力する変換手段とを具備し、
前記混合手段の中間周波数出力を増幅して復調する中間周波数段により復調信号を得ることを特徴とする受信装置。
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JP37491899A JP3570544B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 受信周波数変換装置及び周波数帯域切替方法と受信装置 |
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