JP3545306B2 - 紙幣計数機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣計数機に関するものであり、さらに詳細には、効率良く、紙幣を計数することができ、紙幣を金種別に選別することのできる小型の紙幣計数機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の紙幣計数機にあっては、種々の金種の紙幣が含まれた紙幣を計数するように構成されているため、計数された紙幣を金種別に保管する機構を有しているのが一般であった。
【0003】
その一方で、近年、紙幣計数機の小型化が要請され、機構の簡素化が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる小型の紙幣計数機にあっては、計数された紙幣を金種別に保管するスペースがないため、計数された紙幣を金種別に保管する機構を設けることができず、したがって、種々の金種の紙幣を含んだ紙幣を計数する場合には、金種毎に、紙幣を計数した後に、紙幣を金種別に選別する必要があり、効率がきわめて悪いという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は、効率良く、紙幣を計数することができ、紙幣を金種別に選別することのできる小型の紙幣計数機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、計数すべき紙幣をセットする紙幣セット手段と、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣を、1枚づつ、紙幣計数機内に繰り出す紙幣繰り出し手段と、前記紙幣繰り出し手段によって、紙幣計数機内に繰り出された紙幣を搬送する紙幣搬送手段と、紙幣の光学的性質および/または磁気的性質を検出して、紙幣の検出データを生成する検出データ生成手段と、紙幣の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、前記検出データ生成手段によって生成された紙幣の検出データと、前記基準データ記憶手段に記憶された紙幣の基準データを比較して、紙幣が受け入れ可能か否かおよび紙幣の金種、前記紙幣搬送手段によって、紙幣が1枚づつ搬送されているか否かならびに紙幣が紙幣計数機内で、ジャミングを起こしたか否かを判別するとともに、計数すべき紙幣を計数する判別計数手段と、前記判別計数手段によって計数された紙幣の計数値を記憶可能なメモリ手段と、計数された紙幣を集積する紙幣集積手段を備えた紙幣計数機において、前記判別計数手段が、紙幣が基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣であると判別したときに、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を計数し、当該金種の紙幣計数値を増大させて、前記メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、紙幣を計数するとともに、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が前記紙幣集積手段に送られるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記紙幣集積手段に集積された前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が、前記紙幣集積手段から回収された後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動して、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする紙幣計数機によって達成される。
【0007】
本発明によれば、判別計数手段は、紙幣が基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣であると判別したときに、基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を計数し、その金種の紙幣計数値を増大させて、メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、紙幣を計数するとともに、基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が紙幣集積手段に送られるタイミングで、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段の駆動を停止させ、紙幣集積手段に集積された基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が、紙幣集積手段から回収された後に、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段を駆動して、紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されているから、基準金種とは異なる金種の紙幣も計数することができ、また、基準金種とは異なる金種の紙幣が紙幣集積手段に送られた時点で、紙幣計数機は停止されるから、紙幣集積手段に送られた基準金種とは異なる金種の紙幣を回収して、紙幣集積手段に集積された基準金種の紙幣とは別個に保管することによって、紙幣を金種別に選別することが可能になる。
【0008】
本発明の好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、最初に受け入れ可能と判別した紙幣の金種を基準金種として、設定可能に構成されている。
【0009】
本発明の好ましい実施態様によれば、枚数が多い金種の紙幣が最初に判別されるように、紙幣を紙幣セット手段にセットすることによって、自動的に、枚数の多い紙幣を紙幣集積手段に集積することが可能になる。
【0010】
本発明の別の好ましい実施態様においては、さらに、基準金種を指定する基準金種設定手段を備えている。
【0011】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、情報を報知する報知手段を備え、前記判別計数手段が、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を検出したときに、前記報知手段によって、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を検出した旨を報知させるように構成され、前記報知手段が、紙幣の計数結果を表示する表示手段およびアラームを発生するアラーム手段よりなる群から選ばれる報知手段によって構成されている。
【0012】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、オペレータは、基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を検出されたことを確実に知ることができ、紙幣集積手段に送られた基準金種とは異なる金種の紙幣を回収して、紙幣集積手段に集積された基準金種の紙幣とは別個に保管することによって、確実に、紙幣を金種別に選別することが可能になる。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、操作されたときに、前記判別計数手段にスタート信号を出力するスタート手段を備え、前記判別計数手段が、前記スタート手段からスタート信号が入力されたときに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動して、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されている。
【0014】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、前記紙幣セット手段内に、紙幣が存在することを検出したときに、前記判別計数手段に、紙幣検出信号を出力する紙幣センサと、前記紙幣集積手段内に、紙幣が存在することを検出したときに、前記判別計数手段に、集積紙幣検出信号を出力する集積紙幣センサとを備え、前記判別計数手段が、前記紙幣センサから、紙幣検出信号が入力され、かつ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた残りの紙幣の計数を開始するように構成されている。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記紙幣セット手段が、前記紙幣集積手段に集積可能な紙幣の枚数よりも枚数の多い紙幣をセット可能に構成され、前記判別計数手段が、前記紙幣集積手段に集積可能な最大枚数の紙幣が、前記紙幣集積手段に集積されるまでを、1つの計数サイクルとして、計数すべき紙幣を検出するたびに、紙幣計数値を増大させて、前記メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、計数すべき紙幣を計数し、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させるとともに、当該計数サイクルで計数した計数すべき紙幣の計数値を仮計数値として、前記メモリ手段の仮計数値記憶領域に記憶させ、その後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の次の計数サイクルの計数を再開するように構成されている。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、計数すべき紙幣をセットする紙幣セット手段が、計数された紙幣を集積する紙幣集積手段に集積可能な紙幣の枚数よりも枚数の多い紙幣をセット可能に構成され、判別計数手段が、紙幣集積手段に集積可能な最大枚数の紙幣が、紙幣集積手段に集積されるまでを、1つの計数サイクルとして、計数すべき紙幣を検出するたびに、紙幣計数値を増大させて、メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、計数すべき紙幣を計数し、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段の駆動を停止させるとともに、その計数サイクルで計数した紙幣の計数値を仮計数値として、メモリ手段の仮計数値記憶領域に記憶させ、その後に、紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、紙幣セット手段にセットされた紙幣の次の計数サイクルの計数を再開するように構成されているから、受け入れ不能な紙幣が検出された場合や、紙幣の多重送りや紙幣のジャミングが発生した場合において、紙幣の計数動作を停止しても、それ以前の計数サイクルで計数した紙幣の仮計数値を初期値として、紙幣の計数を再開することができ、改めて、紙幣の計数をし直す必要がなく、受け入れ不能紙幣回収手段および受け入れ不能紙幣回収部を設けないで、紙幣計数機を小型化しても、紙幣の計数効率を損なうことなく、効率良く、紙幣を計数することが可能となる。
【0017】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、当該計数サイクルで計数した紙幣の計数値を、前の計数サイクルにおいて、計数され、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値に上書きして、更新し、更新された仮計数値を、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に記憶させるように構成されている。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、その計数サイクルで計数した紙幣の計数値で、前の計数サイクルにおいて、計数され、メモリ手段の仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を上書きして、更新し、更新された仮計数値を、メモリ手段の仮計数値記憶領域に記憶させるように構成されているから、受け入れ不能な紙幣が検出された場合や、紙幣の多重送りや紙幣のジャミングが発生した場合において、紙幣の計数動作を停止しても、それ以前に実行されたすべての計数サイクルで計数した紙幣の仮計数値を初期値として、紙幣の計数を再開することができ、改めて、紙幣の計数をし直す必要がなく、受け入れ不能紙幣回収手段および受け入れ不能紙幣回収部を設けないで、紙幣計数機を小型化しても、紙幣の計数効率を損なうことなく、効率良く、紙幣を計数することが可能となる。
【0019】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、前記紙幣搬送手段によって、2枚以上の紙幣が同時に搬送されていると判別したときに、前記2枚以上の紙幣が前記紙幣集積手段に集積されるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されている。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、判別計数手段が、紙幣搬送手段によって、2枚以上の紙幣が同時に搬送されており、多重送りが発生していると判別したときに、多重送りを発生させた紙幣が紙幣集積手段に集積されるタイミングで、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段の駆動を停止させているから、受け入れ不能紙幣回収手段および受け入れ不能紙幣回収部を設けなくても、多重送りを発生させた紙幣を紙幣集積手段に回収することができ、多重送りを発生させた紙幣を紙幣集積手段から取り除き、集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、メモリ手段の計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段を駆動させて、紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されているから、何枚の紙幣が同時に送られたかを判定することができず、通常は、改めて、紙幣の計数をし直す必要がある多重送りの場合にも、それ以前に実行されたすべての計数サイクルで計数した紙幣の仮計数値を初期値として、紙幣の計数を再開することができ、きわめて効率良く、紙幣を計数することが可能になる。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、検出した紙幣が受け入れ不能な紙幣であると判別したときは、前記受け入れ不能な紙幣を計数せず、前記受け入れ不能な紙幣が前記紙幣集積手段に集積されるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記スタート手段からスタート信号が入力された時点で、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されている。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、紙幣が受け入れ不能な紙幣であると判別したときは、判別計数手段は、その紙幣を計数せず、その受け入れ不能な紙幣が紙幣集積手段に集積されるタイミングで、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段の駆動を停止させ、その受け入れ不能な紙幣が紙幣集積手段から回収された後に、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段を駆動させて、紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開しているので、受け入れ不能な紙幣を確実に回収し、受け入れ可能な計数すべき紙幣のみを計数して、紙幣集積手段内に集積させることが可能になる。
【0023】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、紙幣が紙幣計数機内で、ジャミングを起こしたと判別したときに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されている。
【0024】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、判別計数手段が、紙幣が紙幣計数機内で、ジャミングを起こしたと判別したときに、紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、ジャミングを起こした紙幣が紙幣集積手段から取り除かれて、集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、メモリ手段の計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、紙幣繰り出し手段および紙幣搬送手段を駆動させて、紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されているから、何枚の紙幣がジャミングを起こしたかを判定することができず、通常は、改めて、紙幣の計数をし直す必要がある紙幣のジャミングの場合にも、それ以前に実行されたすべての計数サイクルで計数した紙幣の仮計数値を初期値として、紙幣の計数を再開することができ、きわめて効率良く、紙幣を計数することが可能になる。
【0025】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記判別計数手段が、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に、計数すべき紙幣の金種毎の計数枚数を記憶させるとともに、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に、計数すべき紙幣の仮計数値として、それまでの計数サイクルにおいて、計数した計数すべき紙幣の金種毎の計数枚数を記憶させるように構成されている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0027】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の略縦断面図である。
【0028】
図1に示されるように、紙幣計数機は、計数すべき紙幣を装填する紙幣ホッパー1と、紙幣ホッパー1に紙幣が装填されているか否かを検出する紙幣センサ2と、紙幣ホッパー1に装填された最下の紙幣に当接して、その回転にともない、最下の紙幣を紙幣計数機内に蹴り出す蹴り出しローラ3と、その回転にともなって、蹴り出しローラ3によって蹴り出された紙幣を、紙幣計数機内に送り込む繰り出しローラ4と、繰り出しローラ4と反対方向に回転され、繰り出しローラ4と協働して、紙幣を1枚づつに分離する分離ローラ5と、繰り出しローラ4および分離ローラ5の下流側に設けられ、紙幣を紙幣搬送通路6に送る送りローラ7と、紙幣搬送通路6に設けられ、紙幣を搬送する搬送ベルト8と、紙幣搬送通路6に設けられ、紙幣を判別するための検出信号を生成するセンサデバイス9と、複数の羽根を備え、紙幣を紙幣集積部10内に集積させる羽根車11と、紙幣集積部10に紙幣が集積されているか否かを検出する集積紙幣センサ12と、紙幣を羽根車11の隣接する羽根の間に送り込むローラ13と、操作パネル14とを備えている。
【0029】
ここに、紙幣ホッパー1には、M枚の紙幣が装填可能であり、紙幣集積部10には、N枚の紙幣(NはMより小さい正の整数である。)が集積可能に構成されており、本実施態様においては、M、Nは、たとえば、500枚、200枚に設定されている。
【0030】
また、センサデバイス9は、発光手段(図示せず)から発せられ、紙幣を透過した光を受光手段(図示せず)によって検出して、透過光量を検出し、紙幣の透過光量データを生成するとともに、紙幣のサイズを光学的に検出して、紙幣のサイズ検出データを生成し、また、紙幣の磁気的性質を検出して、紙幣の磁気検出データを生成し、それぞれ、後述するCPUに出力するように構成されている。本実施態様においては、センサデバイス9は、さらに、発光手段から発せられ、紙幣によって反射された光を検出し、紙幣の表面パターンを検出して、紙幣の表面パターン検出データを生成し、紫外線光源(図示せず)から発せられた紫外線によって、紙幣に含まれた蛍光物質が励起されて、放出する蛍光を検出して、蛍光検出データを生成し、また、紙幣に形成されている金属片を検出して、金属片検出データを生成し、それぞれ、後述するCPUに出力可能に構成されている。
【0031】
図2に示されるように、計数すべき紙幣の枚数を指定する「PRESET」キー20と、すでに計数された紙幣の枚数に、計数すべき紙幣の枚数と加算させる加算モードで、紙幣を計数する場合に操作される「ADD」キー21と、計数した紙幣の金額を表示させる金額表示モードで、紙幣を計数する場合に操作される「VALUE」キー22と、N枚の紙幣の計数完了後に、N枚の紙幣を紙幣集積部10から取り出し、紙幣ホッパー1に残っている(M−N)枚の紙幣を継続して、計数する継続計数モードで、紙幣を計数する場合に操作される「CVC」キー23と、「VALUE」キー22が操作された金額表示モードにおいて、金種別に金額を表示させるか、あるいは、計数した紙幣の合計金額を表示させるかを選択する「DE」キー24と、センサデバイス9が検出した紙幣の磁気的性質ならびに紙幣のサイズおよび表面パターンと、基準磁気データならびに紙幣の基準サイズデータおよび紙幣の基準表面パターンデータとの不一致の程度が、どの程度であれば、一致した判別すべきかの許容値であるしきい値などの各種検出レベルを設定する「FUNCTION」キー25と、テンキー26と、紙幣の計数を開始させる「START」キー27と、紙幣の計数を確定的に終了させる「END」キー28と、表示部29を備えている。
【0032】
図3は、本発明の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の駆動系、検出系、制御系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【0033】
図3に示されるように、紙幣計数機の駆動系は、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を駆動するモータ30を備え、モータ30の駆動力は、電磁クラッチ31および電磁ブレーキ32を介して、蹴り出しローラ3および繰り出しローラ4に断続的に伝達されるように構成されている。
【0034】
図3に示されるように、紙幣計数機の検出系は、紙幣ホッパー1に紙幣が装填されているか否かを検出する紙幣センサ2と、紙幣を判別するセンサデバイス9と、紙幣集積部10に紙幣が集積されているか否かを検出する集積紙幣センサ12とを備えている。
【0035】
図3に示されるように、紙幣計数機の制御系は、紙幣計数機全体を制御するCPU35と、各金種の紙幣の基準データを記憶するROM36と、RAM37とを備えている。ここに、基準データとしては、各金種毎の紙幣の基準透過光量データ、各金種毎の紙幣の基準サイズデータ、各金種毎の紙幣の基準磁気データ、各金種毎の紙幣の基準表面パターンデータ、各金種毎の紙幣の基準蛍光データおよび各金種毎の紙幣の基準金属片データが、それぞれ、ROM36に記憶されている。
【0036】
図3に示されるように、紙幣計数機の入力系は、「PRESET」キー20と、「ADD」キー21と、「VALUE」キー22と、「CVC」キー23と、「DE」キー24と、「FUNCTION」キー25と、テンキー26と、「START」キー27と、「END」キー28とを備えており、紙幣計数機の表示系は、表示部29を備えている。
【0037】
以上のように構成された本発明の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機は、以下のようにして、紙幣を計数する。
【0038】
まず、紙幣ホッパー1に、装填可能な最大枚数MであるM枚の紙幣が、紙幣ホッパー1に装填される。
【0039】
本実施態様においては、紙幣ホッパー1に、装填可能な最大枚数MであるM枚の紙幣がセットされ、紙幣集積部10内に、集積可能な紙幣枚数Nに等しいN枚の紙幣が、紙幣ホッパー1から、紙幣計数機内に繰り出され、センサデバイス9がN枚の紙幣を検出して、紙幣の計数が完了した後に、紙幣集積部10に集積された紙幣を、紙幣集積部10から取り出し、紙幣ホッパー1に残っている(M−N)枚の紙幣を継続して、計数する継続計数モードで、紙幣計数機が動作されるように構成されており、そのため、次いて、オペレータによって、「CVC」キー23が操作される。
【0040】
紙幣ホッパー1に、M枚、たとえば、500枚の紙幣がセットされ、操作パネル14の「START」キーが操作されると、CPU35にスタート信号が入力される。紙幣が紙幣ホッパー1内に存在している間、CPU35には、紙幣センサ2から、紙幣検出信号が入力される。
【0041】
スタート信号を受けると、CPU35は、モータ30に駆動信号を出力し、モータ30が駆動される。その結果、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が、モータ30によって駆動される。ここに、モータ30の駆動力は、電磁クラッチ31および電磁ブレーキ32を介して、蹴り出しローラ3および繰り出しローラ4に断続的に供給される。
【0042】
蹴り出しローラ3が回転されると、紙幣ホッパー1に装填された紙幣のうち、蹴り出しローラ3が当接している最下の紙幣が、蹴り出しローラ3と下面との摩擦力によって、繰り出しローラ4に向けて、蹴り出される。
【0043】
紙幣はさらに、繰り出しローラ4によって、紙幣計数機内に送られ、その際、繰り出しローラ4と逆方向に回転されている分離ローラ5によって、同時に、2枚以上の紙幣が紙幣搬送通路6に送られることが防止される。
【0044】
こうして、紙幣は、1枚づつ、送りローラ7に送られ、送りローラ7によって、紙幣搬送通路6内に送られる。
【0045】
次いで、センサデバイス9によって、紙幣が検出され、紙幣の透過光量検出データ、紙幣のサイズ検出データ、紙幣の磁気検出データ、紙幣の表面パターン検出データ、紙幣の蛍光検出データおよび紙幣の金属片検出データが生成されて、CPU35に送られる。
【0046】
CPU35は、センサデバイス9からこれらの検出データを受けると、ROM36にアクセスして、紙幣の各金種各金種毎の基準透過光量検出データ、基準サイズ検出データ、基準磁気検出データ、基準表面パターン検出データ、基準蛍光検出データおよび基準金属片検出データを、ROM36から読み出す。
【0047】
CPU35は、まず、ROM36から読み出した基準透過光量検出データを、センサデバイス9から入力された紙幣の各金種の透過光量検出データと比較し、紙幣が1枚づつ送られているか、あるいは、2枚以上の紙幣が同時に送られているかを判別する。
【0048】
その結果、紙幣の各金種の基準透過光量検出データと、センサデバイス9から入力された紙幣の透過光量検出データとを比較した結果、2枚以上の紙幣が同時に送られ、多重送りが発生したと判別したときは、CPU35は、それらの紙幣を計数せず、それらの紙幣が紙幣集積部10に送られるタイミングで、駆動停止信号をモータ30に出力する。
【0049】
したがって、多重送りを発生させた紙幣は、センサデバイス9から、さらに、ローラ13に送られて、ローラ13によって、羽根車11の隣接する羽根の間に送り込まれ、紙幣集積部10内に集積された時点で、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が停止される。紙幣集積部10に送られた多重送りを発生させた紙幣は、オペレータによって、回収される。
【0050】
これに対して、検出された紙幣が1枚づつ、送られていると判別したときは、CPU35は、さらに、センサデバイス9から入力された紙幣のサイズ検出データ、紙幣の磁気検出データ、紙幣の表面パターン検出データ、紙幣の蛍光検出データおよび紙幣の金属片検出データを、ROM36から読み出した紙幣の金種毎の基準サイズ検出データ、基準磁気検出データ、基準表面パターン検出データ、基準蛍光検出データおよび基準金属片検出データと比較する。
【0051】
紙幣のサイズ検出データと紙幣の金種毎の基準サイズ検出データとを比較した結果、紙幣の長辺の長さが各金種の紙幣の基準長辺長よりも、所定の割合を越えて、長いと判別したときは、2枚以上の紙幣が一部重なり合って、搬送され、紙幣がジャミングを起こす虞が高く、それらの紙幣を紙幣集積部10に送ることができない虞があり、すでに、それらの紙幣がジャミングを起していた場合には、紙幣集積部10に送ることができないため、CPU35は、それらの紙幣を計数することなく、ただちに、モータ30に駆動停止信号を出力し、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が停止される。
【0052】
蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13の停止後、紙幣計数機が開かれ、一部重なり合って、搬送された紙幣あるいはジャミングを起した紙幣は、オペレータによって、取り除かれる。
【0053】
紙幣のサイズ検出データと紙幣の金種毎の基準サイズ検出データとを比較した結果、紙幣の長辺の長さが各金種の紙幣の基準長辺長よりも、所定の割合を越えて、長いことはないと判別したときは、CPU35は、センサデバイス9から入力された紙幣のサイズ検出データ、紙幣の磁気検出データ、紙幣の表面パターン検出データ、紙幣の蛍光検出データおよび紙幣の金属片検出データと、ROM36から読み出した紙幣の金種毎の基準サイズ検出データ、基準磁気検出データ、基準表面パターン検出データ、基準蛍光検出データおよび基準金属片検出データとを比較して、センサデバイス9が検出した紙幣が受け入れ可能か否かおよびその金種が判別される。
【0054】
その結果、紙幣が受け入れ可能であると判別したときは、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に記憶されている紙幣のその金種の計数枚数を1枚だけ増大させるとともに、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数を1枚だけ増大させる。このときには、1枚目の紙幣が検出されているので、CPU35は、その金種の紙幣の計数枚数および紙幣の合計検出枚数として、それぞれ、1枚をRAM37の計数値記憶領域および所定のメモリ領域に書き込む。
【0055】
同時に、CPU35は、紙幣の判別された金種を基準金種として、RAM37の所定のメモリ領域に書き込む。
【0056】
紙幣は、センサデバイス9から、さらに、ローラ13に送られて、ローラ13によって、羽根車11の隣接する羽根の間に送り込まれ、紙幣集積部10内に集積される。
【0057】
紙幣が、紙幣集積部10内に送られると、蹴り出しローラ3によって、紙幣ホッパー1内に装填されている次の最下の紙幣が、繰り出しローラ4に向けて蹴り出される。
【0058】
これに対して、センサデバイス9が検出した紙幣が、偽造紙幣や外国紙幣などの受け入れ不能な紙幣であると判別したときは、CPU35は、その受け入れ不能な紙幣を計数することも、また、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数を増大させることもなく、受け入れ不能な紙幣が紙幣集積部10に送られるタイミングで、駆動停止信号をモータ30に出力する。
【0059】
その結果、センサデバイス9によって、受け入れ不能な紙幣と判別された紙幣が、紙幣集積部10内に集積された時点で、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が停止される。紙幣集積部10に集積された受け入れ不能な紙幣は、オペレータによって、回収されるが、それまでに、紙幣集積部10内に集積されていた基準金種の紙幣は回収されない。
【0060】
紙幣の多重送りが発生した場合および受け入れ不能な紙幣が検出された場合には、紙幣が、紙幣集積部10内に送られても、紙幣ホッパー1に装填されている次の紙幣が、自動的に、蹴り出しローラ3によって、繰り出しローラ4に向けて、蹴り出されることはなく、オペレータによって、「START」キー27が操作されて初めて、紙幣ホッパー1に装填されている次の紙幣が、1枚目の紙幣と同様にして、蹴り出しローラ3および繰り出しローラ4によって、紙幣計数機内に送り込まれる。
【0061】
CPU35によって、最初に、紙幣が受け入れ可能と判別され、その金種が基準金種として、RAM37に書き込まれた後に、蹴り出しローラ3および繰り出しローラ4によって、1枚づつ、紙幣搬送通路6内に繰り出された紙幣については、CPU35によって、センサデバイス9が検出した紙幣の検出データおよびROM36から読み出した紙幣の各金種の基準データに基づいて、多重送りが発生したか否か、紙幣のジャミングが発生したか否か、紙幣が受け入れ可能か否かに加えて、紙幣の金種が、RAM37に記憶された基準金種、すなわち、最初に受け入れ可能と判別された紙幣の金種に一致するか否かが判別される。
【0062】
詳細には、紙幣の多重送りも紙幣のジャミングも発生してはおらず、紙幣が受け入れ可能な紙幣であると判別して、その紙幣の金種を判別したときには、CPU35は、さらに、RAM37にアクセスして、RAM37に書き込まれた基準金種を読み出し、その紙幣の金種と一致するか否かを判別する。
【0063】
その結果、その紙幣の金種が、RAM37に書き込まれた基準金種と一致すると判別したときは、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に記憶されているその金種の計数枚数を1枚だけ増大させるともに、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数を1枚だけ増大させて、その紙幣を、紙幣集積部10に送って、集積させる。
【0064】
これに対して、その紙幣の金種が、RAM37に書き込まれた基準金種と一致しないと判別したときは、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に、その金種の計数枚数が記憶されているときは、その金種の計数枚数を1枚だけ増大させ、RAM37の計数値記憶領域に、その金種の計数枚数が記憶されていないときは、その金種の計数枚数として、1枚を書き込み、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数を増大させることなく、その紙幣が紙幣集積部10に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が停止させる。
【0065】
同時に、CPU35は、表示部29に、基準金種と異なる金種の紙幣を検出した旨を表示させ、オペレータに、紙幣集積部10に集積された基準金種の紙幣および基準金種と金種の異なる紙幣を回収させる。回収された基準金種の紙幣および基準金種と異なる金種の紙幣は、別個に保管される。
【0066】
紙幣集積部10に集積された基準金種の紙幣および基準金種と異なる金種の紙幣が、紙幣集積部10から、すべて回収され、集積紙幣センサ12が集積された紙幣を検出しなくなり、集積紙幣センサ12から集積紙幣検出信号が入力されなくなると、CPU35は、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数をゼロにリセットし、RAM37の計数値記憶領域に記憶されている金種毎の紙幣の計数値を、初期値として、紙幣の判別計数を再開する。
【0067】
以上のようにして、紙幣ホッパー1に装填された紙幣が、次々に、判別されつつ、計数されて、紙幣集積部10に送られ、CPU35によって、2枚以上の紙幣が同時に送られ、多重送りが発生したことも、また、紙幣が、紙幣計数機内でジャミングを起こしたことも検出されることなく、センサデバイス9によって、紙幣が検出された結果、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数が、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚、たとえば、200枚に等しくなり、紙幣集積部10内に、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚、たとえば、200枚の紙幣が集積されたと判定したときは、CPU35は、その紙幣が、紙幣集積部10に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させて、第1の紙幣計数サイクルを終了させる。
【0068】
同時に、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に記憶された金種別の紙幣の枚数を読み出し、オペレータによって、「VALUE」キー22が操作されていないときは、金種毎の紙幣の枚数および紙幣の合計枚数を、操作パネル14の表示部29に表示させ、他方、オペレータによって、「VALUE」キー22および「DE」キー23が操作されて、金額表示モードに設定され、かつ、金種別に金額を表示させるモードに設定されているときは、金種別の金額を算出して、操作パネル14の表示部29に表示させ、金額表示モードに設定され、かつ、計数した紙幣の合計金額を表示させるモードに設定されているときは、計数した紙幣の合計金額を算出して、表示部29に表示させる。
【0069】
オペレータが、計数された紙幣の金種別の枚数および紙幣の合計枚数、金種別の金額あるいは合計金額を確認した後、紙幣集積部10に集積された基準金種の紙幣を回収すると、集積紙幣センサ12によって、紙幣集積部10から基準金種の紙幣が回収されたことが検出され、回収完了信号がCPU35に出力される。
【0070】
ここに、本実施態様においては、基準金種と金種が異なる紙幣も、計数され、紙幣集積部10に集積されるが、基準金種と金種が異なる紙幣が検出されたときは、CPU35によって、その旨が表示部29に表示され、紙幣集積部10に集積された基準金種の紙幣および基準金種と金種が異なる紙幣は、オペレータによって回収され、別個に保管されるから、第1の判別計数サイクルが完了した時点において、紙幣集積部10に集積されているのは、基準金種の紙幣のみであり、第1の判別計数サイクル中に、紙幣集積部10から回収された基準金種の紙幣および基準金種以外の金種の紙幣は、オペレータによって、金種毎に、別個に保管されている。
【0071】
本実施態様においては、オペレータによって「CVC」キー23が操作され、継続計数モードに設定されており、紙幣ホッパー1に装填可能な紙幣の最大枚数M、すなわち、紙幣ホッパー1の紙幣の収容容量Mは、紙幣集積部10に集積可能な紙幣の枚数N、すなわち、紙幣集積部10の紙幣の集積容量Nよりも大きいので、紙幣ホッパー1から、紙幣が次々に繰り出され、センサデバイス9によって検出された結果、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数が、紙幣集積部10に集積可能な紙幣の枚数Nに等しくなり、紙幣集積部10内に、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚の紙幣が集積されて、第1の判別計数サイクルが完了した後にも、紙幣ホッパー1内に、計数が完了していない紙幣が存在している可能性がある。ここに、紙幣センサ2からは、紙幣ホッパー1内に紙幣が存在している間、紙幣検出信号がCPU35に出力されているので、計数が完了していない紙幣が紙幣ホッパー1内に存在しているか否かは、紙幣センサ2から紙幣検出信号に基づいて判定することができる。
【0072】
そこで、CPU35は、集積紙幣センサ12から回収完了信号が入力された時点で、紙幣センサ2から紙幣検出信号が入力されているときは、紙幣ホッパー1内に、計数が完了していない紙幣が存在していると判定して、第2の判別計数サイクルを実行する。
【0073】
すなわち、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に記憶されている紙幣の金種毎の枚数を仮の計数値として、RAM37の別のメモリ領域である仮計数値記憶領域に保存した後、モータ30に駆動信号を出力し、RAM37の計数値記憶領域に記憶されている紙幣の金種毎の計数値を初期値として、自動的に、第2の判別計数サイクルを開始し、紙幣ホッパー1内に残っている紙幣の計数を再開する。第2の判別計数サイクルを開始するに先立って、CPU35は、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数をゼロにリセットする。
【0074】
第1の判別計数サイクルと同様にして、紙幣ホッパー1内に装填された紙幣の計数を再開した後、CPU35によって、2枚以上の紙幣が同時に送られたことも、また、紙幣が、紙幣計数機内でジャミングを起こしたことも検出されることなく、センサデバイス9によって、紙幣が検出された結果、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数が、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚、たとえば、200枚に等しくなり、紙幣集積部10内に、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚、たとえば、200枚の紙幣が集積されたと判定したときは、CPU35は、その紙幣が、紙幣集積部10に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させる。
【0075】
こうして、第2の判別計数サイクルが完了すると、第1の判別計数サイクルと同様にして、CPU35は、表示部29に、紙幣の計数結果を表示させる。
【0076】
オペレータが、計数が完了して、紙幣集積部10内に集積されたN枚の紙幣を取り出し、集積紙幣センサ12から、回収完了信号が入力された時点で、紙幣センサ2から紙幣検出信号が入力されているときは、紙幣ホッパー1内に、計数が完了していない紙幣がまだ残っていると判定されるから、CPU35は、第2の判別計数サイクルによって、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数がN枚に等しくなるまで、紙幣を紙幣ホッパー1から繰り出して、計数し、RAM37の計数値記憶領域に記憶させた紙幣の金種別の枚数を、RAM37の仮計数値記憶領域に記憶されている第1の判別計数サイクルで得た紙幣の金種別の仮の計数値に、上書きして、仮の金種別の計数値を更新し、RAM37の仮計数値記憶領域に記憶させて、モータ30に駆動信号を出力し、RAM37の計数値記憶領域に記憶されている紙幣の計数値を初期値として、自動的に、第3の判別計数サイクルを開始し、紙幣ホッパー1内に装填された紙幣の計数を再開する。
【0077】
このようにして、紙幣ホッパー1に装填された紙幣を、紙幣センサ2が検出しなくなるまで、紙幣の計数が実行され、紙幣ホッパー1に装填された紙幣を、紙幣センサ2が検出しなくなり、紙幣センサ2から紙幣検出信号が入力されなくなると、CPU35は、紙幣の計数を終了させる。
【0078】
オペレータは、紙幣ホッパー1内に紙幣が存在しなくなったことを確認し、さらに、計数すべき紙幣がないときは、操作パネル14の「END」キーを操作する。その結果、計数完了信号がCPU35に出力される。
【0079】
計数完了信号を受けると、CPU35は、RAM37の計数値記憶領域に記憶された紙幣の金種別の枚数を、紙幣の計数値として、確定させる。同時に、CPU35は、RAM37の仮計数値記憶領域に保存されている仮の計数値をクリアする。
【0080】
紙幣の計数値が確定すると、CPU35は、RAM37に記憶された紙幣の確定的な計数値である金種別の紙幣の枚数を読み出し、オペレータによって、「VALUE」キー22が操作されていないときは、金種毎の紙幣の枚数および紙幣の合計枚数を、操作パネル14の表示部29に表示させ、他方、オペレータによって、「VALUE」キー22および「DE」キー23が操作されて、金額表示モードに設定されるとともに、金種別に金額を表示させるモードに設定されているときは、金種別の金額を算出して、操作パネル14の表示部29に表示させ、金額表示モードに設定されるとともに、計数した紙幣の合計金額を表示させるモードに設定されているときは、計数した紙幣の合計金額を算出して、表示部29に表示させる。
【0081】
これに対して、紙幣の判別計数動作中に、CPU35によって、受け入れ不能な紙幣が検出されたときは、CPU35は、その受け入れ不能な紙幣を計数することも、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数も増大させることもなく、その受け入れ不能な紙幣が紙幣集積部10内に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させる。
【0082】
紙幣集積部10に送られた受け入れ不能な紙幣と判別された紙幣は、オペレータによって、回収されるが、それまでに、紙幣集積部10内に集積されていた基準金種の紙幣は回収されない。したがって、CPU35は、RAM37の所定のメモリ領域に記憶された紙幣の合計検出枚数をゼロにリセットせず、RAM37の所定のメモリ領域に記憶された紙幣の合計検出枚数は、そのままの値で保持される。
【0083】
この場合には、その受け入れ不能な紙幣が検出される前までの紙幣の計数は正常に実行されているから、オペレータは「START」キー27を操作して、紙幣の計数を再開させる。ここに、受け入れ不能な紙幣と判別された紙幣が誤って判別されたものと考えられるときは、改めて、紙幣ホッパー1内に、その紙幣を装填して、「START」キー27を操作し、紙幣の計数を再開させることもできる。
【0084】
一方、紙幣の計数動作中に、CPU35によって、2枚以上の紙幣が同時に送られたことが検出されたときは、CPU35は、それらの紙幣を計数することも、また、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数を増大させることもなく、その紙幣が紙幣集積部10内に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させる。
【0085】
この場合には、何枚の紙幣が同時に送られていたかを判定することができないから、紙幣集積部10に集積された紙幣のそれまでの計数結果は信頼性がなく、したがって、紙幣集積部10内に集積されたすべての紙幣が、オペレータによって回収され、改めて、紙幣ホッパー1内に再装填された後、「START」キー27が操作されて、紙幣の計数が再開される。
【0086】
紙幣集積部10内に集積されたすべての紙幣が回収され、集積紙幣センサ12から集積紙幣検出信号が入力されなくなると、CPU35は、RAM37に記憶された紙幣の合計検出枚数をゼロにリセットする。
【0087】
この際、その判別計数サイクルが、第2の判別計数サイクル以降のサイクルであって、RAM37の仮計数値記憶領域に保存されている紙幣の仮計数値があるときは、CPU35は仮計数数値を読み出し、紙幣の計数値の初期値として、計数値記憶領域に記憶させて、紙幣の計数を再開する。
【0088】
他方、紙幣が、紙幣計数機内でジャミングを起こした場合には、CPU35から、ただちに、駆動停止信号がモータ30に出力され、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13が停止されて、紙幣計数機が開かれ、ジャミングを起こした紙幣を取り除かれるが、何枚の紙幣が一部重なり合って、搬送されて、ジャミングが発生したかが明らかでないので、この場合にも、紙幣集積部10内に集積されたすべての紙幣が、オペレータによって回収され、改めて、紙幣ホッパー1内に再装填された後、「START」キー27が操作されて、紙幣の計数が再開される。
【0089】
紙幣集積部10内に集積されたすべての紙幣が回収され、集積紙幣センサ12かた集積紙幣検出信号が入力されなくなると、CPU35は、RAM37に記憶された紙幣の合計検出枚数をゼロにリセットする。
【0090】
この際、その判別計数サイクルが、第2の判別計数サイクル以降のサイクルであって、RAM37の仮計数値記憶領域に保存されている紙幣の仮計数値があるときは、CPU35は仮計数数値を読み出し、紙幣の計数値の初期値として、計数値記憶領域に記憶させて、紙幣の計数を再開する。
【0091】
本実施態様によれば、基準金種と金種の異なる紙幣も、基準金種の紙幣と同様に、計数されて、その枚数が、RAM37の計数値記憶領域に記憶されるから、種々の金種の紙幣が含まれている紙幣を、紙幣ホッパー1に装填することによって、金種毎の紙幣の枚数および紙幣の合計枚数、あるいは、金種毎の金額および紙幣の合計金額を計数することができ、効率的であるだけでなく、基準金種と金種の異なる紙幣が検出されたときは、CPU35によって、その旨が表示部29に表示され、オペレータが、基準金種の紙幣と、基準金種と金種の異なる紙幣を紙幣集積部10から、すべて回収し、別個に、金種別に保管することによって、種々の金種の紙幣が含まれている紙幣を、金種別に選別することが可能になる。
【0092】
また、本実施態様によれば、CPU35は、センサデバイス9から入力された紙幣の検出データと、ROM36から読み出した計数すべき紙幣の各金種の基準データを比較した結果、2枚以上の紙幣が同時に送られて、多重送りが発生していると判別したときに、多重送りを発生させた紙幣が紙幣集積部10に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させ、また、紙幣が受け入れ不能な紙幣であると判別したときに、その受け入れ不能な紙幣が紙幣集積部10に送られるタイミングで、モータ30に駆動停止信号を出力して、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を停止させているので、受け入れ不能な紙幣を回収するための手段を設けることなく、多重送りを発生させた紙幣や受け入れ不能な紙幣を回収することができ、紙幣計数機を小型化することが可能になる。
【0093】
また、本実施態様によれば、紙幣計数機は、紙幣集積部10に集積可能な紙幣の枚数Nが、紙幣ホッパー1に装填可能な紙幣の枚数Mよりも少なくなるように構成され、CPU35は、紙幣ホッパー1から、紙幣が次々に繰り出され、センサデバイス9によって検出された結果、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数が、紙幣集積部10に集積可能な紙幣の枚数Nに等しくなるまでを、1つの判別計数サイクルとして、換言すれば、紙幣集積部10に集積可能な紙幣の枚数Nに等しい数の紙幣が、紙幣集積部10に集積されるまでを、1つの判別計数サイクルとして、紙幣を判別計数し、第1の判別計数サイクルが完了すると、第1の判別計数サイクルにおいて計数した紙幣の金種別の枚数を、仮計数値として、RAM37の仮計数値記憶領域に記憶させ、その後、1つの判別計数サイクルが完了するたびに、RAM37の計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値によって、RAM37の仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を上書きして、更新している。したがって、RAM37の仮計数値記憶領域には、それ以前の判別計数サイクルにおいて、計数された紙幣の金種別の枚数が記憶されており、何枚の紙幣が同時に送られたかを判定することのできない多重送りが発生した場合や、何枚の紙幣がジャミングを起こしたかを判定することのできない紙幣のジャミングが発生した場合に、そのサイクルで計数され、紙幣集積部10に集積された紙幣を、再度、紙幣ホッパー1にセットし、紙幣の多重送りや紙幣のジャミングが発生した判別計数サイクルに先立つ判別計数サイクルにおいて計数され、RAM37の仮計数値記憶領域に記憶されている紙幣の仮計数値を初期値として、紙幣ホッパー1にセットし直した紙幣を再計数するだけで、すべての紙幣の計数をやり直さなくても、紙幣の計数が可能になり、きわめて効率的である。
【0094】
図4は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の駆動系、検出系、制御系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【0095】
図4に示されるように、本発明の他の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の駆動系は、図1ないし図3に示された実施態様にかかる紙幣計数機と同様に、蹴り出しローラ3、繰り出しローラ4、分離ローラ5、送りローラ7、搬送ベルト8、羽根車11およびローラ13を駆動するモータ30を備え、モータ30の駆動力は、電磁クラッチ31および電磁ブレーキ32を介して、蹴り出しローラ3および繰り出しローラ4に断続的に伝達されるように構成されている。
【0096】
図4に示されるように、本実施態様にかかる紙幣計数機の検出系は、図1ないし図3に示された実施態様にかかる紙幣計数機と同様に、紙幣ホッパー1に紙幣が装填されているか否かを検出する紙幣センサ2と、紙幣を判別するセンサデバイス9と、紙幣集積部10に紙幣が集積されているか否かを検出する集積紙幣センサ12とを備えている。
【0097】
図4に示されるように、本実施態様にかかる紙幣計数機の制御系は、図1ないし図3に示された実施態様にかかる紙幣計数機と同様に、紙幣計数機全体を制御するCPU35と、紙幣の金種毎の基準データを記憶しているROM36と、RAM37とを備えている。
【0098】
図4に示されるように、本実施態様にかかる紙幣計数機の入力系は、図1ないし図3に示された実施態様にかかる紙幣計数機と同様に、「PRESET」キー20と、「ADD」キー21と、「VALUE」キー22と、「CVC」キー23と、「DE」キー24と、「FUNCTION」キー25と、テンキー26と、「START」キー27と、「END」キー28とに加え、基準となる基準金種を設定可能な金種設定手段40を備えており、紙幣計数機の表示系は、表示部29と、アラーム手段45を備えている。
【0099】
本実施態様にかかる紙幣計数機は、CPU35が、最初に受け入れ可能と判別した紙幣の金種を、基準金種として決定し、RAM37に書き込む代わりに、オペレータが、金種設定手段40によって、基準金種を指示し、CPU35に、RAM37に書き込ませるように構成され、基準金種と異なる金種の紙幣を検出したときに、CPU35が、表示部28にその旨を表示させるだけでなく、アラーム手段45にアラーム信号を出力して、アラーム音を発生させ、基準金種と異なる金種の紙幣が検出されたことを、オペレータに知らせるように構成されている点を除いて、図1ないし図3に示された実施態様にかかる紙幣計数機と全く同様である。
【0100】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0101】
たとえば、図1ないし図3に示された実施態様においては、CPU35が、最初に受け入れ可能と判別した紙幣の金種を、基準金種として決定し、RAM37に書き込むように構成され、図4に示された実施態様においては、オペレータが、金種設定手段40によって、基準金種を指示し、CPU35に、RAM37に書き込ませるように構成されているが、金種設定手段40を設け、オペレータが、金種設定手段40によって、基準金種を指示したときは、オペレータの意思を尊重させて、オペレータの指示した基準金種を、CPU35に、RAM37に書き込ませ、オペレータから指示がないときは、CPU35が、最初に受け入れ可能と判別した紙幣の金種を、基準金種として決定し、RAM37に書き込むように構成することもできる。
【0102】
また、図1ないし図3に示された実施態様においては、基準金種と異なる金種の紙幣を検出したときに、CPU35が、表示部28にその旨を表示させて、オペレータに、基準金種と異なる金種の紙幣が検出されたことをに知らせるように構成され、図4に示された実施態様においては、基準金種と異なる金種の紙幣を検出したときに、CPU35が、表示部28にその旨を表示させるだけでなく、アラーム手段45にアラーム信号を出力して、アラーム音を発生させ、基準金種と異なる金種の紙幣が検出されたことを、オペレータに知らせるように構成されているが、基準金種と異なる金種の紙幣を検出したときに、CPU35が、基準金種と異なる金種の紙幣を検出した旨を、表示部29には表示せず、アラーム手段45にアラーム信号を出力して、アラーム音を発生させるのみで、基準金種と異なる金種の紙幣が検出されたことを、オペレータに知らせるように構成することもできる。
【0103】
さらに、前記実施態様においては、CPU35によって、2枚以上の紙幣が同時に送られ、多重送りが発生したことも、紙幣が、紙幣計数機内でジャミングを起こしたことも検出されることなく、センサデバイス9によって、紙幣が検出された結果、RAM37の所定のメモリ領域に記憶されている紙幣の合計検出枚数が、紙幣集積部10の紙幣の集積容量に等しいN枚、たとえば、200枚に等しくなったと判定したときに、紙幣センサ2が、紙幣ホッパー1内に紙幣が存在していることを検出している場合には、オペレータが、紙幣集積部10内に集積された紙幣を回収することによって、集積紙幣センサ12から、集積紙幣検出信号が入力されなくなった時点で、CPU35が、自動的に、紙幣の計数を再開するように構成されているが、「START」キー27を操作することによって、紙幣の計数が再開されるように構成することもできる。
【0104】
また、前記実施態様においては、紙幣ホッパー1に装填された紙幣を、紙幣センサ2が検出しなくなるまで、紙幣の計数が実行され、その後、紙幣の計数を終了させるために、オペレータが、操作パネル14の「END」キー28を操作して、計数完了信号をCPU35に出力させているが、「END」キーを設けることなく、紙幣センサ2およびセンサデバイス9が紙幣を検出しなくなってから、所定の時間が経過したときに、自動的に、CPU35が紙幣の計数を終了させるように構成することもできる。
【0105】
また、前記実施態様においては、センサデバイス9によって、紙幣に含まれた金属片を検出して、紙幣を判別しているが、紙幣に含まれた金属片に代えて、あるいは、金属片とともに、紙幣に含まれたプラスチック片を検出して、紙幣を判別するようにしてもよい。
【0106】
さらに、前記実施態様においては、紙幣が、紙幣集積部10内に送られた時点で、蹴り出しローラ3によって、紙幣ホッパー1内に装填されている次の最下の紙幣が、繰り出しローラ4に向けて、蹴り出されるように構成されているが、センサデバイス9が紙幣を検出した時点で、次の紙幣が、繰り出しローラ4に向けて、蹴り出しローラ3によって、蹴り出されるように構成することもできる。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、効率良く、紙幣を計数することができ、紙幣を金種別に選別することのできる小型の紙幣計数機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の略縦断面図である。
【図2】図2は、操作パネル部の略正面図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の駆動系、検出系、制御系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【図4】図4は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる紙幣計数機の駆動系、検出系、制御系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
1 紙幣ホッパー
2 紙幣センサ
3 蹴り出しローラ
4 繰り出しローラ
5 分離ローラ
6 紙幣搬送通路
7 送りローラ
8 搬送ベルト
9 センサデバイス
10 紙幣集積部
11 羽根車
12 集積紙幣センサ
13 ローラ
14 操作パネル
20 「PRESET」キー
21 「ADD」キー
22 「VALUE」キー
23 「CVC」キー
24 「DE」キー
25 「FUNCTION」キー
26 テンキー
27 「START」キー
28 「END」キー
29 表示部
30 モータ
31 電磁クラッチ
32 電磁ブレーキ
35 CPU
36 ROM
37 RAM
40 金種設定手段
45 アラーム手段
Claims (12)
- 計数すべき紙幣をセットする紙幣セット手段と、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣を、1枚づつ、紙幣計数機内に繰り出す紙幣繰り出し手段と、前記紙幣繰り出し手段によって、紙幣計数機内に繰り出された紙幣を搬送する紙幣搬送手段と、紙幣の光学的性質および/または磁気的性質を検出して、紙幣の検出データを生成する検出データ生成手段と、紙幣の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、前記検出データ生成手段によって生成された紙幣の検出データと、前記基準データ記憶手段に記憶された紙幣の基準データを比較して、紙幣が受け入れ可能か否かおよび紙幣の金種、前記紙幣搬送手段によって、紙幣が1枚づつ搬送されているか否かならびに紙幣が紙幣計数機内で、ジャミングを起こしたか否かを判別するとともに、計数すべき紙幣を計数する判別計数手段と、前記判別計数手段によって計数された紙幣の計数値を記憶可能なメモリ手段と、計数された紙幣を集積する紙幣集積手段を備えた紙幣計数機において、前記判別計数手段が、紙幣が基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣であると判別したときに、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を計数し、当該金種の紙幣計数値を増大させて、前記メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、紙幣を計数するとともに、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が前記紙幣集積手段に送られるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記紙幣集積手段に集積された前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣が、前記紙幣集積手段から回収された後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動して、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、最初に受け入れ可能と判別した紙幣の金種を基準金種として、設定可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の紙幣計数機。
- さらに、基準金種を指定する基準金種設定手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣計数機。
- さらに、情報を報知する報知手段を備え、前記判別計数手段が、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を検出したときに、前記報知手段によって、前記基準金種とは異なる金種の受け入れ可能な紙幣を検出した旨を報知させるように構成され、前記報知手段が、紙幣の計数結果を表示する表示手段およびアラームを発生するアラーム手段よりなる群から選ばれる報知手段によって構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- さらに、操作されたときに、前記判別計数手段にスタート信号を出力するスタート手段を備え、前記判別計数手段が、前記スタート手段からスタート信号が入力されたときに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動して、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- さらに、前記紙幣セット手段内に、紙幣が存在することを検出したときに、前記判別計数手段に、紙幣検出信号を出力する紙幣センサと、前記紙幣集積手段内に、紙幣が存在することを検出したときに、前記判別計数手段に、集積紙幣検出信号を出力する集積紙幣センサとを備え、前記判別計数手段が、前記紙幣センサから、紙幣検出信号が入力され、かつ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた残りの紙幣の計数を開始するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- 前記紙幣セット手段が、前記紙幣集積手段に集積可能な紙幣の枚数よりも枚数の多い紙幣をセット可能に構成され、前記判別計数手段が、前記紙幣集積手段に集積可能な最大枚数の紙幣が、前記紙幣集積手段に集積されるまでを、1つの計数サイクルとして、計数すべき紙幣を検出するたびに、紙幣計数値を増大させて、前記メモリ手段の紙幣計数値記憶領域に記憶させて、計数すべき紙幣を計数し、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させるとともに、当該計数サイクルで計数した計数すべき紙幣の計数値を仮計数値として、前記メモリ手段の仮計数値記憶領域に記憶させ、その後に、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の次の計数サイクルの計数を再開するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、紙幣の1つの計数サイクルが完了するたびに、当該計数サイクルで計数した計数すべき紙幣の計数値で、前の計数サイクルにおいて、計数され、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を上書きして、更新し、更新された仮計数値を、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に記憶させるように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、前記紙幣搬送手段によって、2枚以上の紙幣が同時に搬送されていると判別したときに、前記2枚以上の紙幣が前記紙幣集積手段に集積されるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする請求項7または8に記載の紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、検出した紙幣が受け入れ不能な紙幣であると判別したときは、前記受け入れ不能な紙幣を計数せず、前記受け入れ不能な紙幣が前記紙幣集積手段に集積されるタイミングで、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記スタート手段からスタート信号が入力された時点で、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、紙幣が紙幣計数機内で、ジャミングを起こしたと判別したときに、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段の駆動を停止させ、前記集積紙幣センサから、集積紙幣検出信号が入力されなくなった後に、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に記憶された紙幣の計数値をクリアし、前記仮計数値記憶領域に記憶された仮計数値を、紙幣の計数値の初期値として記憶させ、前記紙幣繰り出し手段および前記紙幣搬送手段を駆動させて、前記紙幣セット手段にセットされた紙幣の計数を再開するように構成されたことを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
- 前記判別計数手段が、前記メモリ手段の前記計数値記憶領域に、計数すべき紙幣の金種毎の計数枚数を記憶させるとともに、前記メモリ手段の前記仮計数値記憶領域に、計数すべき紙幣の仮計数値として、それまでの計数サイクルにおいて、計数した計数すべき紙幣の金種毎の計数枚数を記憶させるように構成されたことを特徴とする請求項5ないし11のいずれか1項に記載の紙幣計数機。
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