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JP3489981B2 - 防腐防かび剤 - Google Patents

防腐防かび剤

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JP3489981B2
JP3489981B2 JP32398997A JP32398997A JP3489981B2 JP 3489981 B2 JP3489981 B2 JP 3489981B2 JP 32398997 A JP32398997 A JP 32398997A JP 32398997 A JP32398997 A JP 32398997A JP 3489981 B2 JP3489981 B2 JP 3489981B2
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antiseptic
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信吾 本間
清 平澤
昭友 若林
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エマルジョン塗
料、油性塗料、電着塗料、有機質接着剤、顔料、粘土、
インク、切削油、木材、皮革、繊維および紙製造時の白
水等の各種工業用原材料および製品などが、細菌、酵
母、糸状菌、藻類などにより劣化するのを防止するた
め、および各種工業用原材料、製品の保管場所、製品の
製造場の床、壁、天井、などの微生物による環境汚染を
防止するための新規な防腐防かび剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明の一方の有効成分である3−ヨー
ド−2−プロパルギルブチルカーバメート(以下「化合
物A」という)、ジヨードメチル−p−トリルスルホン
(以下「化合物B」という)、3,4,4´−トリクロ
ロカルバニリド(以下「化合物C」という)、2,4,
4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテ
ル(以下「化合物D」という)、2−(4−チアゾリ
ル)ベンツイミダゾール(以下「化合物E」という)、
メチル−2−ベンズイミダゾールカーバメート(以下
「化合物F」という)は、いずれも防菌防かび剤として
知られている(「防菌防黴剤事典」日本防菌防黴学会、
昭和61年8月22日発行)。
【0003】また、化合物Bと化合物Eとの混合剤を有
効成分とするものまたはこれを添加するものについて
は、特開平7−17812号公報、特公昭53−182
1号公報(工業用防かび組成物)、特開昭59−211
678号公報(抗菌性を有するポリエステル系ポリウレ
タン弾性糸)、特開昭57−141467号公報、特開
昭57−141468号公報(カビ抵抗性を有する一時
保護用塗布剤組成物)、特開昭56−62857号公報
(防かび塗料組成物)に記載されている。
【0004】また、特公平2−40754号公報には、
アルミニウムの表面に化合物Dと化合物Eとの混合剤を
処理した、抗菌・防黴性複合皮膜付アルミニウム製品が
記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】工業用原材料や製品
を、細菌、酵母、かびなどによる劣化から守るために
は、各種の微生物の発生を非選択的にかつ撲滅的に防止
しなければならない。ところがこれまでに使用されてき
た防腐防かび剤は、人畜に対する毒性が強いため使用が
規制されたり、使用量を少なくすると効果が弱くなった
り、あるいは長期間にわたる残効性が乏しいものが多
い。またこれまでの薬剤は、防腐効果と防かび効果の両
方の効果を充分に発揮するものが少ない。本発明におい
て使用する化合物A、化合物B、化合物C、化合物D、
化合物Eおよび化合物Fはいずれもこのような欠点を有
し、単独での使用は必ずしも満足のいくものではない。
【0006】したがって、従来の薬剤に代えて、少ない
薬量で工業原材料や製品を劣化させる各種微生物の発生
を長期にわたって防止しうる新規な防腐防かび剤の開発
が要望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の要
望に合致した新しい防腐防かび剤を開発するために、広
範囲の化合物を種々の試験に供し、鋭意検討した。その
結果、後記の化学構造式で表される化合物Aもしくは化
合物Bから選ばれた1種と化合物Cもしくは化合物Dも
しくはその塩から選ばれた1種との2種混合剤またはこ
の2種混合剤と化合物Eもしくはその塩または化合物F
もしくはその塩から選ばれた1種との3種混合剤とする
ことにより、各種の工業用原料、製品の防腐防かび剤と
して有用であることを見いだした。
【0008】したがって、第1の本発明の要旨とすると
ころは、有効成分として3−ヨード−2−プロパルギル
ブチルカーバメートまたはジヨードメチル−p−トリル
スルホンから選ばれた1種と、3,4,4´−トリクロ
ロカルバニリドまたは2,4,4´−トリクロロ−2´
−ヒドロキシジフェニルエーテルもしくはその塩から選
ばれた1種との2種成分を含有することを特徴とする、
防腐防かび剤にある。
【0009】また、第2の本発明の要旨とするところ
は、有効成分として3−ヨード−2−プロパルギルブチ
ルカーバメートまたはジヨードメチル−p−トリルスル
ホンから選ばれた1種と、3,4,4´−トリクロロカ
ルバニリドまたは2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒ
ドロキシジフェニルエーテルもしくはその塩から選ばれ
た1種との2種成分と、2−(4−チアゾリル)ベンツ
イミダゾールもしくはその塩またはメチル−2−ベンズ
イミダゾールカーバメートもしくはその塩から選ばれた
1種との3種成分を有効成分として含有することを特徴
とする、防腐防かび剤にある。
【0010】次に、本発明の防腐防かび剤の有効成分の
化学構造式を示す。
【0011】化合物A 3−ヨード−2−プロパルギル
ブチルカーバメート
【化1】
【0012】化合物B ジヨードメチル−p−トリルス
ルホン
【化2】
【0013】化合物C 3,4,4´−トリクロロカル
バニリド
【化3】
【0014】化合物D 2,4,4´−トリクロロ−2
´−ヒドロキシジフェニルエーテル
【化4】 化合物Dの塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カル
シウム塩などが挙げられる。
【0015】化合物E 2−(4−チアゾリル)ベンツ
イミダゾール
【化5】 化合物Eの塩としては乳酸塩,ドデシルベンゼンスルホ
ン酸塩などが挙げられる。
【0016】化合物F メチル−2−ベンズイミダゾー
ルカーバメート
【化6】 化合物Fの塩としては乳酸塩,ドデシルベンゼンスルホ
ン酸塩などが挙げられる。
【0017】本発明の防腐防かび剤、すなわち、化合物
Aもしくは化合物Bのいずれか1種と、化合物Cもしく
は化合物Dのいずれか1種からなる2種成分の混合剤、
またはこの2種成分の混合剤に化合物Eもしくはその塩
または化合物Fもしくはその塩のいずれか1種を併用し
た3種成分の混合剤は、後記の試験例で明らかなよう
に、各種の工業用原材料、製品の微生物による劣化を防
止するための防腐防かび剤として相乗的に作用する。
【0018】
【発明の実施の形態】実施例 防腐防かび剤の製剤化お
よび使用方法 本発明の防腐防かび剤は次の方法で得られる。すなわ
ち、本発明の2種または3種の有効成分と適当な担体お
よび補助剤、たとえば界面活性剤、結合剤、安定剤など
を配合して、常法によって粉剤、水和剤、乳剤、液剤、
フロアブル剤(ゾル剤)、粒剤等の製剤にすればよい。
【0019】これらの製剤中の本発明の有効成分の含有
量は、2種成分または3種成分の合量として、粉剤、水
和剤、乳剤、液剤、フロアブル剤、粒剤の場合は、1か
ら100%(重量%以下同じ)の範囲で含有することが
できる。100%の場合とは、2種の有効成分をそのま
ま粉剤などとして用いることができることを意味する。
2種成分の場合、化合物Aまたは化合物Bと化合物Cま
たは化合物Dの混合比は、化合物Aまたは化合物Bを1
部(重量部、以下同じ)に対し、化合物Cまたは化合物
Dを0.01〜10部、好ましくは0.2〜5部であ
り、特に好ましくは1部である。
【0020】また、3種成分の場合、化合物Aまたは化
合物Bと化合物Cまたは化合物Dと化合物Eまたは化合
物Fの混合比は、化合物Aまたは化合物Bを1部(重量
部、以下同じ)に対し、化合物Cまたは化合物Dと化合
物Eまたは化合物Fをそれぞれ0.01〜10部、好ま
しくは0.2〜5部であり、特に好ましくは1部であ
る。
【0021】前記において使用できる担体としては、防
腐防かび剤に常用されているものであれば、固体あるい
は液体のいずれも使用でき、特定のものに限定されるも
のではない。例えば固体担体としては、鉱物性粉末(カ
オリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、珪
藻土、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウ
ム、リン、石灰、ホワイトカーボン、消石灰、珪砂、硫
安、尿素など)、植物性粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、
澱粉、結晶セルロースなど)、アルミナ、珪酸塩、糖重
合体、高分散性珪酸、ワックス類などが挙げられる。
【0022】また液体担体としては、水、アルコール類
(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコ
ール、ベンジルアルコールなど)、芳香族炭化水素(ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロル
ベンゼン、クメン、メチルナフタレンなど)、ハロゲン
化炭化水素類(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメ
タン、クロロエチレン、トリクロロフルオロメタン、ジ
クロロジフルオロメタンなど)、エーテル類(エチルエ
ーテル、エチレンオキサイド、ジオキサン、テトラヒド
ロフランなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトンな
ど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレン
グリコールアセテート、ジオクチルフタレート、酢酸ア
ミルなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニ
トリル、アクリロニトリルなど)、スルホキシド類(ジ
メチルスルホキシドなど)、アルコールエーテル類(エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノ
ールなど)、アミン類(エチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、イソブチルアミンなど)、脂肪
族または脂環族炭化水素類(n−ヘキサン、シクロヘキ
サンなど)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベン
トナフサなど)、石油留分(パラフィン類、灯油、軽油
など)などが挙げられる。
【0023】また、粉剤、乳剤、水和剤、ゾル剤(フロ
アブル剤)、粒剤などの製剤化に対し、乳化、分散、可
溶化、湿潤、発泡、拡展などの目的で界面活性剤が使用
される。このような界面活性剤としては、次に示される
ものが挙げられるが、以下の例示のみに限定されるもの
ではない。
【0024】非イオン型(ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタン
アルキルエステルなど)
【0025】陰イオン型(アルキルベンゼンスルホネー
ト、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフェー
ト、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート、アリー
ルスルホネートなど)
【0026】陽イオン型[アルキルアミン塩、(ラウリ
ルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド)など]
【0027】両性型[カルボン酸(ベタイン型)、硫酸
エステルなど]
【0028】また、これらの他に、ポリビニルアルコー
ル(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、ゼラチ
ン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、など各種補助剤が使
用することができる。さらに必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などのような安定剤を適量加えること
ができる。
【0029】また、本発明の防腐防かび剤は、他の各種
の工業用防腐防かび剤や各種の農業用殺菌剤と混合して
用いることができる。
【0030】以下に実施例を若干あげるが、有効成分の
配合割合、補助成分およびその他の添加量などは以下の
実施例に限定されるものではない。
【0031】実施例1(フロアブル剤) 化合物A 15部、化合物C 15部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル 2部、カルボキシメチル
セルロール 2部および水 76部をボールミルに入
れ、12時間粉砕混合して、有効成分30%を含むフロ
アブル剤を得る。
【0032】実施例2(フロアブル剤) 化合物A 10部、化合物C 10部、化合物E 10
部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 2
部、カルボキシメチルセルロール 2部および水76部
をボールミルに入れ、12時間粉砕混合して、有効成分
30%を含むフロアブル剤を得る。
【0033】実施例3(水和剤) 化合物A 15部、化合物C 15部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル0.5部、ラウリルサルフ
ェート 7部、ホワイトカーボン 25部およびクレー
57.5部を混合粉砕して、有効成分30%を含む水
和剤を得る。
【0034】実施例4(水和剤) 化合物A 10部、化合物C 10部、化合物E 10
部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.5
部、ラウリルサルフェート 7部、ホワイトカーボン
25部およびクレー 57.5部を混合粉砕して、有効
成分30%を含む水和剤を得る。
【0035】実施例5(乳剤) 化合物A 1.5部、化合物C 1.5部、ジメチルス
ルフォキシド 53部、メチルイソブチルケトン 40
部およびソルポール900A(東邦化学工業(株)製の
乳化剤の商品名)5部を混合溶解して、有効成分3%を
含む乳剤を得る。
【0036】実施例6(乳剤) 化合物A 1部、化合物C 1部、化合物E 1部、ジ
メチルスルフォキシド53部、メチルイソブチルケトン
40部およびソルポール900A(東邦化学工業
(株)製の乳化剤の商品名)5部を混合溶解して、有効
成分3%を含む乳剤を得る。
【0037】また、上記実施例中の化合物A、C,Eを
本発明の他の有効成分に代えることにより、所望の防腐
防かび剤を得ることができる。
【0038】本発明の防腐防かび剤は次のように使用さ
れる。すなわち、前記の実施例に準じて製剤化した各種
の製剤をそのままか、あるいは水もしくは適当な有機溶
剤で希釈して(1)各種工業用原材料中にまたは製造工
程中にあるいは製品に添加する方法、(2)各種工業用
原材料や製品の表面に塗布または噴霧する方法、(3)
各種工業用原材料や製品を本発明の工業用防腐防かび剤
の希釈液中に浸漬する方法、(4)各種工業用原材料や
製品の製造、保管場所の天井、壁、床、作業機械、きの
こなどの栽培室の壁、床、天井などの表面などに塗布ま
たは噴霧する方法、(5)各種工業用原材料、製品の包
装面に塗布または噴霧する方法など、これまで一般に行
われてきた工業用防腐防かび剤の使用方法に従って、各
種の方法により使用することができるが、いずれ特定の
方法のみに限定されるものでない。
【0039】
【発明の効果】本発明の防腐防かび剤を使用すると、次
のような効果がもたらされる。
【0040】まず第1に、本発明の薬剤は、細菌、酵
母、糸状菌などの各種微生物の発生を非選択的にかつ撲
滅的に阻止する。従って、工業用防腐防かび剤として幅
広く使用できる。第2に、少ない薬量でも強力な防腐防
かび効果を示す。第3に、少ない薬量でも強力な防腐防
かび効果が長期にわたり発揮される。そしてその効果
は、各単剤の奏する効果に比べて相乗効果として発揮さ
れる。第4に、人畜毒性などの問題が少ない。第5に、
工業用原材料や製品に散布、塗布、混入などの種々の方
法で使用できるが、いずれの方法を用いても工業用原材
料や製品あるいはこれらの製造場や保管場所の床、壁な
どに悪影響を与えることはない。
【0041】本発明の防腐防かび剤は上記のような特徴
を有しているので、次に例示するような種々の工業用原
材料や製品およびこれらの製造場や保管場所での防腐防
かび剤として幅広く使用することができるが、例示のみ
に限定されるものではない。
【0042】(1)水性または油性塗料の製造工程中、
貯蔵中および使用時における細菌、糸状菌、酵母などの
生育による腐敗問題および塗装後の塗装面における糸状
菌の汚染障害の防止。
【0043】(2)カゼイン、ポリビニルアルコール、
でんぷんなどの接着剤または糊料などの細菌、糸状菌、
酵母などの生育による腐敗問題および塗工接着面におけ
る糸状菌の汚染障害防止。
【0044】(3)湿潤パルプおよびチップなどの製紙
用原料の保存中における細菌、糸状菌、酵母などの生育
による品質劣化障害の防止。
【0045】(4)木材、合板、竹材、皮革などの加工
品および材料などへの細菌、糸状菌、酵母の生育による
汚染および品質劣化障害の防止。
【0046】(5)天然繊維、合成繊維およびこれらの
混紡製品、材料などへの糸状菌の生育による汚染および
品質劣化障害の防止。
【0047】(6)合成エマルジョンまたはエマルジョ
ンワックスなどへの細菌、糸状菌、酵母の生育による品
質劣化障害の防止
【0048】(7)界面活性剤、使用製剤などにおける
細菌、糸状菌、酵母の生育による品質劣化障害の防止。
【0049】(8)作動油剤などにおける細菌、糸状
菌、酵母の生育による品質劣化障害の防止。
【0050】(9)プラスチック、ゴムなどにおける細
菌、糸状菌、酵母の生育による品質劣化障害の防止また
は抗菌。
【0051】(10)抄紙工程中の細菌、糸状菌、酵
母、藻類によるスライム障害のコントロール。
【0052】(11)各種工業用原材料、製品を製造、
加工、保管する場所の天井、床、壁などの細菌、糸状
菌、酵母による環境汚染の防止。
【0053】次に、本発明の防腐防かび剤としての有用
性を示すために試験例を示す。
【0054】なお、試験例1〜5において、本発明の防
腐防かび剤はその一方の有効成分である化合物E、化合
物Fをその塩に代えても同様な防腐防かび効果を発揮す
る。
【0055】試験例1 エマルジョン塗料のかび抵抗性
試験 試験方法はJIS Z 2911の方法に準じて行っ
た。すなわち、酢酸ビニルエマルジョン白色塗料に実施
例1または実施例2に準じて調製したフロアブルを所定
濃度となるよう加え、そしてホモジナイザーで30秒間
撹拌混合し、塗料を調製する。得られた塗料液に直径1
2.5cmの大きさのろ紙(東洋濾紙No2)を浸漬し
て試料を均一につけ、そして室温で48時間風乾する。
この場合、塗膜の厚さが均一で、かつろ紙に付着した塗
料の重さがろ紙の重さの90〜110%になるように調
製する。このろ紙を直径3cmの大きさの円形試験片と
し、試験片1個について200mlの容量のビーカーを
1個用意し、それに水200mlを入れて20℃に保
ち、その中に試験片を18時間浸漬し、その試験片を取
り出して室温に2時間つるし、さらに乾燥器(80〜8
5℃)の中につるす。2時間後に試験片を取り出してペ
トリ皿の寒天培地(組成:ぶどう糖 40g、ペプトン
10g、寒天 25gおよび精製水 1000ml)
の培養面の中央に張りつけ、そしてアスペルギルス ニ
ゲル、ペニシリウム フニクロスム、クラドスポリウム
クラドスポリオイデス、グリオクラジウム ビレン
ス、オーレオバシジウム プルランスの混合胞子懸濁液
を培地面および試験片のうえに均等に噴霧接種する。
【0056】ペトリ皿に蓋をして28±2℃の恒温器で
培養し、その3日後、7日後および14日後に試験片上
のかびの生育状態を下記の基準により調査した。
【0057】なお、対照区の薬剤は実施例1に準じて調
製して供試した。その結果は表1〜表2のとおりであ
る。
【0058】
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】試験例2 エマルジョン塗料の現場試験 実施例1または実施例2に準じ調製したフロアブル剤の
所定量を酢酸ビニルエマルジョン白色塗料中に加え、充
分に混合して塗料液とする。この塗料液をコンクリート
壁面に塗布し、3か月後、6か月後および12か月後に
かびと細菌の発生を下記の基準により調査した。
【0062】なお、対照区の薬剤は実施例1または実施
例2に準じて調製して、供試した。その結果は表3〜表
4のとおりである。
【0063】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】試験例3 でんぷん糊のかび抵抗性試験 タピオカでんぷん 15部および実施例3または実施例
4に準じて調製した水和剤を所定濃度となるように加え
た水溶液 85部を200ml容量のフラスコに入れ、
かきまぜながら70℃とし、ついで徐々に冷却しながら
でんぷん糊を調製する。それを200ml容量のビーカ
ーに入れ、その中にかびの混合胞子液(アスペルギルス
ニゲル、ペニシリウム シトリナム、クラドスポリウ
ム クラドスポリオイデス、ケトミウム グロボスム)
を1ml噴霧する。ビーカーにアルミホイルで蓋をし温
度28±2℃、湿度95〜99%の恒温恒湿器で培養す
る。1週間ごとにかび抵抗性の程度を試験例1と同様基
準により評価した。
【0067】なお、対照区の薬剤は実施例3または実施
例4に準じて調製して供試した。その結果は表5〜6の
とおりである。
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】試験例4 カゼインの防腐効果試験 カゼイン 10部および実施例3または実施例4に準じ
て調製した水和剤を所定濃度となるように加えた水溶液
88部およびアンモニア水2部を200ml容量のフ
ラスコに入れ、かきまぜながら80℃とし、ついで徐々
に冷却しながらカゼイン溶液を調製する。それを200
ml容量のビーカーに入れ、その中にカゼインの劣化品
を0.1ml添加する。ビーカーにアルミホイルで蓋を
し温度30℃の恒温器で培養する。10日後及び20日
後にカゼイン溶液1mlを取り出し、寒天平板希釈法で
測定した。
【0071】なお、対照区の薬剤は実施例3または実施
例4に準じて調製して供試した。その結果は表7〜8の
とおりである。
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】試験例5 床の防腐防かび効果試験 実施例5または実施例6に準じて調製した乳剤を所定濃
度となるように水で希釈した後、床面に100ml/m
2噴霧し1日後、2日後及び3日後にスタンプアガーに
より菌を採取した後、寒天平板上で培養し、菌の有無を
下記の基準により調査した。
【0075】なお、対照区の薬剤は実施例5または実施
例6に準じて調製して、供試した。その結果は表9〜表
10のとおりである。
【0076】調査基準 − 菌の発生が認められない。 + 菌の発生が認められる。
【0077】
【表9】
【0078】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A01N 47/30 A01N 47/30 C (56)参考文献 特開 昭50−46833(JP,A) 特開 昭61−97204(JP,A) 特開 昭61−118303(JP,A) 特開 平7−17812(JP,A) 特開 平7−41409(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として3−ヨード−2−プロパ
    ルギルブチルカーバメートまたはジヨードメチル−p−
    トリルスルホンから選ばれた1種と、3,4,4´−ト
    リクロロカルバニリドまたは2,4,4´−トリクロロ
    −2´−ヒドロキシジフェニルエーテルもしくはその塩
    から選ばれた1種との2種成分を含有することを特徴と
    する、防腐防かび剤。
  2. 【請求項2】 有効成分として3−ヨード−2−プロパ
    ルギルブチルカーバメートまたはジヨードメチル−p−
    トリルスルホンから選ばれた1種と、3,4,4´−ト
    リクロロカルバニリドまたは2,4,4´−トリクロロ
    −2´−ヒドロキシジフェニルエーテルもしくはその塩
    から選ばれた1種との2種成分と、2−(4−チアゾリ
    ル)ベンツイミダゾールもしくはその塩またはメチル−
    2−ベンズイミダゾールカーバメートもしくはその塩か
    ら選ばれた1種との3種成分を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、防腐防かび剤。
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