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JP4177923B2 - 工業用殺菌剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業用殺菌剤、詳しくは、防かびおよび防腐・抗菌にその効力を示す工業用殺菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、印刷インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、プラスチック製品、セメント混和剤などの各種産業製品には、有害な微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となっている。そのため、これらの微生物の繁殖の防除や殺菌のために数多くの工業用殺菌剤が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら既存の工業用殺菌剤では、使用される初期からただちに効力を発現して、その効力をそのまま有効に持続できるものは少なく、とりわけ、湿気や紫外線などを受ける屋内外の環境下においては、その効力を維持することが著しく困難である。しかも、既存の工業用殺菌剤を長期にわたって使用し続けると、耐性菌(菌およびかび)が発生する場合もあり、そのような場合には、その効力を持続することがより一層困難となる。
【0004】
また、これらの既存の工業用殺菌剤の多くは、皮膚刺激性のあるものや、作業安全性および作業衛生性が必ずしも良好でないものも多く、そのような工業用殺菌剤の使用をなるべく低減させたいという要請がある。
【0005】
さらには、近年、環境性の観点より、水性の塗料や接着剤などの使用が増加しつつあり、油性の塗料や接着剤のみならず、水性の塗料や接着剤などにも有効に使用できる工業用殺菌剤の開発が望まれている。
【0006】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、使用の初期からただちに効力を発現して、その効力をそのまま有効に持続することができ、安全性および衛生性に優れ、かつ、水性または油性のいずれの場合であっても、その効果を有効に発現することができる工業用殺菌剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の工業用殺菌剤は、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチル カーバメートとを含有していることを特徴としている。これら2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートは効力補強剤として含有されていることが好ましい
【0008】
た、本発明の工業用殺菌剤では、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド10〜90重量部に対し、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが10〜90重量部および/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが10〜90重量部の割合で含有されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の工業用殺菌剤には、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとが含有されている
【0010】
3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドは、例えば、特表平8−509986号公報などに記載される方法またはそれに準ずる方法によって製造することができる
【0011】
3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとが配合される割合は、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド10〜90重量部に対し、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが10〜90重量部、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが10〜90重量部、好ましくは、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド25〜75重量部に対し、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが25〜75重量部、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが25〜75重量部である。
【0012】
3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドが10重量部より少ないと、防かびおよび防腐・抗菌の効果が持続できない場合があり、一方、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが10重量部より少ないと、使用の初期からただちに効力を発現しない場合がある。
【0013】
また、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとが配合される態様としては、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの3成分が配合される態様、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドおよび2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンの2成分が配合される態様、および、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの2成分が配合される態様が挙げられる。
【0014】
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび3−ヨード−2−プロピニル ブチルカーバメートは、主として、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドの効力補強材として配合され、上記の配合割合において、例えば、耐候性(耐紫外線)が必要な場合には2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンの割合を多くし、また、耐水性(耐湿気性)が必要な場合には3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの割合を多くするなど、その配合の態様および割合は、その目的および用途などによって適宜決定すればよい。
【0015】
また、本発明の工業用殺菌剤は、その目的および用途に応じて、例えば、液剤(水懸濁剤および油剤を含む。)、ペースト剤、粉剤、粒剤などの公知の剤型に製剤化して使用できる。これらのうち、液剤および粉剤として使用されることが好ましい。液剤として製剤化するには、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとを上記した割合で、適宜溶剤に溶解または分散すればよい。このときに使用される溶剤としては、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとを溶解しまたは分散し得る溶剤であれば特に制限されない。
【0016】
このような溶剤としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール系溶剤、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどのエーテル系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ソルベントナフサなどの芳香族系溶剤、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの極性溶剤などが挙げられる。これらのうち、好ましくは、水、アルコール系溶剤およびグリコール系溶剤が挙げられる。水、アルコール系溶剤およびグリコール系溶剤を使用した場合には、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの各成分を安定化させることができる。これら溶剤は、単独または2種以上併用してもよい。
【0017】
また、液剤の中でも、水中に懸濁させる水懸濁剤として製剤化することが好ましい。このような水懸濁剤として製剤化するには、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとの合計量が、得られる製剤に対して1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の割合となるように含有させて、攪拌して分散させればよい。
【0018】
さらに、本発明の工業用殺菌剤は、その目的および用途によって、公知の添加剤、例えば、他の工業用殺菌剤、界面活性剤、酸化防止剤などを添加してもよい。
【0019】
他の工業用殺菌剤としては、例えば、ジヨードメチル−p−トルイルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンなどのジチオール系化合物、例えば、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどのチオフェン系化合物、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカーバメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例えば、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−N,N’−ジメチル−N−フェニル−スルファミドなどのハロアルキルチオ系化合物、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどのピジリン系化合物、例えば、ジンクピリチオン、ナトリウムピリチオンなどのピリチオン系化合物、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール系化合物、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどのトリアジン系化合物、例えば、メチル−2−ベンズイミダゾールカーバメート、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールなどのベンズイミダゾール系化合物などが挙げられる。
【0020】
これらの他の工業用殺菌剤は、単独または2種以上併用してもよい。また、これらの配合割合は、その剤型および目的ならびに用途によって異なるが、例えば、液剤では、0.1〜80重量%、粉剤では、10〜99.9重量%程度含有させることが好ましい。
【0021】
また、界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など、公知の界面活性剤が挙げられ、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0022】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロピレンとのブロック共重合物などが挙げられる。
【0023】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられる。また、これらの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0024】
また、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノール]などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0025】
これら、界面活性剤および酸化防止剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜20重量部添加される。
【0026】
このようにして得られる本発明の工業用殺菌剤は、皮膚刺激性が少なく、作業安全性および作業衛生性が良好であり、かつ、防かびおよび防腐・抗菌においては、使用の初期からただちに効力を発現して、その効力をそのまま有効に持続することができる。
【0027】
そのため、例えば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、印刷インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、プラスチック製品、セメント混和剤などの各種産業製品などの用途において、防かび剤、防腐剤および抗菌剤として有効に使用することができる。
【0028】
とりわけ、本発明の工業用殺菌剤は、耐候性や耐水性に優れているため、湿気や紫外線などを受ける屋内外の環境下においても好適に使用することができ、さらには、その適用対象が水性または油性のいずれの場合であっても、その効果を有効に発現することができる。そのため、そのような環境下で使用される水性および油性の塗料や接着剤などに好適に使用することができる。
【0029】
なお、本発明の工業用殺菌剤は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、約0.005〜20%、好ましくは0.01〜5%程度の有効成分濃度として作用させることが好ましい。
【0030】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
(1) 実施例および比較例の工業用殺菌剤の調製
3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド(以下、BTOという。)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、OITという。)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(以下、IPBCという。)、および、溶剤としてジエチレングリコールモノメチルエーテルを使用して、これらを表1に示す割合となるように配合した後、攪拌することにより、透明な液体状の実施例1〜3および比較例1〜4の工業用殺菌剤を調製した。
(2) 防かび試験
供試かびとして、ポテトデキストローズ液体寒天培地で培養したクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides クロカワかび) 、ムコール・スピネッセンス(Mucor spinesens、毛かび) 、ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum 、青かび) 、アスペルギルス・ニガー(Aspergillusniger、黒かび)およびアルタナリア・スピーシーズ(Alternaria sp.)を使用して、これらをサブロー培地液に混合したものを供試かび液とした。
【0031】
供試塗料として、アクリルエマルション塗料と、アクリル−スチレンコポリマー系エマルション塗料とを使用して、これら各塗料に各実施例および各比較例を、アクリルエマルション塗料については0.3重量%および1.0重量%、アクリル−スチレンコポリマー系エマルション塗料については0.05重量%となるような濃度でそれぞれ添加した。次いで、No.5定性ろ紙上に、ろ紙と等重量の塗料を均一に塗布し、これを乾燥したものを試験片として、次の試験方法により防かび効果を評価した。
【0032】
試験方法
アクリルエマルション塗料が塗布された試験片については、以下の1)〜4)の操作を行ない、また、アクリル−スチレンコポリマー系エマルション塗料が塗布された試験片については、以下の2)〜4)の操作を行なった。
1)試験片を30×30mmにカットし、室温下において200mlの水に24時間浸漬した後、これを引き上げて24時間紫外線照射を行なった。この浸漬および紫外線照射を1つの工程として、この工程を5回繰り返した。
2)オートクレーブで滅菌したサブロー培地を直径9cmのペトリ皿中に注いで凝固させた寒天平板の中央に、各試験片を貼り付けた。
3)供試かび液を一定量噴霧した後、28℃、4週間培養を行なった。
4)培養後のかびの生育状態を観察し、判定した。結果を表1に示す。
【0033】
なお、表1において、生育の程度は、次の基準による。
【0034】
−:試験片上にかびの生育が全く認められない。
【0035】
±:試験片上にかびの生育がごくわずかに認められる。
【0036】
+:試験片上の1/3以下の面積でかびの生育が認められる。
【0037】
++:試験片上の2/3以下の面積でかびの生育が認められる。
【0038】
+++:試験片上の2/3以上の面積でかびの生育が認められる。
【0039】
【表1】
Figure 0004177923
表1から明らかなように、アクリルエマルション塗料が塗布された試験片およびアクリル−スチレンコポリマー系エマルション塗料が塗布された試験片のいずれについても、BTOと、OITおよび/またはIPBCとが配合されている実施例1〜3が、BTO、OITおよびIPBCがそれぞれ単独で使用されている比較例1〜3、および、OITとIPBCとが配合されている比較例4に比べて優れた防かび効果を有していることがわかる。
【0040】
また、浸漬および紫外線照射を行なっていない、アクリル−スチレンコポリマー系エマルション塗料が塗布された試験片について防かび効果が認められていることから、使用の初期からただちに防かび効果が発現されていることがわかり、一方、浸漬および紫外線照射が繰り返された、アクリルエマルション塗料が塗布された試験片について防かび効果が認められていることから、耐候性や耐水性に優れ、防かび効果を有効に持続できていることがわかる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の工業用殺菌剤は、皮膚刺激性が少なく、作業安全性および作業衛生性が良好であり、かつ、防かびおよび防腐・抗菌においては、使用の初期からただちに効力を発現して、その効力をそのまま有効に持続することができる。とりわけ、本発明の工業用殺菌剤は、耐候性や耐水性に優れているため、湿気や紫外線などを受ける屋内外の環境下においても好適に使用することができ、さらには、その適用対象が水性または油性のいずれの場合であっても、その効果を有効に発現することができる。

Claims (2)

  1. 3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとを含有していることを特徴とする工業用殺菌剤。
  2. 3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシド10〜90重量部に対し、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが10〜90重量部および/または3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートが10〜90重量部の割合で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の工業用殺菌剤。
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