JP3414208B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents
アンチスキッド制御装置Info
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Description
生する車輪のスリップを調整するアンチスキッド制御装
置の関する。
路面反力の急激な変化のある路面(以下、部分低μ路面
という)を通過したとき、例えば段差路面の乗り越し、
乗り下げを行うときには、その通過時に車輪が一瞬浮き
瞬時に車輪ロックに向かうため、大きなスリップ量が発
生しアンチスキッド制御を開始する。
ると、スリップ量は瞬時に小さくなるが、一旦減圧した
後は緩やかなパルス増圧制御が続くため、運転者のペダ
ル操作に対して発生する減速度の追従遅れが生じ、運転
者のペダルフィーリングに合わない場合が生じてしま
う。このため、特開平5−294226号公報にて、車
輪速度の変化等によって部分低μ路面を検出し、検出時
にブレーキ液圧の増圧勾配を大きくすることにより上記
減速度の追従遅れによる運転者の違和感を解消すること
ができるアンチスキッド制御装置が提案されている。
μ路面は、段差がある路面やマンホールがある路面等さ
まざまな種類があるため、車輪速度の変化等によって正
確に検出することができず、確実に運転者の違和感を解
消することは困難である。本発明は上記点に鑑みてなさ
れ、部分低μ路面のアンチスキッド制御における運転者
のブレーキフィーリングの違和感を解消できるアンチス
キッド制御装置を提供することを目的とする。
に本発明者らは、アンチスキッド制御装置の制御方法に
ついての検討を行った。上記従来技術では、車輪速度の
変化等によって部分低μ路面を検出し、検出時のみブレ
ーキ液圧の増圧勾配を大きくしている。このため、部分
低μ路面であるにもかかわらず、部分低μ路面であるこ
とが検出できなかった場合に、前記増圧勾配を大きくで
きず運転者に違和感を与えてしまう。
らず、ブレーキ液圧の増圧勾配を大きくすることにより
運転者の違和感を解消できると考えられる。しかしなが
ら、アンチスキッド制御中の全てのパルス増圧制御にお
いてブレーキ液圧の増圧勾配を大きくしてしまうと、ア
ンチスキッド制御における減圧、保持、増圧のタイミン
グが短くなってしまうため車輪速度の変動を誘発する等
して車両が不安定になり易く、また運転者に違和感を与
えてしまうという問題が発生する。
手段を採用する。請求項1に記載の発明においては、ア
ンチスキッド制御が開始されてから初めての増圧制御時
には、その増圧勾配を変化させて2回目以降の増圧制御
の増圧勾配よりも大きくする増圧勾配制御手段(510
〜550)を備えたことを特徴としている。
初回の増圧制御の増圧勾配のみ、2回目以降の増圧制御
の増圧勾配よりも大きくするようにすれば、2回目以降
における減圧、保持、増圧のタイミングが短くならない
ため、通常のアンチスキッド制御時においても車両が不
安定になることなく、また運転者に違和感を与えること
なく、部分低μ路面において車輪にかかるブレーキ液圧
の増圧を速やかに行うことができる。これにより、部分
低μ路面において運転者のペダル操作に応じた減速度を
発生させることができ、運転者のペダルフィーリングに
違和感を与えないようにすることができる。
配制御手段(510〜550)は、前輪(1、2)のみ
について増圧制御の増圧勾配を変化させるようになって
いることを特徴としている。前輪(1、2)は減速度へ
の効果が大きいため、増圧勾配制御手段(510〜55
0)によって増圧制御の増圧勾配を変化させることが有
効であるが、後輪(3、4)は増圧制御の増圧勾配を変
化させると(増圧周期を速くすると)車輪がスリップし
ている時間が多くなるため、車両の安定性が低下する可
能性がある。このため、前輪(1、2)のみについて増
圧制御の増圧勾配を変化させるようにすれば、効果的に
請求項1に示す効果を得ることができると共に、より安
定したアンチスキッド制御を行うことができる。
きい場合には、減速度が十分発生しているため、初回の
増圧制御において増圧勾配を大きくしなくても運転者の
ペダルフィールに沿うことができるということから、請
求項3に示すように、増圧勾配制御手段(510〜55
0)は、車体減速度(dVB)が所定のしきい値以下の
ときにのみ増圧制御の増圧勾配を変化させるようにして
もよい。
について説明する。図1は、本発明が適用されたアンチ
スキッド制御装置の構成を表す概略図である。図1に示
すように、FR輪1、FL輪2、RR輪3及びRL輪4
のそれぞれには、電磁ピックアップ式又は電気抵抗素子
(MRE)式の車輪速度センサ5〜8が配置され、各車
輪1〜4の回転に応じてパルス信号を発生する。
リンダ11〜14が配設され、マスタシリンダ16から
のブレーキ液圧が2位置弁(増圧制御弁)21〜24及
び各油圧管路を介して各ホイールシリンダ11〜14に
送られる。なお、マスタシリンダ16はブレーキペダル
27の踏み込みによりブレーキ液圧を発生し、ブレーキ
ペダル27の踏み込み状態はストップスイッチ29によ
って検出されている。
位置弁(減圧制御弁)31、34を介してリザーバ37
に接続されており、ホイールシリンダ32、33は2位
置弁(減圧制御弁)32、33を介してリザーバ39に
接続されている。なお、各2位置弁21〜24及び31
〜34は、連通位置と遮断位置とを有する電磁式2位置
弁である。
逆止弁41a〜44aにより、ホイールシリンダ11〜
14からマスタシリンダ16へ向かう圧油のみを2位置
弁21〜24を介して流通するバイパス管路41〜44
が設けられている。またさらに、リザーバ37、39と
マスタシリンダ16とは、逆止弁47、49を介した油
圧管路で接続されており、リザーバ37、39からマス
タシリンダ16へ向かう圧油の流通のみが許容されてい
る。
チ29の検出信号は、電子制御回路(以下、ECUとい
う)50に入力されている。ECU50は、CPU、R
OM、RAM、I/Oを有する周知のマイクロコンピュ
ータで、上記検出信号に基づいて各2位置弁21〜24
及び31〜34を制御する信号を発生する。この制御信
号は、各車輪1〜4毎に発生される増圧出力、保持出力
及び減圧出力によって構成される。ここで、各出力に対
応する2位置弁21〜24及び31〜34の動作を右前
輪1を例に説明する。
置弁2を連通位置にすると共に2位置弁31を遮断位置
にするように制御信号を発生することである。これによ
り、マスタシリンダ16が発生するブレーキ液圧がその
ままホイールシリンダ11に供給される。右前輪1に保
持出力を発生するとは、2位置弁21、31を共に遮断
位置にするように制御信号を発生することである。これ
により、ホイールシリンダ11のブレーキ液圧が保持さ
れる。なお、この保持出力の継続中にブレーキペダル2
7が緩められると、バイパス管路41を介して圧油が流
通し、ホイールシリンダ11のブレーキ液圧が減圧され
る。
置弁21を遮断位置にすると共に2位置弁31を連通位
置にするように制御信号を発生することである。これに
より、ホイールシリンダ11の圧油がリザーバ37へ流
入し、ブレーキ液圧が減圧される。なお、ECU50
は、他の車輪2〜4に対しても同様の出力を行う。次
に、ECU50が実行する処理の詳細を図2〜5のフロ
ーチャートを用いて説明する。ECU50はイグニッシ
ョンスイッチがオンすると図2に示すメインルーチンを
実行する。なお、ECU50は、このメインルーチンを
時分割により各車輪1〜4毎に実行する。
にて初期化処理を実行する。この初期化処理によって、
メモリクリア、フラグリセット等の初期化処理を行い、
続くステップ2000にて、移行の演算処理を所定時間
Ta(例えば5ms)毎に実行するために、所定時間T
aが経過したか否かを判定することにより所定時間Ta
が経過するのを待つ。
ば、ステップ3000に移行して上記各車輪速センサ5
〜8からの回転速度信号に基づき各車輪1〜4の車輪速
度VW**を演算する。ここで、「**」は各車輪1〜
4を示す記号FR、RL、RR、FLの総称であり、す
なわち「VW**」はVWFR、VWRL、VWRR、
VWFLを表し、それぞれ右前輪1、左後輪2、右後輪
3及び左前輪4に対する車輪速度を示している。
00で求めた車輪速度VW**を微分することによっ
て、各車輪1〜4の車輪加速度dVW**を演算する。
そして、ステップ5000では、ステップ3000で求
めた各車輪1〜4の車輪速度VW**のうちの最大速度
VWmax等に基づいて車体速度(推定車体速度)を演
算する。この処理は、例えば各車輪1〜4の車輪速度V
WFR〜VWRLのうちの最大速度VWmaxが前回求
めた車体速度VB(n−1)に所定値を加えた加速限界
値Vαから、車体速度VB(n−1)から所定値を減じ
た減速限界値Vβまでの範囲内にあるか否かを判断し、
最大速度VWmaxが加速限界値VαからVβまでの範
囲内にあれば最大速度VWmaxをそのまま車体速度V
Bとして設定し、最大速度VWmaxが加速限界値Vα
を超えていれば加速限界値Vαを車体速度VBとして設
定し、最大速度VWmax減速速限界値Vβを下回って
いれば減速限界速度Vβを車体速度VBとして設定する
ようにして実行される。
000で求められた車体速度VBを微分することによっ
て車体減速度dVBを演算する。そして、求められた車
体速度VBと車輪速度VW**によって各車輪1〜4に
おけるスリップ率SW**を演算する。この後、ステッ
プ8000では、各車輪1〜4におけるスリップ率SW
**と車輪加速度dVW**に基づき各車輪1〜4ごと
に各アクチュエータ21〜24及び31〜34の制御モ
ード演算の処理を実行する。このステップ8000の詳
細を図3に示す4輪の制御モード演算ルーチンに基づい
て説明する。このルーチンは、各車輪1〜4における2
位置弁21〜24及び31〜34の制御モードの設定処
理を行うものであり、FR輪1、FL輪2、RR輪3、
RL輪4に対して計4回実行されるようになっている。
おける増圧出力、減圧出力、保持出力を何ms、どの様
な状態で行うかという制御条件を決定するために行うも
のである。なお、各制御モードの際の2位置弁のソレノ
イドに対する駆動出力を図6に示す。まず、ステップ2
10では、ストップスイッチ29がON、すなわち車両
が制動中であるか否かを判定する。そして、ストップス
イッチ29がONになるまでは、ステップ220に進ん
で当該車輪の制御中フラグをリセットし、当該車輪にお
ける2位置弁21〜24及び31〜34の制御モードを
増圧モードにセットして処理を終了する。ここで、図7
に示すように増圧モードとは、ソレノイドへの通電を禁
止して2位置弁の弁位置を増圧位置に固定して前述の増
圧出力を連続的に発生するモードである。すなわち、増
圧モードが設定されている時には、車両制動中のノーマ
ルブレーキで、マスタシリンダ16が発生するブレーキ
液圧がそのままホイールシリンダ11〜14に供給され
る。
たときはステップ240に進み、制御フラグがセットさ
れているか否かを判定する。つまり、ストップスイッチ
29がONになった直後は制御中フラグがリセット状態
にあるので、ステップ240でNoであればステップ2
50に進み、判定対象なっている車輪のスリップ率SW
**がスリップ率KS0(例えば20%)に対して大き
いか否かを判定する。
ステップ220に進み、制御中フラグリセットし、当該
車輪の制御モードを増圧モードにセットして処理を終了
する。また、ステップ250でYesであればステップ
260に進み、制御中フラグをセットしてステップ27
0に進む。次に、ステップ270では、当該車輪のスリ
ップ率SW**が所定のスリップ率KS1に対して大き
いか否かを判定する。この所定のスリップ率KS1は、
スリップ率KS0に比して小さく、例えばKS0=20
%であればKS1=15%というように設定されてい
る。
ステップ280に進み、当該車輪の車輪加速度dVW*
*が加速度零(0G)よりも小さいか否か、すなわち当
該車輪が減速方向に制御されている状態にあるか、それ
とも減速方向から加速方向に反転した状態にあるかを判
定する。ステップ280でYesであればステップ29
0に進み、2位置弁21〜24及び31〜34の制御モ
ードとして減圧モードをセットして処理を終了する。ま
た、ステップ280でNoであればステップ300に進
み、2位置弁21〜24及び31〜34の制御モードと
して保持モードをセットして処理を終了する。
は所定のデューティー比をもってソレノイドの通電を実
行し前述の保持出力と減圧出力とを交互に繰り返し(例
えば15ms毎に切り替えて)発生するモードであり、
保持モードとはソレノイドに連続通電して2位置弁の弁
位置を保持位置に固定して前述の保持出力を連続的に発
生するモードである。すなわち、車輪加速度dVW**
が0G以下となって車輪がロックしつつある場合は、減
圧モードによりホイールシリンダ11〜14のブレーキ
液圧を徐々に減圧し、車輪加速度dVW**が0Gを超
えてスリップが徐々に解消されつつある場合は、保持モ
ードによりブレーキ液圧を保持するようになっている。
プ310に進み、パルス増圧モードの増圧パルス出力を
所定回数分実行したか否かを判定する。ここで、図6に
示すようにパルス増圧モードとは、所定の変化周期をも
ってソレノイドの通電を実行し、増圧出力と保持出力と
を交互に発生するモードである。これにより、ブレーキ
装置のホイールシリンダ圧を上記変化周期に応じた増圧
パターンで徐々に増圧させる。
の変化周期が2種類設定されている。そのうちの一方
は、増圧出力と保持出力とをそれぞれ6ms、60ms
ずつ繰り返す変化周期の増圧パターン(以下、初回パル
ス増パターンという)であり、初回の減圧制御に対する
増圧パターンとしてこの初回パルス増パターンが設定さ
れるようになっている。また、他方は、増圧出力と保持
出力とをそれぞれ3ms、100msずつ繰り返す変化
周期の増圧パターン(以下、通常パルス増パターンとい
う)であり、2回目以降の減圧制御に対する通常の増圧
パターンとしてこの通常パルス増パターンが設定される
ようになっている。この初回パルス増パターンと通常パ
ルス増パターンの選択によって、パルス増圧モードにお
ける増圧に緩急が設けられるようになっている。
ば、当該車輪のスリップは完全に抑制され、油圧制御を
終了しても車輪がスリップすることはないものとして、
ステップ220に進み、制御中フラグをリセットして、
2位置弁21〜24及び31〜34の制御モードを増圧
モードにセットして処理を終了する。すなわち、ノーマ
ルブレーキに戻す。また、ステップ310でNoであれ
ばステップ320に進み、そのままパルス増モードの制
御をセットし続け、処理を終了する。
終了すると、図2のステップ9000に進み、各車輪1
〜4の制御サイクル演算処理を実行する。このステップ
9000の詳細を図4に示す4輪の制御サイクル演算ル
ーチンに基づいて説明する。このルーチンでは、今回行
う制御が減圧モードになって初めてのパルス増モード制
御か否かを判定するための演算を行う。
ント値CN**によって今回行う制御がアンチスキッド
制御中の初回の減圧制御であるか否かを判定できるよう
に、減圧制御が行われる毎に制御サイクルカウンタのカ
ウント値CN**をインクリメントする処理を行う。な
お、このルーチンは、FR輪1、FL輪2、RR輪3、
RL輪4に対して計4回実行されるようになっている。
キッド制御中か否かを判定する。このアンチスキッド制
御中か否かは、図3のステップ260で制御中フラグが
セットされているか否かによって判定される。そして、
ステップ410でYesであればステップ420に進
み、前回減圧モードがセットされていたか否かを判定す
る。この前回減圧モードがセットされていたか否かはフ
ラグをセットする等してRAMに記憶させておくように
なっている。また、ステップ410でNoであればステ
ップ450に進み、制御サイクルカウンタのリセット
(カウント値CN**=0)して処理を終了する。
処理を終了する。すなわち、減圧制御時間はメインルー
チンを複数回実行する時間に相当し、この減圧制御時間
中常に上記減圧モードがセットされているため、前回減
圧モードがセットされているときには今回減圧モードが
セットされていても、同じ回における減圧制御と考えら
れるからである。
ップ430に進み、今回セットされている制御モードが
減圧モードであるか否かを判定する。すなわち、前回減
圧モードがセットされていず、かつ今回減圧モードがセ
ットされている場合には、減圧モードに切り替わったと
きであり、このように切り替わった時を制御サイクルの
変わり目として判定する。このため、ステップ430で
Yesであればステップ440に進んで制御サイクルカ
ウンタのカウント値CN**をインクリメントして減圧
制御の回数が1回増えたとして処理を終了し、Noであ
ればそのまま処理を終了する。
カウント値CN**によって現在実行される減圧制御が
何回目のものであるかが判定できるようにしている。こ
の後、図2のステップ10000に進み、4輪のパルス
増パターン判定処理を実行する。このステップ1000
0の詳細を図5に示す4輪のパルス増パターン判定ルー
チンに基づいて説明する。このルーチンでは、制御サイ
クルカウンタのカウント値CN**等に基づいてパルス
増圧モードの増圧パターンの判定を行い、初回の減圧制
御に対する初回パルス増パターンか、又は通常パルス増
パターンかを選択する。なお、このルーチンは、FR輪
1、FL輪2、RR輪3、RL輪4に対して計4回実行
されるようになっている。
っている車輪が前輪(FR輪1、FL輪2が該当)であ
るか否かを判定する。すなわち、前輪は減速度への効果
が大きいこと、後輪において増圧周期を速くすると車両
が不安定になり易いことにより、本実施形態においては
前輪のみを制御対象にするために上記判定を行う。そし
て、ステップ510でYesであればステップ520に
進む。また、ステップ510でNoであればステップ5
50に進み、増圧周期を早める必要がないとしてステッ
プ550に進み通常のパルス増パターンを選択して処理
を終了する。
所定減速度KG(例えば、所定減速度KG=0.7G)
よりも大きいか否かを判定する。すなわち、車体減速度
dVBがある程度大きい場合には、減速度が十分発生し
ているため、特に初回の減速モードにおける制御であっ
ても増圧を大きくする必要がないからである。そして、
ステップ520でYesであればステップ550に進ん
だのちに処理を終了する。
タのカウント値CN**が「1」であるか否か、つまり
今回行う制御がアンチスキッド制御中の初めての制御サ
イクルであるか否かを判定する。そして、ステップ53
0でYesであればステップ540に進み、アンチスキ
ッド制御中の初回の減圧制御に対するパルス増圧である
として初回パルス増パターンを選択して処理を終了す
る。また、ステップ530でNoであればステップ55
0に進んだのちに処理を終了する。
パルス増圧としては初回パルス増パターンを選択し、2
回目以降の減圧制御に対するパルス増圧としては通常パ
ルス増パターンを選択して、初回の減圧制御に対しての
み、パルス増圧におけるブレーキ液圧の増圧勾配が大き
くなるようにしている。そして、上記のように各車輪1
〜4に対する制御モードが決定されたら、図7に示すタ
イマ割り込みルーチンにおけるステップ710〜ステッ
プ740にて、FR輪1、FL輪2、RR輪3、RL輪
4のそれぞれに対応する2位置弁駆動用のソレノイドに
対して、決定された制御モードに応じたソレノイド駆動
出力を実行する。
御を行った時のタイムチャートを図8及び図9に示す。
但し、図8は、通常路面でアンチスキッド制御を実行し
た時のタイムチャートであって、(a)は車体速度VB
と車輪速度VW**を示し、(b)はW/C圧を示し、
(c)は制御サイクルカウンタのカウント値CN**を
示し、(d)はパルス増圧モードの増圧パターンを示て
いる。また、図9は、制動時に部分低μ路面を通過した
ときにアンチスキッド制御を実行した時のタイムチャー
トであって、(a)は車体速度VBと車輪速度VW**
を示し、(b)はW/C圧を示している。なお、参考と
して、図9(b)に初回の減圧制御に対して通常パルス
増パターンでブレーキ液圧の増圧を行った場合を点線に
て示す。
チスキッド制御を実行した時において、初回の減圧制御
時に制御サイクルカウンタのカウント値CN**が
「1」になるため、初回パルス増パターンが設定され、
パルス増圧の増圧勾配がこの後の2回目以降の減圧制御
に対すパルス増圧の増圧勾配に比して大きくなる。そし
て、2回目以降の減圧制御に対しては制御サイクルカウ
ンタのカウント値CN**が「2」以上になるため、通
常パルス増パターンが設定され、パルス増圧の増圧勾配
が通常時の増圧勾配に戻る。
ッド制御時において、初回の減圧制御に対するパルス増
圧の増圧勾配を大きくしても2回目以降の減圧制御に対
するパルス増圧の増圧勾配を通常の増圧勾配に戻してい
るため、車輪速度の変動を誘発するという問題が発生す
ることを防止することができる。また、図9に示すよう
に、制動時に部分低μ路面を通過したときには、瞬時に
スリップ量が大きくなってアンチスキッド制御が実行さ
れる。しかしながら、上述したように、初回の減圧制御
に対するパルス増圧の増圧勾配が、通常の減圧制御に対
するパルス増圧の増圧勾配よりも大きくなっているた
め、上記部分低μ路面によってW/C圧が減圧されて
も、短いパルス増出力時間で速やかにW/C圧を増圧す
ることができる。
輪が路面に接地してスリップ量が瞬時に小さくなったと
きにもW/C圧の増圧が速やかに行えて、運転者のペダ
ル操作に応じた減速度を発生させることができ、運転者
のペダルフィーリングに違和感を与えないようにするこ
とができる。上記実施形態では、モータポンプのないシ
ステムに本発明を適用したものについて説明したが、通
常のモータポンプのあるシステムにおいても本発明を適
用することができる。
は前輪のみとしたが、後輪についても行ってもよい。そ
の場合には、後輪の補正量を前輪より少なくするのが望
ましい。
成を示す概略図である。
ーチンを示すフローチャートである。
ートである。
ローチャートである。
のフローチャートである。
シリンダ圧制御のためのアクチュエータのソレノイドに
対する制御出力との関係を示す説明図である。
る。
常路面での作用を示すタイムチャートである。
分低μ路での作用を示すタイムチャートである。
〜8…車輪速センサ、11〜14…ホイールシリンダ、
21〜24、31〜34…2位置弁、27…ブレーキペ
ダル、29…ストップスイッチ、50…ECU。
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪(1〜4)のスリップ状態を検出し
て、検出された前記スリップ状態が過大となった際にア
ンチスキッド制御を開始し、前記車輪(1〜4)にかか
るブレーキ液圧の減圧、保持、増圧制御を繰り返し行っ
て、該ブレーキ液圧の調整を行うようになっているアン
チスキッド制御装置において、 前記アンチスキッド制御が開始されてから初めての増圧
制御時には、その増圧勾配を変化させて2回目以降の増
圧制御の増圧勾配よりも大きくする増圧勾配制御手段
(510〜550)を備えたことを特徴とするアンチス
キッド制御装置。 - 【請求項2】 前記アンチスキッド制御は、前輪(1、
2)と後輪(3、4)と独立して実行できるようになっ
ており、 前記増圧勾配制御手段(510〜550)は、前記前輪
(1、2)のみについて前記増圧制御の増圧勾配を変化
させるようになっていることを特徴とする請求項1に記
載のアンチスキッド制御装置。 - 【請求項3】 前記車両における車体減速度(dVB)
を検出する車体減速度検出手段(6000)を備え、 前記増圧勾配制御手段(510〜550)は、前記車体
減速度(dVB)が所定のしきい値以下のときにのみ前
記増圧制御の増圧勾配を変化させるようになっているこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載のアンチスキッド
制御装置。
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JPH1134844A (ja) | 1999-02-09 |
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