JP3370408B2 - セラミックコーティングの製造方法 - Google Patents
セラミックコーティングの製造方法Info
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Description
分とし、耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れた被覆膜を形
成できるセラミックコーティングの製造方法に関する。
には、有機系塗料では不十分であり、セラミックス系コ
ーティングが用いられる。従来、セラミックス系コーテ
ィングの形成方法としては、PVD(スパッタ法等)、
CVD、ゾルーゲル法、ポリチタノカルボシラン系塗
料、ポリ(ジシル)シラザン系塗料、ポリシラザン系塗
料、ポリメタロシラザン系塗料などが知られている。
ス系コーティング法が知られているが、いずれも問題が
ある。すなわち、PVD,CVD法では装置が高価であ
る。ゾルーゲル法では、必要焼成温度が500℃以上と
高い。ポリチタノカルボシラン系塗料では低温焼成(4
00℃以下)における表面強度が不十分である。ポリ
(ジシル)シラザン系重合体を用いたものは、施工に難
があり、クラックが発生する。ポリシラザン、ポリメタ
ロシラザンコーティングでは、200〜500℃で焼成
できるが、300℃未満の焼成では膜質が必ずしも良好
でない。
おける問題を解決し、低温(150℃〜350℃)焼成
により、耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れ、クラックの
ない緻密な塗膜を与えるコーティング用組成物とその施
工法を提供すること、特に、低温焼成という特長によ
り、従来不可能であった、電子部品、プラスチック等へ
のコーティングを可能とすることを目的とする。
点を解決するために鋭意検討した結果、ポリシラザンを
主成分とするコーティング液に金属の微粒子を添加する
ことにより、塗膜を空気中で焼成する際の硬化反応が促
進され、従来よりも低い焼成温度で良好な被覆が形成さ
れることを見出した。
式(I):
に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、またはこれらの基以外でケイ素に直
結する基が炭素である基、アルキルシリル基、アルキル
アミノ基、アルコキシ基もしくは金属原子を表わす。た
だし、R1 ,R2 ,R3 のうち少なくとも1つは水素原
子である。)で表わされる単位からなる主骨格を有する
数平均分子量が100〜5万のポリシラザンを主成分と
するコーティング溶液に、Au,Ag,Pd,Niのう
ち少なくとも1種の金属の0.5μmより小さい微粒子
をポリシラザン100重量部に対して0.01〜10重
量部の範囲内の量で添加したコーティング用組成物を基
盤に塗布後、空気中、150℃以上350℃以下の温度
で焼成することを特徴とするセラミックコーティングの
製造が提供される。
もSi−H結合、あるいはN−H結合を有するポリシラ
ザンであればよく、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポ
リシラザンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザン
と他の化合物との混合物でも利用できる。用いるポリシ
ラザンには、鎖状、環状、あるいは架橋構造を有するも
の、あるいは分子内にこれら複数の構造を同時に有する
ものがあり、これら単独でもあるいは混合物でも利用で
きる。
のようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。ペルヒドロポリシラザンが好ましい。一般式(I)
でR1 ,R2 、及びR3 に水素原子を有するものは、ペ
ルヒドロポリシラザンであり、その製造法は例えば特公
昭63−16325号公報、D. Seyferth らCommunicat
ion of Am. Cer. Soc., C-13, January 1983. に報告さ
れている。これらの方法で得られるものは、種々の構造
を有するポリマーの混合物であるが、基本的には分子内
に鎖状部分と環状部分を含み、
ロポリシラザンの構造の一例を示すと下記の如くであ
る。
R3 にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
Seyferth らPolym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Po
lym.Chem., 25, 10 (1984) に報告されている。この方
法により得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−
(SiH2 NCH3 )−の鎖状ポリマーと環状ポリマー
であり、いずれも架橋構造をもたない。
R2 に有機基を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザン
の製造法は、D. Seyferth らPolym. Prepr., Am. Chem.
Soc., Div. Polym. Chem., 25, 10 (1984) 、特開昭6
1−89230号公報、同62−156135号公報に
報告されている。これらの方法により得られるポリシラ
ザンには、−(R2 SiHNH)−を繰り返し単位とし
て、主として重合度が3〜5の環状構造を有するものや
(R3 SiHNH)X 〔(R2 SiH)1.5 N〕
1-X (0.4<x<1)の化学式で示せる分子内に鎖状
構造と環状構造を同時に有するものがある。
R3 に有機基を有するポリシラザン、またR1 及びR2
に有機基、R3 に水素原子を有するものは−(R1 R2
SiNR3 )−を繰り返し単位として、主に重合度が3
〜5の環状構造を有している。用いるポリシラザンは、
上記の如く一般式(I)で表わされる単位からなる主骨
格を有するが、一般式(I)で表わされる単位は、上記
にも明らかな如く環状化することがあり、その場合には
その環状部分が末端基となり、このような環状化がされ
ない場合には、主骨格の末端はR1 ,R2 ,R3 と同様
の基又は水素であることができる。
は、D. Seyferth らCommunication ofAm. Cer. Soc., C
-132, July 1984. が報告されている様な分子内に架橋
構造を有するものもある。一例を示すと下記の如くであ
る。
ている様なR1 SiX3 (X:ハロゲン)のアンモニア
分解によって得られる架橋構造を有するポリシラザン
(R1Si(NH)X )、あるいはR1 SiX3 及びR2
2SiX2 の共アンモニア分解によって得られる下記の
構造を有するポリシラザンも出発材料として用いること
ができる。
子であるMは架橋をなしていてもよい)の如く金属原子
を含むポリメタロシラザンも出発材料として用いること
ができる。
されている様なポリシロキサザン、特開平2−8443
7号に報告されている様なボロシラザン、特開昭63−
81122号、特開昭63−191832号、特開平2
−77427号に報告されている様なポリメタロシラザ
ン、特開平1−138108号、特開平1−13810
7号、特開平1−203429号、特開平1−2034
30号、特開平4−63833号、特願平3−3201
67号に報告されている様な改質ポリシラザン、特開平
2−175726号、特開平1−138107号、特開
平5−86200号、特開平5−331293号、特開
平3−31326号に報告されている様な共重合ポリシ
ラザンも好適に使用できる。
量で100〜5万、より好ましくは500〜10,00
0である。分子量が小さすぎると焼成時の収率が低く、
実用的でなく、一方分子量が、大きすぎると溶液の安定
性が低く、健全な膜が得られない。本発明は上記の如き
ポリシラザンを主成分とするコーティング溶液に金属微
粒子を添加することを特徴とする。金属微粒子を添加す
ることによってポリシラザンの硬化、セラミック化温度
を100〜150℃程度も低下させることができる。本
出願人は、ポリシラザンに特定の有機化合物を反応させ
て変性ポリシラザンとすることによってセラミック化温
度を低下させうることを開示してきたが(特願平4−3
9595号、同4−272020号など)、本発明では
金属の微粒子を添加するだけで同様の効果が得られるこ
とを見い出した。
する場合と比べて、金属微粒子を添加する場合には、コ
ーティング溶液が安定であり、得られる膜が比較的緻密
であり、かつ比較的安価である利点がある。コーティン
グ溶液が安定な理由は、金属微粒子がポリシラザンと反
応してその構造を変えるものではないからである。但
し、後記の独立分散超微粒子を添加する場合、分散液が
高沸点アルコールであるため、これが安定化剤として作
用し、コーティング液は、末添加品よりも安定となる。
下させる理由は、金属の酸化触媒あるいは脱水素触媒と
しての作用と考えられる。特にAgの独立分散超微粒子
の効果が大きく、これは粒子表面のAg2 OあるいはA
gOの下記の如き反応による酸化剤としての作用と考え
られる。 2Ag2 O──→4Ag+O2 (>160℃) 2AgO───→2Ag+O2 (>100℃) 用いる金属微粒子は特に限定されないが、Au,Ag,
Pd,Niが好ましく、特にAgが好ましい。
ことが好ましく、0.1μm以下がより好ましく、0.
05μmより小さいことがさらに好ましい。金属微粒子
の粒径が大きいと触媒としての効果が小さく、また溶液
中で沈降するので好ましくない。特に独立分散超微粒子
と呼ばれる粒径50〜100Å(0.005〜0.01
μm)のAu,Ag,Pdなどの超微粒子をα−テルピ
ネオールなどの高沸点アルコールのような分散液に分散
させたものは、分散液(10〜70wt%濃度)のまま、
あるいはキシレンなどコーティング液の溶剤で希釈した
分散液を添加し、スターラーで10〜60分程度撹拌す
るだけでよく、一般の微粒子の場合のように、ボールミ
ルや超音波分散により、さらには分散剤を用いて、均一
に分散させる必要がないので、非常に好適である。
ザン100重量部に対して0.01〜10重量部、より
好ましくは0.05〜5重量部である。添加量が少ない
と効果がなく、一方多すぎると金属微粒子の凝集部が膜
の欠陥となるので好ましくない。前記の如く、金属微粒
子はポリシラザンコーティング溶液に均一に分散させる
べきである。均一に分散させる方法としては独立分散超
微粒子の分散液の場合は、スターラーによる攪拌で十分
であるが、一般の金属微粒子の場合には必要に応じ予め
市販の分散剤を添加したシラザン溶液中でボールミル、
振動ミルなどにより混合、分散して均一なコーティング
液とするなどによる。
化水素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化メ
タン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等の
エーテル類が使用できる。好ましい溶媒は、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エ
チレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチル
エーテル、1,2−ジオキシエタン、ジオキサン、ジメ
チルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピ
ラン等のエーテル類、ペンタンヘキサン、イソヘキサ
ン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素
等である。
ンの溶解度や溶剤の蒸発速度を調節するために、2種類
以上の溶剤を混合してもよい。溶剤の使用量(割合)は
採用するコーティング方法により作業性がよくなるよう
に、また必要な膜厚により選択され、またポリシラザン
の平均分子量、分子量分布、その構造によって異なるの
で、コーティング用組成物中溶剤は99重量%程度まで
混合することができ、好ましくは固形分濃度が3〜50
重量%の範囲で混合することができる。
当な充填剤を加えてもよい。充填剤の例としてはシリ
カ、アルミナ、ジルコニア、マイカを始めとする酸化物
系無機物あるいは炭化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無
機物の微粉等が挙げられる。また用途によってはアルミ
ニウム、亜鉛、銅等の金属粉末の添加も可能である。さ
らに充填剤の例を詳しく述べれば、ケイ砂、石英、ノバ
キュライト、ケイ藻土などのシリカ系:合成無定形シリ
カ:カオリナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、ア
スベスト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等の
ケイ酸塩:ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラ
スフレーク、泡ガラス球等のガラス体:窒化ホウ素、炭
化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化
ケイ素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化
チタン等の非酸化物系無機物:炭酸カルシウム:酸化亜
鉛、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウ
ム等の金属酸化物:硫酸バリウム、二硫化モリブデン、
二硫化タングステン、弗化炭素その他無機物:アルミニ
ウム、ブロンズ、鉛、ステンレススチール、亜鉛等の金
属粉末:カーボンブラック、コークス、黒鉛、熱分解炭
素、中空カーボン球等のカーボン体等があげられる。
む。)、粒状、鱗片状等種々の形状のものを単独又は2
種以上混合して用いることができる。又、これら充填剤
の粒子の大きさは1回に塗布可能な膜厚よりも小さいこ
とが望ましい。また充填剤の添加量はポリシラザン1重
量部に対し、0.05重量部〜10重量部の範囲であ
り、特に好ましい添加量は0.2重量部〜3重量部の範
囲である。又、充填剤の表面をカップリング剤処理、蒸
着、メッキ等で表面処理して使用してもよい。
各種顔料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、pH調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥
促進剤、流れ止め剤を加えてもよい。本発明によれば、
同様にして、上記の如きコーティング用組成物を用いた
コーティング方法は、上記のコーティング用組成物を基
盤に1回又は2回以上繰り返し塗布した後、焼成し珪素
−窒素−酸素−金属元素系又は珪素−窒素−酸素−炭素
−金属元素系セラミックスから成る被覆膜を形成させる
ことを特徴とするものである。
に限定されず、金属、セラミックス、プラスチックス等
のいずれでもよい。コーティングとしての塗布手段とし
ては、通常の塗布方法、つまり浸漬、ロール塗り、バー
塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、フロー塗り等が用いら
れる。又、塗布前に基盤をヤスリがけ、脱脂、各種ブラ
スト等で表面処理しておくとコーティング組成物の付着
性能は向上する。
燥させた後、加熱・焼成する。この焼成によって金属微
粒子含有ポリシラザンは架橋、縮合、あるいは、焼成雰
囲気によっては酸化、加水分解して硬化し、強靱な被覆
を形成する。上記焼成条件はポリシラザンの分子量や構
造などによって異なる。昇温速度は特に限定しないが、
0.5〜10℃/分の緩やかな昇温速度が好ましい。好
ましい焼成温度は250℃〜350℃の範囲である。焼
成雰囲気は酸素中、空気中あるいは不活性ガス等のいず
れであってもよいが、空気中がより好ましい。空気中で
の焼成により金属微粒子添加ポリシラザンの酸化、ある
いは空気中に共存する水蒸気による加水分解が進行し、
上記のような低い焼成温度でSi−O結合あるいはSi
−N結合を主体とする強靱な被覆の形成が可能となる。
ザンの種類によっては、限られた焼成条件ではセラミッ
クスへの転化が不完全である場合があり、この場合には
焼成後の被覆膜を150℃未満の条件で長時間保持し、
被覆膜の性質を向上させることが可能である。この場合
の保持雰囲気は空気中が好ましく、また水蒸気圧を高め
た湿潤空気中でも更に好ましい。保持する時間は特に限
定されるものではないが、10分以上30日以内が現実
的に適当である。また保持温度は特に限定されるもので
はないが、0℃以上150℃未満が現実的に適当であ
る。ここで150℃以上で保持することも当然有効であ
るが、本文では150℃以上での加熱操作を「焼成」と
定義している。
ポリシラザンの酸化、あるいは空気中に共存する水蒸気
による加水分解が更に進行し、セラミックスへの転化が
完了して、性質のより向上した、より強靱な被覆膜の形
成が可能となる。以上の方法によれば焼成温度が低下で
き、高い焼成温度に起因する種々の問題を軽減すること
ができる。
メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置し
た。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四
つ口フラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ、
これを氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加え
ると白色固体状のアダクト(SiH2 Cl・2C5 H5
N)が生成した。反応混合物を氷冷し、攪拌しながら、
水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製したアン
モニア51.0gを吹き込んで加熱した。
燥ピリジンを用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下でろ
過してろ液850mlを得た。ろ液5mlから溶媒を減去留
去すると樹脂状固体ペルヒドロポリシラザン0.1gが
得られた。得られたポリマーの数平均分子量は、凝固点
降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ、
893であった。IR(赤外吸収)スペクトル(溶媒:
乾燥o−キシレン;ペルヒドロポリシラザンの濃度:1
0.2g/l)は、波数(cm-1)3340(見かけの吸
光係数ε=0.5571g-1cm-1)、及び1175のN
Hに基づく吸収;2160(ε=3.14)のSiHに
基づく吸収;1020〜820のSiH及びSiNSi
に基づく吸収を示した。 1HNMR(プロトン核磁気共
鳴)スペクトル(60MHz 、溶媒CDCl3 /基準物質
TMS)は、いずれも幅広い吸収を示している。即ち、
δ4.8及び4.4(br.,SiH);1.5(b
r.,NH)の吸収が観測された。
S−1;数平均分子量Mn≒800)の15wt%キシレ
ン溶液100gに0.75gの超微粒子Ag分散液(真
空冶金株式会社製、10wt%α−テルピネオール溶液、
粒径;50〜100Å)を添加し室温で60分撹拌し
た。
ンチ、厚さ0.5mmのシリコンウエハ上にスピンコータ
ーを用いて塗付(1500rpm ,20秒)した。この塗
膜を大気雰囲気下350℃で1時間加熱し(10℃/分
で昇温)、膜厚5600Åのセラミックコーティングと
した。セラミック化の進行度をIRで評価したところS
iH残存率=0(%)、SiO/SiN比=40であっ
た。
シラザンのコーティング液を同様のプロセスで施工、評
価したところ、SiH残存率=10(%)、SiO/S
iN比=2.3であった。次にこれらの焼成塗膜を49
%フッ酸(ダイキン工業株式会社製)18ml、61%硝
酸(小宗化学株式会社製)1763mlの混合溶液で処理
したところ、エッチングレートは実施例1、比較例1で
それぞれ1057Å/分、2013Å/分であった。
ロピレン製キャップ付きのガラスビンに入れ、室温で放
置したところ、3ヶ月経過してもゲル化しなかった(比
較例1のコーティング液はゲル化した)。
食性に優れ、基材との密着性の良い被覆が、従来にない
低温での焼成で得られる。しかも、コーティング溶液が
安定、安価、かつ得られるセラミックス膜が緻密であ
る。本発明の組成物は、金属、セラミックス等はもちろ
ん、高温処理に不適なプラスチック材料、電子部品等の
表面保護剤として好適である。特にプラスチックのハー
ドコーティング剤、合成樹脂フィルムや容器のガス透過
抑制用コーティング剤、半導体の保護膜や絶縁膜、即ち
パシベーション膜、層間絶縁膜、チップコート膜など、
また半導体の封止剤、液晶表示体のアンダーコート膜や
配向膜としても利用することができる。
ル図である。
トル図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 主として一般式(I): 【化1】 (但し、R1 ,R2 ,R3 はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、またはこれらの基以外でケイ素に直結する基が炭
素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、ア
ルコキシ基を表わす。ただし、R1 ,R2 ,R3 のうち
少なくとも1つは水素原子である。)で表わされる単位
からなる主骨格を有する数平均分子量が100〜5万の
ポリシラザンを主成分とするコーティング溶液に、A
u,Ag,Pd,Niのうち少なくとも1種の金属の
0.5μmより小さい微粒子をポリシラザン100重量
部に対して0.01〜10重量部の範囲内の量で添加し
たコーティング用組成物を基盤に塗布後、空気中、15
0℃以上350℃以下の温度で焼成することを特徴とす
るセラミックコーティングの製造方法。 - 【請求項2】 前記焼成後、さらに空気中、150℃未
満の温度で保持することを特徴とする請求項1記載のセ
ラミックコーティングの製造方法。
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JP33852493A JP3370408B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | セラミックコーティングの製造方法 |
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