JP3335681B2 - 樹脂賦形物及びその製法 - Google Patents
樹脂賦形物及びその製法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、見掛け上半透明の
樹脂賦形物であり、樹脂賦形物の見る角度によって、そ
の半透明度が変化する特性を有しており、ディスプレ
イ、照明器具、調光具、間仕切り具等として有効に利用
しうる樹脂賦形物及びその製法に関する。
樹脂賦形物であり、樹脂賦形物の見る角度によって、そ
の半透明度が変化する特性を有しており、ディスプレ
イ、照明器具、調光具、間仕切り具等として有効に利用
しうる樹脂賦形物及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、屈折率の異なる2種以上の重
合体を適宜な割合で混合し、所望の屈折率を有する透明
な樹脂組成物を得る検討が進められており、重合硬化手
段として蛍光灯のごとき紫外線棒状ランプを用い、特定
の重合体(A) と単量体(B) との混合物を重合硬化させ
て、INP(インターネットワークポリマ)構造を有す
る硬化樹脂を作る方法が特開平1−138215号公報
に示されている。
合体を適宜な割合で混合し、所望の屈折率を有する透明
な樹脂組成物を得る検討が進められており、重合硬化手
段として蛍光灯のごとき紫外線棒状ランプを用い、特定
の重合体(A) と単量体(B) との混合物を重合硬化させ
て、INP(インターネットワークポリマ)構造を有す
る硬化樹脂を作る方法が特開平1−138215号公報
に示されている。
【0003】また特開昭63−309902号公報、特
開平2−51101号公報、特開平2−280102号
公報および特開平3−156402号公報には屈折率の
異なる2種以上の重合性不飽和化合物の混合体をシート
状または平状に賦形し、蛍光灯等の棒状ランプのランプ
軸に対し、ある角度を傾けた状態で紫外線を照射して硬
化せしめ、棒状紫外線ランプの長手方向を軸として回転
させたときにのみ、特定角度の光を散乱する硬化樹脂が
得られることが示されている。
開平2−51101号公報、特開平2−280102号
公報および特開平3−156402号公報には屈折率の
異なる2種以上の重合性不飽和化合物の混合体をシート
状または平状に賦形し、蛍光灯等の棒状ランプのランプ
軸に対し、ある角度を傾けた状態で紫外線を照射して硬
化せしめ、棒状紫外線ランプの長手方向を軸として回転
させたときにのみ、特定角度の光を散乱する硬化樹脂が
得られることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−13821
5号公報に示されるごとく、屈折率の異なる重合体と単
量体とを混合した未硬化組成物に散乱光を照射すると、
INP構造を形成し、均一で透明な硬化樹脂が得られる
のであるが、特開昭63−309902号公報に示され
るごとく、屈折率の異なる2種以上の単量体混合物に蛍
光灯のごとき棒状紫外線ランプより発せられる光を、単
量体混合物の平板状物に特定方向から照射して硬化樹脂
を作ると、この硬化樹脂は棒状ランプの長軸方向を軸と
して回転させた場合にのみ、特定角度の光を散乱するも
のとなることが示されている。上述したごとく、屈折率
の異なる重合性化合物の組合せと、用いる光源の種類に
よって得られる硬化樹脂はINP構造物となったり、相
分離した偏光性のある硬化樹脂となったり、未だに用い
る光源と、光重合させる未硬化樹脂との関係は現象的に
も理論的にも明らかになっていない現状にある。
5号公報に示されるごとく、屈折率の異なる重合体と単
量体とを混合した未硬化組成物に散乱光を照射すると、
INP構造を形成し、均一で透明な硬化樹脂が得られる
のであるが、特開昭63−309902号公報に示され
るごとく、屈折率の異なる2種以上の単量体混合物に蛍
光灯のごとき棒状紫外線ランプより発せられる光を、単
量体混合物の平板状物に特定方向から照射して硬化樹脂
を作ると、この硬化樹脂は棒状ランプの長軸方向を軸と
して回転させた場合にのみ、特定角度の光を散乱するも
のとなることが示されている。上述したごとく、屈折率
の異なる重合性化合物の組合せと、用いる光源の種類に
よって得られる硬化樹脂はINP構造物となったり、相
分離した偏光性のある硬化樹脂となったり、未だに用い
る光源と、光重合させる未硬化樹脂との関係は現象的に
も理論的にも明らかになっていない現状にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、光
重合性組成物と用いる光重合用光源の組合せを検討し、
従来知られていなかった相分離構造部を有し、ディスプ
レイ等として有効に利用しうる樹脂賦形物を得るべく検
討した結果、本発明を完成した。
重合性組成物と用いる光重合用光源の組合せを検討し、
従来知られていなかった相分離構造部を有し、ディスプ
レイ等として有効に利用しうる樹脂賦形物を得るべく検
討した結果、本発明を完成した。
【0006】本発明の要旨とするところは、屈折率が異
なる2種類以上の重合体から構成され、線状の相分離構
造部からなる複数の島部が海部中に互いに平行に形成さ
れている樹脂賦形物、及び屈折率n1なる重合体(A)
と、重合体(A)の溶解能を有し、屈折率n2(n1≠
n2)なる重合体を形成しうる単量体(B)および光重
合開始剤とよりなる組成物を賦形し、この賦形物に平行
光線を照射して光重合せしめることを特徴とする相分離
構造部を含む樹脂賦形物の製法、にある。
なる2種類以上の重合体から構成され、線状の相分離構
造部からなる複数の島部が海部中に互いに平行に形成さ
れている樹脂賦形物、及び屈折率n1なる重合体(A)
と、重合体(A)の溶解能を有し、屈折率n2(n1≠
n2)なる重合体を形成しうる単量体(B)および光重
合開始剤とよりなる組成物を賦形し、この賦形物に平行
光線を照射して光重合せしめることを特徴とする相分離
構造部を含む樹脂賦形物の製法、にある。
【0007】本発明を実施するに際して用いる平行光線
とは、例えば図1に示すごとく、紫外線ランプ1より発
した光を、集光鏡2で反射させ、反射鏡3にて光路変換
し、光学インテグレーター4で一度ピンポイント光とな
した後、拡開し、コリメーターレンズ5にて平行光6に
変換する方法によって得ることができる。7は被照射物
である。平行光の光軸に対する平行度は±3°以内、好
ましくは±1°以内のものを用いるのが好ましい。使用
しうる装置としては旭硝子株式会社製、商標Suncure 20
0 、ウシオ電機株式会社製、平行光束型高輝度光源装置
UI-501C 、RAYTEX株式会社製、商標RAYTEX等がある。光
源としては炭素アーク灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、メタル
ハライドランプ、レーザ光等を用いることができる。
とは、例えば図1に示すごとく、紫外線ランプ1より発
した光を、集光鏡2で反射させ、反射鏡3にて光路変換
し、光学インテグレーター4で一度ピンポイント光とな
した後、拡開し、コリメーターレンズ5にて平行光6に
変換する方法によって得ることができる。7は被照射物
である。平行光の光軸に対する平行度は±3°以内、好
ましくは±1°以内のものを用いるのが好ましい。使用
しうる装置としては旭硝子株式会社製、商標Suncure 20
0 、ウシオ電機株式会社製、平行光束型高輝度光源装置
UI-501C 、RAYTEX株式会社製、商標RAYTEX等がある。光
源としては炭素アーク灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、メタル
ハライドランプ、レーザ光等を用いることができる。
【0008】本発明を実施するに際して用いうる硬化し
うる単量体(B) としては、ラジカル重合性ビニル単量体
または該単量体と該単量体に可溶性の重合体とからなる
組成物などを用いることができる。用いうるラジカル重
合性ビニル単量体の具体例としては、メチルメタクリレ
ート(n=1.49)、スチレン(n=1.59)、クロルスチレン
(n=1.61)、酢酸ビニル(n=1.47)、2,2,3,3-テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5-オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,
3,4,4,4-ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等
のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート(n=1.37〜1.
44)、屈折率1.43〜1.62の(メタ)アクリレート類、例
えばエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
またはトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルジ、トリまたはテトラ(メタ)アクリレート、ジグリ
セリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、ならびにジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート、フッ素化アルキ
レングリコールポリ(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。
うる単量体(B) としては、ラジカル重合性ビニル単量体
または該単量体と該単量体に可溶性の重合体とからなる
組成物などを用いることができる。用いうるラジカル重
合性ビニル単量体の具体例としては、メチルメタクリレ
ート(n=1.49)、スチレン(n=1.59)、クロルスチレン
(n=1.61)、酢酸ビニル(n=1.47)、2,2,3,3-テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5-オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,
3,4,4,4-ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等
のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート(n=1.37〜1.
44)、屈折率1.43〜1.62の(メタ)アクリレート類、例
えばエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
またはトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルジ、トリまたはテトラ(メタ)アクリレート、ジグリ
セリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、ならびにジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート、フッ素化アルキ
レングリコールポリ(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。
【0009】また、後述する重合体(A) と単量体(B) と
の相溶性を向上せしめるため、単量体(B) の一部とし
て、重合体(A) の屈折率とほぼ同じ屈折率のポリマを作
り得る単量体を併用してもよい。
の相溶性を向上せしめるため、単量体(B) の一部とし
て、重合体(A) の屈折率とほぼ同じ屈折率のポリマを作
り得る単量体を併用してもよい。
【0010】本発明を実施するに際して用いる重合体
(A) は前記のラジカル重合性ビニル単量体から生成する
ポリマとの相溶性が良いことが必要であり、そのような
ポリマとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート
(n=1.49)、ポリメチルメタクリレート系コポリマ(n=
1.47〜1.50)、ポリ−4-メチルペンテン-1(n=1.46)、
エチレン/酢酸ビニルコポリマ(n=1.46〜1.50)、ポリ
カーボネート(1.50〜1.57)、ポリフッ化ビニリデン
(n=1.42)、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレ
ンコポリマ(n=1.42〜1.46)、フッ化ビニリデン/テト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロペンコポリマ
(n=1.40〜1.46)、ポリフッ化アルキル(メタ)アクリ
レートポリマなどが挙げられる。
(A) は前記のラジカル重合性ビニル単量体から生成する
ポリマとの相溶性が良いことが必要であり、そのような
ポリマとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート
(n=1.49)、ポリメチルメタクリレート系コポリマ(n=
1.47〜1.50)、ポリ−4-メチルペンテン-1(n=1.46)、
エチレン/酢酸ビニルコポリマ(n=1.46〜1.50)、ポリ
カーボネート(1.50〜1.57)、ポリフッ化ビニリデン
(n=1.42)、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレ
ンコポリマ(n=1.42〜1.46)、フッ化ビニリデン/テト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロペンコポリマ
(n=1.40〜1.46)、ポリフッ化アルキル(メタ)アクリ
レートポリマなどが挙げられる。
【0011】本発明を実施するに際して用いる光重合触
媒としては、ベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエー
テル、4'−イソプロピル−2-ヒドロキシ−2-メチル−プ
ロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、ベンジルメチルケタール、2,2-ジエトキシアセ
トフェノン、クロロチオキサントン、チオキサントン系
化合物、ベンゾフェノン系化合物、4-ジメチルアミノ安
息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、
N-メチルジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが
挙げられる。
媒としては、ベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエー
テル、4'−イソプロピル−2-ヒドロキシ−2-メチル−プ
ロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、ベンジルメチルケタール、2,2-ジエトキシアセ
トフェノン、クロロチオキサントン、チオキサントン系
化合物、ベンゾフェノン系化合物、4-ジメチルアミノ安
息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、
N-メチルジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが
挙げられる。
【0012】重合体(A)の屈折率n1と、単量体
(B)を重合して得られる重合体の屈折率n2との差は
0.01以上あるものとすることにより、重合体(A)
と単量体(B)および光重合開始剤との混合物に平行光
線を照射し、光重合して得られる樹脂賦形物中の相分離
現象を明瞭なものとすることができるので好ましい。
(B)を重合して得られる重合体の屈折率n2との差は
0.01以上あるものとすることにより、重合体(A)
と単量体(B)および光重合開始剤との混合物に平行光
線を照射し、光重合して得られる樹脂賦形物中の相分離
現象を明瞭なものとすることができるので好ましい。
【0013】重合体(A) と単量体(B) との混合比は、重
量比で99/1〜1/99の割合とするのがよい。
量比で99/1〜1/99の割合とするのがよい。
【0014】本発明による樹脂賦形物は、樹脂賦形物中
に平行光線の照射軸と平行な軸の細線状の相分離構造部
(不透明部)が島部を形成しており、その他の部分は、
重合体(A)と単量体(B)の重合体とがINP構造を
とった透明部で海部を形成しており、樹脂賦形物全体と
してみると不透明体であり、また、見る角度によって透
明性を変化させたものともすることができ、ディスプレ
イ、調光具等として利用できる。
に平行光線の照射軸と平行な軸の細線状の相分離構造部
(不透明部)が島部を形成しており、その他の部分は、
重合体(A)と単量体(B)の重合体とがINP構造を
とった透明部で海部を形成しており、樹脂賦形物全体と
してみると不透明体であり、また、見る角度によって透
明性を変化させたものともすることができ、ディスプレ
イ、調光具等として利用できる。
【0015】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【0016】(実施例1) ポリメチルメタクリレート50重量部、ベンジルメタク
リレート35重量部、メチルメタクリレート15重量
部、光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア1
84)0.5重量部よりなる混合物を70℃で混練して
均一なものとし、この混合物を厚さ1mmの板状に賦形
し、この板状賦形物に、平行光線として、平行光束型高
輝度光源装置UI−501C(ウシオ電機社製)を用
い、8mW/cm2の強度の紫外線を20分間照射して
板状物を得た。この板状物は視観では半透明状であった
が、板状物を板厚方向に切断し、顕微鏡で50倍に拡大
して観察したところ、図2に示したごとき白線状の不透
明部が島となって透明な海部分に配列された構造となっ
ていることを確かめた。
リレート35重量部、メチルメタクリレート15重量
部、光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア1
84)0.5重量部よりなる混合物を70℃で混練して
均一なものとし、この混合物を厚さ1mmの板状に賦形
し、この板状賦形物に、平行光線として、平行光束型高
輝度光源装置UI−501C(ウシオ電機社製)を用
い、8mW/cm2の強度の紫外線を20分間照射して
板状物を得た。この板状物は視観では半透明状であった
が、板状物を板厚方向に切断し、顕微鏡で50倍に拡大
して観察したところ、図2に示したごとき白線状の不透
明部が島となって透明な海部分に配列された構造となっ
ていることを確かめた。
【0017】また、上記した未硬化の板状賦形物に平行
光線発生装置(ウシオ電機社製、UIV−5150)に
て、平行光線を15mW/cm2の照射強度で5分間照
射したところ、不透明な板状物が得られた。この板状物
を実施例1と同様にして切断し、断面観察(50倍拡
大)したところ、図2に示したと同じ相分離構造部を確
認した。
光線発生装置(ウシオ電機社製、UIV−5150)に
て、平行光線を15mW/cm2の照射強度で5分間照
射したところ、不透明な板状物が得られた。この板状物
を実施例1と同様にして切断し、断面観察(50倍拡
大)したところ、図2に示したと同じ相分離構造部を確
認した。
【0018】(比較例1) 実施例1で作成した未硬化の厚さ1mmの板状賦形物に
ランプ長40cm、出力40Wのケミカルランプ(三菱
オスラム社製)の散乱光を照射強度4mW/cm2で3
0分間照射することにより板状物を得たところ、透明な
板状物であった。この板状物を50倍に拡大して観察し
ても何ら相分離構造部は確認できなかった。
ランプ長40cm、出力40Wのケミカルランプ(三菱
オスラム社製)の散乱光を照射強度4mW/cm2で3
0分間照射することにより板状物を得たところ、透明な
板状物であった。この板状物を50倍に拡大して観察し
ても何ら相分離構造部は確認できなかった。
【0019】また上記と同じ未硬化の板状賦形物に紫外
線照射装置(松下電工社製、NUX3104F、ランプ
長40cm)を用いて散乱光を照射強度400mW/c
m2で3分間照射して板状物を得た。この板状物は透明
であり、50倍に拡大して観察したが相分離構造部は確
認されなかった。
線照射装置(松下電工社製、NUX3104F、ランプ
長40cm)を用いて散乱光を照射強度400mW/c
m2で3分間照射して板状物を得た。この板状物は透明
であり、50倍に拡大して観察したが相分離構造部は確
認されなかった。
【0020】(実施例2) ポリスチレン50重量部、メチルメタクリレート50重
量部、光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア
184)0.5重量部を70℃で混練して溶解した後、
厚さ1mmの板状に賦形し、この板状賦形物に実施例1
で用いた平行光線照射装置を用い、照射強度8mW/c
m2の光を20分間照射して板状物を得た。この板状物
は半透明のものであったが、50倍に拡大して断面観察
した結果、図2に示したごとき相分離構造部が生成して
いることを確認した。
量部、光重合開始剤(チバガイギー社製、イルガキュア
184)0.5重量部を70℃で混練して溶解した後、
厚さ1mmの板状に賦形し、この板状賦形物に実施例1
で用いた平行光線照射装置を用い、照射強度8mW/c
m2の光を20分間照射して板状物を得た。この板状物
は半透明のものであったが、50倍に拡大して断面観察
した結果、図2に示したごとき相分離構造部が生成して
いることを確認した。
【0021】(比較例2) 実施例2で作成した未硬化の板状賦形物にランプ長40
cm、出力40Wのケミカルランプを用い、照射強度4
mW/cm2で30分間照射して板状物を得た。この板
状物は透明であり、50倍に拡大して観察して相分離構
造部は観察されなかった。
cm、出力40Wのケミカルランプを用い、照射強度4
mW/cm2で30分間照射して板状物を得た。この板
状物は透明であり、50倍に拡大して観察して相分離構
造部は観察されなかった。
【0022】
【図1】本発明を実施するに際して用いる平行光発生装
置の一例を示す断面図である。
置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の樹脂賦形物の一例の断面図である。
1 ………… 光源 2 ………… 集光鏡 3 ………… 反射ミラー 4 ………… 光学インテグレーター 5 ………… コリメーターレンズ 6 ………… 平行光線 7 ………… 被照射物体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/46 - 2/50
Claims (4)
- 【請求項1】 屈折率が異なる2種類以上の重合体から
構成され、線状の相分離構造部からなる複数の島部が、
海部中に互いに平行に形成されている樹脂賦形物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂賦形物からなる板
状物。 - 【請求項3】 屈折率n1なる重合体(A)と、重合体
(A)の溶解能を有し、屈折率n2(n1≠n2)なる
重合体を形成しうる単量体(B)および光重合開始剤と
よりなる組成物を賦形し、この賦形物に平行光線を照射
して光重合せしめることを特徴とする相分離構造部を含
む樹脂賦形物の製法。 - 【請求項4】 屈折率n 1 なる重合体(A)と、重合体
(A)の溶解能を有し、屈折率n 2 (n 1 ≠n 2 )なる
重合体を形成しうる単量体(B)および光重合開始剤と
よりなる組成物を板状に賦形し、この賦形物に平行光線
を照射して光重合せしめることを特徴とする相分離構造
部を含む板状物の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30449392A JP3335681B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 樹脂賦形物及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30449392A JP3335681B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 樹脂賦形物及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128313A JPH06128313A (ja) | 1994-05-10 |
JP3335681B2 true JP3335681B2 (ja) | 2002-10-21 |
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ID=17933703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30449392A Expired - Fee Related JP3335681B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 樹脂賦形物及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3335681B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6010747A (en) * | 1996-12-02 | 2000-01-04 | Alliedsignal Inc. | Process for making optical structures for diffusing light |
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1992
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