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JP3272409B2 - 車両の停車禁止領域における停車防止装置 - Google Patents

車両の停車禁止領域における停車防止装置

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JP3272409B2
JP3272409B2 JP23747592A JP23747592A JP3272409B2 JP 3272409 B2 JP3272409 B2 JP 3272409B2 JP 23747592 A JP23747592 A JP 23747592A JP 23747592 A JP23747592 A JP 23747592A JP 3272409 B2 JP3272409 B2 JP 3272409B2
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Japan
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vehicle
stop
distance
stop prohibition
automatic braking
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康典 山本
智彦 足立
裕樹 上村
尚嗣 増田
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の走行安全性を確
保するための一つの対応策として、踏切等の停車禁止領
域で自車両が渋滞により停車することになるのを未然に
防止する車両の停車禁止領域における停車防止装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の走行安全性を確保する
ための装置が種々提案され、公知になっており、その一
つに自動制動装置がある。この自動制動装置は、例えば
特開昭54−33444号公報に開示されるように、レ
ーダ装置を用いて自車両と前方車両との間の距離及び相
対速度を連続的に検出するとともに、その検出された自
車両と前方車両との間の距離及び相対速度から接触の可
能性があるか否かを判断し、接触の可能性があるときア
クチュエータを作動させて各車輪に制動力を付与する構
成になっている。また、特開昭62−55799号公報
には、道路の交差点付近に、交差点に進入して来る車両
を検出するとともに、その検出した情報を他の車両に向
けて送信する装置を設置することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両が鉄道
線路の踏切、特に遮断機のない踏切を横断する場合に
は、その踏切の手前側で一旦停車し、踏切警報機等で鉄
道列車が近付いていないこと、及び踏切の向い側で道路
が渋滞していなくて少なくとも自車両の進入スペースが
あることを確認した後、踏切を横断する必要がある。し
かし、踏切の向い側に自車両の進入スペースがあること
を充分に確認せずに横断することは少なくない。
【0004】そこで、このような不注意による踏切の横
断を防止するために、上述した従来公知の技術事項を組
み合わせ、踏切の手前側等に踏切の向い側に進入スペー
スがないことを検出しかつその情報を踏切の手前側の車
両に送信する装置を設置する一方、車両に自動制動装置
を装備し、上記踏切側の装置から進入スペースがない情
報を入手したとき自動制動装置を作動させて制動をかけ
て踏切の横断を規制することが考えられる。しかし、こ
の場合、検出機能と送信機能とを有する装置を道路側に
設置しなければならず、コスト的に高くつくとともに、
メンテナンスの面でも問題が多く、実施化を図ることは
容易ではない。
【0005】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、車両側に装備する装
置だけでもって、上述した踏切等の停車禁止領域で自車
両が渋滞により停車することになるのを未然にかつ実施
上有効に防止し得る車両の停車禁止領域における停車防
止装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、車両の停車禁止領域におけ
る停車防止装置として、自車両が上記停車禁止領域に近
付いたことを認識する認識手段と、該認識手段からの信
号を受け、自車両が停車禁止領域に近付いたとき該停車
禁止領域を越えた側に自車両の進入スペースがないこと
を検出する検出手段と、該検出手段により停車禁止領域
を越えた側に自車両の進入スペースがないことが検出さ
れたとき、自車両の走行に対し規制措置を取る規制措置
実行手段とを備える構成とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、その構成要件に加えて、所定の条件で各車
輪に自動的に制動力を付与する自動制動装置を備える。
そして、上記規制措置実行手段において、自車両の走行
に対する規制措置として上記自動制動装置を作動させて
自動制動をかける構成とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、その一つの構成要素である検知手段の一つ
の具体例を示す。すなわち、上記検知手段は、停車禁止
領域の終点に立設されたリフレクターと、自車両に搭載
され、自車両と上記リフレクターとの間の距離及び自車
両と前方車両との車間距離を検出するレーダ装置と、該
レーダ装置の検出結果に基づいて停車禁止領域を越えた
側に自車両の進入スペースがあるか否かを判定する判定
部とを有する構成とする。
【0009】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
自車両が踏切等の停車禁止領域に近付いたときには、そ
のことを認識手段で認識し、該認識手段からの信号を受
ける検出手段が上記停車禁止領域を越えた側に自車両の
進入スペースがあるか、あるいはないかを検出する。そ
して、自車両の進入スペースがないときには、規制措置
実行手段により自車両の走行に対し規制措置が取られ、
これにより、運転者の不注意による停車禁止領域への進
入ないし該領域内での渋滞による停車が防止される。特
に、請求項2記載の如く自車両の走行に対する規制措置
として自動制動がかかる場合には、停車禁止領域への進
入が確実に防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1は反対方向の2車線R1 ,R2 を有す
る自動車道路R上に停車禁止領域として鉄道線路Dの踏
切がある場合を示し、この踏切には遮断機は設けられて
いない。Aは一方の車線R1 上を踏切に向かって走行す
る第1の車両、Bは該第1の車両Aと同じ車線R1 の前
側を走行し又は踏切の手前側(入り口部側)の停止線s
で停車する第2の車両である。また、mは各車線R1 ,
R2 における、踏切手前側の停止線sから所定距離L4
離れた位置に設けられたマーカ、rは踏切の出口部(停
車禁止領域の終点)に立設されたリフレクターであっ
て、後述するレーダ装置36(図3参照)のパルスレー
ザ光を反射するものである。
【0012】本発明の一実施例は、上記踏切を渡る際該
踏切内で渋滞により停車することになるのを防止するた
めに第1の車両Aに適用するものであり、図2及び図3
は、この車両Aにおいて、本発明に係わる停車防止装置
を自動制動装置と共に装備した場合を示す。図2は自動
制動装置の油圧回路図であり、図3は自動制動装置及び
停車防止装置のブロック構成図である。
【0013】図2において、1は運転者によるブレーキ
ペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、3は該マ
スタバック1により増大された踏込力に応じたブレーキ
圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシリン
ダ3で発生したブレーキ圧は、最初自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4に送給され、しかる後、アンチスキ
ッドブレーキ装置(ABS)の油圧アクチュエータ部5
を通して4車輪(図では1車輪のみ示す)の各ブレーキ
装置6に供給されるようになっている。
【0014】上記自動制動装置の油圧アクチュエータ部
4は、上記マスタシリンダ3とブレーキ装置6側との連
通を遮断するシャッターバルブ11と増圧バルブ12と
減圧バルブ13とを有しており、これら三つのバルブ1
1〜13はいずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブ
からなる。上記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との
間には、モータ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ1
4から吐出される圧油を貯溜して一定圧に保持するため
のアキュムレータ15とが介設されている。そして、上
記シャッターバルブ11が開位置にあるときには、ブレ
ーキペダル2の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6
で制動がかかる。一方、シャッターバルブ11が閉位置
にあるとき、増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ1
3を閉位置にそれぞれ切換えると、上記アキュムレータ
15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて
ブレーキ圧が増圧され、増圧バルブ12を閉位置に、減
圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えると、上記ブレ
ーキ装置6から圧油が戻されてブレーキ圧が減圧される
ようになっている。
【0015】また、上記ABSの油圧アクチュエータ部
5は、各車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ
21を有しており、ABS作動時には該バルブ21の切
換えにより各ブレーキ装置6に印加されるブレーキ圧を
制御して各車輪がロックしないようになっている。油圧
アクチュエータ部5の構成は詳述しないが、上記切換バ
ルブ21の他にモータ駆動式の油ポンプ22及びアキュ
ムレータ23,24等を備えている。各車輪のブレーキ
装置6は、車輪と一体的に回転するディスク26と、マ
スタシリンダ3側からブレーキ圧を受けて上記ディスク
26を挟持するキャリパ27とからなる。
【0016】一方、図3において、31は車体前部に設
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
超音波を発信部から自車両の前方の車両等の障害物に向
けて発信するとともに、上記前方障害物に当たって反射
してくる反射波を受信部で受信する構成になっており、
このレーダユニット31からの信号を受ける演算部32
は、レーダ受信波の発信時点からの遅れ時間によって自
車両と前方障害物との間の距離及び相対速度を演算する
ようになっている。33及び34は車体前部の左右に各
々設けられる一対のレーダヘッドユニットであって、該
各レーダヘッドユニット33,34は、パルスレーザ光
を発信部から自車両の前方の障害物に向けて送信すると
ともに、上記前方障害物に当たって反射してくる反射光
を受信部で受信する構成になっており、上記演算部32
は、これらのレーダヘッドユニット33,34からの信
号を信号処理部35を通して受け、レーザ受信光の発信
時点からの遅れ時間によって自車両と前方障害物との間
の距離及び相対速度を演算するようになっている。そし
て、演算部32は、上記レーダヘッドユニット33,3
4の系統による距離及び相対速度の演算結果を優先し、
超音波レーダユニット31の系統による距離及び相対速
度の演算結果を補助的に用いるようになっており、ま
た、これらにより、自車両と前方障害物との間の距離及
び相対速度を検出するレーダ装置36が構成されてい
る。
【0017】上記両レーダヘッドユニット33,34に
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ37
の作動は演算部32により制御される。38は上記モー
タ37の回転角からパルスレーザ光の送受信方向を検出
する角度センサであって、該角度センサ38の検出信号
は上記演算部32に入力され、該演算部32におけるレ
ーダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相
対速度の演算にパルスレーザ光の送受信方向が加味され
るようになっている。
【0018】また、41は舵角を検出する舵角センサ、
42は自車速を検出する車速センサ、43は車両の前後
加速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面
の摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサ、45は上記
各車線R1 ,R2 上のマーカm(図1参照)を検出して
自車両Aが踏切に近付いたことを認識する認識手段とし
てのマーカセンサであり、これら各種センサ41〜45
の検出信号並びに上記演算部32で求められた自車両と
前方障害物との間の距離及び相対速度の信号は、いずれ
も制御部51に入力される。また、52は車室内のイン
ストルメントパネルに設けられる警報表示ユニットであ
って、該警報表示ユニット52には、上記制御部51か
ら各々信号を受ける警報ブザー53及び距離表示部54
が設けられている。
【0019】上記制御部51は、上記レーダ装置36の
演算部32で求められた自車両と前方障害物との間の距
離及び相対速度に基づいて自車両と前方障害物との接触
の可能性を判断する接触可能性判断部61を有し、該判
断部61で接触の可能性があると判断されたときには、
該判断部61から上記作動指令部62を介して、自動制
動装置の油圧アクチュエータ部4に作動信号が出力され
て、接触を回避するよう各車輪に制動力が付与されるよ
うになっている。
【0020】また、制御部51は、マーカセンサ45か
らマーカ検出信号を受けたときつまり自車両Aが踏切に
近付いたとき、上記レーダ装置36の検出結果に基づい
て踏切を越えた側に自車両の進入スペースがあるか否か
を判定する判定部63を有する。上記進入スペースの有
無は、踏切出口部のリフレクターr(図1参照)を基準
として判定される(判定方法の詳細は後述する)。よっ
て、上記判定部63、レーダ装置36及びリフレクター
rにより踏切を越えた側に自車両の進入スペースがない
ことを検出する検出手段64が構成されている。この検
出手段64の判定部63で踏切を越えた側に自車両の進
入スペースがないことが検出されたとき、該判定部63
から上記作動指令部62を介して、自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4に作動信号が出力されて、自車両A
を停車させるよう各車輪に制動力が付与されるようにな
っており、上記作動指令部62は、踏切を越えた側に自
車両の進入スペースがないとき自車両Aの走行に対し規
制措置たる自動制動を取る規制措置実行手段としての機
能を有する。
【0021】次に、上記制御部51による自動制動の制
御ロジックについて、図4〜図7に示すフローチャート
に基づいて説明する。
【0022】このフローチャートにおいては、スタート
した後、先ず始めに、ステップS1でマーカセンサ45
の信号に基づいて自車両Aが車線R1 又はR2 のマーカ
m上を通過したか否か、つまり踏切に近付いたか否かを
判定する。この判定がNOのときには、図5に示すステ
ップS2 〜S10よりなる第1の制御ロジックに従って自
車両と前方障害物との接触回避のための警報及び自動制
動の要否を判断し、判定がYESのときにはステップS
11以下のフローよりなる第2の制御ロジックに従って安
全を確認した上で踏切を渡るようになっている。
【0023】第1の制御ロジックにおいては、先ず、ス
テップS2 で自車両と前方障害物との間の距離L1 、相
対速度V1 及び自車速v0 等の各種信号を読込んだ後、
ステップS3 で各種のしきい値L0 ,L2 ,L3 を算出
する。しきい値L0 は、自車両と前方障害物との接触の
可能性があり接触回避のために自動制動を開始する、自
車両と前方障害物との間の距離であり、この自動制動開
始のしきい値L0 の算出は、図8に示すようなしきい値
マップを用いて行われる。しきい値L2 は自動制動の開
始に先立って警報を発する、自車両と前方障害物との間
の距離であり、この警報開始のしきい値L2 は、上記自
動制動開始のしきい値L0 よりも所定量大きい値に設定
される。また、しきい値L3 は、自動制動開始後接触の
可能性がなくなり警報を解除する、自車両と前方障害物
との間の距離であり、この警報解除のしきい値L3 は、
上記警報開始のしきい値L2 と略同一の値に設定され
る。
【0024】ここで、図8に示すしきい値マップについ
て説明するに、このマップにおいて、しきい値線Aは、
前方車両がその前方障害物と接触して停車したときこの
車両との接触を回避するために必要な車間距離を示する
ものであり、相対速度V1 の大きさに拘らず常に、前方
障害物が停止物であるとき(つまり相対速度V1 が自車
速v0 と同一のとき)と同じ値(数値式v0 2 /2μ
g)をとる。しきい値線Bは前方車両がフル制動をかけ
たときこの車両との接触を回避するために必要な車間距
離(数値式V1 ・(2v0 −V1 )/2μg)を示し、
しきい値線Cは前方車両が減速度μ/2gの緩制動をか
けたときこの車両との接触を回避するために必要な車間
距離を示し、しきい値線Dは前方車両が一定車速を保っ
たときこの車両との接触を回避するために必要な車間距
離(数値式V1 2 /2μg)を示す。さらに、しきい値
線Eは、自車両が自動制動をかけても前方車両との接触
を回避できないが、接触時の衝撃力を緩和できる車間距
離を示す。本実施例の場合、しきい値線Bが選択されて
いて、このしきい値線Bで現時点の相対速度V1 に対応
するしきい値L0 が求められる。
【0025】上記各種しきい値L0 ,L2 ,L3 の算出
後、ステップS4 で自車両と前方障害物との相対速度V
1 が零以上、つまり両者が近付きつつあるか否かを判定
する。この判定がYESのときには、更にステップS5
で自車両と前方障害物との間の距離(以下、車間距離と
いう)L1 が上記警報開始のしきい値L2 よりも小さい
か否かを判定し、この判定がYESのときは、ステップ
S6 で警報ブザー53を鳴らす。続いて、ステップS7
で車間距離L1 が自動制動開始のしきい値L0よりも小
さいか否かを判定し、この判定がYESのときは、ステ
ップS8 でフル制動でもって自動制動をかけるようアク
チュエータ4を作動させ、しかる後リターンする。上記
ステップS5 又はS7 の判定がNOのときは直ちにリタ
ーンする。
【0026】また、上記ステップS4 の判定がNOのと
き、つまり自車両と前方障害物(前方車両)とが遠ざか
りつつあるときには、ステップS9 で車間距離L1 が自
動制動解除のしきい値L3 よりも小さいか否かを判定す
る。この判定がYESのときはそのままリターンする一
方、判定がNOのときはステップS10で警報を解除した
後リターンする。
【0027】一方、第2の制御ロジックにおいては、図
4に示すように、先ず、ステップS11でマーカセンサ4
5を通してマーカmに入力された情報、特にマーカmと
踏切手前側の停止線sとの間の距離L4 を読み込むとと
もに、ステップS12で前方車両との車間距離L1 、相対
速度V1 及び自車速v0 等の各種信号を読込む。続い
て、ステップS13で自車両Aから上記停止線sまでの距
離L1 ´を算出する。この距離L1 ´は、具体的には、
先ず、マーカ通過時点から自車両Aが走行した距離を自
車速v0 から求め、この距離をマーカmと踏切手前側の
停止線sとの間の距離L4 から減じて算出される。更
に、ステップS14で各種のしきい値L0 ,L2 ,L0
´,L2 ´を算出する。しきい値L0 ,L2 の算出は、
第1の制御ロジック(ステップS3 )の場合のそれと同
じである。しきい値L0 ´は、自車両Aが停止線sで停
車するために自動制動を開始する、自車両Aと停止線s
との間の距離であり、数値式(v0 2 /2μg)から算
出される。しきい値L2 ´は、自動制動の開始に先立っ
て警報を発する、自車両Aと停止線sとの間の距離であ
り、上記しきい値L0 ´よりも所定量大きい値に設定さ
れる(図1参照)。
【0028】上記各種しきい値の算出後、ステップS15
で自車速v0 が零以上であるか、つまり自車両Aが前進
走行中であるか否かを判定する。この判定がYESのと
きには、ステップS16で停止線sまでの距離L1 ´が自
車両Aと前方車両Bとの車間距離L1 よりも大きいか否
か、つまり停止線sまでの間に前方車両Bがあるか否か
を判定する。この判定がNOの前方車両Bがないときに
は、ステップS17で自車両Aから停止線sまでの距離L
1 ´が警報開始のしきい値L2 ´よりも小さいか否かを
判定し、判定がYESのときには、ステップS18で警報
ブザー53を鳴らす。続いて、ステップS19で上記距離
L1 ´が自動制動開始のしきい値L0 ´よりも小さいか
否かを判定し、この判定がYESのときは、ステップS
20でフル制動でもって自動制動をかけるようアクチュエ
ータ4を作動させ、しかる後ステップS12に戻る。上記
ステップS17又はS19の判定がNOのときは直ちにステ
ップS12に戻る。
【0029】上記ステップS16の判定がYESのとき、
つまり自車両Aと停止線sとの間に前方車両Bがあると
きには、図6に示すステップS21〜S28へ移行する。ス
テップS21では、自車両Aと前方車両Bとの車間距離L
1 と前方車両Bとの接触回避のための警報開始距離L2
との差(L1 −L2 )と、停止線sまでの距離L1 ´と
停止線sで停止するための警報開始距離L2 ´との差
(L1 ´−L2 ´)との大小比較を行う。そして、前者
の方が大きいときには、ステップS22で停止線sまでの
距離L1 ´が停止線sで停止するための警報開始距離L
2 ´よりも小さいか否かを判定し、後者の方が大きいと
きには、ステップS23で自車両Aと前方車両Bとの車間
距離L1 が前方車両Bとの接触回避のための警報開始距
離L2 よりも小さいか否かを判定する。
【0030】上記ステップS22又はS23の判定がYES
のときには、ステップS24で警報ブザー53を鳴らす。
続いて、ステップS25で自車両Aと前方車両Bとの車間
距離L1 と前方車両Bとの接触回避のための自動制動開
始距離L0 との差(L1 −L0 )と、停止線sまでの距
離L1 ´と停止線sで停止するための自動制動開始距離
L0 ´との差(L1 ´−L0 ´)との大小比較を行う。
そして、前者の方が大きいときには、ステップS26で停
止線sまでの距離L1 ´が停止線sで停止するための自
動制動開始距離L0 ´よりも小さいか否かを判定し、後
者の方が大きいときには、ステップS27で自車両Aと前
方車両Bとの車間距離L1 が前方車両Bとの接触回避の
ための自動制動開始距離L0 よりも小さいか否かを判定
する。上記ステップS26又はS27の判定がYESのとき
には、ステップS28でフル制動でもって自動制動をかけ
るようアクチュエータ部4を作動させ、しかる後にステ
ップS12に戻る。上記ステップS22,S23,S26又はS
27の判定がNOのときもステップS12に戻る。
【0031】以上の第2の制御ロジックのうち、ステッ
プS21〜S28により、自車両Aと踏切手前側の停止線s
との間に前方車両Bがあるときその車両Bに接近した位
置又は上記停止線sで自車両Aが停止するようになり、
また、ステップS17〜S20により、自車両Aと上記停止
線sとの間に前方車両がないときは停止線sで自車両A
が停止するようになっている。従って、自車両Aは、常
に踏切手前側の停止線sで一旦停止することになる。
【0032】そして、自車両Aが上記停止線s(図1で
車両Bの位置)で停止しているとき、つまりステップS
15の判定がNOのときには、図7に示すステップS31〜
S36へ移行する。ステップS31では、レーダ装置36に
より自車両Aと踏切の出口部に立設されたリフレクター
rとの間の距離L5 及び自車両Aと踏切を渡った前方車
両B´との間の車間距離L1 を検出する(図1参照)。
続いて、ステップS32で上記車間距離L1 が自車両Aと
踏切出口部のリフレクターrとの間の距離L5に自車両
Aの前後長さαを加算した値よりも小さいか否か、つま
り踏切を越えた出口部側に自車両Aの進入スペースがな
いか否かを判定する。このステッフS32の判定は、制御
部51の判定部63で行われる。この判定がYESの進
入スペースのないときには、警報ブザー53を鳴らすと
ともに、自車両Aが停車線sを越えて踏切に進入しない
よう自動制動をかけ、しかる後にステップS31へ戻る。
【0033】一方、上記ステップS32の判定がNOの進
入スペースがあるときには、ステップS34で警報を解除
した後、ステップS35で自車両Aが踏切手前側の停止線
sから走行した距離L6 を算出し、ステップS36でその
走行距離L6 が上記距離L5よりも大きくなり自車両A
が踏切を渡り切るのを待った後、リターンする。
【0034】以上のようなフローチャートに従って制御
が行われる場合には、自動制動装置の作動により自車両
Aが踏切手前側の停止線sで自動的に停止するようにな
り、また、その停止線sで停止した状態から踏切を渡る
ときには、踏切を越えた側に自車両Aの進入スペースが
あることをレーダ装置36で確認する。そして、進入ス
ペースがないときには、自動制動がかかり、踏切内への
進入が禁止される。このため、運転者の不注意による踏
切での事故を防止することができ、安全性の確保を図る
ことができる。
【0035】しかも、踏切を越えた側に自車両Aの進入
スペースがあるか否かの判定は、レーダ装置36により
自車両Aと踏切の出口側に立設したリフレクターrとの
間の距離L5 及び自車両Aと前方車両B´との車間距離
L1 を検出し、この両者の大小比較でもって行っている
ので、その判定を正確に行うことができ、作動の信頼性
を高めることができる。
【0036】さらに、道路側には、保守点検がほとんど
必要でないマーカmとリフレクターrとを設けるに過ぎ
ないので、メンテナンスが容易なものとなり、実施化を
図る上で有利なものである。
【0037】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、本発明に係わる停車防止装置
を、自車両と前方障害物との接触回避のために各車輪に
制動力を付与する自動制動装置と共に自車両Aに搭載
し、踏切を越えた側に自車両Aの進入スペースがないと
きには、上記自動制動装置の作動により自動制動をかけ
て自車両の踏切への進入を強制的に規制するようにした
が、本発明は、この自動制動装置を搭載しない車両にお
いて、踏切を越えた側に自車両の進入スペースがないと
き警報を発して運転者の注意を促すことにより、自車両
の踏切への進入を間接的に規制するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両の停車
防止装置によれば、自車両が踏切等の停車禁止領域に近
付いたときには、該停車禁止領域を越えた側に自車両の
進入スペースがあるか否かを検知し、進入スペースが無
いときは自車両の走行に対し規制措置が取られるので、
運転者の不注意による停車禁止領域への進入ないし該領
域内での渋滞による停車を防止することができ、安全性
を確保することができる。しかも、道路側に主たる構成
要素を設ける必要がないので、メンテナンス等が容易と
なり、実施化を図る上で有利なものである。
【0039】特に、請求項2記載の発明によれば、自車
両の走行に対する規制措置として自動制動がかかるの
で、運転者の不注意による停車禁止領域への進入を確実
に防止することができる。
【0040】また、請求項3記載の発明によれば、停車
禁止領域の終点に立設したリフレクター及び車両搭載の
レーダ装置により自車両と停車禁止領域の終点との間の
距離及び自車両と前方車両との車間距離を精度良く検出
することができ、装置の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車道路上に鉄道線路の踏切がある場合を示
す概略図である。
【図2】本発明の実施例に係わる車両の自動制動装置の
油圧回路図である。
【図3】同自動制動装置及び停車防止装置のブロック構
成図である。
【図4】制御部の制御ロジックを示すフローチャート図
である。
【図5】同フローチャート図である。
【図6】同フローチャート図である。
【図7】同フローチャート図である。
【図8】接触回避のしきい値を算出するためのマップを
示す図である。
【符号の説明】
4 自動制動装置の油圧アクチュエータ部 36 レーダ装置 45 マーカセンサ(認識手段) 51 自動制動装置の制御部 62 作動指令部(規制措置実行手段) 63 判定部 64 検出手段 m マーカ r リフレクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 尚嗣 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭47−19534(JP,A) 特開 昭48−13788(JP,A) 特開 平3−153460(JP,A) 特開 昭54−33444(JP,A) 特開 昭62−55799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 - 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 踏切等の停車禁止領域で自車両が渋滞に
    より停車することになるのを防止する車両の停車禁止領
    域における停車防止装置であって、 自車両が上記停車禁止領域に近付いたことを認識する認
    識手段と、 該認識手段からの信号を受け、自車両が停車禁止領域に
    近付いたとき該停車禁止領域を越えた側に自車両の進入
    スペースがないことを検出する検出手段と、 該検出手段により停車禁止領域を越えた側に自車両の進
    入スペースがないことが検出されたとき、自車両の走行
    に対し規制措置を取る規制措置実行手段とを備えたこと
    を特徴とする車両の停車禁止領域における停車防止装
    置。
  2. 【請求項2】 所定の条件で各車輪に自動的に制動力を
    付与する自動制動装置を備えており、 上記規制措置実行手段は、自車両の走行に対する規制措
    置として上記自動制動装置を作動させて自動制動をかけ
    るように設けられている請求項1記載の車両の停車禁止
    領域における停車防止装置。
  3. 【請求項3】 上記検知手段は、停車禁止領域の終点に
    立設されたリフレクターと、自車両に搭載され、自車両
    と上記リフレクターとの間の距離及び自車両と前方車両
    との車間距離を検出するレーダ装置と、該レーダ装置の
    検出結果に基づいて停車禁止領域を越えた側に自車両の
    進入スペースがあるか否かを判定する判定部とを有して
    なる請求項1記載の車両の停車禁止領域における停車防
    止装置。
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