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JP3164058B2 - 光磁気記録媒体の信号再生方法および信号再生装置 - Google Patents

光磁気記録媒体の信号再生方法および信号再生装置

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Publication number
JP3164058B2
JP3164058B2 JP10953098A JP10953098A JP3164058B2 JP 3164058 B2 JP3164058 B2 JP 3164058B2 JP 10953098 A JP10953098 A JP 10953098A JP 10953098 A JP10953098 A JP 10953098A JP 3164058 B2 JP3164058 B2 JP 3164058B2
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JP
Japan
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magnetic
magnetic film
magneto
recording medium
optical recording
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JP10953098A
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勝久 荒谷
稔 河野
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Sony Corp
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Sony Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気相互作用に
よって情報ビット(磁区)の読み出しを行う光磁気記録
媒体、光磁気記録媒体の信号再生方法および信号再生装
置に係わる。 【0002】 【従来の技術】レーザ光照射による局部的加熱によって
情報ビットすなわちバブル磁区を形成し、これを光磁気
相互作用によって読み出し光磁気記録再生方法をとる場
合、その光磁気記録の記録密度を上げるには、そのビッ
ト長の短縮化即ち情報磁区の微小化をはかることになる
が、この場合通常一般の光磁気記録再生方法では、その
再生時のS/Nを確保する上で、再生時のレーザー波
長、レンズの開口数等によって制約を受けている。例え
ば現状では、0.2μmの情報ビット(磁区)を、スポ
ット径が1μmのレーザー光で読み出すことは不可能で
ある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した再
生時の条件から規定される記録密度の制約の問題点を解
決し、記録情報ビットの微小化をはかった場合において
も充分な再生出力、したがって、S/N(C/N)を向
上を図る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明による光磁気記録
媒体の信号再生方法は、光磁気記録媒体の磁性膜にレー
ザー光を照射し、該レーザー光と上記磁性膜の磁区との
光磁気相互作用によって記録情報の読み出しを行う光磁
気記録媒体の信号再生方法であって、光磁気記録媒体
が、少なくとも光磁気相互作用によって記録情報の読み
出しがなされる第1の磁性膜と、記録磁区を保持する第
3の磁性膜と、これら磁性膜間に配置された第2の磁性
膜とを有して成る媒体が用いられる。そして、第1の磁
性膜の磁区の大きさを変化させ、第3の磁性膜の記録磁
区を保持でき、第2の磁性膜のキュリー温度以上の温度
を与え得るパワーのレーザー光を照射して、第1の磁性
膜から光磁気相互作用によって記録情報の読み出しを行
う過程と、パワーのレーザー光照射が終了した状態で、
上記第1の磁性膜の磁区が該磁区の大きさの変化前の磁
区に戻される過程とを経るものである。また、本発明に
よる信号再生装置は、上述した本発明による光磁気記録
媒体の信号再生方法を実施する装置であり、少なくとも
上記レーザー光を得るレーザーと対物レンズとを有する
ピックアップと、光磁気記録媒体に照射するピックアッ
プからのレーザー光と光磁気記録媒体とを相対的に移行
させる機構と、レーザー光の光磁気相互作用を検出して
記録情報を読み出す手段とを有して成る。光磁気記録媒
体は、少なくとも光磁気相互作用によって記録情報の読
み出しがなされる第1の磁性膜と、記録磁区を保持する
第3の磁性膜と、これら磁性膜間に配置された第2の磁
性膜とを有して成り、第1の磁性膜の磁区の大きさを変
化させ、第3の磁性膜の記録磁区を保持でき、第2の磁
性膜のキュリー温度以上の温度を与え得るパワーのレー
ザー光を照射して、第1の磁性膜から光磁気相互作用に
よって記録情報の読み出しを行う過程と、パワーのレー
ザー光照射が終了した状態で、第1の磁性膜の上記磁区
が該磁区の大きさの変化前の磁区に戻される過程による
信号再生方法を実施する構成を有するものである。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の一形態を説明する。この
場合、例えば図1に示すように光透過性基体1上に必要
に応じて同様に光透過性の保護膜ないしは干渉膜として
の誘電体膜2を被着形成し、この誘電体膜2上に室温T
RTで互に磁気的に結合する主として信号再生に寄与する
第1の磁性膜11と、中間膜となる第2の磁性膜12
と、主として記録保持に寄与する第3の磁性膜13の各
垂直磁化膜の積層構造を形成し、第1,第2および第3
の各磁性膜11,12及び13の各キュリー温度を
C1,TC2およびTC3とするとき、TC2>TRTで、かつ
C2<TC1,TC3とされ、第1の磁性膜11の保磁力H
C1が第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で充分小さ
く、第3の磁性膜13の保磁力HC3が室温TRTから第2
の磁性膜12のキュリー温度TC2より高い所要の温度T
PBまでの温度範囲で所要の磁場よりも充分大きい光磁気
記録媒体Sを用いる。 【0006】そして、その再生に当たって第2の磁性膜
12のキュリー温度TC2以上の上述の所要温度TPBで第
1の磁性膜11の記録磁区すなわち情報ビットを、これ
に加わる反磁場と、更に必要に応じて与える外部印加磁
場によって拡大させこの状態で読み出す。また第3の磁
性膜13上には必要に応じて表面保護膜4を被着形成す
る。 【0007】上述の光磁気記録媒体Sに対する記録即ち
情報磁区の形成は、通常のように、例えば初期状態にお
ける第3の磁性膜13の記録温度付近の磁化方向と逆向
きのバイアス磁界を印加した状態でレーザー光をフォー
カシングさせて照射し、これによって第3の磁性膜13
を、そのキュリー温度以上に加熱し、かつレーザー光走
査が去った後の冷却時に外部磁場および浮遊磁場による
方向に反転されたバブル磁区の形成によって例えば
“1”の情報の記録を行う。つまり、この情報バブル磁
区の有無によって“1”,“0”の2値の情報の記録を
行う。 【0008】そして、このような情報の記録がなされた
光磁気記録媒体Sからの情報の読み出し、即ち、その再
生に当たって、例えばレーザー光照射によってその磁区
の有無による光磁気相互作用によるカー回転角ないしは
ファラデー回転角によってその記録の読み出しを行うに
当たって、その読み出し部の温度を所要の温度TPBに、
つまり、第2の磁性膜12のキュリー点TC2を超える温
度としたことによって、第1および第3の磁性膜11お
よび13間の磁気的結合が切断される。したがってこの
状態で、第1の磁性膜11は、第3の磁性膜13による
磁気的制約を受けることなく、この記録情報磁区は、こ
れに与えられる反磁場と、更にこのとき必要に応じて与
えられる外部印加磁場等の和による所要の磁場によっ
て、更にこの第1の磁性膜11がこの温度TPBで保磁力
が低下していることによって拡大する。 【0009】したがってこの第1の磁性膜11として、
カー回転角ないしはファラデー回転角が大きい磁性膜を
用いれば、主としてこの第1の磁性膜11における記録
情報により、この情報磁区の実質的面積の増大によっ
て、大なる再生出力をとり出すことができ、S/N(C
/N)の向上がはかられる。 【0010】そして、この情報磁区が拡大された状態、
つまり実質的にその読み出し磁区面積が増大した状態で
再生を行うのでその再生出力が増大し、これによってS
/Nの向上がはかられる。 【0011】そしてその再生後、即ちレーザー光の走査
によりその照射部が移動した後、読み出し部が冷却され
れば、第1〜第3の磁性膜11〜13が例えば室温TRT
に低下冷却する過程で、高保磁力の第3の磁性膜13が
磁気記録保持膜として作用し、第2の磁性膜12がその
磁気的結合によって磁化され、更にこの第2の磁性膜1
2と磁気的に結合する第1の磁性膜11が磁化され、初
期の記録状態の情報ビット磁区を再び形成し記録状態に
復元される。 【0012】上述した方法によれば、その光磁気記録媒
体Sの中間層としての第2の磁性膜12が、第1および
第3の磁性膜11および13間の磁気的結合状態および
断絶状態の両態様を採ることによって、再生時において
は、この中間層の第2の磁性膜12が、第1および第3
の磁性膜11および13間の磁気的結合を分離して第1
の磁性膜11の記録情報磁区の拡大を可能にするもので
あり、第3の磁性膜13はその磁化状態を保持する磁気
記録保持層としての機能を保持し、第1の磁性膜11は
再生時にその磁区を拡大して再生出力を向上する再生層
としての機能を有するようにしたので、記録密度を向上
させてビット情報としての磁区を微細化しても充分な再
生出力を得ることができ、より記録高密度化をはかるこ
とができる。 【0013】更に図2を参照して第1〜第3の磁性膜1
1〜13がそれぞれフェロ磁性膜である場合の磁化状態
を説明する。今、図2Aに示すように各磁性膜11〜1
3が未記録状態においてその磁化の向きが一方向に垂直
磁化状態にある場合を想定すると、これに、今、情報
“1”の記録がなされることによって図2Bに示すよう
に初期の状態とは逆向きの磁化による情報ビット即ち情
報磁区BM が形成される。 【0014】この情報磁区BM に対する読み出しについ
て説明すると、この場合、前述したように図2Cに示す
ようにその情報磁区BM に対してレーザー光LB を照射
した状態において、その例えば中心部において前述した
所要の温度TPBが得られるようにする。このとき、第2
の磁性膜12は、そのキュリー温度TC2以上とされるこ
とによってその磁性が失われ第1および第3の磁性膜1
1及び13間の磁気的結合が遮断された状態にある。こ
の状態で、記録時の外部バイアス磁場の方向、つまり磁
区BM の本来の磁化方向、つまり記録時での磁化の方向
と同方向の外部印加磁場Hexを与えることによってこの
磁場と反磁場との和によって、この温度TPBで保磁力H
C1が小さい状態にある第1の磁性膜11の磁区BM は拡
大される。 【0015】なお、図2Dに示すように、レーザー光L
B の照射が情報磁区BM 外に照射された状態では、情報
磁区における温度上昇は、比較的小さいことから、この
情報ビット即ち磁区BM の拡大は殆ど生じない。つまり
読み出し状態におけるレーザー光走査の中心部にある磁
M の中心に存在する情報記録磁区BM においてのみ
磁区の拡大生じさせることができる。 【0016】したがってこの場合、例えば図3Aに示す
ように、情報記録磁区BM が等ピッチに配列された磁気
記録媒体に対してレーザー光走査を行う場合、その出力
は、図3Bに示すように磁区BM が消失された理想的消
磁レベルを0レベルとするとき、情報磁区BM の読み出
しによって一方向図において上方に大きなレベルを示す
波形出力として取り出すことができるようになる。 【0017】なお、実際上、第1〜第3の磁性膜11〜
13が希土類−遷移金属磁性膜であってその遷移金属の
副格子磁化と希土類金属の副格子磁化が互に逆向きのフ
ェリ磁性を有する場合、各磁性膜が遷移金属副格子磁化
優勢膜であるか、希土類副格子磁化優勢膜であるかによ
って再生時に与える外部印加磁場Hexの向きを選定する
必要がある。 【0018】これについて説明するに、今、この場合に
おいて再生時の外部印加磁場方向Hex方向を記録時の外
部バイアス磁場方向を基準として考え、この場合記録の
方向を支配する第3の磁性膜13のキュリー点TC3直下
での飽和磁化が遷移金属副格子磁化優勢膜であるか希土
類副格子磁化優勢膜であるかについて分離して考察す
る。ここで第1の磁性膜11における情報磁区BM に加
わる浮遊磁場および反磁場については除外して考える。 〔1〕第3の磁性膜13の磁化がキュリー点TC3直下で
遷移金属副格子磁化優勢膜である場合、 (1−a)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が遷移金属副格子優勢である場合
は、その再生時の外部磁場方向は記録時の外部磁場方向
と同一方向に与えることによって情報記録磁区BM の増
大化をはかることができる。 (1−b)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が零に近い場合は、その再生時の
温度を第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍より更に
上昇させて第1の磁性膜11の磁化が遷移金属副格子優
勢になる状態において再生して、この場合記録時と同一
の方向の外部印加磁場Hex下でバブル磁区BM の増大化
をはかることができる。 (1−c)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が希土類副格子優勢の場合、再生
時の外部印加磁場Hexは記録時のそれとは逆方向に設定
することによって磁区BM の拡大をはかることができ
る。 〔2〕第3の磁性膜13の磁化がそのキュリー点TC3
下で希土類副格子優勢である場合、 (2−a)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が遷移金属副格子優勢の場合、再
生時の外部印加磁場Hexは、記録時のそれとは逆方向に
選定することによってバブル磁区BM の拡大をはかるこ
とができる。 (2−b)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が零に近い場合は、再生時の温度
PBを第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍より更に
上昇させて第1の磁性膜11の磁化が遷移金属副格子優
勢になる状態としてその外部印加磁場Hexを記録時のそ
れとは逆方向にすることによって磁区BM の拡大をはか
ることができる。 (2−c)第2の磁性膜12のキュリー点TC2近傍で第
1の磁性膜11の磁化が希土類副格子優勢の場合、再生
時の外部バイアス磁場Hexは記録時のそれと同一方向と
することによってバブル磁区BM の拡大をはかることが
できる。 【0019】 【実施例】基体1は、光透過性の例えばガラス板、或い
は例えばアクリル板等の樹脂板等よりなり、図示しない
が一方の面にトラッキングサーボ用のトラック溝が例え
ば1.6μmピッチをもって形成され、これの上に例え
ばSi3 4 膜よりなる誘電体膜2と、さらに第1〜第
3の磁性膜11〜13と、さらにそれの上に保護膜4と
が例えばマグネトロンスパッタ装置による連続スパッタ
リングあるいは蒸着等によって連続的に被着形成され
る。 【0020】第1の磁性膜11としては、例えばGdC
o,GdFeCo,GdFeによって構成し得、第2の
磁性膜12は、例えばDyFe,DyFeCo,TbF
eによって構成し得、第3の磁性膜13は、TbFe,
TbFeCo,DyFeCo等によって形成し得、これ
ら第3の磁性膜13によれば0.1μm以下の直径の磁
区BM を形成することができる。 【0021】実施例1 トラックピッチ1.6μmのトラック溝を有するガラス
基板上にSi3 4 より成る誘電体膜2と、GdFeC
o膜より成る第1の磁性膜11と、DyFeCo膜より
成る第2の磁性膜12と、DyFeCo膜より成る第3
の磁性膜13と、Si3 4 膜より成る保護膜4とを順
次マグネトロンスパッタ装置によって連続スパッタリン
グによって被着形成して、光磁気記録媒体即ち光ディス
クSを作製した。この場合の各磁性膜11〜13の各単
層膜としての厚さおよび磁気特性を表1に示す。 【0022】 【表1】 【0023】上記表1においてFeCoリッチとは室温
でFeCo副格子磁化優勢膜を示すものであり、Dyリ
ッチとは室温でDy副格子磁化優勢膜を示す。 【0024】この実施例1による光磁気記録媒体Sのキ
ャリアレベル対ノイズレベル(C/N)の記録周波数依
存性の測定結果を図4に示す。図4中実線曲線は、対物
レンズの開口数N.A.=0.50,レーザー波長78
0nmのピックアップを用いてその線速度を7.5m/
sec,記録パワー7.0mW,記録外部磁場500
(0e)とし、再生時外部印加磁場を零、再生パワー
3.5mWとしたものであり、図4中点線図示は、その
再生パワーを1.5mWとした場合である。このように
再生パワーを1.5mWとした場合は、その磁性膜全体
をTbFeCoの単層膜によって構成した場合の光ディ
スクにおけるC/Nの周波数依存性と同等の結果を示し
た。これはこの程度の再生パワーでは、第2の磁性膜1
2のキュリー点TC2まで加熱温度が達しておらず記録さ
れた磁区は再生時において変形していないものと考えら
れる。これに比し再生パワーが3.5mWの場合、再生
パワーが1.5mWの場合に比して磁区長即ちビット長
l<0.7μmでC/Nは著しく増加した。またl=
0.3μmでもC/Nは低いものの信号成分は得られ
た。またl>0.7μmでは逆にC/Nは減少している
が、これはノイズNの増加によるものである。また再生
パワー3.5mWで再生した場所を再び再生した場合、
再生パワー1.5mW,3.5mWの何れでもC/Nは
再現されていることが確かめられた。 【0025】また、上述の実施例1において再生時のレ
ーザー光のパワーを一定とした場合、媒体S中の熱拡散
のために、温度プロファイルが広がり、微小情報ビット
(磁区)の再生分解能が低下するが、この温度プロファ
イルを急峻にするために例えば最小ビット長に対応する
周波数の間隔で幅の狭いパルスレーザー光で再生を行え
ば良いことになる。更に、磁性膜に吸収された熱エネル
ギーが速やかに放熱されるように熱伝導性の良い例えば
Al放熱膜を第3の磁性膜13上(第2の磁性膜12と
接する側とは反対側)に被着することができる。 【0026】 【発明の効果】上述したように、本発明によれば、単に
光磁気記録媒体におけるレーザー光の光磁気効果、すな
わちカー効果やファラデー効果を用いた情報の読み出し
を行うものではなく、この読み出しに当たって、このレ
ーザー光の照射によって同時に温度上昇を生じさせて磁
化状態の変化を生じさせて、記録情報の読み出しを行う
ので、再生信号レベル、したがって、S/N(C/N)
が、記録磁区の形状、大きさ、更に読み出し光学系の開
口数、読み出しレーザー光の波長によって制限されるレ
ーザー光のスポット径によって直接的に制約されずに、
記録磁区の磁化状態に、所要の変化を与えることによっ
て、その信号レベルやS/N(C/N)の向上がはから
れるものであり、ひいては記録磁区の微細化、したがっ
て、高記録密度化をはかることができる。 【0027】そして上述した再生方法によるときは、磁
性膜が第1〜第3の磁性膜11〜13が積層された構造
として常温においては、即ち常態においては3者が磁気
的に結合常態を保持できるようにするも、再生時におい
ての加熱において第2の磁性膜12が第1および第3の
磁性膜11及び13の磁気的結合を分断させる効果を得
るようにして第1の磁性膜11の情報磁区の拡大をはか
るようにしたことによって再生出力のS/N(C/N)
の向上をはかることができるにもかかわらず、その第3
の磁性膜13に関しては記録状態が保持できるようにす
るので、再生終了後においては再び記録状態に復元で
き、くり返しの再生を害うことなく良好な再生特性を得
ることができる。 【0028】そして、上述したように本発明によれば、
充分な再生出力を得ることができることからその記録情
報磁区BM は充分縮小することができ、このこと自体で
記録密度の向上をはかることができると共に、更にその
光磁気記録媒体としては、その基板にトラック溝が形成
された構成をとる場合においても、情報磁区BM の縮小
化が充分はかられることによって、通常のようにランド
部にのみその記録磁区の形成を行うに限られるものでは
なく、ランド部とトラック溝内との双方に記録磁区の形
成を行うことができることによって、更に情報の記録密
度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明方法に用いる光磁気記録媒体の略線的構
成図である。 【図2】A〜Dは本発明方法の説明に供する磁化状態を
示す図である。 【図3】再生出力波形を磁化状態と共に説明する図であ
る。 【図4】記録周波数に対する再生特性曲線図である。 【符号の説明】 1‥‥基体、11〜13‥‥第1〜第3の磁性膜、S‥
‥光磁気記録媒体

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.光磁気記録媒体にレーザー光を照射し、該レーザー
    光と上記磁性膜の磁区との光磁気相互作用によって記録
    情報の読み出しを行う光磁気記録媒体の信号再生方法で
    あって、 上記光磁気記録媒体は、少なくとも上記光磁気相互作用
    によって記録情報の読み出しがなされる第1の磁性膜
    と、 記録磁区を保持する第3の磁性膜と、 これら磁性膜間に配置された第2の磁性膜とを有して成
    り、 該第2の磁性膜のキュリー温度Tc2 は、上記第1の磁
    性膜および上記第3の磁性膜の各キュリー温度Tc1
    よびTc3 より低く、 上記第1の磁性膜の保磁力Hc1 は、上記第2の磁性膜
    のキュリー温度Tc2の近傍で充分で小さく、 上記第3の磁性膜の保磁力Hc3 は、室温TRTから上記
    第2の磁性膜のキュリー温度Tc2 より高い再生温度T
    PBまでの範囲で磁化状態を保持できる大きさに選定され
    て成り、 上記第1の磁性膜の磁区の大きさを拡大させ、上記第3
    の磁性膜の記録磁区を保持でき、上記第2の磁性膜のキ
    ュリー温度以上の温度を与え得るパワーのレーザ光を照
    射して、上記第1の磁性膜から上記光磁気相互作用によ
    って記録情報を読み出す過程と、 上記パワーのレーザー光照射が終了した状態で、上記第
    1の磁性膜を上記磁区の拡大前の状態に戻す過程とを有
    することを特徴とする光磁気記録媒体の信号再生方法。 2.光磁気記録媒体にレーザー光を照射し、記録情報の
    読み出しを行う光磁気記録媒体の信号再生装置であっ
    て、 上記レーザー光を得るレーザーと、対物レンズとを有す
    るピックアップと、 上記光磁気記録媒体に照射する上記ピックアップからの
    上記レーザー光と、上記光磁気記録媒体とを相対的に移
    行させる機構と、 上記レーザー光の上記光磁気記録媒体からの戻り光を検
    出して上記記録情報を読み出す手段とを少なくとも有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項の光磁気記録
    媒体の信号再生方法の実施に使用する光磁気記録媒体の
    信号再生装置。
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