JP3156879B2

JP3156879B2 - 洗髪器

Info

Publication number: JP3156879B2
Application number: JP26508692A
Authority: JP
Inventors: 純五十嵐
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1991-10-04
Filing date: 1992-10-02
Publication date: 2001-04-16
Anticipated expiration: 2016-04-16
Also published as: JPH05207910A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は各家庭や美容院等で使用
され、洗髪ボールと洗髪用の洗浄水を噴出させる吐水具
とを有する洗髪器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、洗髪が可能な大きめの洗髪ボ
ールと、洗髪用の洗浄水を噴出させるシャワーヘッドと
を備えた洗髪器が種々開発されている。

【０００３】この種の洗髪器では、着衣のままで前屈み
状態となり、頭部を洗髪ボール上に差し出し、シャワー
ヘッドを所定位置まで引出して洗浄水を噴出させ洗髪を
行うことができる。

【０００４】また、特に美容院等における省力化の観点
から、本願出願人は特願平３−２２０７５３号として、
自動洗髪機能を有する洗髪器を開発出願した。

【０００５】この自動洗髪器は、頸部受けを有する洗髪
ボールと、頭髪に向け洗浄水やシャンプー液等を噴出さ
せる複数の洗浄ノズルを備えている。そして、仰向けの
状態で洗浄ボール内に頭部を配置し、予め設定されたプ
ログラムによって複数の洗浄ノズルを開閉し、シャンプ
ー液による洗浄から洗い流しまでを自動的に行うことが
できる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の洗髪
器もまた上記自動洗髪器も、上方を開放し底面に排水孔
を有する通常の洗髪ボールを使用している。このため、
特に長い頭髪の人が洗髪を行う際には、頭髪が洗髪ボー
ル底面にまで達し、洗髪ボールの汚れが頭髪に付着した
り、また頭髪が排水孔を塞ぎ排水の障害になるという問
題がある。このことはまた洗髪をする者に非常な不快感
を与え、特に美容院等不特定多数の者に使用される洗髪
器においては衛生管理上も問題がある。さらに特に長い
髪の場合、洗浄ノズルからの水勢によって髪の毛が暴
れ、充分に洗浄できない箇所が生じたり、また洗髪後に
髪がもつれやすい等の問題がある。

【０００７】本発明の目的は、従来の洗髪器における上
記問題点を解決するものであり、簡単な装置で頭髪が洗
髪ボールの底部に触れるのを防止し、長い頭髪の人でも
快適な洗髪を可能にすることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の洗髪器は、上記
目的を達成するために、排水管に接続された洗髪ボール
と、洗髪用の洗浄水を噴出させる吐水具とを有し、前記
洗髪ボール内に通水性の髪受け具を備え、該髪受け具に
は、前部に髪支持部が形成されるとともに、髪受け具の
両側に外ガイドが設けられていることを特徴とする。ま
た、髪受け具には、後部に髪支持部を形成し、該髪支持
部の両側に内ガイドを設けることができる。

【０００９】

【作用】本発明の洗髪器によると、通水性の髪受け具に
よって洗浄水の排水は通常通り行われる。また、洗髪時
の頭髪が髪受け具に受け止められるため、頭髪が洗髪ボ
ールの底面まで垂れることがない。また、髪受け具の両
側に髪の毛の暴れ防止用ガイドを設けることによって、
特にロングヘヤーの場合にも快適な洗浄が可能となる。

【００１０】

【実施例】以下図に示す実施例に基づいて、本発明の特
徴を具体的に説明する。

【００１１】図１は本発明に係る洗髪器を一部切欠して
示す平面図、図２は同正面図、図３は同側面図、図４は
洗髪ボール部の背面図である。

【００１２】本実施例の洗髪器は自動洗浄機能を有する
洗髪器であり、洗髪器本体１の上部に洗髪ボール２が設
けられ、この洗髪ボール２には洗髪時に後頸部を載せる
頸部受け２ａを形成している。２ｂは、洗髪ボール２の
底部に接続された排水孔２ｃに連通する排水管である。

【００１３】洗髪ボール２の上端には、頭部が挿入可能
な開口部３ａを有する覆い用フード３が取付けられてい
る。このフード３は、開閉可能であり、洗浄水の飛散を
防止し、また洗髪の様子が確認できるように、透明なプ
ラスチックによって形成されている。

【００１４】４はシャワーノズルであり、引出し可能な
ホース（図示せず）を備えている。５は温度調整ハンド
ル５ａ、流量調整ハンドル５ｂを備え、洗浄水の温度を
コントロールするサーモスタット付の湯水混合栓であ
る。

【００１５】洗髪ボール２及びフード３の下部には、頭
髪に洗浄水やシャンプー液、リンス液を噴出させる吐水
具としての洗浄ノズル６を設けている。洗浄ノズル６
は、前頭部用６ａ、頭頂部用６ｂ、側頭部用６ｃ、後頭
部用６ｄの複数のノズルで構成され、頭髪全体に万遍な
く洗浄水やシャンプー液等が行き渡るように配置されて
いる。

【００１６】本体１内には、シャンプー液を収納したシ
ャンプー液タンク７ａ、リンス液を収納したリンス液タ
ンク７ｂを備え、シャンプー液供給機、リンス液供給機
を内蔵した吸入・供給機７によって、シャンプー液，リ
ンス液をそれぞれ単独で、或いは洗浄水と混合した状態
で洗浄ノズル６から噴出させる。

【００１７】８は操作スイッチを備えた操作部であり、
洗浄の開始、停止、また種々の洗浄パターンの選択をこ
こで行うことができる。また、この操作は、リモコン装
置９によっても同様に行うことができる。

【００１８】洗髪ボール２の両側には、赤外線投光器１
０ａと受光器１０ｂを備えたセンサ１０が設けられてい
る。このセンサ１０によって、人体の存在を確認した時
のみ、洗髪器のスイッチがオンされ、誤作動により洗浄
水が洗浄ボール２外に飛散するのを防止する。

【００１９】洗髪ボール２には、内部に突出し略水平な
受面を有する段部２ｄを形成し、この段部２ｄの上面に
髪受け具１１が着脱可能に載置されている。

【００２０】髪受け具１１は樹脂製であり、図５の斜視
図に示すように、洗髪ボール２の段部２ｄに載置可能な
幅のフレーム１１ａを有し、このフレーム１１ａの内部
にはバー１１ｂを設け、更にバー１１ｂの間はメッシュ
状の網１１ｃとしている。

【００２１】上記構成の自動洗髪器において、洗髪スイ
ッチをオンすることにより、予め設定されたプログラム
に従って、シャンプー洗浄、濯ぎ、リンス等の各洗髪作
業が自動的に行われる。

【００２２】その際、洗髪をする者の頭髪が長い場合に
は、使用状態を示す図３及び図４に示すように、髪受け
具１１上に頭髪が受けられた状態となり、頭髪が垂れて
洗髪ボール２の底面にまで達することがない。このた
め、頭髪に洗浄ボール２の汚れが付着したり、また、排
水孔２ｃが頭髪によって閉塞され、排水の支障になるこ
ともない。また、頭髪が洗浄ノズル６ｄ、及び下側の６
ｂ，６ｃよりも上方に位置するようになるため、頭髪全
体の洗浄が可能となり、特に従来洗浄が困難であった襟
足部分の洗浄も確実に行える。

【００２３】図６は、髪受け具の他の実施例を示す斜視
図である。

【００２４】（ａ）に示す髪受け具１２は、矩形状のフ
レーム１２ａの内部にメッシュ１２ｂを形成したもので
あり、また（ｂ）に示す髪受け具１３は、複数のパイプ
１３ａの両端を紐１３ｂで連結し一体化した折り畳み可
能な髪受け具で、パイプ１３ａの両端部を洗髪ボール２
の両側の段部２ｄ上に載置して使用する。（ｃ）に示す
ものは、格子状に一体成形した髪受け具１４であり、ま
た（ｄ）に示す髪受け具１５は、縦材１５ａと横材１５
ｂとを組み合わせ、すのこ状に形成したものである。こ
れらの素材は錆が発生しない樹脂製又は汚れが付着しに
くい金属製とすることができる。

【００２５】このように、髪受け具１１，１２，１３，
１４，１５は、頭髪を受けることができ、且つシャンプ
ー液や洗浄水をスムーズに排出するだけの通水性を有し
ていれば良く、種々の構造のものが使用できる。

【００２６】また、図７に示すように、上記した髪受け
具１１，１２，１３，１４，１５にハンガ１６を設けれ
ば、洗髪ボール２に載置用の段部を設けることなく、髪
受け具１１，１２，１３，１４，１５を洗髪ボール２上
縁のリム部に吊り下げて設置することができ、載置用の
段部を有さない一般の洗髪ボールにも使用することが可
能となる。

【００２７】図８はさらに洗髪器の他の実施例を示す断
面図である。

【００２８】同図において、ボール３１の手前側の底部
は、後述する後頭部用シャワーヘッドＮの水勢を確保す
るために高く形成し、また奥側の底部を深くしてその下
端に排水口３１ｅを開け、これをハウジングの中の排水
管（図示せず）に接続している。ボール３１の内壁には
洗浄ノズルとしての複数のシャワーヘッドＮと、シャン
プー用のノズルヘッドＳを組み込んでいる。これら複数
のシャワーヘッドＮ及びノズルヘッドＳを、図示しない
コントローラで操作することによって、快適な洗浄を行
うことができる。またボール３１内には、洗髪時にロン
グヘア等の垂れ下がりを防止する髪受け具３５がセット
されている。

【００２９】図９はこの髪受け具３５の斜視図で、図１
０はボール内に設置した状態の平面図、図１１は同側面
図である。

【００３０】この髪受け具３５は、直径４ｍｍのステン
レス鋼棒を塩ビコーティングし折り曲げ成形したもの
で、後部にはロングヘア用の第１の髪支持部３６と、前
部にはセミロング用の第２の髪支持部３７を形成し、第
１の髪支持部３６と第２の髪支持部３７の間には、セミ
ロングヘアの髪先端を落とし込む落とし口４２を形成し
ている。３８は髪受け具３５の両側に形成された外ガイ
ド、３９は第１の髪支持部３６に設けられた内ガイドで
ある。また、第１の髪支持部３６はメッシュ状に形成さ
れ、この第１の髪支持部３６上面に内ガイド３９で挟み
込むようにロングヘアをのせ、ロングヘアの先端を第１
の髪支持部３６の後部から垂らせて洗髪作業を行う。４
０はボール３３の側壁面に嵌め合わされ、髪受け具の倒
れを防止するための支持部、４１は先端部がボール３３
の底面に当接するスタンドである。

【００３１】上記構成において、セミロングヘアの場
合、前部の第２の髪支持部３７で髪を支持し、残りを落
とし口４２から落とした状態で洗浄を行う。これによっ
て、特に両端の外ガイド３８によって水勢による髪の暴
れが防止され、洗い残しの無い頭髪全体の洗浄が可能と
なる。

【００３２】また、ロングヘアの場合、髪受け具３５の
後部に設けた第１の髪支持部３６上面に、内ガイド３９
で挟み込むようにロングヘヤーをのせて洗髪作業を行
う。これによって、洗い残しの無い頭髪全体の洗浄が可
能となり、また水勢による髪のもつれを防止することが
できる。

【００３３】なお上記実施例においては、第１の髪支持
部３６と第２の髪支持部３７とを同一レベル上に設けて
いるが、セミロングヘア用の第２の髪支持部３７を第１
の髪支持部３６よりも低くして段差を設けることもでき
る。このように段差を設けることによって、特に中途半
端な長さのヘアを受けるのに好適である。

【００３４】また上記実施例おいては、自動洗髪器に髪
受け具を設けた場合について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、シャワーヘッドを備えた一
般の洗髪器及び、洗髪洗面化粧台にも無論用いることが
可能である。

【００３５】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の洗髪器
は、洗髪用ボール内に通水性の髪受け具を備えている。
このため、特に長い頭髪の場合にも、頭髪が洗面器の底
部に垂れることがなく、洗髪ボールの汚れが付着するこ
とがない。また、頭髪によって洗髪ボールの排水孔を閉
塞することがないため、洗浄水の良好な排出を確保でき
る。さらに、水分を含む重たい頭髪が垂れ下がることが
ないため、頸部への負担が少なくなり、洗髪作業を楽に
行うことができる。

【００３６】また、髪受け具の両側に髪の毛の暴れ防止
用ガイドを設けることによって、洗浄時の水勢による髪
の暴れや、洗浄後の髪の絡みが防止され、特にロングヘ
ヤーの場合にも快適な洗浄が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかる洗髪器を一部切欠して
示す平面図である。

【図２】図１に示す洗髪器を一部切欠して示す正面図で
ある。

【図３】図１に示す洗髪器を一部切欠して示す側面図で
ある。

【図４】図１に示す洗髪器の洗髪ボールのみを一部切欠
して示す背面図である。

【図５】髪受け具の斜視図である。

【図６】髪受け具の他の実施例を示す斜視図である。

【図７】髪受け具用ハンガの斜視図である。

【図８】本発明の他の実施例である洗髪器の縦断面図で
ある。

【図９】図８の洗髪器に設けられた髪受け具の斜視図で
ある。

【図１０】図９に示す髪受け具をボール内に設置した状
態で示す平面図である。

【図１１】図９に示す髪受け具をボール内に設置した状
態で示す側面図である。

【符号の説明】

１洗髪器本体、２洗髪ボール、２ａ頸部受け、２
ｂ排水管、２ｃ排水孔、２ｄ段部、３フード、
３ａ開口部、４シャワーノズル、５湯水混合栓、
６洗浄ノズル、８操作部、９リモコン装置、１０
センサ、１１，１２，１３，１４，１５，３５髪受
け具、１６ハンガ、３６第１の髪支持部、３７第
２の髪支持部、３８外ガイド、３９内ガイド、４０
支持部、４１スタンド、４２落とし口

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】排水管に接続された洗髪ボールと、洗髪
用の洗浄水を噴出させる吐水具とを有し、前記洗髪ボー
ル内に通水性の髪受け具を備え、該髪受け具には、前部
に髪支持部が形成されるとともに、髪受け具の両側に外
ガイドが設けられていることを特徴とする洗髪器。
【請求項２】前記髪受け具には、後部に髪支持部が形
成され、該髪支持部の両側には内ガイドが設けられてい
ることを特徴とする請求項１記載の洗髪器。