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JP3138998B2 - トランス絶縁型dc−dcコンバータ - Google Patents

トランス絶縁型dc−dcコンバータ

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JP3138998B2
JP3138998B2 JP10096099A JP9609998A JP3138998B2 JP 3138998 B2 JP3138998 B2 JP 3138998B2 JP 10096099 A JP10096099 A JP 10096099A JP 9609998 A JP9609998 A JP 9609998A JP 3138998 B2 JP3138998 B2 JP 3138998B2
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JP
Japan
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transformer
switching element
transistor
voltage
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JP10096099A
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萬太郎 中村
雅章 嶋田
浩 臼井
征也 福本
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Sanken Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanken Electric Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング損失
及びノイズを低減できかつ高効率化を図れるトランス絶
縁型DC−DCコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流電源とトランスの1次巻線とスイッ
チング素子とを直列に接続し、スイッチング素子をオン
・オフ動作させることにより、トランスの2次巻線から
整流平滑回路を介して直流電源の電圧とは異なる定電圧
の直流出力を負荷に供給するトランス絶縁型DC−DC
コンバータは従来から電源回路等の電子機器に広く使用
されている。例えば、図5に示す従来のトランス絶縁型
DC−DCコンバータは、バッテリ又はコンデンサ入力
型整流回路等の直流電源1と、1次巻線2a及び2次巻
線2bを有するトランス2と、直流電源1の両端に直列
接続されたトランス2の1次巻線2a及びスイッチング
素子としてのトランジスタ3と、トランス2の2次巻線
2bに接続された整流ダイオード4及び平滑コンデンサ
5から成る整流平滑回路(4, 5)と、平滑コンデンサ5と
並列に接続された負荷6と、トランジスタ3のベース端
子に制御パルス信号VBを付与してトランジスタ3をオ
ン・オフ動作させる制御回路7とを備えている。図示し
ないが、制御回路7内には、一定の周期の三角波電圧を
発生する発振回路部と、基準電圧に対する負荷6の端子
電圧の誤差電圧を演算増幅する誤差増幅回路部と、誤差
増幅回路部の誤差出力電圧及び発振回路部の三角波電圧
を比較する比較回路部と、比較回路部の出力電圧に比例
した時間幅の制御パルス信号VBを発生してトランジス
タ3のベース端子に付与する制御パルス発生回路部とが
設けられる。このトランス絶縁型DC−DCコンバータ
では、制御回路7によりトランジスタ3のベース端子に
付与する制御パルス信号VBのパルス幅を負荷6の端子
電圧に応じて変化させ、トランジスタ3のオン・オフ期
間を制御することにより、直流電源1の電圧Eとは異な
る定電圧の直流出力VOを負荷6に供給する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6は、図5に示すト
ランス絶縁型DC−DCコンバータのトランジスタ3の
コレクタ−エミッタ間電圧波形VCEとトランジスタ3の
コレクタ電流波形ICとの波形図を示す。図6に示すよ
うに、トランジスタ3のターンオン及びターンオフ時に
トランジスタ3のコレクタ−エミッタ間電圧波形VCE
トランジスタ3のコレクタ電流波形ICとの重複部分W
に基づく大きなスイッチング損失が発生する欠点があっ
た。また、トランジスタ3のコレクタ−エミッタ間電圧
波形VCE及びコレクタ電流波形ICの立上りが急峻であ
るため、スパイク状のサージ電圧Vsr、サージ電流Isr
が発生し、これらに基づくノイズが発生する欠点があっ
た。従って、スイッチング損失やノイズ等の発生により
コンバータ内部での電力損失が増大し、コンバータの効
率が低下する欠点があった。
【0004】そこで、本発明はスイッチング損失及びノ
イズを低減できかつ効率を向上できるトランス絶縁型D
C−DCコンバータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のトランス絶縁型
DC−DCコンバータは、直流電源(1)の一端と、トラ
ンス(2)の1次巻線(2a)と、スイッチング素子(3)とを直
列に接続し、スイッチング素子(3)をオン・オフ動作さ
せることによりトランス(2)の2次巻線(2b)から整流平
滑回路(4, 5)を介して直流電源(1)の電圧とは異なる定
電圧の直流出力を負荷(6)に供給する。このトランス絶
縁型DC−DCコンバータは、トランス(2)の1次巻線
(2a)及びスイッチング素子(3)の接続点に一端が接続さ
れた第1の整流素子(11)と、第1の整流素子(11)の他端
と直流電源(1)の他端との間に接続された共振用コンデ
ンサ(12)と、共振用コンデンサ(12)及び第1の整流素子
(11)の接続点とトランス(2)の1次巻線(2a)及び第1の
整流素子(11)の接続点との間に直列に接続された前記ト
ランス(2)の補助巻線(2c)及び第2の整流素子(14)とを
備えている。
【0006】スイッチング素子(3)をオン状態からオフ
状態に切り替えると、トランス(2)の1次巻線(2a)から
スイッチング素子(3)に流れる電流が第1の整流素子(1
1)を介して共振用コンデンサ(12)に流れる電流に切り替
わり、共振用コンデンサ(12)が正弦波状に充電される。
これにより、スイッチング素子(3)の両端の電圧が0V
から正弦波状に上昇するので、スイッチング素子(3)の
ターンオフ時にゼロ電圧スイッチング(ZVS)とな
り、スイッチング損失が低減される。
【0007】また、スイッチング素子(3)をオフ状態か
らオン状態にすると、オフ期間中に直流電源(1)の電圧
まで充電された共振用コンデンサ(12)が放電を開始し、
共振用コンデンサ(12)及びトランス(2)の補助巻線(2c)
及び第2の整流素子(14)及びスイッチング素子(3)で形
成される閉回路中に共振電流が流れる。これにより、ト
ランス(2)の補助巻線(2c)に発生する電圧がトランス(2)
の2次巻線(2b)及び整流平滑回路(4, 5)を介して負荷
(6)に印加され、スイッチング素子(3)の電流が0から正
弦波状に増加するので、スイッチング素子(3)のターン
オン時にゼロ電流スイッチング(ZCS)となり、スイ
ッチング損失が低減される。
【0008】スイッチング素子(3)のターンオフ時及び
ターンオン時に発生するスパイク状のサージ電圧及び電
流は、共振用コンデンサ(12)及びトランス(2)の漏洩イ
ンダクタンスの共振作用により吸収され、スイッチング
素子(3)の電圧及び電流波形の立下り及び立上りが緩や
かになるので、サージ電圧及び電流に基づくノイズを低
減することができる。また、スイッチング素子(3)のタ
ーンオン時に、前記閉回路中に流れる共振電流によりト
ランス(2)の補助巻線(2c)に発生する電圧がトランス(2)
の2次巻線(2b)及び整流平滑回路(4, 5)を介して負荷
(6)に供給されるので、共振用コンデンサ(12)の放電エ
ネルギの大部分が負荷(6)に供給され、より簡素な回路
構成で、コンバータ内部の電力損失を低減して効率を向
上することができる。
【0009】本発明の実施の形態では、トランス(2)の
1次巻線(2a)とスイッチング素子(3)との間に限流用リ
アクトル(16)を接続すると、スイッチング素子(3)のタ
ーンオン時にトランス(2)の1次巻線(2a)からトランジ
スタ(3)に流れるサージ電流が限流用リアクトル(16)の
自己誘導作用により吸収され、スイッチング素子(3)に
流れる電流が0から緩やかに増加するので、トランス
(2)が漏洩インダクタンスのない理想的なトランスでも
確実にゼロ電流スイッチングとなり、スイッチング素子
(3)のターンオン時のスイッチング損失及びノイズをよ
り低減することができる。
【0010】本発明の他の実施の形態によるトランス絶
縁型DC−DCコンバータは、トランス(2)の1次巻線
(2a)とスイッチング素子(3)との間に接続されたトラン
ス(2)の補助巻線(2c)と、トランス(2)の補助巻線(2c)及
びスイッチング素子(3)の接続点に一端が接続された第
1の整流素子(11)と、第1の整流素子(11)の他端と直流
電源(1)の他端との間に接続された共振用コンデンサ(1
2)と、共振用コンデンサ(12)及び第1の整流素子(11)の
接続点とトランス(2)の1次巻線(2a)及び補助巻線(2c)
の接続点との間に接続された第2の整流素子(14)とを備
えている。
【0011】スイッチング素子(3)をオン状態からオフ
状態に切り替えると、トランス(2)の1次巻線(2a)から
補助巻線(2c)を介してスイッチング素子(3)に流れる電
流が第1の整流素子(11)を介して共振用コンデンサ(12)
に流れる電流に切り替わり、共振用コンデンサ(12)が正
弦波状に充電される。これにより、スイッチング素子
(3)の両端の電圧が0Vから正弦波状に上昇するので、
スイッチング素子(3)のターンオフ時にゼロ電圧スイッ
チングとなり、スイッチング損失が低減される。
【0012】また、スイッチング素子(3)をオフ状態か
らオン状態にすると、オフ期間中に直流電源(1)の電圧
まで充電された共振用コンデンサ(12)が放電を開始し、
共振用コンデンサ(12)及び第2の整流素子(14)及びトラ
ンス(2)の補助巻線(2c)及びスイッチング素子(3)で形成
される閉回路中に共振電流が流れる。これにより、トラ
ンス(2)の補助巻線(2c)に発生する電圧がトランス(2)の
2次巻線(2b)及び整流平滑回路(4, 5)を介して負荷(6)
に印加され、スイッチング素子(3)の電流が0から正弦
波状に増加するので、スイッチング素子(3)のターンオ
ン時にゼロ電流スイッチングとなり、スイッチング損失
が低減される。スイッチング素子(3)のターンオフ時及
びターンオン時に発生するスパイク状のサージ電圧及び
電流は、共振用コンデンサ(12)及びトランス(2)の漏洩
インダクタンスの共振作用により吸収され、スイッチン
グ素子(3)の電圧及び電流波形の立下り及び立上りが緩
やかになるので、サージ電圧及び電流に基づくノイズを
低減することができる。また、スイッチング素子(3)の
ターンオン時に、前記閉回路中に流れる共振電流により
トランス(2)の補助巻線(2c)に発生する電圧がトランス
(2)の2次巻線(2b)及び整流平滑回路(4, 5)を介して負
荷(6)に供給されるので、共振用コンデンサ(12)の放電
エネルギの大部分が負荷(6)に供給され、コンバータ内
部の電力損失を低減して効率を向上することができる。
更に、スイッチング素子(3)のターンオン時に、トラン
ス(2)の1次巻線(2a)から補助巻線(2c)を介してスイッ
チング素子(3)に流れるサージ電流がトランス(2)の補助
巻線(2c)の自己誘導作用により吸収され、スイッチング
素子(3)に流れる電流が0から緩やかに増加するので、
トランス(2)が漏洩インダクタンスのない理想的なトラ
ンスである場合に必要とした限流用リアクトル(16)が不
要となる。従って、少ない部品点数でスイッチング素子
(3)のターンオン時にゼロ電流スイッチングをより確実
にしてスイッチング損失やノイズをより低減することが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるトランス絶縁
型DC−DCコンバータの一実施形態を図1及び図2に
ついて説明する。但し、図1では図5に示す箇所と実質
的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略
する。本実施形態のトランス絶縁型DC−DCコンバー
タは、図1に示すように、トランス2の1次巻線2a及
びトランジスタ3の接続点にアノード端子(一端)が接
続された第1の整流素子としてのダイオード11と、ダ
イオード11のカソード端子(他端)と直流電源1の陰
極端子(他端)との間に接続された共振用コンデンサ1
2と、共振用コンデンサ12及びダイオード11のカソ
ード端子の接続点とトランス2の1次巻線2a及びダイ
オード11のアノード端子の接続点との間に直列に接続
されたトランス2の補助巻線2c及び第2の整流素子と
してのダイオード14とを備えている。補助巻線2cの
巻数は1次巻線2aの巻数より極めて小さく設定され
る。
【0014】次に、図1に示すトランス絶縁型DC−D
Cコンバータの動作について説明する。図2(A)に示す
ように時点t1以前にトランジスタ3がオン状態のと
き、トランス2の1次巻線2a及びトランジスタ3に電
流I0が流れる。このとき、トランス2の2次巻線2bに
1次巻線2aの電圧と同極性の電圧が誘起され、整流ダ
イオード4が導通状態であるため、トランス2の2次巻
線2bから整流ダイオード4を介して平滑コンデンサ5
を充電すると共に、負荷6に直流電力を供給しる。一
方、時点t1以前に共振用コンデンサ12は充電され
ず、両端の電圧は0Vである。
【0015】図2(A)に示すように、時点t1に制御回
路7からトランジスタ3のベース端子に付与される制御
パルス信号電圧VBが高レベルから低レベルになり、ト
ランジスタ3がオン状態からオフ状態になると、トラン
ジスタ3に流れるトランス2の1次巻線2aの電流I0
ダイオード11を介して共振用コンデンサ12に流れる
電流に切り替わる。従って、図2(C)に示すように、ト
ランジスタ3に流れる電流ITRは0となる。このとき、
共振用コンデンサ12に流れる電流が正弦波状に増加し
て共振用コンデンサ12が図1に示す極性で充電され、
共振用コンデンサ12の電圧が0Vから正弦波状に上昇
する。これにより、図2(B)に示すようにトランジスタ
3の両端の電圧VTRが0Vから正弦波状に上昇する。こ
のため、トランジスタ3のターンオフ時に電圧波形と電
流波形の重なりが少ないゼロ電圧スイッチングとなる。
時点t2になると、共振用コンデンサ11が直流電源1
の電圧Eまで充電され、図2(B)に示すように、トラン
ジスタ3の両端の電圧VTRが直流電源1の電圧Eに等し
くなる。このため、トランス2の2次巻線2bの電圧が
0Vとなるので、整流ダイオード4が逆バイアスされて
非導通状態となり、トランジスタ3のオン期間中に平滑
コンデンサ5に充電された電荷が負荷6へ放出される。
【0016】図2(A)に示すように、時点t3に制御回
路7からトランジスタ3のベース端子に付与される制御
パルス信号電圧VBが低レベルから高レベルになり、ト
ランジスタ3がオフ状態からオン状態になると、図2
(B)に示すようにトランジスタ3の両端の電圧VTRが速
やかに0Vまで降下する。これと同時に、共振用コンデ
ンサ12が放電を開始し、共振用コンデンサ12−トラ
ンス2の補助巻線2c−ダイオード14−トランジスタ
3で形成される閉回路中に流れる共振電流によりトラン
ス2の補助巻線2cに電圧が発生し、この電圧がトラン
ス2の2次巻線2b及び整流ダイオード4及び平滑コン
デンサ5を介して負荷6に供給される。このため、トラ
ンジスタ3のターンオン時に共振用コンデンサ12の放
電エネルギの大部分がトランス2の補助巻線2cから2
次巻線2b及び整流ダイオード4及び平滑コンデンサ5
を介して負荷6に供給される。また、トランジスタ3の
ターンオン時にトランス2の1次巻線2aからトランジ
スタ3に流れる電流ITRは図2(C)に示すように0から
直線的に増加し、時点t4にトランジスタ3の電流ITR
がトランス2の1次巻線2aの電流I0に等しくなると、
それ以降は正弦波状に増加する。従って、トランジスタ
3のターンオン時に電圧波形と電流波形の重なりが少な
いゼロ電流スイッチングとなる。時点t5に、トランジ
スタ3の電流ITRの共振電流分が0となり、図2(C)に
示すようにトランス2の1次巻線2aの電流I0に等しく
なると、それ以降は直流電源1からトランス2の1次巻
線2a及びトランジスタ3に電流I0が流れる。これによ
り、トランス2の2次巻線2bに1次巻線2aの電圧と同
極性の電圧が誘起されて整流ダイオード4が導通状態と
なり、トランス2の2次巻線2bから整流ダイオード4
を介して平滑コンデンサ5が充電されると共に、負荷6
に直流電力が供給される。
【0017】このように、本実施形態ではトランジスタ
3のターンオフ及びターンオン時にゼロ電圧スイッチン
グ及びゼロ電流スイッチングとなるので、スイッチング
損失を低減することができる。また、トランジスタ3の
ターンオフ時及びターンオン時に発生するスパイク状の
サージ電圧及びサージ電流は、共振用コンデンサ11と
トランス2及び補助トランス21の漏洩インダクタンス
との共振作用により吸収され、トランジスタ3の電圧及
び電流波形の立上り及び立下りが緩やかになるので、ト
ランジスタ3のオン・オフ動作時のサージ電圧、サージ
電流に基づくノイズを低減することができる。更に、ト
ランジスタ3のターンオン時に共振用コンデンサ12の
放電エネルギの大部分が補助トランス13及びダイオー
ド15を介して直流電源1に回生されるので、より簡素
な回路構成でコンバータ内部における電力損失を低減し
て効率を向上することができる。
【0018】図1に示す実施形態のトランス絶縁型DC
−DCコンバータは変更が可能である。例えば、図1に
示すトランス絶縁型DC−DCコンバータのトランス2
の1次巻線2aとトランジスタ3との間に限流用リアク
トル16を接続すると、図3に示す実施形態のトランス
絶縁型DC−DCコンバータが得られる。この場合、ト
ランス2は理想的に製作された漏洩インダクタンスのな
いトランスを使用してもよい。その他の構成は、図1に
示すトランス絶縁型DC−DCコンバータと略同様であ
る。従って、図3に示す実施形態のトランス絶縁型DC
−DCコンバータでも図1の場合と略同様の作用効果が
得られる。また、図3に示すトランス絶縁型DC−DC
コンバータでは、トランジスタ3のターンオン時にトラ
ンス2の1次巻線2aからトランジスタ3に流れるサー
ジ電流が限流用リアクトル16の自己誘導作用により吸
収され、トランジスタ3に流れる電流ITRが0から緩や
かに増加する。このため、トランス2が漏洩インダクタ
ンスのない理想的なトランスである場合でもサージ電流
が発生しない。従って、トランジスタ3のターンオン時
におけるゼロ電流スイッチングがより確実になり、トラ
ンジスタ3のターンオン時のスイッチング損失やノイズ
をより低減することができる。
【0019】図1に示すトランス2の補助巻線2cの接
続位置を1次巻線2aとトランジスタ3との間に変更す
ると、図4に示す実施形態のトランス絶縁型DC−DC
コンバータが得られる。その他の構成は、図1に示すト
ランス絶縁型DC−DCコンバータと略同様であり、図
4に示す実施形態でも図1に示す実施形態と略同様の作
用効果が得られる。更に、図4に示すトランス絶縁型D
C−DCコンバータでは、トランジスタ3のターンオン
時にトランス2の1次巻線2aから補助巻線2cを介して
トランジスタ3に流れるサージ電流がトランス2の補助
巻線2cの自己誘導作用により吸収され、トランジスタ
3に流れる電流が0から緩やかに増加する。このため、
例えば図3に示すようにトランス2が漏洩インダクタン
スのない理想的なトランスでに必要とする限流用リアク
トル16が不要であり且つサージ電流が発生しない。従
って、図4に示す実施形態のトランス絶縁型DC−DC
コンバータでは、トランス2が漏洩インダクタンスのな
い理想的なトランスでも、少ない部品点数でトランジス
タ3のターンオン時にゼロ電流スイッチングをより確実
にしてトランジスタ3のターンオン時のスイッチング損
失やノイズをより低減することができる。
【0020】本発明の実施態様は前記の各実施形態に限
定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、図3
に示す各実施形態ではトランス2の1次巻線2a及びダ
イオード14の接続点とトランジスタ3及びダイオード
11の接続点との間に限流用リアクトル16を接続する
例を示したが、図3の破線に示すようにトランス2の1
次巻線2aと直列に限流用リアクトル16を接続しても
同様の作用効果が得られる。また、上記の各実施形態で
はスイッチング素子としてバイポーラ型トランジスタを
使用した形態を示したが、MOS-FET(MOS型電
界効果型トランジスタ)、J-FET(接合型電界効果
トランジスタ)、IGBT(絶縁ゲート型トランジス
タ)又はサイリスタ等の他のスイッチング素子も使用で
きる。
【0021】
【発明の効果】本発明では、スイッチング損失やノイズ
を低減できると共にコンバータ内部における電力損失を
低減できるので、トランス絶縁型DC−DCコンバータ
の変換効率を大幅に向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すトランス絶縁型D
C−DCコンバータの電気回路図
【図2】 図1に示す回路の各部の電圧及び電流を示す
波形図
【図3】 図1の回路の変更実施形態を示す電気回路図
【図4】 図1の回路の別の変更実施形態を示す電気回
路図
【図5】 従来のトランス絶縁型DC−DCコンバータ
を示す電気回路図
【図6】 図5の回路のスイッチング電圧波形とスイッ
チング電流波形との重複部分を示す波形図
【符号の説明】
1..直流電源、 2..トランス、 2a..1次巻
線、 2b..2次巻線、 2c..補助巻線、 3..
トランジスタ(スイッチング素子)、 4..整流ダイ
オード、 5..平滑コンデンサ、 6..負荷、
7..制御回路、11..ダイオード(第1の整流素
子)、 12..共振用コンデンサ、 14..ダイオ
ード(第2の整流素子)、 16..限流用リアクト
ル、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 征也 埼玉県新座市北野3丁目6番3号 サン ケン電気株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−15469(JP,A) 特開 昭56−31116(JP,A) 特開 平5−236738(JP,A) 実開 昭58−145086(JP,U) 実開 昭63−51584(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の一端と、トランスの1次巻線
    と、スイッチング素子とを直列に接続し、前記スイッチ
    ング素子をオン・オフ動作させることにより前記トラン
    スの2次巻線から整流平滑回路を介して前記直流電源の
    電圧とは異なる定電圧の直流出力を負荷に供給するトラ
    ンス絶縁型DC−DCコンバータにおいて、 前記トランスの1次巻線及び前記スイッチング素子の接
    続点に一端が接続された第1の整流素子と、該第1の整
    流素子の他端と前記直流電源の他端との間に接続された
    共振用コンデンサと、該共振用コンデンサ及び前記第1
    の整流素子の接続点と前記トランスの1次巻線及び前記
    第1の整流素子の接続点との間に直列に接続された前記
    トランスの補助巻線及び第2の整流素子とを備えたこと
    を特徴とするトランス絶縁型DC−DCコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記トランスの1次巻線と前記スイッチ
    ング素子との間に限流用リアクトルを接続した請求項1
    に記載のトランス絶縁型DC−DCコンバータ。
  3. 【請求項3】 直流電源の一端と、トランスの1次巻線
    と、スイッチング素子とを直列に接続し、前記スイッチ
    ング素子をオン・オフ動作させることにより前記トラン
    スの2次巻線から整流平滑回路を介して前記直流電源の
    電圧とは異なる定電圧の直流出力を負荷に供給するトラ
    ンス絶縁型DC−DCコンバータにおいて、 前記トランスの1次巻線と前記スイッチング素子との間
    に接続された前記トランスの補助巻線と、該トランスの
    補助巻線及び前記スイッチング素子の接続点に一端が接
    続された第1の整流素子と、該第1の整流素子の他端と
    前記直流電源の他端との間に接続された共振用コンデン
    サと、該共振用コンデンサ及び前記第1の整流素子の接
    続点と前記トランスの1次巻線及び前記補助巻線の接続
    点との間に接続された第2の整流素子とを備えたことを
    特徴とするトランス絶縁型DC−DCコンバータ。
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