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JP3085609B2 - ビスマレイミド類の製造方法 - Google Patents

ビスマレイミド類の製造方法

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JP3085609B2
JP3085609B2 JP04252825A JP25282592A JP3085609B2 JP 3085609 B2 JP3085609 B2 JP 3085609B2 JP 04252825 A JP04252825 A JP 04252825A JP 25282592 A JP25282592 A JP 25282592A JP 3085609 B2 JP3085609 B2 JP 3085609B2
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育紀 吉田
省二 大淵
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Mitsui Chemicals Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、付加型のポリイミドの
原料として重要なビスマレイミド類の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビスマレイミド類の製造方法は古くから
知られているが、ビスマレイミド類は一般的に熱安定性
が悪く、通常、原料のジアミン化合物1モルに対して無
水マレイン酸を2モル以上の過剰量用いて、有機溶媒中
で開環付加反応させ、ビスマレアミド酸とし、塩基、金
属塩触媒の存在下に脱水剤として無水酢酸を用いて脱水
環化させてビスマレイミド類を得るという方法が知られ
ている。例えばN,N’−(4,4’−ジフェニルメタ
ン)ビスマレイミドの製造方法は、4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン1モルと無水マレイン酸を2モル以上
の過剰量用いて、アセトンやN,N−ジメチルホルムア
ミドのような有機極性溶媒中で開環付加反応させ、N,
N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレアミド
酸とし、次にトリエチルアミン、酢酸コバルトの存在下
に、脱水剤として無水酢酸を用いて50〜60℃で脱水
環化させてN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)
ビスマレイミドを得るというものである。
【0003】一方、一般的にモノマレイミド類の製造方
法は、ビスマレイミド類の製造方法と異なり、モノアミ
ド酸を有機溶媒中、酸触媒存在下、共沸脱水法により製
造する方法が知られている。例えば、特公昭51−40
078号には酸触媒の存在下、沸点80〜180℃を有
する有機溶剤を用いて、モノアミド酸を加熱して共沸脱
水させながら閉環し、モノマレイミド類を得る方法が、
また、特公昭57−42043号には2−メチル無水マ
レイン酸とアニリンをキシレン中で反応させて、引続き
硫酸を加えて生成水をキシレンと共沸しながらモノマレ
イミド類を得る方法が開示されている。
【0004】このように、一般的にビスマレイミド類と
モノマレイミド類の製造方法は異なっており、モノマレ
イミド類はモノマレアミド酸を酸触媒の存在下、溶媒を
用いて高温に加熱して製造するが、ビスマレイミド類は
ビスマレアミド酸を無水酢酸などの高価な反応試薬を大
量に使用して、比較的低い温度で反応させて製造する方
法が実施されている。
【0005】これは、ビスマレアミド酸の脱水環化反応
は酸触媒のみでは反応速度が遅く、たとえ長時間、触媒
の存在下で共沸脱水する条件下に反応させても、所望の
反応生成物が得られないためで、その理由はビスマレア
ミド酸はモノマレアミド酸よりも、例えばトルエンやキ
シレンなどの水と共沸する有機溶剤にはほとんど溶解し
ないためであると考えられる。反応を行うためにはN,
N−ジメチルホルムアミドのようなビスマレアミド酸を
ある程度可溶化させる非プロトン性有機極性溶媒の存在
下で、高温で長時間反応を行う必要があるが、この方法
では一般にビスマレイミド類の二重結合部分が反応して
ゲル化するなど、副生成物の生成が避けられず、また得
られた生成物が固体状になり単離精製が困難になる。こ
れらの理由により、ビスマレイミド類の製造方法として
は、有機溶剤中、コバルト塩などの重金属触媒を使用
し、無水酢酸により脱水閉環を行っている。
【0006】しかしながら、特開平4−99764号に
はある特定のビスマレイミド類、4,4’−ビス(3−
マレイミドフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス
(4−マレイミドフェノキシ)ビフェニルについて有機
溶媒中、酸触媒存在下で共沸脱水法により合成する方法
が開示されている。これは、4,4’−ビス(アミノフ
ェノキシ)ビフェニルを水と共沸する有機溶媒中、酸触
媒存在下に無水マレイン酸と反応させるというものであ
る。この方法によれば、前記の無水酢酸を用いるビスマ
レイミド類の製造方法の問題点、例えば、副反応として
無水酢酸によりアミノ基やマレイミド基の二重結合部分
へのアセチル化反応等が起こるため目的物の純度が低
い、目的物からの酢酸の除去が困難である、無水酢酸が
高価である、反応で使用した多量の溶剤とともに、酢酸
の回収にも経費と労力が必要である、コバルト塩などの
重金属触媒の無公害化が必要である、等をある程度解決
できる方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の方
法は、ビスマレアミド酸の、例えばトルエンのような水
と共沸する有機溶剤に対する溶解度が低いため反応速度
が遅く、反応に長時間を要し、同時に触媒であるp−ト
ルエンスルホン酸などを大量に使用しなければならなく
なる。更には、ビスマレアミド酸の溶解度の低さのた
め、ビスマレイミド類を得るためには反応溶媒を大量に
必要とし、容積効率が悪く、工業的に不利な方法と言わ
ざるを得ない。特開平4−99764号の実施例の中に
はトルエン100部に対してN,N−ジメチルホルムア
ミドを約8部用いた混合溶媒を用いてビスマレイミド類
を合成した例が記載されているが、反応終了までに14
時間を要しており、容積効率も悪い。実際、N,N−ジ
メチルホルムアミドをこれよりも少量しか用いない場合
は、反応は進行するものの反応に長時間を要することに
なり、特に全く用いなかった場合には、反応はほとんど
進行しなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこれらの問
題点を解決すべく鋭意検討を進めてきた結果、ある特定
のビスマレイミド類については水と共沸する有機溶剤に
ある割合以上の非プロトン性有機極性溶媒を混合した混
合溶媒中で、共沸脱水法により効率よく製造できること
を見いだし、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は一般式(1)(化3)
【0009】
【化3】
【0010】[式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二
価の炭化水素基、六弗素化されたイソプロピリデン基、
カルボニル基、チオ基、またはスルホニル基から成る群
より選ばれた基を示し、窒素原子はXに対して、それぞ
れに独立にp−、o−またはm−位を占め、Y1〜Y4
それぞれ独立に水素、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、塩素または臭素から成る群より選ばれた基を示
す。]で表されるジアミン化合物と無水マレイン酸を、
酸性または塩基性触媒存在下に、反応溶媒として水と共
沸する有機溶媒剤100部に対し、非プロトン性有機極
性溶媒を15部〜100部混合した混合溶媒を用い、加
熱還流下で生成する水を系外に除去しながら反応を行う
ことを特徴とする一般式(2)(化4)
【0011】
【化4】
【0012】〔式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二
価の炭化水素基、六弗素化されたイソプロピリデン基、
カルボニル基、チオ基、またはスルホニル基から成る群
より選ばれた基を示し、窒素原子はXに対して、それぞ
れに独立にp−、o−またはm−位を占め、Y1〜Y4
それぞれ独立に水素、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、塩素または臭素から成る群より選ばれた基を示
す。〕で表されるビスマレイミド類の製造方法を提供す
るものである。
【0013】本発明の製造方法によれば、特開平4−9
9764号に開示された方法に比べ、 (1)反応が短時間ですむ。 (2)容積効率がよく、効率よく製造できる。 等の利点がある。
【0014】以下に、本発明の具体的な手法を説明す
る。この製造方法は、一般式(1)のジアミン化合物、
無水マレイン酸を酸性または塩基性触媒とともに所定の
溶媒に溶解乃至分散させて加熱還流することによる。
【0015】本発明の方法に用いられるジアミン化合物
としては、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0016】酸性触媒として用いられるものとしては、
硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、シュウ酸、p−トルエンス
ルホン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、メ
タンスルホン酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、クロ
ロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、フルオロ
酢酸、ポリリン酸、オキシ塩化リン、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、亜リン酸、亜硫
酸、無水硫酸等が挙げられ、特に硫酸、リン酸、p−ト
ルエンスルホン酸が好適である。また、これらの酸はジ
アミン化合物との塩の形になっていてもよい。
【0017】塩基性触媒として用いられるものとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム等の無機塩基化合物、ピリジン、ピコリン、キノ
リン、イソキノリン、トリエチルアミン等の有機塩基化
合物が挙げられ、特に水酸化ナトリウムが好適である。
【0018】これらの触媒はその種類によっても異なる
が、一般に無水マレイン酸と一般式(1)で表されるジ
アミン化合物との合計量当り0.1〜10重量%の量で
使用することが望ましい。触媒量が0.1重量%よりも
少ない場合には所望の触媒効果が達成されず、また10
重量%より多く用いたとしても一定以上の効果が得られ
ず、経済的に不利となるばかりか、残存触媒の除去が困
難となる。
【0019】反応に用いる水と共沸可能な有機溶剤とし
ては、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水
素が挙げられる。脂肪族炭化水素としては、ヘキサン、
ヘプタン等が、脂環族炭化水素としてはシクロヘキサン
等が、芳香族炭化水素としてはベンゼン、トルエン、キ
シレン等が挙げられる。
【0020】非プロトン性有機極性溶媒としては、N,
N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ア
セトニトリル、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン、アニソール、n−ブチル
エーテル、ジフェニルスルホキシド、ジフェニルスルホ
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げ
られる。
【0021】本発明に於いては、水と共沸する有機溶剤
に対して非プロトン性有機極性溶媒を混合して反応溶媒
とする。混合する溶媒の種類によっても異なるが、水と
共沸する有機溶剤100部に対して非プロトン性有機極
性溶媒が15部以上になるように混合するが、15部か
ら100部の範囲が好適な範囲である。15部よりも低
い濃度で混合した溶媒では、ビスマレアミド酸の溶解度
が低く、反応終了までに長時間要することになる。10
0部よりも高い濃度で混合した溶媒では、ビスマレアミ
ド酸の溶解性が高くなるため、反応速度は速くなるが、
水が有機溶剤とともに共沸するのが困難になってくるた
め、水の系外への留出速度が低くなり、かえって反応が
進みにくくなることがある。また、非プロトン性有機極
性溶媒の割合が多い混合溶媒で反応すると、反応終了
後、反応槽を室温にまで冷却しても、溶解度が高くなっ
ているため、依然溶媒にビスマレイミド類が溶解してお
り、その取り出しが困難になり、取り出し収率の低下に
つながることになる。
【0022】混合溶媒の使用量は、その用いた溶媒及び
組成で異なってくるが、一般に無水マレイン酸と前記ジ
アミン化合物との合計量の1〜5倍の範囲にあることが
好ましい。
【0023】加熱還流下における反応温度は、用いる水
と共沸する有機溶剤と非プロトン性有機極性溶媒との組
成比によっても若干異なるが、一般に80〜190℃、
100〜160℃の範囲が特に好ましい。
【0024】圧力は加圧、常圧、減圧のいずれでもよ
く、用いる溶媒と反応温度に応じて適宜選択される。
【0025】反応時間は触媒量や混合溶媒の組成によっ
て異なるが、一般に約2〜10時間の範囲である。
【0026】無水マレイン酸はジアミン化合物に対して
若干過剰となるように仕込むのが好ましい。一般的に
は、モル基準で無水マレイン酸/ジアミン化合物=2.
0〜3.0となるように仕込むのが好ましい。これ以上
過剰に仕込むのはコストが高くなるばかりでなく、不純
物が多くなるので好ましくない。また、ジアミン化合物
を過剰に仕込むと、片側にしか無水マレイン酸が反応し
ないジアミン化合物が存在することになるため、残アミ
ノ基が色調を悪化させたり、ビスマレイミド二重結合に
付加するなどの副反応を起こすので好ましくない。
【0027】縮合反応終了後、得られた生成物を濾別
し、水洗して残存触媒、溶媒、未反応の無水マレイン酸
を除去し、さらに乾燥させ、淡黄色の粉末を得る。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に何等限定されるもの
ではない。
【0029】実施例1 温度計、撹拌器、水分離器付還流冷却器を備えた反応器
に、無水マレイン酸96.9g(0.99モル)、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル16
5.6g(0.45モル)、p−トルエンスルホン酸
1.98g、溶媒としてトルエン300g、N,N−ジ
メチルホルムアミド100gからなる混合溶媒を装入
し、昇温してトルエンの還流状態で6時間還流脱水を行
った。反応開始から反応終了まで、反応で生成する水を
還流冷却器に備え付けてある水分離器によって捕集し
た。留出した水は15.9gで、理論量の98%であっ
た。反応終了後、室温まで冷却した後、析出した淡黄色
の結晶を濾別し、2000gの水で洗浄し、乾燥して
4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニ
ルを得た。収量は232.8g、収率は、98%、HP
LC分析による純度は95.2%であった。
【0030】実施例2 原料に4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニルを用いた以外は、実施例1と同様に実験を行い、
4,4’−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ビフェニ
ルを得た。留出した水は15.6gで理論量の96%で
あった。収量は228.9g,収率は96.3%、HP
LC分析による純度は94.6%であった。
【0031】実施例3 触媒に2.5gの硫酸を用いた以外は実施例1と同様に
実験を行い、4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキ
シ)ビフェニルを得た。留出した水は15.9gで、理
論量の98%であった。収量は225.3g、収率は9
4.8%、HPLC分析による純度は93.3%であっ
た。
【0032】実施例4 原料にビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
ケトン178.2g(0.45モル)を用いた以外は、
実施例1と同様に実験を行い、ビス〔4−(3−マレイ
ミドフェノキシ)フェニル〕ケトンを得た。留出した水
は、15.9gで、理論量の98%であった。収量は2
38.9g、収率は95.5%、HPLC分析による純
度は94.2%であった。
【0033】実施例5 触媒に5gの水酸化ナトリウムを用いた以外は実施例1
と同様に実験を行い、4,4’−ビス(3−マレイミド
フェノキシ)ビフェニルを得た。留出した水は15.0
gで、理論量の93%であった。収量は216g、収率
は90.9%、HPLCによる純度は91.5%であっ
た。
【0034】実施例6 無水マレイン酸193.8g(2モル)、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル331.2g
(0.9モル)、p−トルエンスルホン酸1.98g、
溶媒としてトルエン200g、N,N−ジメチルホルム
アミド200gからなる混合溶媒を用いた以外は実施例
1と同様に実験を行い、4,4’−ビス(3−マレイミ
ドフェノキシ)ビフェニルを得た。留出した水は31.
8gで、理論量の98%であった。収量は465.2
g、収率は98%、HPLC分析による純度は95.0
%であった。
【0035】比較例1 N,N−ジメチルホルムアミドを用いない以外は、実施
例1と同様に実験を行ったが、反応時間20時間を経過
した後も4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)
ビフェニルは生成していなかった。水も全く留出してい
なかった。
【0036】比較例2 無水マレイン酸32.3g(0.33モル)、4,4’
−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル55.2g
(0.15モル)、p−トルエンスルホン酸を3.96
g、溶媒としてトルエン300g、N,N−ジメチルホ
ルムアミド25gの混合溶媒を用いた以外は実施例1と
同様に実験を行った。反応時間6時間経過した後の収量
は72.0g、収率は91%、HPLC分析による純度
は93.6%であった。反応時間10時間経過した後の
収量は77.6g、収率は、98%、HPLC分析によ
る純度は95.1%であった。
【0037】比較例3 溶媒としてトルエン150g、N,N−ジメチルホルム
アミド250gからなる混合溶媒を使用した以外は、実
施例6と同様に実験を行い、4,4’−ビス(3−マレ
イミドフェノキシ)ビフェニルを得た。留出した水は1
4.5gで、理論量の44.7%であった。収量は26
1g、収率は55%、HPLC分析による純度は93.
0%であった。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上記のようにポリイミド樹脂
の原料として重要なビスマレイミド類の新規な製造方法
である。本発明によれば、従来のビスマレイミド類の製
造方法のように無水酢酸や重金属塩を用いずに、純度の
高いビスマレイミド類を合成することができる。また、
これまでの共沸脱水法による合成法よりも短時間で効率
よく合成できる方法である。触媒の量も少量で済み、溶
媒の回収も簡単であり、反応釜の容積効率もよく、工業
的な製造方法として優れており、本発明の意義は大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−99764(JP,A) 特開 昭63−122666(JP,A) 特開 平1−211563(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 207/00 - 207/50 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 [式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二価の炭化水素
    基、六弗素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
    基、チオ基、またはスルホニル基から成る群より選ばれ
    た基を示し、窒素原子はXに対して、それぞれに独立に
    p−、o−またはm−位を占め、Y1〜Y4はそれぞれ独
    立に水素、低級アルキル基、低級アルコキシ基、塩素ま
    たは臭素から成る群より選ばれた基を示す。]で表され
    るジアミン化合物と無水マレイン酸を、酸性または塩基
    性触媒存在下に、反応溶媒として水と共沸する有機溶剤
    100部に対し、非プロトン性有機極性溶媒を15部
    100部混合した混合溶媒を用い、加熱還流下で生成す
    る水を系外に除去しながら反応を行うことを特徴とする
    一般式(2)(化2) 【化2】 [式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二価の炭化水素
    基、六弗素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
    基、チオ基、またはスルホニル基から成る群より選ばれ
    た基を示し、窒素原子はXに対して、それぞれに独立に
    p−、o−またはm−位を占め、Y1〜Y4はそれぞれ独
    立に水素、低級アルキル基、低級アルコキシ基、塩素ま
    たは臭素から成る群より選ばれた基を示す。]で表され
    るビスマレイミド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 水と共沸可能有機溶剤が、脂肪族炭化水
    素、脂環族炭化水素または芳香族炭化水素である請求項
    1記載の方法。
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