[go: up one dir, main page]

JP3067109B1 - 光学部品および光ファイバの端末部構造 - Google Patents

光学部品および光ファイバの端末部構造

Info

Publication number
JP3067109B1
JP3067109B1 JP11135426A JP13542699A JP3067109B1 JP 3067109 B1 JP3067109 B1 JP 3067109B1 JP 11135426 A JP11135426 A JP 11135426A JP 13542699 A JP13542699 A JP 13542699A JP 3067109 B1 JP3067109 B1 JP 3067109B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
optical component
holding member
optical
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11135426A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000321461A (ja
Inventor
貞夫 峯岸
智之 伊藤
正吉 青木
敏捷 山浦
Original Assignee
株式会社応用光電研究室
シメオ精密株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社応用光電研究室, シメオ精密株式会社 filed Critical 株式会社応用光電研究室
Priority to JP11135426A priority Critical patent/JP3067109B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3067109B1 publication Critical patent/JP3067109B1/ja
Publication of JP2000321461A publication Critical patent/JP2000321461A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 第1および第2の光ファイバ11,13を互
いに平行にしかも密接した状態で挿入固定でき、かつ、
製造が容易な光学部品を提供する。 【解決手段】 保持部材101と、第1の貫通孔103
と、第2の貫通孔105と、スリット107とを具え
る。第1の貫通孔は第1の光ファイバ11を挿入するた
めのものである。第1の貫通孔103は、その中心軸S
が保持部材の軸線Rに一致するように保持部材に形成し
てある。第2の貫通孔は第2の光ファイバ13を挿入す
るためのものである。第2の貫通孔は、第1の光ファイ
バの直径未満の寸法を幅とするスリット107を第1の
貫通孔の長手方向全域に生じさせる様に第1の貫通孔に
連結する位置関係で、保持部材に形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数本の光ファ
イバを所定関係で保持するための光学部品および光ファ
イバの端末部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信等に用いられる長距離間に敷設さ
れた光ファイバケーブルの途中には、光信号を増幅する
増幅器が設けられている。
【0003】この種の増幅器として、信号光に励起光を
混合することで、信号光を増幅する原理のものがある
(例えば文献1:「光増幅器とその応用」、石尾 秀樹
監修、オーム社、平成4年5月30日、第110−1
12頁)。このような増幅器には、前方励起型、後方励
起型および双方向励起型がある(同、文献1)。
【0004】いずれの型でも、信号光を伝搬する光ファ
イバ中に励起光を入力する必要があるため、例えば、図
6(A)を参照して説明するような光学系10が用いら
れている。なお、図6(A)は、この光学系10を説明
するための側面図である。
【0005】この光学系10は、信号光LSを伝搬する
第1の光ファイバ11と、励起光LPを伝搬する第2の
光ファイバ13と、これら光ファイバ11,13が挿入
固定される保持部材15と、これら光ファイバ11,1
3の端面前方に順次に配置されたレンズ17および反射
鏡19とを具える。
【0006】ただし、第1および第2の光ファイバ1
1,13は、互いが平行になるように保持部材15に挿
入されている。反射鏡19は、信号光LSを透過し、励
起光LPを反射する特性を持つ。
【0007】この光学系10は、後方励起型光増幅器用
として使用する場合、例えば、図6(B)を参照して説
明するように使用される。すなわち、励起光LPを、第
2の光ファイバ13に入力し、そして、レンズ17−反
射鏡19−レンズ17−第1の光ファイバ11という経
路を経由させて、増幅部21に入力する。増幅部21と
して、例えば、エルビウムドープの光ファイバ増幅器が
用いられる。
【0008】また、この光学系10は、前方励起型光増
幅器用として使用する場合、例えば、図6(C)を参照
して説明するように使用される。すなわち、励起光LP
を、第2の光ファイバ13に入力し、そして、レンズ1
7−反射鏡19−レンズ17−第1の光ファイバ11と
いう経路を経由させて、増幅部21に入力する。
【0009】このような第1および第2の光ファイバ1
1,13と、保持部材15とで構成される光学部品の従
来例として、例えば、特開平10−111433号公報
に開示されたものがある。図7は該光学部品30を説明
する図であり、該光学部品30の端面を示した平面図、
該光学部品30を平面図中のX1−X2線に沿って切っ
た断面図である。
【0010】この光学部品30は、保持部材としての小
径円柱体31と、この小径円柱体31の中心軸Qを貫通
する第1の光ファイバ素線貫通孔33と、前記中心軸か
ら偏心し前記第1の光ファイバ素線貫通孔33と平行し
て前記小径円柱を貫通する第2の光ファイバ素線貫通孔
35とを具える(例えば特許請求の範囲)。
【0011】また、この光学部品30では、第1および
第2の貫通孔33,35それぞれの孔径は126μmと
されている。また、両貫通孔33,35の中心軸間隔D
1は0.3mmとされている(公開公報の段落11、段
落15)。従って、両貫通孔33,35それぞれは、孤
立した孔となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の保持部材31自
体は、上記公開公報の段落10に記載の様に、いわゆる
スリップキャスト法等の方法によってジルコニアなどの
セラミック原料を成型し、そして焼成し、さらに貫通孔
内壁をワイヤー研磨などで平滑化することで、完成され
る。
【0013】しかしながら、この様な構成の第1および
第2の貫通孔33,35を、所望の精度や平行度で形成
することは、そもそも難しいという問題点がある。
【0014】また、第1および第2の貫通孔33,35
を、互いに独立した状態で、しかも、平行に形成できた
様に見かけ上見えても、実際は、平行度が悪かったり、
貫通孔が曲がっている場合がある。そのため、上記で図
6(B)を用いて説明した使用方法での第1および第2
の光ファイバ11,13間の結合損失を小さくする等の
所望の光学特性が得られない場合も生じる。
【0015】また、第1および第2の貫通孔33,35
を、互いに独立した状態で、しかも、所望の精度や平行
度で形成するためには、その加工が難しくなるので、設
備費用がかかったり、加工コストが高くなるという問題
点もある。
【0016】かかる問題点を回避する案の1つとして、
図8(A)に示すような光学部品40が考えられる。す
なわち、保持部材としての小径円柱体41に横断面形状
が略楕円形の貫通孔43を形成した光学部品40が考え
られる。ただし、この貫通孔43の横断面形状は、その
長軸に沿う辺43aが直線状であり、短軸に対向する辺
が円弧状である。さらに、貫通孔43の長軸の長さは、
貫通孔43に光ファイバが2本挿入されたとき、両ファ
イバの側面が接触する程度であり、短軸の長さは、光フ
ァイバ11,13の径と略等しい。
【0017】しかしながら、この光学部品40の場合、
辺43aを含む平坦面の平坦性の加工精度を所定範囲と
することが難しい。なぜなら、ワイヤー研磨の場合平面
を平坦化するのが大変だからである。
【0018】また、別の案として、図8(B)に示すよ
うな光学部品50が考えられる。すなわち、保持部材
を、第1および第2の光ファイバ11,13を収納する
溝51aを有する第1の部分51xと、前記溝51aの
蓋となる第2の部分51yとの2つの部分で構成する。
第1の部分51xの溝51aは、その深さが光ファイバ
11や13の直径と略等しく、かつ、その幅が、該直径
の2倍の寸法に略等しい溝となっている。この溝51a
に2本の光ファイバ11,13を入れ、第1および第2
の部分51x、51yを接着剤53によって固定するこ
とで、目的の光学部品50が実現される。
【0019】しかしながら、この光学部品50の場合、
溝51aの底面および側面それぞれの加工精度と平坦性
を確保するのが難しい。また、加工コストも高くなる。
【0020】さらに、上記の光学部品40の場合は貫通
孔43の長軸の寸法を、また、上記の光学部品50の場
合は溝51aの寸法を、2本の光ファイバ11,13が
入るように、光ファイバ11,13の直径の合計値より
も少し大きくしなければならない。そのため、これら光
学部品40,50の場合、光ファイバ11,13を正確
に固定することが難しく、従って、光損失の少ない光学
部品を製造歩留まり良く提供することは困難である。
【0021】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従って、この出願の第1の目的は、第1およ
び第2の光ファイバを互いに平行にしかも所定関係で挿
入固定でき、かつ、製造が容易な光学部品を提供するこ
とにある。
【0022】また、この出願の第2の目的は、第1およ
び第2の光ファイバを互いに平行にしかも所定関係で挿
入固定できる、新規な光ファイバの端末部構造を提供す
ることにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的の達成
を図るため、この出願の光学部品の発明によれば、保持
部材と、該保持部材に形成され、第1の光ファイバが挿
入される横断面形状が円形状の第1の貫通孔と、前記第
1の光ファイバの直径未満の寸法を幅とするスリットが
前記第1の貫通孔の長手方向に形成される様に前記第1
の貫通孔に連結する位置関係で、前記保持部材に形成さ
れ、前記第1の貫通孔の直径より大きな直径を有し、第
2の光ファイバが挿入される第2の貫通孔と、当該スリ
ットとを具えたことを特徴とする。
【0024】この光学部品の発明によれば、第1および
第2の貫通孔を連結しているスリットの幅が、第1の光
ファイバの直径未満の幅であるので、第1の貫通孔に挿
入した第1の光ファイバは、第1の貫通孔内から外れる
ことがない。しかも、この光学部品の発明によれば、第
1の貫通孔の一端から少なくとも所定の長さの部分で、
該第1の貫通孔の中心軸が保持部材の軸線に実質的に
致するように、該第1の貫通孔を保持部材に形成してお
くことが可能である。このような状態であると、第1の
貫通孔に挿入される光ファイバの少なくとも前記所定の
長さにあたる部分は、その中心軸が保持部材の軸線に
質的に一致するように、保持部材に挿入固定できる。従
って、この第1の光ファイバを例えば信号光用の光ファ
イバとした場合、信号光用の光ファイバの中心軸は光学
部品の軸線に容易に位置合わせされる。
【0025】なお、この出願の各発明において、第1の
貫通孔の横断面とは、第1の貫通孔の中心軸に直交する
断面である。また、スリットの幅とは、スリットの長手
方向の各部分のうち、当該光学部品の特性に作用してい
る部分の幅である。例えばスリットが一様な幅を持つ場
合なら、該一様な幅であり、スリットの幅がスリットの
長手方向で一部違っている場合であるなら、上記の特性
に作用している部分の幅である。また、ここでいう光学
部品の特性に作用している部分とは、これに限られない
が、典型的には、第1の貫通孔の一端から少なくとも所
定長さまでの部分である。
【0026】そして、ここでいう所定の長さとは、保持
部材に挿入された第1の光ファイバから保持部材の軸線
上に沿って光が放射される程度に、第1の光ファイバの
必要最低限の部分の中心軸を前記保持部材の軸線に一致
させ得る長さである。典型的には、第1の貫通孔全体
を、その中心軸が保持部材の軸線に一致するようにする
のが良い。
【0027】なお、スリットの幅を、第1の光ファイバ
の直径未満の寸法と述べたが、この出願に係る発明者の
実験によれば、スリットの幅は、第1の貫通孔の直径の
70%以下の値が良い。また、スリットの幅は第1の貫
通孔の直径の20%以上が良い。
【0028】また、第2の貫通孔は、第1の貫通孔の直
径以上の直径を有し、かつ、第1の貫通孔にスリットを
介して連結している貫通孔であるため、例えば、次のよ
うな利点が得られる。すなわち、第2の貫通孔への第2
の光ファイバの挿入を容易にするために、第2の貫通孔
の穴径を第1の貫通孔の穴径より大きくし、かつ、第2
の貫通孔の穴径の公差を比較的ラフにした場合でも、第
2の貫通孔に挿入されている第2の光ファイバは、これ
ら第1および第2の貫通孔に挿入される接着剤の表面張
力によって、第1の貫通孔に挿入した第1の光ファイバ
側に引かれる。そのため、第2の光ファイバを、容易
に、第1の光ファイバに対して平行にかつ極めて近接さ
せた状態で、保持部材に固定することができる。
【0029】また、第2の貫通孔の穴径の製造公差を上
述の様に比較的大きくすることが出来、第2の貫通孔の
内壁を特別に研磨せずに済む。
【0030】このようなことから、この第1の発明によ
れば、第1および第2の光ファイバを互いに平行に、所
定関係で貫通孔に挿入固定でき、製造が容易な光学部品
を安価に実現することができる。
【0031】また、上記の第1の目的の達成を図るた
め、この出願の光学部品の他の発明によれば、光ファイ
バの端部が挿入される横断面形状が円形の複数の貫通孔
を具える保持部材を含む光学部品において、前記貫通孔
として、該光ファイバの端部が挿入される、内径の異な
る第1の貫通孔と第2の貫通孔とが互いに平行に且つ密
接して穿設され、且つ前記第2の貫通孔の内径よりも小
径に形成された第1の貫通孔の内壁面に摺接して挿入さ
れた光ファイバの端部の外周面に、前記第2の貫通孔の
各々に挿入された光ファイバの端部の外周面が接触また
は近接し得るように、前記第1の貫通孔と第2の貫通孔
との境界に貫通孔同士を連結するスリットがこれら貫通
孔に沿って形成されており、前記第1の貫通孔の中心軸
が前記保持部材の軸線に一致する様に、前記第1の貫通
孔が形成されていることを特徴とする。
【0032】また、上記の第2の目的の達成を図るた
め、この出願の光ファイバの端末部構造の発明によれ
ば、複数本の光ファイバの端部が、保持部材に形成され
た横断面形状が円形の複数の貫通孔内に挿入されて成る
光ファイバの端末部構造において、該保持部材に穿設さ
れた内径の異なる第1の貫通孔と第2の貫通孔とが互い
に平行に且つ密接して形成されていると共に、前記第1
の貫通孔と第2の貫通孔とが接する境界に貫通孔同士を
連結するスリットが前記第1および第2の貫通孔に沿っ
て形成され、且つこれら貫通孔の各々に挿入された光フ
ァイバの端部は、前記第2の貫通孔の内径よりも小径に
形成された第1の貫通孔の内壁面に摺接して挿入された
光ファイバの端部の外周面に、前記第2の貫通孔に挿入
された光ファイバの端部の外周面が、前記スリットの箇
所で接触または近接して固定されるように、前記貫通孔
に挿入された接着剤が固化して固着され、前記第1の貫
通孔の中心軸が前記保持部材の軸線に一致する様に、前
記第1の貫通孔が前記保持部材に形成されていることを
特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの出願の
各発明について説明する。なお、説明に用いる各図はこ
れらの各発明を理解できる程度に各構成成分の寸法、形
状、配置関係などを概略的に示してある。また、各図に
おいて、同様な構成成分については同一の番号を付して
示し、重複する説明を省略することもある。
【0034】図1(A)は、実施の形態の光学部品10
0を説明するための部分的斜視図である。この光学部品
100は、保持部材101と、この保持部材101に形
成された第1の貫通孔103、第2の貫通孔105およ
びスリット107を具える。さらに、この光学部品10
0はマーク部108を具える。
【0035】保持部材101は、少なくとも2本の光フ
ァイバが挿入される部材である。この保持部材101の
材料は特に限定されないが、例えば、ジルコニアなどの
セラミックスを焼結させたもので構成できる。
【0036】この保持部材101の形状、長さおよび太
さは、設計に応じた任意の形状、長さおよび太さとする
ことができる。これに限られないが、この実施の形態で
は、円柱状の形状で、かつ、長さが2〜10mm、この
例では3mm、直径が0.7〜3mmこの例では1.4
mmとしてある。保持部材101が円柱状の形状である
と、この光学部品100を他の部品(例えば後に説明す
るスリーブ200)に固定する場合等に、便利である。
【0037】また、第1の貫通孔103は、その中心軸
Sが保持部材101の軸線Rに一致するように(実質的
に一致する場合でも良い)、保持部材101に形成され
ている。この第1の貫通孔103は、第1の光ファイバ
(図2参照)を挿入するための貫通孔である。なお、第
1の貫通孔103に挿入される光ファイバの形態は、こ
れに限られないが、典型的には、光ファイバ素線の一次
被覆をとった形態、すなわち、コアおよびクラッドから
なる形態が好ましい。
【0038】この実施の形態の光学部品100を、励起
光を用いる光増幅器用の光学部品として用いる場合な
ら、この第1の貫通孔103に挿入される第1の光ファ
イバを信号光用光ファイバとして用いるのが好ましい。
【0039】この第1の貫通孔103は、横断面形状が
円形状の貫通孔にしてある。なお、円形状といっても、
スリット107の部分があるため、真の円形ではなく、
スリット107の部分が切り欠かれた形状である。ま
た、横断面とは、第1の貫通孔103の中心軸Sに直交
する断面である。また、この第1の貫通孔103の直径
は、この貫通孔103に挿入される第1の光ファイバの
外径に対して比較的厳しい公差の径とするのが良い。な
ぜなら、第1の貫通光103に挿入される第1の光ファ
イバは、信号光伝達用等であることが多いため、上記公
差を厳しくした方が、保持部材101に対して第1の光
ファイバ(信号光用光ファイバ)をより高い精度で固定
できるからである。
【0040】この出願に係る発明者の実験によれば、第
1の光ファイバ(コアおよびクラッドからなる部分)の
設計直径が例えば125μmである場合、これに限られ
ないが、第1の貫通孔103の直径d1を、125〜1
32μmの範囲のいずれかの値、より好ましくは、12
5μm以上、129μm以下の範囲のいずれかの値にす
るのが、好適である。
【0041】さらに、この第1の貫通孔103の内壁面
は、平滑性が充分に向上された面にするのが好ましい。
なぜなら、第1の光ファイバの直径に対する第1の貫通
孔103の内径のアローワンスは、上記の通り、比較的
厳しくなっている。従って、第1の貫通孔103の内壁
面を平滑性の良い状態にしておいた方が、第1の貫通孔
103への第1の光ファイバの挿入を行い易いからであ
る。
【0042】また、第2の貫通孔105は、第1の光フ
ァイバの直径未満の寸法を幅とするスリット107が第
1の貫通孔103の長手方向の少なくとも一部(この例
では全域)に形成される様に第1の貫通孔に連結する位
置関係で、保持部材101に形成してある。しかも、第
2の貫通孔105は、横断面形状が上記スリット部分が
切り欠かれた円形状の貫通孔であって、第1の貫通孔1
03の直径以上の直径を有した貫通孔にしてある。より
好ましくは、第1の貫通孔103の直径より大きな直径
を有する貫通孔にするのが良い。ただし、この第2の貫
通孔105の直径は、この貫通孔105に挿入される第
2の光ファイバの外径より大きな直径である。こうして
おけば、詳細は後述するが、第1および第2の貫通孔1
03,105内に光ファイバ固定用の接着剤を流した場
合に、該接着剤の表面張力で第2の貫通孔105内で光
ファイバが移動し易くなるからである。
【0043】もちろん、この第2の貫通孔105の直径
の上限は存在する。具体的には、第2の貫通孔105に
挿入される第2の光ファイバが第1の貫通孔103に挿
入される第1の光ファイバに、接着剤の表面張力によっ
て引かれることができる範囲内に、第2の光ファイバを
位置させることができるように、第2の貫通孔105の
直径の上限を考慮する。
【0044】この出願に係る発明者の実験によれば、第
2の光ファイバの設計直径が例えば125μmである場
合、これに限られないが第2の貫通孔105の直径d2
を、130μm以上の範囲のいずれかの値、より好まし
くは、140μm以上、156μm以下の範囲のいずれ
かの値にするのが好適である。ただし、上述した第1の
貫通孔103の直径d1に対して、d1<d2という条
件を満たし、かつ、第1および第2の貫通孔103,1
05間に生じるスリットの幅がd1より小さいという条
件を満たすことを前提にする。
【0045】この第2の貫通孔105は、第2の光ファ
イバ(図2参照)を挿入するための貫通孔である。な
お、第1の貫通孔103に挿入される光ファイバの形態
は、これに限られないが、典型的には、光ファイバ素線
の一次被覆をとった形態、すなわち、コアおよびクラッ
ドからなる形態が好ましい。
【0046】この実施の形態の光学部品100を、励起
光を用いる光増幅器用の光学部品として用いる場合な
ら、この第2の貫通孔105に挿入される第2の光ファ
イバを励起光用光ファイバとして用いるのが好ましい。
【0047】さらに、この第2の貫通孔105の内径
を、第2の光ファイバの外径に比べてある程度大きくす
る場合なら、この第2の貫通孔105の内壁面は、第1
の貫通孔103の内壁面に比べてある程度平滑性が悪い
面でも良い。極端な場合、ワイヤー研磨自体行わない面
であっても良い。第2の貫通孔105の内径が、第2の
光ファイバの外径に比べて大きい場合、第2の貫通孔1
05の内壁面がある程度粗い面でも、第2の光ファイバ
を第2の貫通孔105に容易に挿入できるからである。
【0048】また、第1の貫通孔103と第2の貫通孔
105との、中心軸間距離αは(図1参照)、第1の貫
通孔103の中心軸Sと第2の貫通孔105の中心軸T
との距離であり、これら第1および第2の貫通孔10
3,105間に、スリット107を形成でき、かつ、該
スリット107の幅βを第1の光ファイバの直径未満の
適正値にでき、しかも、貫通孔103、105それぞれ
に光ファイバを挿入できるように、設計に応じて決定す
る。
【0049】なお、スリット107の幅βの適正値と
は、第1の貫通孔103内に挿入した光ファイバが第1
の貫通孔103から外れることがなく、かつ、第1の貫
通孔103に挿入される第1の光ファイバと、第2の貫
通孔105に挿入される第2の光ファイバとの間に、接
着剤の作用(表面張力)が及ぶような値である。このよ
うな値は、実験的または理論的に決める。発明者の実験
によれば、スリット107の幅は、好ましくは、第1の
貫通孔103の直径の70%以下が良く、第1の貫通孔
の直径の20%以上が良い。光ファイバ(コアおよびク
ラッドから成る部分)の設計直径が125μmである場
合、発明者の実験によれば、スリット107の幅は、3
0μm以上、80μm以下とするのがより好ましいこと
が分かっている。
【0050】また、マーク部108は、光学部品100
を使用する光学系で予め規定されている基準位置に対し
て、前記第1および第2の貫通孔103,105の位置
を規定する(位置合わせを容易にする)ためのものであ
る。具体例で説明すれば、他の光学部品、例えば図6を
参照して説明したレンズ17や反射鏡19などに対し
て、第1および第2の貫通孔103,105の光学的な
位置を所定の関係になるように位置決めするためのもの
である。
【0051】このマーク部108を設ける場所、個数お
よび構造は、上記目的を達成できるなら、任意の場所、
個数および構造とすることができる。この実施の形態の
場合は、保持部材101の外周の一部分に、第1および
第2の貫通孔103,105の各中心軸を結ぶ線に対し
所定の関係の基準面を設けて、この基準面をマーク部と
している。
【0052】この様な基準面として、この実施の形態で
は、保持部材101の少なくとも一方の端面に交わる平
面108であって、これら端面と平面との交線が、この
一方の端面での第1および第2の貫通孔103,105
の中心軸S、Tを結ぶ線に平行になっている平面として
ある。なお、この平面108は、保持部材101の他方
の端面まで及んでいても良いし、保持部材101の長手
方向の途中で終わっていても良い。典型的には、前者で
ある。また、この平面108は、好ましくは、保持部材
101の中心軸に平行な平面とするのが良い。こうした
方が、光学部品を他の光学部品により精度良く位置合わ
せし易いためである。
【0053】また、図1に示した基準面108の代わり
に、この基準面108に直交する基準面を保持部材10
1の円周の少なくとも一部に設けても良い。すなわち、
保持部材101の少なくとも一方の端部での第1および
第2の貫通孔103,105の中心軸S、Tを結ぶ線に
垂直な平面を、保持部材101の周の少なくとも一部に
形成し、この平面を基準面にしても良い。
【0054】また、マーク部を以下に説明するような構
成にしても良い。図9(A)および(B)それぞれは、
この他の構成のマーク部120を具えた光学部品の一部
分に着目した斜視図である。
【0055】この図9(A)の例の場合、マーク部12
0は、第1および第2の貫通孔103、105の中心軸
S、Tを結ぶ線を保持部材101の外側に向かって左右
に延長した線が保持部材101の表面と交わる位置にお
いて保持部材101に設けた凹部120a、120bで
構成してある。ここで、中心軸S、Tを結ぶ線は、特に
好ましくは、両中心軸を最短で結ぶ線である。これら凹
部は、この発明に係る光学部品100を他の任意の光学
部品例えば図1(C)に示したスリーブ200に組み込
むときに、これら凹部120a、120bに例えばスリ
ーブ200に対して所定の位置関係を持つ専用の治具
(図示せず)を当てながら、この発明に係る光学部品1
00をスリーブ200に組み込むことで、マーク部とし
て使用することができる。
【0056】これら凹部の形状や大きさは、上記の専用
の治具などとの関係を考慮した好適な形状及び大きさに
することができる。この実施の形態では、凹部120a
と120bは、保持部材101の長手方向に直交する断
面がV字状となっている凹部にしてある。然も、これら
凹部120aと120bは、保持部材101の長手方向
に沿って、治具などをガイドできる程度の長さを持って
いる。勿論、これら凹部120aと120bは、保持部
材101の長手方向の他方の端部まで至る様に形成され
ていても良いし、途中まで形成されていても良い。ま
た、これら凹部120aと120bを、断面がV字のも
のとしたのは、こうした方が他の光学部品への位置決め
時に上記治具等に位置決めし易いからである。もちろ
ん、これら凹部120a、120bの断面形状はこの例
に限られない。
【0057】また、マーク部を、上述した基準面108
と、上述した凹部120a、120bとで、構成しても
良い。
【0058】また、この光学部品の発明を実施するに当
たり、より好ましくは、図1(B)および(C)に示し
た様に、保持部材101の一方の端部、具体的には、第
1および第2の光ファイバを挿入する側の端部に、これ
ら光ファイバを第1および第2の貫通孔103,105
に挿入するときのガイドとなるガイド部109を設ける
のが良い。
【0059】このガイド部109自体の構造は、上記の
目的を達成できる構造であれば特に限定されない。ただ
し、好ましくは、図1(B)および(C)に示した様
に、保持部材101の第1および第2の光ファイバを挿
入する側の端部に形成された凹部(以下、穴部ともい
う。)109であって、第1および第2の貫通孔10
3,105の入口より広い開口部109aを持ち、か
つ、該入口に向かって傾斜している面(傾斜面)109
bを有した穴部とするのが良い。より好ましくは、図1
(C)に示した様に、穴部109の中心軸(図1(C)
の例では軸線Rと重なっている)が第1の貫通孔103
の平面領域内(すなわち貫通孔の内側)に含まれる様な
位置関係で保持部材に形成された穴部109とするのが
良い。従って、穴部109は、その最深部分で第1の貫
通孔103の入口に接続され、かつ、傾斜面109bの
途中で第2の貫通孔105の入口に接続される構造の穴
部になる。上述したような穴部であると、光ファイバ
を、貫通孔103,105に挿入し易く、量産上多大な
効果をもたらす。
【0060】上記の様な光学部品100は、例えば、ジ
ルコニアなどのセラミック原料を成型し、さらに、この
成型物を焼成し、さらに、少なくとも第1の貫通孔10
3の内壁をワイヤー研磨などで平滑化することで、製造
することができる。
【0061】なお、上記の光学部品100は、典型的に
は、スリーブに固定されて使用される。図1(C)は、
光学部品100をスリーブ200に固定した様子を示し
た図である。詳細には、スリーブ200の長手方向に沿
った断面図によって示した図である。
【0062】スリーブ200は、光学部品100の保持
部材101を収容するための所定の内径を持つ第1の穴
部201aと、この第1の穴部201aと連結してい
て、第1および第2の光ファイバ11,13を前記保持
部材101に至らせる第2の穴部201bとを具える。
【0063】このスリーブ200は、例えば、金属、セ
ラミックスなど任意好適な材料で構成できる。なお、ス
リーブ200に光学部品100を挿入して使用する場
合、光学部品100をスリーブ200に挿入し易くする
ために、光学部品100のスリーブ200に挿入される
側の端部に、テーパ100cを設けるのが良い。また、
光学部品100は、その一部分がスリーブ200より露
出するように、スリーブ200に設けるのが良い。光学
部品100の一部をスリーブ200から露出させた理由
は、光学部品100に光ファイバを挿入した後、この光
ファイバの端面を、例えば、戻り光の影響を防止するた
めに所定角度(光ファイバの中心軸に垂直な面に対して
例えば8度)に研磨する作業をする際に、光学部品10
0の一部分が露出されていると、上記研磨を高い信頼性
で行うことができるとともに、上記研磨を行い易いから
である。もちろん、スリーブ200から光学部品100
の一部を露出させることは、必須ではない。また、光学
部品100を、スリーブ200に挿入せずに使用しても
良い。
【0064】次に、上記の光学部品100の作用・効果
について、図2を参照して説明する。図2は、図1に示
した光学部品100の第1および第2の貫通孔103,
105に、第1の光ファイバ11および第2の光ファイ
バ13を挿入し、さらに、光ファイバ固定用接着剤11
0を、これら貫通孔103,105の一方または双方
注入し、かつ、この接着剤を硬化させた状態を示した部
分的斜視図である。なお、以下の説明では、光学部品1
00に、第1および第2の光ファイバ11,13を挿入
する一作業例も併せて説明する。
【0065】光ファイバの末端を、図1を用いて説明し
た光学部品100のガイド部109に押し当てる。光フ
ァイバは、ガイド部109の作用により、例えば第1の
光ファイバ11は、第1の貫通孔103に、第2の光フ
ァイバ13は第2の貫通孔105に挿入される。
【0066】次に、第1および第2の貫通孔103,1
05の一方または双方に、光ファイバ固定用の接着剤1
10を注入する。この接着剤110としては、任意好適
なものを用いることができる。また、熱硬化性接着剤で
も、熱可塑性接着剤でも使用できる。例えば、エポキシ
系の液状の接着剤を挙げるこができる。用いる接着剤の
粘度は、上記注入が容易になるような粘度とする。例え
ば、2000cps程度の粘度が好ましい。また、接着
剤の上記注入は、例えば、注射器、ディスペンサ等、任
意好適な器具を用いて行うことができる。
【0067】第2の貫通孔105の内径が、第2の光フ
ァイバ13の径より比較的大きいため、接着剤110の
注入が済むと、第2の光ファイバ13は、接着剤の表面
張力によって、第2の貫通孔105内を移動できる。一
方、第1の貫通孔103の内径は第1の光ファイバ11
の直径より僅かに大きい程度であるので、第1の光ファ
イバ11は、第1の貫通孔103内でほぼ固定状態であ
る。
【0068】通常、接着剤などの液体が付着した2本の
線体であって、一方が固定され、他方が移動可能である
場合、2本の線体に付着した液体の表面張力や粘性によ
って、移動可能な側の線体が固定状態の線体に引かれ
る。従って、第2の光ファイバ13は、図2に示した様
に、第1の光ファイバ11側に引かれて近接してゆくの
で、第1および第2の光ファイバ11,13は、スリッ
ト107の箇所で、互いの外周面同士が接着剤によって
接続される。すなわち、第1の光ファイバ11が、保持
部材101の軸線上に位置すると共に、第1および第2
の光ファイバ11,13が、互いが平行な状態でかつ近
接した状態で保持部材101に固定される。
【0069】従って、保持部材101の軸線に第1の光
ファイバ11が挿入固定され、かつ、この第1の光ファ
イバ11に第2の光ファイバ13が平行にかつ近接した
状態で、第2の光ファイバ13が保持部材101に固定
された光学部品が得られる。
【0070】なお、光学部品100に第1および第2の
光ファイバ11,13を挿入固定する製造作業において
は、第2の光ファイバ13の、第2の貫通孔105に挿
入される部分に、該部分の第2の貫通孔105内での移
動が制限されるような力が加わらないように、第2の光
ファイバ13を扱うのが好適である。
【0071】第1および第2の光ファイバ11,13を
保持部材101に上記の如く挿入固定したら、これら光
ファイバ11,13および保持部材101の端部を研磨
して、光学部品100の所定の端面を形成する。この端
面は、たとえば軸線Rに垂直な面に対して8度の角度を
もった面とするのが好ましい。この様な角度の端面であ
ると、戻り光の影響を軽減できるからである。
【0072】図2を参照して説明した光ファイバの端末
部構造は、複数本の光ファイバ11,13の端部が、保
持部材101に形成された横断面形状が円形の複数の貫
通孔103,105内に挿入されて成る光ファイバ1
1,13の端末部構造である。しかも、保持部材101
に穿設された、内径の互いに異なる第1の貫通孔103
と第2の貫通孔105とが互いに平行に且つ密接して形
成されていると共に、第1の貫通孔103と第2の貫通
孔105とが接する境界にこれら貫通孔同士を連結する
スリット107がこれら貫通孔に沿って形成された構造
である。しかも、これら貫通孔103,105の各々に
挿入された光ファイバ11,13の端部は、第2の貫通
孔105よりも小径に形成された第1の貫通孔103の
内壁面に摺接して挿入された光ファイバ11の端部の外
周面に、第2の貫通孔105に挿入された光ファイバ1
3の端部の外周面が、スリット107の箇所で接触また
は近接して固定されるように、貫通孔103,105に
挿入された接着剤110が固化して固着されている構造
である。すなわち、この出願にかかる光ファイバ端末部
構造を有した構造である。
【0073】上述において、この出願の光学部品および
光ファイバの端末部構造の実施の形態を説明したが、こ
の発明は上述の実施の形態に何ら限定されるものではな
く、多くの変形または変更を加えることができる。
【0074】例えば、上述の実施の形態では、保持部材
101に、第1および第2の貫通孔103,105を具
えた光学部品の例を説明したが、保持部材101に3個
以上の貫通孔を具えた構成としても良い。すなわち、第
1の貫通孔103に対して、第2の貫通孔105と同様
な思想で連結している第3の貫通孔(必要あれば第4以
上の貫通孔)を保持部材101にさらに具える構成とし
ても良い。図3は、第3の貫通孔301をさらに具えた
光学部品300をその横断面により示した図である。こ
の図3の例の場合、第3の貫通孔301を、第1の貫通
孔103を中心として第2の貫通孔105と点対称な位
置に設けてある。しかし、第3の貫通孔301の位置は
この例に限られない。
【0075】この第3の貫通孔301の直径や、第1の
貫通孔103との間に形成するスリット107の幅や、
第1の貫通孔103と第3の貫通孔301との中心軸間
距離の好適値は、例えば、第2の貫通孔105と同様な
値にすることができる。
【0076】また、この図3の例の場合、基準面108
は、保持部材101の少なくとも一方の端面に交わる平
面であって、これら端面と平面との交線が、前記一方の
端面での第1、第2および第3の貫通孔103,10
5,301の中心軸を結ぶ線に平行になっている平面で
ある。もちろん、この平面の代わりに、この平面に垂直
な平面を保持部材の周の少なくとも一部に形成し、この
形成した平面を基準面としても良い。または、基準面1
08の代わりに、若しくは、保持部材101に基準面1
08と併設して、図9を用いて説明したと同様の凹部1
20a、120bを設けることで、マーク部を構成して
も良い。
【0077】また、第1の貫通孔103および第2の貫
通孔105間に具わるスリット107の幅は、第1の貫
通孔103の長手方向に沿ってほぼ一様であるのが好ま
しい。第1の貫通孔103と第3の貫通孔301との間
に具わるスリットの場合も同様である。しかし、該スリ
ット107の幅が、第1の貫通孔103の長手方向に沿
って所々で変わっても良い。
【0078】また、この発明の光学部品は、信号光用光
ファイバと励起光用光ファイバとを所定関係で挿入固定
する際に用いて好適であるが、もちろん、他の任意好適
な用途にも使用することができる。
【0079】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明する。図4は、実施例および比較例を説
明する図である。特に、図4(A)は、実施例および比
較例で用いた測定系400の説明図、図4(B)は比較
例の光学部品500を説明する斜視図である。
【0080】先ず測定系400として以下の測定系を用
意する。すなわち、第1および第2の光ファイバ11,
13を所定通り保持部材に挿入固定した光学部品100
と、この光学部品100の先端前方に、図6(A)を参
照して説明した様に配置したレンズ17および反射鏡1
9と、第1の光ファイバ11の光学部品100側とは反
対端に接続した光パワーメータ401とを含む測定系を
用意する。ただし、比較例の場合は、この測定系400
の光学部品100を設ける位置に、該光学部品100の
代わりに、比較例の光学部品500を挿入する。
【0081】また、実施例の光学部品100として、以
下の部品を用意する。すなわち、図1(A)に示した部
品であって第1および第2の光ファイバ11,13を挿
入固定した光学部品を40個用意する。ただし、いずれ
のものも、第1の貫通孔103の直径が126〜129
μmの範囲にあり、第2の貫通孔105の直径が142
〜155μmの範囲にあり、第1および第2の貫通孔1
03,105の中心軸間距離αが119〜132μmの
範囲にあり、スリット107の幅が30μm〜80μm
の範囲である。
【0082】一方、比較例の光学部品500として以下
の部品を用意する。すなわち、図4(B)に示した様
に、保持部材501に、第1および第2の光ファイバ1
1,13の直径を合算した寸法より少し大きい直径を持
つ貫通孔503を形成し、そして、この貫通孔503内
に第1および第2の光ファイバ11,13を挿入し、接
着剤で固定して形成した光学部品500を160個用意
する。ただし、この光学部品500では、貫通孔503
の中心軸Qが、保持部材501の軸線Rに一致するよう
に、貫通孔503を保持部材501に形成してある。
【0083】次に、図4(A)に示した測定系400に
おいて、第2の光ファイバ13の光学部品100側とは
反対端(すなわち、レンズ17を配置した側と反対側)
から、励起光LPを、この第2の光ファイバ13に入力
する(図4(A)参照)。この励起光LPは、レンズ1
7、反射鏡19、第1の光ファイバ11を経た後、光パ
ワーメータ401に入力されるので、その光強度を測定
する。そして、第2の光ファイバ13に入力する励起光
強度と、光パワーメータ401で測定される励起光強度
とから、励起光LPの結合損失(単位:dB)を算出す
る。比較例の光学部品500についても、同様に結合損
失を測定する。
【0084】実施例の40個のサンプルそれぞれの励起
光に関する上記結合損失データを、0.05dB刻みで
ヒストグラムの体裁でまとめる。比較例の160個のサ
ンプルについての結合損失データも、実施例と同様に、
ヒストグラムの体裁でまとめる。
【0085】図5(A)は、実施例についての上記ヒス
トグラム、図5(B)は比較例についての上記ヒストグ
ラムである。
【0086】図5(A)、(B)を比較して明らかなよ
うに、実施例の方が、比較例に比べて、結合損失の平均
値および標準偏差いずれも、小さいことが分かる。すな
わち、実施例の結合損失の平均値は0.22dBであ
り、比較例の同平均値は0.43dBであるので、実施
例の平均値は比較例のそれの約半分になる。また、実施
例の標準偏差は0.03dBであり、比較例の標準偏差
は0.29dBであるので、実施例の標準偏差は比較例
のそれの約1/10になる。従って、実施例の方が、比
較例に比べて、励起光を信号光用の光ファイバに損失少
なく結合出来ることがわかる。
【0087】比較例が実施例より結合損失の平均値およ
び標準偏差共に大きい理由として、比較例では、貫通孔
503内で、第1および第2の光ファイバ11,13の
とり得る位置の自由度が多く、貫通孔内で第1および第
2の光ファイバのマイクロベンディング(微小な曲が
り)が起こり易い等、いくつかの理由が考えられる。
【0088】また、詳細は省略するが、比較例と同様の
光学部品を量産試作してみると、接着剤により第1およ
び第2の光ファイバを保持部材に固定した後、これら光
ファイバ11,13の双方または一方にファイバの直径
方向に沿ったクラックが生じ易かった。これに対し、実
施例ではそのようなクラックが認められないことがわか
った。このことから、この発明の光学部品100の構造
であると、光ファイバに対する歪みの影響も低減出来る
と推定できる。
【0089】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この出
願の光学部品の発明は、保持部材と、該保持部材に形成
され、第1の光ファイバが挿入される横断面形状が円形
状の第1の貫通孔と、前記第1の光ファイバの直径未満
の寸法を幅とするスリットが前記第1の貫通孔の長手方
向に形成される様に前記第1の貫通孔に連結する位置関
係で、前記保持部材に形成され、前記第1の貫通孔の直
径以上の直径を有し、第2の光ファイバが挿入される第
2の貫通孔と、当該スリットとを具えたことを特徴とす
る。
【0090】この光学部品の発明によれば、第1および
第2の貫通孔を連結しているスリットの幅が、第1の光
ファイバの直径未満の幅であるので、第1の貫通孔に挿
入した第1の光ファイバは、第1の貫通孔内から外れる
ことがない。しかも、この光学部品の発明によれば、第
1の貫通孔の一端から少なくとも所定の長さの部分(特
に好ましくは全長に渡って)で、該第1の貫通孔の中心
軸が保持部材の軸線に一致するように、該第1の貫通孔
を保持部材に形成しておくことが可能である。
【0091】そのため、第1の貫通孔に挿入される光フ
ァイバの少なくとも前記所定の長さに当たる部分は、そ
の中心軸が保持部材の軸線に一致するように、保持部材
に挿入固定することができる。
【0092】さらに、第1の貫通孔および第2の貫通孔
間にスリットを具えるので、これら貫通孔に光ファイバ
を挿入後に光ファイバ固定用の液状接着剤を入れた場
合、その表面張力と前記スリットとの作用で、第2の光
ファイバは第1の光ファイバに平行に倣い易い。
【0093】さらに、第2の貫通孔の穴径およびその製
造公差を上述の様に比較的大きくすることが出来る。第
2の貫通孔の穴径が大きくて済むので、光学部品の製造
が容易となり、また、第2の貫通穴での光ファイバの挿
入も容易になる。
【0094】これらのことから、この光学部品の発明に
よれば、第1および第2の光ファイバを互いに平行にし
かも所定関係で挿入固定でき、かつ、製造が容易な光学
部品を量産上の歩留まり良く低コストで実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の光学部品を説明する図である。
【図2】実施の形態の光学部品に光ファイバを挿入固定
した状態を説明する図である。
【図3】他の実施の形態の光学部品を説明する図であ
る。
【図4】実施例および比較例を説明するための図であ
る。
【図5】実施例および比較例を説明するための図であ
り、特に、それぞれの結合損失を比較した実験結果を示
した図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【図7】従来技術および課題の説明図である。
【図8】従来技術および課題の説明図である。
【図9】マーク部の他の構成例を説明する図である。
【符号の説明】
100:実施の形態の光学部品 101:保持部材 103:第1の貫通孔 105:第2の貫通孔 107:スリット 108:マーク部 109:ガイド部 109a:開口部 109b:傾斜している面 110:接着剤 R:保持部材の軸線 S:第1の貫通孔の中心軸 T:第2の貫通孔の中心軸 α:第1および第2の貫通孔の中心軸間距離 β:スリットの幅 120,120a、120b:凹部(マーク部) 200:光学部品を収容するスリーブ 201a:第1の穴部 201b:第2の穴部 300:他の実施の形態の光学部品 301:第3の貫通孔 400:測定系 401:光パワーメータ 500:比較例の光学素子 501:保持部材 503:貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正吉 埼玉県戸田市新曽南3丁目1番23号 株 式会社応用光電研究室内 (72)発明者 山浦 敏捷 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107 番地5 シメオ精密株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−62653(JP,A) 特開 平10−268155(JP,A) 特開 平5−198876(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/36 G02B 6/26 H01S 3/07

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持部材と、 該保持部材に形成され、第1の光ファイバが挿入される
    横断面形状が円形状の第1の貫通孔と、 前記第1の光ファイバの直径未満の寸法を幅とするスリ
    ットが前記第1の貫通孔の長手方向に形成される様に前
    記第1の貫通孔に連結する位置関係で前記保持部材に形
    成され、かつ、前記第1の貫通孔の直径より大きな直径
    を有し、第2の光ファイバが挿入される第2の貫通孔
    と、 当該スリットとを具えたことを特徴とする光学部品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学部品において、 前記スリットの幅が前記第1の貫通孔の直径の70%以
    下の値であることを特徴とする光学部品
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光学部品にお
    いて、 前記スリットの幅が前記第1の貫通孔の直径の20%以
    上の値であることを特徴とする光学部品
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光
    学部品において、 前記第1の貫通孔は、該第1の貫通孔の中心軸が前記保
    持部材の軸線に実質的に一致するように、前記保持部材
    に形成されていることを特徴とする光学部品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光
    学部品において、 前記第2の貫通孔は、前記スリットが前記第1の貫通孔
    の長手方向全域に渡って一様な幅で形成されるように前
    記保持部材に形成されていることを特徴とする光学部品
  6. 【請求項6】 請求項1〜のいずれか1項に記載の光
    学部品において、 前記第2の貫通孔の直径の上限は、前記第1および第2
    の貫通孔それぞれに光ファイバを挿入した状態で前記第
    1および第2の貫通孔の一方または双方に液状接着剤を
    注入したときに、該双方に該接着剤が入り込み、該接着
    剤の表面張力が、前記第2の貫通孔内の光ファイバを前
    記第1の貫通孔内の光ファイバに平行にかつ近接させる
    様に及ぶ範囲の値であることを特徴とする光学部品。
  7. 【請求項7】 光ファイバの端部が挿入される横断面形
    状が円形の複数の貫通孔を具える保持部材を含む光学部
    品において、 前記貫通孔として、該光ファイバの端部が挿入される、
    内径の異なる第1の貫通孔と第2の貫通孔とが互いに平
    行に且つ密接して穿設され、 且つ前記第2の貫通孔の内径よりも小径に形成された前
    記第1の貫通孔の内壁面に摺接して挿入された第1の光
    ファイバの端部の外周面に、前記第2の貫通孔に挿入さ
    れた第2の光ファイバの端部の外周面が接触または近接
    し得るように、前記第1の貫通孔と第2の貫通孔との境
    界に貫通孔同士を連結するスリットがこれら貫通孔に沿
    って形成されており、 前記第1の貫通孔の中心軸が前記保持部材の軸線に一致
    する様に、前記第1の貫通孔が前記保持部材に形成され
    ていることを特徴とする光学部品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜のいずれか1項に記載の光
    学部品において、 前記第1の貫通孔の内壁面は、前記第2の貫通孔の内壁
    面よりも平滑性が向上されていることを特徴とする光学
    部品。
  9. 【請求項9】 請求項1〜のいずれか1項に記載の光
    学部品において、さらに、 当該光学部品を使用する光学系で予め規定されている基
    準位置に対して、前記第1および第2の貫通孔の位置を
    規定する少なくとも1個のマーク部を含むことを特徴と
    する光学部品。
  10. 【請求項10】 請求項に記載の光学部品において、 前記マーク部は、前記保持部材の周の一部に形成した基
    準面であることを特徴とする光学部品。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の光学部品におい
    て、 前記基準面は、前記保持部材の少なくとも一方の端面に
    交わる平面であって、これら端面と平面との交線が、該
    一方の端面での前記第1および第2の貫通孔の中心軸を
    結ぶ線に平行になっている平面であることを特徴とする
    光学部品。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の光学部品におい
    て、 前記保持部材に少なくとも第3の貫通孔を具え、 前記基準面は、前記保持部材の少なくとも一方の端面に
    交わる平面であって、これら端面と平面との交線が、該
    一方の端面での前記第1、第2および第3の貫通孔の中
    心軸を結ぶ線に平行になっている平面であることを特徴
    とする光学部品。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の光学部品におい
    て、 前記基準面は、前記保持部材の少なくとも一方の端部で
    の前記第1および第2の貫通孔の中心軸を結ぶ線に垂直
    な平面であることを特徴とする光学部品。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の光学部品におい
    て、 前記保持部材に少なくとも第3の貫通孔を具え、 前記基準面は、前記保持部材の少なくとも一方の端部で
    の前記第1、第2および第3の貫通孔の中心軸を結ぶ線
    に垂直な平面であることを特徴とする光学部品。
  15. 【請求項15】 請求項1〜1に記載の光学部品に
    おいて、 前記基準面は、前記保持部材の中心軸に平行な平面であ
    ることを特徴とする光学部品。
  16. 【請求項16】 請求項に記載の光学部品において、 前記マーク部は、前記第1および第2の貫通孔の中心軸
    を結ぶ線を該保持部材の外側に向かって左右に延長した
    線が該保持部材の表面と交わる位置において該保持部材
    に設けた凹部であることを特徴とする光学部品。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の光学部品におい
    て、 前記凹部は、前記保持部材の長手方向に直交する断面が
    V字状の凹部であることを特徴とする光学部品。
  18. 【請求項18】 請求項に記載の光学部品において、 前記マーク部は、請求項1〜1のいずれか1項に記
    載の基準面と、請求項1または1に記載の凹部と
    ら構成されることを特徴とする光学部品。
  19. 【請求項19】 請求項1〜1のいずれか1項に記載
    の光学部品において、さらに、 前記保持部材の、前記第1および第2の光ファイバが挿
    入される側の端部に、前記第1および第2の貫通孔に前
    記第1および第2の光ファイバを挿入するときのガイド
    となるガイド部を具えることを特徴とする光学部品。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の光学部品におい
    て、 前記ガイド部は、前記保持部材の前記端部に形成された
    穴部であって、前記第1および第2の貫通孔の入口より
    広い開口部を持ち、かつ、該入口に向かって傾斜してい
    る面を有した穴部であることを特徴とする光学部品。
  21. 【請求項21】 請求項2に記載の光学部品におい
    て、 前記ガイド部は、前記穴部の中心軸が前記第1の貫通孔
    の平面領域内に含まれる様な位置関係で、前記端部に形
    成されていることを特徴とする光学部品。
  22. 【請求項22】 請求項2または2に記載の光学部
    品において、 前記穴部は、その最深部分が前記第1の貫通孔に接続さ
    れ、かつ、前記傾斜面の途中で前記第2の貫通孔に接続
    されていることを特徴とする光学部品。
  23. 【請求項23】 請求項1〜2のいずれか1項に記載
    の光学部品において、 前記第1および第2の光ファイバの設計直径が125μ
    mである場合、 前記第1および第2の貫通孔の中心軸間距離は、119
    μm以上132μm以下の値であり、 前記第1の貫通孔の直径は、125μm以上129μm
    以下の値であり、 前記第2の貫通孔の直径は、130μm以上の値である
    ことを特徴とする光学部品。
  24. 【請求項24】 請求項2に記載の光学部品におい
    て、 前記第2の貫通孔の直径は、140μm以上156μm
    以下の値であることを特徴とする光学部品。
  25. 【請求項25】 請求項2または2に記載の光学部
    品において、 前記第1および第2の光ファイバの設計寸法が125μ
    mである場合、 前記スリットの幅は、30μm以上80μm以下である
    ことを特徴とする光学部品。
  26. 【請求項26】 請求項2〜2のいずれか1項に記
    載の光学部品において、 前記保持部材に少なくとも第3の貫通孔を具え、 該第3の貫通孔は、前記第1の光ファイバの直径未満の
    寸法を幅とするスリットが前記第1の貫通孔の長手方向
    に形成される様に前記第1の貫通孔に連結する位置関係
    で前記保持部材に形成され、かつ、前記第1の貫通孔の
    直径以上の直径を有し、第3の光ファイバが挿入される
    貫通孔であり、 前記第1および第3の光ファイバの設計直径が125μ
    mである場合、 前記第1および第3の貫通孔の中心軸間距離は、119
    μm以上132μm以下の値であり、 前記第1の貫通孔の直径は、125μm以上129μm
    以下の値であり、 前記第3の貫通孔の直径は、130μm以上の値である
    ことを特徴とする光学部品。
  27. 【請求項27】 請求項2に記載の光学部品におい
    て、 前記第3の貫通孔の直径は、140μm以上156μm
    以下の値であることを特徴とする光学部品。
  28. 【請求項28】 請求項2または2に記載の光学部
    品において、 前記第1および第3の光ファイバの設計寸法が125μ
    mである場合、 前記スリットの幅は、30μm以上80μm以下である
    ことを特徴とする光学部品。
  29. 【請求項29】 光ファイバの端部が、保持部材に形成
    された横断面形状が円形の複数の貫通孔内に挿入されて
    成る光ファイバの端末部構造において、 該保持部材に穿設された、内径の異なる第1の貫通孔と
    第2の貫通孔とが互いに平行に且つ密接して形成されて
    いると共に、前記第1の貫通孔と第2の貫通孔とが接す
    る境界に貫通孔同士を連結するスリットが前記第1およ
    び第2の貫通孔に沿って形成され、 且つ前記保持部材の貫通孔に挿入された光ファイバの端
    部は、前記第2の貫通孔の内径よりも小径に形成された
    前記第1の貫通孔の内壁面に摺接して挿入された第1の
    光ファイバの端部の外周面に、前記第2の貫通孔に挿入
    された第2の光ファイバの端部の外周面が、前記スリッ
    トの箇所で接触または近接して固定されるように、前記
    貫通孔に挿入された接着剤が固化して固着され、 前記第1の貫通孔の中心軸が前記保持部材の軸線に一致
    する様に、前記第1の貫通孔が前記保持部材に形成され
    ていることを特徴とする光ファイバの端末部構造。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の光ファイバの端末
    部構造において、 前記第1の貫通孔の内壁面は、前記第2の貫通孔の内壁
    面よりも平滑性が向上されていることを特徴とする光フ
    ァイバの端末部構造。
  31. 【請求項31】 請求項29または3に記載の光ファ
    イバの端末部構造において、 前記第1および第2の光ファイバの設計直径が125μ
    mである場合、 前記第1および第2の貫通孔の中心軸間距離は、119
    μm以上132μm以下の値であり、 前記第1の貫通孔の直径は、125μm以上129μm
    以下の値であり、 前記第2の貫通孔の直径は、140μm以上156μm
    以下の値であることを特徴とする光ファイバの端末部構
    造。
  32. 【請求項32】 請求項3に記載の光ファイバの端末
    部構造において、 前記第1および第2の光ファイバの設計寸法が125μ
    mである場合、 前記スリットの幅は、30μm以上80μm以下である
    ことを特徴とする光ファイバの端末部構造。
JP11135426A 1999-05-17 1999-05-17 光学部品および光ファイバの端末部構造 Expired - Fee Related JP3067109B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11135426A JP3067109B1 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 光学部品および光ファイバの端末部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11135426A JP3067109B1 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 光学部品および光ファイバの端末部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3067109B1 true JP3067109B1 (ja) 2000-07-17
JP2000321461A JP2000321461A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15151462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11135426A Expired - Fee Related JP3067109B1 (ja) 1999-05-17 1999-05-17 光学部品および光ファイバの端末部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3067109B1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6874947B2 (en) * 2001-02-06 2005-04-05 Cimeo Precision Co., Ltd. Optical component
FR2903817B1 (fr) * 2006-07-13 2010-06-25 Femlight Dispositif laser a fibre optique de puissance
JP6322403B2 (ja) * 2013-12-09 2018-05-09 矢崎総業株式会社 1芯双方向光通信モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000321461A (ja) 2000-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7474822B2 (en) Optical fiber collimator
US5048912A (en) Optical fiber switching with spherical lens and method of making same
JP2016095410A (ja) グリンレンズアレイ、レンズ付きコネクタ、及びレンズ付きコネクタシステム
JP2001215358A (ja) 光ファイバ用フェルール及びその製造方法
CN115280207B (zh) 光纤连接部件以及光纤连接部件的制造方法
EP1312955B1 (en) Process for coupling optical fibres
JP3067109B1 (ja) 光学部品および光ファイバの端末部構造
CN107533201B (zh) 多芯光连接器
JPH08201649A (ja) 光導波路と光ファイバとの接続構造および接続方法
JP4280851B2 (ja) 光コネクタおよびその製造方法
EP1562059B1 (en) Optical fiber coupling structure and method for coupling optical fibers
JP2005227721A (ja) 光接続器、光モジュール、および光接続器の製造方法
JP4791918B2 (ja) 光ファイバ接続用部品および接続方法
JPH0815567A (ja) 光コネクタ
JP2002082259A (ja) 光学部品
JP2000035526A (ja) 光モジュールおよび光ファイバの接続方法
JPH05134135A (ja) 光導波路基板と光フアイバホルダとの接続方法
JPH01234806A (ja) 光導波路装置
JP3801148B2 (ja) 光コネクタ
JPH0380209A (ja) 偏波保持光ファイバ用フェルール
JP5755783B2 (ja) 端面近接多芯光ファイバーの製造装置
JPH1184161A (ja) 光コネクタ
JPH0588046A (ja) 光コネクタ
US20030108295A1 (en) Optical funnel
JP4483576B2 (ja) 光接続器及び該光接続器を用いた光ファイバの接続方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000411

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080519

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees