JP3042043B2 - アルカリ蓄電池用ニッケル正極とこれを用いたニッケル・水素蓄電池 - Google Patents
アルカリ蓄電池用ニッケル正極とこれを用いたニッケル・水素蓄電池Info
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Description
ケル正極とこれを用いたニッケル・水素蓄電池に関し、
更に詳細には、ニッケル酸化物を主成分とする活物質を
導電性芯材で支持してなるアルカリ蓄電池用ニッケル正
極およびこれを用いたニッケル・水素蓄電池に関する。
ルカリ蓄電池であるニッケル・カドミウム蓄電池(以
下、ニカド電池と称す)が幅広く使用されている。鉛蓄
電池は、安価ではあるが、一般に単位重量当たりのエネ
ルギー密度(Wh/kg)が低く、サイクル寿命等に課
題があり、小型軽量のポータブル機器の電源としては好
適とは言えない。一方、ニカド電池は、鉛蓄電池に比べ
単位重量および体積当たりのエネルギー密度が高く、サ
イクル寿命などの信頼性に優れているため、個々のポー
タブル機器用の電源として幅広く使用されている。
付加価値化に伴い電池への負荷が増大しているため、更
に高エネルギー密度の二次電池がポータブル機器用の電
源として切望されている。
来の焼結式ニッケル正極を用いたニカド電池の高容量化
が進み、また、これより30〜60%高容量である発泡
メタル式ニッケル正極を用いたニカド電池も開発されて
いる。更にまた、ニカド電池よりも高容量である負極に
水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素蓄電池が開発され
ている。このニッケル・水素蓄電池は、焼結式ニッケル
正極を用いたニカド電池の2倍以上の容量を有してい
る。
エネルギー密度を向上させるために、正極として、焼結
式ニッケル多孔体や、90%以上の多孔度を有する三次
元の発泡状ニッケル多孔体や、ニッケル繊維多孔体に水
酸化ニッケル粉末を高密度に充填したものを用いてい
る。その結果、従来の焼結式ニッケル正極のエネルギー
密度が400〜450mAh/cm3であるのに対し、
最近の焼結式ニッケル正極のそれは450〜500mA
h/cm3まで向上し、そして発泡状ニッケル正極のそ
れは550〜650mAh/cm 3 まで向上した。
ニッケル多孔体、ニッケル繊維多孔体中に水酸化ニッケ
ルを高密度に充填した正極は、常温付近でのエネルギー
密度は高いが、高温雰囲気下でエネルギー密度が低下す
るという問題がある。したがって、幅広い温度範囲で高
エネルギー密度の特徴を活かすことが困難である。
て、水酸化ニッケルへの充電反応と同時に酸素発生反応
が起こり易くなるためである。すなわち、正極での酸素
発生過電圧が減少し、水酸化ニッケルがオキシ水酸化ニ
ッケルに十分充電されず、水酸化ニッケルの利用率が低
下するためである。
04565号においては、正極中に酸化カドミウム粉末
や水酸化カドミウム粉末を添加する方法、および水酸化
ニッケル粉末内部にカドミウム酸化物を含有させる方法
が提案されている。これらの提案によれば、高温雰囲気
下における水酸化ニッケルの利用率を向上させ、高温雰
囲気下におけるエネルギー密度の低下をある程度抑制す
ることができる。
案におけるカドミウム酸化物の添加量の程度では、高温
雰囲気下における水酸化ニッケルの利用率は、80%程
度であり、それを更に向上させるためには、水酸化ニッ
ケル内部やニッケル正極中へのカドミウム酸化物の添加
量を増大させる必要がある。このようにカドミウム酸化
物の添加量を増大させることにより、高温雰囲気下にお
ける水酸化ニッケルの利用率を90%程度まで向上させ
ることができるが、逆に常温付近の水酸化ニッケルの利
用率が80%程度にまで低下するという問題がある。
であるカドミウムを含有しないニッケル・水素蓄電池が
注目されている。しかし、水酸化ニッケルや正極中から
カドミウムやカドミウム粉末を除去すると、当然のこと
ながら、高温雰囲気下の水酸化ニッケルの利用率が50
〜60%程度まで低下してしまうという問題がある。
雰囲気下で水酸化ニッケルの利用率に優れたアルカリ蓄
電池用ニッケル正極、およびカドミウム等の重金属を含
有せずに幅広い温度雰囲気下で放電容量に優れたニッケ
ル・水素蓄電池を提供することを目的とする。
電池用ニッケル正極は、ニッケル酸化物を主成分とする
活物質を導電性芯材で支持してなるニッケル正極におい
て、活物質にイットリウム、インジウム、アンチモンお
よびベリリウムの化合物のうち少なくとも一種を添加し
たことを特徴とするものである。
ンおよびベリリウムの化合物としては、Y2O3,Y(O
H)3,In2O3,In2O,In2O3・H2O,Sb2O
3,Sb2O4 ,BeOおよびBe(OH)2を用いること
が望ましい。
ンおよびベリリウムの化合物の添加量は、ニッケル酸化
物100重量部に対して0.1〜5重量部とすることが
望ましい。
バルト酸化物の少なくとも一種、および/またはカドミ
ウム酸化物および亜鉛酸化物のうち少なくとも一種が更
に添加されていることが望ましい。
バルト、亜鉛酸化物が酸化亜鉛であって、重量比で、水
酸化ニッケル:コバルト:水酸化コバルト:酸化亜鉛:
(イットリウム、インジウム、アンチモンおよびベリリ
ウムの化合物のうち少なくとも一種)=100:4〜1
8:0〜10:0〜10:0.1〜5の割合であること
が望ましい。
体、焼結式ニッケル多孔体およびパンチングメタルのい
ずれかの三次元多孔体であることが望ましい。
て、ニッケル箔、あるいは鉄箔にニッケルメッキを施し
たものであることが望ましい。
が200〜700g/m2であることが望ましい。
ル、あるいはカドミウム、亜鉛、鉛、銀、インジウム、
イットリウム、マグネシウム、鉄、コバルトおよびマン
ガンのうち少なくとも一種を結晶内部に固溶体として1
〜7%含有した水酸化ニッケルであることが望ましい。
である場合は、上記水酸化ニッケル粉末は、その平均粒
径が1〜20μmであり、そのタップ密度が1.9g/
cm3以上の球状粒子であることが望ましい。また、こ
の場合、窒素ガスの吸着により測定されるBET比表面
積が10〜30m3/gに設定されていることが望まし
い。
していることが望ましい。
ニッケル酸化物を主成分とする活物質を導電性芯材で支
持してなるニッケル正極と、電気化学的に水素の吸蔵放
出反応が可能な水素吸蔵合金を主体とする負極と、アル
カリ電解液と、セパレータと、これらを収容するケース
と、安全弁を有する封口板とを備えたニッケル・水素蓄
電池において、前記活物質に、イットリウム、インジウ
ム、アンチモンおよびベリリウムの化合物のうち少なく
とも一種を添加したことを特徴とするものである。
ルカリ電解液は、水酸化カリウムと水酸化ナトリウムの
少なくとも一種と水酸化リチウムからなるものであるこ
とが望ましい。また、水酸化リチウムは、電解液中に1
0g/l以上含有されていることが望ましい。更に、ア
ルカリ電解液中に亜鉛酸イオンが存在することが望まし
い。
た不織布を使用するのがよい。安全弁の弁作動圧は5〜
30kg/cm3に設定されているようにすることが好
ましい。
活物質中に、イットリウム、インジウム、アンチモンお
よびベリリウムの化合物のうち少なくとも一種を添加す
ることにより、これらの化合物が活物質であるニッケル
酸化物の表面に吸着し、高温雰囲気下の充電における競
争反応である過電圧を増大させる。その結果、ニッケル
酸化物である水酸化ニッケルのオキシ水酸化ニッケルへ
の充電反応が十分に行われ、高温雰囲気下の利用率が向
上する。また、これらの化合物は、カドミウム酸化物と
異なり、常温以下の雰囲気におけるニッケル酸化物の利
用率に影響を及ぼさない。従って、化合物を正極活物質
に含有させることにより、幅広い温度範囲で活物質利用
率に優れた正極が得られた。また、カドミウムを除去し
たニッケル・水素蓄電池において、上記化合物を含有し
た正極を用いることにより、幅広い温度雰囲気中で優れ
た放電特性を有するニッケル・水素蓄電池が得られた。
しい実施例によるアルカリ蓄電池用ニッケル正極および
それを用いたニッケル・水素蓄電池を説明する。
内部にコバルトおよびカドミウムがそれぞれ0.3wt
%および3.0wt%固溶体として含有した球状水酸化
ニッケル粉末を用意した。コバルト粉末としてはカルボ
ニルコバルトを用い、酸化物コバルト粉末としては水酸
化コバルトを用いた。
添加剤粉末としてのY2O3,In2O3,Sb2O3,Ca
(OH)2とを、(表1)に示したA〜Jの組成と混合
比(重量比)となるように混合した。こうしてできた混
合物に水を加えて混合し、ペースト状にした後、支持体
である多孔度95%、面密度300g/m2の発泡状ニ
ッケル多孔体へ充填し、乾燥、加圧後、極板表面からの
粉末の脱落を防止するため、フッ素樹脂粉末が分散した
水溶液に浸漬した。この後、再度乾燥後、所定の寸法に
切断して(表1)に示した試料A〜Jのニッケル正極を
作成した。試料A〜Fは、本発明の実施例であり、試料
G〜Jは比較例である。
ネットを用い半電池を構成して、活物質である水酸化ニ
ッケルの利用率の試験を行った。参照電極には、酸化水
銀電極を用いた。
℃の各雰囲気下で、0.1CmA相当の電流密度で正極
容量、すなわち水酸化ニッケル活物質から計算される理
論容量の150%まで作用極を充電し、3時間休止を行
い、20℃雰囲気下で0.2CmA相当の低電流密度で
酸化水銀電極に対して0.1Vまで連続放電を行い、次
式を用いて計算した。
/水酸化ニッケル理論容量)×100 図1および図2に、試料A〜F、G〜Jそれぞれの正極
の活物質利用率を示した。図2の結果からも明らかなよ
うに、酸化カドミウムの添加量を7wt%まで増加する
と、45℃における利用率が56%から88%まで向上
するが、20℃における利用率が80%程度まで低下し
てしまう。これに対し、図1に示したように、実施例A
〜Fの組成の正極においては、45℃における利用率が
82〜93%、20℃における利用率が95〜100
%、0℃における利用率が97〜105%であり、幅広
い温度範囲にわたって優れた利用率を示すことが分か
る。実施例A〜Fにおいて添加した化合物が高温雰囲気
下における活物質利用率を向上させるのは、該化合物が
活物質であるニッケル酸化物の表面に吸着し、高温雰囲
気下における充電の競争反応である酸素発生の過電圧を
上昇させるため、水酸化ニッケルのオキシ水酸化ニッケ
ルへの充電反応が十分に行われることによる。本実施例
で用いた添加剤は、酸化カドミウムに比べ常温における
利用率を低下させずに、高温での利用率を向上させるこ
とができる利点がある。
酸化ニッケル100重量部に対して3重量部としたが、
0.1〜5重量部の範囲とすることが好ましい。それ
は、5重量部より増加すると、活物質である水酸化ニッ
ケルの表面への添加物である化合物の吸着量が増大し、
放電反応に有効な活物質の表面積が減少し、これにより
放電電圧が低下し、放電特性が劣化するためである。ま
た、0.1重量部以下では、高温雰囲気下における利用
率の向上が認められない。また、本実施例においては、
添加する化合物として酸化物や水酸化物を挙げたが、硫
酸塩や塩化物等の化合物を用いてもよく、同様の効果が
得られる。
/m3の発泡状ニッケル多孔体を用いたが、面密度が2
00〜700g/m2の範囲であれば同様な効果を奏す
る。また、発泡状ニッケル多孔体の他に、三次元多孔体
の一種であるパンチングメタルや平板を用いても同様の
効果が得られる。
ミウム、コバルトの量を、それぞれ3.0wt%、0.
3wt%を一例として説明したが、1〜7wt%の範囲
であれば、同様の傾向を示す。また、カドミウム、コバ
ルト以外に、亜鉛、鉛、銀、インジウム、イットリウ
ム、鉄、マンガンを用いても同様の効果を示す。
ず、平均粒径が12μmで、BET比表面積が22m2
/gであり、タップ密度が2.0g/cm3である亜鉛
3.5wt%、コバルト0.3wt%を固溶体として含
有した球状水酸化ニッケル粉末と、コバルト粉末と、水
酸化コバルト粉末と、そして各添加剤粉末(酸化イット
リウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化ベリリウム)を重量比
で100:7:5:3の割合で混合し、これに水を加え
て練合し、ペースト状にした後、支持体である多孔度9
5%、面密度30g/m2の発泡状ニッケル多孔体へ充
填し、乾燥、加圧後、極板表面からの粉末の脱落を防止
するためにフッ素樹脂粉末が分散した水溶液に浸漬し
た。この後、再度乾燥し、この乾燥後、所定の寸法に切
断して種々の添加剤を含有した1400mAhの容量を
有するカドミウムを含有しないニッケル正極を作成し
た。正極の組成を(表2)に示した。
成は、MmNi3.5,Co0.7,Mn0.4,A1
0.3(Mmミッシュメタルで希土類元素の混合物)と
した。
メタルMmと、Ni,Co,Mn,Alの各材料をアー
ク炉に入れて、10-4〜10-5torrまで真空状態に
した後、アルゴンガス雰囲気下の減圧状態でアーク放電
し、加熱溶解させた。試料の均質化を図るために真空中
1050℃で6時間燃処理を行った。得られた合金塊を
粗粉砕後、湿式ボールミルを用いて平均粒子径20μm
の粉末を得た。この粉末を80度の7.2molの水酸
化カリウム水溶液中で1時間攪拌しながら処理を施した
後、合金粉末から水酸化カリウムを除去するために水洗
を行い、乾燥することにより負極に用いる水素吸蔵合金
粉末を得た。この水素吸蔵合金に水とカルボキシメチル
セルロース(CMC)を加えてペースト状にし、多孔度
95%の発泡状ニッケル多孔体へ充填し、乾燥、加圧
後、所定の寸法に切断し、水素吸蔵合金負極を作成し
た。
ポリプロピレンとポリエチレンとからなる不織布をスル
ホン化したスルホン化セパレータを用いた。
を、図3に示したように、セパレータ3を介して渦巻状
に旋回し、負極端子を兼ねるケース4に挿入した。そし
て、比重が1.30である水酸化カリウム水溶液中に、
LiOH・H2Oを40g/l溶解したアルカリ電解液
を2.4cm3注液し、最後に、10〜20気圧で作動
する安全弁6を備えた封口板7によりケース4を封口
し、正極で電池容量を規制した理論容量1400mAh
の(表2)に示した組成を有する正極を用いた6種類の
4/5サイズの密閉形ニッケル・水素蓄電池を構成し
た。図3中、符号8は絶縁ガスケット、符号9は正極2
と封口板7とを電気的に接続する正極集電体を示す。
正極活物質である水酸化ニッケルの活物質利用率の試験
を行った。それぞれの試験条件を以下に示す。
いて、0.1CmAの充電電流で正極容量、すなわち水
酸化ニッケル活物質から計算される理論容量の150%
充電し、3時間休止を行い、20℃雰囲気下で0.2C
mA相当の低電流密度で酸化水銀電極に対して0.1V
まで連続放電を行い、次式を用いて活物質利用率を計算
した。
/水酸化ニッケル理論容量)×100 これらの試験の結果を図4に示す。比較例であるNo.
Pの正極を用いた電池の20℃での利用率は97%と良
好であるが、45℃の雰囲気下における利用率は50%
であり、実質的な放電容量は低下する。一方、本発明の
実施例であるNo.K〜Oの正極を用いた電池は、20
℃での利用率が90〜100%であり、45℃雰囲気下
における利用率は70〜85%であり、幅広い温度範囲
において優れた放電容量を示した。このように、上記の
添加剤を正極に添加することによって、カドミウムを含
有しないニッケル・水素蓄電池の高温雰囲気下(45
℃)における活物質利用率を向上させることができ、幅
広い温度範囲にわたって優れた利用率を示すことが分か
る。これは、添加した化合物が、活物質であるニッケル
酸化物の表面に吸着し、高湿雰囲気下における充電の競
争反応である酸素発生の過電圧を上昇させるため、水酸
化ニッケルのオキシ水酸化ニッケルへの充電反応が十分
に行われることによる。
されるBET比表面積は、10〜30m3/gの範囲内
に設定されていればよい。これは、10m3/g以下に
なると反応表面積が低下し、放電特性が劣化し、また3
0m3/gになるとタップ密度が低下し、正極の充填性
が低下するため、実質的な容量が低下するからである。
ケルの利用率や、放電電圧を向上させるために、10g
/l以上の添加が好ましい。
は、放電の繰り返しによる正極の膨張を抑制し、寿命特
性等の信頼性を更に向上させることができる。
/m2の発泡状ニッケル多孔体を用いたが、面密度が2
00〜700g/m2の範囲内であれば同様な効果を示
す。また、発泡状ニッケル多孔体の他に、三次元多孔体
の一種であるパンチングメタルや平板を用いても同様の
効果が得られる。
晶内部に亜鉛とコバルトが固溶体として含有したものを
説明したが、亜鉛、コバルト以外に、鉛、銀、インジウ
ム、イットリウム、鉄、マンガンが1〜7wt%の範囲
で固溶体として存在するものも用いることができ、これ
らも同様の効果を示す。
ル・水素蓄電池の一例を示したが、角形ニッケル・水素
蓄電池においても同様の効果が得られる。
たるニッケル酸化物を、これに導電性を付与する三次元
多孔体あるいは平板で支持してなるニッケル正極中に、
イットリウム、インジウム、アンチモン、バリウム、カ
ルシウムおよびベリリウムの化合物のうち少なくとも一
種を添加したことにより、高温雰囲気下において優れた
利用率を有するニッケル正極が得られる。
に導電性を付与する三次元多孔体あるいは平板で支持し
てなるニッケル正極と、電気化学的に水素の吸蔵放出反
応が可能な水素吸蔵合金を主体とする負極と、アルカリ
電解液と、セパレータと、これらを収容するケースと、
安全弁を有する封口板とを備えたニッケル・水素蓄電池
において、前記ニッケル正極が、水酸化ニッケル粉末
と、コバルト酸化物および亜鉛酸化物のうち少なくとも
一種と、イットリウム、インジウム、アンチモン、バリ
ウム、カルシウムおよびベリリウムの化合物のうち少な
くとも一種とを含有するものとしたことにより、カドミ
ウムという重金属を含有することなしに、幅広い温度範
囲にわたって優れた利用率を有するニッケル・水素蓄電
池が得られる。
ニッケルの利用率と正極組成(A〜F)の関係を示す図
化ニッケルの利用率と正極組成(G〜J)の関係を示す
図
面図
温度での水酸化ニッケルの利用率と正極組成(A〜F)
の関係を示す図
Claims (28)
- 【請求項1】ニッケル酸化物を主成分とする活物質を導
電性芯材で支持してなるニッケル正極において、前記活
物質にイットリウム、インジウム、アンチモンおよびベ
リリウムの化合物のうち少なくとも一種を添加したこと
を特徴とするアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項2】イットリウム、インジウム、アンチモンお
よびベリリウムの化合物が、Y2O3,Y(OH)3,I
n2O3,In2O,In2O3・H2O,Sb2O3,Sb2
O4 ,BeOおよびBe(OH)2である請求項1記載の
アルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項3】イットリウム、インジウム、アンチモンお
よびベリリウムの化合物の添加量が、ニッケル酸化物1
00重量部に対して0.1〜5重量部である請求項1記
載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項4】活物質にコバルトおよびコバルト酸化物の
少なくとも一種が更に添加されている請求項1記載のア
ルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項5】活物質にカドミウム酸化物および亜鉛酸化
物のうち少なくとも一種が更に添加されている請求項1
記載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項6】導電性芯材が、発泡状ニッケル多孔体、焼
結式ニッケル多孔体およびパンチングメタルのいずれか
の三次元多孔体である請求項1記載のアルカリ蓄電池用
ニッケル正極。 - 【請求項7】導電性芯材が平板であって、ニッケル箔、
あるいは鉄箔にニッケルメッキを施したものである請求
項1記載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項8】発泡状ニッケル多孔体は、その面密度が2
00〜700g/m2である請求項6記載のアルカリ蓄
電池用ニッケル正極。 - 【請求項9】ニッケル酸化物が、球状水酸化ニッケルで
ある請求項1記載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項10】ニッケル酸化物が、カドミウム、亜鉛、
鉛、銀、インジウム、イットリウム、マグネシウム、
鉄、コバルトおよびマンガンのうち少なくとも一種を結
晶内部に固溶体として1〜7%含有した水酸化ニッケル
である請求項1記載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極。 - 【請求項11】ニッケル酸化物を主成分とする活物質を
導電性芯材で支持してなるニッケル正極と、電気化学的
に水素の吸蔵放出反応が可能な水素吸蔵合金を主体とす
る負極と、アルカリ電解液と、セパレータと、これらを
収容するケースと、安全弁を有する封口板とを備えたニ
ッケル・水素蓄電池において、前記活物質に、イットリ
ウム、インジウム、アンチモンおよびベリリウムの化合
物のうち少なくとも一種を添加したことを特徴とするニ
ッケル・水素蓄電池。 - 【請求項12】イットリウム、インジウム、アンチモン
およびベリリウムの化合物が、Y2O3,Y(OH)3,
In2O3,In2O,In2O3・H2O,Sb2O3,Sb
2O 4 ,BeOおよびBe(OH)2である請求項11記
載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項13】イットリウム、インジウム、アンチモン
およびベリリウムの化合物の添加量が、ニッケル酸化物
100重量部に対して0.1〜5重量部である請求項1
1記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項14】活物質にコバルトおよびコバルト酸化物
の少なくとも一種が更に添加されている請求項11記載
のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項15】活物質にカドミウム酸化物および亜鉛酸
化物のうち少なくとも一種が更に添加されている請求項
11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項16】活物質に、コバルトおよびコバルト酸化
物の少なくとも一種、およびカドミウム酸化物および亜
鉛酸化物のうち少なくとも一種が更に添加されている請
求項11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項17】コバルト酸化物が水酸化コバルト、亜鉛
酸化物が酸化亜鉛であって、重量比で、水酸化ニッケ
ル:コバルト:水酸化コバルト:酸化亜鉛:(イットリ
ウム、インジウム、アンチモンおよびベリリウムの化合
物のうち少なくとも一種)=100:4〜18:0〜1
0:0〜10:0.1〜5の割合である請求項16記載
のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項18】導電性芯材が、発泡状ニッケル多孔体、
焼結式ニッケル多孔体およびパンチングメタルのいずれ
かの三次元多孔体である請求項11記載のニッケル・水
素蓄電池。 - 【請求項19】導電性芯材が平板であって、ニッケル
箔、あるいは鉄箔にニッケルメッキを施したものである
請求項11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項20】発泡状ニッケル多孔体は、その面密度が
200〜700g/m2である請求項18記載のニッケ
ル・水素蓄電池。 - 【請求項21】ニッケル酸化物が、球状水酸化ニッケル
粉末である請求項11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項22】水酸化ニッケル粉末は、その平均粒径が
7〜20μmであり、そのタップ密度が1.9g/cm
3以上の球状粒子である請求項21記載のニッケル・水
素蓄電池。 - 【請求項23】水酸化ニッケル粉末は、窒素ガスの吸着
により測定されるBET比表面積が10〜30m3/g
に設定されている請求項21記載のニッケル・水素蓄電
池。 - 【請求項24】ニッケル酸化物が、カドミウム、亜鉛、
鉛、銀、インジウム、イットリウム、マグネシウム、
鉄、コバルトおよびマンガンのうち少なくとも一種を結
晶内部に固溶体として1〜7%含有した水酸化ニッケル
である請求項11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項25】アルカリ電解液が、水酸化カリウムと水
酸化ナトリウムの少なくとも一種と水酸化リチウムから
なる請求項11記載のニッケル・水素蓄電池。 - 【請求項26】水酸化リチウムが、電解液中に10g/
l以上含有されている請求項11記載のニッケル・水素
蓄電池。 - 【請求項27】アルカリ電解液中に亜鉛酸イオンが存在
する請求項11記載のニッケル・水素蓄電池 - 【請求項28】安全弁の弁作動圧が5〜30kg/cm
3に設定されている請求項11記載のニッケル・水素蓄
電池。
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