JP3030758U - 滑り止め機能を有する敷物 - Google Patents
滑り止め機能を有する敷物Info
- Publication number
- JP3030758U JP3030758U JP1996001617U JP161796U JP3030758U JP 3030758 U JP3030758 U JP 3030758U JP 1996001617 U JP1996001617 U JP 1996001617U JP 161796 U JP161796 U JP 161796U JP 3030758 U JP3030758 U JP 3030758U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rug
- slip
- resin emulsion
- transition temperature
- glass transition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Carpets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 粘着性がなく、強度や弾力性に優れ、かつ滑
り止め効果の経時変化が少ない滑り止め機能を有する敷
物を提供すること。 【構成】 ガラス転移温度が−50℃〜−30℃のアク
リル樹脂エマルジョン(A)とガラス転移温度が−20
℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)からなる、
ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃となるよう
に調整した混合樹脂エマルジョン(C)に架橋剤0.0
5〜5重量%配合してなる配合物が敷物裏面に塗布・加
工され、滑り止め部を形成させるか、または該配合物が
不織布又はその他の基布に塗布・加工された二次基布を
滑り止め部として敷物裏面に貼り合わせ加工された構成
よりなる滑り止め機能を有する敷物。
り止め効果の経時変化が少ない滑り止め機能を有する敷
物を提供すること。 【構成】 ガラス転移温度が−50℃〜−30℃のアク
リル樹脂エマルジョン(A)とガラス転移温度が−20
℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)からなる、
ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃となるよう
に調整した混合樹脂エマルジョン(C)に架橋剤0.0
5〜5重量%配合してなる配合物が敷物裏面に塗布・加
工され、滑り止め部を形成させるか、または該配合物が
不織布又はその他の基布に塗布・加工された二次基布を
滑り止め部として敷物裏面に貼り合わせ加工された構成
よりなる滑り止め機能を有する敷物。
Description
【0001】
本考案は、床材等の上での移動が防止された滑り止め機能を有する敷物に関す るものである。
【0002】
近年、住居の洋風化により木質フローリング床や塩ビタイルのクッションフロ アーなどの床材が一般家庭でも採用されている。これら床材の上には、保温性や 防音効果を保つため、あるいは美観のために繊維製のタフテッド・カーペット、 織りカーペット、ニードルパンチ・カーペットや電気カーペットなどの敷物を用 いることが多い。
【0003】 これら敷物と床材の間の摩擦抵抗が小さい場合、敷物が滑り移動するという問 題が発生する。 特に、木質フローリング上に電気カーペットを敷く場合などもこの例であるが 、予期せぬ敷物の移動は危険をともなう。
【0004】 一方、従来から敷物裏面にゴム系エマルジョンを直接塗布したり、発泡してフ ォームラバーにして加工されている。また、従来から敷物の滑り止め加工には天 然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、メチルメタクリレート ・ブタジエンゴム(MBR)などの一般的なゴム系エマルジョンが用いられてき たが、これらゴム系エマルジョンは、経時劣化が激しく滑り止め効果の持続性に 乏しい。
【0005】 滑り止め材としてウレタン樹脂や軟質塩化ビニル樹脂も使用されているがウレ タン樹脂は一般的なゴム系エマルジョンと同様、経時劣化が激しく、塩化ビニル 樹脂は含有する可塑剤が移行し床材を変色させる。
【0006】 これらの樹脂に比べて耐熱性、耐光性に優れ経時変化が少ないためアクリル樹 脂エマルジョンによる加工も一部行なわれているが、柔らかなアクリル樹脂は粘 着性が強く、強度が不足し、また硬いアクリル樹脂は、弾力性が乏しいうえ滑り 止め効果が不十分である。
【0007】
本考案は、このような敷物における前述の問題点を改善するために提案された ものであり、粘着性がなく、強度や弾力性に優れ、かつ滑り止め効果の経時変化 が少ない滑り止め機能を有する敷物を提供することを目的とするものである。
【0008】
本考案は、ガラス転移温度が−50℃〜−30℃のアクリル樹脂エマルジョン (A)とガラス転移温度が−20℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)か らなる、ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃となるように調整した混合 樹脂エマルジョン(C)に架橋剤0.05〜5重量%配合してなる配合物が敷物 裏面に塗布・加工され、滑り止め部を形成させるか(第1の考案)、または該配 合物が不織布又はその他の基布に塗布・加工された二次基布を滑り止め部として 敷物裏面に貼り合わせ加工(第2の考案)された構成よりなる滑り止め機能を有 する敷物を提供するものである。
【0009】 本考案においては、ガラス転移温度−50℃〜−30℃のアクリル樹脂エマル ジョン(A)と、−20℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)が用いられ る。これら(A)および(B)を混合した混合樹脂エマルジョン(C)は、その ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃、好ましくは−30〜−15℃とな るように調整される。(C)のガラス転移温度の平均が−40℃未満の場合は、 粘着性が強く強度も不足し、−10℃を越える場合は弾力性に乏しく硬い仕上が りとなるため使用に耐えない。
【0010】 本考案においては、1種類のアクリル樹脂エマルジョンでは実現できなかった 滑り止め効果と耐久性の両立が、このような2種のアクリル樹脂エマルジョンを 併用することにより可能になる。
【0011】 これらのアクリル樹脂エマルジョンには、カルボキシル基、水酸基、N−メチ ロール基、アミド基、グリシジル基など、架橋剤と反応する成分が含まれている 。
【0012】 本考案は、上述の混合樹脂エマルジョン(C)に架橋剤を配合することにより 、粘着性がなく耐久性と優れた強度および弾力性を発現する。 このような架橋剤として、エポキシ化合物、メラミン樹脂、エチレン尿素化合 物、ブロックドイソシアネート化合物、エチレンイミン、オキサゾリン化合物な どを使用することができる。
【0013】 架橋剤は、混合樹脂エマルジョン(C)に対し、0.05〜5重量%の割合で 配合される。0.05重量%未満では、充分な強度が得られず、また5重量%を 越えると硬くなり充分な滑り止め効果が得られない。
【0014】 本考案においては、上述の配合物に対し、必要に応じて安定剤、分散剤、老化 防止剤、加硫促進剤、架橋剤、消泡剤、防腐剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤な どの配合成分を添加することができる。
【0015】 上述の配合物は、敷物の裏面に直接塗布・加工され、滑り止め部として作用さ せるか、または不織布やその他の基布に塗布・加工し滑り止め加工済み二次基布 とした後、敷物の裏面に貼り合わせ加工することにより、滑り止め部として作用 させる。
【0016】 配合物の加工方法としては、バスとロールコーターによる塗布やスプレー加工 、含浸加工の他、発泡してのフォーム加工などが適用できる。特に滑り止め効果 の面より、フォーム加工が最も効果的である。また、フォーム加工に際しては、 均一な厚みを形成させるように加工してもよく、また凹凸部を交互に繰り返す筋 状、凸部が点在する点状となるように加工してもよい。
【0017】 〔実施例〕 以下、実施例を挙げ本考案をさらに具体的に説明するが、本考案はその要旨を 超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割合 を示す部は重量基準によるものである。
【0018】 実施例1〜2 ガラス転移温度−40℃のアクリル樹脂エマルジョン(A)とガラス転移温度 −10℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)とを表1に示す割合にて混合し、さ らに架橋剤としてエポキシ化合物(ナガセ化成工業社製、デナコールEX−52 1)1重量%を配合し配合物を得た。 図1のように不織布が裏張りされたタフテッドカーペット裏面に、前述の配合 物を発泡、フォーム状にして、図3に示すドクターナイフを用いて塗布・乾燥さ せて、図4に示す筋状の凹凸部(a:凸部、b:凹部)を形成するように加工し た。
【0019】 実施例3 アクリル樹脂エマルジョン(A)とアクリル樹脂エマルジョン(B)の配合比 率を変更する以外は実施例1と同様にして配合物を得た。 図2のように不織布5に配合物を均一な厚みを形成させるようにスプレー加工 し、カバーカーペット9、電気カーペット本体不織布、電熱ヒーターおよび本考 案の配合物がスプレー加工された不織布7を積層し、一体化した。
【0020】 比較例1〜2 表1に示すように、アクリル樹脂エマルジョン(a)またはアクリル樹脂エマ ルジョン(B)を使用した以外は実施例1と同様にした。
【0021】 比較例3 表1に示すように、MBRラテックスを使用した以外は実施例3と同様にした 。
【0022】評価方法 滑り止め効果:ASTM D−1894に準拠し、63.5mm角のカーペット サンプルに荷重200gをかけ移動速度150mm/minで抵抗を測る。 0.4kg以上を○、0.2kg以下を×とする。
【0023】 弾力性:カーペット裏面を指で押さえ、弾力性の度合いを相対比較した。 弾力性があるものを○、ないものを×とする。
【0024】 粘着性:ガラス上に63.5mm角のカーペットサンプルを載せ、荷重200g をかけた状態で24時間(25℃)放置する。その後、抵抗なく剥がれるものを ○、剥がれにくいものを×とする。
【0025】 耐光性:63.5mm角のカーペットサンプルを63℃、48時間の条件でフェ ドメーター(カーボンアーク燈)照射する。硬化のないものを○、あるものを× とする。
【0026】 耐熱性:63.5mm角のカーペットサンプルを120℃、48時間の条件でギ アオーブン中に放置する。黄変色のないものを○、あるものを×とする。 なお、上記各評価において、実施例3および比較例3における評価は、配合物 がスプレー加工された不織布5の状態で行った。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
本考案の敷物は、優れた滑り止め効果と弾力性を有し、かつ汚染性、粘着性が なく、耐久性と強度にも優れている。
【図1】 本考案の一実施例を示すタフテッド・カーペ
ットの断面図である。
ットの断面図である。
【図2】 本考案の一実施例を示す電気カーペットとカ
バーカーペットの積層状態を示す断面図である。
バーカーペットの積層状態を示す断面図である。
【図3】 本考案で使用するドクターナイフの一例を示
す概略正面図である。
す概略正面図である。
【図4】 図1の裏面を示す概略裏面図である。
1 タフテッド・カーペットのパイル糸 2 タフテッド・カーペットの一次基布 3 タフテッド・カーペットの裏張り用接着剤 4 タフテッド・カーペットの裏張り材 5 滑り止め部 6 電気カーペット本体不織布 7 本考案の配合物がスプレー加工された不織布 8 電熱線ヒーター 9 カバーカーペット 10 電気カーペット
Claims (7)
- 【請求項1】 ガラス転移温度が−50℃〜−30℃の
アクリル樹脂エマルジョン(A)とガラス転移温度が−
20℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)からな
る、ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃となる
ように調整した混合樹脂エマルジョン(C)に架橋剤
0.05〜5重量%配合してなる配合物が敷物裏面に塗
布・加工され、滑り止め部を形成する滑り止め機能を有
する敷物。 - 【請求項2】 ガラス転移温度が−50℃〜−30℃の
アクリル樹脂エマルジョン(A)とガラス転移温度が−
20℃〜0℃のアクリル樹脂エマルジョン(B)からな
る、ガラス転移温度の平均が−40℃〜−10℃となる
ように調整した混合樹脂エマルジョン(C)に架橋剤
0.05〜5重量%配合してなる配合物が不織布又はそ
の他の基布に塗布・加工された二次基布を滑り止め部と
して敷物裏面に貼り合わせ加工された滑り止め機能を有
する敷物。 - 【請求項3】 敷物がタフテッドカーペットである請求
項1又は2記載の滑り止め機能を有する敷物。 - 【請求項4】 敷物が織りカーペットである請求項1又
は2記載の滑り止め機能を有する敷物。 - 【請求項5】 敷物が編みカーペットである請求項1又
は2記載の滑り止め機能を有する敷物。 - 【請求項6】 敷物がニードルパンチカーペットである
請求項1記載の滑り止め機能を有する敷物。 - 【請求項7】 敷物が電気カーペットである請求項1又
は2記載の滑り止め機能を有する敷物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996001617U JP3030758U (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 滑り止め機能を有する敷物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996001617U JP3030758U (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 滑り止め機能を有する敷物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3030758U true JP3030758U (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=43165738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996001617U Expired - Lifetime JP3030758U (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 滑り止め機能を有する敷物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3030758U (ja) |
-
1996
- 1996-02-15 JP JP1996001617U patent/JP3030758U/ja not_active Expired - Lifetime
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0107197B1 (en) | Work glove or work boot with slip resistant surface | |
US7491438B2 (en) | Needled nonwoven textile composite | |
US4589940A (en) | Method of making foamed slip resistant surfaces | |
EP0134484B1 (en) | Slip resistant surfaces | |
CN1253628C (zh) | 一种具有基本不渗液体的第二衬底的地毯 | |
US4555813A (en) | Slip resistant gloves | |
US4569707A (en) | Method of making foamed slip resistant surfaces | |
JP3030758U (ja) | 滑り止め機能を有する敷物 | |
EP1023376B1 (en) | Polyvinyl chloride compositions useful as floor coverings | |
KR20090060288A (ko) | 난연 텍스타일 제품 및 이의 제조 방법 | |
JPH06217861A (ja) | 織物パイルカーペット構造 | |
JPS61119780A (ja) | タイルカ−ペツト | |
JPH0830310B2 (ja) | クッション性重歩行床材 | |
JPH0235478Y2 (ja) | ||
JP2009542925A (ja) | 難燃化された裏面塗布を有するテキスタイル製品およびその作成法 | |
JPH1118909A (ja) | 滑り止めシート及びグリップテープ | |
JP4098602B2 (ja) | 滑り防止加工床材 | |
JP7377045B2 (ja) | 合成皮革およびその製造方法 | |
JP2662752B2 (ja) | 置き敷きタイル | |
JPS61275484A (ja) | 形状安定性のすぐれたタイルカ−ペツト | |
JPH02264079A (ja) | カーペットの裏打ち用フォーム | |
JP3545246B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡体シート | |
JPH0130957B2 (ja) | ||
JPH02286233A (ja) | タイルカーペットの製法 | |
KR200225724Y1 (ko) | 카펫트용 미끄럼방지 부직포 |