JP2993230B2 - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
車両用自動変速機の変速制御装置Info
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- JP2993230B2 JP2993230B2 JP3289121A JP28912191A JP2993230B2 JP 2993230 B2 JP2993230 B2 JP 2993230B2 JP 3289121 A JP3289121 A JP 3289121A JP 28912191 A JP28912191 A JP 28912191A JP 2993230 B2 JP2993230 B2 JP 2993230B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の変
速制御装置に関し、特に、アクセルペダルの踏込操作に
関連して連続的に発生するギヤ段の切換えを防止する技
術に関するものである。
速制御装置に関し、特に、アクセルペダルの踏込操作に
関連して連続的に発生するギヤ段の切換えを防止する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】予め記憶された変速線図から実際の車速
およびエンジン負荷に基づいて変速を判断し、その変速
判断に基づいてギヤ段を切り換えるための変速指令を出
力する形式の車両用自動変速機において、特定の変速段
か他の変速段への変速判断があったときに所定のタイマ
を起動し、そのタイマの設定時間が経過した時点でその
タイマの設定時間満了までの期間のうちの最後の変速判
断に基づいて変速指令を出すようにする変速制御装置が
提案されている。たとえば特開昭58−30558号公
報、特願平2−309054号の明細書に記載された装
置がそれである。
およびエンジン負荷に基づいて変速を判断し、その変速
判断に基づいてギヤ段を切り換えるための変速指令を出
力する形式の車両用自動変速機において、特定の変速段
か他の変速段への変速判断があったときに所定のタイマ
を起動し、そのタイマの設定時間が経過した時点でその
タイマの設定時間満了までの期間のうちの最後の変速判
断に基づいて変速指令を出すようにする変速制御装置が
提案されている。たとえば特開昭58−30558号公
報、特願平2−309054号の明細書に記載された装
置がそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記の従来の装置
においては、タイマの設定時間満了までの期間のうちの
最後の変速判断に基づいて変速指令が出るようにされる
ので、多重変速が好適に防止される特徴がある。しか
し、そのように変速判断からタイマの設定時間が満了す
るまでの遅れ時間が車両の走行状態に拘わらず必要であ
るので、特に高速走行状態において変速応答性が低くな
り、運転者のアクセルワークに対する変速の遅れ感が生
じる不都合があった。
においては、タイマの設定時間満了までの期間のうちの
最後の変速判断に基づいて変速指令が出るようにされる
ので、多重変速が好適に防止される特徴がある。しか
し、そのように変速判断からタイマの設定時間が満了す
るまでの遅れ時間が車両の走行状態に拘わらず必要であ
るので、特に高速走行状態において変速応答性が低くな
り、運転者のアクセルワークに対する変速の遅れ感が生
じる不都合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、多重変速が発生
し易い領域だけタイマの設定時間満了までの期間のうち
の最後の変速判断に基づいて変速指令を出すようにする
車両用自動変速機の変速制御装置を提供することにあ
る。
ものであり、その目的とするところは、多重変速が発生
し易い領域だけタイマの設定時間満了までの期間のうち
の最後の変速判断に基づいて変速指令を出すようにする
車両用自動変速機の変速制御装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、図1の要旨図に示す
ように、予め記憶された変速線図から実際の車速および
エンジン負荷に基づいて変速を判断し、その変速判断に
基づいてギヤ段を切り換えるための変速指令を出力する
形式の車両用自動変速機の変速制御装置であって、(a)
車両の走行状態が前記変速線図において変速線の密度が
高い予め定められたビジーシフト領域内であるか否かを
判定するビジーシフト領域判定手段と、(b) 車両の走行
状態が前記ビジーシフト領域内となったときの最初のダ
ウンシフトであったことを判定するダウンシフト判定手
段と、(c) 車両の走行状態が前記ビジーシフト領域内で
ある場合には、最初のダウンシフト判断からの経過時間
が予め設定された設定時間を経過するまでの期間の最終
のダウンシフト判断に基づいて前記変速指令を出力させ
る変速指令制御手段とを、含むことにある。
めの本発明の要旨とするところは、図1の要旨図に示す
ように、予め記憶された変速線図から実際の車速および
エンジン負荷に基づいて変速を判断し、その変速判断に
基づいてギヤ段を切り換えるための変速指令を出力する
形式の車両用自動変速機の変速制御装置であって、(a)
車両の走行状態が前記変速線図において変速線の密度が
高い予め定められたビジーシフト領域内であるか否かを
判定するビジーシフト領域判定手段と、(b) 車両の走行
状態が前記ビジーシフト領域内となったときの最初のダ
ウンシフトであったことを判定するダウンシフト判定手
段と、(c) 車両の走行状態が前記ビジーシフト領域内で
ある場合には、最初のダウンシフト判断からの経過時間
が予め設定された設定時間を経過するまでの期間の最終
のダウンシフト判断に基づいて前記変速指令を出力させ
る変速指令制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、車両の走行状態がビジーシ
フト領域内である場合だけ、変速指令制御手段により、
最初のダウンシフト判断からの経過時間が予め設定され
た設定時間を経過するまでの期間の最終のダウンシフト
判断に基づいて前記変速指令が出力される。
フト領域内である場合だけ、変速指令制御手段により、
最初のダウンシフト判断からの経過時間が予め設定され
た設定時間を経過するまでの期間の最終のダウンシフト
判断に基づいて前記変速指令が出力される。
【0007】
【発明の効果】したがって、車両の走行状態がビジーシ
フト領域内である場合には好適に多重変速が防止される
一方、車両の走行状態がビジーシフト領域内にない場合
には、上記多重変速を防止するための設定時間に拘らな
いため、変速判断から実際のギヤ段を切り換えるための
変速指令が出されるまでの遅れ時間が短縮されて変速応
答性が高められ、運転者のアクセルワークに対する変速
の遅れ感が好適に解消されのである。
フト領域内である場合には好適に多重変速が防止される
一方、車両の走行状態がビジーシフト領域内にない場合
には、上記多重変速を防止するための設定時間に拘らな
いため、変速判断から実際のギヤ段を切り換えるための
変速指令が出されるまでの遅れ時間が短縮されて変速応
答性が高められ、運転者のアクセルワークに対する変速
の遅れ感が好適に解消されのである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置を示している。図において、エンジ
ン10の出力は、車両用自動変速機12、および図示し
ない差動歯車装置などを介して駆動輪へ伝達されるよう
になっている。この車両用自動変速機12は、ロックア
ップクラッチ付トルクコンバータ14、第1変速機1
6、およびそれらの間の第2変速機18を備えている。
トルクコンバータ14は、エンジン10のクランク軸2
0に連結されたポンプ翼車22と、変速機入力軸24に
連結されたタービン翼車26と、それらポンプ翼車22
およびタービン翼車26の間を直結するロックアップク
ラッチ28と、固定翼車30の一方向の回転を許容する
一方向クラッチ32とを備えている。
細に説明する。図2は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置を示している。図において、エンジ
ン10の出力は、車両用自動変速機12、および図示し
ない差動歯車装置などを介して駆動輪へ伝達されるよう
になっている。この車両用自動変速機12は、ロックア
ップクラッチ付トルクコンバータ14、第1変速機1
6、およびそれらの間の第2変速機18を備えている。
トルクコンバータ14は、エンジン10のクランク軸2
0に連結されたポンプ翼車22と、変速機入力軸24に
連結されたタービン翼車26と、それらポンプ翼車22
およびタービン翼車26の間を直結するロックアップク
ラッチ28と、固定翼車30の一方向の回転を許容する
一方向クラッチ32とを備えている。
【0009】第2変速機18は、サンギヤ34、リング
ギヤ36、およびキャリヤ38に回転可能に支持されて
それらサンギヤ34およびリングギヤ36と噛み合わさ
れているプラネタリギヤ40から成る遊星歯車ユニット
を備えており、サンギヤ34とキャリヤ38との間には
クラッチCo および一方向クラッチFo が並列に設けら
れ、サンギヤ34とハウジング42との間にはブレーキ
Bo が設けられている。
ギヤ36、およびキャリヤ38に回転可能に支持されて
それらサンギヤ34およびリングギヤ36と噛み合わさ
れているプラネタリギヤ40から成る遊星歯車ユニット
を備えており、サンギヤ34とキャリヤ38との間には
クラッチCo および一方向クラッチFo が並列に設けら
れ、サンギヤ34とハウジング42との間にはブレーキ
Bo が設けられている。
【0010】上記第2変速機18では、クラッチCo が
係合させられるか或いはブレーキBo が係合させられる
かによってリングギヤ36がL(ロー)或いはH(ハ
イ)の2段階で回転駆動され、変速機入力軸24の回転
が2段階に変速されてリングギヤ36から出力される。
なお、サンギヤ34とキャリヤ38との間には一方向ク
ラッチFo が設けられているため、エンジン10側から
変速機出力軸58側へ向かって動力伝達が行われている
状態ではクラッチCo が解放されても、一方向クラッチ
Fo の係合によってクラッチCo が係合されている状態
と同様の作用が得られる。
係合させられるか或いはブレーキBo が係合させられる
かによってリングギヤ36がL(ロー)或いはH(ハ
イ)の2段階で回転駆動され、変速機入力軸24の回転
が2段階に変速されてリングギヤ36から出力される。
なお、サンギヤ34とキャリヤ38との間には一方向ク
ラッチFo が設けられているため、エンジン10側から
変速機出力軸58側へ向かって動力伝達が行われている
状態ではクラッチCo が解放されても、一方向クラッチ
Fo の係合によってクラッチCo が係合されている状態
と同様の作用が得られる。
【0011】第1変速機16は、共通のサンギヤ44、
一対のリングギヤ46、48、キャリヤ50に回転可能
に支持されてサンギヤ44およびリングギヤ46と噛み
合わされているプラネタリギヤ52、キャリヤ54に回
転可能に支持されてサンギヤ44およびリングギヤ48
と噛み合わされているプラネタリギヤ56から成る複合
型遊星歯車ユニットを備えている。そして、この第1変
速機16では、リングギヤ48と第2変速機18のリン
グギヤ36との間にはクラッチC1 が設けられ、リング
ギヤ36とサンギヤ44との間にはクラッチC2 が設け
られ、サンギヤ44とハウジング42との間には、ブレ
ーキB1 と、互いに直列に配列された一方向クラッチF
1 およびブレーキB2 とが並列に設けられ、キャリヤ5
0とハウジング42との間にはブレーキB3 および一方
向クラッチF2 が並列に設けられている。また、リング
ギヤ46およびキャリヤ54は変速機出力軸58に一体
的に連結されている。上記第1変速機16は、上記クラ
ッチC1 、C2 およびブレーキB1 、B2 、B3がそれ
ぞれ選択的に係合させられることにより、前進3段後進
1段に変速させられる。
一対のリングギヤ46、48、キャリヤ50に回転可能
に支持されてサンギヤ44およびリングギヤ46と噛み
合わされているプラネタリギヤ52、キャリヤ54に回
転可能に支持されてサンギヤ44およびリングギヤ48
と噛み合わされているプラネタリギヤ56から成る複合
型遊星歯車ユニットを備えている。そして、この第1変
速機16では、リングギヤ48と第2変速機18のリン
グギヤ36との間にはクラッチC1 が設けられ、リング
ギヤ36とサンギヤ44との間にはクラッチC2 が設け
られ、サンギヤ44とハウジング42との間には、ブレ
ーキB1 と、互いに直列に配列された一方向クラッチF
1 およびブレーキB2 とが並列に設けられ、キャリヤ5
0とハウジング42との間にはブレーキB3 および一方
向クラッチF2 が並列に設けられている。また、リング
ギヤ46およびキャリヤ54は変速機出力軸58に一体
的に連結されている。上記第1変速機16は、上記クラ
ッチC1 、C2 およびブレーキB1 、B2 、B3がそれ
ぞれ選択的に係合させられることにより、前進3段後進
1段に変速させられる。
【0012】クラッチCo 、C1 、C2 およびブレーキ
Bo 、B1 、B2 、B3 は、多層摩擦板或いは摩擦バン
ドと、それら多層摩擦板或いは摩擦バンドを係合させる
ための油圧アクチュエータとを備えた油圧式摩擦係合装
置である。それらのクラッチCo 、C1 、C2 およびブ
レーキBo 、B1 、B2 、B3 が選択的に作動させられ
ることにより、図3に示すように、シフトレバー60の
シフトレンジに応じて所定の範囲内の変速ギヤ段が成立
させられる。すなわち、油圧制御回路62には、上記シ
フトレバー60に連結されてその操作位置に応じて切り
換えられるマニュアル弁が備えられており、そのマニュ
アル弁がニュートラル(N)レンジ或いはパーキング
(P)レンジへ操作されると、上記すべてのクラッチお
よびブレーキが排圧されるが、リバース(R)レンジへ
操作された場合には、後進ギヤ段が成立させるためのク
ラッチCo 、C2 、およびブレーキB3 が係合させられ
る。また、たとえばシフトレバー60がドライブ(D)
レンジへ操作された場合には、前進5段のうちの何れか
が電子制御装置64からの変速指令に従って成立させら
れる。
Bo 、B1 、B2 、B3 は、多層摩擦板或いは摩擦バン
ドと、それら多層摩擦板或いは摩擦バンドを係合させる
ための油圧アクチュエータとを備えた油圧式摩擦係合装
置である。それらのクラッチCo 、C1 、C2 およびブ
レーキBo 、B1 、B2 、B3 が選択的に作動させられ
ることにより、図3に示すように、シフトレバー60の
シフトレンジに応じて所定の範囲内の変速ギヤ段が成立
させられる。すなわち、油圧制御回路62には、上記シ
フトレバー60に連結されてその操作位置に応じて切り
換えられるマニュアル弁が備えられており、そのマニュ
アル弁がニュートラル(N)レンジ或いはパーキング
(P)レンジへ操作されると、上記すべてのクラッチお
よびブレーキが排圧されるが、リバース(R)レンジへ
操作された場合には、後進ギヤ段が成立させるためのク
ラッチCo 、C2 、およびブレーキB3 が係合させられ
る。また、たとえばシフトレバー60がドライブ(D)
レンジへ操作された場合には、前進5段のうちの何れか
が電子制御装置64からの変速指令に従って成立させら
れる。
【0013】すなわち、油圧制御回路62には、自動変
速機12の作動を制御するために電子制御装置64から
の変速指令信号に従って作動する電磁制御弁S1、S
2、S3、S4、S5、S6が備えられている。上記電
磁制御弁S1、S2は第1変速機16のギヤ段を切り換
える図示しない第1および第2シフト弁の作動を制御す
るものであり、上記電磁制御弁S3は第2変速機18の
ギヤ段を切り換える図示しない第3シフト弁の作動を制
御するものである。また、上記電磁制御弁S4は、ロッ
クアップクラッチ28を係合或いは解放させるロックア
ップリレー弁の作動を制御するものである。そして、上
記電磁制御弁S5は図示しないライン圧調圧弁の作動を
制御するリニヤソレノイド弁であり、電磁制御弁S6は
図示しないアキュムレータの背圧を制御するためのリニ
ヤソレノイド弁である。
速機12の作動を制御するために電子制御装置64から
の変速指令信号に従って作動する電磁制御弁S1、S
2、S3、S4、S5、S6が備えられている。上記電
磁制御弁S1、S2は第1変速機16のギヤ段を切り換
える図示しない第1および第2シフト弁の作動を制御す
るものであり、上記電磁制御弁S3は第2変速機18の
ギヤ段を切り換える図示しない第3シフト弁の作動を制
御するものである。また、上記電磁制御弁S4は、ロッ
クアップクラッチ28を係合或いは解放させるロックア
ップリレー弁の作動を制御するものである。そして、上
記電磁制御弁S5は図示しないライン圧調圧弁の作動を
制御するリニヤソレノイド弁であり、電磁制御弁S6は
図示しないアキュムレータの背圧を制御するためのリニ
ヤソレノイド弁である。
【0014】シフトレバー60の操作位置を検出する操
作位置センサ144の出力信号SSが電子制御装置64
に供給されている。また、アクセルペダル142の操作
量に対応して開かれるスロットル弁146がエンジン1
0の吸気配管に設けられており、その開度θを検出する
スロットルセンサ148の出力信号Sθが電子制御装置
64に供給される。また、クラッチCo および変速機出
力軸58の回転速度を検出するクラッチCo の回転セン
サ150および出力軸回転(車速)センサ152からの
出力信号SNinおよびSNout が電子制御装置64に供
給される。電子制御装置64は、CPU154、RAM
156、ROM158や図示しないインターフェース回
路などを備えた所謂マイクロコンピュータであって、C
PU154は、RAM156の一時記憶機能を利用しつ
つ予めROM158に記憶されたプログラムに従って入
力信号を処理し、前記電磁制御弁S1、S2、S3、S
4、S5、S6を駆動する。たとえば、電子制御装置6
4は、たとえば図4に示すダウンシフト用変速線図や図
示しないアップシフト用変速線図などの予め記憶された
変速マップから実際の車速およびスロットル弁開度θに
基づいていずれの変速ギヤ段を成立させるかの変速判断
を実行し、そのギヤ段を実現させるために変速指令を出
力して電磁制御弁S1、S2、S3の作動を制御し、自
動変速機12の実際のギヤ段を切り換える。また、電子
制御装置64は、たとえば図4に示す解放用係合線図お
よび図示しない係合用係合線図などの予め記憶された係
合線図から実際の車速およびスロットル弁開度θに基づ
いてロックアップクラッチ(L/C)係合領域か否かを
判断して電磁制御弁S4を制御することによりロックア
ップクラッチ28の係合状態を制御する。また、電子制
御装置64は、スロットル弁開度θに応じて連続的に変
化する信号圧Psをリニヤソレノイド式の電磁制御弁S
5から出力させ、図示しないライン圧調圧弁により調圧
されるライン圧Plをスロットル弁開度θに伴って増大
させる。
作位置センサ144の出力信号SSが電子制御装置64
に供給されている。また、アクセルペダル142の操作
量に対応して開かれるスロットル弁146がエンジン1
0の吸気配管に設けられており、その開度θを検出する
スロットルセンサ148の出力信号Sθが電子制御装置
64に供給される。また、クラッチCo および変速機出
力軸58の回転速度を検出するクラッチCo の回転セン
サ150および出力軸回転(車速)センサ152からの
出力信号SNinおよびSNout が電子制御装置64に供
給される。電子制御装置64は、CPU154、RAM
156、ROM158や図示しないインターフェース回
路などを備えた所謂マイクロコンピュータであって、C
PU154は、RAM156の一時記憶機能を利用しつ
つ予めROM158に記憶されたプログラムに従って入
力信号を処理し、前記電磁制御弁S1、S2、S3、S
4、S5、S6を駆動する。たとえば、電子制御装置6
4は、たとえば図4に示すダウンシフト用変速線図や図
示しないアップシフト用変速線図などの予め記憶された
変速マップから実際の車速およびスロットル弁開度θに
基づいていずれの変速ギヤ段を成立させるかの変速判断
を実行し、そのギヤ段を実現させるために変速指令を出
力して電磁制御弁S1、S2、S3の作動を制御し、自
動変速機12の実際のギヤ段を切り換える。また、電子
制御装置64は、たとえば図4に示す解放用係合線図お
よび図示しない係合用係合線図などの予め記憶された係
合線図から実際の車速およびスロットル弁開度θに基づ
いてロックアップクラッチ(L/C)係合領域か否かを
判断して電磁制御弁S4を制御することによりロックア
ップクラッチ28の係合状態を制御する。また、電子制
御装置64は、スロットル弁開度θに応じて連続的に変
化する信号圧Psをリニヤソレノイド式の電磁制御弁S
5から出力させ、図示しないライン圧調圧弁により調圧
されるライン圧Plをスロットル弁開度θに伴って増大
させる。
【0015】次に、上記電子制御装置64の制御作動の
うち、ダウンシフトにおける変速指令制御の作動を図5
のフローチャートに従って説明する。なお、図5は、走
行中に実行される制御作動を示すものであり、現在の変
速ギヤ段が文字変数Iにより表されている。先ず、ステ
ップS1では、実際の車速Vが予め定められた判断基準
値V1 以下であるか否かが判断される。この判断基準値
V1 は、図4のダウンシフト用変速線図において変速線
の密度が高くアクセルペダル142の踏込操作により多
重変速(ビジーシフト)の発生し易い領域であるか否か
を判断するための値である。本実施例では、図4のダウ
ンシフト用変速線図のスロットル弁開度θを示す軸方向
において4本の変速線が存在している車速が50km/h以
下の領域がアクセルペダル142の踏込操作により多重
変速が発生し易いビジーシフト領域と考えられるため、
上記判断基準値V1 には、50km/hの値が採用される。
すなわち、本実施例では、図4のダウンシフト用変速線
図において車速が50km/hを示す線の低車速側がビジー
シフト領域となり、高車速側が非ビジーシフト領域とな
っているのである。
うち、ダウンシフトにおける変速指令制御の作動を図5
のフローチャートに従って説明する。なお、図5は、走
行中に実行される制御作動を示すものであり、現在の変
速ギヤ段が文字変数Iにより表されている。先ず、ステ
ップS1では、実際の車速Vが予め定められた判断基準
値V1 以下であるか否かが判断される。この判断基準値
V1 は、図4のダウンシフト用変速線図において変速線
の密度が高くアクセルペダル142の踏込操作により多
重変速(ビジーシフト)の発生し易い領域であるか否か
を判断するための値である。本実施例では、図4のダウ
ンシフト用変速線図のスロットル弁開度θを示す軸方向
において4本の変速線が存在している車速が50km/h以
下の領域がアクセルペダル142の踏込操作により多重
変速が発生し易いビジーシフト領域と考えられるため、
上記判断基準値V1 には、50km/hの値が採用される。
すなわち、本実施例では、図4のダウンシフト用変速線
図において車速が50km/hを示す線の低車速側がビジー
シフト領域となり、高車速側が非ビジーシフト領域とな
っているのである。
【0016】上記ステップS1の判断が否定された場合
には、上記非ビジーシフト領域であるので、通常の変速
指令を出すためのステップS2以下が実行される。ステ
ップS2では、図示しないステップにおいて実行された
ロックアップクラッチ28のの解放指令からの経過時間
を計時するためのソフト上の第1タイマの計数が開始さ
れる。続くステップS3では、図4の変速線図から実際
の車速Vおよびスロットル弁開度θに基づいて、現在の
ギヤ段Iからそれよりも1段下のギヤ段(I−1)へダ
ウンシフトさせるための変速判断が行われたか否かが判
断される。このステップS3の判断が否定された場合に
はステップS1以下が繰り返し実行される。しかしステ
ップS3の判断が肯定された場合には、ステップS4に
おいて上記第1タイマの計数内容t1 が予め設定された
判断基準値T1 を超えたか否かが判断される。この判断
基準値T1 は、ロックアップクラッチ28の係合状態に
おいて変速が行われるのを避けるためにロックアップク
ラッチ28の解放指令から実際に解放されるまでの遅れ
時間を考慮した値に決定されており、たとえば150ms
程度の値が採用される。
には、上記非ビジーシフト領域であるので、通常の変速
指令を出すためのステップS2以下が実行される。ステ
ップS2では、図示しないステップにおいて実行された
ロックアップクラッチ28のの解放指令からの経過時間
を計時するためのソフト上の第1タイマの計数が開始さ
れる。続くステップS3では、図4の変速線図から実際
の車速Vおよびスロットル弁開度θに基づいて、現在の
ギヤ段Iからそれよりも1段下のギヤ段(I−1)へダ
ウンシフトさせるための変速判断が行われたか否かが判
断される。このステップS3の判断が否定された場合に
はステップS1以下が繰り返し実行される。しかしステ
ップS3の判断が肯定された場合には、ステップS4に
おいて上記第1タイマの計数内容t1 が予め設定された
判断基準値T1 を超えたか否かが判断される。この判断
基準値T1 は、ロックアップクラッチ28の係合状態に
おいて変速が行われるのを避けるためにロックアップク
ラッチ28の解放指令から実際に解放されるまでの遅れ
時間を考慮した値に決定されており、たとえば150ms
程度の値が採用される。
【0017】上記ステップS4の判断が否定されると、
ステップS5において図4の変速線図から実際の車速V
およびスロットル弁開度θに基づいて、一旦変速判断さ
れたギヤ段(I−1)からそれよりもさらに1段下のギ
ヤ段(I−2)へダウンシフトさせるための変速判断が
行われたか否かが判断される。このステップS5の判断
が否定された場合には、ステップS6において、現在の
ギヤ段Iからそれよりも1段下のギヤ段(I−1)へダ
ウンシフトさせる変速指令が出力される。反対に、上記
ステップS5の判断が肯定された場合には、ステップS
7において前記ステップS4と同様に第1タイマの計数
内容t1 が判断基準値T1 を超えたか否かが判断され
る。このステップS7の判断が否定されると、ステップ
S8において図4の変速線図から実際の車速Vおよびス
ロットル弁開度θに基づいて、一旦判断されたギヤ段
(I−2)からそれよりもさらに1段下のギヤ段(I−
3)へダウンシフトさせるための変速判断が行われたか
否かが判断される。このステップS8の判断が否定され
た場合には、ステップS9において、現在のギヤ段Iか
らそれよりも2段下のギヤ段(I−2)へダウンシフト
させる変速指令が出力される。反対に、上記ステップS
8の判断が肯定された場合には、ステップS10におい
て前記ステップS4と同様に第1タイマの計数内容t1
が判断基準値T1 を超えたか否かが判断される。このス
テップS10の判断が否定されるうちは待機させられる
が、肯定されると、ステップS17において現在のギヤ
段Iからそれよりも3段下のギヤ段(I−3)へダウン
シフトさせる変速指令が出力される。
ステップS5において図4の変速線図から実際の車速V
およびスロットル弁開度θに基づいて、一旦変速判断さ
れたギヤ段(I−1)からそれよりもさらに1段下のギ
ヤ段(I−2)へダウンシフトさせるための変速判断が
行われたか否かが判断される。このステップS5の判断
が否定された場合には、ステップS6において、現在の
ギヤ段Iからそれよりも1段下のギヤ段(I−1)へダ
ウンシフトさせる変速指令が出力される。反対に、上記
ステップS5の判断が肯定された場合には、ステップS
7において前記ステップS4と同様に第1タイマの計数
内容t1 が判断基準値T1 を超えたか否かが判断され
る。このステップS7の判断が否定されると、ステップ
S8において図4の変速線図から実際の車速Vおよびス
ロットル弁開度θに基づいて、一旦判断されたギヤ段
(I−2)からそれよりもさらに1段下のギヤ段(I−
3)へダウンシフトさせるための変速判断が行われたか
否かが判断される。このステップS8の判断が否定され
た場合には、ステップS9において、現在のギヤ段Iか
らそれよりも2段下のギヤ段(I−2)へダウンシフト
させる変速指令が出力される。反対に、上記ステップS
8の判断が肯定された場合には、ステップS10におい
て前記ステップS4と同様に第1タイマの計数内容t1
が判断基準値T1 を超えたか否かが判断される。このス
テップS10の判断が否定されるうちは待機させられる
が、肯定されると、ステップS17において現在のギヤ
段Iからそれよりも3段下のギヤ段(I−3)へダウン
シフトさせる変速指令が出力される。
【0018】このように、非ビジーシフト領域では、上
記ステップS2乃至S10が実行されることにより、ロ
ックアップクラッチ28の解放指令よりもT1 時間経過
していない場合には、ロックアップクラッチ28の係合
状態で自動変速機12のギヤ段の切換えが行われないよ
うに変速指令の出力が待機させられる一方、ロックアッ
プクラッチ28の解放指令からT1 時間が経過すると、
変速判断から直ちに変速指令が出力され、自動変速機1
2のギヤ段が切り換えられる。
記ステップS2乃至S10が実行されることにより、ロ
ックアップクラッチ28の解放指令よりもT1 時間経過
していない場合には、ロックアップクラッチ28の係合
状態で自動変速機12のギヤ段の切換えが行われないよ
うに変速指令の出力が待機させられる一方、ロックアッ
プクラッチ28の解放指令からT1 時間が経過すると、
変速判断から直ちに変速指令が出力され、自動変速機1
2のギヤ段が切り換えられる。
【0019】車両の走行状態が前記ビジーシフト領域内
である場合には、前記ステップS1の判断が肯定される
ので、ステップS11において、ステップS3と同様に
図4の変速線図から実際の車速Vおよびスロットル弁開
度θに基づいて、現在のギヤ段Iからそれよりも1段下
のギヤ段(I−1)へダウンシフトさせるための変速判
断が行われたか否かが判断される。このステップS11
の判断が否定された場合にはステップS1以下が繰り返
し実行されて待機が行われる。しかしステップS11の
判断が肯定された場合には、ステップS12において、
ビジーシフト領域内における最初のダウンシフト判断か
らの経過時間を計時するためのソフト上の第2タイマの
計数が開始される。そして、ステップS13では、上記
第2タイマの計数内容t2 が予め設定された判断基準値
T2 を超えたか否かが判断される。この判断基準値T2
は、アクセルペダル142の急激な踏込操作或いは解放
操作をしたことに起因して複数の変速指令が短時間に出
力される所謂多重変速が発生することを防止するために
は長い時間程よいが、反対に運転者のアクセルワークに
対する応答感を損なうため、両者を両立させる値に予め
設定される。たとえば、その判断基準値T2 は、300
ms程度の値が採用される。
である場合には、前記ステップS1の判断が肯定される
ので、ステップS11において、ステップS3と同様に
図4の変速線図から実際の車速Vおよびスロットル弁開
度θに基づいて、現在のギヤ段Iからそれよりも1段下
のギヤ段(I−1)へダウンシフトさせるための変速判
断が行われたか否かが判断される。このステップS11
の判断が否定された場合にはステップS1以下が繰り返
し実行されて待機が行われる。しかしステップS11の
判断が肯定された場合には、ステップS12において、
ビジーシフト領域内における最初のダウンシフト判断か
らの経過時間を計時するためのソフト上の第2タイマの
計数が開始される。そして、ステップS13では、上記
第2タイマの計数内容t2 が予め設定された判断基準値
T2 を超えたか否かが判断される。この判断基準値T2
は、アクセルペダル142の急激な踏込操作或いは解放
操作をしたことに起因して複数の変速指令が短時間に出
力される所謂多重変速が発生することを防止するために
は長い時間程よいが、反対に運転者のアクセルワークに
対する応答感を損なうため、両者を両立させる値に予め
設定される。たとえば、その判断基準値T2 は、300
ms程度の値が採用される。
【0020】当初は上記ステップS13の判断が否定さ
れるので、ステップS14において一旦変速判断された
ギヤ段(I−1)からそれよりもさらに1段下のギヤ段
(I−2)へダウンシフトさせるための変速判断が行わ
れたか否かが判断される。このステップS14の判断が
否定された場合には、ステップS13以下が繰り返し実
行される。この状態において第2タイマの計数内容t2
が判断基準値T2 を超えるとステップS13の判断が肯
定されるので、ステップS6においてそれまでのギヤ段
Iよりも1段下のギヤ段(I−1)を実現するための変
速指令が出力される。
れるので、ステップS14において一旦変速判断された
ギヤ段(I−1)からそれよりもさらに1段下のギヤ段
(I−2)へダウンシフトさせるための変速判断が行わ
れたか否かが判断される。このステップS14の判断が
否定された場合には、ステップS13以下が繰り返し実
行される。この状態において第2タイマの計数内容t2
が判断基準値T2 を超えるとステップS13の判断が肯
定されるので、ステップS6においてそれまでのギヤ段
Iよりも1段下のギヤ段(I−1)を実現するための変
速指令が出力される。
【0021】しかし、第2タイマの計数内容t2 が判断
基準値T2 を超える前において上記ステップS14の判
断が肯定された場合には、ステップS15において再度
第2タイマの計数内容t2 が判断基準値T2 を超えたか
否かが判断される。当初は、上記ステップS15の判断
が否定されるので、ステップS16において一旦変速判
断されたギヤ段(I−2)からそれよりもさらに1段下
のギヤ段(I−3)へダウンシフトさせるための変速判
断が行われたか否かが判断される。このステップS16
の判断が否定された場合には、ステップS15以下が繰
り返し実行される。この状態において第2タイマの計数
内容t2 が判断基準値T2 を超えるとステップS15の
判断が肯定されるので、ステップS9においてそれまで
のギヤ段Iよりも2段下のギヤ段(I−2)を実現する
ための変速指令が出力される。そして、上記ステップS
16の判断が肯定された場合には、ステップS17にお
いて、それまでのギヤ段Iよりも3段下のギヤ段(I−
3)を実現するための変速指令が直ちに出力される。
基準値T2 を超える前において上記ステップS14の判
断が肯定された場合には、ステップS15において再度
第2タイマの計数内容t2 が判断基準値T2 を超えたか
否かが判断される。当初は、上記ステップS15の判断
が否定されるので、ステップS16において一旦変速判
断されたギヤ段(I−2)からそれよりもさらに1段下
のギヤ段(I−3)へダウンシフトさせるための変速判
断が行われたか否かが判断される。このステップS16
の判断が否定された場合には、ステップS15以下が繰
り返し実行される。この状態において第2タイマの計数
内容t2 が判断基準値T2 を超えるとステップS15の
判断が肯定されるので、ステップS9においてそれまで
のギヤ段Iよりも2段下のギヤ段(I−2)を実現する
ための変速指令が出力される。そして、上記ステップS
16の判断が肯定された場合には、ステップS17にお
いて、それまでのギヤ段Iよりも3段下のギヤ段(I−
3)を実現するための変速指令が直ちに出力される。
【0022】このように、本実施例によれ、ビジーシフ
ト領域判定手段に対応するステップS1において車両の
走行状態がビジーシフト領域内であると判定された場合
には、ダウンシフト判定手段に対応するステップS11
において最初のダウンシフトが判定されてから所定時間
T2 が経過するまでの間、変速指令制御手段に対応する
ステップS13乃至S17により、最初のダウンシフト
判断からの経過時間が判断基準値T2 を超えるまでの期
間は変速指令の出力が待機させられる一方、その期間を
超えるとその期間内における最後のダウンシフト判断だ
けの変速指令が出力される。
ト領域判定手段に対応するステップS1において車両の
走行状態がビジーシフト領域内であると判定された場合
には、ダウンシフト判定手段に対応するステップS11
において最初のダウンシフトが判定されてから所定時間
T2 が経過するまでの間、変速指令制御手段に対応する
ステップS13乃至S17により、最初のダウンシフト
判断からの経過時間が判断基準値T2 を超えるまでの期
間は変速指令の出力が待機させられる一方、その期間を
超えるとその期間内における最後のダウンシフト判断だ
けの変速指令が出力される。
【0023】したがって、本実施例によれば、車両の走
行状態が図4に示すビジーシフト領域内である場合には
好適に多重変速が防止される一方、車両の走行状態がビ
ジーシフト領域内にない場合には、上記多重変速を防止
するための設定時間に拘わらないため、変速判断から実
際のギヤ段を切り換えるための変速指令が出されるまで
の遅れ時間が短縮されて変速応答性が高められ、運転者
のアクセルワークに対する変速の遅れ感が好適に解消さ
れるのである。図6は、上記の実施例において、第5速
ギヤ段で走行中の車両におけるアクセルペダル142の
比較的急速な踏込みにより、第4速ギヤ段、第3速ギヤ
段、第2速ギヤ段への変速判断が短時間に連続的に生じ
た場合のクラッチCo (サンギヤ34)およびクラッチ
C2 (サンギヤ44)の回転速度NC0およびNC2と出力
軸トルクTout とを示すものである。図6から明らかな
ように、第2タイマの計数期間内において最後の変速判
断である第2速ギヤ段への変速指令が1回だけ出力され
るので、出力軸トルクTout の変動も一回である。
行状態が図4に示すビジーシフト領域内である場合には
好適に多重変速が防止される一方、車両の走行状態がビ
ジーシフト領域内にない場合には、上記多重変速を防止
するための設定時間に拘わらないため、変速判断から実
際のギヤ段を切り換えるための変速指令が出されるまで
の遅れ時間が短縮されて変速応答性が高められ、運転者
のアクセルワークに対する変速の遅れ感が好適に解消さ
れるのである。図6は、上記の実施例において、第5速
ギヤ段で走行中の車両におけるアクセルペダル142の
比較的急速な踏込みにより、第4速ギヤ段、第3速ギヤ
段、第2速ギヤ段への変速判断が短時間に連続的に生じ
た場合のクラッチCo (サンギヤ34)およびクラッチ
C2 (サンギヤ44)の回転速度NC0およびNC2と出力
軸トルクTout とを示すものである。図6から明らかな
ように、第2タイマの計数期間内において最後の変速判
断である第2速ギヤ段への変速指令が1回だけ出力され
るので、出力軸トルクTout の変動も一回である。
【0024】因に、従来の制御装置においてアクセルペ
ダル142が踏み込まれると、上記と同様の変速判断が
短時間に連続的に生じて、その変速判断に対応して変速
指令がそれぞれ出力されるので、図7に示すように、出
力軸トルクTout が変動して運転者に対してビジーシフ
ト感を与えていた。
ダル142が踏み込まれると、上記と同様の変速判断が
短時間に連続的に生じて、その変速判断に対応して変速
指令がそれぞれ出力されるので、図7に示すように、出
力軸トルクTout が変動して運転者に対してビジーシフ
ト感を与えていた。
【0025】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。図8に示す実施
例では、前述の図5のステップS16とS17との間
に、ステップS18が設けられている。このステップS
18では、第2タイマt2 の内容が判断基準値T1 を超
えたか否かが判断される。このステップS18の判断が
否定された場合には待機させられるが、ステップS18
の判断が肯定された場合にステップS17において変速
指令が出力される。本実施例によれば、ステップS16
の変速判断から上記判断基準値T1 に対応した遅れ時間
の経過後に変速指令が出力されるので、ロックアップク
ラッチ28の係合領域と前記ビジーシフト領域とが重複
しているときでも、ロックアップクラッチ28の係合期
間と自動変速機12の変速期間との重複が好適に解消さ
れる。
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。図8に示す実施
例では、前述の図5のステップS16とS17との間
に、ステップS18が設けられている。このステップS
18では、第2タイマt2 の内容が判断基準値T1 を超
えたか否かが判断される。このステップS18の判断が
否定された場合には待機させられるが、ステップS18
の判断が肯定された場合にステップS17において変速
指令が出力される。本実施例によれば、ステップS16
の変速判断から上記判断基準値T1 に対応した遅れ時間
の経過後に変速指令が出力されるので、ロックアップク
ラッチ28の係合領域と前記ビジーシフト領域とが重複
しているときでも、ロックアップクラッチ28の係合期
間と自動変速機12の変速期間との重複が好適に解消さ
れる。
【0026】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0027】たとえば、前述の実施例において、図5の
ステップS13、S15において用いられる判断基準値
T2 は、たとえば特願平2−309045に記載されて
いるように、アクセルペダル142の踏込速度が高い程
大きな値となるように決定されてもよい。このようにす
れば、多重変速と運転者のアクセルワークに対する変速
の遅れ感とが一層好適に防止される。
ステップS13、S15において用いられる判断基準値
T2 は、たとえば特願平2−309045に記載されて
いるように、アクセルペダル142の踏込速度が高い程
大きな値となるように決定されてもよい。このようにす
れば、多重変速と運転者のアクセルワークに対する変速
の遅れ感とが一層好適に防止される。
【0028】また、前述の実施例における変速判断は車
速Vおよびスロットル弁開度θに基づいて行われていた
が、そのスロットル弁開度θに変えて、アクセルペダル
142の操作量、吸入空気量、燃料噴射量、吸気管負圧
などのエンジン負荷を表す変数が用いられてもよいので
ある。
速Vおよびスロットル弁開度θに基づいて行われていた
が、そのスロットル弁開度θに変えて、アクセルペダル
142の操作量、吸入空気量、燃料噴射量、吸気管負圧
などのエンジン負荷を表す変数が用いられてもよいので
ある。
【0029】また、前述の実施例のステップS1では、
車両の走行状態がビジーシフト領域内にあるか否かが車
速Vに基づいて判定されていたが、車速Vおよびスロッ
トル弁開度θ、或いは車速V、スロットル弁開度θ、お
よびエンジン冷却水温などに基づいて判定されてもよ
い。
車両の走行状態がビジーシフト領域内にあるか否かが車
速Vに基づいて判定されていたが、車速Vおよびスロッ
トル弁開度θ、或いは車速V、スロットル弁開度θ、お
よびエンジン冷却水温などに基づいて判定されてもよ
い。
【0030】また、前述の実施例では、自動変速機12
が前進5段であったが、前進4段や前進6段以上のギヤ
段を備えていてもよいのである。
が前進5段であったが、前進4段や前進6段以上のギヤ
段を備えていてもよいのである。
【0031】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種
々変更が加えられ得るものである。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種
々変更が加えられ得るものである。
【図1】本発明の要旨を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例が適用される車両用自動変速
機および制御装置の構成を説明する図である。
機および制御装置の構成を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機における摩擦係合装置の作動
の組み合わせとそれにより得られる変速ギヤ段との関係
を示す図表である。
の組み合わせとそれにより得られる変速ギヤ段との関係
を示す図表である。
【図4】図1の電子制御装置に予め記憶されている変速
線図を説明する図である。
線図を説明する図である。
【図5】図1の電子制御装置の制御作動の要部を説明す
るフローチャートである。
るフローチャートである。
【図6】図5の制御により得られる各部の過渡的作動を
示すタイムチャートである。
示すタイムチャートである。
【図7】従来の装置における図6に相当する図である。
【図8】本発明の他の実施例における要部を示すフロー
チャートである。
チャートである。
12 車両用自動変速機 64 電子制御装置 ステップS1 ビジーシフト領域判定手段 ステップS11 ダウンシフト判定手段 ステップS13乃至S17 変速指令制御手段
Claims (1)
- 【請求項1】 予め記憶された変速線図から実際の車速
およびエンジン負荷に基づいて変速を判断し、該変速判
断に基づいてギヤ段を切り換えるための変速指令を出力
する形式の車両用自動変速機の変速制御装置であって、 車両の走行状態が前記変速線図において変速線の密度が
高い予め定められたビジーシフト領域内であるか否かを
判定するビジーシフト領域判定手段と、 車両の走行状態が前記ビジーシフト領域内となったとき
の最初のダウンシフトであったことを判定するダウンシ
フト判定手段と、 車両の走行状態が前記ビジーシフト領域内である場合に
は、最初のダウンシフト判断からの経過時間が予め設定
された設定時間を経過するまでの間の最終のダウンシフ
ト判断に基づいて前記変速指令を出力させる変速指令制
御手段とを、含むことを特徴とする車両用自動変速機の
変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3289121A JP2993230B2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3289121A JP2993230B2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0599325A JPH0599325A (ja) | 1993-04-20 |
JP2993230B2 true JP2993230B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=17739044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3289121A Expired - Fee Related JP2993230B2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2993230B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101631773B1 (ko) * | 2014-12-26 | 2016-06-17 | 현대다이모스(주) | 차량의 변속 제어방법 |
-
1991
- 1991-10-08 JP JP3289121A patent/JP2993230B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101631773B1 (ko) * | 2014-12-26 | 2016-06-17 | 현대다이모스(주) | 차량의 변속 제어방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0599325A (ja) | 1993-04-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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