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JP2963895B1 - 直交周波数分割多重方式受信装置 - Google Patents

直交周波数分割多重方式受信装置

Info

Publication number
JP2963895B1
JP2963895B1 JP10190069A JP19006998A JP2963895B1 JP 2963895 B1 JP2963895 B1 JP 2963895B1 JP 10190069 A JP10190069 A JP 10190069A JP 19006998 A JP19006998 A JP 19006998A JP 2963895 B1 JP2963895 B1 JP 2963895B1
Authority
JP
Japan
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time window
impulse response
circuit
discrete fourier
ofdm
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP10190069A
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JP2000022657A (ja
Inventor
正典 斉藤
哲臣 池田
二郎 廣野
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JISEDAI DEJITARU TEREBIJON HOSO SHISUTEMU KENKYUSHO KK
Original Assignee
JISEDAI DEJITARU TEREBIJON HOSO SHISUTEMU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JISEDAI DEJITARU TEREBIJON HOSO SHISUTEMU KENKYUSHO KK filed Critical JISEDAI DEJITARU TEREBIJON HOSO SHISUTEMU KENKYUSHO KK
Priority to JP10190069A priority Critical patent/JP2963895B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2963895B1 publication Critical patent/JP2963895B1/ja
Publication of JP2000022657A publication Critical patent/JP2000022657A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Abstract

【要約】 【課題】 受信点で観測されるゴースト信号の発生状況
に応じて、最適な位置に離散フーリエ変換用の時間窓を
設定する。 【解決手段】 インパルス応答検出回路18により、受
信信号から伝送路のインパルス応答を検出し、それによ
り伝送路における遅延波の発生状況を検出する。次に、
時間窓位置制御信号発生回路15により、OFDMを復
調するための離散フーリエ変換を行う時間窓の位置を、
上記のインパルス応答の内容に応じて制御するための制
御信号を発生する。離散フーリエ変換器13は、上記制
御信号により制御された時間軸上の時間窓位置において
離散フーリエ変換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル放送の受信
装置に係り、特に直交周波数分割多重デジタル変復調方
式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:O
FDM方式)を用いて変調された信号の受信装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、地上デジタル放送の伝送方式とし
て、直交周波数分割多重(OFDM)技術を用いた方式
が検討されている。OFDMはマルチキャリア変調方式
の一種であり、シンボルごとに互いに直交する多数の搬
送波を用いてデジタル情報を伝送する。OFDMにおい
ては、デジタル情報を多数の搬送波に分散して伝送する
ため、シンボル長が単一キャリア方式に比べて長くな
り、マルチパスなどの遅延波(放送においてはゴース
ト)の影響を受けにくいという特長がある。
【0003】OFDMの伝送シンボルは、図7に示すよ
うに、有効シンボル期間とガードインタバルと呼ばれる
期間から成る。有効シンボル期間は、データ伝送のため
に実質的に必要とされる信号期間である。また、ガード
インタバルはマルチパスの影響を軽減するための冗長な
信号期間であり、有効シンボル期間の信号波形を巡回的
に繰り返したものである。
【0004】OFDM変復調器の概略的な構成を図8に
示す。OFDMの変復調処理は、離散フーリエ変換(Di
screte Fourier Transform:DFT)または高速フーリ
エ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を用いて行
うことができる。
【0005】まず、送信装置Aにおいては、2値の送信
データをある一定のビット数ごとのデータブロックに区
切り、各データブロックをそれぞれ1個の複素数値に変
換した状態で入力する。そして、直列並列変換器A1 で
各搬送波周波数ごとに1個ずつの複素数値Ci (i=1
〜N)を与え、逆離散フーリエ変換回路部A2 で時間軸
上へ逆離散フーリエ変換する。これにより、時間軸波形
のサンプル値を発生し、このサンプル値系列から時間的
に連続するベースバンド・アナログ信号波形を求める。
ベースバンド・アナログ信号波形は周波数変換器A3 で
送信周波数に変換されて送信される。
【0006】受信装置Bにおいては、受信信号を周波数
変換器B1 で周波数変換してベースバンド信号波形を得
た後、送信側と同じサンプルレートでサンプルする。そ
して、このサンプル値系列を離散フーリエ変換回路部B
2 により周波数軸上へ離散フーリエ変換し、各搬送波周
波数成分の位相と振幅を計算することにより受信データ
の値を求め、並列直列変換器B3 により直列に変換して
出力する。
【0007】ここで受信装置Bにおいては、有効シンボ
ル期間とガードインタバルから成る全シンボル期間の中
に、有効シンボル期間と同じ長さの時間窓(FFT windo
w)を設定し、この時間窓の中に含まれる信号を2
n (nは正整数)回サンプリングして離散フーリエ変換
することにより、OFDMの復調処理を行う。
【0008】上記の時間窓の位置は、通常、伝送路上で
発生する遅延波の遅延時間の分布を考慮し、遅延波の影
響を最も受けにくい位置に設定する。例えば、ある地上
デジタル放送システムを考えたとき、サービスエリア内
で発生するほとんどのゴースト信号の遅延時間が、−5
μsから20μsまでの範囲の値をとる場合は、図9に
示すように、ガードインタバル長を25μsとし、その
うち20μsを時間窓の前、5μsを時間窓の後に配分
するような位置に時間窓を設定すれば、遅延波によるシ
ンボル間干渉の影響を最小限に抑えることができる。こ
こでシンボル間干渉とは、遅延波が希望波に加算される
ことにより、隣接するシンボルの信号成分が、受信装置
の離散フーリエ変換用時間窓に侵入する現象である。
【0009】以上で述べたように、従来は、伝送路上で
発生する遅延波の遅延時間の分布を推定し、大部分の遅
延波が含まれる遅延時間の範囲を定め、その範囲内の遅
延時間を持つ遅延波によってはシンボル間干渉が発生し
ないような一定の位置に、時間窓の位置を固定的に定め
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地上放送に
おいて、従来のようにサービスエリア全体を1つの送信
局の電波だけでカバーする場合には、サービスエリア内
の大部分の受信機が受信する信号は、直接波と、送信波
が建造物や山などで反射してから到来する遅延波(いわ
ゆるnatural ghost )との和となる。この場合には、希
望波(最もレベルの大きな到来波)よりも早く到来する
受信波(いわゆる前ゴースト)は、全く存在しないか、
あるいは存在したとしても全到来波の中でわずかな割合
となる。また、前ゴーストが存在する場合、その遅延時
間(負の値)の絶対値は、例えば都市部では2〜3μs
程度といった小さな値となる。
【0011】したがって、このような従来の置局方法を
とる場合には、図9に示すように、全シンボル長の後端
に、前ゴーストの遅延時間の絶対値に相当する数μs程
度のガードインタバル期間を配分し、残りのガードイン
タバル期間は時間窓の前に配分するような配置に、受信
装置の離散フーリエ変換用時間窓の位置を固定的に設定
すれば、ガードインタバルの効果を十分に得ることがで
きた。
【0012】これに対して、OFDMを用いた地上デジ
タル放送においては、図10に示すように、同一の送信
周波数を持つ複数の送信局を用いてサービスエリアをカ
バーする単一周波数ネットワーク(Single Frequency N
etwork:以下SFNと略称)が検討されている。SFN
においては、各送信局から同一周波数で同一内容の放送
波が送信され、サービスエリア内の受信機は、複数の送
信局から送られた放送波の和を受信する。このため、受
信信号には、建造物や山などによる反射波と希望波に加
え、希望波送信局以外の送信局からの到来波が含まれ
る。したがって、従来の置局方法を用いて1つの送信局
の電波だけでサービスエリア全体をカバーする場合と比
べると、遅延時間の長い到来波が多くなる。
【0013】また、複数の送信局からの到来波の和を受
信するために、地形や建造物の影響により、距離的に受
信点から最も近い送信局からの電波が希望波(最もレベ
ルの大きな到来波)とはならない場合が多くなる。この
場合、希望波送信局以外の送信局からの到来波の一部
は、比較的レベルが大きく遅延時間も長い(遅延時間の
絶対値が大きい)前ゴーストとなる。したがって、従来
の置局方法と比べ、サービスエリア内で遅延時間の長い
前ゴーストが発生しやすくなる。
【0014】図11に、従来の置局方法とSFNのそれ
ぞれについて、典型的な遅延プロファイルの例を示す。
尚、図11において、(a)は従来の置局方法における
典型的な遅延プロファイルの一例を示し、(b)はSF
Nにおける典型的な遅延プロファイル例1として到来波
Aが希望波として検出される場合を示し、(c)はSF
Nにおける典型的な遅延プロファイル例2として到来波
Bが希望波として検出される場合を示している。
【0015】図11(b)、(c)から、SFNのサー
ビスエリア内で複数の到来波の和を受信する場合には、
受信機によりどの到来波が希望波として検出されるかに
よって、遅延時間が負の値をとる受信波(前ゴースト)
と正の値をとる受信波(後ゴースト)の割合が大きく変
化することが分かる。
【0016】すなわち、SFNにおいては、従来の置局
方法と比べ、サービスエリア内の各受信点ごとに、周囲
の地形や建造物の状況によって、受信波の遅延時間の分
布範囲(遅延時間の最小値と最大値)が大きく変化する
と考えられる。したがって、前述の、従来の置局方法に
おけるガードインタバルの設定法を用いて、ガードイン
タバルのうち数μs分を前ゴーストの影響を緩和するた
めに固定的に割り当て、ガードインタバルの残りの部分
を後ゴーストの影響を緩和するために固定的に割り当て
ると、SFNにおいては、シンボル間干渉の影響を大き
く受ける受信点の割合が、従来の置局方法による場合と
比べて大幅に増加すると考えられる。
【0017】そこで、本発明は、上記の問題を解決し、
受信点で観測されるゴースト信号の発生状況に応じて、
最適な位置に離散フーリエ変換用の時間窓を設定するこ
とができ、これによって受信品質を向上させることので
きるOFDM方式受信装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係るOFDM方式受信装置は、以下のよ
うに構成される。
【0019】(1)OFDM方式で変調された伝送シン
ボルを含む信号を受信し当該OFDM受信信号を復調す
る直交周波数分割多重方式受信装置において、前記OF
DM受信信号を時間軸上の範囲を規定する時間窓の位置
に応じて離散フーリエ変換することによりOFDM復調
する離散フーリエ変換手段と、前記OFDM受信信号に
含まれる遅延波の発生状況を検出する遅延波発生状況検
出手段と、この手段で検出された遅延波発生状況に基づ
いて前記離散フーリエ変換手段の時間窓の位置を制御す
る時間窓位置制御手段とを具備し、前記遅延波発生状況
検出手段は、前記OFDM受信信号から伝送路のインパ
ルス応答を検出することで前記受信信号に含まれる遅延
波の発生状況を検出するインパルス応答検出回路を備
え、前記時間窓位置制御手段は、前記インパルス応答検
出回路で検出されたインパルス応答に応じて前記離散フ
ーリエ変換手段の時間窓の位置を制御するものとし、受
信側で再生されたシンボル同期により定まるOFDMの
伝送シンボル切り換え位置と伝送路のインパルス応答の
最大レベルを与えるピーク点の位置とが時間軸上で一致
するように、OFDMの伝送シンボル系列と伝送路のイ
ンパルス応答を描いた場合に、前記ピーク点におけるイ
ンパルス応答の最大レベルよりAデシベル(Aはある一
定値)だけ小さなレベルにしきい値を設定し、このしき
い値より大きなレベルのインパルス応答成分が離散フー
リエ変換を行う時間窓の中に侵入しない位置に時間窓を
設定するものとする。 (2)以下OFDM方式で変調された伝送シンボルを含
む信号を受信し当該OFDM受信信号を復調する直交周
波数分割多重方式受信装置において、前記OFDM受信
信号を時間軸上の範囲を規定する時間窓の位置に応じて
離散フーリエ変換することによりOFDM復調する離散
フーリエ変換手段と、前記OFDM受信信号に含まれる
遅延波の発生状況を検出する遅延波発生状況検出手段
と、この手段で検出された遅延波発生状況に基づいて前
記離散フーリエ変換手段の時間窓の位置を制御する時間
窓位置制御手段とを具備し、前記遅延波発生状況検出手
段は、前記OFDM受信信号から伝送路のインパルス応
答を検出することで前記受信信号に含まれる遅延波の発
生状況を検出するインパルス応答検出回路を備え、前記
時間窓位置制御手段は、前記インパルス応答検出回路で
検出されたインパルス 応答に応じて前記離散フーリエ変
換手段の時間窓の位置を制御するものとし、受信側で再
生されたシンボル同期により定まるOFDMの伝送シン
ボル切り換え位置と伝送路のインパルス応答の最大レベ
ルを与えるピーク点の位置とが時間軸上で一致するよう
に、OFDMの伝送シンボル系列と伝送路のインパルス
応答を描いた場合に、前記離散フーリエ変換を行う時間
窓の中に侵入するインパルス応答のエネルギーが最小と
なる位置に時間窓を設定するものとする。
【0020】(1)または(2)の構成によれば、受信
点で観測される遅延波の発生状況(伝送路のインパルス
応答)に応じて、最適な位置に離散フーリエ変換用の時
間窓を設定することが可能となるため、従来の固定的な
時間窓設定を用いた場合と比べ、受信品質を向上させる
ことができる。
【0021】具体的には以下の構成により実現される。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】(3)(1)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、十分に小さなしきい値を初期値として
時間窓の位置設定を開始し、その後、しきい値の値を段
階的に増加させながら時間窓の位置設定を繰り返し、位
置設定可能な最小のしきい値に対応する時間窓位置を最
終的な時間窓位置とする。
【0028】(4)(1)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、十分に大きなしきい値を初期値として
時間窓の位置設定を開始し、その後、しきい値の値を段
階的に減少させながら時間窓の位置設定を繰り返し、位
置設定可能な最小のしきい値に対応する時間窓位置を最
終的な時間窓位置とする。
【0029】(5)(3)または(4)の構成におい
て、前記時間窓位置制御手段は、しきい値の値を設定す
るためのしきい値設定回路と、前記インパルス応答検出
回路からのインパルス応答の各成分と前記しきい値設定
回路で設定されるしきい値との大小関係を判定するイン
パルス応答レベル判定回路と、この回路のインパルス応
答レベル判定結果を基に時間窓の位置を決定する時間窓
位置決定回路と、この回路で決定された位置に時間窓の
位置を制御するための制御信号を生成し前記離散フーリ
エ変換回路へ出力する時間窓位置制御信号出力回路とを
備える。
【0030】(6)(2)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、前記OFDM受信信号の伝送シンボル
の中の左寄りあるいは右寄りのある固定位置を前記時間
窓の初期位置とし、この初期位置から一定の方向にある
一定値ずつ段階的に時間窓をシフトさせ、一定回数だけ
異なる位置に時間窓を設定し、時間窓の中に侵入するイ
ンパルス応答のエネルギーが最小となる位置を求めるこ
とにより、最適な時間窓位置を決定する。
【0031】(7)(2)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、前記OFDM受信信号の伝送シンボル
の中である一定回数だけランダムな位置に前記時間窓を
設定し、時間窓の中に侵入するインパルス応答のエネル
ギーが最小となる位置を求めることにより、最適な時間
窓位置を決定する。
【0032】(8)(6)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、前記OFDM受信信号の伝送シンボル
の中の左寄りあるいは右寄りのある固定位置を前記時間
窓の初期位置とし、この初期位置から一定の方向にある
一定値ずつ段階的に時間窓をシフトさせ、一定回数だけ
異なる位置に時間窓を設定する時間窓シフト制御回路
と、前記インパルス応答検出回路の検出結果から前記時
間窓シフト制御回路で設定される時間窓の中に侵入する
インパルス応答のエネルギーの合計を計算する時間窓内
インパルス応答エネルギー計算回路と、この回路の計算
結果を基に前記時間窓の位置を決定する時間窓位置決定
回路と、前記離散フーリエ変換手段の時間窓の位置を前
記時間窓位置決定回路で決定された時間窓の位置に制御
するための制御信号を生成して前記離散フーリエ変換手
段へ出力する時間窓位置制御信号出力回路とを備える。
【0033】(9)(7)の構成において、前記時間窓
位置制御手段は、前記OFDM受信信号の伝送シンボル
の中である一定回数だけランダムな位置に時間窓を設定
する時間窓シフト制御回路と、前記インパルス応答検出
回路の検出結果から前記時間窓シフト制御回路で設定さ
れる時間窓の中に侵入するインパルス応答のエネルギー
の合計を計算する時間窓内インパルス応答エネルギー計
算回路と、この回路の計算結果を基に前記時間窓の位置
を決定する時間窓位置決定回路と、前記離散フーリエ変
換手段の時間窓の位置を前記時間窓位置決定回路で決定
された時間窓の位置に制御するための制御信号を生成し
て前記離散フーリエ変換手段へ出力する時間窓位置制御
信号出力回路とを備える。
【0034】(10)(6)〜(9)のいずれかの構成
において、前記時間窓位置制御回路の時間窓シフト制御
回路は、時間窓をシフトさせる範囲を、全シンボル期間
の両端それぞれ一定の期間を除く期間の中に限定する。
【0035】(11)(1)〜(10)のいずれかの構
成において、前記時間窓位置制御手段は、複数回のイン
パルス応答検出結果を平均化し、平均化されたインパル
ス応答検出結果に応じて、離散フーリエ変換を行う時間
窓の位置を適応的に設定する。
【0036】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態の例につ
いて図面を参照して説明する。
【0037】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態におけるOFDM方式受信装置の構成を示すも
ので、本実施形態におけるOFDM方式受信装置は、周
波数変換器11と、A/D変換器12と、離散フーリエ
変換器13と、キャリア復調器14と、時間窓位置制御
信号発生回路15と、固定信号波形メモリー16と、相
互相関値計算回路17と、インパルス応答検出回路18
とを備えている。
【0038】無線周波数または中間周波数のOFDM受
信信号は、周波数変換器11によって、より低い中間周
波数またはベースバンドのOFDM信号に周波数変換さ
れる。周波数変換されたOFDM信号は、A/D変換器
12においてサンプリング(標本化)され、さらにデジ
タル信号に変換される。サンプリングクロック周波数と
しては、通常、有効シンボル期間を丁度2n (nは正整
数)回サンプリングするような値が用いられる。
【0039】A/D変換されたサンプル値系列は、離散
フーリエ変換器13と相互相関値計算回路17に入力さ
れる。相互相関値計算回路17は、A/D変換されたサ
ンプル値系列と、固定信号波形メモリー16に記憶され
た固定信号波形のサンプル値系列との相互相関値を計算
する。相互相関値の計算結果はインパルス応答検出回路
18に入力される。インパルス応答検出回路18は、相
互相関値のピークを検出することにより、受信信号に含
まれる固定信号波形成分の時間軸上の位置を検出する。
【0040】受信信号は、通常、複数の到来波(希望波
および複数の遅延波)から成り、各到来波に含まれる固
定信号波形の位置に、相互相関値のピークが現れる。し
たがって、相互相関値のピークの位置から遅延波のプロ
ファイル(伝送路のインパルス応答)を検出することが
できる。
【0041】時間窓位置制御信号発生回路15は、イン
パルス応答検出回路18により検出された伝送路のイン
パルス応答から、離散フーリエ変換を行うための時間窓
の位置を決定し、時間窓の位置を制御するための信号を
発生して、離散フーリエ変換器13に渡す。離散フーリ
エ変換器13は、時間窓位置制御信号発生回路15によ
り設定された時間窓を用いて、A/D変換後のサンプル
値系列を周波数軸上のスペクトル成分に変換し、各搬送
波周波数におけるスペクトルの振幅値と位相値をキャリ
ア復調器14に渡す。キャリア復調器14は、各搬送波
周波数スペクトルの振幅と位相の値から、その搬送波で
伝送されたデータの値を推定し、推定結果を受信データ
として出力する。
【0042】図2に、時間窓位置制御信号発生回路15
における時間窓位置設定方法の第1の例を示す。この方
法においては、最も受信レベルの大きな到来波を希望波
とし、希望波より一定値(Aデシベル)だけ低いレベル
にしきい値を設定する。そして図2に示すように、イン
パルス応答の中の希望波の位置と、伝送シンボルの切り
換え位置を時間軸上で一致させたときに、しきい値より
大きなレベルのインパルス応答成分が、離散フーリエ変
換を行うための時間窓の中に侵入しない位置に時間窓を
設定する。
【0043】しきい値の値によっては、時間窓をどの位
置に設定しても、時間窓の中にしきい値より大きなレベ
ルのインパルス応答成分が侵入してしまう場合も考えら
れる。そこで、まず十分に小さなしきい値を用いて時間
窓の位置設定を開始し、その後、しきい値の値を段階的
に増加させながら時間窓の位置設定を繰り返し、位置設
定可能な最小のしきい値に対応する時間窓位置を、最終
的な時間窓位置とする方法が考えられる。
【0044】また、もう1つの方法として、まず十分に
大きなしきい値を用いて時間窓の位置設定を開始し、そ
の後、しきい値の値を段階的に減少させながら時間窓の
位置設定を繰り返し、位置設定可能な最小のしきい値に
対応する時間窓位置を、最終的な時間窓位置とする方法
も考えられる。
【0045】図2に示した時間窓位置設定方法を用いる
場合の時間窓位置制御信号発生回路15の具体的な構成
を図3に示す。図3の時間窓位置制御信号発生回路15
は、インパルス応答レベル判定回路151と、しきい値
設定回路152と、時間窓位置決定回路153と、時間
窓位置制御信号出力回路154とを備えている。
【0046】インパルス応答レベル判定回路151は、
インパルス応答検出回路18からインパルス応答の検出
結果を受け取るとともに、しきい値設定回路152から
しきい値の値を受け取り、しきい値より大きなレベルの
インパルス応答成分が時間軸上のどの位置に存在するか
の情報を時間窓位置決定回路153に渡す。時間窓位置
決定回路153は、図2に示した方法に従って時間窓の
位置を設定するとともに、現在のしきい値において時間
窓位置の設定が可能であるかどうかの情報をしきい値設
定回路152にフィードバックする。
【0047】しきい値設定回路152は、例えば時間窓
位置設定可能の情報を受け取った場合には、しきい値の
値を一定値だけ減少させ、時間窓位置設定不可能の情報
を受け取った場合には、しきい値の値を一定値だけ増加
させる。このようにして、しきい値の値を段階的に変化
させながら時間窓位置の設定を繰り返す。
【0048】しきい値の初期値として十分小さな値を用
いる場合には、時間窓位置決定回路153は、最初に時
間窓位置設定可能となるしきい値に対応する時間窓位置
を、最終的な時間窓位置として決定する。一方、しきい
値の初期値として十分大きな値を用いる場合には、時間
窓位置決定回路153は、最初に時間窓位置設定不可能
となるしきい値より1段階大きな値のしきい値に対応す
る時間窓位置を、最終的な時間窓位置として決定する。
【0049】時間窓位置決定回路153は、最終的に決
定した時間窓の位置を、時間軸上の位置情報として時間
窓位置制御信号出力回路154に渡す。時間窓位置制御
信号出力回路154は、この位置情報を、例えばサンプ
リングクロックのクロック数に変換して離散フーリエ変
換器13に渡す。離散フーリエ変換器13は、例えば各
伝送シンボルの端の位置から、受け取ったクロック数だ
けカウントした位置を、離散フーリエ変換用時間窓の開
始位置とする。
【0050】図4に、時間窓位置制御信号発生回路15
における時間窓位置設定方法の第2の例を示す。この方
法においては、図4に示すように時間窓の設定位置を
a、b、cのようにずらしながら、時間窓の中に侵入す
るインパルス応答のエネルギーを計算する。そして、イ
ンパルス応答の中の希望波の位置と、伝送シンボルの切
り換え位置を時間軸上で一致させたときに、時間窓の中
に侵入するインパルス応答のエネルギーが最小となる位
置に時間窓を設定する。
【0051】時間窓のずらし方としては、伝送シンボル
の中の左寄りあるいは右寄りのある固定位置から、一定
の方向に、ある一定値ずつ段階的にずらしていく方法
と、伝送シンボルの中である一定回数だけ、ランダムな
位置に時間窓を設定する方法が考えられる。どちらのず
らし方においても、一定回数だけ異なる位置に時間窓を
設定し、時間窓の中に侵入するインパルス応答のエネル
ギーが最小となる位置を求めることにより、最適な時間
窓位置を決定することができる。
【0052】図4に示した時間窓位置設定方法を用いる
場合の時間窓位置制御信号発生回路15の具体的な構成
を図5に示す。図5の時間窓位置制御信号発生回路15
は、時間窓内インパルス応答エネルギー計算回路155
と、時間窓シフト制御回路156と、時間窓位置決定回
路157と、時間窓位置制御信号出力回路158とを備
えている。
【0053】時間窓内インパルス応答エネルギー計算回
路155は、インパルス応答検出回路18からインパル
ス応答の検出結果を受け取り、時間窓シフト制御回路1
56で指定される時間窓の中に侵入するインパルス応答
成分のエネルギーの合計を計算して、その計算結果を時
間窓位置決定回路157に渡す。時間窓シフト制御回路
156は、一定回数だけ異なる位置に時間窓をシフトす
る。このため、その設定回数分の計算結果が時間窓位置
決定回路157に渡される。
【0054】時間窓位置決定回路157は、一定回数の
試行のうち、時間窓の中に侵入するインパルス応答のエ
ネルギーが最小となる時間窓位置を決定し、最終的に決
定した時間窓の位置を、時間軸上の位置情報として時間
窓位置制御信号出力回路158に渡し、時間窓位置制御
信号出力回路158は、この位置情報を、例えばサンプ
リングクロックのクロック数に変換して離散フーリエ変
換器13に渡す。離散フーリエ変換器13は、例えば各
伝送シンボルの端の位置から、受け取ったクロック数だ
けカウントした位置を、離散フーリエ変換用時間窓の開
始位置とする。
【0055】尚、時間窓位置設定方法の第2の例におい
ては、シンボル同期の精度を考慮し、時間窓をシフトさ
せる範囲を、全シンボル期間の両端それぞれ一定の期間
を除く期間の中に限定する方法が考えられる。
【0056】以上の説明から明らかなように、受信点で
観測されるゴースト信号の発生状況(伝送路のインパル
ス応答)に応じて、最適な位置に離散フーリエ変換用の
時間窓を設定することが可能となるため、従来の固定的
な時間窓設定を用いた場合と比べ、受信品質を向上させ
ることができる。
【0057】特に単一周波数ネットワーク(SFN)の
サービスエリア内で、本発明による受信装置を用いた場
合は、高いレベルの前ゴーストが存在する場合でも、安
定した受信が可能となる。また、さまざまな遅延プロフ
ァイルに柔軟に対応し、常に最適な時間窓位置で受信す
ることが可能となる。このため、従来の固定的な時間窓
設定を用いた場合と比較して、カバレッジの大幅な拡大
が期待できる。
【0058】さらに移動受信や携帯受信においても、時
々刻々と変化するゴースト発生状況に応じて、最適な位
置に離散フーリエ変換用の時間窓を設定することが可能
となるため、受信品質を向上させることができる。
【0059】(第2の実施形態)図6は本発明の第2の
実施形態におけるOFDM方式受信装置の構成を示すも
のである。本実施形態におけるOFDM方式受信装置
は、周波数変換器21と、A/D変換器22と、離散フ
ーリエ変換器23と、キャリア復調器24と、時間窓位
置制御信号発生回路25と、有効シンボル長遅延回路2
6と、相互相関値計算回路27と、インパルス応答検出
回路28とを備えている。但し、図6の受信装置は、有
効シンボル長遅延回路26、相互相関値計算回路27、
インパルス応答検出回路28以外の部分は、構成、動作
ともに、図1の受信装置と同様である。
【0060】図6の受信装置においては、A/D変換さ
れたサンプル値系列は、離散フーリエ変換器23、有効
シンボル長遅延回路26、相互相関値計算回路27に入
力される。有効シンボル長遅延回路26は、入力された
時間サンプル値系列より、時間軸上で有効シンボル長に
相当する時間だけ遅延した時間サンプル値系列を発生
し、相互相関値計算回路27に渡す。相互相関値計算回
路27は、A/D変換器22から受け取った時間サンプ
ル値系列と、有効シンボル長遅延回路26から受け取っ
た時間サンプル値系列との相互相関値を計算する。相互
相関値の計算結果はインパルス応答検出回路28に入力
される。
【0061】図7に示すように、OFDMの各伝送シン
ボルにはガードインタバルが含まれ、ガードインタバル
の信号波形は有効シンボル期間の信号波形を巡回的に繰
り返したものとなっている。このため、図6の構成で相
互相関値を計算すると、相互相関値計算回路27に入力
される2つの時間サンプル値系列が一致する位置(ガー
ドインタバルの位置)に相関ピークが現れる。すなわ
ち、図1の場合と同様に、ピークが、複数の到来波(希
望波および複数の遅延波)ごとに、各到来波に含まれる
ガードインタバルの位置に現れる。したがって、インパ
ルス応答検出回路28は、相互相関値のピークを検出す
ることにより、遅延波のプロファイル(伝送路のインパ
ルス応答)を検出することができる。
【0062】時間窓位置制御信号発生回路25は、イン
パルス応答検出回路28により検出された伝送路のイン
パルス応答から、離散フーリエ変換を行うための時間窓
の位置を決定し、時間窓の位置を制御するための信号を
発生して、離散フーリエ変換器23に渡す。時間窓位置
制御信号発生回路25の構成および動作は、前述の第1
の実施形態の説明において、図2〜図5を参照しながら
説明した構成および動作と全く同様であり、本実施形態
においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】第1の実施形態、第2の実施形態ともに、
固定受信の場合は、インパルス応答検出回路18および
28において、インパルス応答検出結果の精度を高める
ために、複数回のインパルス応答検出結果を平均化し、
それを最終的なインパルス応答検出結果として出力する
ことができる。また移動受信の場合には、上記の平均化
の回数を減らすか、または平均化を行わないこととし、
インパルス応答検出の速度を高めることができる。すな
わち、想定される受信形態として、固定受信と移動受信
のそれぞれにどの程度の比重を置くかによって、上記の
平均化の回数を調節することにより、最適なインパルス
応答検出を行うことができる。
【0064】
【発明の効果】本発明による直交周波数分割多重方式受
信装置を用いることにより、受信点で観測されるゴース
ト信号の発生状況(伝送路のインパルス応答)に応じ
て、最適な位置に離散フーリエ変換用の時間窓を設定す
ることが可能となるため、従来の固定的な時間窓設定を
用いた場合と比べ、受信品質を向上させることができ
る。
【0065】特に単一周波数ネットワーク(SFN)の
サービスエリア内で、本発明による受信装置を用いた場
合は、高いレベルの前ゴーストが存在する場合でも、安
定した受信が可能となる。また、さまざまな遅延プロフ
ァイルに柔軟に対応し、常に最適な時間窓位置で受信す
ることが可能となる。このため、従来の固定的な時間窓
設定を用いた場合と比較して、カバレッジの大幅な拡大
が期待できる。
【0066】さらに移動受信や携帯受信においても、時
々刻々と変化するゴースト発生状況に応じて、最適な位
置に離散フーリエ変換用の時間窓を設定することが可能
となるため、受信品質を向上させることができる。
【0067】したがって、本発明によれば、受信点で観
測されるゴースト信号の発生状況に応じて、最適な位置
に離散フーリエ変換用の時間窓を設定することができ、
これによって受信品質を向上させることのできるOFD
M方式受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態におけるOFDM方
式受信装置の構成を示すブロック図。
【図2】 本発明の第1の実施形態における時間窓位置
設定の第1の方法を示すタイミング図。
【図3】 本発明の第1の実施形態における時間窓位置
設定の第1の方法における時間窓位置制御信号発生回路
の具体的な構成を示すブロック図。
【図4】 本発明の第1の実施形態における時間窓位置
設定の第2の方法を示すタイミング図。
【図5】 本発明の第1の実施形態における時間窓位置
設定の第2の方法における時間窓位置制御信号発生回路
の具体的な構成を示すブロック図。
【図6】 本発明の第2の実施形態におけるOFDM方
式受信装置の構成を示すブロック図。
【図7】 OFDMの送信信号波形と伝送シンボルの例
を示す図。
【図8】 OFDM変復調器の概略的構成を示す図。
【図9】 離散フーリエ変換用時間窓の設定位置の例を
示す図。
【図10】 単一周波数ネットワーク(SFN)の構成
例を示す図。
【図11】 従来の置局方法とSFNのそれぞれにおけ
る典型的な遅延プロファイルの例を示す図。
【符号の説明】
11…周波数変換器 12…A/D変換器 13…離散フーリエ変換器 14…キャリア復調器 15…時間窓位置制御信号発生回路 151…インパルス応答レベル判定回路 152…しきい値設定回路 153…時間窓位置決定回路 154…時間窓位置制御信号出力回路 155…時間窓内インパルス応答エネルギー計算回路 156…時間窓シフト制御回路 157…時間窓位置決定回路 158…時間窓位置制御信号出力回路 16…固定信号波形メモリ 17…相互相関値計算回路 18…インパルス応答検出回路 21…周波数変換器 22…A/D変換器 23…離散フーリエ変換器 24…キャリア復調器 25…時間窓位置制御信号発生回路 26…有効シンボル長遅延回路 27…相互相関値計算回路 28…インパルス応答検出回路 A…送信装置 A1 …直列並列変換器 A2 …逆離散フーリエ変換回路部 A3 …周波数変換器 B…受信装置 B1 …周波数変換器 B2 …離散フーリエ変換回路部 B3 …並列直列変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣野 二郎 東京都港区赤坂5丁目2番8号 株式会 社次世代デジタルテレビジョン放送シス テム研究所内 (56)参考文献 特開 平10−126288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04J 11/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交周波数分割多重(以下OFDMと略
    称)デジタル変調方式で変調された伝送シンボルを含む
    信号を受信し当該OFDM受信信号を復調する直交周波
    数分割多重方式受信装置において、 前記OFDM受信信号を時間軸上の範囲を規定する時間
    窓の位置に応じて離散フーリエ変換することによりOF
    DM復調する離散フーリエ変換手段と、 前記OFDM受信信号に含まれる遅延波の発生状況を検
    出する遅延波発生状況検出手段と、 この手段で検出された遅延波発生状況に基づいて前記離
    散フーリエ変換手段の時間窓の位置を制御する時間窓位
    置制御手段とを具備し、 前記遅延波発生状況検出手段は、前記OFDM受信信号
    から伝送路のインパルス応答を検出することで前記受信
    信号に含まれる遅延波の発生状況を検出するインパルス
    応答検出回路を備え、 前記時間窓位置制御手段は、前記インパルス応答検出回
    路で検出されたインパルス応答に応じて前記離散フーリ
    エ変換手段の時間窓の位置を制御するものとし、受信側
    で再生されたシンボル同期により定まるOFDMの伝送
    シンボル切り換え位置と伝送路のインパルス応答の最大
    レベルを与えるピーク点の位置とが時間軸上で一致する
    ように、OFDMの伝送シンボル系列と伝送路のインパ
    ルス応答を描いた場合に、前記ピーク点におけるインパ
    ルス応答の最大レベルよりAデシベル(Aはある一定
    値)だけ小さなレベルにしきい値を設定し、このしきい
    値より大きなレベルのインパルス応答成分が離散フーリ
    エ変換を行う時間窓の中に侵入しない位置に時間窓を設
    することを特徴とする直交周波数分割多重方式受信装
    置。
  2. 【請求項2】 直交周波数分割多重(以下OFDMと略
    称)デジタル変調方式で変調された伝送シンボルを含む
    信号を受信し当該OFDM受信信号を復調する直交周波
    数分割多重方式受信装置において、 前記OFDM受信信号を時間軸上の範囲を規定する時間
    窓の位置に応じて離散フーリエ変換することによりOF
    DM復調する離散フーリエ変換手段と、 前記OFDM受信信号に含まれる遅延波の発生状況を検
    出する遅延波発生状況 検出手段と、 この手段で検出された遅延波発生状況に基づいて前記離
    散フーリエ変換手段の時間窓の位置を制御する時間窓位
    置制御手段とを具備し、 前記遅延波発生状況検出手段は、前記OFDM受信信号
    から伝送路のインパルス応答を検出することで前記受信
    信号に含まれる遅延波の発生状況を検出するインパルス
    応答検出回路を備え、 前記時間窓位置制御手段は、前記インパルス応答検出回
    路で検出されたインパルス応答に応じて前記離散フーリ
    エ変換手段の時間窓の位置を制御するものとし、受信側
    で再生されたシンボル同期により定まるOFDMの伝送
    シンボル切り換え位置と伝送路のインパルス応答の最大
    レベルを与えるピーク点の位置とが時間軸上で一致する
    ように、OFDMの伝送シンボル系列と伝送路のインパ
    ルス応答を描いた場合に、前記離散フーリエ変換を行う
    時間窓の中に侵入するインパルス応答のエネルギーが最
    小となる位置に時間窓を設定することを特徴とする 直交
    周波数分割多重方式受信装置。
  3. 【請求項3】 前記時間窓位置制御手段は、十分に小さ
    なしきい値を初期値として時間窓の位置設定を開始し、
    その後、しきい値の値を段階的に増加させながら時間窓
    の位置設定を繰り返し、位置設定可能な最小のしきい値
    に対応する時間窓位置を最終的な時間窓位置とすること
    を特徴とする請求項に記載の直交周波数分割多重方式
    受信装置。
  4. 【請求項4】 前記時間窓位置制御手段は、十分に大き
    なしきい値を初期値として時間窓の位置設定を開始し、
    その後、しきい値の値を段階的に減少させながら時間窓
    の位置設定を繰り返し、位置設定可能な最小のしきい値
    に対応する時間窓位置を最終的な時間窓位置とすること
    を特徴とする請求項に記載の直交周波数分割多重方式
    受信装置。
  5. 【請求項5】 前記時間窓位置制御手段は、 しきい値の値を設定するためのしきい値設定回路と、 前記インパルス応答検出回路からのインパルス応答の各
    成分と前記しきい値設定回路で設定されるしきい値との
    大小関係を判定するインパルス応答レベル判定回路と、 この回路のインパルス応答レベル判定結果を基に時間窓
    の位置を決定する時間窓位置決定回路と、 この回路で決定された位置に時間窓の位置を制御するた
    めの制御信号を生成し前記離散フーリエ変換回路へ出力
    する時間窓位置制御信号出力回路とを備えることを特徴
    とする請求項のいずれかに記載の直交周波数分割
    多重方式受信装置。
  6. 【請求項6】 前記時間窓位置制御手段は、前記OFD
    M受信信号の伝送シンボルの中の左寄りあるいは右寄り
    のある固定位置を前記時間窓の初期位置とし、この初期
    位置から一定の方向にある一定値ずつ段階的に時間窓を
    シフトさせ、一定回数だけ異なる位置に時間窓を設定
    し、時間窓の中に侵入するインパルス応答のエネルギー
    が最小となる位置を求めることにより、最適な時間窓位
    置を決定することを特徴とする請求項に記載の直交周
    波数分割多重方式受信装置。
  7. 【請求項7】 前記時間窓位置制御手段は、前記OFD
    M受信信号の伝送シンボルの中である一定回数だけラン
    ダムな位置に前記時間窓を設定し、時間窓の中に侵入す
    るインパルス応答のエネルギーが最小となる位置を求め
    ることにより、最適な時間窓位置を決定することを特徴
    とする請求項に記載の直交周波数分割多重方式受信装
    置。
  8. 【請求項8】 前記時間窓位置制御手段は、 前記OFDM受信信号の伝送シンボルの中の左寄りある
    いは右寄りのある固定位置を前記時間窓の初期位置と
    し、この初期位置から一定の方向にある一定値ずつ段階
    的に時間窓をシフトさせ、一定回数だけ異なる位置に時
    間窓を設定する時間窓シフト制御回路と、 前記インパルス応答検出回路の検出結果から前記時間窓
    シフト制御回路で設定される時間窓の中に侵入するイン
    パルス応答のエネルギーの合計を計算する時間窓内イン
    パルス応答エネルギー計算回路と、 この回路の計算結果を基に前記時間窓の位置を決定する
    時間窓位置決定回路と、 前記離散フーリエ変換手段の時間窓の位置を前記時間窓
    位置決定回路で決定された時間窓の位置に制御するため
    の制御信号を生成して前記離散フーリエ変換手段へ出力
    する時間窓位置制御信号出力回路とを備えることを特徴
    とする請求項に記載の直交周波数分割多重方式受信装
    置。
  9. 【請求項9】 前記時間窓位置制御手段は、 前記OFDM受信信号の伝送シンボルの中である一定回
    数だけランダムな位置に時間窓を設定する時間窓シフト
    制御回路と、 前記インパルス応答検出回路の検出結果から前記時間窓
    シフト制御回路で設定される時間窓の中に侵入するイン
    パルス応答のエネルギーの合計を計算する時間窓内イン
    パルス応答エネルギー計算回路と、 この回路の計算結果を基に前記時間窓の位置を決定する
    時間窓位置決定回路と、 前記離散フーリエ変換手段の時間窓の位置を前記時間窓
    位置決定回路で決定された時間窓の位置に制御するため
    の制御信号を生成して前記離散フーリエ変換手段へ出力
    する時間窓位置制御信号出力回路とを備えることを特徴
    とする請求項に記載の直交周波数分割多重方式受信装
    置。
  10. 【請求項10】 前記時間窓位置制御回路の時間窓シフ
    ト制御回路は、時間窓をシフトさせる範囲を、全シンボ
    ル期間の両端それぞれ一定の期間を除く期間の中に限定
    することを特徴とする請求項のいずれか
    に記載の直交周波数分割多重方式受信装置。
  11. 【請求項11】 前記時間窓位置制御手段は、複数回の
    インパルス応答検出結果を平均化し、平均化されたイン
    パルス応答検出結果に応じて、離散フーリエ変換を行う
    時間窓の位置を適応的に設定することを特徴とする請求
    乃至10のいずれかに記載の直交周波数分割多重方
    式受信装置。
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