JP2922649B2 - 合成切手 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、郵便切手及び同様な物品の改良に関する
ものであり、特に、新たな又は改良された合成形状の郵
便切手に関するものである。

伝統的には、郵便切手は、目打ちしたシートの形式で
供給されてきた。

このようなシートの片面には、郵便切手の多数列刷り
（multiple rows of impressions）で印刷が施され、通
常矩形形状であり、個々の切手は目打ち線によって分離
することができ、また、このシートの裏面には、水活性
型接着剤がコーティングされている。切手収集家及びそ
の他の者のより多くの変化に富んだ製品への要求に応じ
て、また、製品の市場性を改良するための運動で、近
年、種々の国の郵便当局は、上述した伝統的な郵便切手
の概念から離れた、種々の改良を取り入れるようになっ
た。

幾分異なる傾向では、ブルーエンらの米国特許第4872
706号公報に、郵便広告ラベル（a postage advertising
label）が開示されている。

この郵便広告ラベルは、その片面上に広告メッセージ
をもち、その片隅に定形の郵便切手を接着したものであ
る。

発明の要約 この発明の目的は、合成郵便切手を提供することにあ
り、郵便目的のための郵便局の権限によって提供される
切手デザインに加えて、ユーザーが、さらにイメージま
たはメッセージを加えることによって切手をあつらえる
ことができる手段を提供することにある。

特に、この発明は、比較的大きい通常切手部分と、補
足的で比較的小さいイメージ付与部分とを有する合成郵
便切手であって、通常切手部分は、郵便目的のために利
用される切手デザインを有し、イメージ付与部分は、郵
便目的とは直接関係のないイメージまたはメッセージを
有し、前記各部分が、印刷された表面と、コーティング
した接着性の裏面とをもち、前記通常切手部分の表面
は、その上に、前記イメージ付与部分を収納するための
大きさにした領域の範囲を定め、前記通常切手部分を、
一の郵便物に接着するための使用に適合させ、前記イメ
ージ付与部分を、前記通常切手部分の表面上に範囲を定
めた前記領域に接着するための使用に適合させてなる合
成郵便切手を提供する。

前記２つの部分の各々は、コーティングした糊のつい
た裏面をもち、前記部分は、キャリヤー基板に一時的か
つ解放可能に接着して、使用時にそこから選択的に剥離
可能にするのが好ましい。キャリヤー基板は、通常切手
部分とイメージ付与部分の双方に対して共通であっても
よく、あるいはこれ以外の部分に別個であってもよい。

切手の通常切手部分のみに、バーコード、蛍光線、又
は自動仕分け機で郵便料金を識別しかつ確かめることが
できるように設計された他の手段のような、全て必要な
機械読みとり可能な料金別納郵便物の証印をもつ。

この通常切手部分は、どんな所望形状にもすることが
でき、矩形にしてもよく、また、伝統的な種類の切手シ
ートで提供してもよい。

代替案としてのイメージ付与部分の選択は、ユーザー
が、郵便目的とは直接関係のない適当なイメージやメッ
セージ、例えば誕生日とか記念日などを祝うような適当
なイメージを利用することによって完成した切手をあつ
らえることができるように行うことが好ましい。通常切
手部分は、イメージ付与部分の選択の対象とともに共通
の基盤上に設けるのが便利である。例えば、前記部分
は、堅い厚紙基板の相互連結したパネル上に設けてもよ
く、そのパネルは、ウォーレットを折り畳むとき、切手
部分の表面が内側になるようにウォーレットを形成する
ように折り合わせる。通常切手部分のみが法律上の郵便
切手であり、郵便目的のため、単独で使用しても又はイ
メージ付与部分と組み合わせて使用してもよい。

代案として、共通の基板は、ロール状態の柔軟なフィ
ルムの形式であってもよい。さらに、ユーザーがかなり
多くの同一イメージ付与部分を必要とする場合には、通
常切手部分及びイメージ付与部分を、ロールのような別
個の基板に設けてもよい。

上述した概念は、それ自身かなり多くの応用に対して
役立つことは賞賛されるであろう。例えば、郵便差出人
が、会社及び／又はその製品を明らかにし又は広告する
一枚の又は一組のイメージ付与部分を利用することは可
能であろう。

３枚の矩形パネル10a,10b,10cを有するウォーレット
（wallet）を図１に示す。これらの矩形パネルは、図示
したように折り目によって回動自在に相互連結され、図
２の矢印で示すようにオーバーラップ関係に折り畳むこ
とができ、これによってフラットな矩形パッケージを形
成する。これらのパネルの各々は、その表面の一方に、
すなわち、図２に示すようにウォーレットを折り畳むと
き、内側になる表面に、郵便切手部分の配列をもち、こ
の郵便切手部分の配列は、同一性の便利のため、ここで
は、それぞれ通常切手部分（a definitive part）11と
イメージ付与部分（an image−bearing part）12として
言及する。切手部分11及び12は、別個の部分であり、各
々グラフィック情報をもつ上面と、圧力感度の高い接着
剤のコーティングを含む下面とを有し、この下面は、切
手部分を使用のため必要とするときには、それからたや
すく剥がすことのできるように、ウォーレット部分の表
面に対し、一時的かつ解放可能に切手部分を接着する。
切手部分の剥離性を高めるため、ウォーレットの表面
は、それに対して切手部分のいかなる永久結合をも抑制
できる物質、例えばシリコンのような物質で形成し、又
はこの物質でコーティングしてもよい。

切手部分11及び12は、所望とあらば、いかなる配置に
してもよく、また、図４に示すように、切手部分11に、
印刷した領域を取り囲む白色の縁13を設けてもよい。

図４に最もよく示されているように、通常切手部分11
は、その空白領域14の範囲を、イメージ付与部分12に対
応する大きさに設定する。空白領域の外側の、通常切手
部分11には、切手が属する国15や額面金額に関する情報
を付してある。加えて、通常切手部分11には、バーコー
ド、蛍光線、又は自動郵便物仕分け機が、種々の郵便物
に適用される郵便料金を識別しかつ確かめるのを手助け
するように設計された他の手段のような、機械読みとり
可能な料金別納郵便物の証印を付する。

切手部分の背面に使用した圧力感度の高い接着剤は、
−20℃から＋30℃までの広い温度範囲で、ある程度制限
なく、柔軟性と接着性を維持するような性質を有してい
る。この接着剤は、それが基板パネル10a,10b,10cに対
して制限された範囲にのみ接着し、そこから容易に剥が
すことができるけれども、郵便封筒や小包に用いられる
タイプの未処理のペーパー表面に対して強固でかつ永久
に接着するようにすべきである。好ましい圧力感度の高
い接着剤として商業的に利用できるものとしては、カナ
ダ国オンタリオ州アジャックスのクリーン スティック
−ファッソン社で供給する接着剤がある。剥離性と粘着
性を兼ね備えた糊のついた郵便切手材料を利用してもよ
く、そのような材料としては、オーストラリア国のジャ
ーマニーアンドジャックオーストラリア有限会社のジャ
ックストラットからの材料がある。

この発明の代案としての形式が図５及び図６に示して
あり、図６は、好ましい基板の共通の連続ロール20上に
設けた切手部分11及び12を示したものである。代案とし
て、通常切手部分11を、図５に示すように、一のロール
21上に設け、かつ、イメージ付与部分を、別個のロール
（図示せず）上に設けることができる。例えば、イメー
ジ付与部分の選択をしないで、特殊なユーザーがかなり
多くの同一イメージ付与部分を必要とする場合には、イ
メージ付与部分を別個のロールに設けてもよい。

前述した記載及びそれに添付した図面を用いて、特殊
な好適実施例を説明してきたが、多くの変更が、当業者
によってなされかつ発生することを理解できよう。例え
ば、切手の通常切手部分及びイメージ付与部分は、サイ
ズ、配置、及び外観に関し、ほとんど制限なしに変更す
ることができる。そのような変更のすべては、添付した
クレームの範囲内で行うことができる。

図面の簡単な説明 図１は、この発明の一の好適実施例を示す概略斜視図
である。

図２は、図１に対応した側面図である。

図３は、図１及び図２に示す物品の一部の拡大平面図
である。

図４は、郵便切手の通常切手部分を示す拡大平面図で
ある。

図５及び図６は、代案としての実施例を示す斜視図で
ある。

10,20,21 キャリヤ基板 10a,10b,10c パネル 11 通常切手部分 12 イメージ付与部分 13 白色の縁 14 通常切手部分11の領域 15 国 16 郵便関係情報 20,21 ロール

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G09F 3/02 B42F 5/00

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】比較的大きい通常切手部分（11）と、補足
   的で比較的小さいイメージ付与部分（12）とを有する合
   成郵便切手であって、 通常切手部分（11）は、郵便目的のために利用される切
   手デザインを有し、 イメージ付与部分（12）は、郵便目的とは直接関係のな
   いイメージまたはメッセージを有し、 前記各部分（11），（12）が、印刷された表面と、コー
   ティングした接着性の裏面とをもち、 前記通常切手部分（11）の表面は、その上に、前記イメ
   ージ付与部分（12）を収納するための大きさにした領域
   （14）の範囲を定め、 前記通常切手部分（11）を、一の郵便物に接着するため
   の使用に適合させ、前記イメージ付与部分（12）を、前
   記通常切手部分の表面上に範囲を定めた前記領域（14）
   に接着するための使用に適合させてなる合成郵便切手。
2. 【請求項２】使用前は、少なくとも前記通常切手部分
   （11）又は前記イメージ付与部分（12）を、一時的かつ
   解放可能にキャリヤー基板（10,20,21）に接着してなる
   請求項１記載の合成郵便切手。
3. 【請求項３】前記通常切手部分（11）及び複数の異なる
   イメージ付与部分（12）を、共通のキャリヤー基板（1
   0,20）に一時的に接着して、前記通常切手部分に接着す
   るため、前記イメージ付与部分（12）のいずれか一つの
   使用を選択可能とした請求項２記載の合成郵便切手。
4. 【請求項４】前記共通のキャリヤー基板（10）は、解放
   コーティングをその表面に有し、切手の前記部分（11,1
   2）が容易に剥離することができる比較的堅い厚紙であ
   る請求項３記載の合成郵便切手。
5. 【請求項５】前記共通キャリヤー基板（10）は、ウォー
   レットの形式で折り合わせることができる複数の相互連
   結したパネル（10a,10b,10c）を有し、ウォーレットが
   折り重なった状態のとき、前記切手部分を接着した表面
   は保護される請求項４記載の合成郵便切手。
6. 【請求項６】前記基板（20,21）は、柔軟な性質であ
   り、ロール形状を有する請求項２又は３記載の合成郵便
   切手。
7. 【請求項７】前記ロール形状基板（20）が、前記合成切
   手の両部分（11,12）をもつ請求項６記載の合成郵便切
   手。
8. 【請求項８】前記通常切手部分（11）は、その表面上で
   イメージ付与部分を収容する領域（14）の外側に、郵便
   関係情報（16）を有する請求項１〜７のいずれか１項に
   記載の合成郵便切手。
9. 【請求項９】前記郵便関係情報（16）が、国及び額面金
   額に関係する印刷された情報、国、額面金額、一の郵便
   物に関係した切手の位置及び方位、及び売り場のうちの
   少なくとも一つに関係するを機械判読可能な情報のいく
   つか又は全てを含む請求項８記載の合成郵便切手。