JP2900747B2 - 車両用自動変速制御装置 - Google Patents
車両用自動変速制御装置Info
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- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車速情報とアクセル操
作情報により変速制御される車両用自動変速制御装置に
関する。
作情報により変速制御される車両用自動変速制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多段の自動変速機を搭載した車両
の電子制御自動変速装置としては、車速とスロットル開
度によってギア位置が選択される構成となっているもの
が一般的に知られている。
の電子制御自動変速装置としては、車速とスロットル開
度によってギア位置が選択される構成となっているもの
が一般的に知られている。
【0003】まず、走行時の最適な変速ギア位置の選択
は、エンジンの発生トルクと車速に大きく関係してい
る。ここで、車速は容易に測定することができるが、エ
ンジンの発生トルクは容易に測定することができないた
め、トルクと相関関係の大きいアクセル開度(スロット
ル開度)を測定している。また、A/Tコントロールユ
ニットには、車速とアクセル開度との2つの変数平面上
に変速線が引かれ、最適な変速ギア位置をあらわす変速
マップが予め設定されている。
は、エンジンの発生トルクと車速に大きく関係してい
る。ここで、車速は容易に測定することができるが、エ
ンジンの発生トルクは容易に測定することができないた
め、トルクと相関関係の大きいアクセル開度(スロット
ル開度)を測定している。また、A/Tコントロールユ
ニットには、車速とアクセル開度との2つの変数平面上
に変速線が引かれ、最適な変速ギア位置をあらわす変速
マップが予め設定されている。
【0004】そして、車速センサからの車速検出値と、
アクセル開度センサからのアクセル開度検出値とを変速
マップに対比させることで、プロットされる運転点が変
速線を横切る時、変速させるように構成されている。
アクセル開度センサからのアクセル開度検出値とを変速
マップに対比させることで、プロットされる運転点が変
速線を横切る時、変速させるように構成されている。
【0005】なお、車両によっては、上記運転点の変速
マップ上の位置のみならず、変速後、一定時間は再変速
しないなどの時間遅れ処理などを導入している装置もあ
るが、基本的には、車速とアクセル開度によってギア位
置が選択される構成となっていることには変わりない。
マップ上の位置のみならず、変速後、一定時間は再変速
しないなどの時間遅れ処理などを導入している装置もあ
るが、基本的には、車速とアクセル開度によってギア位
置が選択される構成となっていることには変わりない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電子制御自動変速装置にあっては、基本的に車速と
アクセル開度によってギア位置が選択される構成となっ
ているため、以下のような運転場面においてドライバー
に不満を与えることがある。
来の電子制御自動変速装置にあっては、基本的に車速と
アクセル開度によってギア位置が選択される構成となっ
ているため、以下のような運転場面においてドライバー
に不満を与えることがある。
【0007】(1) 自動変速機搭載車両の運転に慣れたド
ライバーは、一般市街地などでの交差点停止から加速
し、一定の速度で巡航しようとすると、意図的に希望の
速度でアクセルペダルを戻し、自動変速機をオーバード
ライブ位置にシフトさせる。
ライバーは、一般市街地などでの交差点停止から加速
し、一定の速度で巡航しようとすると、意図的に希望の
速度でアクセルペダルを戻し、自動変速機をオーバード
ライブ位置にシフトさせる。
【0008】しかし、ドライバーが巡航したいと思った
らわざわざアクセルを特定量戻すことなくアップシフト
したい。
らわざわざアクセルを特定量戻すことなくアップシフト
したい。
【0009】(2) 高速道路の追い越しや山岳路(登り
坂)で、パワーが足りないのでダウンシフトしたいため
にアクセルを踏み込む。しかし、なかなか変速しないの
でさらに踏み込む。この再度の踏み込みによりやっと変
速する。
坂)で、パワーが足りないのでダウンシフトしたいため
にアクセルを踏み込む。しかし、なかなか変速しないの
でさらに踏み込む。この再度の踏み込みによりやっと変
速する。
【0010】この場合、一回目のアクセル踏み込みでダ
ウンシフトしたい。
ウンシフトしたい。
【0011】(3) 変速制御は、測定される現在の車速と
アクセル開度により変速時を判断したら変速指令を与え
ることで行なわれる。しかし、変速指令が与えられて
も、変速機構の油圧バルブなどでは慣性などにより動作
遅れがあり、瞬時に変速されることは無い。すなわち、
変速指令に対して時間遅れを伴って機械的な変速が行な
われているのが実情である。このため、この機械的な変
速の遅れがドライバーに変速違和感を与えることがあ
る。
アクセル開度により変速時を判断したら変速指令を与え
ることで行なわれる。しかし、変速指令が与えられて
も、変速機構の油圧バルブなどでは慣性などにより動作
遅れがあり、瞬時に変速されることは無い。すなわち、
変速指令に対して時間遅れを伴って機械的な変速が行な
われているのが実情である。このため、この機械的な変
速の遅れがドライバーに変速違和感を与えることがあ
る。
【0012】上記問題に関しては、既に知られているア
クセル開度微分値を用いて変速制御する装置についても
同様である。
クセル開度微分値を用いて変速制御する装置についても
同様である。
【0013】なぜなら、アクセル開度微分値とは、所定
時間でのアクセル開度検出値の変化であり、現在データ
と1つのアクセル開度過去データとを用いて算出される
が、一義的に行なわれることの無いアクセルワークに対
しては、必ずしもアクセル開度微分値情報が、精度の良
いアクセル操作予測情報とはならず、予測精度が低下す
るアクセル急変操作時などにおいてはドライバーに変速
違和感を与える。
時間でのアクセル開度検出値の変化であり、現在データ
と1つのアクセル開度過去データとを用いて算出される
が、一義的に行なわれることの無いアクセルワークに対
しては、必ずしもアクセル開度微分値情報が、精度の良
いアクセル操作予測情報とはならず、予測精度が低下す
るアクセル急変操作時などにおいてはドライバーに変速
違和感を与える。
【0014】また、アクセル開度微分値は、2つのアク
セル開度データを直線で結ぶ線形予測となり、ドライバ
ーが急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを戻すの
を止めた時、アクセル開度微分値情報により考慮される
アクセル操作量のオーバシュート分やアンダーシュート
分が小さく、実際のアクセル操作量ではダウンシフトや
アップシフトしないのにダウンシフトやアップシフトが
行なわれるのは相当なアクセル急操作が行なわれた時に
限られることになり、ドライバーの変速期待に応答する
変速制御が達成されるとは限らない。
セル開度データを直線で結ぶ線形予測となり、ドライバ
ーが急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを戻すの
を止めた時、アクセル開度微分値情報により考慮される
アクセル操作量のオーバシュート分やアンダーシュート
分が小さく、実際のアクセル操作量ではダウンシフトや
アップシフトしないのにダウンシフトやアップシフトが
行なわれるのは相当なアクセル急操作が行なわれた時に
限られることになり、ドライバーの変速期待に応答する
変速制御が達成されるとは限らない。
【0015】本発明は、上記問題に着目してなされたも
ので、第1の目的とするところは、車速情報とアクセル
操作情報により変速制御される車両用自動変速制御装置
において、精度の良いアクセル操作予測によりドライバ
ーに変速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期
待に応答した変速制御を達成することにある。
ので、第1の目的とするところは、車速情報とアクセル
操作情報により変速制御される車両用自動変速制御装置
において、精度の良いアクセル操作予測によりドライバ
ーに変速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期
待に応答した変速制御を達成することにある。
【0016】第2の目的とするところは、第1の目的に
加え、アクセル操作量データの観測エラーやドライバー
の意味の無いアクセル操作時に不適当な変速制御が行な
われるのを禁止することにある。
加え、アクセル操作量データの観測エラーやドライバー
の意味の無いアクセル操作時に不適当な変速制御が行な
われるのを禁止することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため請求項1記載の車両用自動変速制御装置では、3
つ以上のアクセル操作量データに基づき非線形方程式を
用いてアクセル操作量未来値を予測し、車速検出値とア
クセル操作量未来値とに基づいて決定した変速比により
変速制御を行なう手段とした。
るため請求項1記載の車両用自動変速制御装置では、3
つ以上のアクセル操作量データに基づき非線形方程式を
用いてアクセル操作量未来値を予測し、車速検出値とア
クセル操作量未来値とに基づいて決定した変速比により
変速制御を行なう手段とした。
【0018】すなわち、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、エンジンaと駆動輪bとの間に設けられ、多段も
しくは無段の変速比を得る変速手段cと、前記変速手段
cによる変速比を外部からの制御指令により変更する変
速アクチュエータdと、車速を検出する車速検出手段e
と、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段
fと、アクセル操作量検出値を所定時間毎に記憶設定す
るデータ記憶手段gと、3つ以上のアクセル操作量デー
タに基づき非線形方程式を用いてアクセル操作量未来値
を予測するアクセル操作量未来値予測手段hと、車速検
出値とアクセル操作量未来値とに基づいて変速比を決定
する変速比決定手段iと、決定された変速比を得る制御
指令を前記変速アクチュエータdに出力する変速制御手
段jと、を備えていることを特徴とする。
うに、エンジンaと駆動輪bとの間に設けられ、多段も
しくは無段の変速比を得る変速手段cと、前記変速手段
cによる変速比を外部からの制御指令により変更する変
速アクチュエータdと、車速を検出する車速検出手段e
と、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段
fと、アクセル操作量検出値を所定時間毎に記憶設定す
るデータ記憶手段gと、3つ以上のアクセル操作量デー
タに基づき非線形方程式を用いてアクセル操作量未来値
を予測するアクセル操作量未来値予測手段hと、車速検
出値とアクセル操作量未来値とに基づいて変速比を決定
する変速比決定手段iと、決定された変速比を得る制御
指令を前記変速アクチュエータdに出力する変速制御手
段jと、を備えていることを特徴とする。
【0019】上記第2の目的を達成するため請求項2記
載の車両用自動変速制御装置では、アクセル操作量未来
値が、移動平均と移動標準偏差による上限値あるいは下
限値から外れた場合、アクセル操作量未来値を上限値あ
るいは下限値に規定する手段とした。
載の車両用自動変速制御装置では、アクセル操作量未来
値が、移動平均と移動標準偏差による上限値あるいは下
限値から外れた場合、アクセル操作量未来値を上限値あ
るいは下限値に規定する手段とした。
【0020】すなわち、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、請求項1記載の車両用自動変速制御装置におい
て、複数のアクセル操作量データによりアクセル操作量
の移動平均を算出する移動平均算出手段kと、複数のア
クセル操作量データによりアクセル操作量の移動標準偏
差を算出する移動標準偏差算出手段mと、前記アクセル
操作量未来値予測手段hからのアクセル操作量未来値
が、移動平均と移動標準偏差による上限値あるいは下限
値から外れた場合、アクセル操作量未来値を上限値ある
いは下限値に規定するアクセル操作量未来値規定手段n
と、を備えていることを特徴とする。
うに、請求項1記載の車両用自動変速制御装置におい
て、複数のアクセル操作量データによりアクセル操作量
の移動平均を算出する移動平均算出手段kと、複数のア
クセル操作量データによりアクセル操作量の移動標準偏
差を算出する移動標準偏差算出手段mと、前記アクセル
操作量未来値予測手段hからのアクセル操作量未来値
が、移動平均と移動標準偏差による上限値あるいは下限
値から外れた場合、アクセル操作量未来値を上限値ある
いは下限値に規定するアクセル操作量未来値規定手段n
と、を備えていることを特徴とする。
【0021】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0022】アクセル操作をしての走行時には、データ
記憶手段gにおいて、アクセル操作量検出手段fからの
アクセル操作量検出値が所定時間毎に記憶設定され、ア
クセル操作量未来値予測手段hにおいて、3つ以上のア
クセル操作量データに基づき非線形方程式を用いてアク
セル操作量未来値が予測される。そして、変速比決定手
段iにおいて、車速検出手段eからの車速検出値とアク
セル操作量未来値予測手段hからのアクセル操作量未来
値とに基づいて変速比が決定され、変速制御手段jにお
いて、決定された変速比を得る制御指令が変速アクチュ
エータdに出力され、エンジンaと駆動輪bとの間に設
けられた変速手段cの変速比が最適に制御される。
記憶手段gにおいて、アクセル操作量検出手段fからの
アクセル操作量検出値が所定時間毎に記憶設定され、ア
クセル操作量未来値予測手段hにおいて、3つ以上のア
クセル操作量データに基づき非線形方程式を用いてアク
セル操作量未来値が予測される。そして、変速比決定手
段iにおいて、車速検出手段eからの車速検出値とアク
セル操作量未来値予測手段hからのアクセル操作量未来
値とに基づいて変速比が決定され、変速制御手段jにお
いて、決定された変速比を得る制御指令が変速アクチュ
エータdに出力され、エンジンaと駆動輪bとの間に設
けられた変速手段cの変速比が最適に制御される。
【0023】ここで、アクセル操作量未来値の予測を具
体的に述べると、例えば、非線形方程式として2次方程
式を用いる場合、現在データと2つの過去データとの3
つのアクセル操作量データにより3点を通る2次方程式
が決まる。この時間とアクセル操作量を軸とする2次方
程式により現在より所定時間先のアクセル操作量、つま
りアクセル操作量未来値を予測することができる。
体的に述べると、例えば、非線形方程式として2次方程
式を用いる場合、現在データと2つの過去データとの3
つのアクセル操作量データにより3点を通る2次方程式
が決まる。この時間とアクセル操作量を軸とする2次方
程式により現在より所定時間先のアクセル操作量、つま
りアクセル操作量未来値を予測することができる。
【0024】したがって、3つ以上のアクセル操作量デ
ータを用いることによって精度良くアクセル操作予測が
なされ、この予測により実際より先のアクセル操作量未
来値に基づいて変速制御が行なわれることにより機械的
な変速の時間遅れが補償され、ドライバーに変速違和感
を与えることがない。
ータを用いることによって精度良くアクセル操作予測が
なされ、この予測により実際より先のアクセル操作量未
来値に基づいて変速制御が行なわれることにより機械的
な変速の時間遅れが補償され、ドライバーに変速違和感
を与えることがない。
【0025】また、非線形方程式を用いることによりド
ライバーが急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを
戻すのを止めた時、実際のアクセル操作量より踏み込み
時は大きく踏み戻し時は小さくなる。しかし、このオー
バシュート分やアンダーシュート分により、実際のアク
セル操作量ではダウンシフトやアップシフトしないのに
ダウンシフトやアップシフトの可能性が高まり、ドライ
バーの変速期待に応答した変速制御が達成される。
ライバーが急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを
戻すのを止めた時、実際のアクセル操作量より踏み込み
時は大きく踏み戻し時は小さくなる。しかし、このオー
バシュート分やアンダーシュート分により、実際のアク
セル操作量ではダウンシフトやアップシフトしないのに
ダウンシフトやアップシフトの可能性が高まり、ドライ
バーの変速期待に応答した変速制御が達成される。
【0026】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0027】アクセル操作量未来値を決める時、移動平
均算出手段kにおいて、複数のアクセル操作量データに
よりアクセル操作量の移動平均が算出され、移動標準偏
差算出手段mにおいて、複数のアクセル操作量データに
よりアクセル操作量の移動標準偏差が算出され、アクセ
ル操作量未来値規定手段nにおいて、アクセル操作量未
来値予測手段hからのアクセル操作量未来値が、移動平
均と移動標準偏差による上限値あるいは下限値から外れ
た場合、アクセル操作量未来値が上限値あるいは下限値
に規定される。
均算出手段kにおいて、複数のアクセル操作量データに
よりアクセル操作量の移動平均が算出され、移動標準偏
差算出手段mにおいて、複数のアクセル操作量データに
よりアクセル操作量の移動標準偏差が算出され、アクセ
ル操作量未来値規定手段nにおいて、アクセル操作量未
来値予測手段hからのアクセル操作量未来値が、移動平
均と移動標準偏差による上限値あるいは下限値から外れ
た場合、アクセル操作量未来値が上限値あるいは下限値
に規定される。
【0028】したがって、アクセル操作量検出手段fの
故障などによるアクセル操作量データの観測エラーやア
クセルばたつかせなどのドライバーの意味の無いアクセ
ル操作時に、アクセル操作量未来値が上限値あるいは下
限値に規定され、規定がない場合のような不適当な変速
制御が行なわれるのが禁止される。
故障などによるアクセル操作量データの観測エラーやア
クセルばたつかせなどのドライバーの意味の無いアクセ
ル操作時に、アクセル操作量未来値が上限値あるいは下
限値に規定され、規定がない場合のような不適当な変速
制御が行なわれるのが禁止される。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0030】まず、構成を説明する。
【0031】図2は本発明実施例の車両用自動変速制御
装置が適用された自動変速制御システム図である。
装置が適用された自動変速制御システム図である。
【0032】図2において、1はエンジン、2はオート
マチックトランスミッション、3は車速センサ(車速検
出手段eに相当)、4はアクセル開度センサ(アクセル
操作量検出手段fに相当)、5はA/Tコントロールユ
ニットである。
マチックトランスミッション、3は車速センサ(車速検
出手段eに相当)、4はアクセル開度センサ(アクセル
操作量検出手段fに相当)、5はA/Tコントロールユ
ニットである。
【0033】前記オートマチックトランスミッション2
は、トルクコンバータが内蔵されたトルクコンバータ部
2aと、プラネタリーギヤにより前進4速を得る変速機
構部2b(変速手段cに相当)と、第1シフトソレノイ
ド2c及び第2シフトソレノイド2d(変速アクチュエ
ータdに相当)が設けられた油圧コントロールユニット
2eと、図外の駆動輪に連結される出力軸2dとを有し
て構成されいる。
は、トルクコンバータが内蔵されたトルクコンバータ部
2aと、プラネタリーギヤにより前進4速を得る変速機
構部2b(変速手段cに相当)と、第1シフトソレノイ
ド2c及び第2シフトソレノイド2d(変速アクチュエ
ータdに相当)が設けられた油圧コントロールユニット
2eと、図外の駆動輪に連結される出力軸2dとを有し
て構成されいる。
【0034】前記A/Tコントロールユニット5は、車
速センサ3及びアクセル開度センサ4からの入力信号を
処理する入力回路と、変速マップやアクセル開度データ
を記憶するRAM(データ記憶手段gに相当)及びRO
Mと、変速制御に関する各種の演算処理を行なうCPU
と、演算処理結果に基づいて両シフトソレノイド2c,
2dに駆動電流を出力する出力ドライバーとを有して構
成されている。
速センサ3及びアクセル開度センサ4からの入力信号を
処理する入力回路と、変速マップやアクセル開度データ
を記憶するRAM(データ記憶手段gに相当)及びRO
Mと、変速制御に関する各種の演算処理を行なうCPU
と、演算処理結果に基づいて両シフトソレノイド2c,
2dに駆動電流を出力する出力ドライバーとを有して構
成されている。
【0035】次に、作用を説明する。
【0036】[変速制御処理]図3はA/Tコントロー
ルユニット5で行なわれる変速制御処理作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
ルユニット5で行なわれる変速制御処理作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップについて説明す
る。
【0037】ステップ30では、車速Vとアクセル開度
未来値THV+1が読み込まれる。
未来値THV+1が読み込まれる。
【0038】ここで、アクセル開度未来値THV+1は、図
5に示すアクセル開度未来値予測処理により得られた最
新値とする。
5に示すアクセル開度未来値予測処理により得られた最
新値とする。
【0039】ステップ31では、車速V及びアクセル開
度未来値THV+1と変速マップとを対比する。
度未来値THV+1と変速マップとを対比する。
【0040】ここで、変速マップは、図4に示すよう
に、マップ自体は通常の変速制御で用いられる車速−ア
クセル開度マップであり、このマップにおいて、縦軸の
アクセル開度に代えてアクセル開度未来値としたものを
用いる。
に、マップ自体は通常の変速制御で用いられる車速−ア
クセル開度マップであり、このマップにおいて、縦軸の
アクセル開度に代えてアクセル開度未来値としたものを
用いる。
【0041】ステップ32では、車速V及びアクセル開
度未来値THV+1で決まる運転点の変速マップ上での位置
によりギア位置を決める(変速比決定手段iに相当)。
度未来値THV+1で決まる運転点の変速マップ上での位置
によりギア位置を決める(変速比決定手段iに相当)。
【0042】ステップ33では、ステップ32で決めら
れたギア位置が得られる制御指令が両シフトソレノイド
2c,2dに出力される(変速制御手段jに相当)。
れたギア位置が得られる制御指令が両シフトソレノイド
2c,2dに出力される(変速制御手段jに相当)。
【0043】[アクセル開度未来値予測処理]図5はA
/Tコントロールユニット5で行なわれるアクセル開度
未来値予測処理作動の流れを示すフローチャートで、以
下、各ステップについて説明する。
/Tコントロールユニット5で行なわれるアクセル開度
未来値予測処理作動の流れを示すフローチャートで、以
下、各ステップについて説明する。
【0044】ステップ50では、A/Tコントロールユ
ニット5のRAMに記憶されている時刻(t0 )でのア
クセル開度THV0 と、時刻(t0 −Δt)でのアクセル
開度THV-1と、時刻(t0 −2Δt)でのアクセル開度
THV-2とが読み込まれる。
ニット5のRAMに記憶されている時刻(t0 )でのア
クセル開度THV0 と、時刻(t0 −Δt)でのアクセル
開度THV-1と、時刻(t0 −2Δt)でのアクセル開度
THV-2とが読み込まれる。
【0045】ステップ51では、上記3点を通る2次方
程式、 y=ax2 +bx+c 3点のデータを代入し、係数のa,b,cを3つの連立
方程式により算出する。 ここで、THV0 =y0 t0 =x0 THV-1=y1 t0 −Δt=x1 THV-2=y2 t0 −2Δt=x2 とする。
程式、 y=ax2 +bx+c 3点のデータを代入し、係数のa,b,cを3つの連立
方程式により算出する。 ここで、THV0 =y0 t0 =x0 THV-1=y1 t0 −Δt=x1 THV-2=y2 t0 −2Δt=x2 とする。
【0046】ステップ52では、ステップ51で求めた
a,b,cを用いてアクセル開度未来値THV+1を下記の
2次方程式により算出する。
a,b,cを用いてアクセル開度未来値THV+1を下記の
2次方程式により算出する。
【0047】 THV+1=a(t0 +Δt)2 +b(t0 +Δt)+c 以上のステップ50〜52は、アクセル操作量未来値予
測手段hに相当する。
測手段hに相当する。
【0048】ステップ53では、前回求めたアクセル開
度移動平均xAt-1とステップ52でのアクセル開度未来
値THV+1を用いてアクセル開度移動平均xAtが下記の式
により算出されると共に、前回求めたアクセル開度移動
標準偏差σt-1 と今回の標準偏差(アクセル開度移動平
均xAtとアクセル開度未来値THV+1との差の絶対値)を
用いてアクセル開度移動標準偏差σt が下記の式により
算出される(移動平均算出手段k及び移動標準偏差算出
手段mに相当)。
度移動平均xAt-1とステップ52でのアクセル開度未来
値THV+1を用いてアクセル開度移動平均xAtが下記の式
により算出されると共に、前回求めたアクセル開度移動
標準偏差σt-1 と今回の標準偏差(アクセル開度移動平
均xAtとアクセル開度未来値THV+1との差の絶対値)を
用いてアクセル開度移動標準偏差σt が下記の式により
算出される(移動平均算出手段k及び移動標準偏差算出
手段mに相当)。
【0049】xAt=(9・xAt-1+THVO )/10 σt =(9・σt-1 +|xAt−THVO |)/10 ステップ54では、アクセル開度未来値THV+1が(xAt
−σt )未満かどうかが判断される。
−σt )未満かどうかが判断される。
【0050】ステップ55では、ステップ54でYES
と判断された時、アクセル開度未来値THV+1が、THV+1
=xAt−σt の下限値に規定される。
と判断された時、アクセル開度未来値THV+1が、THV+1
=xAt−σt の下限値に規定される。
【0051】ステップ56では、アクセル開度未来値T
HV+1が(xAt+σt )を超えているかどうかが判断され
る。
HV+1が(xAt+σt )を超えているかどうかが判断され
る。
【0052】ステップ57では、ステップ56でYES
と判断された時、アクセル開度未来値THV+1が、THV+1
=xAt+σt の上限値に規定される。
と判断された時、アクセル開度未来値THV+1が、THV+1
=xAt+σt の上限値に規定される。
【0053】以上のステップ54〜57は、アクセル操
作量未来値規定手段nに相当する。
作量未来値規定手段nに相当する。
【0054】[アクセル開度未来値予測について]本発
明の最も特徴とするところは、アクセル操作予測手法で
あるので、この点について言及する。
明の最も特徴とするところは、アクセル操作予測手法で
あるので、この点について言及する。
【0055】一般的にドライバーのアクセル操作は、ド
ライバーに対する入力情報やドライバー自身の意志によ
り変化する。よって、正確にドライバーのアクセル操作
を予測することは不可能である。しかし、ドライバーの
過去のアクセル操作のパターンから近未来(1秒以内)
のアクセル操作の傾向を予測することは不可能ではな
い。
ライバーに対する入力情報やドライバー自身の意志によ
り変化する。よって、正確にドライバーのアクセル操作
を予測することは不可能である。しかし、ドライバーの
過去のアクセル操作のパターンから近未来(1秒以内)
のアクセル操作の傾向を予測することは不可能ではな
い。
【0056】そこで、アクセル操作量のモデル化により
アクセル操作予測を行なうことを考える。一般的に操作
量のモデル化は、統計的な手法により、例えば、自己回
帰式や重回帰式によって同定される。しかし、こうした
手法では最小自乗法により処理されるため、処理のため
のデータを記憶しておくためのRAM容量が多量に必要
となり、また、演算処理に時間を要するという問題があ
る。
アクセル操作予測を行なうことを考える。一般的に操作
量のモデル化は、統計的な手法により、例えば、自己回
帰式や重回帰式によって同定される。しかし、こうした
手法では最小自乗法により処理されるため、処理のため
のデータを記憶しておくためのRAM容量が多量に必要
となり、また、演算処理に時間を要するという問題があ
る。
【0057】これに対し、図5のフローチャートのステ
ップ50〜52では、時間間隔が等間隔である3点のア
クセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2により、図6
の点線特性に示すように、3点を通る2次方程式y=a
x2 +bx+cを同定し、この2次方程式上に存在する
(t0 +Δt)のy座標を、Δt後のアクセル開度未来
値THV+1とする手法により、データ記憶容量を少なく、
演算処理時間を短時間にして精度良くアクセル開度未来
値THV+1を得ることができる。
ップ50〜52では、時間間隔が等間隔である3点のア
クセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2により、図6
の点線特性に示すように、3点を通る2次方程式y=a
x2 +bx+cを同定し、この2次方程式上に存在する
(t0 +Δt)のy座標を、Δt後のアクセル開度未来
値THV+1とする手法により、データ記憶容量を少なく、
演算処理時間を短時間にして精度良くアクセル開度未来
値THV+1を得ることができる。
【0058】ところが、このように予測が簡便になった
反面、統計的な処理をしていないことが災いして、3点
のアクセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2におい
て、センサ接点不良などによるデータの観測エラーやド
ライバーの一慣性のない動作(例えば、意味のないアク
セルのばたつかせ)によって、アクセル開度未来値THV
+1が不連続的に変化することがある。なお、統計的に処
理していれば、こうした一瞬のエラーは、1つの誤差と
して埋もれてしまう。
反面、統計的な処理をしていないことが災いして、3点
のアクセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2におい
て、センサ接点不良などによるデータの観測エラーやド
ライバーの一慣性のない動作(例えば、意味のないアク
セルのばたつかせ)によって、アクセル開度未来値THV
+1が不連続的に変化することがある。なお、統計的に処
理していれば、こうした一瞬のエラーは、1つの誤差と
して埋もれてしまう。
【0059】そこで、こうした主にセンサの観測エラー
によるエラー予測によってきわめて不適当な変速が行な
われるのを禁止するため、アクセル開度未来値THV+1に
制限を設けて範囲を設定し、この範囲を逸脱した予測に
対しては、その予測によるアクセル開度未来値THV+1を
用いずに、範囲の上限値もしくは下限値をアクセル開度
未来値THV+1として代用する手法を採った。
によるエラー予測によってきわめて不適当な変速が行な
われるのを禁止するため、アクセル開度未来値THV+1に
制限を設けて範囲を設定し、この範囲を逸脱した予測に
対しては、その予測によるアクセル開度未来値THV+1を
用いずに、範囲の上限値もしくは下限値をアクセル開度
未来値THV+1として代用する手法を採った。
【0060】具体的には、図5のステップ53〜57で
行なわれる手法であり、この処理によりアクセル開度未
来値THV+1は、下記のように設定される。
行なわれる手法であり、この処理によりアクセル開度未
来値THV+1は、下記のように設定される。
【0061】1)xAt−σt ≦THV+1≦xAt+σt のとき THV+1=a(t0 +Δt)2 +b(t0 +Δt)+c 2)THV+1<xAt−σt のとき THV+1=xAt−σt (下限値) 3)THV+1>xAt+σt のとき THV+1=xAt+σt (上限値) [変速制御作用]上記のように設定されたアクセル開度
未来値THV+1をアクセル操作情報として変速制御が行な
われるが、その特徴的な作用について言及する。
未来値THV+1をアクセル操作情報として変速制御が行な
われるが、その特徴的な作用について言及する。
【0062】第1に、3点のアクセル開度データTHV0
,THV-1,THV-2を用いることによって精度良くアク
セル開度未来値THV+1が得られ、この予測により実際よ
り先のアクセル開度未来値THV+1に基づいて変速制御が
行なわれることにより機械的な変速の時間遅れが補償さ
れ、ドライバーに変速違和感を与えることがない。
,THV-1,THV-2を用いることによって精度良くアク
セル開度未来値THV+1が得られ、この予測により実際よ
り先のアクセル開度未来値THV+1に基づいて変速制御が
行なわれることにより機械的な変速の時間遅れが補償さ
れ、ドライバーに変速違和感を与えることがない。
【0063】第2に、非線形方程式である2次方程式を
用いることによりドライバーが急にアクセルを踏むのを
止めたりアクセルを戻すのを止めた時、実際のアクセル
操作量より踏み込み時は大きく踏み戻し時は小さくな
る。しかし、このオーバシュート分やアンダーシュート
分により、実際のアクセル操作量ではダウンシフトやア
ップシフトしないのにダウンシフトやアップシフトの可
能性が高まり、ドライバーの変速期待に応答した変速制
御が達成される。
用いることによりドライバーが急にアクセルを踏むのを
止めたりアクセルを戻すのを止めた時、実際のアクセル
操作量より踏み込み時は大きく踏み戻し時は小さくな
る。しかし、このオーバシュート分やアンダーシュート
分により、実際のアクセル操作量ではダウンシフトやア
ップシフトしないのにダウンシフトやアップシフトの可
能性が高まり、ドライバーの変速期待に応答した変速制
御が達成される。
【0064】つまり、図7に示すように、ドライバーが
急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを戻すのを止
めた時、アクセル開度未来値は実アクセル開度値より踏
み込み時は大きく踏み戻し時は小さくなっている。これ
はやむを得ないことで、ドライバーが突然思いついたア
クセル操作は予測できないからである。
急にアクセルを踏むのを止めたりアクセルを戻すのを止
めた時、アクセル開度未来値は実アクセル開度値より踏
み込み時は大きく踏み戻し時は小さくなっている。これ
はやむを得ないことで、ドライバーが突然思いついたア
クセル操作は予測できないからである。
【0065】ところで、逆に、このオーバシュート分や
アンダーシュート分が問題をうまく解決してくれる。
アンダーシュート分が問題をうまく解決してくれる。
【0066】すなわち、車速とアクセル開度に基づく従
来変速制御装置での不都合は、実験データの解析の結
果、まさに上記オーバシュート部やアンダーシュート部
で発生しているのである。具体的には、ドライバーがダ
ウンシフトを期待してアクセルを急に踏み込み、途中で
止めたとする。この時、予測によるアクセル開度未来値
は実アクセル開度値よりオーバシュートし、実アクセル
開度値では変速マップ上でダウンシフトしなくても、こ
のアクセル開度未来値ではオーバシュート分だけ大きな
値となることで、再度のアクセル踏み込み操作を行なわ
ないでもダウンシフトが実行される。アップシフトの場
合も同様であり、アクセル開度未来値ではアンダーシュ
ート分だけ小さな値となることで、十分なアクセル戻し
操作を行なわないでもアップシフトが実行される。
来変速制御装置での不都合は、実験データの解析の結
果、まさに上記オーバシュート部やアンダーシュート部
で発生しているのである。具体的には、ドライバーがダ
ウンシフトを期待してアクセルを急に踏み込み、途中で
止めたとする。この時、予測によるアクセル開度未来値
は実アクセル開度値よりオーバシュートし、実アクセル
開度値では変速マップ上でダウンシフトしなくても、こ
のアクセル開度未来値ではオーバシュート分だけ大きな
値となることで、再度のアクセル踏み込み操作を行なわ
ないでもダウンシフトが実行される。アップシフトの場
合も同様であり、アクセル開度未来値ではアンダーシュ
ート分だけ小さな値となることで、十分なアクセル戻し
操作を行なわないでもアップシフトが実行される。
【0067】次に、効果を説明する。
【0068】(1)車速情報とアクセル操作情報により
変速制御される車両用自動変速制御装置において、3点
のアクセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2に基づき
2次方程式を用いてアクセル開度未来値THV+1を予測
し、車速Vとアクセル開度未来値THV+1とに基づいて決
定したギア位置により変速制御を行なう装置としたた
め、精度の良いアクセル操作予測によりドライバーに変
速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期待に応
答した変速制御を達成することができる。
変速制御される車両用自動変速制御装置において、3点
のアクセル開度データTHV0 ,THV-1,THV-2に基づき
2次方程式を用いてアクセル開度未来値THV+1を予測
し、車速Vとアクセル開度未来値THV+1とに基づいて決
定したギア位置により変速制御を行なう装置としたた
め、精度の良いアクセル操作予測によりドライバーに変
速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期待に応
答した変速制御を達成することができる。
【0069】(2)アクセル操作量未来値THV+1が、ア
クセル開度移動平均xAtとアクセル開度移動標準偏差σ
t による上限値(xAt+σt )あるいは下限値(xAt−
σt )から外れた場合、アクセル操作量未来値THV+1を
上限値(xAt+σt )あるいは下限値(xAt−σt )に
規定する装置としたため、アクセル開度データの観測エ
ラーやドライバーの意味の無いアクセル操作時に不適当
な変速制御が行なわれるのを禁止することできる。
クセル開度移動平均xAtとアクセル開度移動標準偏差σ
t による上限値(xAt+σt )あるいは下限値(xAt−
σt )から外れた場合、アクセル操作量未来値THV+1を
上限値(xAt+σt )あるいは下限値(xAt−σt )に
規定する装置としたため、アクセル開度データの観測エ
ラーやドライバーの意味の無いアクセル操作時に不適当
な変速制御が行なわれるのを禁止することできる。
【0070】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0071】例えば、実施例では、多段の自動変速機へ
の適用例を示したが、変速比が無段階に変更される無段
変速機(CVT)へも適用することができる。この場
合、多段の自動変速機と同様に、変速マップはそのまま
で変速入力情報としてのアクセル開度に代えアクセル開
度未来値を用いるようにする。
の適用例を示したが、変速比が無段階に変更される無段
変速機(CVT)へも適用することができる。この場
合、多段の自動変速機と同様に、変速マップはそのまま
で変速入力情報としてのアクセル開度に代えアクセル開
度未来値を用いるようにする。
【0072】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、車速
情報とアクセル操作情報により変速制御される車両用自
動変速制御装置において、3つ以上のアクセル操作量デ
ータに基づき非線形方程式を用いてアクセル操作量未来
値を予測し、車速検出値とアクセル操作量未来値とに基
づいて決定した変速比により変速制御を行なう手段とし
たため、精度の良いアクセル操作予測によりドライバー
に変速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期待
に応答した変速制御を達成することができるという効果
が得られる。
情報とアクセル操作情報により変速制御される車両用自
動変速制御装置において、3つ以上のアクセル操作量デ
ータに基づき非線形方程式を用いてアクセル操作量未来
値を予測し、車速検出値とアクセル操作量未来値とに基
づいて決定した変速比により変速制御を行なう手段とし
たため、精度の良いアクセル操作予測によりドライバー
に変速違和感を与えることなく、ドライバーの変速期待
に応答した変速制御を達成することができるという効果
が得られる。
【0073】請求項2記載の本発明にあっては、アクセ
ル操作量未来値が、移動平均と移動標準偏差による上限
値あるいは下限値から外れた場合、アクセル操作量未来
値を上限値あるいは下限値に規定する手段を設けたた
め、上記効果に加え、アクセル操作量データの観測エラ
ーやドライバーの意味の無いアクセル操作時に不適当な
変速制御が行なわれるのを禁止することができるという
効果が得られる。
ル操作量未来値が、移動平均と移動標準偏差による上限
値あるいは下限値から外れた場合、アクセル操作量未来
値を上限値あるいは下限値に規定する手段を設けたた
め、上記効果に加え、アクセル操作量データの観測エラ
ーやドライバーの意味の無いアクセル操作時に不適当な
変速制御が行なわれるのを禁止することができるという
効果が得られる。
【図1】本発明の車両用自動変速制御装置を示すクレー
ム対応図である。
ム対応図である。
【図2】実施例の車両用自動変速制御装置が適用された
変速制御システム図である。
変速制御システム図である。
【図3】実施例装置のA/Tコントロールユニットで行
なわれる変速制御処理作動の流れを示すフローチャート
である。
なわれる変速制御処理作動の流れを示すフローチャート
である。
【図4】実施例装置のA/Tコントロールユニットに記
憶設定されている変速マップ図である。
憶設定されている変速マップ図である。
【図5】実施例装置のA/Tコントロールユニットで行
なわれるアクセル開度未来値予測処理作動の流れを示す
フローチャートである。
なわれるアクセル開度未来値予測処理作動の流れを示す
フローチャートである。
【図6】実施例装置でのアクセル開度未来値予測手法を
グラフに表した図である。
グラフに表した図である。
【図7】実アクセル開度値とアクセル開度未来値との関
係を示すシミュレーション結果図である。
係を示すシミュレーション結果図である。
a エンジン b 駆動輪 c 変速手段 d 変速アクチュエータ e 車速検出手段 f アクセル操作量検出手段 g データ記憶手段 h アクセル操作量未来値予測手段 i 変速比決定手段 j 変速制御手段 k 移動平均算出手段 m 移動標準偏差算出手段 n アクセル操作量未来値規定手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60K 41/00 - 41/28 F02D 41/00 - 45/00
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンと駆動輪との間に設けられ、多
段もしくは無段の変速比を得る変速手段と、 前記変速手段による変速比を外部からの制御指令により
変更する変速アクチュエータと、 車速を検出する車速検出手段と、 アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、 アクセル操作量検出値を所定時間毎に記憶設定するデー
タ記憶手段と、 3つ以上のアクセル操作量データに基づき非線形方程式
を用いてアクセル操作量未来値を予測するアクセル操作
量未来値予測手段と、 車速検出値とアクセル操作量未来値とに基づいて変速比
を決定する変速比決定手段と、 決定された変速比を得る制御指令を前記変速アクチュエ
ータに出力する変速制御手段と、 を備えていることを特徴とする車両用自動変速制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用自動変速制御装置
において、 複数のアクセル操作量データによりアクセル操作量の移
動平均を算出する移動平均算出手段と、 複数のアクセル操作量データによりアクセル操作量の移
動標準偏差を算出する移動標準偏差算出手段と、 前記アクセル操作量未来値予測手段からのアクセル操作
量未来値が、移動平均と移動標準偏差による上限値ある
いは下限値から外れた場合、アクセル操作量未来値を上
限値あるいは下限値に規定するアクセル操作量未来値規
定手段と、 を備えていることを特徴とする車両用自動変速制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8422693A JP2900747B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 車両用自動変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8422693A JP2900747B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 車両用自動変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06300125A JPH06300125A (ja) | 1994-10-28 |
JP2900747B2 true JP2900747B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=13824569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8422693A Expired - Fee Related JP2900747B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 車両用自動変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2900747B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4858036B2 (ja) * | 2006-09-20 | 2012-01-18 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の運動制御装置、及び加速期待値算出装置 |
JP6866841B2 (ja) | 2017-12-20 | 2021-04-28 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
-
1993
- 1993-04-12 JP JP8422693A patent/JP2900747B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06300125A (ja) | 1994-10-28 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |