[go: up one dir, main page]

JP2869025B2 - ベルト用抗張体及びベルト - Google Patents

ベルト用抗張体及びベルト

Info

Publication number
JP2869025B2
JP2869025B2 JP7187198A JP18719895A JP2869025B2 JP 2869025 B2 JP2869025 B2 JP 2869025B2 JP 7187198 A JP7187198 A JP 7187198A JP 18719895 A JP18719895 A JP 18719895A JP 2869025 B2 JP2869025 B2 JP 2869025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
twists
twisted
rubber
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7187198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0942382A (ja
Inventor
英昭 川原
政喜 落合
栄二郎 中嶋
祐二 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16201817&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2869025(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP7187198A priority Critical patent/JP2869025B2/ja
Priority to US08/680,650 priority patent/US5735763A/en
Priority to EP96305265A priority patent/EP0756106A1/en
Priority to CN96111105.4A priority patent/CN1147067A/zh
Publication of JPH0942382A publication Critical patent/JPH0942382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2869025B2 publication Critical patent/JP2869025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/04V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber
    • F16G5/06V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber with reinforcement bonded by the rubber
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/44Yarns or threads characterised by the purpose for which they are designed
    • D02G3/447Yarns or threads for specific use in general industrial applications, e.g. as filters or reinforcement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G1/00Driving-belts
    • F16G1/06Driving-belts made of rubber
    • F16G1/08Driving-belts made of rubber with reinforcement bonded by the rubber
    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2101/00Inorganic fibres
    • D10B2101/02Inorganic fibres based on oxides or oxide ceramics, e.g. silicates
    • D10B2101/06Glass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種のベルトに
埋設されるベルト用抗張体及びそれを用いたベルトの技
術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、歯付ベルト等の伝動ベルトで
は、強度、強靭性或いは寸法安定性を向上させるため
に、ガラス繊維からなるガラスコードを抗張体としてベ
ルト本体に埋設することが広く行われている。
【0003】例えば、自動車用エンジンのカムシャフト
駆動におけるタイミングベルトの場合では、ガラスコー
ドは、図4に拡大して示すように、各々、ガラスフィラ
メントa,a,…が集束されてなる複数本のストランド
を引き揃え、これに所定の下撚りを施して下撚り糸bと
し、この下撚り糸bを複数本引き揃えて上記下撚りとは
逆方向に所定の上撚りを施すことで構成されており、一
般には、ECG150−3/13(各々、フィラメント
径が9μmでかつ大きさが15,000ヤード/ポンド
である3本のストランドを引き揃えて1インチ当たり
2.0回の下撚りを施して下撚り糸とし、この下撚り糸
を13本引き揃えて1インチ当たり2.0回の上撚りを
施してなるコード)が使用されている。
【0004】ところで、降雨時の自動車走行等の多湿条
件下では、水分がガラスコードの屈曲による疲労劣化を
促進することから、ベルトの強力低下が著しく、ベルト
の切断が起こり易いという問題がある。
【0005】そこで、従来では、上記耐水屈曲疲労性を
向上させるために、例えば実開昭62−174139号
公報に記載されているように、ガラスコードの下撚り数
を2.0〜2.5回/25mmの範囲に、また上撚り数
を1.4〜2.0回/25mmの範囲にそれぞれ設定す
るようにしたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
のエンジンルーム内における温度上昇化傾向等の種々の
悪条件を考慮すると、上記従来の対策をもってしても実
際には不十分であるといわざるを得ず、未だ改良の余地
がある。
【0007】この発明は係る点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、複数本の引き揃えられ
た下撚り糸に上撚りを施したガラスコードからなるベル
ト用抗張体において、上撚りによってもたらされる効果
を積極的に活用することで、多湿下においても強力低下
を引き起こし難い優れた耐水屈曲疲労性が得られるよう
にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、ガラスコードの水分による
屈曲疲労は、図4に示すように、下撚り糸b,b,…間
に形成されている空隙cに外部からの水が溜まるため
に、下撚り糸b,b,…間の密着性を阻害してコードの
構造が損なわれることにより生じるものであるとの知見
に基づき、上撚り数を従来よりもできるだけ多くして上
記空隙cを絞り潰すようにすることで、優れた耐水屈曲
疲労性が得られるようにした。
【0009】具体的には、この発明は、複数本の下撚り
糸が引き揃えられた状態で該下撚りとは逆方向の上撚り
が施されてなるベルト用抗張体において、上記下撚り糸
は、各々レゾルシン及びホルマリンの初期縮合物とゴム
ラテックスとの混合物を主成分とする処理液に浸漬され
た後に熱処理された複数本のガラスフィラメント束が引
き揃えられて下撚りが施されてなるものであり、上記下
撚り数は、1インチ当たり1.0〜4.0回にされ、上
記上撚り数は、上記下撚り糸間の空隙が絞り潰されて略
無くなるように1インチ当たり2.4〜3.5回にさ
れ、総フィラメント本数は4000〜7000本の範囲
であるようにしたことを特徴とする。
【0010】上記構成において、下撚り糸間の空隙は、
上撚りにより絞り潰されて略無くなっているので、外部
から浸入した水が抗張体の内部に滞留するのを未然に防
止でき、結果として、ベルトの耐水屈曲疲労性は大きく
改善される。
【0011】尚、上記ガラスフィラメントは、特に限定
されるものではなく、一般にいう無アルカリガラスフィ
ラメントである。その際に、好ましくはフィラメント径
が8μm以下の高強力ガラスを用いれば、コードの強力
を低下させることなく抗張体の細径化を図ることがで
き、ベルトの屈曲に対し有利に作用する。
【0012】また、上記処理液、すなわちRFLは、レ
ゾルシン及びホルマリンの初期縮合物と、ラテックスと
を混合したものであり、上記ラテックスとしては、特に
限定されるものではないが、スチレン−ブタジエン−ビ
ニルピリジン三元共重合体、クロロスルフォン化ポリエ
チレン、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロ
ルヒドリン、SBR、クロロプレンゴム、塩素化ブタジ
エン、オレフィン−ビニルエステル共重合体及び天然ゴ
ム等のラテックス、又はそれらの混合体が挙げられる。
【0013】下撚り数が1.0回/インチ以上に設定さ
れているから、所要本数の引き揃えられた繊維束が下撚
りされる際に、上記繊維束の引揃えがわるくなることが
回避され、そのような引揃えの不良に起因する抗張体の
強力の低下は未然に防止される。下撚り数の上限が4.
0回/インチとされているから、抗張体の伸びが抑制さ
れ、また、上撚りによる空隙の絞り潰し作用が効率よく
発揮される。換言すれば、下撚り数が4.0回/インチ
を超えると、耐水屈曲疲労性の改善が頭打ちとなり、さ
らには低下傾向もみられるようになる。
【0014】上撚り数が2.4回/インチ以上に設定さ
れているのは、これにより、下撚り糸間の空隙が上撚り
によって絞り潰されて略無くなるからである。そして、
上撚り数の上限が3.5回/インチとされているから、
ベルトに対し優れた耐水屈曲疲労性が必要十分な撚りで
効率よく付与されるようになる。また、撚り数が多過ぎ
ることに起因する伸び易さ等の不具合の発生を回避する
こともできる。
【0015】総フィラメント本数を4000〜7000
本の範囲とするのは、4000本未満であると十分な強
力が得られ難く、一方、7000本を超えると、ガラス
コードの表面歪みが大きくなって曲げに対し不利となる
からである。
【0016】請求項2の発明では、上記ベルト用抗張体
の外層に、ゴムを主成分とする被膜を設ける。この構成
により、ベルト本体のゴムに対するベルト用抗張体の接
着性が向上し、ベルト走行安定性を向上させ、耐水屈曲
疲労性はさらに改善される。尚、上記被膜を構成するた
めのゴム材料としては、特に限定されるものではない
が、ゴムとの接着性を考慮する上で、塩化ゴム、ポリ塩
化ビニル、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリ
エチレン等のハロゲン含有物が好ましい。
【0017】また、上記被膜を形成する方法としては、
ベルト用抗張体をゴム糊に浸漬して熱処理することが挙
げられる。上記の処理をする際に、ゴム等を溶解させる
ために用いられる溶剤としては、特に限定されるもので
はないが、一般には、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素、エーテル類、トリクロロエチレン等
のハロゲン化脂肪族炭化水素等が好適に用いられる。
【0018】請求項3の発明では、上記請求項1又は2
の発明に係るベルト用抗張体を、ベルト本体にベルト長
さ方向に延びるように埋設する。この構成により、ベル
トに対し優れた耐水屈曲疲労性が付与される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図2は、この発明の実施例に係る
歯付ベルトを示し、この歯付ベルトは、ベルト長さ方向
(同図の左右方向)に延びる断面矩形状の背ゴム部1a
の内面側(同図の下面側)に、ベルト長さ方向に所定ピ
ッチ間隔をおいて多数の歯部1b,1b,…が配設され
てなるベルト本体1を有していて、このベルト本体1の
歯部表面にはカバー帆布2が貼着されている。また、上
記背ゴム部1aには、ベルト長さ方向に延びかつベルト
幅方向に所定ピッチ間隔をあけて並ぶようにスパイラル
状に巻かれたベルト用抗張体としてのガラスコード3が
埋設されている。
【0020】具体的には、上記ベルト本体1には、水素
化ニトリルゴムを主原料とするゴム組成物が用いられて
いる。上記カバー帆布2としては、ベルト幅方向に延び
るように配置される糸には6,6ナイロン糸が、またベ
ルト長さ方向に延びるように配置される糸には工業用
6,6ナイロンのウーリー加工糸がそれぞれ使用されて
いる。
【0021】上記ガラスコード3は、図1に拡大して示
すように、各々、RFL処理液に浸漬された後に熱処理
されたガラス繊維としてのガラスフィラメント4,4,
…からなる複数本の繊維束を引き揃えて所定撚り数の下
撚りが施されてなる所要本数の下撚り糸5,5,…に、
該下撚り糸5,5,…が引き揃えられた状態で上記下撚
りとは逆方向の所定撚り数の上撚りを施されてなってい
る。尚、各下撚り糸5のガラスフィラメント4,4,…
間には、上記RFL処理液からなるゴム部が介在してい
る。
【0022】上記歯付ベルトは一般的な圧入法によって
成形されており、その歯数は113、歯部1b,1b,
…のピッチは8mm、ベルト幅は19mmになされてい
る。また、各歯部1bは、ベルト長さ方向において互い
に対向する側面が断面円弧状をなしている。
【0023】そして、この発明の特徴として、上記ガラ
スコード3における各下撚り糸5の下撚り数は、1.0
回/インチ以上に設定されている。そして、下撚り糸
5,5,…は、該下撚り糸5,5,…間の空隙(図4参
照)が絞り潰されて略無くなるように2.4回/インチ
以上の撚り数の上撚りが施されている。
【0024】また、総フィラメント本数は4000〜7
000本の範囲に設定されている。すなわち、総フィラ
メント本数が4000本未満であると十分な強力が得ら
れ難い一方、7000本を超えるとガラスコードの表面
歪みが大きくなり、曲げに対し不利となる。
【0025】具体的には、ガラスフィラメント4として
は、直径7μmの無アルカリ高強力ガラスフィラメント
が用いられており、各繊維束は200本のガラスフィラ
メント4,4,…をそれぞれ集束してなっている。そし
て、3本の繊維束を引き揃えて濃度20重量%のVp−
SBR系RFL処理液に浸漬し、次いで240℃で1分
間の熱処理を行った後、これに2.0回/インチの下撚
りを施して下撚り糸5とし、さらにこの下撚り糸5を1
1本集めて引き揃え、2.4回/インチの上撚りを施し
ている。この結果、総フィラメント本数は6600本
(=200本×3×11)となっている。
【0026】したがって、この実施例によれば、下撚り
糸5,5,…間の空隙が、2.4回/インチの撚り数の
上撚りにより絞り潰されて略無くなった状態であるの
で、外部から浸入した水がガラスコード3の内部に滞留
するのを未然に防止でき、結果として、歯付ベルトの耐
水屈曲疲労性を大きく改善することができる。
【0027】また、下撚りの際に、下撚り数を1.0回
/インチ以上としているので、撚り数の少ないことによ
って繊維束の引揃えがわるくなることを回避でき、よっ
て、引揃えの不良に起因するガラスコード3の強力の低
下を未然に防止することができる。
【0028】さらに、総フィラメント本数を4000〜
7000本の範囲で設定しているので、十分な強力を得
ることができ、かつガラスコードの表面歪みを小さく抑
えて曲げに対し有利に作用させることができる。
【0029】(実験例) 上記実施例の歯付ベルトについて、耐水屈曲疲労性及び
ベルトの経時伸びの各評価を行うための走行試験につい
て説明する。その際に、上記歯付ベルトを発明例1とす
るとともに、そのガラスコードを、クロロスルフォン化
ポリエチレンを主成分としたゴム糊の20重量%溶液に
浸漬し、150℃で1分の雰囲気下で乾燥させることで
別のガラスコードとし、このガラスコードをベルト用抗
張体として用いた他は上記発明例1の場合と同じ歯付ベ
ルトを作製して、これを発明例2とした。
【0030】また、上記発明例2において、下撚り数及
び上撚り数がそれぞれ異なる16種類のガラスコードを
作製し、それをベルト用抗張体とした他は発明例2の場
合と同じ歯付ベルトをそれぞれ作製して、発明例3〜1
3及び比較例1〜5とした。上記発明例1〜13及び比
較例1〜5における下撚り数及び上撚り数を、次の表1
に併せて示す。
【0031】
【表1】
【0032】−注水屈曲疲労試験の要領− 先ず、耐水屈曲性能を調べるために、図3に示すベルト
走行試験機を用いた。この試験機には、4つの大プーリ
31,31,…が同図の上下左右に配置されており、各
々、相隣る大プーリ31,31間には直径が30mmの
小プーリ32がそれぞれ配置されてなっている。そし
て、これらプーリ31,32間に各歯付ベルトAを巻き
掛け、ウエイト33にて歯付ベルトAに40kgfの負
荷をかけた状態で、水滴下口34から1時間に1リット
ルの割合で水を歯付ベルトAの歯底に向けて滴下させな
がら大プーリ31を5500rpmの回転速度で回転さ
せ、歯付ベルトAが破断するまで走行させた。
【0033】−ベルト屈曲試験の要領− 図3と同じレイアウトの走行試験機を用いて各歯付ベル
トを走行させ、屈曲数が1×108 回(一周毎の屈曲数
は4回)に達した時点での歯付ベルトの伸び率(%)を
測定した。その際に、水は滴下させなかった。
【0034】−試験結果− 以上の試験結果は、上記の表1に併せて示されていると
おりである。表1の試験結果から明らかなように、ガラ
スコードの上撚り数を適正に設定することにより、耐水
屈曲疲労性が向上することが判る。例えば、発明例1〜
13のなかで最も値の低い発明例13の場合でも、比較
例1〜5のなかで最も値の高い比較例2よりも30%程
度向上している。
【0035】次に、発明例1〜13について詳しく検討
する。先ず、上撚り数が3.5回インチを超えている発
明例5をみると、他の発明例の場合と同等又はそれ以上
に向上しているが、ベルト伸びでは難点を有する。この
難点については発明例13の場合も同程度である。した
がって、上撚り数については、3.5回/インチ以下に
設定することが好ましいといえる。
【0036】また、下撚り数が4.0回/インチを超え
ている発明例12をみると、他の発明例の場合と同等又
はそれ以上に向上してはいるが、やはりベルト伸びに難
点がある。したがって、下撚り数については、4.0回
/インチ以下に設定することが好ましいと判る。
【0037】つまり、上撚り数を2.0〜3.5回/イ
ンチの範囲で、また下撚り数を4.0回/インチ以下の
範囲、好ましくは1.0〜4.0回/インチの範囲で設
定すれば、引揃えの不良によるガラスコードの強力低下
や、撚り数を多くすることによってもたらされる虞れの
あるベルト伸び等の不具合を回避しつつ耐水屈曲疲労性
を効率よく向上させられることが判る。
【0038】また、発明例1及び2の対比から、コード
外層にゴム糊処理を施すことにより、ベルトの耐水走行
性がさらに向上することが判る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、複数本の下撚り糸が引き揃えられた状態で該下
撚りとは逆方向の上撚りが施されてなるベルト用抗張体
において、上記下撚り糸は、RFL液に浸漬された後に
熱処理された複数本のガラスフィラメント束が引き揃え
られて下撚りが施されてなるものとし、且つ該下撚り数
を1インチ当たり1.0〜4.0回とし、上記上撚り数
を上記下撚り糸間の空隙が絞り潰されて略無くなるよう
に1インチ当たり2.4〜3.5回としたから、引き揃
え不良による抗張体の強力低下や抗張体の伸びを未然に
防止しながら、上撚りによる空隙の絞り潰し作用を効率
よく発揮させて、外部からの水が抗張体の内部に滞留す
るのを未然に防止することができ、ベルトの耐水屈曲疲
労性を大きく改善することができるとともに、総フィラ
メント本数を4000〜7000本としたから、十分な
強力を得ることができ、かつガラスコードの表面歪みを
小さく抑えて曲げに対し有利に作用させることができ
る。
【0040】請求項2の発明によれば、上記ベルト用抗
張体の外層に、ゴムを主成分とする被膜を設けるように
したので、ベルト本体のゴムに対するベルト用抗張体の
接着性を向上させることができ、ベルト走行安定性の向
上を図ることができるのみならず、耐水屈曲疲労性につ
いてもさらに改善することができる。
【0041】請求項3の発明に係るベルトによれば、ベ
ルト本体に上記ベルト用抗張体を埋設するようにしたの
で、ベルトの寸法変化を抑えつつ、ベルトに優れた耐水
屈曲性能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係るガラスコードを拡大し
て示す横断面図である。
【図2】歯付ベルトの全体構成を示す縱断面図である。
【図3】実験例で用いたベルト走行試験機を示す概略構
成図である。
【図4】従来のガラスコードを示す図1相当図である。
【符号の説明】
1 ベルト本体 3 ガラスコード(ベルト用抗張体) 4 ガラスフィラメント 5 下撚り糸 A 歯付ベルト(ベルト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 祐二 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15 号 バンド―化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−147274(JP,A) 特開 平6−57568(JP,A) 特開 平6−184853(JP,A) 特開 平7−157979(JP,A) 特開 平4−8947(JP,A) 特開 平1−213478(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16G 1/00 - 5/20 D02G 1/00 - 3/48 D02J 1/00 - 13/00 D07B 1/00 - 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の下撚り糸が引き揃えられた状態
    で該下撚りとは逆方向の上撚りが施されてなるベルト用
    抗張体において、 上記下撚り糸は、各々レゾルシン及びホルマリンの初期
    縮合物とゴムラテックスとの混合物を主成分とする処理
    液に浸漬された後に熱処理された複数本のガラスフィラ
    メント束が引き揃えられて下撚りが施されてなるもので
    あり、 上記下撚り数は、1インチ当たり1.0〜4.0回にさ
    れ、 上記上撚り数は、上記下撚り糸間の空隙が絞り潰されて
    略無くなるように1インチ当たり2.4〜3.5回にさ
    れ、 総フィラメント本数は4000〜7000本の範囲であ
    ことを特徴とするベルト用抗張体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベルト用抗張体におい
    て、 外層にゴムを主成分とする被膜が設けられている ことを
    特徴とするベルト用抗張体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のベルト用
    抗張体がベルト本体にベルト長さ方向に延びるように埋
    設されていることを特徴とするベルト。
JP7187198A 1995-07-24 1995-07-24 ベルト用抗張体及びベルト Expired - Fee Related JP2869025B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7187198A JP2869025B2 (ja) 1995-07-24 1995-07-24 ベルト用抗張体及びベルト
US08/680,650 US5735763A (en) 1995-07-24 1996-07-16 Tension member for belt and belt including the same
EP96305265A EP0756106A1 (en) 1995-07-24 1996-07-17 Tension member for belt and belt including the same
CN96111105.4A CN1147067A (zh) 1995-07-24 1996-07-23 皮带用抗拉体与皮带

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7187198A JP2869025B2 (ja) 1995-07-24 1995-07-24 ベルト用抗張体及びベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0942382A JPH0942382A (ja) 1997-02-10
JP2869025B2 true JP2869025B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=16201817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7187198A Expired - Fee Related JP2869025B2 (ja) 1995-07-24 1995-07-24 ベルト用抗張体及びベルト

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5735763A (ja)
EP (1) EP0756106A1 (ja)
JP (1) JP2869025B2 (ja)
CN (1) CN1147067A (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10141445A (ja) * 1996-11-05 1998-05-29 Bando Chem Ind Ltd ベルト用抗張体及び伝動ベルト
PL373238A1 (en) * 2001-01-12 2005-08-22 The Gates Corporation Low growth power transmission belt
US6945891B2 (en) * 2001-01-12 2005-09-20 The Gates Corporation Power transmission belt and method
EP1980657B8 (en) * 2005-11-09 2015-09-23 Nippon Sheet Glass Company, Limited Cord for rubber reinforcement
JP5185749B2 (ja) * 2008-09-16 2013-04-17 ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社 タイミングベルト及びその心線におけるストランドの撚り回数決定方法
JP5142296B2 (ja) * 2009-05-14 2013-02-13 新日鐵住金株式会社 鉄道車両用空圧式ディスクブレーキ装置
CN106170640B (zh) * 2014-06-20 2017-04-26 阪东化学株式会社 传动带和具备该传动带的带传动装置
JP6748131B2 (ja) * 2017-04-27 2020-08-26 三ツ星ベルト株式会社 はす歯ベルト伝動装置
DE112019000343B4 (de) * 2018-10-17 2024-01-18 Bando Chemical Industries, Ltd. Zahnriemen
CN110774507B (zh) * 2019-11-13 2021-09-21 娄底市宝丰传动设备有限公司 一种输送带的成型工艺
EP4141286B1 (en) * 2020-07-03 2024-10-09 Bando Chemical Industries, Ltd. Transmission belt
CN116180447A (zh) * 2022-12-06 2023-05-30 海宁市景霄新材料有限公司 一种同步带用cr玻璃纤维线绳的制备方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3496783A (en) * 1967-05-25 1970-02-24 Owens Corning Fiberglass Corp Power transmission belting and method of making same
US4009134A (en) * 1973-10-09 1977-02-22 The General Tire & Rubber Company Aqueous alkaline dispersion of vinyl pyridine copolymer, polymethylol glycoluril, and R-F novolak
US4409343A (en) * 1981-12-17 1983-10-11 The General Tire & Rubber Company Adhesion of rubber to glass fibers
JPS58118332U (ja) * 1982-02-05 1983-08-12 三ツ星ベルト株式会社 動力伝動用ベルト
JPS61167736A (ja) * 1985-01-18 1986-07-29 Bando Chem Ind Ltd 動力伝動用ベルト
JPH069666B2 (ja) * 1985-12-28 1994-02-09 住友ゴム工業株式会社 更生用のバフ済タイヤのゴム糊塗布装置
US5077127A (en) * 1987-03-31 1991-12-31 Nippon Zeon Co., Ltd. Adhesive for bonding rubber to fibers
JPH01213478A (ja) * 1988-02-17 1989-08-28 Mitsuboshi Belting Ltd ガラス繊維コード及びこれを用いた歯付ベルト
JPH048947A (ja) * 1990-04-27 1992-01-13 Mitsuboshi Belting Ltd 歯付ベルト
JPH0772578B2 (ja) * 1991-05-08 1995-08-02 三ツ星ベルト株式会社 アラミド繊維コード及びこれを用いた動力伝動用ベルト
JP2935326B2 (ja) * 1992-06-11 1999-08-16 バンドー化学株式会社 伝動ベルト
JPH06147274A (ja) * 1992-11-09 1994-05-27 Bando Chem Ind Ltd ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
EP0756106A1 (en) 1997-01-29
US5735763A (en) 1998-04-07
CN1147067A (zh) 1997-04-09
JPH0942382A (ja) 1997-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2514568B2 (ja) 歯付ベルト
JP2869025B2 (ja) ベルト用抗張体及びベルト
JP4801675B2 (ja) ゴム補強用コード
US20010051555A1 (en) Toothed belt
JPH071054B2 (ja) 歯付ベルト
JPH0544131A (ja) アラミド繊維コードおよびそれを用いた動力伝動用ベルト
JPH0231257B2 (ja)
JP2935326B2 (ja) 伝動ベルト
JPH0835540A (ja) 歯付ベルト
JP2869029B2 (ja) 伝動ベルト
JPH0250224B2 (ja)
JPH10141445A (ja) ベルト用抗張体及び伝動ベルト
EP0777066A2 (en) Tension member for belt, method of producing the same and belt including the same
JP3451561B2 (ja) Vリブドベルト
JP2004293754A (ja) 歯付ベルト
JP2918826B2 (ja) ベルト用抗張体の製造方法
JPH048947A (ja) 歯付ベルト
JP2003240056A (ja) 動力伝動ベルト
JPH0232397B2 (ja)
JPH06184853A (ja) 歯付ベルト用ガラス繊維コード
JP2616855B2 (ja) 歯付ベルト
JPH11336847A (ja) 伝動ベルト用抗張体及び伝動ベルト
JPH08324737A (ja) コンベヤベルト
JP3677080B2 (ja) ベルト用抗張体およびこれを用いた伝動ベルト
JP2005024075A (ja) 歯付ベルト

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071225

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081225

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081225

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091225

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees