JPH06147274A - ベルト - Google Patents
ベルトInfo
- Publication number
- JPH06147274A JPH06147274A JP4298869A JP29886992A JPH06147274A JP H06147274 A JPH06147274 A JP H06147274A JP 4298869 A JP4298869 A JP 4298869A JP 29886992 A JP29886992 A JP 29886992A JP H06147274 A JPH06147274 A JP H06147274A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cord
- glass
- filaments
- belt
- rfl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 屈曲疲労性が向上したベルトを提供する。
【構成】 歯付ベルト1は、心体コード3としてガラス
コードを有する。ガラスコードは、レゾルシン・ホルム
アルデヒド初期縮合物とラテックスを主成分とする液で
処理されたゴム補強用ガラス繊維からなる。そして、下
撚り構成のガラスフィラメントの本数が150〜450
本であり、かつ上撚り後の総フィラメント本数が480
0〜8000本である。これにより、RFLのガラスコ
ードへの含浸状態が良くなり、RFLの固りが少なくな
り、耐屈曲疲労性が高まる。
コードを有する。ガラスコードは、レゾルシン・ホルム
アルデヒド初期縮合物とラテックスを主成分とする液で
処理されたゴム補強用ガラス繊維からなる。そして、下
撚り構成のガラスフィラメントの本数が150〜450
本であり、かつ上撚り後の総フィラメント本数が480
0〜8000本である。これにより、RFLのガラスコ
ードへの含浸状態が良くなり、RFLの固りが少なくな
り、耐屈曲疲労性が高まる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、心体コードを有するベ
ルト、特に歯付ベルトの心体コードに用いるゴム補強用
ガラス繊維に関する。
ルト、特に歯付ベルトの心体コードに用いるゴム補強用
ガラス繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、伝動ベルト、歯付ベルト等の
ベルトは、強度、強靭性あるいは寸法安定性等を向上さ
せるため、ガラス繊維にて強化することが広く行われて
いる。しかし、これらの用途においては、繰返し屈曲応
力を受け、屈曲疲労を生じて性能が低下したり、水のか
かる条件下ではさらにその疲労が大きくなるという問題
がある。これらの改善を行うための手段としては、例え
ば特開平4−59640号公報、特開平1−21347
8号公報に記載されるように、RFL(レゾルシン・ホ
ルマリン・ラテックス)を改良して接着力を向上させ、
ゴムとの馴染みを良くする方法や、例えば特開平4−5
0144号公報、実開昭61−135038号公報に記
載されるように、フィラメントを変える方法、さらに
は、例えば実開昭62−174139号公報に記載され
るように、撚り回数を限定する方法等が知られている。
ベルトは、強度、強靭性あるいは寸法安定性等を向上さ
せるため、ガラス繊維にて強化することが広く行われて
いる。しかし、これらの用途においては、繰返し屈曲応
力を受け、屈曲疲労を生じて性能が低下したり、水のか
かる条件下ではさらにその疲労が大きくなるという問題
がある。これらの改善を行うための手段としては、例え
ば特開平4−59640号公報、特開平1−21347
8号公報に記載されるように、RFL(レゾルシン・ホ
ルマリン・ラテックス)を改良して接着力を向上させ、
ゴムとの馴染みを良くする方法や、例えば特開平4−5
0144号公報、実開昭61−135038号公報に記
載されるように、フィラメントを変える方法、さらに
は、例えば実開昭62−174139号公報に記載され
るように、撚り回数を限定する方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法によっても、屈曲疲労性を十分に改善することは
できていないのが現状である。
た方法によっても、屈曲疲労性を十分に改善することは
できていないのが現状である。
【0004】そこで、根本的には屈曲疲労性や耐水性を
向上させる手段はいかにガラスコード(心体コード)の
一本一本に対してRFLを均一に含浸させるかにかかっ
てくるということに着目し、例えば特開平2−1678
45号公報に記載されるように、RFLに対しNRやI
Rを添加することで、RFLをガラスコードに均一に付
着させることが提案されているが、これによっても、ガ
ラスコードへのRFLの付着はまだ充分に均一になって
いない。
向上させる手段はいかにガラスコード(心体コード)の
一本一本に対してRFLを均一に含浸させるかにかかっ
てくるということに着目し、例えば特開平2−1678
45号公報に記載されるように、RFLに対しNRやI
Rを添加することで、RFLをガラスコードに均一に付
着させることが提案されているが、これによっても、ガ
ラスコードへのRFLの付着はまだ充分に均一になって
いない。
【0005】具体的には、ガラスコードの撚り構成は、
従来はECG 150 3/11 ,ECG 150 3/13 が主であっ
たので、下撚り構成は3で、下撚りフィラメント本数は
約600本である。
従来はECG 150 3/11 ,ECG 150 3/13 が主であっ
たので、下撚り構成は3で、下撚りフィラメント本数は
約600本である。
【0006】ところで、従来、図8に示すように、ガラ
スコードaは、下撚りコード3本の状態でRFLによる
ディップ処理が行われるが、このとき3つのロールb,
c,dを用いてコードaをデップタンクeに浸漬させデ
ィップ処理するようになっているので、最初円形断面で
あったコードが最初のロールbを通過する際に偏平に変
形せしめられてしまう。そのため、コードaは偏平状態
となったまま、ディップタンクeから出て、これが、2
つのロールc,dを経て、ゾーンの中や撚糸される工程
で円形に戻されることになる。よって、下撚りコード3
本よりなり偏平状態にあるコード表面に多量に付着した
RFLが、その円形断面に戻る際にコード内部に巻込ま
れることとなり、その結果、図9に示すように、下撚り
コードf(フィラメント本数:約600本)の内部にR
FLの固りgが形成される。
スコードaは、下撚りコード3本の状態でRFLによる
ディップ処理が行われるが、このとき3つのロールb,
c,dを用いてコードaをデップタンクeに浸漬させデ
ィップ処理するようになっているので、最初円形断面で
あったコードが最初のロールbを通過する際に偏平に変
形せしめられてしまう。そのため、コードaは偏平状態
となったまま、ディップタンクeから出て、これが、2
つのロールc,dを経て、ゾーンの中や撚糸される工程
で円形に戻されることになる。よって、下撚りコード3
本よりなり偏平状態にあるコード表面に多量に付着した
RFLが、その円形断面に戻る際にコード内部に巻込ま
れることとなり、その結果、図9に示すように、下撚り
コードf(フィラメント本数:約600本)の内部にR
FLの固りgが形成される。
【0007】このように内部にRFLの固りgが形成さ
れるコードであると、下撚りコードの集束体が不安定な
形の状態となり、曲げや伸張等の応力がガラスコードに
作用したときに、ガラスコード(心体コード)を構成す
る全てのフィラメントに応力が均一に掛りにくくなり、
それにより屈曲疲労性が著しく低下する。この傾向は、
RFLの不均一な固りが大きければ大きいほど、顕著に
なると考えられる。
れるコードであると、下撚りコードの集束体が不安定な
形の状態となり、曲げや伸張等の応力がガラスコードに
作用したときに、ガラスコード(心体コード)を構成す
る全てのフィラメントに応力が均一に掛りにくくなり、
それにより屈曲疲労性が著しく低下する。この傾向は、
RFLの不均一な固りが大きければ大きいほど、顕著に
なると考えられる。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、屈曲疲労性が向上したベルトを提供するものであ
る。
で、屈曲疲労性が向上したベルトを提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ガラ
スコードからなる心体コードを有する伝動ベルトであっ
て、上記心体コードが、レゾルシン・ホルムアルデヒド
初期縮合物とラテックスを主成分とする液で処理された
ゴム補強用ガラス繊維からなり、下撚り構成のガラスフ
ィラメントの数が150〜450本であり、かつ上撚り
後の総フィラメント数が4800〜8000本である構
成とする。
スコードからなる心体コードを有する伝動ベルトであっ
て、上記心体コードが、レゾルシン・ホルムアルデヒド
初期縮合物とラテックスを主成分とする液で処理された
ゴム補強用ガラス繊維からなり、下撚り構成のガラスフ
ィラメントの数が150〜450本であり、かつ上撚り
後の総フィラメント数が4800〜8000本である構
成とする。
【0010】請求項2の発明においては、ベルトは、自
動車用又は一般産業用の歯付ベルトである。
動車用又は一般産業用の歯付ベルトである。
【0011】
【作用】請求項1及び請求項2の発明によれば、RFL
のガラスコードへの含浸状態が良くなり、心体コード内
部におけるRFLの固りが少なくなり、耐屈曲疲労性が
高まる。
のガラスコードへの含浸状態が良くなり、心体コード内
部におけるRFLの固りが少なくなり、耐屈曲疲労性が
高まる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
説明する。
【0013】図1において、1は歯付ベルトで、伸張部
ゴム層2と、該伸張部ゴム層2に並列に埋設された心体
コード3と、上記伸張部ゴム層2の片側(図1の下側)
に伸張部ゴム層2と同一材質のゴムにて一体整形された
複数の歯部4とからなるベルト本体5を備えており、該
ベルト本体5の歯部4の表面側に補強帆布6が一体的に
装着されている。
ゴム層2と、該伸張部ゴム層2に並列に埋設された心体
コード3と、上記伸張部ゴム層2の片側(図1の下側)
に伸張部ゴム層2と同一材質のゴムにて一体整形された
複数の歯部4とからなるベルト本体5を備えており、該
ベルト本体5の歯部4の表面側に補強帆布6が一体的に
装着されている。
【0014】上記心体コード3はガラスコードからな
り、該ガラスコードが、レゾルシン・ホルムアルデヒド
初期縮合物とラテックスを主成分とするいわゆるRFL
液で処理されたゴム補強用ガラス繊維から構成され、下
撚りコード構成が2で、そのガラスフィラメント本数が
150〜450本の範囲であり、かつ上撚り後の総フィ
ラメント本数が4800〜8000本の範囲となってい
る。
り、該ガラスコードが、レゾルシン・ホルムアルデヒド
初期縮合物とラテックスを主成分とするいわゆるRFL
液で処理されたゴム補強用ガラス繊維から構成され、下
撚りコード構成が2で、そのガラスフィラメント本数が
150〜450本の範囲であり、かつ上撚り後の総フィ
ラメント本数が4800〜8000本の範囲となってい
る。
【0015】続いて、上記心体コード(ガラスコード)
の屈曲疲労性を評価するために行った試験について説明
する。
の屈曲疲労性を評価するために行った試験について説明
する。
【0016】−試験1− E組成ガラスで直径9μmのフィラメントを用い、フィ
ラメント本数を100本,200本,400本,500
本,600本のガラスコードフィラメント束として、試
料となる下撚りガラスコードを作成した。各々のコード
にVPーSBR系RFLをコーティングし、ベーキング
後、撚り回数2回/inchで下撚りし、その後コード総本
数合せのため、総フィラメント本数を各々6000本と
して引き揃えた。
ラメント本数を100本,200本,400本,500
本,600本のガラスコードフィラメント束として、試
料となる下撚りガラスコードを作成した。各々のコード
にVPーSBR系RFLをコーティングし、ベーキング
後、撚り回数2回/inchで下撚りし、その後コード総本
数合せのため、総フィラメント本数を各々6000本と
して引き揃えた。
【0017】そして、撚り回数2回/inchでもって下撚
りと逆方向に上撚りをした。
りと逆方向に上撚りをした。
【0018】さらに、このようにして構成されたコード
にCSM系の糊ゴムをオーバコートして、ゴム補強用ガ
ラス繊維を作成した。
にCSM系の糊ゴムをオーバコートして、ゴム補強用ガ
ラス繊維を作成した。
【0019】このようにして形成したコード内でのRF
Lの固りの分布状態の一例を図2に示す。尚、図2にお
いて、11はガラスコード(ECG 150 2/13 )の下撚
りコード(フィラメント本数:約400本)、12はR
FLの固りである。
Lの固りの分布状態の一例を図2に示す。尚、図2にお
いて、11はガラスコード(ECG 150 2/13 )の下撚
りコード(フィラメント本数:約400本)、12はR
FLの固りである。
【0020】図3に下撚りフィラメント本数とコード内
のRFLの不均一部分の分布との関係を示す。
のRFLの不均一部分の分布との関係を示す。
【0021】図3に示す結果から、下撚りコードのフィ
ラメント本数が400本以下の場合、このRFLの固り
の分布は極めて少ないが、500本以上になると極端に
多くなることが確認された。よって、下撚りフィラメン
ト本数が400本以下が下撚りコードに適していること
が判る。
ラメント本数が400本以下の場合、このRFLの固り
の分布は極めて少ないが、500本以上になると極端に
多くなることが確認された。よって、下撚りフィラメン
ト本数が400本以下が下撚りコードに適していること
が判る。
【0022】図5には、図1に示す歯付ベルトを作成し
て、図4に示すベルト屈曲試験機に適用し、屈曲回数2
×108 回の屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示
している。尚、ベルト屈曲試験機は、図4に示すよう
に、4つの大プーリ21,21,21,21と、相隣る
大プーリ21,21間に配置された4つの小プーリ2
2,22,22,22とを備え、歯付ベルト23を大小
のプーリ21,…,22,…に掛け渡してウエイト24
にて歯付ベルト23に対して所定のテンションをかけた
状態で走行させるようになっている。
て、図4に示すベルト屈曲試験機に適用し、屈曲回数2
×108 回の屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示
している。尚、ベルト屈曲試験機は、図4に示すよう
に、4つの大プーリ21,21,21,21と、相隣る
大プーリ21,21間に配置された4つの小プーリ2
2,22,22,22とを備え、歯付ベルト23を大小
のプーリ21,…,22,…に掛け渡してウエイト24
にて歯付ベルト23に対して所定のテンションをかけた
状態で走行させるようになっている。
【0023】試験に用いた歯付ベルトは、上述した歯付
ベルト(図1参照、ベルト幅190mm)と同様の構成
で、心体コードとしてガラスコードを備え、伸張部ゴム
層のゴムはHーNBRで、補強帆布はナイロン帆布でそ
れぞれ構成されている、ベルト屈曲試験機において、小
プーリ22は直径30mmで、ウエイト24の荷重は40
kgf である。
ベルト(図1参照、ベルト幅190mm)と同様の構成
で、心体コードとしてガラスコードを備え、伸張部ゴム
層のゴムはHーNBRで、補強帆布はナイロン帆布でそ
れぞれ構成されている、ベルト屈曲試験機において、小
プーリ22は直径30mmで、ウエイト24の荷重は40
kgf である。
【0024】図5に示す試験結果より、下撚り構成のフ
ィランメト本数が150〜450本の範囲にあるときに
は屈曲疲労性がよいことが判る。上記結果は、ガラス組
成、フィラメント径、接着剤等にかかわりなく、同様の
傾向を示すことが確認されている。
ィランメト本数が150〜450本の範囲にあるときに
は屈曲疲労性がよいことが判る。上記結果は、ガラス組
成、フィラメント径、接着剤等にかかわりなく、同様の
傾向を示すことが確認されている。
【0025】尚、下撚りフィラメント本数が150〜1
00本の範囲で屈曲疲労性が低下しているのは、多数の
フィラメント本数の上撚りをするので、引揃えが悪くな
るからであると考えられる。
00本の範囲で屈曲疲労性が低下しているのは、多数の
フィラメント本数の上撚りをするので、引揃えが悪くな
るからであると考えられる。
【0026】−試験2− E組成ガラスで直径9μmのフィラメントと直径7μm
のフィラメントとを用い、下撚りフィラメント本数を4
00本として、コードの総フィラメント本数を4000
〜10000本になるようにしてゴム補強用ガラス繊維
を作成した。
のフィラメントとを用い、下撚りフィラメント本数を4
00本として、コードの総フィラメント本数を4000
〜10000本になるようにしてゴム補強用ガラス繊維
を作成した。
【0027】RFLはVPーSBR系、オーバーコート
はCSM系とし、撚り回数は上下共2回/inchとし、上
下で逆とした。
はCSM系とし、撚り回数は上下共2回/inchとし、上
下で逆とした。
【0028】そして、前述した試験1の場合と同様に、
図1に示す幅190mm、厚さ5.0mmの歯付ベルトを作
成し、図4に示すベルト屈曲試験機で走行させた。尚、
ベルト周方向にスパイラル状に並んでいるガラスコード
の隣接間隔は全ての試料において一定とした。
図1に示す幅190mm、厚さ5.0mmの歯付ベルトを作
成し、図4に示すベルト屈曲試験機で走行させた。尚、
ベルト周方向にスパイラル状に並んでいるガラスコード
の隣接間隔は全ての試料において一定とした。
【0029】図6には走行試験機のウエイト24の荷重
を40kgとした状態で、図7には同じくウエイト24の
荷重を20kgとした状態で、それぞれ屈曲回数2×10
8 回屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示してい
る。
を40kgとした状態で、図7には同じくウエイト24の
荷重を20kgとした状態で、それぞれ屈曲回数2×10
8 回屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示してい
る。
【0030】図6及び図7に示す試験結果より、屈曲走
行試験機のウエイト24の荷重に関係なく、総フィラメ
ント本数4800〜8000本の範囲を外れると、ベル
ト強力の低下が大きくなることが判る。総フィラメント
本数が多くなるとベルト強力が低下し易くなるのは、コ
ード径が大きくなることから、屈曲させたときのコード
の曲げ歪が大きくなるためと考えられる。また、総フィ
ラメント本数が少なくなるとベルト強力が低下し易くな
るのは、ベルトの屈曲時にベルトの曲げに応じて発生す
る応力に耐えられないからであると考えられる。このよ
うな傾向は、ベルト厚さ4.0mmの歯付ベルトにおいて
も同じであることが確認されている。また、これらの傾
向は、ガラス組成、接着剤によらず、同様の傾向が示さ
れることも確認されている。
行試験機のウエイト24の荷重に関係なく、総フィラメ
ント本数4800〜8000本の範囲を外れると、ベル
ト強力の低下が大きくなることが判る。総フィラメント
本数が多くなるとベルト強力が低下し易くなるのは、コ
ード径が大きくなることから、屈曲させたときのコード
の曲げ歪が大きくなるためと考えられる。また、総フィ
ラメント本数が少なくなるとベルト強力が低下し易くな
るのは、ベルトの屈曲時にベルトの曲げに応じて発生す
る応力に耐えられないからであると考えられる。このよ
うな傾向は、ベルト厚さ4.0mmの歯付ベルトにおいて
も同じであることが確認されている。また、これらの傾
向は、ガラス組成、接着剤によらず、同様の傾向が示さ
れることも確認されている。
【0031】従って、下撚り構成のガラスフィラメント
の数を150〜450本とし、かつ上撚り後の総フィラ
メント数が4800〜8000本としたことにより、R
FLのガラスコードへの含浸状態が極めて良くなったの
で、耐屈曲疲労性等の動的特性が著しく向上した。そし
て、この効果は、ガラス組成によらず、また、接着剤に
よらず、フィラメント径にもよらず、また、撚り回数に
もよらず、同じ傾向にあることが確認されている。
の数を150〜450本とし、かつ上撚り後の総フィラ
メント数が4800〜8000本としたことにより、R
FLのガラスコードへの含浸状態が極めて良くなったの
で、耐屈曲疲労性等の動的特性が著しく向上した。そし
て、この効果は、ガラス組成によらず、また、接着剤に
よらず、フィラメント径にもよらず、また、撚り回数に
もよらず、同じ傾向にあることが確認されている。
【0032】
【発明の効果】請求項1及び請求項2の発明は、上記の
ように、下撚り構成のガラスフィラメントの数を150
〜450本とし、かつ上撚り後の総フィラメント数が4
800〜8000本としたから、RFLのガラスコード
への含浸状態が良くなり、心体コード内部におけるRF
Lの固りが少なくなり、それによって耐屈曲疲労性が著
しく高まる。
ように、下撚り構成のガラスフィラメントの数を150
〜450本とし、かつ上撚り後の総フィラメント数が4
800〜8000本としたから、RFLのガラスコード
への含浸状態が良くなり、心体コード内部におけるRF
Lの固りが少なくなり、それによって耐屈曲疲労性が著
しく高まる。
【図1】歯付ベルトの説明図である。
【図2】コード内のRFLの不均一部分の分布の一例を
示す図である。
示す図である。
【図3】ベルト屈曲試験機の説明図である。
【図4】下撚りフィラメント本数とRFLの不均一な固
りの分布との関係を示す図である。
りの分布との関係を示す図である。
【図5】屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示す図
である。
である。
【図6】屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示す図
である。
である。
【図7】屈曲走行させた後のベルト強力維持率を示す図
である。
である。
【図8】デップ処理の説明図である。
【図9】コード内のRFLの不均一部分の分布の一例を
示す図である。
示す図である。
1 歯付ベルト 3 心体コード
Claims (2)
- 【請求項1】 ガラスコードからなる心体コードを有す
る伝動ベルトであって、 上記心体コードが、レゾルシン・ホルムアルデヒド初期
縮合物とラテックスを主成分とする液で処理されたゴム
補強用ガラス繊維からなり、下撚り構成のガラスフィラ
メントの数が150〜450本であり、かつ上撚り後の
総フィラメント数が4800〜8000本であることを
特徴とするベルト。 - 【請求項2】 ベルトは、自動車用又は一般産業用の歯
付ベルトであるところの請求項1記載のベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298869A JPH06147274A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298869A JPH06147274A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147274A true JPH06147274A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17865245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4298869A Pending JPH06147274A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06147274A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0756106A1 (en) * | 1995-07-24 | 1997-01-29 | Bando Chemical Industries, Limited | Tension member for belt and belt including the same |
EP0777066A3 (en) * | 1995-10-30 | 1998-01-07 | Bando Chemical Industries, Limited | Tension member for belt, method of producing the same and belt including the same |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0450144A (ja) * | 1990-06-18 | 1992-02-19 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | ゴム補強用繊維 |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP4298869A patent/JPH06147274A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0450144A (ja) * | 1990-06-18 | 1992-02-19 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | ゴム補強用繊維 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0756106A1 (en) * | 1995-07-24 | 1997-01-29 | Bando Chemical Industries, Limited | Tension member for belt and belt including the same |
JPH0942382A (ja) * | 1995-07-24 | 1997-02-10 | Bando Chem Ind Ltd | ベルト用抗張体及びベルト |
US5735763A (en) * | 1995-07-24 | 1998-04-07 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Tension member for belt and belt including the same |
EP0777066A3 (en) * | 1995-10-30 | 1998-01-07 | Bando Chemical Industries, Limited | Tension member for belt, method of producing the same and belt including the same |
US6068916A (en) * | 1995-10-30 | 2000-05-30 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Tension member for belt, method of producing the same and belt including the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980428 |