JP2802663B2 - 新規な線状ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
新規な線状ブロック共重合体の製造方法Info
- Publication number
- JP2802663B2 JP2802663B2 JP7871690A JP7871690A JP2802663B2 JP 2802663 B2 JP2802663 B2 JP 2802663B2 JP 7871690 A JP7871690 A JP 7871690A JP 7871690 A JP7871690 A JP 7871690A JP 2802663 B2 JP2802663 B2 JP 2802663B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- block copolymer
- compound
- polymer
- weight
- linear block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定の構造を有するジエポキシ化合物を用
いることにより、生産性が改良され、且つ、色調・透明
性、機械的強度、熱安定性(加熱時の色調及び臭気)に
優れる、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよ
りなるブロック共重合体の新規な製造方法に関する。
いることにより、生産性が改良され、且つ、色調・透明
性、機械的強度、熱安定性(加熱時の色調及び臭気)に
優れる、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよ
りなるブロック共重合体の新規な製造方法に関する。
(従来の技術) 不活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤
として、モノアルケニル芳香族化合物を重合し、引き続
き、共役ジエンを重合させ、再度、モノアルケニル芳香
族化合物を重合させてブロック共重合体を得る逐次重合
法〔例えば、米国特許第3,265,765号明細書(特公昭40
−23798号公報)参照〕が知られているが、生産性が劣
るという問題がある。
として、モノアルケニル芳香族化合物を重合し、引き続
き、共役ジエンを重合させ、再度、モノアルケニル芳香
族化合物を重合させてブロック共重合体を得る逐次重合
法〔例えば、米国特許第3,265,765号明細書(特公昭40
−23798号公報)参照〕が知られているが、生産性が劣
るという問題がある。
この問題を改良する目的で、モノアルケニル芳香族化
合物を重合し、引続き、共役ジエンを重合させ、得られ
たリビングポリマーに2官能性カップリング剤を反応さ
せ、線状ブロック共重合体を得る方法が提案されてい
る。
合物を重合し、引続き、共役ジエンを重合させ、得られ
たリビングポリマーに2官能性カップリング剤を反応さ
せ、線状ブロック共重合体を得る方法が提案されてい
る。
例えば、2官能性カップリング剤として、ジクロロジ
メチルシラン等のジハロゲン化シラン化合物〔例えば、
特開昭61−291610号公報参照〕、ジブロモエタン等のジ
ハロゲン化炭化水素化合物〔例えば、特開昭61−291610
号公報、西独特許第1,520,864号明細書(特公昭40−249
15号公報)参照〕、塩化アセチル等の酸塩化物〔特公昭
42−24174号公報参照〕のようなハロゲン化合物が提案
されているが、この方法により得られたブロック共重合
体は透明性が劣り、且つ、加工工程及び最終用途におい
て、ブロック共重合体中に残存するハロゲンに起因する
と推定される金属腐食性を有し、しかも熱安定性を損ね
るという問題がある。
メチルシラン等のジハロゲン化シラン化合物〔例えば、
特開昭61−291610号公報参照〕、ジブロモエタン等のジ
ハロゲン化炭化水素化合物〔例えば、特開昭61−291610
号公報、西独特許第1,520,864号明細書(特公昭40−249
15号公報)参照〕、塩化アセチル等の酸塩化物〔特公昭
42−24174号公報参照〕のようなハロゲン化合物が提案
されているが、この方法により得られたブロック共重合
体は透明性が劣り、且つ、加工工程及び最終用途におい
て、ブロック共重合体中に残存するハロゲンに起因する
と推定される金属腐食性を有し、しかも熱安定性を損ね
るという問題がある。
このため、ハロゲン系以外の2官能性カップリング剤
も種々提案されている。例えば、安息香酸フェニルや酢
酸エチル等のモノエステル類〔例えば、米国特許第3,76
6,301号明細書(特公昭49−34478号公報)参照〕が提案
されているが、この方法により得られたブロック共重合
体は色調を損ね易く(黄色に着色)、且つ、反応による
副生成物(アルコール、フェノール類)の除去の必要が
あるなどの問題がある。また、γ−ブチルラクトン等の
ラクトン類〔例えば、米国特許第4,308,364号明細書
(特開昭57−96004号公報)参照〕により得られたブロ
ック共重合体は色調を損ね(黄色に着色)、且つ、カッ
プリング効率が不十分という問題がある。
も種々提案されている。例えば、安息香酸フェニルや酢
酸エチル等のモノエステル類〔例えば、米国特許第3,76
6,301号明細書(特公昭49−34478号公報)参照〕が提案
されているが、この方法により得られたブロック共重合
体は色調を損ね易く(黄色に着色)、且つ、反応による
副生成物(アルコール、フェノール類)の除去の必要が
あるなどの問題がある。また、γ−ブチルラクトン等の
ラクトン類〔例えば、米国特許第4,308,364号明細書
(特開昭57−96004号公報)参照〕により得られたブロ
ック共重合体は色調を損ね(黄色に着色)、且つ、カッ
プリング効率が不十分という問題がある。
また、ジグリシジルアミノ基を有する特定の多官能化
合物〔公表特許公開WO87/05610号参照〕も提案されてい
るが、該化合物は自己架橋性を有し不安定な化合物であ
るために、カップリング効率の再現性に問題がある。こ
の他に、ジイソシアネート、ジケトン、アミド、酸素な
ども提案されているが、カップリング効率が不十分であ
ったり、得られたブロック共重合体の色調を損ねるとい
うような問題があった。
合物〔公表特許公開WO87/05610号参照〕も提案されてい
るが、該化合物は自己架橋性を有し不安定な化合物であ
るために、カップリング効率の再現性に問題がある。こ
の他に、ジイソシアネート、ジケトン、アミド、酸素な
ども提案されているが、カップリング効率が不十分であ
ったり、得られたブロック共重合体の色調を損ねるとい
うような問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来の2官能性カップリング剤使用に伴う
種々の問題点を克服し、且つ任意にカップリング効率を
制御しうる画期的な2官能性カップリング剤を見出し、
モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよりなるブ
ロック共重合体の製造方法の提供を目的としてなされた
ものである。
種々の問題点を克服し、且つ任意にカップリング効率を
制御しうる画期的な2官能性カップリング剤を見出し、
モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエンとよりなるブ
ロック共重合体の製造方法の提供を目的としてなされた
ものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前記の好ましい製造方法を開発するた
めに鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するジエポ
キシ化合物がその目的に適合しうることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
めに鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するジエポ
キシ化合物がその目的に適合しうることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は; (i)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を開
始剤として、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエン
単量体を用いてブロック共重合体を製造するに際し、 少なくとも1個のモノアルケニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックと共役ジエンを主体とする重合体
ブロックよりなるブロック共重合体を重合し、該ブロッ
ク共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)に於けるピーク分子量が標準ポリスチレン換算
で1×104〜50×104であり、且つ、 該ブロック共重合体中の全モノアルケニル芳香族化合
物の合計量が10〜90重量%である、リビングポリマーを
調製する工程と、引き続き、 (ii)一般式: 〔式中、Rは、 を示し、R1及びR2は水素又は炭素数が1〜20のアルキル
基又はフェニル基であり、R3は炭素数が2〜20のアルキ
レン基であり、nは0〜10の整数であり、n数が0の化
合物(以下、n0体と略す)含有量が95重量%以上であ
る〕 で示されるジエポキシ化合物の単独、若しくは、これら
の混合物(同群同志の混合物又は異種群同志の混合物)
とを、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1
〜1.9当量比の範囲で添加して、カップリング反応を行
わせる工程、 とよりなることを特徴とする、新規な線状ブロック共
重合体の製造方法を提供するものである。
始剤として、モノアルケニル芳香族化合物と共役ジエン
単量体を用いてブロック共重合体を製造するに際し、 少なくとも1個のモノアルケニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックと共役ジエンを主体とする重合体
ブロックよりなるブロック共重合体を重合し、該ブロッ
ク共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)に於けるピーク分子量が標準ポリスチレン換算
で1×104〜50×104であり、且つ、 該ブロック共重合体中の全モノアルケニル芳香族化合
物の合計量が10〜90重量%である、リビングポリマーを
調製する工程と、引き続き、 (ii)一般式: 〔式中、Rは、 を示し、R1及びR2は水素又は炭素数が1〜20のアルキル
基又はフェニル基であり、R3は炭素数が2〜20のアルキ
レン基であり、nは0〜10の整数であり、n数が0の化
合物(以下、n0体と略す)含有量が95重量%以上であ
る〕 で示されるジエポキシ化合物の単独、若しくは、これら
の混合物(同群同志の混合物又は異種群同志の混合物)
とを、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1
〜1.9当量比の範囲で添加して、カップリング反応を行
わせる工程、 とよりなることを特徴とする、新規な線状ブロック共
重合体の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるモノアルケニル芳香族化合物とし
ては、例えばスチレン、P−メチルスチレン、第三級ブ
チルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニル
エチレンなどの単量体が挙げられ、中でもスチレンが好
ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用で
もよい。
ては、例えばスチレン、P−メチルスチレン、第三級ブ
チルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニル
エチレンなどの単量体が挙げられ、中でもスチレンが好
ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用で
もよい。
また、本発明で使用される共役ジエンとしては、例え
ば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタ
ジエン、フェニル−1,3−ブタジエンなどの単量体が挙
げられ、中でも1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ま
しい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でも
よい。
ば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタ
ジエン、フェニル−1,3−ブタジエンなどの単量体が挙
げられ、中でも1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ま
しい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でも
よい。
本発明のリビングポリマーの態様としては、例えば、
一般式(A−B)m−Li、 (B−A−B)m−Li、 (A−B−A)m−Li、 (式中、Aはモノアルケニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重
合体ブロックであり、mは1〜5の整数である)の単独
若しくは組合せで示される。
一般式(A−B)m−Li、 (B−A−B)m−Li、 (A−B−A)m−Li、 (式中、Aはモノアルケニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする重
合体ブロックであり、mは1〜5の整数である)の単独
若しくは組合せで示される。
また、モノアルケニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックとは、モノアルケニル芳香族化合物単独重合
体ブロック又はモノアルケニル芳香族化合物50重量%を
越えて含有するモノアルケニル芳香族化合物−共役ジエ
ン共重合体ブロックを示し、共役ジエンを主体とする重
合体ブロックとは、共役ジエン単独重合体ブロック又は
共役ジエン50重量%を超えて含有する共役ジエン−モノ
アルケニル芳香族化合物共重合体ブロックを示す。各ブ
ロックが共重合体の場合には、モノアルケニル芳香族化
合物と共役ジエンの配列は均一であっても不均一(テー
パー型など)であってもよい。
体ブロックとは、モノアルケニル芳香族化合物単独重合
体ブロック又はモノアルケニル芳香族化合物50重量%を
越えて含有するモノアルケニル芳香族化合物−共役ジエ
ン共重合体ブロックを示し、共役ジエンを主体とする重
合体ブロックとは、共役ジエン単独重合体ブロック又は
共役ジエン50重量%を超えて含有する共役ジエン−モノ
アルケニル芳香族化合物共重合体ブロックを示す。各ブ
ロックが共重合体の場合には、モノアルケニル芳香族化
合物と共役ジエンの配列は均一であっても不均一(テー
パー型など)であってもよい。
上記一般式で示されるリビングポリマーをカップリン
グ反応させる他に、目的に応じて組成比(構造)の異な
るリビングポリマーを別々に調製し、カップリング反応
させるか、又は、重合途中に単量体と有機リチウム化合
物を追加添加重合するなどにより組成(構造)の異なる
リビングポリマーを調製し、カップリング反応させても
よい。更に、上記一般式で示されるリビングポリマーと
アルケニル芳香族化合物を主体とする(共)重合体リビ
ングポリマー又は共役ジエンを主体とする(共)重合体
リビングポリマーとをカップリング反応させてもよい。
グ反応させる他に、目的に応じて組成比(構造)の異な
るリビングポリマーを別々に調製し、カップリング反応
させるか、又は、重合途中に単量体と有機リチウム化合
物を追加添加重合するなどにより組成(構造)の異なる
リビングポリマーを調製し、カップリング反応させても
よい。更に、上記一般式で示されるリビングポリマーと
アルケニル芳香族化合物を主体とする(共)重合体リビ
ングポリマー又は共役ジエンを主体とする(共)重合体
リビングポリマーとをカップリング反応させてもよい。
本発明において、カップリング直前のブロック共重合
体のGPCによるピーク分子量は、標準ポリスチレン換算
で1×104〜50×104であり、好ましくは3×104〜30×1
04である。ピーク分子量が1×104未満であると、得ら
れる線状ブロック共重合体の機械的強度が著しく低下
し、50×104を超えると得られる線状ブロック共重合体
の加工性が著しく低下する傾向を生ずる。
体のGPCによるピーク分子量は、標準ポリスチレン換算
で1×104〜50×104であり、好ましくは3×104〜30×1
04である。ピーク分子量が1×104未満であると、得ら
れる線状ブロック共重合体の機械的強度が著しく低下
し、50×104を超えると得られる線状ブロック共重合体
の加工性が著しく低下する傾向を生ずる。
本発明において、カップリング直前のブロック共重合
体とカップリング反応後の線状ブロック共重合体中の全
モノアルケニル芳香族化合物の合計量は、10〜90重量%
の範囲で選択され、10〜60重量%の範囲で選択された場
合には熱可塑性弾性体としての線状ブロック共重合体
を、又、60重量%を超え90重量%の範囲で選択された場
合には熱可塑性樹脂としての線状ブロック共重合体を与
える。この含有量の合計が10%未満では、得られる熱可
塑性弾性体としての線状ブロック共重合体の機械的強度
(引張特性等)を著しく損ね、又、90重量%を超えると
熱可塑性樹脂としての線状ブロック共重合体機械的強度
(耐衝撃性など)を著しく損ねる傾向が生じる。
体とカップリング反応後の線状ブロック共重合体中の全
モノアルケニル芳香族化合物の合計量は、10〜90重量%
の範囲で選択され、10〜60重量%の範囲で選択された場
合には熱可塑性弾性体としての線状ブロック共重合体
を、又、60重量%を超え90重量%の範囲で選択された場
合には熱可塑性樹脂としての線状ブロック共重合体を与
える。この含有量の合計が10%未満では、得られる熱可
塑性弾性体としての線状ブロック共重合体の機械的強度
(引張特性等)を著しく損ね、又、90重量%を超えると
熱可塑性樹脂としての線状ブロック共重合体機械的強度
(耐衝撃性など)を著しく損ねる傾向が生じる。
本発明で使用される不活性炭化水素溶媒としては、例
えばシクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、オクタンなどやこれらの混合物が使用されるが、こ
れらの中でシクロヘキサンが好ましい。また、これらの
不活性炭化水素溶媒には、本発明におけるジエン部分の
ミクロ構造を調製するために、少量のエーテル類や第三
級アミン類などの極性化合物、例えばエチレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、α−メトキ
シテトラヒドロフラン、N,N,N′,N′−テトラメチルエ
チレンジアミンなど、好ましくはテトラヒドロフランや
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを共存さ
せてもよい。
えばシクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、オクタンなどやこれらの混合物が使用されるが、こ
れらの中でシクロヘキサンが好ましい。また、これらの
不活性炭化水素溶媒には、本発明におけるジエン部分の
ミクロ構造を調製するために、少量のエーテル類や第三
級アミン類などの極性化合物、例えばエチレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、α−メトキ
シテトラヒドロフラン、N,N,N′,N′−テトラメチルエ
チレンジアミンなど、好ましくはテトラヒドロフランや
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンを共存さ
せてもよい。
その使用量は、1,4結合量が50%以上、好ましくは65
%以上、より好ましくは、80%以上となる範囲で使用さ
れる。
%以上、より好ましくは、80%以上となる範囲で使用さ
れる。
更に、A及び又はBブロックが共重合体の場合には、
均一性の調製を目的として該不活性炭化水素溶媒に、少
量のアルカリ金属第三級アルコキシドを共存させてもよ
い。このアルカリ金属第三級アルコキシドとしては、例
えばカリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−アミ
ルオキシド、セシウム−t−ブトキシド、カリウムイソ
ペンチルオキシドなどが挙げられるが、これらの中でカ
リウム−t−ブトキシドが好ましい。
均一性の調製を目的として該不活性炭化水素溶媒に、少
量のアルカリ金属第三級アルコキシドを共存させてもよ
い。このアルカリ金属第三級アルコキシドとしては、例
えばカリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−アミ
ルオキシド、セシウム−t−ブトキシド、カリウムイソ
ペンチルオキシドなどが挙げられるが、これらの中でカ
リウム−t−ブトキシドが好ましい。
本発明で使用される有機リチウム化合物は、公知の化
合物、例えばエチルリチウム、プロピルリチウム、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリ
チウム、フェニルリチウム、プロペニルリチウム、ヘキ
シルリチウムなどを挙げることができ、特に好ましくは
n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。こ
の有機リチウム触媒は1種のみならず2種以上の混合物
としても用いられ、その使用量はカップリング直前のブ
ロック共重合体のGPCによるピーク分子量が標準ポリス
チレン換算で1×104〜50×104になるような範囲で選択
される。
合物、例えばエチルリチウム、プロピルリチウム、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリ
チウム、フェニルリチウム、プロペニルリチウム、ヘキ
シルリチウムなどを挙げることができ、特に好ましくは
n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。こ
の有機リチウム触媒は1種のみならず2種以上の混合物
としても用いられ、その使用量はカップリング直前のブ
ロック共重合体のGPCによるピーク分子量が標準ポリス
チレン換算で1×104〜50×104になるような範囲で選択
される。
これらの重合反応における温度については特に制限は
ないが、生産性を考慮して通常20〜140℃の範囲で選ば
れ、好ましくは重合開始温度が30〜90℃の範囲で、かつ
最高到達温度が80〜140℃の範囲にあることが望まし
い。
ないが、生産性を考慮して通常20〜140℃の範囲で選ば
れ、好ましくは重合開始温度が30〜90℃の範囲で、かつ
最高到達温度が80〜140℃の範囲にあることが望まし
い。
かくして、(i)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウ
ム化合物を開始剤として、リビングポリマーを調製する
工程に引き続き、 (ii)特定のジエポキシ化合物をバッチ式若しくは連続
式的に添加し、50〜140℃の温度範囲で該リビングポリ
マーをカップリング反応を行わせる。
ム化合物を開始剤として、リビングポリマーを調製する
工程に引き続き、 (ii)特定のジエポキシ化合物をバッチ式若しくは連続
式的に添加し、50〜140℃の温度範囲で該リビングポリ
マーをカップリング反応を行わせる。
すなわち、本発明に使用されるジエポキシ化合物とし
ては、 一般式; 〔式中、Rは、 を示し、R1及びR2は水素又は炭素数が1〜20のアルキル
基又はフェニル基であり、R3は炭素数が2〜20のアルキ
レン基であり、nは0〜10の整数であり、n数が0の化
合物(以下、n0体と略す)含有量が95重量%以上であ
る〕 で示されるジエポキシ化合物の単独、若しくは、これら
の混合物(同群同志の混合物又は異種群同志の混合物)
で示される。
ては、 一般式; 〔式中、Rは、 を示し、R1及びR2は水素又は炭素数が1〜20のアルキル
基又はフェニル基であり、R3は炭素数が2〜20のアルキ
レン基であり、nは0〜10の整数であり、n数が0の化
合物(以下、n0体と略す)含有量が95重量%以上であ
る〕 で示されるジエポキシ化合物の単独、若しくは、これら
の混合物(同群同志の混合物又は異種群同志の混合物)
で示される。
(I)群の具体的例としては、 などが挙げられる。
(II)群の具体的例としては、上記(I)群の 置換したものなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
ものではない。
(III)群の具体例としては、 などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
い。
本発明で使用されるジエポキシ化合物のn数は、0〜
10の範囲の整数であり、好ましくは0〜5、より好まし
くは0〜3の整数である。n数が10を超えた化合物で
は、充分なカップリング効率が得られないのみならず、
増粘が著しく(極端な場合は固化する)取扱い難くなる
傾向がある。
10の範囲の整数であり、好ましくは0〜5、より好まし
くは0〜3の整数である。n数が10を超えた化合物で
は、充分なカップリング効率が得られないのみならず、
増粘が著しく(極端な場合は固化する)取扱い難くなる
傾向がある。
また、n0体含有量が95重量%未満であるとカップリン
グ反応を阻害し、充分なカップリング効率が得られな
い。一方、n0体含有量が100重量%に近づくにつれ結晶
が大きくなり(特に(I)群)、取扱い難くなる傾向を
生じる。
グ反応を阻害し、充分なカップリング効率が得られな
い。一方、n0体含有量が100重量%に近づくにつれ結晶
が大きくなり(特に(I)群)、取扱い難くなる傾向を
生じる。
従って、本発明で使用されるジエポキシ化合物が
(I)群の場合は、取扱性の面からビスフェノールFタ
イプ及びビスフェノールADタイプが好ましく、更に、結
晶化抑制及び粘度低減などの面から、同群同志の混合物
又は異種群同志の混合物としての使用が最も好ましい。
(I)群の場合は、取扱性の面からビスフェノールFタ
イプ及びビスフェノールADタイプが好ましく、更に、結
晶化抑制及び粘度低減などの面から、同群同志の混合物
又は異種群同志の混合物としての使用が最も好ましい。
その具体例としては、 などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
い。
なお、該混合物の組成比は、各成分量が1〜99重量
%、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは40〜60重
量%(各成分の合計量を100重量%とする)の範囲で選
択される。
%、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは40〜60重
量%(各成分の合計量を100重量%とする)の範囲で選
択される。
また、本発明に使用されるジエポキシ化合物におい
て、出発原料の1つであるエピクロルヒドリンに由来す
る(副生成物若しくは残存の)全塩素量が1重量%以下
が好ましく、特には、0.5重量%以下が好ましい。全塩
素量が1重量%を超えると、カップリング反応により得
られるブロック共重合体は、線状以外に明らかに分枝状
を呈するようになり、しかも得られたブロック共重合体
の熱安定性を損ねる傾向を生ずる。
て、出発原料の1つであるエピクロルヒドリンに由来す
る(副生成物若しくは残存の)全塩素量が1重量%以下
が好ましく、特には、0.5重量%以下が好ましい。全塩
素量が1重量%を超えると、カップリング反応により得
られるブロック共重合体は、線状以外に明らかに分枝状
を呈するようになり、しかも得られたブロック共重合体
の熱安定性を損ねる傾向を生ずる。
本発明のジエポキシ化合物は、原液又は溶液(例え
ば、前記の不活性炭化水素溶媒などで希釈)の状態で、
更には、必要に応じ加熱された状態で使用される。
ば、前記の不活性炭化水素溶媒などで希釈)の状態で、
更には、必要に応じ加熱された状態で使用される。
その使用量は、リビングポリマーのリチウムを基準と
して、0.1〜1.9の当量比の範囲で使用される。特に、該
当量比が0.5〜1.5、更には0.8〜1.2の範囲で選択された
場合には、機械的強度に優れた線状ブロック共重合体を
与える。
して、0.1〜1.9の当量比の範囲で使用される。特に、該
当量比が0.5〜1.5、更には0.8〜1.2の範囲で選択された
場合には、機械的強度に優れた線状ブロック共重合体を
与える。
カップリング反応は、ほぼ、瞬間的に行われるが、通
常は1〜30分間行わせた方が好ましい。
常は1〜30分間行わせた方が好ましい。
カップリング反応終了後、必要に応じ、水、アルコー
ル、酸などを添加して活性種を失活させ、公知の重合体
分離法、例えば、スチームストリッピング、乾燥工程を
経て、本発明による線状ブロック共重合体が得られる。
ル、酸などを添加して活性種を失活させ、公知の重合体
分離法、例えば、スチームストリッピング、乾燥工程を
経て、本発明による線状ブロック共重合体が得られる。
更に望むなら、カップリング反応終了後(必要に応じ
て水などで活性種を失活後)公知の水素添加技術によ
り、部分的又は完全に水素添加し、上記の重合体分離法
により水素添加された線状ブロック共重合体を得ること
も、更に、公知の技術により種々の変性剤(例えば、無
水マレイン酸)で変性し、変性された線状ブロック共重
合体とすることもできる。
て水などで活性種を失活後)公知の水素添加技術によ
り、部分的又は完全に水素添加し、上記の重合体分離法
により水素添加された線状ブロック共重合体を得ること
も、更に、公知の技術により種々の変性剤(例えば、無
水マレイン酸)で変性し、変性された線状ブロック共重
合体とすることもできる。
なお、本発明により得られる線状ブロック共重合体に
は、酸化防止剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、軟化
剤などを添加することができる。
は、酸化防止剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、軟化
剤などを添加することができる。
該酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−
(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニ
ル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビ
ス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−
ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2
−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ
−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレ
ート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t
−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニル
アクリレートなどのヒンダードフェノール系酸化防止
剤; ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリ
ルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テト
ラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)などのイオ
ウ系酸化防止剤; トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン
系酸化防止剤などを挙げることができる。
−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−
(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニ
ル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビ
ス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−
ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−o−クレゾール、2
−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ
−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレ
ート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t
−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニル
アクリレートなどのヒンダードフェノール系酸化防止
剤; ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリ
ルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テト
ラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)などのイオ
ウ系酸化防止剤; トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン
系酸化防止剤などを挙げることができる。
また、光安定剤としては、例えば2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤や2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど
のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダード
アミン系光安定剤などを挙げることができる。
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤や2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど
のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダード
アミン系光安定剤などを挙げることができる。
該ブロッキング防止剤としては、例えば高級脂肪酸、
高級脂肪酸の金属塩、ワックス類、脂肪酸アミド、脂肪
酸エステル、無機の金属塩類や水酸化物などが挙げられ
る。
高級脂肪酸の金属塩、ワックス類、脂肪酸アミド、脂肪
酸エステル、無機の金属塩類や水酸化物などが挙げられ
る。
該軟化剤としては、例えばナフテン系、パラフィン
系、アロマ系のプロセスオイル及びこれらの混合系オイ
ルなどが挙げられるが、これらの中でナフテン系、パラ
フィン系及びこれらの混合系オイルが好ましい。
系、アロマ系のプロセスオイル及びこれらの混合系オイ
ルなどが挙げられるが、これらの中でナフテン系、パラ
フィン系及びこれらの混合系オイルが好ましい。
(実施例) 以下、実施例によって本発明を説明するが、これらの
実施例は本発明を限定するものではない。
実施例は本発明を限定するものではない。
なお、各種測定は下記の方法に従った。
ジエポキシ化合物の物性測定; n数及びn0体含有量; GPC〔装置はウォーターズ製であり、カラムは、昭和
電工製のShodex K801,K802,K803の計3本の組合せで、
検出器にR1、UV(254nm)を用いた。溶媒にクロロホル
ムを用い、測定条件は、温度35℃、流速1.0ml/min、試
料濃度0.1重量%、注入量40μである〕のクロマトグ
ラフより、n数及びn0体含有量の解析を行った。
電工製のShodex K801,K802,K803の計3本の組合せで、
検出器にR1、UV(254nm)を用いた。溶媒にクロロホル
ムを用い、測定条件は、温度35℃、流速1.0ml/min、試
料濃度0.1重量%、注入量40μである〕のクロマトグ
ラフより、n数及びn0体含有量の解析を行った。
粘度; 25℃でB型粘度計により測定した。
線状ブロック共重合体の物性測定; 全スチレン含量; 紫外線分光光度計(日立UV−200)を用いて、262nmの
吸収強度より算出した。
吸収強度より算出した。
ピーク分子量及びカップリング効率: GPC〔装置はウォーターズ製であり、カラムは、デュ
ポン製のZORBAX PSM 1000−Sを2本とPSM 60−Sの
計3本の組合せである。溶媒にはテトラヒドロフランを
用い測定条件は、温度35℃、流速0.7ml/min、試料濃度
0.1重量%、注入量50μである〕のクロマトグラフよ
り、ピーク分子量及びカップリング効率を求めた。
ポン製のZORBAX PSM 1000−Sを2本とPSM 60−Sの
計3本の組合せである。溶媒にはテトラヒドロフランを
用い測定条件は、温度35℃、流速0.7ml/min、試料濃度
0.1重量%、注入量50μである〕のクロマトグラフよ
り、ピーク分子量及びカップリング効率を求めた。
なお、ピーク分子量は、以下の標準ポリスチレン(ウ
ォーターズ製)検量線からの換算値である。
ォーターズ製)検量線からの換算値である。
1.75×106、4.1×105、1.12×105、3.5×104、8.5×1
03 引張特性、硬度: 引張特性は110℃で圧縮成形した厚さ2mmのシートをJI
S K−6301に準拠して求め、硬度はASTM D−2240に
準拠して求めた。
03 引張特性、硬度: 引張特性は110℃で圧縮成形した厚さ2mmのシートをJI
S K−6301に準拠して求め、硬度はASTM D−2240に
準拠して求めた。
熱安定性: 試料5gを、190℃のギヤーオーブンに入れ、2時間後
の臭気および色調を調べた。臭気については、官能テス
トにより、○、△、×(○が最も刺激臭が少なく優れて
いる)にランク付けした。
の臭気および色調を調べた。臭気については、官能テス
トにより、○、△、×(○が最も刺激臭が少なく優れて
いる)にランク付けした。
アイゾット衝撃値: 180℃で圧縮成形したサンプル(Vノッチ加工)をJIS
−K7110に準拠して測定した。
−K7110に準拠して測定した。
実施例1〜5、比較例1、2 ジャケットと攪拌機の付いた10ステンレス製反応器
を充分窒素置換した後、シクロヘキサン5720g、テトラ
ヒドロフラン1g、スチレン240gを仕込み、ジャケットに
温水を通水して内容物を約70℃に設定した。
を充分窒素置換した後、シクロヘキサン5720g、テトラ
ヒドロフラン1g、スチレン240gを仕込み、ジャケットに
温水を通水して内容物を約70℃に設定した。
この後、n−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純
分で1.4g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチ
レンがほぼ完全に重合してから10分後に、ブタジエン
(1,3−ブタジエン)560gを添加し重合を継続し、ブタ
ジエンがほぼ完全に重合して最高温度に達してから15分
後に、カップリング剤(第1表、第2表参照、比較例1
のみ80%トルエン溶液としてリビングポリマーのリチウ
ムを基準として当量比1.0倍添加し、カップリング反応
を行わせた。カップリング剤添加より15分後に、水0.4g
を加えた。スチレンを仕込んだ直後より、この間、攪拌
機により系内を連続的に攪拌した。
分で1.4g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチ
レンがほぼ完全に重合してから10分後に、ブタジエン
(1,3−ブタジエン)560gを添加し重合を継続し、ブタ
ジエンがほぼ完全に重合して最高温度に達してから15分
後に、カップリング剤(第1表、第2表参照、比較例1
のみ80%トルエン溶液としてリビングポリマーのリチウ
ムを基準として当量比1.0倍添加し、カップリング反応
を行わせた。カップリング剤添加より15分後に、水0.4g
を加えた。スチレンを仕込んだ直後より、この間、攪拌
機により系内を連続的に攪拌した。
この後、線状ブロック共重合体の溶液を抜き出し、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール6.4g、トリ
ス(ノニルフェノル)ホスファイト4gを添加し、得られ
た該溶液をスチームストリッピングすることにより溶媒
を除去し、引き続き、熱ロール(120℃)により脱水乾
燥して、線状ブロック共重合体を得た。
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール6.4g、トリ
ス(ノニルフェノル)ホスファイト4gを添加し、得られ
た該溶液をスチームストリッピングすることにより溶媒
を除去し、引き続き、熱ロール(120℃)により脱水乾
燥して、線状ブロック共重合体を得た。
このようにして得られた本発明による線状ブロック共
重合体及び比較品の基本物性を第3表に示す。
重合体及び比較品の基本物性を第3表に示す。
比較例3〜5 カップリング剤の種類を替えた以外は、実施例1〜5
と同様にして線状ブロック共重合体を得た。同様にこれ
らの基本物性を第3表に示す。
と同様にして線状ブロック共重合体を得た。同様にこれ
らの基本物性を第3表に示す。
第3表から、実施例1〜5は比較例1、2、4、5と
比較して、カップリング効率が高く、機械的強度(引張
強度など)に優れた線状ブロック共重合体を与えること
がわかる。
比較して、カップリング効率が高く、機械的強度(引張
強度など)に優れた線状ブロック共重合体を与えること
がわかる。
更に、実施例1〜5は比較例3と比較して、透明性、
熱安定性に優れた線状ブロック共重合体を与えることが
わかる。
熱安定性に優れた線状ブロック共重合体を与えることが
わかる。
実施例6 カップリング剤添加量をリビングポリマーのリチウム
を基準として当量比0.6倍とした以外は、実施例3と同
様にして、線状ブロック共重合体を得た。この基本物性
を第4表に示す。
を基準として当量比0.6倍とした以外は、実施例3と同
様にして、線状ブロック共重合体を得た。この基本物性
を第4表に示す。
実施例7 カップリング剤添加量をリビングポリマーのリチウム
を基準として当量比0.3倍とした以外は、実施例3と同
様にして、線状ブロック共重合体を得た。この基本物性
を第4表に示す。
を基準として当量比0.3倍とした以外は、実施例3と同
様にして、線状ブロック共重合体を得た。この基本物性
を第4表に示す。
表4の実施例3、6、7から、本発明のジエポキシ化
合物は、任意にカップリング効率を制御しうることがわ
かる。
合物は、任意にカップリング効率を制御しうることがわ
かる。
更に、実施例6は、比較例1、2との比較において、
機械的強度(引張強度など)はほぼ同程度であるが、熱
安定性に優れる線状ブロック共重合体を与えることがわ
かる。
機械的強度(引張強度など)はほぼ同程度であるが、熱
安定性に優れる線状ブロック共重合体を与えることがわ
かる。
実施例6、比較例6 ジャケットと攪拌機の付いた10ステンレス性反応器
を充分窒素置換した後、シクロヘキサン5720g、テトラ
ヒドロフラン1g、スチレン600gを仕込み、ジャケットに
温水を通水して内容物を約80℃に設定した。
を充分窒素置換した後、シクロヘキサン5720g、テトラ
ヒドロフラン1g、スチレン600gを仕込み、ジャケットに
温水を通水して内容物を約80℃に設定した。
この後、n−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純
分で1.2g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチ
レンがほぼ完全に重合してから10分後に、ブタジエン
(1,3−ブタジエン)200gを添加し重合を継続し、ブタ
ジエンがほぼ完全に重合して最高温度に達してから15分
後に、カップリング剤(第1表、第4表参照)をリビン
グポリマーのリチウムを基準として当量比1.0倍添加
し、カップリング反応を行わせた。カップリング剤添加
より15分後に、水0.3gを加えた。スチレンを仕込んだ直
後より、この間、攪拌機により系内を連続的に攪拌し
た。
分で1.2g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチ
レンがほぼ完全に重合してから10分後に、ブタジエン
(1,3−ブタジエン)200gを添加し重合を継続し、ブタ
ジエンがほぼ完全に重合して最高温度に達してから15分
後に、カップリング剤(第1表、第4表参照)をリビン
グポリマーのリチウムを基準として当量比1.0倍添加
し、カップリング反応を行わせた。カップリング剤添加
より15分後に、水0.3gを加えた。スチレンを仕込んだ直
後より、この間、攪拌機により系内を連続的に攪拌し
た。
この後、線状ブロック共重合体の溶液を抜き出し、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール6.4g、トリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト4gを添加し、得られ
た該溶液をスチームストリッピングすることにより溶媒
を除去し、引き続き、熱ロール(150℃)により脱水乾
燥して、線状ブロック共重合体を得た。
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール6.4g、トリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト4gを添加し、得られ
た該溶液をスチームストリッピングすることにより溶媒
を除去し、引き続き、熱ロール(150℃)により脱水乾
燥して、線状ブロック共重合体を得た。
このようにして得られた本発明による線状ブロック共
重合体及び比較品の基本物性を第5表に示す。
重合体及び比較品の基本物性を第5表に示す。
第5表より、実施例6は比較例6に比較して、カップ
リング効率が高く、機械的強度(アイゾッド衝撃値)と
熱安定性に優れる線状ブロック共重合体を与えることが
分かる。
リング効率が高く、機械的強度(アイゾッド衝撃値)と
熱安定性に優れる線状ブロック共重合体を与えることが
分かる。
(発明の効果) 本発明の製造方法により製造された線状ブロック共重
合体は、色調・透明性、機械的強度、熱安定性に優れて
いる。
合体は、色調・透明性、機械的強度、熱安定性に優れて
いる。
従って、該線状ブロック共重合体が熱可塑性弾性体の
場合には、特にホットメルト型の粘着剤のベースポリマ
ーとして(溶剤型の粘着剤のベースポリマーとしても使
用できる)、また、道路舗装や防水シートなどのアスフ
ァルト改質材として有用である。
場合には、特にホットメルト型の粘着剤のベースポリマ
ーとして(溶剤型の粘着剤のベースポリマーとしても使
用できる)、また、道路舗装や防水シートなどのアスフ
ァルト改質材として有用である。
更には、履物、玩具、各種樹脂、例えば、スチレン系
樹脂(耐衝撃性スチレン系樹脂及び難燃性スチレン系樹
脂を含む)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの耐衝撃性の改質剤と
しても有用である。
樹脂(耐衝撃性スチレン系樹脂及び難燃性スチレン系樹
脂を含む)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの耐衝撃性の改質剤と
しても有用である。
一方、該線状ブロック共重合体が熱可塑性樹脂の場合
には、透明耐衝撃性樹脂として用いられるなど、種々の
用途に広く利用することができ、その工業的意義は大き
い。
には、透明耐衝撃性樹脂として用いられるなど、種々の
用途に広く利用することができ、その工業的意義は大き
い。
Claims (1)
- 【請求項1】(i)不活性炭化水素溶媒中で有機リチウ
ム化合物を開始剤として、モノアルケニル芳香族化合物
と共役ジエン単量体を用いてブロック共重合体を製造す
るに際し、 少なくとも1個のモノアルケニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックと共役ジエンを主体とする重合体ブ
ロックよりなるブロック共重合体を重合し、該ブロック
共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)に於けるピーク分子量が標準ポリスチレン換算
で1×104〜50×104であり、且つ、 該ブロック共重合体中の全モノアルケニル芳香族化合物
の合計量が10〜90重量%である、リビングポリマーを調
製する工程と、引き続き、 (ii)一般式: 〔式中、Rは、 を示し、R1及びR2は水素又は炭素数が1〜20のアルキル
基又はフェニル基であり、R3は炭素数が2〜20のアルキ
レン基であり、nは0〜10の整数であり、n数が0の化
合物(以下、n0体と略す)含有量が95重量%以上であ
る〕 で示されるジエポキシ化合物の単独、若しくは、これら
の混合物(同群同志の混合物又は異種群同志の混合物)
とを、リビングポリマーのリチウムを基準として、0.1
〜1.9当量比の範囲で添加して、カップリング反応を行
わせる工程、 とよりなることを特徴とする、新規な線状ブロック共重
合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7871690A JP2802663B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 新規な線状ブロック共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7871690A JP2802663B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 新規な線状ブロック共重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03281515A JPH03281515A (ja) | 1991-12-12 |
JP2802663B2 true JP2802663B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=13669598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7871690A Expired - Lifetime JP2802663B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 新規な線状ブロック共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2802663B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210054209A1 (en) * | 2016-10-21 | 2021-02-25 | Lg Chem, Ltd. | Asphalt Modifier And Asphalt Composition Comprising Same |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6136921A (en) * | 1998-12-07 | 2000-10-24 | Taiwan Synthetic Rubber Corperation | Coupled polymers and process for preparing the same |
JP2001310988A (ja) * | 2000-02-25 | 2001-11-06 | Japan Elastomer Co Ltd | 耐熱変色性に優れる熱安定化ブロック共重合体組成物 |
JP5116198B2 (ja) * | 2001-02-15 | 2013-01-09 | 日本エラストマー株式会社 | 変性ゴム及びその製造方法と組成物 |
US7232864B2 (en) | 2003-10-30 | 2007-06-19 | Bening Robert C | Coupled radial anionic polymers |
WO2007058994A2 (en) | 2005-11-14 | 2007-05-24 | Kraton Polymers Research B.V. | Process for preparing a bituminous binder composition |
-
1990
- 1990-03-29 JP JP7871690A patent/JP2802663B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210054209A1 (en) * | 2016-10-21 | 2021-02-25 | Lg Chem, Ltd. | Asphalt Modifier And Asphalt Composition Comprising Same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03281515A (ja) | 1991-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105934445B (zh) | 嵌段共聚物组合物和粘着粘结剂组合物 | |
US7589152B2 (en) | Adhesive formulations for novel radial (S-I/B)x polymers | |
EP1474458A1 (en) | Novel block copolymers and method for making same | |
EP1569999A1 (en) | Styrenic block copolymer compositions to be used for the manufacture of transparent, gel free films. | |
JP4497579B2 (ja) | 新規な粘接着剤組成物 | |
JP2802663B2 (ja) | 新規な線状ブロック共重合体の製造方法 | |
JP3537921B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
KR100365713B1 (ko) | 비닐방향족단량체및공역디엔의스타형블록공중합체,그의제조방법및상기공중합체와결정성폴리스티렌을포함하는조성물 | |
JP2844106B2 (ja) | 線状ブロック共重合体の製造方法 | |
JPH07268023A (ja) | 安定な酸無水物環を有するポリマー | |
JP2893124B2 (ja) | 粘着剤組成物 | |
JPH05132533A (ja) | 分枝鎖状ブロツクコポリマー,その製法及び用途 | |
JP3939781B2 (ja) | アスファルト改質用ブロック共重合体及びアスファルト組成物 | |
JPH06228250A (ja) | アスファルト改質用熱可塑性共重合体 | |
JPH0757788B2 (ja) | ブロック共重合体 | |
WO2006013631A1 (ja) | 粘接着剤組成物 | |
TW200523271A (en) | Conjugated diene polymers and copolymer blocks having high vinyl content prepared using mixed microstructure control agents and process for preparing same | |
JP3678551B2 (ja) | 新規なブロック共重合体の製造方法 | |
JP2612588B2 (ja) | アスフアルト改質用熱可塑性エラストマー | |
JP4357149B2 (ja) | 粘接着性組成物 | |
JP3468246B2 (ja) | アスファルト改質用ブロック共重合体 | |
WO2021065623A1 (ja) | 水添ブロック共重合体組成物、その製造方法およびフィルム | |
JP2762124B2 (ja) | 熱可塑性弾性体組成物 | |
JP3333045B2 (ja) | 環状ジエン系ブロック共重合体組成物 | |
JP3982880B2 (ja) | 粘接着剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090717 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100717 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100717 |