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JP2744301B2 - カプセル化された感光性組成物の製造方法 - Google Patents

カプセル化された感光性組成物の製造方法

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Publication number
JP2744301B2
JP2744301B2 JP1264804A JP26480489A JP2744301B2 JP 2744301 B2 JP2744301 B2 JP 2744301B2 JP 1264804 A JP1264804 A JP 1264804A JP 26480489 A JP26480489 A JP 26480489A JP 2744301 B2 JP2744301 B2 JP 2744301B2
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Japan
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dispersoid
microcapsules
image forming
particles
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JP1264804A
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エー.ハンマン,フォー ウィリアム
コバクス ケリー
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サイカラー インコーポレイテッド
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Publication date
Application filed by サイカラー インコーポレイテッド filed Critical サイカラー インコーポレイテッド
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/002Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor using materials containing microcapsules; Preparing or processing such materials, e.g. by pressure; Devices or apparatus specially designed therefor

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、広い露光範囲を有するカプセル化された感
光材料を作り出す方法に関するものであり、特に、カプ
セル化において分散相の濃度を変化させることによりそ
の様な材料を作り出す方法に関するものである。
(従来の技術) 感光性のマイクロカプセルを用いる画像形成システム
は、米国特許4,399,209号、4,440,846号に開示されてい
る。これらの特許においては、光硬化性成分を含むマイ
クロカプセルから露光制御により放出される像形成剤
(画像形成成分)によって画像を形成する方法が開示さ
れている。画像形成剤は、通常、現像成分との反応によ
って可視画像を形成する実質的に無色の発色剤である。
1982年1月18日に出願された米国特許出願番号339,91
7号(英国特許2,113,860に対応)、および米国特許4,57
6,891号においては、感光波長域の異なる3種類のマイ
クロカプセルを使用するフルカラー画像形成システムが
開示されている。これらのマイクロカプセルは、それぞ
れシアン色素(青)、マゼンタ色素(赤)、イエロー色
素(黄)の発色剤を含んでいる。
パンクロ(紫から赤色光に至る全可視域の色光に感光
する)の印画シートが可視光にさらされ、その後に現像
されるパンクロのフルカラー画像形成システムがヨーロ
ッパ特許出願番号0233567号に開示されている。
上記の発明は優れた画像形成技術であるが、依然とし
て欠点が残されている。例えば、ある種の感光材料で
は、得られたH&D曲線が高いガンマ値を有し、そのた
め露光範囲が比較的狭くなっている。連続階調の画像が
要求されるような用途においては、感光材料の露光範囲
を広げることが望ましい。
加えて、フルカラーの、もしくはパンクロの画像形成
システムでは、カラーバランスが得られることが望まし
い。シアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素のそれぞ
れのマイクロカプセルのH&D曲線が適切に揃っていな
いと、カラーバランスが崩れることがある。そのため、
H&D曲線が適切に揃ったものを開発することが望まし
い。
前記の欠点を無くすために幾つかの方法が提案されて
いる。例えば、1986年2月22日に出願された米国特許出
願番号885,032号では、固体の希釈剤、通常、ワックス
もしくは脂肪質の酸またはアルコールであるが、これが
マイクロカプセル(分散相)に組み込まれた感光性マイ
クロカプセルを開示している。固体希釈剤を含むことに
よりマイクロカプセルの露光範囲が拡大されるものであ
る。
1988年3月7日に出願された米国特許出願番号164,65
3号は、加熱工程を用いた感光性画像形成方法を開示し
ている。ある種の感光性組成物においては、化学線を照
射する前にマイクロカプセル印画シートを加熱すること
により、感光性マイクロカプセルの露光範囲を拡大する
ことが可能である。
1988年3月24日に出願された米国特許出願番号172,62
4号は、広い露光範囲を持つマイクロカプセル画像形成
システムを開示している。同じスペクトル感度を持つ
が、違ったフィルム感光度を持つマイクロカプセルを2
種類、もしくはそれ以上個別に用意し、それらを混合使
用することにより露光範囲が拡大されている。異なるフ
ィルム感光度を得るために、様々な技術が使用されてい
る。例えば、互いに異なる濃度を持つ複数の光反応開始
剤(光反応開始成分)を用いること、互いに異なる種類
の複数の光反応開始剤もしくは互いに異なる濃度を持つ
複数の光重合単量体を用いること、放射吸収剤を含むあ
る種のマイクロカプセルと、これとは異なる量の吸収剤
を含むか若しくは吸収剤を含まない別の種類のマイクロ
カプセルとを組み合わせること、互いに異なる複数のマ
イクロカプセルを形成するためにそれぞれに異なるカプ
セル壁形成剤を利用すること、あるいはマイクロカプセ
ルのサイズを変化させること、などである。
(発明が解決しようとする課題) これらの方法は、上記の欠点を改善するに役立っては
いるが、2種類もしくはそれ以上の種類のマイクロカプ
セルを用意し、付加的な材料をマイクロカプセルの分散
層に組み入れ、もしくは画像形成条件を変更するなどの
必要性がある。さらに、望ましくない画像特性が出現す
る可能性がある。例えば、異なるガンマ値のH&D曲線
を有する2種類のマイクロカプセルにより感光材料を作
り出す場合、望ましくないこぶが結果としてH&D曲線
に現れることがある。つまり、互いに異なるフィルム感
光度を有する複数種類のマイクロカプセルを混合して用
いることにより露光範囲は拡大されるが、H&D曲線に
こぶがみられるためカラーバランスを得ることが難しく
なる。
すなわち、本考案の課題は、露光範囲を拡大し且つ画
像特性を向上することができ、しかも一度に得ることが
でき、また画像形成条件を変更する必要がない感光性マ
イクロカプセルを開発することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、このような課題に対して、互いに異なるフ
ィルム感光度を有する分散相によって1組のマイクロカ
プセル群を作り出すにあたり、エマルジョン段階で成分
濃度の異なる種々の分散相を形成するものである。
すなわち、そのための第1の手段は、 広い露光範囲をもつカプセル化された感光性組成物を
製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含
む第1濃度の第1分散質の一部を連続相に多数の粒子と
なるように分散させるステップと、 上記第1分散質の残部を濃度調整剤により希釈するこ
とにより、該第1分散質よりも濃度が薄い第2濃度の第
2分散質を形成するステップと、 上記第2分散質を上記連続相に多数の粒子となるよう
に分散させるステップと、 上記各粒子の回りにカプセル壁を形成するステップと
からなることを特徴とする。
第2の手段は、広い露光範囲をもつカプセル化された
感光性組成物を製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含
む第1濃度の第1分散質と、光硬化性もしくは光軟化性
の成分と像形成成分とを含み第1分散質とは異なる第2
濃度の第2分散質とを連続相に多数の粒子となるように
分散させるステップと、 上記各粒子の回りにカプセル壁を形成するステップと
からなることを特徴とする。
第3の手段は、広い露光範囲をもつカプセル化された
感光性組成物を製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含
む第1濃度の第1分散質を連続相に多数の粒子となるよ
うに分散させることによって第1エマルジョンを得るス
テップと、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含
み上記第1分散質とは異なる第2濃度の第2分散質を連
続相に多数の粒子となるように分散させることによって
第2エマルジョンを得るステップと、 上記第1エマルジョンと第2エマルジョンとを混合す
るステップと、 上記混合エマルジョンの各粒子の回りにカプセル壁を
形成するステップとからなることを特徴とする。
なお、本明細書において、『エマルジョン』という用
語は、これが慣用されている関係で採用したものであ
る。すなわち、コロイド化学的にはサスペンジョンであ
る場合も慣用的に『エマルジョン』を使用している。
また、後から出てくる『徐々にもしくは連続的に変
化』という用語は、本発明のマイクロカプセルを構成す
るための分散相の成分濃度に関するものである。『徐々
に』という用語は、成分の変化が、その濃度を少しず
つ、つまり段階的に変化させる工程によりなされること
を意味する。『連続的に』という用語は、成分の変化
は、その濃度を連続して変化させる工程によりなされる
ことを意味する。
上記各手段においては、上記光硬化性成分には光重合
可能なモノマーと光反応開始剤とを含ませることができ
る。
上記第1の手段において、第2分散質を得るステップ
は、上記濃度調整剤を徐々に増加せしめて第1分散質の
残部を徐々に希釈していくことによって、濃度が徐々に
変化した第2分散質を得ることができる。
上記第1の手段において、第2分散質を得るステップ
は、上記濃度調整剤を連続的に増加せしめて第1分散質
の残部を連続的に希釈していくことによって、濃度が連
続的に変化した第2分散質を得ることができる。
上記光硬化性成分に光重合可能なモノマーと光反応開
始剤とを含ませた場合、上記光反応開始剤の濃度を徐々
にもしくは連続的に変化させることもできる。
上記濃度調整剤として、化学線(紫外線、可視もしく
は赤外線波長)の吸収剤、共開始剤(コ・イニシエー
タ)もしくは自動酸化剤を用いることができる。
また、濃度調整剤としてはモノマーを用いることもで
きる。そのようなモノマーとしては光硬化性モノマーを
用いることができる。
また、濃度調整剤としては像形成剤を用いることもで
きる。
さらに、上記第1〜第3の各手段で得られた第1像形
成剤を含む第1のマイクロカプセル群と、該第1像形成
剤とは異なる第2像形成剤を含む第2のマイクロカプセ
ル群と、該第1及び第2の像形成剤と異なる第3像形成
剤を含む第3のマイクロカプセル群と混合するステップ
を行ない、このステップにより得られた感光性組成物に
よって、フルカラーの画像を再現することができる。
上記第1乃至第3の3つの異なる像形成剤は、シアン
系発色剤(カラーフォーマー)、マゼンタ系発色剤、そ
してイエロー系発色剤により構成することができる。
さらに、上記第1乃至第3の各手段において、上記粒
子同士を合着させて混合するステップを、上記カプセル
壁形成ステップの前に行なうことができる。
上記第1乃至第3の各手段では、成分濃度が徐々に若
しくは連続的に変化しているマイクロカプセル群によ
り、広い露光範囲を有する感光性組成物を得ることがで
きる(第1の組成物)。
上記第1の組成物においては、光硬化性、もしくは光
軟化性の成分を光硬化性モノマーと光反応開始剤により
構成することができる(第2の組成物)。
この第2の組成物は、マイクロカプセルの層としてベ
ース上にコーティングすることができる(第1の画像形
成体)。
上記ベースは、ペーパーもしくは高分子フィルムによ
り構成することができる(第2の画像形成体)。
上記第1の画像形成体の場合、上記光反応開始剤の濃
度は、各分散相(マイクロカプセル)同士で異なるよう
にすることができる(第3の画像形成体)。
この場合、上記光反応開始剤の濃度は、所定の第1濃
度と所定の第2濃度の範囲内に分布させることができる
(第4の画像形成体)。
上記光反応開始剤の濃度は、所定の濃度勾配となるよ
うに分布させることができる(第5の画像形成体)。
また、上記光反応開始剤の濃度は、分散相(マイクロ
カプセル)同士で徐々に変化させたものにすることがで
きる(第6の画像形成体)。
また、上記光反応開始剤の濃度は、分散相(マイクロ
カプセル)同士で連続的に変化させたものにすることが
できる(第7の画像形成体)。
さらに、上記第1の画像形成体において、それに含ま
れる像形成剤を第1のものとし、この第1の像形成剤を
含む第1のマイクロカプセル群と、第2像形成剤を含む
第2のマイクロカプセル群と、第3像形成剤を含む第3
のマイクロカプセル群とからなるものはフルカラー画像
を再現しうるものになる(第8の画像形成体)。
上記3つの像形成剤は、シアン系発色剤とマゼンタ系
発色剤とイエロー系発色剤とにより構成することができ
る(第9の画像形成体)。
上記第1の画像形成体においては、様々なフィルム感
光度を持つマイクロカプセル群を含ませることができる
(第10の画像形成体)。
上記第9の画像形成体においては、可視光に感光する
ようにすることができる(第11の画像形成体)。
(作用) 上記第1乃至第3の各手段に係る感光性組成物の製造
方法においては、連続相に、光硬化性もしくは光軟化性
の成分と像形成剤とを含む分散質をその成分濃度が異な
る2種以上の分散質にして多数の粒子となるように分散
せしめるから、結局、互いの成分濃度が異なる2種以上
の分散相が連続相に形成されることになり、よって、上
記各粒子の回りにカプセル壁を形成して得られるマイク
ロカプセル群には、上記成分濃度の相違に起因して互い
に異なるフィルム感光度を有するマイクロカプセルが含
まれることになる。
そして、上記成分濃度が異なる2種以上の分散相の形
成は、分散質を粒子として連続相に分散せしめる段階で
希釈ないしは混合の技術により、一度に(1バッチで)
行なうことができる。
(発明の効果) 従って、本発明によれば、連続相に、光硬化性もしく
は光軟化性の成分と像形成剤とを含み且つ成分濃度が異
なる2種以上の分散質が多数の粒子となって分散してな
るエマルジョンを生成し、各粒子の回りにカプセル壁を
形成するようにしたから、互いに異なるフィルム感光度
を有するマイクロカプセルを含むマイクロカプセル群を
一度の処理で得ることができ、よって、広い露光範囲を
もつカプセル化された感光性組成物を簡単に得ることが
できる。
また、このように互いに異なるフィルム感光度を持つ
マイクロカプセル群は、H&D曲線の形を調整し、露光
範囲を含めた感光材料の画像特性を向上させるために用
いることができる。
また、本発明は単色画像形成システムにおいて画像を
形成するために用いることができるが、フルカラーシス
テムや、特にパンクロのシステムにおいて、シアン系、
マゼンタ系、イエロー系の各マイクロカプセル群のH&
D曲線のガンマ値をつりあわせ、それによりカラーバラ
ンスを改善する手段として用いることもできる。例え
ば、マゼンタ系のH&D曲線をシアン系とイエロー系の
H&D曲線に合わせるために、マゼンタ系のマイクロカ
プセル群のトースピードを遅らせる(特性曲線、つまり
H&D曲線における足部の立ち上がり角度を小さくす
る)ことに利用することができる。
(実施例) 本発明の好ましい実施例においては、分散相は光硬化
性モノマーと光反応開始剤を含み、各マイクロカプセル
を得るための各分散相での光反応開始剤の濃度は、連続
的にもしくは徐々に変化する濃度勾配を与えるものであ
る。加えて、もしくは必要に応じて、本発明を、それぞ
れ濃度が異なる像形成剤、放射吸収剤、感光性モノマ
ー、共開始剤、もしくはフォトインヒビター(抑制剤)
を含むようなマイクロカプセルを得るために用いること
もできる。その主な特徴は、各分散相の回りにマイクロ
カプセル壁が形成される前に、様々な濃度の分散相が得
られることである。
別の説明は、上記方法によって拡大された露光範囲を
持つ感光性組成物に関するものである。
上述のように、本発明の目的は、拡大された露光範囲
と優れた画像特性を持つマイクロカプセル群を有する感
光性組成物を単一バッチで生み出す方法を提供すること
にあり、さらに本発明の目的は、拡大された露光範囲と
高い画像特性を持つマイクロカプセル化された感光性組
成物を有する感光材料を提供することにあり、これら
の、そしてそのほかの本発明の目的は、以下の好ましい
実施例の詳細な説明を参照することにより当業者にいっ
そう明瞭になるであろう。
好ましい実施例を説明するに当たって、明瞭さを期す
るために特別な専門用語を用いる。その様な専門用語
は、詳細に説明される実施例だけでなく、同じ結果を得
るために慨して同じ方法で行われ慨して同じ機能を果た
す技術上のすべての均等物を含むものである。
ガンマ値とH&D曲線とが調整され、そして露光範囲
とフィルム感光度が向上されたマイクロカプセル群を得
るための本発明により改良することのできるフルカラー
そしてパンクロの画像形成システムを含む画像形成シス
テムの例として、米国特許4,399,209号、4,440,846号、
英国特許2,113,860号そしてヨーロッパ特許公開出願023
3587号などが参考にあげられる。
本発明において、広い露光範囲を持つカプセル化され
た感光性組成物は、カプセル化の際に分散相の組成を変
化させることにより得られる。そして、感光性組成物を
得るために、連続相、初期分散相、そして分散相の濃度
調整剤が使用され、これらの相の関係は第1図に最も良
く表わされている。
第1図に示される本発明のシステム10とその方法の説
明は、拡大された露光範囲を有する感光性組成物を得る
ために、光反応開始剤の濃度を徐々に変化するように薄
めていくために濃度調整剤が使用される好ましい実施例
についてのものである。しかしながら、第1図を参照し
述べるこの方法とシステムは、以下に列記する濃度調整
剤のどれについても同様に行えるものである。
第1図に示されるように、攪拌機14を有するタンク12
は濃度調整剤13を貯留するものである。パイプ16を介し
て上記タンク12と連通しているのはタンク20である。パ
イプ16を通しての濃度調整剤13の流量制御は、通常コン
ピュータであるコントローラ22により始動、制御される
バルブ18のような流量制御手段により行われる。
攪拌機22を有するタンク20は上記同様に分散質21を貯
留するものである。パイプ24を通して上記タンク20と連
通しているのはタンク28である。パイプ24を通しての分
散質21の流量制御は、コントローラ32により始動、制御
されるバルブ26のような流量制御手段によりなされる。
攪拌機30を有するタンク28は上記同様に連続相を構成
する液体(以下、単に連続相という)29を貯留するもの
である。
本発明における感光性マイクロカプセル群を得るため
に、タンク12には濃度調整剤13、タンク20には分散質2
1、そしてタンク28には連続相29がそれぞれ満たされて
いる。バルブ18と26は閉位置にある。この段階におい
て、分散質21は、濃度の高い像形成剤と光反応開始剤を
有している。例えば、分散質21の溶液は、1重量部のモ
ノマーにつき約0.0053重量部の光反応開始剤を含んでい
る。
乳化された分散相において光反応開始剤の濃度を徐々
に薄めるために、まず、コントローラ32はバルブ26を開
き、分散質21の一部がパイプ24を通過しタンク28へと流
動していくようにする。タンク28において、この分散質
21の一部は、連続相29で粒子を形成することにより分散
され、そして攪拌機30により攪拌される。分散質21の一
部が分散された後、コントローラ32はバルブ26を閉じ、
さらに続けて分散質21がパイプ24を通じタンク28に流入
することを防ぐ。この段階において、タンク28は、その
連続相に、比較的高い濃度の光反応開始剤を有する分散
相である粒子を分散させて有することになる。
攪拌機30が続けてタンク28内で作動される一方、コン
トローラ32はバルブ18を開き、所定量の濃度調整剤13が
パイプ16を通過し、タンク20に流入するようにする。タ
ンク20において、濃度調整剤13は、攪拌機22による攪拌
によって分散質21と混合され、分散質21における像形成
剤と光反応開始剤の濃度を低くする。像形成剤と光反応
開始剤の望みの濃度が得られると、コントローラ32はバ
ルブ18を閉じて濃度調整剤13がパイプ16を通じタンク20
にさらに流入することを防ぐ。その結果得られた分散質
21は、1重量部のモノマーにつき約0.003重量部の光反
応開始剤を含む濃度になる。
バルブ18が閉じられた状態で、コントローラ32はバル
ブ26を開き、希釈された分散質21がパイプ24を通過し、
連続相29において分散し、粒子を形成することを可能に
する。この時点で、連続相29は、高濃度の光反応開始剤
を有する分散質が乳化されてなる粒子(分散相)と、低
濃度の光反応開始剤を有する分散質が乳化されてなる粒
子(分散相)とを含んでいることになる。最初に分散質
21に含ませてあったカプセル壁形成剤の作用により、乳
化された分散相同士が完全に混合されることが防がれ
る。しかしながら、ある程度の混合は望ましいものであ
る。好ましい量の低濃度分散質21が連続相29において分
散されたとき、コントローラ32はバルブ26を閉じ、低濃
度の分散質21がさらにパイプ24を通過することを妨げ
る。多くの用途において、2つの違った濃度の分散相の
粒子を維持することで、マイクロカプセル群の露光範囲
を拡大することができる。しかしながら、もし、さらに
低い濃度の分散相21が連続相29において分散されること
が望ましい場合は、望ましい分散が得られるまで、何度
も上記のプロセスを繰り返すと良い。
また、第1図に関するプロセスを連続的に行うことも
可能である。そのためには、コントローラ32がバルブ18
と26を通じて流体の流量制御を行うために、バルブ18と
26が開位置に維持される。その場合、連続相29で分散さ
れる粒子の光反応開始剤は、濃度調整剤13における光反
応開始剤の濃度から、分散質21における光反応開始剤の
濃度までの範囲で連続的な濃度勾配を有することにな
る。
それぞれ同じ水溶媒に分散された分散質を有する互い
に独立した2つのものを用意して、分散された粒子が種
々の濃度の分散相で構成されている感光材料を形成する
ための実施例においては、第2図に示されるシステムが
利用される。
第2図に示されるように、攪拌機114をもつタンク112
にはその内部に分散質113が貯留されている。分散質113
は通常、光硬化性モノマー、像形成剤、そして第1濃度
を持つ光反応開始剤を含む。一方、攪拌機122を備えた
タンク120にはその内部に分散質121が貯留されている。
分散質121は、少なくとも1点において分散質113と違っ
ている。例えば、分散質121は同一の濃度のモノマーと
像形成剤を含むかもしれないが、違った濃度の光反応開
始剤を含むことがある。選択的に、分散質121は、共開
始剤、フォトインヒビターなどを含むこともある。
様々な濃度の分散相をもつ感光性組成物を作るため
に、バルブ118と126は、第1図のコントローラ32と同じ
様に、コントローラ132によって開かれ、分散質113がラ
イン116を通ってタンク128に流入し、分散質121がライ
ン124を通ってタンク128に流入することを可能にする。
バルブ118と126の操作によって、分散質113と分散質121
は徐々にもしくは連続的にタンク128に注がれ、攪拌機1
30により攪拌され、連続相において様々な濃度の分散質
の粒子が分散した相129を形成する。分散質113と121の
成分濃度をもつ相129の粒子に加えて、カプセル壁が形
成される前に粒子同士が凝結する結果、それぞれのエマ
ルジョンが混合したものができることがあり得る。
さらに別の実施例においては、2つの異なる濃度の分
散質を混合する代りに、同種の2つの異なるエマルジョ
ン(例えばO/W型)を混合し、分散された粒子が異なる
濃度の分散相によって構成されて感光材料を形成するこ
とがある。そのためには、第2図に示されるようなシス
テムが用いられる。その様なシステムにおいて、113は
連続相において分散された第1分散相濃度の粒子をもつ
第1エマルジョンであり、組成121は、連続相において
分散された第2分散相濃度の粒子を持つ第2エマルジョ
ンである。エマルジョン113と121を混合するために、バ
ルブ118と126は開かれ、エマルジョン113と121をそれぞ
れタンク128へと通過させ、そして攪拌機130が始動され
る。
最もよく用いられるカプセル化工程において、連続相
は水からなり、O/W型エマルジョンは本発明の感光性組
成物を生み出すために利用される。しかしながら、当業
者に分かるように、本発明は、有機相とW/O型エマルジ
ョンを使って実施することも可能である。
各マイクロカプセルのサイズを均一に揃え、多くのマ
イクロカプセルよりむしろそれぞれ単核のカプセルを作
るために、連続相は、乳化剤、そしてシステムモディフ
ァイヤーとして知られる剤を含むことが望ましい。使用
可能な乳化剤とシステムモディファイヤーはこの分野に
おいてよく知られている。これらの選択は、使用される
マイクロカプセル化方法とカプセル壁形成剤の性質によ
って決められる。メラミン−ホルムアルデヒドのマイク
ロカプセルを作るには、メチル化ポリガラクツロン酸
(例えばペクチン)とスルフォン化ポリスチレンとの組
み合わせが望ましい。ポリガラクツロン酸は水相に対し
安定化剤として機能し、スルフォン化ポリスチレンは乳
化を助ける。米国特許4,608,330号を参照されたい。そ
れに加えて、水相における乳化剤とモディファイヤーの
濃度は、望みの凝結量に、つまり分散された粒子の混合
に対応するように選択される。以下に詳しく述べるよう
に、用途によっては、粒子が混合されることにより、結
果としてできるカプセルの画像特性が向上する。
初期分散相は、容易に水相において分散されるように
作られる。分散質は、通常、像形成剤、光硬化性、もし
くは光軟化性の成分を含む。
分散質には様々な像形成剤を用いることができる。例
えば、従来カーボンレスペーパー製造に用いられる種類
の発色剤とカラー現像液の相互作用により、像を形成す
ることができる。さらに、キレート剤と金属塩との発色
相互反応、もしくは酸化還元反応をおこす1組の物質の
反応など、その多くは感圧カーボンレスペーパーにおい
てすでに使用されているが、これらの作用によって像を
形成することができる。また、さらに、油性染料(ダ
イ)も使用でき、普通紙もしくは加工紙に転写すること
により画像が形成される。分散相自身も画像形成能力を
持つ。例えば、ゼログラフィ記録方法で使用されるトナ
ーは、本発明において感光され、現像されるような印画
シートの画像エリアへ選択的に定着する。
前述の実施例において通常使用される発色剤には、無
色の電子供与型化合物が含まれる。その様なカラーフォ
ーマーの典型的な例として、骨格構造に部分的にラクト
ン、ラクタム、スルフォン、スピロピラン、トリアリー
ルメタン化合物、ビスフェニルメタン化合物、キサンテ
ン化合物、フルオラン、チアジン化合物、スピロピラン
化合物のようなエステルもしくはアミド化合物等を含む
概して無色の化合物があげられる。本発明において使用
されるシアン系、マゼンタ系、イエロー系の発色剤は特
に望ましいものであり、商品化されている。
ポジティブに働く光硬化性の、もしくはネガティブに
働く光軟化性の感光成分もまた、分散された分散相のな
かに存在している。光重合、そして光架橋材料などの光
硬化性組成は、光にさらされると粘性が増し、もしくは
凝固し、そして陽画を形成する。
エチレン基を含む不飽和の有機化合物は、有用な感光
性の材料である。これらの化合物は、1分子に付き少な
くとも1つのエチレン末端基を含む。通常、それらは液
体である。1つの分子に付き2つもしくはそれ以上のエ
チレン末端基を含むポリエチレン不飽和化合物が望まし
い。この望ましいサブグループの例としては、トリメチ
ロール・プロパン・トリアクレイト(TMPTA)、ジペン
タエリトリトール・ヒドロキシペンタアクリレイト(DP
HPA)などの多価アルコールのエチレン不飽和酸エステ
ルである。
分散相はまた通常光反応開始剤を含有している。本発
明で使用するのに望ましい光反応開始剤システムには、
ヨーロッパ特許出願番号0233587号に開示されているイ
オニックダイ(色素,染料)の対イオン化合物が含まれ
る。望ましい種類のイオニックダイの対イオンは、カチ
オン系ダイホウ酸塩であり、特にシアニンダイホウ酸塩
が望ましい。ホウ酸塩は通常、トリフェニルブチルホウ
酸塩などのトリフェニルアルキルホウ酸塩である。ロー
ズ・ベンガル・ヨードニウムそしてローズ・ベンガル・
ピリリウム錯体など、他のダイ錯体が使用されることも
ある。
本発明で使用できるその他の光反応開始剤の例として
は、ジアリール・ケトン誘導体、キノン、そしてベンゾ
インアルキルエーテルがあげられる。紫外線感光度が必
要な場合、適切な光反応開始剤としては、アルコキシフ
ェニルケトン、O−アシル化オキシイミノケトン、多環
式キノン、フェナントレンキノン、ナフサキノン、ジイ
ソプロピルフェナントレンキノン、ベンゾフェノン・置
換ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、クロ
ロスルフォニル・クロロメチル多核芳香族化合物、クロ
ロスルフォニル・クロロメチル複素環式化合物、クロロ
スルフォニル・クロロメチル・ベンゾフェノン、フルオ
レン・ハロアルカンなどのハロゲン化合物があげられ
る。多くの場合、像形成光反応開始剤と合わせて用いる
と高い効果が得られる。
イオニックダイ錯体を含む開始剤は、好ましくは自動
酸化剤を含むことがある。適切な例としては、ヨーロッ
パ特許公報に開示されているN,N,−ジアルキルアニリン
がある。
分散相を構成する粒子は、連続相に分散された後、完
全には混合しないほうが好ましい。混合の調整は、適切
な乳化剤を選ぶこと、以下に述べるようなカプセル壁形
成剤を使用すること、攪拌条件を調節することによりな
される。
分散相は、連続相において乳化されたとき初期濃度分
散相の回りにカプセル壁形成材料を生成することができ
るような化合物を含有することが望ましい。例えば、ポ
リイソシアネートが分散相に含まれることがある。分散
相を水の連続相に分散すると、ポリイソシアネートは水
溶媒と分散相との界面で水と反応し、分散相の回りにポ
リウレタン重合体の薄い層を形成すると考えられる。
分散相の濃度調整剤が、カプセル化の際に分散相の濃
度を徐々に若しくは連続的に調整するために使用され
る。濃度を調整するために使用される材料は分散質と混
和可能である。好ましい実施例においては、濃度調整剤
は、濃度勾配のある光反応開始剤を持つ感光材料を作り
出すために、分散相における光反応開始剤の濃度を薄め
るために使用される。しかし、以下詳細に渡って述べる
ように、濃度調整剤は分散相のほかの成分を変化させる
機能も持つ。
好ましい実施例において、濃度調整剤には光重合モノ
マーが含まれ、モノマーは分散相に含まれるモノマーと
同一のものを使用することが望ましい。特に、トリメチ
ロールプロパン・トリアクリレイトが望ましい。分散相
へモノマーを徐々に若しくは連続的に追加していくと、
分散相における光反応開始剤と像形成剤の濃度が低くな
る。
濃度調整剤は、不活性の液体希釈剤の形を取ることも
ある。この希釈剤は、分散質と混和可能であり、分散質
に加えられると、像形成剤の濃度を下げる能力を持つ。
その様な不活性の液体の例としては、鉱油、そして炭酸
プロピレンが含まれる。
別の実施例においては、濃度調整剤は共開始剤もしく
は自動酸化剤の形を取ることもある。共開始剤はこの技
術分野において知られており、吸収剤と反応し、そして
直接、または間接的に遊離基を作り出す化合物である。
自動酸化剤は、吸収剤と酸素と反応し、フィルム感光度
を増す。分散相に加えられると、共開始剤は分散相のフ
ィルム感光度を増すように機能する。例えば、ヨーロッ
パ特許公開出願番号0233587号において定義されている
ダイ−ホウ酸塩を用いると、共開始剤は、結果として得
られる組成のフィルム感光度を増すようなN,N−ジアル
キルアニリン化合物となる。
さらに別の実施例では、濃度調整剤はフォトインヒビ
ターもしくは遊離基捕捉剤の形を取ることもある。分散
相に加えられると、フォトインヒビターもしくは遊離基
捕捉剤は分散相の光重合の割合を制限し、そしてフィル
ム感光度を下げる役割を果たす。フォトインヒビターと
遊離基捕捉剤の例としては、米国特許4,587,194号にお
いて詳しく述べられている。
さらに別の実施例では、濃度調整剤は像形成剤である
こともある。ある種の像形成剤は、感光性組成物のフィ
ルム感光度を増す、もしくは下げることが知られてい
る。そのため、像形成剤の濃度を変化させることによっ
て、露光範囲の向上が図れる。
上記のように、そして特に第2図に関する説明から、
成分濃度が調整された分散相を含む第2エマルジョンを
形成し、そしてこのエマルジョンを初期の分散相を含む
第1エマルジョンに加えることにより、先に述べた実施
例と同等の結果が得られることが当業者には明らかであ
ろう。
濃度調整処理が完了し、望みの分散相が連続相におい
て分散されると、マイクロカプセル壁が分散相の回りに
形成される。本発明において互いに異なる濃度の分散相
の回りに個別に壁が形成されたマイクロカプセル群は、
コアセルベーション、インサイチュー重合、界面重合、
油中における1若しくはそれ以上のモノマーの重合など
を含む既知のカプセル化技術を使って作り出すことがで
きる。適切なカプセル壁形成剤の代表的例は、アラビア
ゴム、ポリビニルアルコール、カルボキシル−メチル−
セルロースを含むゼラチン材料(米国特許2,730,456、
2,800,457号参照)、レソルシノール−ホルムアルデヒ
ドカプセル壁形成剤(米国特許3,755,190号参照)、イ
ソシアネートカプセル壁形成剤(米国特許3,914,511号
参照)、イソシアネート−ポリオールカプセル壁形成剤
(米国特許3,796,669号等参照)、尿素−ホルムアルデ
ヒドカプセル壁形成剤、特に親油性がレソルシノールを
加えることにより高められる尿素−レソルシノール−ホ
ルムアルデヒド(米国特許4,001,140、4,087,376、4,08
9,802号参照)、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂とヒ
ドロキシプロピルセルロース(米国特許4,025,455号参
照)がある。メラミン−ホルムアルデヒドカプセルは特
に好ましい。
本発明で採用される平均的なマイクロカプセルのサイ
ズは、約1〜25ミクロンである。
好ましい実施例において、メラミン−ホルムアルデヒ
ドカプセル壁は分散相の周囲に形成される。このプロセ
スをこれから詳細に述べる。メラミン−ホルムアルデヒ
ドカプセル壁は、メラミンとホルムアルデヒドの溶液、
もしくはそれらの予備縮合物を水性エマルジョン中の油
分に加えることにより形成される。反応により、アミン
−ホルムアルデヒド縮合物は、分散された分散相粒子を
濡らし且つ包んでいる溶液から、この粒子を剥離する。
カプセル壁が凝固すると、カプセルは媒質から剥離さ
れ、洗浄される場合がある。
縮合反応は、例えばpH7以下の酸性のもとで行われ
る。しかし、好ましくは、pH2.5〜6.0の範囲で反応が行
われるほうが良い。カプセル化の温度は、約10〜90℃に
維持されるべきであり、好ましくは、約25〜85℃が良
く、さらに45〜75℃が望ましい。
本発明で使用される酸性触媒としては、蟻酸、酢酸な
どの低分子量をもつカルボン酸、硫酸、塩酸、リン酸な
どの無機酸、硫酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、塩
化アンモニウム、硫酸アンモニウムなどの酸性、もしく
は容易に加水分解できる塩、などがあげられる。アンモ
ニウム塩が望ましいのは、より強く、透過性の低いカプ
セルを形成するのに役立つからである。アンモニウム塩
は通常、尿素の量を基にして、重量で約2〜20%の量で
使用される。
メラミンとホルムアルデヒドは、望ましくは、フリー
モノマーとしてもしくは予備縮合物として含まれるべき
であり、ホルムアルデヒドのメラミンに対するモル比
は、少なくとも1.5であり、望ましくは2.0〜3.0であ
る。
悪臭と肌への刺激を少なくするために、重合反応が完
了すると、余分なホルムアルデヒドを除去するか反応さ
せることが望ましい。数種ある既知の技術のどれを使っ
ても行うことができ、例えば、リン酸、尿素、亜硫酸
塩、重亜硫酸塩、アンモニウム塩、2−イミダゾリド
ン、エチレン−n−メチロールアクリルアミド−酢酸ビ
ニル共重合体、脱脂ダイズ粉、イソブチレン/無水マレ
イン酸共重合体/アンモニウム塩、5−メチルベンヅイ
ミダゾール、ジメチロールジヒドロキシエチレンウレ
ア、カルボヒドラザイド、アンバーライト(Amberlit
e)IR45、2−オキサゾリドン、ジヒドリキシアセトン
(二量体)などの重合体を含む水に不溶のアミノグルー
プなどを加える方法がある。これらの材料はホルムアル
デヒドと反応し、媒質の機能を妨げないような生成物を
作る。ホルムアルデヒドを捕捉するために尿素、もしく
は亜硫酸ナトリウムを加えることは、望ましくは、カプ
セル化後に、そして貯蔵の前に一工程で行われるべきで
ある。媒質のpHと温度はこの反応のために調節されなく
てはならない。亜硫酸塩は、望ましくは、pH6〜pH9、常
温から85℃の温度で約2時間の反応となる。尿素は、pH
3〜5もしくは8〜12、30〜60℃、4時間の反応とな
る。
印画シートを作るために、本発明の感光性組成物は、
ベース上に被膜化される。本発明で使用される印画シー
ト用の最も一般的なベースは、透明フィルムもしくはペ
ーパーである。ペーパーは商用の生フィルムか、キャス
トコーティングされたペーパーもしくはクロムロールペ
ーパーなどの特別製ペーパーの場合がある。ポリエチレ
ンテレフタレートなどの透明ベースや、半透明のベース
も使用できる。
マイクロカプセル群に適した他のベースとして、アル
ミニウム被膜ポリエチレンテレフタレートがある。マイ
クロカプセル群は透明ベースの表面もしくは底面のどち
らかに位置して印画シートを形成する。
画像を形成するために、本発明のベースは、マイクロ
カプセル群が画像を形成するように、化学線にさらされ
る。通常、マイクロカプセル群が化学線(紫外線、可視
もしくは赤外線波長)にさらされると、マイクロカプセ
ル群の分散相が重合し、それにより像形成剤が印画シー
トから漏れることが妨げられる。その後、印画シート上
のマイクロカプセルは、現像剤の存在下、均一の破裂圧
力にさらされ、これにより放射にさらされなかったマイ
クロカプセルが破裂して画像を形成することになる。
像形成剤がダイや顔料でない場合、現像剤が、画像を
形成するために像形成剤と反応するように選ばれる。前
述の発色剤を使用する実施例において用いられるカラー
現像剤の例としては、酸性粘土、活性粘土、アタパルジ
ャイトなどの粘土鉱物、タンニン酸、没食子酸、プロピ
ル没食子酸塩などの有機酸、フェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂、フェノール・アセチレン縮合樹脂、少なくと
も1つの水酸基を持つ有機カルボキシル酸とホルムアル
デヒドとの縮合物などの酸重合体、サリチル酸亜鉛、サ
リチル酸錫、亜鉛−2−ヒデロキシナフトエイト、3、
5−ジ−第3ブチルサリチル酸亜鉛などの金属塩もしく
は芳香性カルボキシル酸、亜鉛変性油性フェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂、炭酸亜鉛などの油性金属塩もしく
はフェノール−ホルムアルデヒド・ノボラック樹脂(米
国特許3,672,935号、3,732,120号、3,737,410号参
照)、そしてその混合物などがあげられる。光沢性現像
剤として好ましいものは、1987年7月14日出願の米国特
許出願番号073,036号に開示されている。
拡大された露光範囲を持つマイクロカプセル群が、単
色のもしくはフルカラーの画像を生み出すために使用さ
れることがある。フルカラー画像形成システムは、米国
特許4,576,891号、ヨーロッパ特許公開出願番号0233587
号、そして英国特許2,113,860号に開示されている。こ
れらのシステムは、それぞれシアン系、マゼンタ系、イ
エロー系の発色剤を含む3種類のマイクロカプセルを使
用する印画シートを用いる。上記の引例に詳細に説明さ
れているように、各々のマイクロカプセルは、マイクロ
カプセルが個別に最小波長域でもって露光するように互
いに異なる波長域において感光性を有する。パンクロの
システムにおいては、シアン系、マゼンタ系及びイエロ
ー系の各感光性マイクロカプセルはそれぞれ、レッド、
グリーン、そしてブルーの光に感光する。
結果としてできた感光性マイクロカプセル群は広い露
光範囲を持つ。カプセル化の前に違った濃度の分散相を
乳化すると、異なる濃度の分散相が合着し、僅かに混合
されるのではないかと考えられている。この様にすれ
ば、分散相の特性値に濃度勾配を持つ、すなわち濃度が
連続的に変化しているマイクロカプセル群が一度に得ら
れる。例えば、好ましい実施例においては、マイクロカ
プセル群には、その分散相内のフォトインヒビターに濃
度勾配を有する場合がある。例で示すように、この結果
として、拡大された露光範囲を持つ連続したH&D曲線
が得られる。比較として、2つの別々に用意された異な
るフィルム感光度、同一の像形成能のマイクロカプセル
を、拡大された露光範囲を持つマイクロカプセルを得る
ために混合すると、合着する粒子がないため、マイクロ
カプセルの分散相同士は決して結合しない。その結果、
濃度勾配は現れず、得られるH&D曲線の傾斜の連続は
ほとんどない。この様に、複数のバッチ処理に対して単
一のバッチ処理により拡大された露50囲を生み出すこと
に加えて、本発明においては、優れた画像特性のマイク
ロカプセル群が得られる。混合の調節は、カプセル壁形
成材料、乳化安定剤と濃度調整剤の量、そして撹拌条件
を適当に決めることによりなされる。粒子の混合は、本
発明の工程が1度のバッチで行われる際にとくに望まし
い。
加えて、フルカラーの像形成材料を得るために、本発
明のマイクロカプセルを2種類の別のマイクロカプセル
と混合するときには、カラーバランスの向上がみられ
る。フルカラー像形成材料に関する問題点は、シアン
系、マゼンタ系、イエロー系の発色剤のマイクロカプセ
ルのH&D曲線がいつも揃うとは限らず、色の不均衡が
画像に現れることである。もし1つもしくは2つのH&
D曲線を揃える必要のあるとき、それぞれ対応するH&
D曲線が以前に揃ったH&D曲線と揃うように感光性マ
イクロカプセルを使用、そして選択する場合もある。3
つの発色剤のマイクロカプセルのH&D曲線がいったん
揃えられると、得られた画像においてカラーバランスが
得られる。この用途における本発明のマイクロカプセル
の使用例は、例2に述べられている。
以下の非制限の例において、本発明を詳細に述べる。
例1 マゼンタ色を発色するマイクロカプセルを作り出すた
めに、以下の分散質を、550rpmで作動される攪拌機を備
えた80リットルのタンクに注いだ。
約61.90重量%の上記分散質を、以下の連続相を含む
乳化タンクに添加した。
そして25℃において1210〜3450rpmの間で攪拌した。
分散された分散相は、乳化される全体の分散質の約50%
であり、比較的早いフィルムスピード(高いフィルム感
光度)をもつことになる。
次に、容量51リットルの1000rpmで作動する攪拌器を
備えた別のタンクに以下の濃度調整剤を加えた。
上記濃度調整剤の全量を、低濃度の光反応開始剤を有
する分散相を得るために、残りの分散質を含むタンクに
加え、350rpmで攪拌した。この希釈された分散質を乳化
タンクに加え、そして36℃において66から4300rpmで攪
拌した。従って、乳化タンクの分散相の約50%は、高フ
ィルム感光度、高濃度のマゼンタ系発色分散相(高濃度
のカラーフォーマーと開始剤)であり、残りの約50%は
低いフィルム感光度、低濃度のマゼンタ系発色分散相
(低濃度のカラーフォーマと開始剤)である。そして、
メラミン・ホルムアルデヒドのマイクロカプセルが、イ
ンサイチュー縮合により、分散された分散相の回りに形
成された。
マイクロカプセルは、緑光(λ=550nm)を照射され
たアルミニウム被膜ポリエチレン・テレフタル酸塩にコ
ーティングされ、そして現像剤の存在する中で現像され
る。このマゼンタ系発色マイクロカプセル群のH&D曲
線は第3図に示されている。2つの個別のバッチによる
マイクロカプセルを混合してできたマゼンタ系発色マイ
クロカプセルと比べて、本発明のマイクロカプセルのH
&D曲線は滑らかであり、混合により作られたもののH
&D曲線に現れるこぶが現れることはない。
例2 例1により作られたマゼンタ系発色マイクロカプセル
群とシアン系発色マイクロカプセル群とイエロー系発色
マイクロカプセル群と混合し、そしてポリエチレン・テ
レフタレートフィルムにコーティングした。マイクロカ
プセル群は広い波長域の可視白色光源にさらされ、現像
剤の存在下、フルカラー画像を形成するために破裂され
た。得られたRGB曲線は以下の特性をもつ。
RGB曲線データにみられるように、3つの発色マイク
ロカプセルのH&D曲線は適切に揃っており、マイクロ
カプセルはカラーバランスの取れた画像を再現した。
また、マゼンタ系カプセルを2つの光反応開始剤濃度
ノカプセルの混合物で構成してなる3つの発色性マイク
ロカプセル群を使った際に得られたH&D曲線と比べる
と、本発明のマイクロカプセル群による特性曲線の方が
揃っていることが分かった。
なお、この発明を詳細にその最も好ましい実施態様に
ついて説明したが、特許請求の範囲に反すること無く種
々の変更を行うことができることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の要旨を具体化したシステムの概略図、
第2図は本発明の要旨を具体化した別のシステムの概略
図、第3図は本発明の要旨を具体化した感光材料のH&
D曲線である。 12……濃度調整剤タンク 20……分散質タンク 28,128……連続相タンク 112……第1濃度分散質タンク 120……第2濃度分散質タンク
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−135718(JP,A) 特開 昭53−146807(JP,A) 特開 昭61−130945(JP,A) 特開 平2−2869(JP,A) 特表 昭61−502731(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】広い露光範囲をもつカプセル化された感光
    性組成物を製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含む
    第1濃度の第1分散質の一部を連続相に多数の粒子とな
    るように分散させるステップと、 上記第1分散質の残部を濃度調整剤により希釈すること
    により、該第1分散質よりも濃度が薄い第2濃度の第2
    分散質を形成するステップと、 上記第2分散質を上記連続相に多数の粒子となるように
    分散させるステップと、 上記各粒子の回りにカプセル壁を形成するステップとか
    らなることを特徴とするカプセル化された感光性組成物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】広い露光範囲をもつカプセル化された感光
    性組成物を製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含む
    第1濃度の第1分散質と、光硬化性もしくは光軟化性の
    成分と像形成成分とを含み第1分散質とは異なる第2濃
    度の第2分散質とを連続相に多数の粒子となるように分
    散させるステップと、 上記各粒子の回りにカプセル壁を形成するステップとか
    らなることを特徴とするカプセル化された感光性組成物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】広い露光範囲をもつカプセル化された感光
    性組成物を製造する方法であって、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含む
    第1濃度の第1分散質を連続相に多数の粒子となるよう
    に分散させることによって第1エマルジョンを得るステ
    ップと、 光硬化性もしくは光軟化性の成分と像形成成分とを含み
    上記第1分散質とは異なる第2濃度の第2分散質を連続
    相に多数の粒子となるように分散させることによって第
    2エマルジョンを得るステップと、 上記第1エマルジョンと第2エマルジョンとを混合する
    ステップと、 上記混合エマルジョンの各粒子の回りにカプセル壁を形
    成するステップとからなることを特徴とするカプセル化
    された感光性組成物の製造方法。
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