JP2732379B2 - 知覚異常改善剤 - Google Patents
知覚異常改善剤Info
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- JP2732379B2 JP2732379B2 JP7348817A JP34881795A JP2732379B2 JP 2732379 B2 JP2732379 B2 JP 2732379B2 JP 7348817 A JP7348817 A JP 7348817A JP 34881795 A JP34881795 A JP 34881795A JP 2732379 B2 JP2732379 B2 JP 2732379B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感染組織より抽出
される生理活性物質を有効成分として含有する知覚異常
改善剤に関する。
される生理活性物質を有効成分として含有する知覚異常
改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】動脈硬化等の器質的な血管の病変や寒
冷、身体的及び精神的ストレス、薬物等の各種誘因によ
って生体局所の血流障害が生じ、虚血状態に陥った組織
や臓器の機能障害、これに伴う冷感、しびれ、痛み、知
覚鈍麻等の症状が現れる。この状態が長く続くと局所組
織は萎縮、変性、ついには壊死に陥る。高齢化社会を迎
え、日常多くの患者が、特に老齢者において、しびれ、
痛み、機能障害等の症状に悩まされている。従って、病
態局所の血流を改善し低下した組織の機能修復作用を有
し、且つ副作用がない安全な薬剤の開発が望まれてい
る。
冷、身体的及び精神的ストレス、薬物等の各種誘因によ
って生体局所の血流障害が生じ、虚血状態に陥った組織
や臓器の機能障害、これに伴う冷感、しびれ、痛み、知
覚鈍麻等の症状が現れる。この状態が長く続くと局所組
織は萎縮、変性、ついには壊死に陥る。高齢化社会を迎
え、日常多くの患者が、特に老齢者において、しびれ、
痛み、機能障害等の症状に悩まされている。従って、病
態局所の血流を改善し低下した組織の機能修復作用を有
し、且つ副作用がない安全な薬剤の開発が望まれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、各種ウイ
ルスを動物又は培養組織に接種して起炎させた感染動物
組織(以下これらを単に感染組織という)より抽出した
生理活性物質について探索研究を行った結果、本発明物
質が優れた病態局所の血流改善作用を有し、冷感、しび
れ、痛み、知覚鈍麻等の知覚異常を改善する薬剤として
有用であることを見い出し本発明を完成した。本発明の
目的は、感染組織より抽出される生理活性物質を有効成
分として含有する知覚異常改善剤を提供することにあ
る。
ルスを動物又は培養組織に接種して起炎させた感染動物
組織(以下これらを単に感染組織という)より抽出した
生理活性物質について探索研究を行った結果、本発明物
質が優れた病態局所の血流改善作用を有し、冷感、しび
れ、痛み、知覚鈍麻等の知覚異常を改善する薬剤として
有用であることを見い出し本発明を完成した。本発明の
目的は、感染組織より抽出される生理活性物質を有効成
分として含有する知覚異常改善剤を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明知覚異常改善剤
は、感染組織を磨砕し、抽出溶媒を加えて組織片を除去
した後、除蛋白処理を行い、これを吸着剤に吸着せし
め、次いで吸着成分を溶出することにより得られる生理
活性物質を有効成分として含有するものである。
は、感染組織を磨砕し、抽出溶媒を加えて組織片を除去
した後、除蛋白処理を行い、これを吸着剤に吸着せし
め、次いで吸着成分を溶出することにより得られる生理
活性物質を有効成分として含有するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるウイルスとして
は、起炎作用を有するウイルス類、好ましくは、ワクチ
ニアウイルス、牛痘ウイルス、痘瘡ウイルス、エクトロ
メリアウイルス、サルポックスウイルス等のオルソポッ
クスウイルス、オーフウイルス、パラワクチニアウイル
ス、ウシ乳頭状口内炎ウイルス等のパラポックスウイル
ス、ヒツジポックスウイルス、ヤギポックスウイルス、
塊皮病ウイルス等のヤギポックスウイルス、ニワトリポ
ックスウイルス、ノウサギ線維腫ウイルス等のトリポッ
クスウイルス、ウサギ粘液腫ウイルス、ウサギ線維腫ウ
イルス等のウサギポックスウイルス、その他豚痘ウイル
ス、Yavaサル腫瘍ウイルス、Taraポックスウイ
ルスなどポックスウイルス科に属するウイルス類を挙げ
ることができる。
は、起炎作用を有するウイルス類、好ましくは、ワクチ
ニアウイルス、牛痘ウイルス、痘瘡ウイルス、エクトロ
メリアウイルス、サルポックスウイルス等のオルソポッ
クスウイルス、オーフウイルス、パラワクチニアウイル
ス、ウシ乳頭状口内炎ウイルス等のパラポックスウイル
ス、ヒツジポックスウイルス、ヤギポックスウイルス、
塊皮病ウイルス等のヤギポックスウイルス、ニワトリポ
ックスウイルス、ノウサギ線維腫ウイルス等のトリポッ
クスウイルス、ウサギ粘液腫ウイルス、ウサギ線維腫ウ
イルス等のウサギポックスウイルス、その他豚痘ウイル
ス、Yavaサル腫瘍ウイルス、Taraポックスウイ
ルスなどポックスウイルス科に属するウイルス類を挙げ
ることができる。
【0006】感染組織を得るための動物としては、ウサ
ギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、サル、ハムスタ
ー、モルモット、ラット、マウス、ニワトリなど種々の
哺乳動物や鳥類を用いることができ、ポックスウイルス
の種類や目的に応じて選択できる。
ギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、サル、ハムスタ
ー、モルモット、ラット、マウス、ニワトリなど種々の
哺乳動物や鳥類を用いることができ、ポックスウイルス
の種類や目的に応じて選択できる。
【0007】又、培養組織としては、使用する種類のポ
ックスウイルスが増殖可能な培養細胞を用いることがで
き、例えば、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウ
マ、サル、ハムスター、モルモット、ラット、マウス及
びそれら胎児の腎臓、皮膚、肺臓、睾丸、肝臓、筋肉、
副腎、甲状腺、脳、神経細胞、血球など各組織の培養細
胞や腫瘍細胞培養株、Hela細胞等のヒト由来の培養
組織、並びに卵漿尿膜などが挙げられる。
ックスウイルスが増殖可能な培養細胞を用いることがで
き、例えば、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウ
マ、サル、ハムスター、モルモット、ラット、マウス及
びそれら胎児の腎臓、皮膚、肺臓、睾丸、肝臓、筋肉、
副腎、甲状腺、脳、神経細胞、血球など各組織の培養細
胞や腫瘍細胞培養株、Hela細胞等のヒト由来の培養
組織、並びに卵漿尿膜などが挙げられる。
【0008】これら感染組織を無菌的に採取して磨砕
し、その1乃至5倍量の抽出溶媒を加えて乳化懸濁液と
する。抽出溶媒としては、蒸留水、生理食塩水、弱酸性
乃至弱塩基性の緩衝液などを用いることができ、グリセ
リン等の安定化剤、フェノール等の殺菌・防腐剤、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の無機
塩類などを適宜添加してもよい。この時、凍結融解、超
音波、細胞膜溶解酵素又は界面活性剤等の処理により細
胞組織を破壊して抽出を容易にすることができる。
し、その1乃至5倍量の抽出溶媒を加えて乳化懸濁液と
する。抽出溶媒としては、蒸留水、生理食塩水、弱酸性
乃至弱塩基性の緩衝液などを用いることができ、グリセ
リン等の安定化剤、フェノール等の殺菌・防腐剤、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の無機
塩類などを適宜添加してもよい。この時、凍結融解、超
音波、細胞膜溶解酵素又は界面活性剤等の処理により細
胞組織を破壊して抽出を容易にすることができる。
【0009】得られた乳状抽出液を濾過又は遠心分離し
て組織片を除去した後、除蛋白処理を行う。除蛋白は、
公知の方法により実施でき、加熱、超音波、蛋白質変性
剤、例えば、酸、塩基、尿素、グアニジン、有機溶媒、
界面活性剤等による処理、等電点沈澱、塩析等の方法を
適用することができる。次いで、濾紙(セルロース、ニ
トロセルロース等)、グラスフィルター、セライト、ザ
イツ濾過板等を用いた濾過、限外濾過、ゲル濾過、イオ
ン交換樹脂、遠心分離などにより析出してきた不溶蛋白
質を除去する。
て組織片を除去した後、除蛋白処理を行う。除蛋白は、
公知の方法により実施でき、加熱、超音波、蛋白質変性
剤、例えば、酸、塩基、尿素、グアニジン、有機溶媒、
界面活性剤等による処理、等電点沈澱、塩析等の方法を
適用することができる。次いで、濾紙(セルロース、ニ
トロセルロース等)、グラスフィルター、セライト、ザ
イツ濾過板等を用いた濾過、限外濾過、ゲル濾過、イオ
ン交換樹脂、遠心分離などにより析出してきた不溶蛋白
質を除去する。
【0010】こうして得られた有効成分含有抽出液を、
塩酸、硫酸、臭化水素酸等の酸を用いて酸性、好ましく
はpH3.5乃至5.5に調整し、吸着剤への吸着操作
を行う。使用可能な吸着剤としては、活性炭、カオリ
ン、イオン交換樹脂などを挙げることができ、抽出液中
に吸着剤を添加し撹拌するか、吸着剤を充填したカラム
を通過させることにより、有効成分を吸着させることが
できる。
塩酸、硫酸、臭化水素酸等の酸を用いて酸性、好ましく
はpH3.5乃至5.5に調整し、吸着剤への吸着操作
を行う。使用可能な吸着剤としては、活性炭、カオリ
ン、イオン交換樹脂などを挙げることができ、抽出液中
に吸着剤を添加し撹拌するか、吸着剤を充填したカラム
を通過させることにより、有効成分を吸着させることが
できる。
【0011】吸着成分より、本発明物質を溶出するに
は、前記吸着剤に溶出溶媒を加え、室温又は適宜加熱し
て或いは撹拌して溶出し、濾過等の通常の方法で吸着剤
を除去して達成できる。用いられる溶出溶媒としては、
水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等又は
これらの適当な混合溶液、或いは塩基性溶媒、好ましく
はpH9乃至12に調整した前記溶媒を使用することが
できる。
は、前記吸着剤に溶出溶媒を加え、室温又は適宜加熱し
て或いは撹拌して溶出し、濾過等の通常の方法で吸着剤
を除去して達成できる。用いられる溶出溶媒としては、
水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等又は
これらの適当な混合溶液、或いは塩基性溶媒、好ましく
はpH9乃至12に調整した前記溶媒を使用することが
できる。
【0012】このようにして得られた溶出液を、好まし
くはpH6.5乃至8.5の中性付近に調整した後、減
圧下に蒸発乾固又は凍結乾燥することによって、目的と
する生理活性物質を得ることができる。
くはpH6.5乃至8.5の中性付近に調整した後、減
圧下に蒸発乾固又は凍結乾燥することによって、目的と
する生理活性物質を得ることができる。
【0013】前記操作によって抽出、精製された本発明
有効成分は以下の物理化学的性質を有する。 性状:淡黄褐色無定形の吸湿性粉末 溶解性:水、メタノール、エタノールに可溶 紫外部吸収:UVmax 255−275nm ニンヒドリン反応:陽性 リン定性分析:陽性 本発明物質を2mgとり、過塩素酸1mlを加え、液が
無色となるまで加熱し、希硫酸3ml、塩酸アミドール
0.4g及び亜硫酸水素ナトリウム8gに水100ml
加えて溶かした液2ml、モリブデン酸アンモニウム1
gに水30mlを加えて溶かした液2mlを加え放置す
るとき、液は青色を呈する。 ペントース定性分析:陽性 本発明物質5mgをとり、水を加えて溶かし10mlと
し、この液1mlにオルシン0.2g及び硫酸第二鉄ア
ンモニウム0.135gにエタノール5mlを加えて溶
かし、この液を塩酸83mlに加え、水を加えて100
mlとした液3mlを加え沸騰水浴中で加熱するとき、
液は緑色を呈する。 塩化物定性分析:陽性 本発明物質の水溶液は硝酸銀試薬で沈澱を生じる。 核酸塩基類を含有する。 本発明物質に対する各種蛋白検出反応は陰性である。
有効成分は以下の物理化学的性質を有する。 性状:淡黄褐色無定形の吸湿性粉末 溶解性:水、メタノール、エタノールに可溶 紫外部吸収:UVmax 255−275nm ニンヒドリン反応:陽性 リン定性分析:陽性 本発明物質を2mgとり、過塩素酸1mlを加え、液が
無色となるまで加熱し、希硫酸3ml、塩酸アミドール
0.4g及び亜硫酸水素ナトリウム8gに水100ml
加えて溶かした液2ml、モリブデン酸アンモニウム1
gに水30mlを加えて溶かした液2mlを加え放置す
るとき、液は青色を呈する。 ペントース定性分析:陽性 本発明物質5mgをとり、水を加えて溶かし10mlと
し、この液1mlにオルシン0.2g及び硫酸第二鉄ア
ンモニウム0.135gにエタノール5mlを加えて溶
かし、この液を塩酸83mlに加え、水を加えて100
mlとした液3mlを加え沸騰水浴中で加熱するとき、
液は緑色を呈する。 塩化物定性分析:陽性 本発明物質の水溶液は硝酸銀試薬で沈澱を生じる。 核酸塩基類を含有する。 本発明物質に対する各種蛋白検出反応は陰性である。
【0014】以下は、本発明物質の製造方法の実施例で
ある。但し、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。
ある。但し、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。
実施例1.健康な成熟家兎の皮膚にワクチニアウイルス
を接種し感染させた後、発痘した皮膚を無菌的に剥出し
これを細切した後フェノール加グリセリン水を加え、ホ
モゲナイザーで磨砕し乳状とした。次いでこれを遠心濾
過し、得た濾液を塩酸で弱酸性(約pH4.5乃至5.
5)に調整した後、流通蒸気下100℃で加熱処理し濾
過した。濾液はさらにザイツ濾板を用いて濾過した後、
水酸化ナトリウムで弱アルカリ性(約pH8.5乃至1
0.0)とし、さらに100℃で加熱処理した後濾過し
た。濾液を塩酸でpH4.5とし、活性炭1.5%を加
えて1乃至5時間撹拌した後濾過した。濾取した活性炭
に水を加え水酸化ナトリウムでpH9.4乃至10に調
整し、3乃至5時間撹拌した後、濾過した。濾液を塩酸
で約pH7の中性付近に中和し、減圧下に濃縮乾固して
本発明物質を得た。
を接種し感染させた後、発痘した皮膚を無菌的に剥出し
これを細切した後フェノール加グリセリン水を加え、ホ
モゲナイザーで磨砕し乳状とした。次いでこれを遠心濾
過し、得た濾液を塩酸で弱酸性(約pH4.5乃至5.
5)に調整した後、流通蒸気下100℃で加熱処理し濾
過した。濾液はさらにザイツ濾板を用いて濾過した後、
水酸化ナトリウムで弱アルカリ性(約pH8.5乃至1
0.0)とし、さらに100℃で加熱処理した後濾過し
た。濾液を塩酸でpH4.5とし、活性炭1.5%を加
えて1乃至5時間撹拌した後濾過した。濾取した活性炭
に水を加え水酸化ナトリウムでpH9.4乃至10に調
整し、3乃至5時間撹拌した後、濾過した。濾液を塩酸
で約pH7の中性付近に中和し、減圧下に濃縮乾固して
本発明物質を得た。
【0015】実施例2.実施例1と同様にして得た吸着
活性炭にメタノールを加え、1時間撹拌した後濾過し
た。減圧下に乾固して有効成分を得た。
活性炭にメタノールを加え、1時間撹拌した後濾過し
た。減圧下に乾固して有効成分を得た。
【0016】
【作用】次に本発明知覚異常改善剤の毒性試験及び臨床
試験の結果の一例を示す。 (1)毒性試験 雌雄マウス及び雌雄ラットに本発明薬剤の有効成分であ
る生理活性物質を経口、皮下、腹腔内、静脈内等の経路
で投与し、急性毒性試験を行った。その結果、動物種及
び性差に関係なく、いずれの投与経路においても、本発
明物質のLD50は5,000mg/kg以上であった。
また、亜急性毒性及び生殖試験など各種の安全性試験を
行ったが、各臓器で全く異常は認められず、生殖試験に
おいても、母体、胎仔、新生仔及び出生仔の生殖能力に
対して全く影響を与えなかった。
試験の結果の一例を示す。 (1)毒性試験 雌雄マウス及び雌雄ラットに本発明薬剤の有効成分であ
る生理活性物質を経口、皮下、腹腔内、静脈内等の経路
で投与し、急性毒性試験を行った。その結果、動物種及
び性差に関係なく、いずれの投与経路においても、本発
明物質のLD50は5,000mg/kg以上であった。
また、亜急性毒性及び生殖試験など各種の安全性試験を
行ったが、各臓器で全く異常は認められず、生殖試験に
おいても、母体、胎仔、新生仔及び出生仔の生殖能力に
対して全く影響を与えなかった。
【0017】(2)血流改善作用 Wistar系雄性ラット(体重約200g)に本発明
物質50乃至400mg/kgを経口投与した。1時間
後に1部位当り0.1mlの0.2%カラゲニンを右後
肢皮下投与し、48時間後まで足肢皮膚温をサーモグラ
フィーを用いて測定した。その結果、本発明物質はカラ
ゲニン投与45分乃至3時間までに生じた足肢皮膚温の
低下を用量依存的に改善し、優れた血流改善作用を有す
ることが認められた。
物質50乃至400mg/kgを経口投与した。1時間
後に1部位当り0.1mlの0.2%カラゲニンを右後
肢皮下投与し、48時間後まで足肢皮膚温をサーモグラ
フィーを用いて測定した。その結果、本発明物質はカラ
ゲニン投与45分乃至3時間までに生じた足肢皮膚温の
低下を用量依存的に改善し、優れた血流改善作用を有す
ることが認められた。
【0018】(3)臨床試験 しびれ、疼痛、四肢冷感、知覚異常等の症状に悩むレイ
ノー症候群、糖尿病性神経障害、スモン後遺症などの患
者に対し、本発明薬剤を投与し上記症状の改善につき調
べた。本発明物質は、例えば注射剤の場合、1日3乃至
12mgを1日乃至2週間静脈内投与した。総合改善度
において、しびれ、疼痛、四肢冷感、知覚異常等の症状
に対してプラセボと比して明らかに有意な改善効果が得
られ、一例を挙げると、7割で中等度改善以上、9割で
軽度改善以上の効果が得られた試験例があった。尚、上
記臨床試験において、重篤な副作用はもちろん、不眠、
発汗、口渇、消化器官異常など軽度な副作用もほとんど
認められなかった。
ノー症候群、糖尿病性神経障害、スモン後遺症などの患
者に対し、本発明薬剤を投与し上記症状の改善につき調
べた。本発明物質は、例えば注射剤の場合、1日3乃至
12mgを1日乃至2週間静脈内投与した。総合改善度
において、しびれ、疼痛、四肢冷感、知覚異常等の症状
に対してプラセボと比して明らかに有意な改善効果が得
られ、一例を挙げると、7割で中等度改善以上、9割で
軽度改善以上の効果が得られた試験例があった。尚、上
記臨床試験において、重篤な副作用はもちろん、不眠、
発汗、口渇、消化器官異常など軽度な副作用もほとんど
認められなかった。
【0019】
【発明の効果】上記試験結果から明らかなように、本発
明物質は心臓等に負担を与えることなく、血流障害によ
り虚血状態に陥った各種組織の血流改善を促し組織機能
を正常化する優れた作用を有する。従って、振動病、白
ろう病、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管症、進行性
筋萎縮症、脳血管障害、結節性動脈周囲炎、全身性エリ
スマトーデス、リウマチ性関節炎、大動脈炎症候群等の
レイノー症候群や糖尿病性神経障害、スモン後遺症、虚
血性神経症、凍瘡、凍傷、耳鳴、難聴、網膜中心動脈閉
塞症などの血流障害に伴う各種疾患及び冷感、しびれ、
痛み、知覚鈍麻、機能障害、萎縮、壊死など上記疾患の
随伴症状を治療或いは緩和するための治療剤として、本
発明知覚異常改善剤は非常に有用である。
明物質は心臓等に負担を与えることなく、血流障害によ
り虚血状態に陥った各種組織の血流改善を促し組織機能
を正常化する優れた作用を有する。従って、振動病、白
ろう病、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管症、進行性
筋萎縮症、脳血管障害、結節性動脈周囲炎、全身性エリ
スマトーデス、リウマチ性関節炎、大動脈炎症候群等の
レイノー症候群や糖尿病性神経障害、スモン後遺症、虚
血性神経症、凍瘡、凍傷、耳鳴、難聴、網膜中心動脈閉
塞症などの血流障害に伴う各種疾患及び冷感、しびれ、
痛み、知覚鈍麻、機能障害、萎縮、壊死など上記疾患の
随伴症状を治療或いは緩和するための治療剤として、本
発明知覚異常改善剤は非常に有用である。
【0020】本発明知覚異常改善剤は、血流障害に陥り
機能低下した病態状態においてのみ働き組織を賦活化し
正常状態に復元する作用を有し、低毒性で副作用がなく
経口投与可能なため、安全に長期的な使用ができ、特に
慢性的な疾患を治療するのに有利である。
機能低下した病態状態においてのみ働き組織を賦活化し
正常状態に復元する作用を有し、低毒性で副作用がなく
経口投与可能なため、安全に長期的な使用ができ、特に
慢性的な疾患を治療するのに有利である。
【0021】本発明物質を活性成分として含有する知覚
異常改善剤は、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒
剤、粉末、液剤、注射剤、座剤等の形態とすることがで
きる。処方にあたっては本発明物質を単独で用いてもよ
いし、また他の医薬活性成分との配合剤とすることも可
能である。
異常改善剤は、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒
剤、粉末、液剤、注射剤、座剤等の形態とすることがで
きる。処方にあたっては本発明物質を単独で用いてもよ
いし、また他の医薬活性成分との配合剤とすることも可
能である。
【0022】経口投与製剤には、そのまま或いは適当な
添加剤、例えば乳糖、マンニット、トウモロコシデンプ
ン、バレイショデンプン等の慣用の賦形剤と共に、結晶
セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴム、トウモ
ロコシデンプン、ゼラチン等の結合剤、トウモロコシデ
ンプン、バレイショデンプン、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグ
ネシウム等の滑沢剤、その他増量剤、湿潤化剤、緩衝
剤、保存剤、香料等を適宜組み合わせて錠剤、散剤、顆
粒剤或いはカプセル剤とすることができる。
添加剤、例えば乳糖、マンニット、トウモロコシデンプ
ン、バレイショデンプン等の慣用の賦形剤と共に、結晶
セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴム、トウモ
ロコシデンプン、ゼラチン等の結合剤、トウモロコシデ
ンプン、バレイショデンプン、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグ
ネシウム等の滑沢剤、その他増量剤、湿潤化剤、緩衝
剤、保存剤、香料等を適宜組み合わせて錠剤、散剤、顆
粒剤或いはカプセル剤とすることができる。
【0023】注射剤としては、注射用蒸留水、生理食塩
水、5乃至20%ブドウ糖注射液等の水性溶剤、又は植
物油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール等の非水性溶剤の溶液、懸濁液若し
くは乳化液とすることができ、必要に応じ溶解補助剤、
等張化剤、懸濁化剤、乳化剤、安定剤、保存剤等の通常
用いられる添加剤を適宜加えてもよい。又、凍結乾燥製
剤としてバイアル瓶等に入れ、使用時に上記溶媒で適宜
溶解して使用することもできる。さらに本発明物質は、
各種基剤、例えば乳剤性基剤又は水溶性基剤と混和して
坐剤としたり、その他吸入剤、エアゾール剤などに製剤
化することができる。
水、5乃至20%ブドウ糖注射液等の水性溶剤、又は植
物油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール等の非水性溶剤の溶液、懸濁液若し
くは乳化液とすることができ、必要に応じ溶解補助剤、
等張化剤、懸濁化剤、乳化剤、安定剤、保存剤等の通常
用いられる添加剤を適宜加えてもよい。又、凍結乾燥製
剤としてバイアル瓶等に入れ、使用時に上記溶媒で適宜
溶解して使用することもできる。さらに本発明物質は、
各種基剤、例えば乳剤性基剤又は水溶性基剤と混和して
坐剤としたり、その他吸入剤、エアゾール剤などに製剤
化することができる。
【0024】本発明薬剤の望ましい投与量は、投与対
象、剤形、投与方法、投与期間等によって変わるが、所
望の効果を得るには、一般に成人に対して有効成分量で
一日に1乃至100mg、好ましくは4乃至40mg経
口投与することができる。非経口投与(例えば注射剤)
の場合、一日投与量は前記投与量の3乃至10分の1の
用量レベルのものが好ましい。以下に本発明知覚異常改
善剤の処方例を示す。
象、剤形、投与方法、投与期間等によって変わるが、所
望の効果を得るには、一般に成人に対して有効成分量で
一日に1乃至100mg、好ましくは4乃至40mg経
口投与することができる。非経口投与(例えば注射剤)
の場合、一日投与量は前記投与量の3乃至10分の1の
用量レベルのものが好ましい。以下に本発明知覚異常改
善剤の処方例を示す。
【0025】
【0026】
【0027】
Claims (2)
- 【請求項1】 感染組織より抽出される以下の物理化
学的性質を有する生理活性物質を有効成分として含有す
るスモン後遺症治療剤。 性状:淡黄褐色無定形の吸湿性粉末 溶解性:水、メタノール、エタノールに可溶 紫外部吸収:UVmax 255〜275nm ニンヒドリン反応:陽性 リン定性分析:陽性 ペントース定性分析:陽性 塩化物定性分析:陽性 核酸塩基類を含有 蛋白検出反応:陰性 - 【請求項2】 感染組織より抽出される以下の物理化
学的性質を有する生理活性物質を有効成分として含有す
るレイノー症候群治療剤。 性状:淡黄褐色無定形の吸湿性粉末 溶解性:水、メタノール、エタノールに可溶 紫外部吸収:UVmax 255〜275nm ニンヒドリン反応:陽性 リン定性分析:陽性 ペントース定性分析:陽性 塩化物定性分析:陽性 核酸塩基類を含有 蛋白検出反応:陰性
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