JP2724102B2 - 2層構造フレキシブルプリント基板 - Google Patents
2層構造フレキシブルプリント基板Info
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- JP2724102B2 JP2724102B2 JP5350202A JP35020293A JP2724102B2 JP 2724102 B2 JP2724102 B2 JP 2724102B2 JP 5350202 A JP5350202 A JP 5350202A JP 35020293 A JP35020293 A JP 35020293A JP 2724102 B2 JP2724102 B2 JP 2724102B2
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- JP
- Japan
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- line pattern
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- circuit board
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/0213—Electrical arrangements not otherwise provided for
Landscapes
- Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号の伝送に用い
られるフレキシブルプリント基板に関し、さらに詳しく
は、絶縁材ストリップの上面および下面に接地線パター
ンおよび信号線パターンが形成されてなる2層構造フレ
キシブルプリント基板に関する。
られるフレキシブルプリント基板に関し、さらに詳しく
は、絶縁材ストリップの上面および下面に接地線パター
ンおよび信号線パターンが形成されてなる2層構造フレ
キシブルプリント基板に関する。
【0002】多層構造フレキシブルプリント基板には、
2層構造のものとそれ以上の多層構造のものとがある。
2層構造のフレキシブルプリント基板は、絶縁材ストリ
ップと、この絶縁材ストリップの上面および下面に形成
された2つの導電パターン層とから構成される。各導電
パターン層は、絶縁材ストリップの長さ方向に延びる信
号線パターンおよび接地線パターンが、絶縁材ストリッ
プの幅方向に交互に配列されて形成される。また、例え
ば、3層構造のフレキシブルプリント基板は、一枚の板
状の接地層を上下から絶縁材料で挟んで作った接地層付
ストリップと、この接地層付ストリップの上面および下
面に形成された2つのパターン層とから構成される。各
導電パターン層は、上記2層構造のものと同様に形成さ
れる。
2層構造のものとそれ以上の多層構造のものとがある。
2層構造のフレキシブルプリント基板は、絶縁材ストリ
ップと、この絶縁材ストリップの上面および下面に形成
された2つの導電パターン層とから構成される。各導電
パターン層は、絶縁材ストリップの長さ方向に延びる信
号線パターンおよび接地線パターンが、絶縁材ストリッ
プの幅方向に交互に配列されて形成される。また、例え
ば、3層構造のフレキシブルプリント基板は、一枚の板
状の接地層を上下から絶縁材料で挟んで作った接地層付
ストリップと、この接地層付ストリップの上面および下
面に形成された2つのパターン層とから構成される。各
導電パターン層は、上記2層構造のものと同様に形成さ
れる。
【0003】このような多層構造のフレキシブルプリン
ト基板では、接地線パターン又は接地層が隣合う又は上
下に接近し合う信号線パターン間をシールドし、これら
の間のクロストークを防止する。このため、これらプリ
ント基板を用いれば、高品位の信号伝送を行うことがで
きる。
ト基板では、接地線パターン又は接地層が隣合う又は上
下に接近し合う信号線パターン間をシールドし、これら
の間のクロストークを防止する。このため、これらプリ
ント基板を用いれば、高品位の信号伝送を行うことがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2層構
造フレキシブルプリント基板では、接地接続された上下
の接地線パターンによりループが形成され、かつこのル
ープはプリント基板の長さに対応して大きなものとなる
ので、比較的低い周波数域で共振し易いという問題があ
る。このため、ちょうど高速伝送用の信号周波数域にて
共振する場合があり、この場合には伝送信号にノイズが
入ってしまうこととなる。したがって、2層構造フレキ
シブルプリント基板は高速伝送には不向きであった。
造フレキシブルプリント基板では、接地接続された上下
の接地線パターンによりループが形成され、かつこのル
ープはプリント基板の長さに対応して大きなものとなる
ので、比較的低い周波数域で共振し易いという問題があ
る。このため、ちょうど高速伝送用の信号周波数域にて
共振する場合があり、この場合には伝送信号にノイズが
入ってしまうこととなる。したがって、2層構造フレキ
シブルプリント基板は高速伝送には不向きであった。
【0005】一方、3層構造フレキシブルプリント基板
では、接地層がループを形成せず共振しないので、この
ような問題は生じない。このため、3層構造フレキシブ
ルプリント基板を用いれば、高品位かつ高速度の信号伝
送を行うことができる。しかしながら、3層構造のもの
は、2層構造のものよりも製造コストが高かったり可撓
性に欠けたりするという問題がある。
では、接地層がループを形成せず共振しないので、この
ような問題は生じない。このため、3層構造フレキシブ
ルプリント基板を用いれば、高品位かつ高速度の信号伝
送を行うことができる。しかしながら、3層構造のもの
は、2層構造のものよりも製造コストが高かったり可撓
性に欠けたりするという問題がある。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、高速の信号伝送に適した2層構造フレキ
シブルプリント基板を提供することを目的としている。
たものであり、高速の信号伝送に適した2層構造フレキ
シブルプリント基板を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の2層構造フレキシブルプリント基板は、
絶縁材ストリップの上面および下面に、長さ方向に平行
に且つ直線状に延びる複数の接地線パターンおよび信号
線パターンを幅方向に所定間隔をおいて且つ交互に並ん
で配列して構成され、このとき、上面側の信号線パター
ンの下に絶縁材ストリップを挟んで下面側の接地線パタ
ーンが位置するとともに上面側の接地線パターンの下に
絶縁材ストリップを挟んで下面側の信号線パターンが位
置するように、すなわち、長さ方向に直角な断面におい
て信号線パターンおよび接地線パターンがそれぞれ上下
に千鳥状に配列されて構成される。その上で、接地線パ
ターンの幅が信号線パターンの幅よりも広く、上面の接
地線パターンにおける幅方向端部と下面の接地線パター
ンにおける幅方向端部とが絶縁材ストリップを挟んで上
下に重なっており、このように上下に重なった上下面の
接地線パターンの幅方向端部同士を絶縁材ストリップに
設けたスルーホールを介して電気的に接続している。な
お、このスルーホールを絶縁材ストリップの長さ方向に
沿って複数設け、これらスルーホール間の長さ方向の間
隔を異ならせるのが好ましい。
めに、本発明の2層構造フレキシブルプリント基板は、
絶縁材ストリップの上面および下面に、長さ方向に平行
に且つ直線状に延びる複数の接地線パターンおよび信号
線パターンを幅方向に所定間隔をおいて且つ交互に並ん
で配列して構成され、このとき、上面側の信号線パター
ンの下に絶縁材ストリップを挟んで下面側の接地線パタ
ーンが位置するとともに上面側の接地線パターンの下に
絶縁材ストリップを挟んで下面側の信号線パターンが位
置するように、すなわち、長さ方向に直角な断面におい
て信号線パターンおよび接地線パターンがそれぞれ上下
に千鳥状に配列されて構成される。その上で、接地線パ
ターンの幅が信号線パターンの幅よりも広く、上面の接
地線パターンにおける幅方向端部と下面の接地線パター
ンにおける幅方向端部とが絶縁材ストリップを挟んで上
下に重なっており、このように上下に重なった上下面の
接地線パターンの幅方向端部同士を絶縁材ストリップに
設けたスルーホールを介して電気的に接続している。な
お、このスルーホールを絶縁材ストリップの長さ方向に
沿って複数設け、これらスルーホール間の長さ方向の間
隔を異ならせるのが好ましい。
【0008】
【作用】このような2層構造フレキシブルプリント基板
では、断面視において千鳥状に配列された上面および下
面の接地線パターン同士が各スルーホールによって連続
的に繋がって全体が一つに繋がるが、これらスルーホー
ルによって上下の接地線パターンが繋がれるため複数の
小さなループが連続的に繋がった状態となる(例えば、
図3参照)。このように小さなループの繋がりとするこ
とにより、信号線パターンを介して送信される信号周波
数に対する接地線パターンの共振周波数が高くなる。こ
のため、共振周波数が送信信号の周波数域よりも十分高
くなるように、ループの大きさ、即ち、パターンの長さ
方向におけるスルーホールの位置や数を設定すれば、信
号線パターンを介して送信される信号との共振によるノ
イズの発生が抑えられる。すなわち、スルーホールによ
り共振周波数を決定するループを小さくして、信号線パ
ターンを介して送られる信号に対する接地線パターンの
共振周波数を高くすることができ、これにより共振によ
るノイズを発生させることなく信号線パターンを介して
送信可能な信号の周波数域を高める(広げる)ことが可
能であり、従来より高周波信号でも高品位の(ノイズの
ない)信号伝送が可能となる。なお、この場合に、スル
ーホール間の長さ方向の間隔を異ならせると、各ループ
毎の共振周波数が異なり、共振点すなわちアイソレーシ
ョンのピークを分散させて共振周波数での発生ノイズレ
ベルを下げることができ、より高品位の信号伝送が可能
となる。
では、断面視において千鳥状に配列された上面および下
面の接地線パターン同士が各スルーホールによって連続
的に繋がって全体が一つに繋がるが、これらスルーホー
ルによって上下の接地線パターンが繋がれるため複数の
小さなループが連続的に繋がった状態となる(例えば、
図3参照)。このように小さなループの繋がりとするこ
とにより、信号線パターンを介して送信される信号周波
数に対する接地線パターンの共振周波数が高くなる。こ
のため、共振周波数が送信信号の周波数域よりも十分高
くなるように、ループの大きさ、即ち、パターンの長さ
方向におけるスルーホールの位置や数を設定すれば、信
号線パターンを介して送信される信号との共振によるノ
イズの発生が抑えられる。すなわち、スルーホールによ
り共振周波数を決定するループを小さくして、信号線パ
ターンを介して送られる信号に対する接地線パターンの
共振周波数を高くすることができ、これにより共振によ
るノイズを発生させることなく信号線パターンを介して
送信可能な信号の周波数域を高める(広げる)ことが可
能であり、従来より高周波信号でも高品位の(ノイズの
ない)信号伝送が可能となる。なお、この場合に、スル
ーホール間の長さ方向の間隔を異ならせると、各ループ
毎の共振周波数が異なり、共振点すなわちアイソレーシ
ョンのピークを分散させて共振周波数での発生ノイズレ
ベルを下げることができ、より高品位の信号伝送が可能
となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。図1には、本発明に係る2層
構造フレキシブルプリント基板1を示している。このプ
リント基板1は、ポリイミド等の絶縁材料から帯状に形
成された絶縁材ストリップ2と、この絶縁材ストリップ
2の上面および下面に形成された2つのパターン層(上
パターン層3および下パターン層3′)とから構成され
ている。なお、プリント基板1の上面における長手方向
両端にはそれぞれコネクタ(雄形コネクタ11および雌
形コネクタ12)が取り付けられている。
を参照しながら説明する。図1には、本発明に係る2層
構造フレキシブルプリント基板1を示している。このプ
リント基板1は、ポリイミド等の絶縁材料から帯状に形
成された絶縁材ストリップ2と、この絶縁材ストリップ
2の上面および下面に形成された2つのパターン層(上
パターン層3および下パターン層3′)とから構成され
ている。なお、プリント基板1の上面における長手方向
両端にはそれぞれコネクタ(雄形コネクタ11および雌
形コネクタ12)が取り付けられている。
【0010】上・下パターン層3,3′はそれぞれ、図
2(A)に示すように、信号線パターン31,31′と
接地線パターン32,32′とが、絶縁材ストリップ2
の幅方向に交互に並んで構成される。各信号線パターン
31,31′および各接地線パターン32,32′は、
図1および図2(A)に示すように、絶縁材ストリップ
2の長手方向にまっすぐ延びており、信号線パターン3
1,31′は、2本の接地線パターンの間に挟まれるか
たちで配置されている。各接地線パターン32,32′
は各信号線パターン31,31′よりも幅広に形成され
ており、各接地線パターン32,32′の幅方向端部
は、平面視において互いに重なり合っている。なお、こ
の平面視において重なり合う部分を、以下、接地線パタ
ーンの重複部分と称する。
2(A)に示すように、信号線パターン31,31′と
接地線パターン32,32′とが、絶縁材ストリップ2
の幅方向に交互に並んで構成される。各信号線パターン
31,31′および各接地線パターン32,32′は、
図1および図2(A)に示すように、絶縁材ストリップ
2の長手方向にまっすぐ延びており、信号線パターン3
1,31′は、2本の接地線パターンの間に挟まれるか
たちで配置されている。各接地線パターン32,32′
は各信号線パターン31,31′よりも幅広に形成され
ており、各接地線パターン32,32′の幅方向端部
は、平面視において互いに重なり合っている。なお、こ
の平面視において重なり合う部分を、以下、接地線パタ
ーンの重複部分と称する。
【0011】そして、図2(B)に示すように、絶縁材
ストリップ2における上記重複部分に挟まれた部分であ
って、このストリップ2の長さ方向中間位置には、多数
のスルーホール5が、特に長さ方向位置が定められるこ
となく(ランダムに)形成されている。このため、長さ
方向において隣合うスルーホール5,5間の間隔は様々
である。各スルーホール5は、図3に詳しく示すよう
に、絶縁材ストリップ2を上下方向(厚さ方向)に貫通
する貫通穴5aの内面に導電層5bを形成して構成され
るか、若しくは貫通穴5aに導電性金属を充填して構成
される。このため、このスルーホール5を介して上側の
接地線パターン32と下側の接地線パターン32′とが
電気的に接続される。なお、図2(A)から分かるよう
に、各スルーホール5を介してすべての接地線パターン
32,32′が1つにつながっている。
ストリップ2における上記重複部分に挟まれた部分であ
って、このストリップ2の長さ方向中間位置には、多数
のスルーホール5が、特に長さ方向位置が定められるこ
となく(ランダムに)形成されている。このため、長さ
方向において隣合うスルーホール5,5間の間隔は様々
である。各スルーホール5は、図3に詳しく示すよう
に、絶縁材ストリップ2を上下方向(厚さ方向)に貫通
する貫通穴5aの内面に導電層5bを形成して構成され
るか、若しくは貫通穴5aに導電性金属を充填して構成
される。このため、このスルーホール5を介して上側の
接地線パターン32と下側の接地線パターン32′とが
電気的に接続される。なお、図2(A)から分かるよう
に、各スルーホール5を介してすべての接地線パターン
32,32′が1つにつながっている。
【0012】このように構成された2層構造フレキシブ
ルプリント基板1の信号線パターン31,31′には高
周波信号が入力される。また、接地線パターン32,3
2′は、この接地線パターンを挟んで隣り合う又は互い
に上下に接近する信号線パターン31,31′同士を電
気的にシールドし、それらの間のクロストークを防止す
る。
ルプリント基板1の信号線パターン31,31′には高
周波信号が入力される。また、接地線パターン32,3
2′は、この接地線パターンを挟んで隣り合う又は互い
に上下に接近する信号線パターン31,31′同士を電
気的にシールドし、それらの間のクロストークを防止す
る。
【0013】この2層構造フレキシブルプリント基板1
では、図3に鎖線で示すように、プリント基板1の長さ
方向において隣合う2つのスルーホール5,5と、これ
らによって区切られる上下の接地線パターン32,3
2′とによって、図中にL1〜L4で示されるループが
形成される。前述のように各スルーホール5間の長さ方
向間隔が異なるため、各ループL1〜L4の大きさはそ
れぞれ異なる。各ループL1〜L4は、その大きさに対
応する特定の周波数で共振するが、その共振周波数は、
以下の式で表される。
では、図3に鎖線で示すように、プリント基板1の長さ
方向において隣合う2つのスルーホール5,5と、これ
らによって区切られる上下の接地線パターン32,3
2′とによって、図中にL1〜L4で示されるループが
形成される。前述のように各スルーホール5間の長さ方
向間隔が異なるため、各ループL1〜L4の大きさはそ
れぞれ異なる。各ループL1〜L4は、その大きさに対
応する特定の周波数で共振するが、その共振周波数は、
以下の式で表される。
【0014】 f=1/(2π√(LC)) …(式1) 但し、fは共振周波数、Lはインダクタンス、Cは静電
容量。
容量。
【0015】ここで、図4(A)のグラフは、同図
(B)に示すように、スルーホールが全く形成されてい
ないプリント基板100における各信号周波数に対する
アイソレーション(隣接信号線間における漏れ信号強
さ)を示している。この場合のループの大きさ(インダ
クタンスL)は、接地線パターン32,32′の全長に
対応する大きさであり、(A)のグラフから分かるよう
に、200MHz前後でアイソレーションがピークPと
なる。また、図5(A)のグラフは、同図(B)に示す
ように、スルーホール105が長さ方向中央に1箇所だ
け形成されたプリント基板100におけるアイソレーシ
ョンを示す。この場合には、ループの大きさがスルーホ
ールなしのものの半分になった分、アイソレーションの
ピークPは、スルーホールなしのものよりも高い300
〜400MHz近辺に移動する(式1参照)。
(B)に示すように、スルーホールが全く形成されてい
ないプリント基板100における各信号周波数に対する
アイソレーション(隣接信号線間における漏れ信号強
さ)を示している。この場合のループの大きさ(インダ
クタンスL)は、接地線パターン32,32′の全長に
対応する大きさであり、(A)のグラフから分かるよう
に、200MHz前後でアイソレーションがピークPと
なる。また、図5(A)のグラフは、同図(B)に示す
ように、スルーホール105が長さ方向中央に1箇所だ
け形成されたプリント基板100におけるアイソレーシ
ョンを示す。この場合には、ループの大きさがスルーホ
ールなしのものの半分になった分、アイソレーションの
ピークPは、スルーホールなしのものよりも高い300
〜400MHz近辺に移動する(式1参照)。
【0016】さらに、図6(A)のグラフは、同図
(B)に示すように、スルーホール105を長さ方向中
間部に等間隔で複数(図では7個)形成したプリント基
板100におけるアイソレーションを示す。この場合に
は、ループの大きさがかなり小さくなり、アイソレーシ
ョンのピークPは、スルーホールが1つしかない場合よ
りもさらに高い800〜1000MHz付近の帯域に移
動する(式1参照)。このため、このプリント基板10
0を用いて、例えば、500MHz前後で信号伝送を行
ってもノイズの発生はなく、高品位の信号伝送を行うこ
とができる。ただし、このようにスルーホール105を
等間隔で複数個形成すると、このプリント基板100に
おいて形成されるループが全て同じ大きさになってしま
うため、共振点におけるアイソレーションのピーク値が
大きくなってしまうという問題が考えられる。このた
め、図2(B)および図3に示すように、長手方向につ
いてのスルーホール5間の間隔をランダムにするのが好
ましい。これにより、アイソレーションのピークPが分
散されて複数生じることになるものの、各ピークPの強
さが抑えられるために、より良い電気的特性を得ること
ができる。
(B)に示すように、スルーホール105を長さ方向中
間部に等間隔で複数(図では7個)形成したプリント基
板100におけるアイソレーションを示す。この場合に
は、ループの大きさがかなり小さくなり、アイソレーシ
ョンのピークPは、スルーホールが1つしかない場合よ
りもさらに高い800〜1000MHz付近の帯域に移
動する(式1参照)。このため、このプリント基板10
0を用いて、例えば、500MHz前後で信号伝送を行
ってもノイズの発生はなく、高品位の信号伝送を行うこ
とができる。ただし、このようにスルーホール105を
等間隔で複数個形成すると、このプリント基板100に
おいて形成されるループが全て同じ大きさになってしま
うため、共振点におけるアイソレーションのピーク値が
大きくなってしまうという問題が考えられる。このた
め、図2(B)および図3に示すように、長手方向につ
いてのスルーホール5間の間隔をランダムにするのが好
ましい。これにより、アイソレーションのピークPが分
散されて複数生じることになるものの、各ピークPの強
さが抑えられるために、より良い電気的特性を得ること
ができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2層構造
フレキシブルプリント基板では、絶縁材ストリップに形
成されたスルーホールと、この絶縁材ストリップの上面
および下面に設けけられた接地線パターンとによって連
続する複数の小さなループを形成することができ、これ
により信号線パターンを介して送信される信号に対する
接地線パターンの共振周波数を高くすることができる。
このため、各ループの共振周波数が伝送すべき信号の周
波数帯域よりも十分高くなるようにスルーホールの位置
や数(つまりは各ループの大きさ)を決めれば、この2
層構造フレキシブルプリント基板を用いて、信号の高速
・高品位伝送を行うことができる。なお、この場合に、
スルーホール間の長さ方向の間隔を異ならせるのが好ま
しく、これにより各ループ毎の共振周波数を異ならせ、
共振点すなわちアイソレーションのピークを分散させて
共振周波数での発生ノイズレベルを下げることができ、
より高品位の信号伝送が可能となる。
フレキシブルプリント基板では、絶縁材ストリップに形
成されたスルーホールと、この絶縁材ストリップの上面
および下面に設けけられた接地線パターンとによって連
続する複数の小さなループを形成することができ、これ
により信号線パターンを介して送信される信号に対する
接地線パターンの共振周波数を高くすることができる。
このため、各ループの共振周波数が伝送すべき信号の周
波数帯域よりも十分高くなるようにスルーホールの位置
や数(つまりは各ループの大きさ)を決めれば、この2
層構造フレキシブルプリント基板を用いて、信号の高速
・高品位伝送を行うことができる。なお、この場合に、
スルーホール間の長さ方向の間隔を異ならせるのが好ま
しく、これにより各ループ毎の共振周波数を異ならせ、
共振点すなわちアイソレーションのピークを分散させて
共振周波数での発生ノイズレベルを下げることができ、
より高品位の信号伝送が可能となる。
【図1】本発明に係る2層構造フレキシブルプリント基
板の斜視図である。
板の斜視図である。
【図2】(A)は図1におけるII−II線に沿って切
断した断面図であり、(B)は上記プリント基板の部分
平面図である。
断した断面図であり、(B)は上記プリント基板の部分
平面図である。
【図3】図2(B)におけるIII−III線に沿って
切断した断面図である。
切断した断面図である。
【図4】(A)は従来の2層構造フレキシブルプリント
基板の特性を示すグラフ図であり、(B)は従来の2層
構造フレキシブルプリント基板を示す平面図である。
基板の特性を示すグラフ図であり、(B)は従来の2層
構造フレキシブルプリント基板を示す平面図である。
【図5】(A)は本発明に係る2層構造フレキシブルプ
リント基板であって、スルーホールを1個とした場合の
特性を示すグラフ図であり、(B)はこの2層構造フレ
キシブルプリント基板を示す平面図である。
リント基板であって、スルーホールを1個とした場合の
特性を示すグラフ図であり、(B)はこの2層構造フレ
キシブルプリント基板を示す平面図である。
【図6】(A)は本発明に係る2層構造フレキシブルプ
リント基板であって、スルーホールを複数個とした場合
の特性を示すグラフ図であり、(B)はこの2層構造フ
レキシブルプリント基板を示す平面図である。
リント基板であって、スルーホールを複数個とした場合
の特性を示すグラフ図であり、(B)はこの2層構造フ
レキシブルプリント基板を示す平面図である。
1,100 2層構造フレキシブルプリント基板 2 絶縁材ストリップ 3,3′ パターン層 31,31′ 信号線パターン 32,32′ 接地線パターン L1〜L4 ループ
Claims (2)
- 【請求項1】 絶縁材ストリップの上面および下面に、
前記絶縁材ストリップの長さ方向に平行に且つ直線状に
延びる複数の接地線パターンおよび信号線パターンが、
前記絶縁材ストリップの幅方向に所定間隔をおいて且つ
交互に並んで配列されてなる2層構造フレキシブルプリ
ント基板において、 上面側の前記信号線パターンの下に前記絶縁材ストリッ
プを挟んで下面側の前記接地線パターンが形成されると
ともに上面側の前記接地線パターンの下に前記絶縁材ス
トリップを挟んで下面側の前記信号線パターンが形成さ
れ、長さ方向に直角な断面において前記信号線パターン
および前記接地線パターンがそれぞれ上下に千鳥状に配
列され、 前記接地線パターンの幅が前記信号線パターンの幅より
も広く、前記上面の接地線パターンにおける幅方向端部
と前記下面の接地線パターンにおける幅方向端部とが、
前記絶縁材ストリップを挟んで上下に重なっており、 上下に重なった上面および下面の前記接地線パターンの
幅方向端部同士を、前記絶縁材ストリップに設けたスル
ーホールを介して電気的に接続したことを特徴とする2
層構造フレキシブルプリント基板。 - 【請求項2】 前記スルーホールが、前記絶縁材ストリ
ップの長さ方向に沿って複数設けられるとともに、これ
らスルーホール間の長さ方向の間隔が相違することを特
徴とする請求項1に記載の2層構造フレキシブルプリン
ト基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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