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JP2704045B2 - めっき欠陥の少ない表面処理鋼板およびその製造方法 - Google Patents

めっき欠陥の少ない表面処理鋼板およびその製造方法

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JP2704045B2
JP2704045B2 JP5517300A JP51730093A JP2704045B2 JP 2704045 B2 JP2704045 B2 JP 2704045B2 JP 5517300 A JP5517300 A JP 5517300A JP 51730093 A JP51730093 A JP 51730093A JP 2704045 B2 JP2704045 B2 JP 2704045B2
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JP
Japan
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plating
steel sheet
treated steel
layer
zinc
Prior art date
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Application number
JP5517300A
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English (en)
Inventor
洋一 飛山
千昭 加藤
延行 森戸
茂 海野
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
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  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、自動車、家電、建材用として用いられてい
る亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板のうち、
特に高張力鋼板を素材とした亜鉛めっき鋼板または亜鉛
系合金めっき鋼板およびその製造方法に関するものであ
る。
背景技術 近年、自動車、家電などの分野で高耐食性を有する表
面処理鋼板が要求されており、種々の亜鉛系めっき鋼板
の開発、実用化が進んでいる。中でも、溶融亜鉛めっき
鋼板(以下GIと略す)、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(以
下GAと略す)などの溶融亜鉛系めっき鋼板は、製造コス
トが電気亜鉛系めっき鋼板に比較し低廉でかつ良好な耐
食性を有しているため、現在自動車用防錆鋼板として内
板のみならず外板にも実用化されている。また、電気め
っきの分野では、純亜鉛以外にZn−Ni、Zn−Feなどの合
金を電析させた合金めっきにより比較的薄目付でも高耐
食性を有する鋼板が提供できるようになっている。
最近になって、地球環境問題から自動車排気ガス量の
低減が重要課題として取り上げられ、自動車製造側には
車体軽量化が義務づけられるようになった。このような
背景のもと、自動車車体軽量化には鋼板のゲージダウン
が有効であることから、材料メーカー側には高張力鋼板
の供給が強く求められており、低炭素鋼板または極低炭
素鋼板の成形性を損なうことなく鋼板の強度を高める元
素としてSi,Mn,P,Ti,Nb,Al,Ni,Cu,Mo,V,Cr,Bなどを添加
した高張力鋼板の研究開発が行われている。また、鋼板
には従来から防錆性の付与が要求されてきたこともあっ
て、亜鉛系めっき特に製造コストの低廉な溶融亜鉛系め
っきを施した高張力鋼板の開発が自動車メーカーから強
く望まれている。
しかしながら、上記鋼中の強化元素は酸化されやすく
還元されにくいため、現在溶融めっきの代表的な連続製
造ラインであるゼンジミアタイプの製造ラインにおいて
は、焼鈍時にこれら強化元素が選択酸化され表面濃化す
るといった本質的な問題が生じる。この場合、焼鈍時に
鋼板表面に濃化したSi,Mnなどの強化元素の酸化物によ
り鋼板と溶融亜鉛との濡れ性が著しく低下させられるた
め、溶融めっきの密着性は著しく低下し、極端な場合に
は溶融亜鉛が鋼板に全く付着しない、いわゆる不めっき
といった現象が生じる。また、溶融めっきに引続き合金
化処理を施して製造するGAの場合、焼鈍時に生成される
強化元素の酸化物により合金化が著しく遅延し、合金化
温度を極端に上げないと合金化処理できないという問題
も付随的に発生する。
また、電気亜鉛系めっきの場合もめっきの前工程であ
る焼鈍処理時に上記鋼中元素が表面濃化し強固な皮膜を
生成するため、焼鈍後に酸化皮膜を機械的あるいは化学
的に除去しない限りは、亜鉛系めっきを鋼板に電着させ
ることはできない。
このような難めっき材に溶融亜鉛系めっきまたは電気
亜鉛系めっきを施す場合、不めっき防止を図るために、
予め鋼板表面に前処理を施すことにより上記問題を解決
しようとする方法が開発されている。
例えば、特開昭57−70268号公報、特開昭57−79160号
公報、特開昭58−104163号公報には溶融亜鉛めっき前に
鋼板にFeめっきを施す方法が開示されている。
発明の開示 しかしながら、上記の電気Feめっきによる方法には、
不めっき防止に要するFeめっき付着量は少なくとも10g/
m2以上を要するため、大規模な設備が必要となり、また
製造コストも高くなるといった問題がある。また、鋼中
元素の種類、量および焼鈍条件によっては、たとえ上記
Feめっきを施したとしても不めっきの発生を完全に抑制
することが困難な場合がある。
本発明の目的は、被酸化性の強いSi,Mn,P,Ti,Nb,Al,N
i,Cu,Mo,V,Cr,Bなどの元素、その中でもとりわけSi,Mn,
Pなどの元素を含有する鋼板に、連続ラインで焼鈍後に
溶融亜鉛めっきおよび合金化溶融亜鉛めっきを施す場
合、また焼鈍後に電気めっきを施す場合に、低コストで
しかも安定して不めっきを抑制する方法および不めっき
の少ない表面処理鋼板を提供するものである。
本発明は、被酸化性が強い元素を含有する高張力鋼板
に亜鉛系めっきする場合、焼鈍前に酸素を含有するFeめ
っきを施すことにより、焼鈍時にこのFeめっき層と鋼板
界面に鋼中元素の濃化層を形成せしめ、この濃化層の障
壁により鋼中元素の焼鈍時のFeめっき表面への拡散を抑
制することで良好なめっき性が確保された高張力鋼板素
材の亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法を提供するも
のである。
すなわち、本発明は、鋼板の少なくとも一方の面に亜
鉛めっき層または亜鉛系合金めっき層を被着してなる鋼
板において、亜鉛めっき層または亜鉛系合金めっき層の
直下にFeめっき層を有し、かつそのFeめっき層の直下に
鋼中成分の濃化層を有することを特徴とするめっき欠陥
の少ない表面処理鋼板を提供するものである。
また、本発明は、鋼板の少なくとも一方の面に、付着
量0.1〜10g/m2でかつめっき層中の酸素含有率が0.1〜10
wt%であるFeめっきを施した後、焼鈍処理を行い、つい
で亜鉛または亜鉛系合金めっきを行うことを特徴とする
めっき欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法を提供する
ものである。
ここで、Feめっきを施す鋼板が、Si,Mn,P,Ti,Nb,Al,N
i,Cu,Mo,V,CrおよびBよりなる群から選ばれた少なくと
も1種を、Si,Ti,Ni,Cu,Mo,CrおよびVは0.1wt%以上、
Mnは0.5wt%以上、P,AlおよびNbは0.05wt%以上、Bは
0.001wt%以上含有する場合に本発明は含有であり、と
くに、Feめっきを施す鋼板が、Si,MnおよびPよりなる
群から選ばれた少なくとも1種を、Siは0.1〜2.0wt%、
Mnは0.5〜4.0wt%、Pは0.05〜0.2wt%含有する場合に
本発明はいっそう有効であある。したがってFeめっき層
の直下の濃化層もこれらの元素の1種以上で構成され
る。含酸素Feめっき層を形成させるには、0.1g/l以上、
好ましくは0.1〜20g/l、さらに好ましくは0.1〜10g/lの
Fe3+を含有し、かつカルボン酸またはカルボン酸のアル
カリ金属塩を含有する浴を用いるのが好適である。
また、本発明は、鋼板の少なくとも一方の面に付着量
0.1〜10g/m2でかつめっき層の酸素含有率が0.1〜10wt%
であるFeめっきを施してなる表面処理用原板をも提供す
るものである。
図面の簡単な説明 図1はGDSによる深さ方向分析結果を示す図であり、
(a)は本発明における酸素含有Feめっき処理材につい
て、(b)はFeめっき無処理材についての図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に述べる鋼板は、自動車で使用される低炭素鋼
または極低炭素鋼に成形性を損なうことなく鋼板強度を
上げることのできる強化元素Si,Mn,P,Ti,Nb,Al,Ni,Cu,M
o,V,Cr,Bなどの合金元素の少なくとも1種以上を含有す
る鋼板である。なお、本発明で含有するということは、
Si,Ti,Ni,Cu,Mo,Cr,Vは0.1wt%以上、Mnは0.5wt%以
上、P,Al,Nbは0.05wt%以上、Bは0.001wt%以上を含有
する場合をさす。
とりわけ、自動車車体軽量化のために鋼板に要求され
る強度を満足し、かつ十分成形性、深絞り性を確保する
ためには、 0.1 wt%≦ Si ≦ 2.0wt% 0.5 wt%≦ Mn ≦ 4.0wt% 0.05wt%≦ P ≦ 0.2wt% の濃度範囲のSi,Mn,Pのうち少なくとも1種以上を含有
することが必要である。
上記各成分元素の濃度範囲の下限は、成分濃度がこの
値より低い場合には鋼板に要求される強度、深絞り性を
確保することができないために決定される。
またその上限の設定理由は以下のとおりである。すな
わち、Siの場合は2%を越えると熱延母板が顕著に硬化
し冷延性が劣化するためであり、Mnの場合は4%を越え
ると鋼板強度の上昇が飽和するだけでなくr値の劣化を
招くためである。P濃度の上限は、Pが0.2%を越える
と凝固時の偏析が極めて強固になり、強度の上昇が飽和
するだけでなく、加工性も劣化するために決められる。
本発明では、上記各鋼中元素は単独であっても、2種
以上の組合せであってもいづれの場合でも、鋼板に必要
な強度、深絞り性(r値)に応じて選択することができ
る。
なお本発明は、Si,Mn,Pのいずれか少なくとも1種以
上を上記組成範囲で鋼板に含有させた場合に、上記元素
以外に、Ti,Nb,Al,Ni,Cu,Mo,V,CrおよびBからなる元素
群から選ばれた少なくとも1種以上を含有する場合でも
適用される。ここで含有するということは、Ti、Ni,Cu,
Mo,Cr,Vは0.1wt%以上、Al,Nbは0.05wt%以上、Bは0.0
01wt%以上を含有する場合をさす。
上記元素を含有する鋼板に亜鉛系めっきを施す場合、
不めっきは鋼板の焼鈍時に表面濃化した各元素の酸化物
に起因して発生する。本発明では、これら被酸化性の高
い各元素の表面濃化を抑制するめっき前処理方法を種々
検討した結果、一定濃度の酸素を含有するFeめっきを鋼
板に施すことによって、焼鈍時の鋼中元素の表面濃化を
実質的に完全に抑制し、その後行われる溶融亜鉛または
溶融亜鉛系合金めっき、電気亜鉛または電気亜鉛系合金
めっき時に良好なめっき性を確保することが可能になる
ことを見いだした。
酸素を含有するFeめっきにより焼鈍時の鋼中元素の表
面濃化が抑制される理由としては、焼鈍時にFeめっき層
中の酸素のため鋼中元素がFeめっきと素地鋼板界面に濃
化層に形成し、この界面濃化層がFeめっき表面への鋼中
元素の拡散を抑制することによる。図1に1例を示す。
鋼板としては、C:0.002wt%,Si:1.0wt%,Mn:3.0wt%,P:
0.15wt%,Al:0.03wt%を含有する鋼板を用いた。図1
(a)ではFeめっきを施すことなく、そして図1(b)
では酸素含有Feめっきを4g/m2施したものにつき、保持
温度850℃、保持時間30秒の条件で焼鈍を施した。それ
らの試料につきGDSによる深さ方向分析結果を示したも
のがそれぞれ図1(a)、図1(b)である。Feめっき
を施していない図1(a)では、Siなどが鋼板表面にま
で拡散しているのがよくわかる。そして、酸素含有Feめ
っきを施した図1(b)では、Feめっき層と鋼板との界
面にSiが界面濃化層を形成し、表面にまでSiの拡散が至
るのが抑制されているのがよくわかる。この界面濃化層
は、界面近傍に酸素の存在があってはじめて生成される
ため、上記のような界面濃化層による層中元素の拡散抑
制効果は従来技術である単なるFeめっきによっては得ら
れない。本発明で開示したような範囲の酸素を含有しな
いFeめっきの場合には、焼鈍時に鋼中元素がFeめっき表
面に拡散する場合の障壁が界面に生成されないため、焼
鈍時にFeめっき表面へ鋼中元素が拡散するのを抑制する
ためには、Feめっきの付着量を非常に多くする必要があ
り操業的、設備的に不利であるばかりでなく、焼鈍条件
によっては表面濃化を抑制しきれない場合がある。
本発明における酸素を含有するFeめっきの付着量は、
0.1〜10g/m2の範囲にある必要がある。上記理由は、Fe
めっき付着量が0.1g/m2未満では不めっき抑制効果が不
十分であり、また付着量が10g/m2を越えるとめっき性改
善効果が飽和するだけでなくコスト的に不利になるため
である。
Feめっき層が、焼鈍前に含有する酸素濃度の範囲は、
0.1〜10wt%でなければならず、望ましくは1〜10wt%
である。酸素濃度が0.1wt%未満の場合、先述の鋼中元
素の表面への拡散を抑制する効果を有する界面濃化層が
十分生成されず、焼鈍時に鋼中元素の表面濃化が生じて
しまい良好なめっき性が得られない。また、酸素濃度が
10wt%を越えると、焼鈍時にFeめっき層自体が含有する
酸素が十分還元しきれず、この還元しきれなかった酸素
に起因してめっき性、めっき密着性が劣化してしまう。
したがって、酸化されやすい鋼中元素を含有する鋼板を
焼鈍し亜鉛または亜鉛系合金めっきを施す場合、Feめっ
き層中の酸素量を上記範囲に制御することによってはじ
めてFeめっきによる十分なめっき性改善効果を得ること
ができる。
Feめっき層中の酸素は、電気めっき浴中のFe3+濃度を
0.1g/l以上、好ましくは0.1〜10g/lにし、かつ浴にカル
ボン酸を含有させることにより上記濃度範囲に制御する
ことが可能である。Fe3+濃度が0.1g/l未満では、めっき
層中の酸素濃度を十分高くすることができず、めっき性
を有効に改善することはできない。Fe3+濃度の上限は特
に定めるものではないが、20g/lを越えると、めっき付
着量が少ない場合にFeめっき自体のめっき密着性が劣化
し、またFeめっき中の酸素濃度が高くなりすぎ、先述の
ように焼鈍時にめっき中の酸素が十分還元されずに残存
し、めっき性が悪くなる傾向があるので、20g/l以下が
好ましく、いっそう安定した効果を期待するのであれ
ば、10g/l以下の範囲とするのが好ましい。
Feめっき層中に酸素を含有させるためには、Fe3+以外
にカルボン酸が必須である。ここでいうカルボン酸と
は、蟻酸、酢酸などや安息香酸、シュウ酸、アクリル酸
などであり、本発明ではカルボン酸自体以外にカルボン
酸のアルカリ金属塩などの金属塩でも同様の効果を有す
ることが明らかになった。
Feめっきに酸素が含有される機構としては、以下のよ
うな機構が考えられる。すなわち、めっき液中のカルボ
ン酸によりFe3+の水酸化物生成pHが低下し、Fe3+がめっ
き浴中で沈澱せずに溶解した状態で存在し、このFe3+
カソード近傍での水素発生によるpH上昇により電析物上
で水酸化物になりFeめっき中に巻き込まれる形で取り込
まれるものと考えられる。通常のFeめっき、すなわち、
めっき液中に意図的にFe3+イオンを添加せず、その濃度
を制御しないFeめっきの場合には、Fe2+の水酸化物生成
pHが高いため、電析物上に水酸化物が生成するというこ
とはなく、金属鉄が直接電析するため、めっき層中に酸
素が取り込まれるということはない。したがって、Feめ
っきに酸素を含有させるためには、めっき浴中にはFe3+
が存在することが必須であり、さらにこのFe3+を通常の
Feめっき浴中で沈澱させないようにするためにカルボン
酸が必要になる。これらFe3+とカルボン酸の両者が存在
しない場合には、本発明でいうめっき性改善に必要な酸
素濃度範囲に酸素濃度を制御することはできない。
本発明では、Feめっき浴に入れるカルボン酸またはそ
の金属塩の濃度を特に規定するものではないが、1〜10
0g/lの濃度範囲が実用的であり、望ましい。
Feめっき浴としては、上記Fe3+濃度の管理およびカル
ボン酸、カルボン酸の金属塩の添加によりめっき層中の
酸素濃度を制御することができ、その他の条件はこれを
特に限定しない。めっき浴としては、硫酸浴、塩化浴ど
ちらでも可能であり、他のFeめっき浴でも可能である。
めっき浴中には、上記必須のもの以外にFe源としてFe2+
濃度で20〜100g/l程度のFeが、硫酸塩や塩化物の形で添
加されることが望ましい。また、電流効率を上げるため
に硫酸ナトリウムなどの電導助剤を添加してもかまわな
い。
また、めっき液の液温は、常温から80℃までの範囲が
好ましく、工業的には40〜60℃が望ましい。pHは、通常
の酸性浴Feめっきの範囲であれば問題ない。
なお、本発明ではFeめっき浴中にカルボン酸またはカ
ルボン酸のアルカリ金属塩を添加するため、Feめっき層
中には先述の酸素の他に炭素も微量含有される。本発明
の場合、0.01wt%以上10wt%未満の炭素が含有される。
本発明においては、鋼板上に上述したように酸素含有Fe
めっきを施しためっき欠陥の少ない表面処理鋼板用原板
も提供する。
このようにして鋼板上に生成された酸素含有Feめっき
は、連続溶融めっきラインにおける焼鈍工程または電気
めっきに先だって行われる焼鈍工程で還元される必要が
あるが、この場合の焼鈍条件は酸化皮膜が十分還元され
る条件であればよい。雰囲気ガスとしては、水素単独ま
たは水素と窒素、アルゴンなどとの混合ガスなどを用い
ることができるが、工業的には3〜25%水素ガスが実用
的である。焼鈍温度は、鋼種により異なるが冷延鋼板の
場合、700℃以上、また焼鈍時間は10sec以上が望まし
い。
本発明で開示した方法により、高張力鋼板に溶融めっ
きを行う場合、不めっきのないめっきを得ることができ
るが、本前処理を施した溶融めっき鋼板は450〜550℃程
度の温度領域で容易に合金化処理することが可能とな
り、高張力鋼板素材の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得る
ことができる。合金化速度を著しく遅延させるSi,P,Mn
などの成分元素を含有する鋼板は、Feめっきを施さずに
溶融亜鉛めっきをした場合550℃以下の温度域で合金化
することが困難であり、600℃近傍での合金化となるた
め密着性が劣化するが、本方法では酸素含有のFeめっき
により合金化温度を低減できるため、密着性の良好な高
張力鋼板素材の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることが
可能となる。合金化温度は、めっき付着量、ラインスピ
ードなどにより異なるが、密着性の良好なGAを得るには
合金化温度は可及的に低いことが望ましい。
実施例 以下本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1) C:0.002wt%、Si:1.0wt%、Mn:3.0wt%、P:0.15wt%
含有する鋼を溶製し、常法に従って熱間圧延および冷間
圧延を施し板厚0.7mmの鋼板を作製した。この冷延鋼板
に脱脂、酸洗処理を行ったのち、表1、2に示す電気め
っき浴、めっき条件で、表3に示した付着量、酸素含有
率のFeめっきを、鋼板を陰極、Pbを陽極として行った。
Feめっき層中の酸素含有率は、Feめっき鋼板と未処理の
鋼板との酸素量の差とFeめっき付着量から求めた。
上記鋼板に対して、以下の(A)焼鈍条件で処理し、
(B)溶融めっき条件、(C)合金化条件で処理したGa
を発明例1−1〜1−3、(B)溶融めっき条件で処理
したGIを発明例1−4とした。また、(A)焼鈍条件で
処理した鋼板を(D)電気めっき条件で処理したZn−Ni
めっき鋼板を発明例1−5とした。
なお、上記焼鈍および溶融亜鉛めっきは溶融めっきシ
ュミレーターにより、また合金化処理は赤外加熱炉によ
り、それぞれ実験室的に行った。また、電気めっきは、
流動槽めっきにより、実験室的に行った。
比較例として、上記発明例で用いたのと同一鋼板組成
で酸素含有Feめっきを施さない鋼板(比較例1−1)お
よびめっき層中の酸素濃度、付着量が本発明の範囲を逸
脱するFeめっきを施した鋼板(比較例1−2〜1−
6)、さらに被酸化性の強い元素を含有していないC:0.
002wt%、Si:0.01wt%、Mn:0.1wt%、P:0.01wt%なる化
学組成の鋼板(比較例1−7)にそれぞれ焼鈍処理を施
し、発明例と同様にGa、GI、Zn−Niめっきを施した鋼板
を表2、3に示した。
これら発明例、比較例に対して以下の評価を行った。
(A)焼鈍条件 昇温速度:10℃/sec 保持温度:850℃ 保持時間:30sec 降温速度:20℃/sec 焼鈍炉内雰囲気:5%H2−N2(露点−20℃) (B)溶融めっき条件 浴温:470℃ 侵入板温:470℃ Al含有率:0.15wt% 付着量:60g/m2(片面) めっき時間:1sec (C)合金化処理条件 昇温速度:20℃/sec 降温速度:15℃/sec 合金化温度:490℃ 合金化時間:30sec (D)電気めっき条件 めっき浴 ZnSO4 200g/l NiSO4 80g/l Na2SO4 50g/l DK 100A/dm2 pH 1.8 浴温 60℃ 付着量 30g/m2 Ni含有率 12wt% (めっき性評価方法) 溶融亜鉛めっき後の外管目視判定により、めっき性を
以下の基準に従い判定した。
○ 不めっきなし × 不めっき発生 (めっき密着性評価) デュポン衝撃試験(1/4inch、1kg、50cm)により、評
価した。判定基準は以下のとおりである。
○ めっき剥離なし × めっき剥離あり (合金化速度評価) 上記条件下で処理した合金化材の表面に亜鉛η相が残
存しているか否かで合金化速度を評価した。
○ 亜鉛η相なし × 亜鉛η相あり 発明例1−1〜1−5、比較例1−1〜1−7の評価
結果を表3に示す。本調査から、本発明に開示する方法
により、Si,Mn,P,Ti,Nb,Al,Ni,Cu,Mo,V,Cr,Bなど被酸化
性の高い元素を含有する鋼板においても、不めっきのな
い密着性に優れた亜鉛めっき鋼板を製造することが可能
となり、また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、
合金化速度も適度に促進され従来法と変わらぬ方法で製
造し得ることが示された。
(実施例2) 表4に示す濃度の成分元素を含有する鋼を溶製し、常
法に従って熱間圧延および冷間圧延を施し板厚0.7mmの
鋼板を作製した。この冷延鋼板に脱脂、酸洗処理を行っ
たのち、表5、6に示す電気めっき浴、めっき条件で、
表7に示した付着量、酸素含有率のFeめっきを、鋼板を
陰極、Pbを陽極として行った。Feめっき層中の酸素含有
率は、Feめっき鋼板と未処理の鋼板との酸素量の差とFe
めっき付着量から求めた。
上記鋼板に対して、前述と同様、(A)焼鈍条件で処
理し、(B)溶融めっき条件、(C)合金化条件で処理
したGAを発明例2−1〜2−3、2−6,2−7、(B)
溶融めっき条件で処理したGIを発明例2−4とした。ま
た、(A)焼鈍条件で処理した鋼板を(D)電気めっき
条件で処理したZn−Niめっき鋼板を発明例2−5とし
た。
なお、上記焼鈍および溶融亜鉛めっきは溶融めっきシ
ュミレーターにより、また合金化処理は赤外加熱炉によ
り、それぞれ実験室的に行った。また、電気めっきは、
流動槽めっきにより、実験室的に行った。
比較例として、表4に示す濃度の成分元素を含有する
鋼板に対して酸素含有Feめっきを施さない鋼板(比較例
2−1)およびめっき層中の酸素濃度、付着量が本発明
の範囲を逸脱するFeめっきを施した鋼板(比較例2−2
〜2−7)にそれぞれ焼鈍処理を施し、実施例と同様に
GA,GI,Zn−Niめっきを施した鋼板を表7に示した。
これら発明例、比較例に対して実施例1と同様の評価
を行った。
発明例2−1〜2−7、比較例2−1〜2−7の評価
結果を表7に示す。本調査から、本発明に開示する方法
により、Si,Mn,Pなど被酸化性の高い元素を含有する鋼
板においても、不めっきのない密着性に優れた亜鉛めっ
き鋼板を製造することが可能となり、また、合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の場合には、合金化速度も適度に促進さ
れ従来法と変わらぬ方法で製造し得ることが示された。
(実施例3) 表8に示す濃度の成分元素を有する鋼を溶製し、常法
に従って熱間圧延および冷間圧延を施し板厚0.7mmの鋼
板を作製した。この冷延鋼板に脱脂、酸洗処理を行った
のち、表9、10に示す電気めっき浴、めっき条件で、表
11に示した付着量、酸素含有率のFeめっきを、鋼板を陰
極、Pbを陽極として行った。Feめっき層中の酸素含有率
は、Feめっき鋼板と未処理の鋼板との酸素量の差とFeめ
っき付着量から求めた。
上記鋼板に対して、前述と同様、(A)焼鈍条件で処
理し、(B)溶融めっき条件、(C)合金化条件で処理
したGAを発明例3−1〜3−3、3−6、3−7、
(B)溶融めっき条件で処理したGIを発明例3−4とし
た。また、(A)焼鈍条件で処理した鋼板を(D)電気
めっき条件で処理したZn−Niめっき鋼板を発明例3−5
とした。
なお、上記焼鈍および溶融亜鉛めっきは溶融めっきシ
ュミレーターにより、また合金化処理は赤外加熱炉によ
り、それぞれ実験室的に行った。また、電気めっきは、
流動槽めっきにより、実験室的に行った。
比較例として、上記発明例で用いたのと同一鋼板組成
で酸素含有Feめっきを施さない鋼板(比較例3−1)お
よびめっき層中の酸素濃度、付着量が本発明の範囲を逸
脱するFeめっきを施した鋼板(比較例3−2〜3−
6)、さらに被酸化性の強い元素を含有していないC:0.
002wt%、Si:0.01wt%、Mn:0.1wt%、P:0.01wt%なる化
学組成の鋼板(比較例3−7)にそれぞれ焼鈍処理を施
し、発明例と同様にGA、GI、Zn−Niめっきを施した鋼板
を表11に示した。
これら発明例、比較例に対して実施例1と同様の評価
を行った。
発明例1〜7、比較例1〜7の評価結果を表11に示
す。本調査から、本発明に開示する方法により、Si,Mn,
P,Ti,Nb,Al,Ni,Cu,Mo,V,Cr,Bなど被酸化性の高い元素を
含有する鋼板においても、不めっきのない密着性に優れ
た亜鉛めっき鋼板を製造することが可能となり、また、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、合金化速度も適
度に促進され従来法と変わらぬ方法で製造し得ることが
示された。
産業上の利用可能性 高張力鋼板に亜鉛または亜鉛系合金めっきを行う場
合、本発明により不めっきのない密着性に優れた亜鉛ま
たは亜鉛系合金めっきを低廉にかつ安定して製造するこ
とが可能となる。また、合金化処理する場合には比較的
低い温度で合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができ
る。
自動車軽量化の緊急性から高張力鋼板素材の溶融亜鉛
めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板さらに電気亜鉛
または亜鉛系合金めっき鋼板の開発が望まれている昨
今、本発明の産業界に寄与するところは極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海野 茂 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社技術研究本部内

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の少なくとも一方の面に亜鉛めっき層
    または亜鉛系合金めっき層を被着してなる鋼板におい
    て、亜鉛めっき層または亜鉛系合金めっき層の直下にFe
    めっき層を有し、かつそのFeめっき層の直下に鋼中成分
    の濃化層を有することを特徴とするめっき欠陥の少ない
    表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】Feめっき層の直下の濃化層が、Si,Mn,P,T
    i,Nb,Al,Ni,Cu,Mo,V,CrおよびBよりなる群から選ばれ
    た少なくとも1種から構成されている請求項1に記載の
    めっき欠陥の少ない表面処理鋼板。
  3. 【請求項3】鋼中成分元素として下記の濃度範囲のSi,M
    n,Pのうち少なくとも1種を含有していることを特徴と
    する請求項1に記載のめっき欠陥の少ない表面処理鋼
    板。 0.1wt% ≦ Si ≦ 2.0wt% 0.5wt% ≦ Mn ≦ 4.0wt% 0.05wt%≦ P ≦ 0.2wt%
  4. 【請求項4】Feめっき層の付着量が0.1〜10g/m2である
    請求項1〜3のいずれかに記載のめっき欠陥の少ない表
    面処理鋼板。
  5. 【請求項5】Feめっき層の直下の濃化層が、鋼板の少く
    とも一方の面に付着量0.1〜10g/m2でかつめっき層中の
    酸素含有率が0.1〜10wt%であるFeめっきを施した後、
    焼鈍処理を行うことにより形成されるものであることを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のめっき欠
    陥の少ない表面処理鋼板。
  6. 【請求項6】鋼板の少なくとも一方の面に、付着量0.1
    〜10g/m2でかつめっき層中の酸素含有率が0.1〜10wt%
    であるFeめっきを施した後、焼鈍処理を行い、ついで亜
    鉛または亜鉛系合金めっきを行うことを特徴とするめっ
    き欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記Feめっきを施す鋼板が、Si,Mn,P,Ti,N
    b,Al,Ni,Cu,Mo,V,CrおよびBよりなる群から選ばれた少
    なくとも1種を、Si,Ti,Ni,Cu,Mo,CrおよびVは0.1wt%
    以上、Mnは0.5wt%以上、P,AlおよびNbは0.05wt%以
    上、Bは0.001wt%以上含有する請求項6に記載のめっ
    き欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記Feめっきを施す鋼板が、鋼中成分元素
    として下記の濃度範囲のSi,Mn,Pのうち少なくとも1種
    を含有している請求項6に記載のめっき欠陥の少ない表
    面処理鋼板の製造方法。 0.1wt% ≦ Si ≦ 2.0wt% 0.5wt% ≦ Mn ≦ 4.0wt% 0.05wt%≦ P ≦ 0.2wt%
  9. 【請求項9】前記Feめっきの電気めっき浴が0.1g/l以上
    のFe3+を含有し、かつカルボン酸またはカルボン酸のア
    ルカリ金属塩を含有する請求項6〜8のいずれかに記載
    のめっき欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法。
  10. 【請求項10】前記Feめっきの電気めっき浴が、0.1〜2
    0g/lのFe3+を含有し、かつカルボン酸またはカルボン酸
    のアルカリ金属塩を含有する請求項6〜8のいずれかに
    記載のめっき欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法。
  11. 【請求項11】前記Feめっきの電気めっき浴が、0.1〜1
    0g/lのFe3+を含有し、かつカルボン酸またはカルボン酸
    のアルカリ金属塩を含有する請求項6〜8のいずれかに
    記載のめっき欠陥の少ない表面処理鋼板の製造方法。
  12. 【請求項12】鋼板の少なくとも一方の面に、付着量0.
    1〜10g/m2でかつめっき層中の酸素含有率が0.1〜10wt%
    であるFeめっきを施してなることを特徴とするめっき欠
    陥の少ない表面処理鋼板用原板。
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