JP2679993B2 - シートフイルム用包装体 - Google Patents
シートフイルム用包装体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はシートフイルム用包装体に関し、一層詳細に
は、袋状を呈する可撓性の遮光部材で密封される複数枚
のシートフイルムを画像記録装置等に装填し前記シート
フイルムの枚葉方向と直交する方向に前記遮光部材を引
き抜く際に前記シートフイルムが遮光部材と共に移動す
ることを阻止し、しかも当該シートフイルムの枚葉作業
を円滑に行うことを可能とするシートフイルム用包装体
に関する。 [発明の効果] 一般に、人体等の被写体をX線を用いて撮影した放射
線画像フイルムが医療上の診断等を行うために使用され
ている。従来、このような放射線フイルムを利用して放
射線画像を撮影するに際しては、放射線画像撮影装置内
に遮光状態でフイルムを装填し、このフイルムの乳剤面
に直接X線を照射して前記被写体の画像を記録してい
る。 ところで、最近、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を用
いて被写体の放射線透過像を得る放射線画像記録再生シ
ステムが開発され、広汎に普及しつつある。ここで、蓄
積性蛍光体とは、放射線(X線、α線、β線、γ線、電
子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギの
一部を蓄積し、後に可視光等の励起光を照射することに
より蓄積されたエネルギに応じた輝尽発光を示す蛍光体
をいう。 前記の放射線画像記録再生システムはこの蓄積性蛍光
体を利用したもので、人体等の放射線画像情報を一旦蓄
積性蛍光体からなる層を有するシートに記録し、この蓄
積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽
発光光を生じさせ、得られた輝尽発光光を光電的に読み
取って画像信号を得、この画像信号に基づき写真感光材
料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させるもの
である。 ここで、記録材料に画像を記録させる場合、画像記録
装置、例えば、画像出力レーザプリンタ装置が利用され
ている。この装置は記録材料である写真感光フイルムを
マガジン等を介して収納し、このフイルムを吸着盤等の
枚葉機構により1枚ずつ取り出して後、蓄積性蛍光体シ
ートから得られた電気信号に基づいて前記フイルムにレ
ーザ光を照射し、所定の画像を記録するよう構成されて
いる。そこで、この新たに画像が記録されたフイルムは
自動現像装置内に搬送され、現像工程を経て後所定の場
所に保管され、必要に応じて医療診断等に供される。 この場合、前記画像出力レーザプリンタ装置では、前
述した従来の放射線画像撮影装置と同様に、写真感光フ
イルムを装置内に装填する際に、前記フイルムに外光が
照射されないように取り扱わなければならない。露光し
てしまうからである。従って、一般的には暗室内でフイ
ルム装填作業を行うが、当然、その装填作業効率が悪く
なる。 前記作業性の向上を図るため、通常の明室内でのフイ
ルムの装填が強く望まれるようになり、これを可能にす
るための技術的思想が、例えば、実公昭第61−20591号
に開示されている。 そこで、従来技術としての前記実公昭第61−20591号
に開示されている技術的思想につき、概略的に説明す
る。すなわち、第1図は放射線画像撮影装置等に図示し
ないマガジンを介して装填される包装体2の断面図を示
したものである。この包装体2は袋4と、この袋4内に
収納されるフイルムFを保護する当て紙6とを含む。前
記袋4はフイルムFおよび当て紙6を収納してその両端
部4a、4bが閉塞されている。 一方、前記当て紙6は下面部6aと上面部6bと押え部6c
とにより略コ字状に形成される。この当て紙6の下面部
6aと上面部6bとの間に前記フイルムFが積層して収納さ
れている。この場合、前記上面部6bは下面部6aよりもそ
の長さが短く形成されている。 このように構成される包装体2を図示しないマガジン
等を介して放射線画像撮影装置等に収納した後に前記袋
4の一端部4aを切断して開封し、次いで、当該袋4の他
端部4を矢印方向に引張して当該袋4を抜き取る。これ
によって、前記フイルムFは放射線画像撮影装置等の内
部に装填され枚葉機構を構成する吸着盤8により枚葉さ
れ、画像記録に供されることになる。 この場合、前記の装置にあっては、フイルムの装填方
向と枚葉方向が同じであるため、当該装置の奥行きが全
体として大きくならざるを得ない。従って、このような
装置を、例えば、病院内の狭小な室内に配設すると、他
の空間の有効活用が図れないという欠点が指摘されてい
る。 そこで、前記放射線画像撮影装置等を狭小な空間に好
適に設置出来るようにするために、当該装置の枚葉方向
をフイルムを装填する方向と略直角にしてその奥行きを
小さくする工夫が考えられる。この場合、前記従来技術
における包装体2では略コ字状に折曲された当て紙6の
押え部6cと平行な方向に袋4を抜き取るようにするた
め、当該袋4の内部に当て紙6を介して積層して収納さ
れるフイルムFが前記袋4と共に抜き取られてしまう
等、フイルムFと袋4との円滑な分離を行うことが出来
ない。 また、前記略コ字状に形成される当て紙6の押え部6c
を前記袋4の抜き取り側に配設して前記袋4の抜き取り
の際にフイルムFが前記袋4と共に移動することを防止
しようとすると、前記当て紙6の間に積層されるフイル
ムFを枚葉する際に煽り動作を行うことが困難となり、
吸着盤8によってフイルムFが多数枚枚葉されてしまう
という不都合を露呈する。すなわち、フイルムFを枚葉
する際には前記フイルムFが2枚重量されて枚葉される
ことを防止するために前記複数枚の枚葉を防止する動
作、所謂、煽り動作を行う。この時、前記のように当て
紙6が配設されていると、前記枚葉されるフイルムFが
当該当て紙6の上面部6bの側方に当接し落下してしまう
虞がある。従って、当該フイルムFの枚葉を円滑に行う
ことが出来ないという不都合を露呈する。 [発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、袋状を呈する可撓性の遮光部材と、当該遮光
部材の内部に配設されフイルムを保護するための当て紙
とからなるシートフイルム用包装体において、前記当て
紙を略コ字状に折曲形成すると共にその一側部に押え部
を設けるように構成し、これによって前記遮光部材を引
き抜く際に当該遮光部材と共にシートフイルムが引き出
されるという懸念を払拭し、しかも前記フイルムを当該
シートフイルム用包装体の装填方向と直交する方向に円
滑に枚葉することを可能とするシートフイルム用包装体
を提供することを目的とする。 [目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、袋状を呈す
る可撓性の遮光部材と、積層されたシートフイルムと、
当該遮光部材の内部に配設されシートフイルムを保護す
る当て紙とを備えると共に、前記遮光部材の引き抜き方
向と前記シートフイルムの枚葉取出方向が交差するシー
トフイルム用包装体であって、 当該当て紙は、シートフイルムを挟む上面部と下面部
とが実質的に平行となるように形成され、前記上面部が
シートフイルムの枚葉取出方向に揺動可能であり、しか
も当該上面部および/または下面部の一側部には、前記
遮光部材が前記枚葉取出方向に交差する方向に引き抜か
れる際、前記シートフイルムが前記遮光部材の引き抜き
方向に変位することを防止する押さえ部が一体的に設け
られることを特徴とする。 [実施態様] 次に、本発明に係るシートフイルム用包装体について
好適な実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下
詳細に説明する。 第2図において、参照符合10は本発明に係るシートフ
イルム用包装体を示し、この包装体10は、図中、二点鎖
線で示す遮光部材12とこの遮光部材12の内部に配設され
るフイルムFを保護するための当て紙14とを含む。この
場合、前記遮光部材12は袋状を呈し、その両端部16a、1
6bは密封されている。 一方、前記当て紙14は、例えば、ボール紙等により折
曲形成されている。すなわち、当該当て紙14は下面部18
を含み、当該下面部18の一端側には鉛直方向上方に指向
して略直角に屈曲して立ち上がる側面部20が形成され
る。前記側面部20の上端部には前記下面部18と略平行に
延在し且つ前記下面部18より短尺な上面部22が設けら
れ、当該上面部22の一側面部には前記下面部18に指向し
て屈曲下降する押え部24が形成されている。この押え部
24は前記遮光部材12の一方の端部16a側に存在する。こ
の場合、前記上面部22および押え部24は前記上面部22と
側面部20との接合部26を支点として破線で示すように矢
印A方向に揺動自在であることが容易に諒解されよう。 なお、前記のように構成される当て紙14には必要に応
じて第3図に示すように、当て紙14を構成する下面部18
に発泡シート体28が配される。前記発泡シート体28は下
面部18の略全体を覆うと共に、後述する画像記録装置の
吸着盤が当接する部位に吸着の際空気を漏洩する手段と
して複数の孔部28aを画成しておく。この場合、前記複
数個の孔部28aに代替してスリット状の長孔または凹凸
部を形成して吸着空気漏洩手段を構成することも可能な
ことは勿論である。 前記発泡シート体28は、第4図aに示すように、HDPE
樹脂フイルム層27aとL−LDPE樹脂フイルム層27bとを積
層して押出フイルム層を構成し、この押出フイルム層を
接着層27cを介して発泡シート層27に積層したものであ
る。また、発泡シート体28の他の実施態様としては、第
4図bに示すように、アルミニウム蒸着膜層29aを形成
した二軸延伸フイルム層29bを接着層27cを介して発泡シ
ート層27に積層して形成することも出来、さらに発泡シ
ートの単一層で当該発泡シート体28を形成してもよい。
この場合、発泡シート層27は、実質的に、ポリスチレン
樹脂、高密度、中密度、低密度の各種ポリエチレン樹
脂、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LUPE)樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、プロピレン・エチレン共重合体樹脂、
エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体樹脂の中、いずれか1つを主成分
とする熱可塑性樹脂発泡シートで構成することが出来
る。特に、ポリスチレン樹脂およびポリエチレン樹脂を
主成分とする発泡シートがその特性並びに製造コスト等
の点で好適である。また、発泡シートの発泡倍率はクッ
ション性、滑り特性、機械的強度に対する影響が大きい
ので製品の用途に併せて選択するものであるが、この場
合、2〜50倍の範囲で選択するのが好ましい。 以上のように形成される当て紙14の発泡シート体28と
上面部22との間にフイルムFが積層して収納されること
になる。 なお、本実施態様では、実質的に発泡ート体28を用い
ているが、この発泡シート体28を使用することなく当て
紙14の下面部18に直接フイルムFを積層して構成するこ
とも可能である。 本実施態様に係るシートフイルム用包装体は基本的に
は以上のように構成されるものであり、次に、当該包装
体10を装填してフイルムFに所望の画像記録を行うため
の画像記録装置について説明する。 第5図並びに第6図において、参照符合30は画像記録
装置を示し、当該画像記録装置30には、図中、二点鎖線
で示す自動現像装置32が隣接される。 前記画像記録装置30は筐体34を含み、この筐体34の一
側面部にはフイルム装填用開口部36が画成される。前記
開口部36には載置台38が引き出し自在に嵌合し、この載
置台38にシートフイルム用包装体10に装填する。この場
合、前記包装体10を構成する遮光部材12の一方の端部16
aは前記載置台38から外方に露出させておく。なお、前
記載置台38が画像記録装置30の内部に挿入された状態の
時には、当該画像記録装置30の内部は完全に遮光されて
いることは謂うまでもない。 第6図に示すように、前記画像記録装置30を構成する
筐体34の内部には前記載置台38の近傍に枚葉機構を構成
する吸着盤40が配設される。当該吸着盤40は、図中、破
線で示すように、所定の軌道上を変位してフイルム搬送
用ローラ対42に近接する。すなわち、前記載置台38に装
填されたフイルムFは前記載置台38の引き出し方向と略
直交する方向に枚葉され搬送されることになる。 前記ローラ対42を構成する一方のローラには図示しな
いスプロケットが軸着され、このスプロケットにチェー
ン44の一端が架橋される。このチェーン44の他端には回
転駆動源46の図示しない回転駆動軸に軸着されるスプロ
ケット48が係合する。前記ローラ対42の近傍には当該ロ
ーラ対42によって搬送されるフイルムFを走査記録部
(図示せず)へと案内するガイド板50a、50bが配設され
ている。この場合、画像記録装置30は、前記ガイド板50
a、50bによって案内されて図示しない走査記録部に搬送
されたフイルムFに対して所望の画像を記録した後、前
記自動現像装置32に搬送するよう構成している。 次に、前記シートフイルム用包装体10を前記画像記録
装置30に装填する作業について説明する。 第5図に示すように、画像記録装置30を構成する載置
台38を引き出し、当該載置台38の開口部に当該包装体10
を装填する。この場合、前述したように、包装体10を構
成する遮光部材12の一方の端部16aは前記載置台38から
外方に露呈させておく。この状態で前記載置台38を画像
記録装置30の内部に挿入する。 次いで、前記遮光部材12の他方の端部16bを図示しな
いカッター手段等で切断した後に、外部に突出している
一方の端部16aを矢印B方向に引張して前記画像記録装
置30から抜き出す。その際、前記遮光部材12の内部に存
在するフイルムFが当該遮光部材12の矢印B方向への変
位に伴って、前記画像記録装置30から抜き当される方
向、すなわち、矢印B方向に変位しようとする。然しな
がら、本実施態様によれば、当て紙14の押え部24によっ
て前記フイルムFの矢印B方向への変位を阻止すること
が出来る。 このようにしてフイルムFが画像記録装置30内に装填
され、次いで、前記フイルムFを吸着盤40によって枚葉
する。その際、前記吸着盤40は前記フイルムFの2枚枚
葉を防止するために煽り動作を行う。この煽り動作によ
って前記フイルムFが当て紙14の上面部22に当接するこ
ともあるが、この場合、前記上面部22が当該上面部22と
側面部20との接合部26を支点として矢印A方向に揺動す
るため、前記吸着盤40の煽り動作を妨害することがな
い。従って、吸着盤40は円滑にフイルムFを枚葉するこ
とが可能である。 さらに、本実施態様に係る当て紙14には発泡シート体
28が貼着されているため、前記のような作用によりフイ
ルムFが全て枚葉されたことを容易に検知することが可
能である。すなわち、フイルムFが全て枚葉された後に
前記吸着盤40によりフイルムFを枚葉しようとすると、
この吸着盤40は前記発泡シート体28に形成される吸着空
気漏洩手段としての孔部28aに対峙する。この時、孔部2
8aから空気が吸着盤40に導入され、吸着盤40の内部は負
圧状態を維持出来ない。この圧力状態を検知すれば、前
記フイルムFが全て枚葉されたことを容易に確認するこ
とが出来る。 しかも、前記発泡シート体28を用いることにより枚葉
されるフイルムFの損傷を防止することが可能となる。
すなわち、従来技術においてはフイルムFが全て枚葉さ
れたことを検出するために比較的硬いボール紙で形成さ
れた当て紙自体に孔部を穿設したり、あるいはこの当て
紙に凹凸面を形成したりしている。ところが、この場
合、フイルムFが前記当て紙の凹凸面等により擦傷した
り、あるいはフイルムF自体の圧力あるいは当て紙の水
分によりかぶりが生じ、当該フイルムFに前記当て紙に
形成された孔部の輪郭状の跡が生起するという問題点が
ある。然しながら、本実施態様において、フイルムFが
当接する発泡シート体28は、前述したように、合成樹脂
系材料を発泡させて形成しているため柔軟性に富み、従
って、吸着盤40を用いて枚葉した場合にも、発泡シート
体28に形成された孔の輪郭跡等が生ずることもない。結
局、前記フイルムFを損傷させることなく枚葉すること
が出来る。 前記吸着盤40によって枚葉されたフイルムFは吸着盤
40が、第6図中、破線で示すように、所定の軌道上を変
位することによってローラ対42に挟持されることにな
る。この時、回転駆動源46の駆動作用下にスプロケット
48を回転させ、これに張架されているチェーン44を介し
て前記ローラ対42を矢印方向に回転させる。これによっ
て、前記ローラ対42に挟持されるフイルムFはガイド板
50a、50bに案内されて図示しない走査記録部へと搬送さ
れる。当該走査記録部で前記フイルムFは所望の画像が
記録され、次いで当該画像記録装置30に隣接する自動現
像装置32へと搬送される。前記自動現像装置32内におい
て、フイルムFは現像、定着、水洗および乾燥等の所定
の処理が施されて後、フイルム原版として種々の使用に
供されることになる。 なお、上述した実施態様においては、押え部24を当て
紙14の上面部22に形成するようにしたが、押え部24は、
第7図に示すように、当て紙14の下面部18に形成するよ
うにしてもよく、また、第8図に示すように、上面部2
2、下面部18の双方に形成するようにしてもよい。 さらに、第9図に示すように、下面部18および上面部
22の一端側に固着され且つ比較的短尺な押え部24を設け
るよう形成することも出来る。その際、前記上面部22の
他端側は折曲部22aを介して矢印方向に揺動自在となる
よう構成しておく。このような構成において、吸着盤40
によりフイルムFを枚葉しようとする時、前記折曲部22
aによって上面部22が上方へと自在に揺動するために、
仮令、吸着盤40がフイルムFを上方へと変位させても枚
葉動作が阻害されることはない。 さらにまた、第10図並びに第11図に別の実施態様を示
す。この実施態様では第9図に示す実施態様と異なり、
下面部18と上面部22とを夫々別体で形成している。すな
わち、第10図に示す当て紙14では、下面部18の一側部を
上方に指向して略直角に屈曲形成して押え部24を設ける
一方、この下面部18と別体の上面部22の一端側を下方に
指向して屈曲形成することにより側面部20を設け、前記
下面部18、前記押え部24、前記上面部22および前記側面
部20によってフイルムFを受容する空間部を画成してい
る。一方、第11図に示す当て紙14は、第10図の当て紙14
と略同様に形成されるものであるが、この当て紙14では
上面部22の一側部にも押え部24を形成している。このよ
うに構成することにより、当て紙14の製造工程が簡略化
する一方、吸着盤40による枚葉動作が阻害されることを
阻止出来る。 この場合、第7図乃至第11図に示す当て紙14の下面部
18に前述した発泡シート体28を配設可能なことは勿論で
ある。 [発明の効果] 以上のように、本発明によれば、袋状を呈する可撓性
の遮光部材と当該遮光部材の内部に配設されるシートフ
イルムを保護する当て紙とからなるシートフイルム用包
装体において、前記当て紙を略コ字状に折曲形成すると
共に、当該当て紙の側部に前記フイルムの変位を阻止す
る押え部を設けるように構成している。このため、当該
包装体を画像記録装置等に装填して後、前記遮光部材を
引き抜く際に、遮光部材と共にフイルムが抜き出される
という事故を前記当て紙の押え部によって未然に防止出
来る。 さらに、前記フイルムを遮光部材の引抜方向と略直交
する方向に枚葉する際に2枚枚葉を防止する煽り動作を
行い、仮令、前記フイルムが当て紙の上面部に当接して
も、当て紙の上面部が揺動して前記煽り動作を妨害しな
いように構成している。従って、本発明に係るシートフ
イルム用包装体によれば、フイルムの装填方向と直交す
る方向に枚葉する装置においても前記フイルムの装填作
業が容易且つ正確に行え、しかも当該フイルムが損傷す
ることなく、その枚葉が円滑に出来るという利点が得ら
れる。 以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
は、袋状を呈する可撓性の遮光部材で密封される複数枚
のシートフイルムを画像記録装置等に装填し前記シート
フイルムの枚葉方向と直交する方向に前記遮光部材を引
き抜く際に前記シートフイルムが遮光部材と共に移動す
ることを阻止し、しかも当該シートフイルムの枚葉作業
を円滑に行うことを可能とするシートフイルム用包装体
に関する。 [発明の効果] 一般に、人体等の被写体をX線を用いて撮影した放射
線画像フイルムが医療上の診断等を行うために使用され
ている。従来、このような放射線フイルムを利用して放
射線画像を撮影するに際しては、放射線画像撮影装置内
に遮光状態でフイルムを装填し、このフイルムの乳剤面
に直接X線を照射して前記被写体の画像を記録してい
る。 ところで、最近、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を用
いて被写体の放射線透過像を得る放射線画像記録再生シ
ステムが開発され、広汎に普及しつつある。ここで、蓄
積性蛍光体とは、放射線(X線、α線、β線、γ線、電
子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギの
一部を蓄積し、後に可視光等の励起光を照射することに
より蓄積されたエネルギに応じた輝尽発光を示す蛍光体
をいう。 前記の放射線画像記録再生システムはこの蓄積性蛍光
体を利用したもので、人体等の放射線画像情報を一旦蓄
積性蛍光体からなる層を有するシートに記録し、この蓄
積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽
発光光を生じさせ、得られた輝尽発光光を光電的に読み
取って画像信号を得、この画像信号に基づき写真感光材
料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させるもの
である。 ここで、記録材料に画像を記録させる場合、画像記録
装置、例えば、画像出力レーザプリンタ装置が利用され
ている。この装置は記録材料である写真感光フイルムを
マガジン等を介して収納し、このフイルムを吸着盤等の
枚葉機構により1枚ずつ取り出して後、蓄積性蛍光体シ
ートから得られた電気信号に基づいて前記フイルムにレ
ーザ光を照射し、所定の画像を記録するよう構成されて
いる。そこで、この新たに画像が記録されたフイルムは
自動現像装置内に搬送され、現像工程を経て後所定の場
所に保管され、必要に応じて医療診断等に供される。 この場合、前記画像出力レーザプリンタ装置では、前
述した従来の放射線画像撮影装置と同様に、写真感光フ
イルムを装置内に装填する際に、前記フイルムに外光が
照射されないように取り扱わなければならない。露光し
てしまうからである。従って、一般的には暗室内でフイ
ルム装填作業を行うが、当然、その装填作業効率が悪く
なる。 前記作業性の向上を図るため、通常の明室内でのフイ
ルムの装填が強く望まれるようになり、これを可能にす
るための技術的思想が、例えば、実公昭第61−20591号
に開示されている。 そこで、従来技術としての前記実公昭第61−20591号
に開示されている技術的思想につき、概略的に説明す
る。すなわち、第1図は放射線画像撮影装置等に図示し
ないマガジンを介して装填される包装体2の断面図を示
したものである。この包装体2は袋4と、この袋4内に
収納されるフイルムFを保護する当て紙6とを含む。前
記袋4はフイルムFおよび当て紙6を収納してその両端
部4a、4bが閉塞されている。 一方、前記当て紙6は下面部6aと上面部6bと押え部6c
とにより略コ字状に形成される。この当て紙6の下面部
6aと上面部6bとの間に前記フイルムFが積層して収納さ
れている。この場合、前記上面部6bは下面部6aよりもそ
の長さが短く形成されている。 このように構成される包装体2を図示しないマガジン
等を介して放射線画像撮影装置等に収納した後に前記袋
4の一端部4aを切断して開封し、次いで、当該袋4の他
端部4を矢印方向に引張して当該袋4を抜き取る。これ
によって、前記フイルムFは放射線画像撮影装置等の内
部に装填され枚葉機構を構成する吸着盤8により枚葉さ
れ、画像記録に供されることになる。 この場合、前記の装置にあっては、フイルムの装填方
向と枚葉方向が同じであるため、当該装置の奥行きが全
体として大きくならざるを得ない。従って、このような
装置を、例えば、病院内の狭小な室内に配設すると、他
の空間の有効活用が図れないという欠点が指摘されてい
る。 そこで、前記放射線画像撮影装置等を狭小な空間に好
適に設置出来るようにするために、当該装置の枚葉方向
をフイルムを装填する方向と略直角にしてその奥行きを
小さくする工夫が考えられる。この場合、前記従来技術
における包装体2では略コ字状に折曲された当て紙6の
押え部6cと平行な方向に袋4を抜き取るようにするた
め、当該袋4の内部に当て紙6を介して積層して収納さ
れるフイルムFが前記袋4と共に抜き取られてしまう
等、フイルムFと袋4との円滑な分離を行うことが出来
ない。 また、前記略コ字状に形成される当て紙6の押え部6c
を前記袋4の抜き取り側に配設して前記袋4の抜き取り
の際にフイルムFが前記袋4と共に移動することを防止
しようとすると、前記当て紙6の間に積層されるフイル
ムFを枚葉する際に煽り動作を行うことが困難となり、
吸着盤8によってフイルムFが多数枚枚葉されてしまう
という不都合を露呈する。すなわち、フイルムFを枚葉
する際には前記フイルムFが2枚重量されて枚葉される
ことを防止するために前記複数枚の枚葉を防止する動
作、所謂、煽り動作を行う。この時、前記のように当て
紙6が配設されていると、前記枚葉されるフイルムFが
当該当て紙6の上面部6bの側方に当接し落下してしまう
虞がある。従って、当該フイルムFの枚葉を円滑に行う
ことが出来ないという不都合を露呈する。 [発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、袋状を呈する可撓性の遮光部材と、当該遮光
部材の内部に配設されフイルムを保護するための当て紙
とからなるシートフイルム用包装体において、前記当て
紙を略コ字状に折曲形成すると共にその一側部に押え部
を設けるように構成し、これによって前記遮光部材を引
き抜く際に当該遮光部材と共にシートフイルムが引き出
されるという懸念を払拭し、しかも前記フイルムを当該
シートフイルム用包装体の装填方向と直交する方向に円
滑に枚葉することを可能とするシートフイルム用包装体
を提供することを目的とする。 [目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、袋状を呈す
る可撓性の遮光部材と、積層されたシートフイルムと、
当該遮光部材の内部に配設されシートフイルムを保護す
る当て紙とを備えると共に、前記遮光部材の引き抜き方
向と前記シートフイルムの枚葉取出方向が交差するシー
トフイルム用包装体であって、 当該当て紙は、シートフイルムを挟む上面部と下面部
とが実質的に平行となるように形成され、前記上面部が
シートフイルムの枚葉取出方向に揺動可能であり、しか
も当該上面部および/または下面部の一側部には、前記
遮光部材が前記枚葉取出方向に交差する方向に引き抜か
れる際、前記シートフイルムが前記遮光部材の引き抜き
方向に変位することを防止する押さえ部が一体的に設け
られることを特徴とする。 [実施態様] 次に、本発明に係るシートフイルム用包装体について
好適な実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下
詳細に説明する。 第2図において、参照符合10は本発明に係るシートフ
イルム用包装体を示し、この包装体10は、図中、二点鎖
線で示す遮光部材12とこの遮光部材12の内部に配設され
るフイルムFを保護するための当て紙14とを含む。この
場合、前記遮光部材12は袋状を呈し、その両端部16a、1
6bは密封されている。 一方、前記当て紙14は、例えば、ボール紙等により折
曲形成されている。すなわち、当該当て紙14は下面部18
を含み、当該下面部18の一端側には鉛直方向上方に指向
して略直角に屈曲して立ち上がる側面部20が形成され
る。前記側面部20の上端部には前記下面部18と略平行に
延在し且つ前記下面部18より短尺な上面部22が設けら
れ、当該上面部22の一側面部には前記下面部18に指向し
て屈曲下降する押え部24が形成されている。この押え部
24は前記遮光部材12の一方の端部16a側に存在する。こ
の場合、前記上面部22および押え部24は前記上面部22と
側面部20との接合部26を支点として破線で示すように矢
印A方向に揺動自在であることが容易に諒解されよう。 なお、前記のように構成される当て紙14には必要に応
じて第3図に示すように、当て紙14を構成する下面部18
に発泡シート体28が配される。前記発泡シート体28は下
面部18の略全体を覆うと共に、後述する画像記録装置の
吸着盤が当接する部位に吸着の際空気を漏洩する手段と
して複数の孔部28aを画成しておく。この場合、前記複
数個の孔部28aに代替してスリット状の長孔または凹凸
部を形成して吸着空気漏洩手段を構成することも可能な
ことは勿論である。 前記発泡シート体28は、第4図aに示すように、HDPE
樹脂フイルム層27aとL−LDPE樹脂フイルム層27bとを積
層して押出フイルム層を構成し、この押出フイルム層を
接着層27cを介して発泡シート層27に積層したものであ
る。また、発泡シート体28の他の実施態様としては、第
4図bに示すように、アルミニウム蒸着膜層29aを形成
した二軸延伸フイルム層29bを接着層27cを介して発泡シ
ート層27に積層して形成することも出来、さらに発泡シ
ートの単一層で当該発泡シート体28を形成してもよい。
この場合、発泡シート層27は、実質的に、ポリスチレン
樹脂、高密度、中密度、低密度の各種ポリエチレン樹
脂、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LUPE)樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、プロピレン・エチレン共重合体樹脂、
エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体樹脂の中、いずれか1つを主成分
とする熱可塑性樹脂発泡シートで構成することが出来
る。特に、ポリスチレン樹脂およびポリエチレン樹脂を
主成分とする発泡シートがその特性並びに製造コスト等
の点で好適である。また、発泡シートの発泡倍率はクッ
ション性、滑り特性、機械的強度に対する影響が大きい
ので製品の用途に併せて選択するものであるが、この場
合、2〜50倍の範囲で選択するのが好ましい。 以上のように形成される当て紙14の発泡シート体28と
上面部22との間にフイルムFが積層して収納されること
になる。 なお、本実施態様では、実質的に発泡ート体28を用い
ているが、この発泡シート体28を使用することなく当て
紙14の下面部18に直接フイルムFを積層して構成するこ
とも可能である。 本実施態様に係るシートフイルム用包装体は基本的に
は以上のように構成されるものであり、次に、当該包装
体10を装填してフイルムFに所望の画像記録を行うため
の画像記録装置について説明する。 第5図並びに第6図において、参照符合30は画像記録
装置を示し、当該画像記録装置30には、図中、二点鎖線
で示す自動現像装置32が隣接される。 前記画像記録装置30は筐体34を含み、この筐体34の一
側面部にはフイルム装填用開口部36が画成される。前記
開口部36には載置台38が引き出し自在に嵌合し、この載
置台38にシートフイルム用包装体10に装填する。この場
合、前記包装体10を構成する遮光部材12の一方の端部16
aは前記載置台38から外方に露出させておく。なお、前
記載置台38が画像記録装置30の内部に挿入された状態の
時には、当該画像記録装置30の内部は完全に遮光されて
いることは謂うまでもない。 第6図に示すように、前記画像記録装置30を構成する
筐体34の内部には前記載置台38の近傍に枚葉機構を構成
する吸着盤40が配設される。当該吸着盤40は、図中、破
線で示すように、所定の軌道上を変位してフイルム搬送
用ローラ対42に近接する。すなわち、前記載置台38に装
填されたフイルムFは前記載置台38の引き出し方向と略
直交する方向に枚葉され搬送されることになる。 前記ローラ対42を構成する一方のローラには図示しな
いスプロケットが軸着され、このスプロケットにチェー
ン44の一端が架橋される。このチェーン44の他端には回
転駆動源46の図示しない回転駆動軸に軸着されるスプロ
ケット48が係合する。前記ローラ対42の近傍には当該ロ
ーラ対42によって搬送されるフイルムFを走査記録部
(図示せず)へと案内するガイド板50a、50bが配設され
ている。この場合、画像記録装置30は、前記ガイド板50
a、50bによって案内されて図示しない走査記録部に搬送
されたフイルムFに対して所望の画像を記録した後、前
記自動現像装置32に搬送するよう構成している。 次に、前記シートフイルム用包装体10を前記画像記録
装置30に装填する作業について説明する。 第5図に示すように、画像記録装置30を構成する載置
台38を引き出し、当該載置台38の開口部に当該包装体10
を装填する。この場合、前述したように、包装体10を構
成する遮光部材12の一方の端部16aは前記載置台38から
外方に露呈させておく。この状態で前記載置台38を画像
記録装置30の内部に挿入する。 次いで、前記遮光部材12の他方の端部16bを図示しな
いカッター手段等で切断した後に、外部に突出している
一方の端部16aを矢印B方向に引張して前記画像記録装
置30から抜き出す。その際、前記遮光部材12の内部に存
在するフイルムFが当該遮光部材12の矢印B方向への変
位に伴って、前記画像記録装置30から抜き当される方
向、すなわち、矢印B方向に変位しようとする。然しな
がら、本実施態様によれば、当て紙14の押え部24によっ
て前記フイルムFの矢印B方向への変位を阻止すること
が出来る。 このようにしてフイルムFが画像記録装置30内に装填
され、次いで、前記フイルムFを吸着盤40によって枚葉
する。その際、前記吸着盤40は前記フイルムFの2枚枚
葉を防止するために煽り動作を行う。この煽り動作によ
って前記フイルムFが当て紙14の上面部22に当接するこ
ともあるが、この場合、前記上面部22が当該上面部22と
側面部20との接合部26を支点として矢印A方向に揺動す
るため、前記吸着盤40の煽り動作を妨害することがな
い。従って、吸着盤40は円滑にフイルムFを枚葉するこ
とが可能である。 さらに、本実施態様に係る当て紙14には発泡シート体
28が貼着されているため、前記のような作用によりフイ
ルムFが全て枚葉されたことを容易に検知することが可
能である。すなわち、フイルムFが全て枚葉された後に
前記吸着盤40によりフイルムFを枚葉しようとすると、
この吸着盤40は前記発泡シート体28に形成される吸着空
気漏洩手段としての孔部28aに対峙する。この時、孔部2
8aから空気が吸着盤40に導入され、吸着盤40の内部は負
圧状態を維持出来ない。この圧力状態を検知すれば、前
記フイルムFが全て枚葉されたことを容易に確認するこ
とが出来る。 しかも、前記発泡シート体28を用いることにより枚葉
されるフイルムFの損傷を防止することが可能となる。
すなわち、従来技術においてはフイルムFが全て枚葉さ
れたことを検出するために比較的硬いボール紙で形成さ
れた当て紙自体に孔部を穿設したり、あるいはこの当て
紙に凹凸面を形成したりしている。ところが、この場
合、フイルムFが前記当て紙の凹凸面等により擦傷した
り、あるいはフイルムF自体の圧力あるいは当て紙の水
分によりかぶりが生じ、当該フイルムFに前記当て紙に
形成された孔部の輪郭状の跡が生起するという問題点が
ある。然しながら、本実施態様において、フイルムFが
当接する発泡シート体28は、前述したように、合成樹脂
系材料を発泡させて形成しているため柔軟性に富み、従
って、吸着盤40を用いて枚葉した場合にも、発泡シート
体28に形成された孔の輪郭跡等が生ずることもない。結
局、前記フイルムFを損傷させることなく枚葉すること
が出来る。 前記吸着盤40によって枚葉されたフイルムFは吸着盤
40が、第6図中、破線で示すように、所定の軌道上を変
位することによってローラ対42に挟持されることにな
る。この時、回転駆動源46の駆動作用下にスプロケット
48を回転させ、これに張架されているチェーン44を介し
て前記ローラ対42を矢印方向に回転させる。これによっ
て、前記ローラ対42に挟持されるフイルムFはガイド板
50a、50bに案内されて図示しない走査記録部へと搬送さ
れる。当該走査記録部で前記フイルムFは所望の画像が
記録され、次いで当該画像記録装置30に隣接する自動現
像装置32へと搬送される。前記自動現像装置32内におい
て、フイルムFは現像、定着、水洗および乾燥等の所定
の処理が施されて後、フイルム原版として種々の使用に
供されることになる。 なお、上述した実施態様においては、押え部24を当て
紙14の上面部22に形成するようにしたが、押え部24は、
第7図に示すように、当て紙14の下面部18に形成するよ
うにしてもよく、また、第8図に示すように、上面部2
2、下面部18の双方に形成するようにしてもよい。 さらに、第9図に示すように、下面部18および上面部
22の一端側に固着され且つ比較的短尺な押え部24を設け
るよう形成することも出来る。その際、前記上面部22の
他端側は折曲部22aを介して矢印方向に揺動自在となる
よう構成しておく。このような構成において、吸着盤40
によりフイルムFを枚葉しようとする時、前記折曲部22
aによって上面部22が上方へと自在に揺動するために、
仮令、吸着盤40がフイルムFを上方へと変位させても枚
葉動作が阻害されることはない。 さらにまた、第10図並びに第11図に別の実施態様を示
す。この実施態様では第9図に示す実施態様と異なり、
下面部18と上面部22とを夫々別体で形成している。すな
わち、第10図に示す当て紙14では、下面部18の一側部を
上方に指向して略直角に屈曲形成して押え部24を設ける
一方、この下面部18と別体の上面部22の一端側を下方に
指向して屈曲形成することにより側面部20を設け、前記
下面部18、前記押え部24、前記上面部22および前記側面
部20によってフイルムFを受容する空間部を画成してい
る。一方、第11図に示す当て紙14は、第10図の当て紙14
と略同様に形成されるものであるが、この当て紙14では
上面部22の一側部にも押え部24を形成している。このよ
うに構成することにより、当て紙14の製造工程が簡略化
する一方、吸着盤40による枚葉動作が阻害されることを
阻止出来る。 この場合、第7図乃至第11図に示す当て紙14の下面部
18に前述した発泡シート体28を配設可能なことは勿論で
ある。 [発明の効果] 以上のように、本発明によれば、袋状を呈する可撓性
の遮光部材と当該遮光部材の内部に配設されるシートフ
イルムを保護する当て紙とからなるシートフイルム用包
装体において、前記当て紙を略コ字状に折曲形成すると
共に、当該当て紙の側部に前記フイルムの変位を阻止す
る押え部を設けるように構成している。このため、当該
包装体を画像記録装置等に装填して後、前記遮光部材を
引き抜く際に、遮光部材と共にフイルムが抜き出される
という事故を前記当て紙の押え部によって未然に防止出
来る。 さらに、前記フイルムを遮光部材の引抜方向と略直交
する方向に枚葉する際に2枚枚葉を防止する煽り動作を
行い、仮令、前記フイルムが当て紙の上面部に当接して
も、当て紙の上面部が揺動して前記煽り動作を妨害しな
いように構成している。従って、本発明に係るシートフ
イルム用包装体によれば、フイルムの装填方向と直交す
る方向に枚葉する装置においても前記フイルムの装填作
業が容易且つ正確に行え、しかも当該フイルムが損傷す
ることなく、その枚葉が円滑に出来るという利点が得ら
れる。 以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術に係るシートフイルム用包装体の一部
省略縦断面図、 第2図は本発明に係るシートフイルム用包装体の斜視
図、 第3図は本発明に係る包装体を構成する当て紙およびこ
れに取着される発泡シート体の斜視図、 第4図aは第3図に示す発泡シート体の一部省略縦断
図、 第4図bは第3図に示す発泡シート体の他の実施態様を
示す一部省略縦断面図、 第5図は当該包装体とこれを装填する装置の一部省略斜
視図、 第6図は第5図に示す装置の一部断面説明図、 第7図乃至第11図は本発明の包装体の他の実施態様を示
す斜視説明図である。 10……包装体、12……遮光部材 14……当て紙、24……押え部 28……発泡シート体、30……画像記録装置 38……載置台
省略縦断面図、 第2図は本発明に係るシートフイルム用包装体の斜視
図、 第3図は本発明に係る包装体を構成する当て紙およびこ
れに取着される発泡シート体の斜視図、 第4図aは第3図に示す発泡シート体の一部省略縦断
図、 第4図bは第3図に示す発泡シート体の他の実施態様を
示す一部省略縦断面図、 第5図は当該包装体とこれを装填する装置の一部省略斜
視図、 第6図は第5図に示す装置の一部断面説明図、 第7図乃至第11図は本発明の包装体の他の実施態様を示
す斜視説明図である。 10……包装体、12……遮光部材 14……当て紙、24……押え部 28……発泡シート体、30……画像記録装置 38……載置台
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−196335(JP,A)
実開 昭54−43328(JP,U)
実開 昭57−133039(JP,U)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.袋状を呈する可撓性の遮光部材と、積層されたシー
トフイルムと、当該遮光部材の内部に配設されシートフ
イルムを保護する当て紙とを備えると共に、前記遮光部
材の引き抜き方向と前記シートフイルムの枚葉取出方向
が交差するシートフイルム用包装体であって、 当該当て紙は、シートフイルムを挟む上面部と下面部と
が実質的に平行となるように形成され、前記上面部がシ
ートフイルムの枚葉取出方向に揺動可能であり、しかも
当該上面部および/または下面部の一側部には、前記遮
光部材が前記枚葉取出方向に交差する方向に引き抜かれ
る際、前記シートフイルムが前記遮光部材の引き抜き方
向に変位することを防止する押さえ部が一体的に設けら
れることを特徴とするシートフイルム用包装体。 2.特許請求の範囲第1項記載の包装体において、当て
紙は実質的に折曲形成されると共に上面部を下面部より
フイルムの枚葉取出方向に対して短く選択してなるシー
トフイルム用包装体。 3.特許請求の範囲第1項記載の包装体において、当て
紙はこれを構成する上面部並びに下面部を夫々別体で形
成し、前記下面部の一側部には、上方に屈曲して前記押
さえ部を設ける一方、前記上面部の前記枚葉取出方向後
端部には、下方に屈曲しかつ前記押さえ部に交差する方
向に延在して側面部を設け、前記下面部、前記上面部、
前記押さえ部および前記側面部によってシートフイルム
を受容する空間を画成してなるシートフイルム用包装
体。 4.特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
の包装体において、当て紙を構成する下面部に吸着空気
漏洩手段を有する発泡シート体を設けてなるシートフイ
ルム用包装体。 5.特許請求の範囲第4項記載の包装体において、吸着
空気漏洩手段は発泡シート体に画成された孔部若しくは
凹凸部からなるシートフイルム用包装体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62198794A JP2679993B2 (ja) | 1987-01-29 | 1987-08-07 | シートフイルム用包装体 |
EP88101119A EP0280053B1 (en) | 1987-01-28 | 1988-01-26 | Sheet film package |
DE88101119T DE3886235T2 (de) | 1987-01-28 | 1988-01-26 | Blattfilmpackung. |
US07/149,246 US4915229A (en) | 1977-01-28 | 1988-01-27 | Sheet film package and buffer sheet member |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1892187 | 1987-01-29 | ||
JP62-18921 | 1987-01-29 | ||
JP62198794A JP2679993B2 (ja) | 1987-01-29 | 1987-08-07 | シートフイルム用包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6442641A JPS6442641A (en) | 1989-02-14 |
JP2679993B2 true JP2679993B2 (ja) | 1997-11-19 |
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ID=26355676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5738669Y2 (ja) * | 1977-08-30 | 1982-08-25 | ||
JPS57133039U (ja) * | 1981-02-16 | 1982-08-19 | ||
JPS60196335A (ja) * | 1984-03-21 | 1985-10-04 | 富士写真フイルム株式会社 | 積層フイルム |
-
1987
- 1987-08-07 JP JP62198794A patent/JP2679993B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS6442641A (en) | 1989-02-14 |
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