JP2678132B2 - 刃口推進工法における掘削工具の支持具 - Google Patents
刃口推進工法における掘削工具の支持具Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地山を掘削する場合に
用いられる掘削工具の支持具に係り、特に、人力にて掘
削された横坑内に、該横坑とほぼ同径の管を挿入して地
中への管の埋設を行う刃口推進工法における掘削工具の
支持具に関するものである。
用いられる掘削工具の支持具に係り、特に、人力にて掘
削された横坑内に、該横坑とほぼ同径の管を挿入して地
中への管の埋設を行う刃口推進工法における掘削工具の
支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】刃口推進工法とは、地中における配管工
法の一種で、掘削工具を用いて横坑の人力掘削を行うと
ともに、この横坑内に、該横坑とほぼ同径かつ先端に刃
口が装着された管を挿入して地中への管の埋設を行うも
のである。
法の一種で、掘削工具を用いて横坑の人力掘削を行うと
ともに、この横坑内に、該横坑とほぼ同径かつ先端に刃
口が装着された管を挿入して地中への管の埋設を行うも
のである。
【0003】刃口推進工法の例を図9とともに説明す
る。符号1は立坑で、その下端は基礎栗石2および基礎
コンクリート3等により補強され、かつその上方に設け
られた推進台4上には、油圧等で横方向に作動するジャ
ッキ5が設置されている。一方、ジャッキ5の作動方向
に臨む立坑1の側面には、立坑1から側方に延び、周囲
が管(ヒューム管もしくは鋼管)6により覆われた横坑
7が形成されていく。
る。符号1は立坑で、その下端は基礎栗石2および基礎
コンクリート3等により補強され、かつその上方に設け
られた推進台4上には、油圧等で横方向に作動するジャ
ッキ5が設置されている。一方、ジャッキ5の作動方向
に臨む立坑1の側面には、立坑1から側方に延び、周囲
が管(ヒューム管もしくは鋼管)6により覆われた横坑
7が形成されていく。
【0004】横坑7の坑径が小さい場合や掘削距離が短
い場合等には、横坑7は人力掘削により推進される。具
体的には、横坑7の先端にて作業員8がエアーピック9
を横持し、このエアーピック9の振動により地山を掘削
するとともに、先端に環状をなす刃口10が装着された
管6をジャッキ5を用いて横坑7内に押し込むことによ
り横坑7が推進される。横坑7内に押し込まれた管6の
後方には横坑7の長さに応じて新たな管6がカラー11
および緊結金物12とを用いて連結され、ジャッキ5に
より順次横坑7内に押し込まれる。
い場合等には、横坑7は人力掘削により推進される。具
体的には、横坑7の先端にて作業員8がエアーピック9
を横持し、このエアーピック9の振動により地山を掘削
するとともに、先端に環状をなす刃口10が装着された
管6をジャッキ5を用いて横坑7内に押し込むことによ
り横坑7が推進される。横坑7内に押し込まれた管6の
後方には横坑7の長さに応じて新たな管6がカラー11
および緊結金物12とを用いて連結され、ジャッキ5に
より順次横坑7内に押し込まれる。
【0005】横坑7の掘削により生じた土砂は、トロバ
ケット13に積載されて立坑1内に搬出され、更に地上
に設置されたクレーン14により地上に搬出される。こ
のクレーン14はレール15により立坑1上を水平に移
動可能とされ、土砂の搬出の他、立坑1内への管6の搬
出等にも使用される。
ケット13に積載されて立坑1内に搬出され、更に地上
に設置されたクレーン14により地上に搬出される。こ
のクレーン14はレール15により立坑1上を水平に移
動可能とされ、土砂の搬出の他、立坑1内への管6の搬
出等にも使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
刃口推進工法における人力掘削の場合、作業員8はエア
ーピック9を横持して掘削を行っているが、エアーピッ
ク9の重量が約10kg程度と重いため、この重量と掘削
時の振動、更には掘削に伴いエアーピック9から受ける
反力等により、作業員8に対する肉体的負荷が大きいと
いう問題があった。特に、掘削中転石や岩盤等に突き当
たった場合には、これら転石や岩盤等に対して大きな押
し付け力が必要となるため、上記負荷が更に増大し、掘
削効率低下の一因となっていた。
刃口推進工法における人力掘削の場合、作業員8はエア
ーピック9を横持して掘削を行っているが、エアーピッ
ク9の重量が約10kg程度と重いため、この重量と掘削
時の振動、更には掘削に伴いエアーピック9から受ける
反力等により、作業員8に対する肉体的負荷が大きいと
いう問題があった。特に、掘削中転石や岩盤等に突き当
たった場合には、これら転石や岩盤等に対して大きな押
し付け力が必要となるため、上記負荷が更に増大し、掘
削効率低下の一因となっていた。
【0007】また、横坑7の径が小径(最小800mm)
である場合が多いため、作業員8が狭い坑内で不安定な
姿勢のまま掘削作業を行わざるを得ないことも、作業員
8に対する肉体的負荷増大の原因となっていた。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたもので、刃口推進工法に
おける作業員8に対する肉体的負荷の軽減と、それに伴
う掘削効率の向上をその目的としている。
である場合が多いため、作業員8が狭い坑内で不安定な
姿勢のまま掘削作業を行わざるを得ないことも、作業員
8に対する肉体的負荷増大の原因となっていた。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたもので、刃口推進工法に
おける作業員8に対する肉体的負荷の軽減と、それに伴
う掘削効率の向上をその目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、掘削工具を用
いて横坑の人力掘削を行うとともに、この横坑内に、該
横坑とほぼ同径かつ先端に刃口が装着された管を挿入し
て地中への管の埋設を行う刃口推進工法における掘削工
具の支持具(以下、支持具と略称する。)であって、前
記刃口が装着された管の先端側の内面上端部に前記管の
軸に沿って設置される基台と、この基台に前記軸に沿っ
て移動可能に装着される可動部材と、この可動部材から
前記掘削工具を上下に移動可能かつ上下左右に揺動自在
に懸架させる懸架手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
いて横坑の人力掘削を行うとともに、この横坑内に、該
横坑とほぼ同径かつ先端に刃口が装着された管を挿入し
て地中への管の埋設を行う刃口推進工法における掘削工
具の支持具(以下、支持具と略称する。)であって、前
記刃口が装着された管の先端側の内面上端部に前記管の
軸に沿って設置される基台と、この基台に前記軸に沿っ
て移動可能に装着される可動部材と、この可動部材から
前記掘削工具を上下に移動可能かつ上下左右に揺動自在
に懸架させる懸架手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
【0009】ここで、前記刃口が装着された管の内面下
端部に、前記管の軸に沿って台座を設置し、この台座上
に前記軸に沿って移動可能な椅子を設けることもでき
る。更に、前記椅子を掘削中人力で前記軸に沿って移動
自在としてもよい。
端部に、前記管の軸に沿って台座を設置し、この台座上
に前記軸に沿って移動可能な椅子を設けることもでき
る。更に、前記椅子を掘削中人力で前記軸に沿って移動
自在としてもよい。
【0010】
【作用】本発明においては、掘削工具が懸架手段により
上下に移動可能かつ上下左右に揺動自在に懸架されてい
るため、前記掘削工具の重量はこの懸架手段により支持
される。また、前記掘削工具の下方に管の軸に沿って台
座を設置し、この台座上に前記軸に沿って移動可能な椅
子を設けた場合には、作業員はこの椅子に座った状態で
掘削作業を行うことができる。
上下に移動可能かつ上下左右に揺動自在に懸架されてい
るため、前記掘削工具の重量はこの懸架手段により支持
される。また、前記掘削工具の下方に管の軸に沿って台
座を設置し、この台座上に前記軸に沿って移動可能な椅
子を設けた場合には、作業員はこの椅子に座った状態で
掘削作業を行うことができる。
【0011】更に、前記椅子を掘削中人力で前記軸に沿
って移動自在とした場合には、掘削に伴い作業員が受け
る反力が、前記椅子の前記軸に沿った移動により吸収さ
れる。
って移動自在とした場合には、掘削に伴い作業員が受け
る反力が、前記椅子の前記軸に沿った移動により吸収さ
れる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例につい
て更に詳しく説明する。なお、上記従来の刃口推進工法
と同様の構成を有する部分については、同一の符号を付
してその説明を省略する。
て更に詳しく説明する。なお、上記従来の刃口推進工法
と同様の構成を有する部分については、同一の符号を付
してその説明を省略する。
【0013】図1および図2は本発明の第一実施例を示
すもので、図1は本発明に係る支持具が取り付けられた
横坑7の縦断面図、図2は図1に示す横坑7の先端側
(図1中矢印I方向)から見た正面図である。横坑7の
推進方向最先端に位置する管6の先端側の内面上端部に
は、管6の軸に沿って左右一対のレール(基台)20が
設置されている。このレール20の先端側および基端側
には、それぞれ板状をなす支持ベース21,22が、い
ずれもその側面をレール20により左右下方から挟ま
れ、かつ端面を上下に向けた状態で、管6の軸に沿って
移動可能に固定されている。
すもので、図1は本発明に係る支持具が取り付けられた
横坑7の縦断面図、図2は図1に示す横坑7の先端側
(図1中矢印I方向)から見た正面図である。横坑7の
推進方向最先端に位置する管6の先端側の内面上端部に
は、管6の軸に沿って左右一対のレール(基台)20が
設置されている。このレール20の先端側および基端側
には、それぞれ板状をなす支持ベース21,22が、い
ずれもその側面をレール20により左右下方から挟ま
れ、かつ端面を上下に向けた状態で、管6の軸に沿って
移動可能に固定されている。
【0014】符号21で示す支持ベース(可動部材)の
下端面には、管6の軸と垂直かつ水平方向に延びる軸を
中心に回転する滑車23が設置され、かつ符号22で示
す支持ベースには、コイル状をなし、管6の軸と垂直か
つ水平方向に延びる軸を中心に回転するコイルバランサ
ー(巻取り手段)24が設置されている。このコイルバ
ランサー24は、巻回されたワイヤ等を一定の張力で巻
取るもので、本実施例の場合、コイルバランサー24と
しては、巻取り張力11.5kgfのものが使用されてい
る。
下端面には、管6の軸と垂直かつ水平方向に延びる軸を
中心に回転する滑車23が設置され、かつ符号22で示
す支持ベースには、コイル状をなし、管6の軸と垂直か
つ水平方向に延びる軸を中心に回転するコイルバランサ
ー(巻取り手段)24が設置されている。このコイルバ
ランサー24は、巻回されたワイヤ等を一定の張力で巻
取るもので、本実施例の場合、コイルバランサー24と
しては、巻取り張力11.5kgfのものが使用されてい
る。
【0015】コイルバランサー24にはワイヤ25が管
6の基端方向に巻取られるよう巻回されており、更に、
このワイヤ25はレール20に沿って管6の先端側に延
び、その先端は、管6の先端部にて滑車23を介して下
方に垂下されている。そして、ワイヤ25の先端には、
エアーピック9が、カム式バックル26を介して水平に
懸架されている。
6の基端方向に巻取られるよう巻回されており、更に、
このワイヤ25はレール20に沿って管6の先端側に延
び、その先端は、管6の先端部にて滑車23を介して下
方に垂下されている。そして、ワイヤ25の先端には、
エアーピック9が、カム式バックル26を介して水平に
懸架されている。
【0016】ここで、エアーピック9の重量は約10kg
であるため、コイルバランサー24の張力とエアーピッ
ク9の重量との間ではワイヤ25を介してほぼ平衡が生
じ、その結果、エアーピック9はその懸架位置のまま、
管6の先端部に保持される。また、本実施例の場合、ワ
イヤ25としては、直径1.5mmのものが使用されてい
る。
であるため、コイルバランサー24の張力とエアーピッ
ク9の重量との間ではワイヤ25を介してほぼ平衡が生
じ、その結果、エアーピック9はその懸架位置のまま、
管6の先端部に保持される。また、本実施例の場合、ワ
イヤ25としては、直径1.5mmのものが使用されてい
る。
【0017】一方、横坑7の推進方向最先端に位置する
管6の内面下端部には、管6の軸に沿って左右一対のレ
ール(台座)30が設置されている。また、このレール
30には板状をなす支持ベース31がその側面をレール
30により左右上方から挟まれ、かつ端面を上下に向け
た状態で、管6の軸に沿って移動自在かつ固定自在に支
持されている。
管6の内面下端部には、管6の軸に沿って左右一対のレ
ール(台座)30が設置されている。また、このレール
30には板状をなす支持ベース31がその側面をレール
30により左右上方から挟まれ、かつ端面を上下に向け
た状態で、管6の軸に沿って移動自在かつ固定自在に支
持されている。
【0018】支持ベース31上には更に、板状をなす椅
子32が、その端面を上下に向けた状態で載置され、椅
子32の基端側には、図1中符号Rで示すように、その
下端に設けられた軸部33を軸として先端側に起倒式と
された背もたれ34が備えられている。
子32が、その端面を上下に向けた状態で載置され、椅
子32の基端側には、図1中符号Rで示すように、その
下端に設けられた軸部33を軸として先端側に起倒式と
された背もたれ34が備えられている。
【0019】次に、上記構成を有する支持具を利用した
横坑7の掘削について以下に説明する。作業員8は椅子
32に腰掛けた状態で、支持ベース31の位置を前後に
ずらして、エアーピック9が最も操作しやすい位置とな
るよう椅子32の位置決めを行う。次いで、エアーピッ
ク9を懸架するワイヤ25の長さを調節してエアーピッ
ク9の高さを設定する。
横坑7の掘削について以下に説明する。作業員8は椅子
32に腰掛けた状態で、支持ベース31の位置を前後に
ずらして、エアーピック9が最も操作しやすい位置とな
るよう椅子32の位置決めを行う。次いで、エアーピッ
ク9を懸架するワイヤ25の長さを調節してエアーピッ
ク9の高さを設定する。
【0020】この場合、前記の通り、コイルバランサー
24の張力とエアーピック9の重量との間ではワイヤ2
5を介してほぼ平衡が生じているため、エアーピック9
を下方に引くと、コイルバランサー24に巻取られたワ
イヤ25が繰り出されてエアーピック9の高さが低くな
り、エアーピック9を上方に持ち上げると、ワイヤ25
がコイルバランサー24に巻取られてエアーピック9の
高さが高くなる。また、エアーピック9を放すと、エア
ーピック9は放した位置で停止する。一方、エアーピッ
ク9の前後方向への移動は、符号21で示す板状ベース
を、レール20に沿って前後に移動することにより容易
に行われる。
24の張力とエアーピック9の重量との間ではワイヤ2
5を介してほぼ平衡が生じているため、エアーピック9
を下方に引くと、コイルバランサー24に巻取られたワ
イヤ25が繰り出されてエアーピック9の高さが低くな
り、エアーピック9を上方に持ち上げると、ワイヤ25
がコイルバランサー24に巻取られてエアーピック9の
高さが高くなる。また、エアーピック9を放すと、エア
ーピック9は放した位置で停止する。一方、エアーピッ
ク9の前後方向への移動は、符号21で示す板状ベース
を、レール20に沿って前後に移動することにより容易
に行われる。
【0021】椅子32およびエアーピック9の位置が決
まったら、作業員8は図1に示すような姿勢でエアーピ
ック9を把持し、かつその先端を掘削箇所に押し付けた
状態でエアーを供給してエアーピック9を振動させ、掘
削を行う。この場合、支持具は、横坑7の推進方向最先
端に位置する管6の先端側に設けられているため、ジャ
ッキ5による管6の先端側への移動とともに、支持具も
順次横坑7の先端側に移動される。
まったら、作業員8は図1に示すような姿勢でエアーピ
ック9を把持し、かつその先端を掘削箇所に押し付けた
状態でエアーを供給してエアーピック9を振動させ、掘
削を行う。この場合、支持具は、横坑7の推進方向最先
端に位置する管6の先端側に設けられているため、ジャ
ッキ5による管6の先端側への移動とともに、支持具も
順次横坑7の先端側に移動される。
【0022】本実施例においては、エアーピック9がワ
イヤ25により懸架されているため、エアーピック9の
重量の大部分はこのワイヤ25により支持され、その結
果、掘削作業中作業員8が支持すべきエアーピック9の
重量は約1kg程度で済む。従って、作業員8の肉体的負
荷が軽減される。更に、エアーピック9は上下および前
後に移動可能かつ上下左右に揺動自在であるため、掘削
方向の変更やエアーピック9の振り出しも容易である。
イヤ25により懸架されているため、エアーピック9の
重量の大部分はこのワイヤ25により支持され、その結
果、掘削作業中作業員8が支持すべきエアーピック9の
重量は約1kg程度で済む。従って、作業員8の肉体的負
荷が軽減される。更に、エアーピック9は上下および前
後に移動可能かつ上下左右に揺動自在であるため、掘削
方向の変更やエアーピック9の振り出しも容易である。
【0023】また、作業員8が椅子32に座った状態で
掘削作業を行うため、常時楽な姿勢で掘削作業を行うこ
とができ、かつ椅子32には背もたれ34が設けられて
いるため、掘削に伴い作業員8が受ける反力をこの背も
たれ34により受けることができる。従って、作業員8
の肉体的負荷が更に軽減される。しかも、椅子32を支
持する支持ベース31が管6の軸に沿って移動自在とさ
れているため、掘削に伴い作業員8が反力を受けると、
支持ベース31が管6の基端側に移動してこの反力が吸
収され、その結果、作業員8の肉体的負荷が一層軽減さ
れる。
掘削作業を行うため、常時楽な姿勢で掘削作業を行うこ
とができ、かつ椅子32には背もたれ34が設けられて
いるため、掘削に伴い作業員8が受ける反力をこの背も
たれ34により受けることができる。従って、作業員8
の肉体的負荷が更に軽減される。しかも、椅子32を支
持する支持ベース31が管6の軸に沿って移動自在とさ
れているため、掘削に伴い作業員8が反力を受けると、
支持ベース31が管6の基端側に移動してこの反力が吸
収され、その結果、作業員8の肉体的負荷が一層軽減さ
れる。
【0024】このように、本実施例の支持具を用いるこ
とにより、掘削作業中における作業員8の肉体的負荷が
軽減される。従って、掘削中転石や岩盤等に突き当たっ
た場合でも、上記負荷をことさら増大させることなく掘
削作業を続行することが可能となり、掘削効率が向上す
る。
とにより、掘削作業中における作業員8の肉体的負荷が
軽減される。従って、掘削中転石や岩盤等に突き当たっ
た場合でも、上記負荷をことさら増大させることなく掘
削作業を続行することが可能となり、掘削効率が向上す
る。
【0025】また、背もたれ34を倒すことにより、椅
子32が管6の下端部にコンパクトにまとめられるた
め、掘削に伴い生じた土砂をトロバケット等に積載して
搬出する場合でも、椅子32の存在が搬出作業の支障と
なることはない。更に、エアーピック9を図1中符号a
で示すように横坑7の上端部に持ち上げた状態で懸架す
ることにより、エアーピック9を搬出作業等の邪魔にな
らないよう横坑7内に保持することも可能である。
子32が管6の下端部にコンパクトにまとめられるた
め、掘削に伴い生じた土砂をトロバケット等に積載して
搬出する場合でも、椅子32の存在が搬出作業の支障と
なることはない。更に、エアーピック9を図1中符号a
で示すように横坑7の上端部に持ち上げた状態で懸架す
ることにより、エアーピック9を搬出作業等の邪魔にな
らないよう横坑7内に保持することも可能である。
【0026】図3および図4は本発明の第二実施例を示
すものである。この場合、レール20には可動部材40
が管6の軸に沿って移動可能に固定される一方、エアー
ピック9の一部周囲には環状をなす枠部材41が装着さ
れている。また、可動部材40の下面と枠部材41との
間には、懸架手段としてベルト42が掛け渡たされ、そ
の結果、エアーピック9はベルト42により横坑7内に
水平に懸架されている。本実施例の場合、エアーピック
9の高さ調整は、ベルト42に設けられた長さ調節機構
43を用いてベルト42の長さを調節することにより行
われる。
すものである。この場合、レール20には可動部材40
が管6の軸に沿って移動可能に固定される一方、エアー
ピック9の一部周囲には環状をなす枠部材41が装着さ
れている。また、可動部材40の下面と枠部材41との
間には、懸架手段としてベルト42が掛け渡たされ、そ
の結果、エアーピック9はベルト42により横坑7内に
水平に懸架されている。本実施例の場合、エアーピック
9の高さ調整は、ベルト42に設けられた長さ調節機構
43を用いてベルト42の長さを調節することにより行
われる。
【0027】図5および図6は本発明の第三実施例を示
すものである。この場合、可動部材40の下面から直接
前記コイルバランサー24が釣り下げられ、このコイル
バランサー24に巻取られたワイヤ(懸架手段)25の
先端に、エアーピック9が、バックル44を介して水平
に懸架されている。また、エアーピック9の高さ調整
は、上記第一実施例と同様、エアーピック9を上方また
は下方に移動し、エアーピック9を懸架するワイヤ25
の長さを調節することにより行われる。
すものである。この場合、可動部材40の下面から直接
前記コイルバランサー24が釣り下げられ、このコイル
バランサー24に巻取られたワイヤ(懸架手段)25の
先端に、エアーピック9が、バックル44を介して水平
に懸架されている。また、エアーピック9の高さ調整
は、上記第一実施例と同様、エアーピック9を上方また
は下方に移動し、エアーピック9を懸架するワイヤ25
の長さを調節することにより行われる。
【0028】図7および図8は本発明の第四実施例を示
すものである。この場合、横坑7の推進方向最先端に位
置する管6の先端側の内面上端部には、管6の軸に沿っ
て基台50が設置され、かつこの基台50の下方には、
管6の軸に沿って延びる左右一対のパイプ51が取り付
けられている。更に、このパイプ51には、パイプ51
と係合する支持ベース(可動部材)52がパイプ51に
沿って移動可能に固定されている。
すものである。この場合、横坑7の推進方向最先端に位
置する管6の先端側の内面上端部には、管6の軸に沿っ
て基台50が設置され、かつこの基台50の下方には、
管6の軸に沿って延びる左右一対のパイプ51が取り付
けられている。更に、このパイプ51には、パイプ51
と係合する支持ベース(可動部材)52がパイプ51に
沿って移動可能に固定されている。
【0029】支持ベース52には、管6の軸と垂直かつ
上下方向に延びる軸を中心に回転自在とされた軸部53
aが設けられ、かつ軸部53aの下方には、上下方向に
延びるアーム54が、管6の軸と垂直かつ水平方向に延
びる軸53bを中心に、前後に揺動自在に支持されてい
る。アーム54にはその長手方向に沿って穴部55が形
成され、この穴部55に挿通された回転軸56により、
エアーピック9が穴部55の長手方向に沿って移動自在
に支持されている。
上下方向に延びる軸を中心に回転自在とされた軸部53
aが設けられ、かつ軸部53aの下方には、上下方向に
延びるアーム54が、管6の軸と垂直かつ水平方向に延
びる軸53bを中心に、前後に揺動自在に支持されてい
る。アーム54にはその長手方向に沿って穴部55が形
成され、この穴部55に挿通された回転軸56により、
エアーピック9が穴部55の長手方向に沿って移動自在
に支持されている。
【0030】また、符号57は、支持ベース52を管6
の軸に沿って移動させるレバー、符号58は、アーム5
4を軸部53aを中心に回転させるレバーである。更
に、符号59は、アーム54の基端部に取り付けられ、
エアーピック9の前後のバランスを取る一対のコイルバ
ランサーである。
の軸に沿って移動させるレバー、符号58は、アーム5
4を軸部53aを中心に回転させるレバーである。更
に、符号59は、アーム54の基端部に取り付けられ、
エアーピック9の前後のバランスを取る一対のコイルバ
ランサーである。
【0031】本実施例の場合、エアーピック9の高さ調
整は、上記第一実施例と同様に行われる。また、エアー
ピック9の上下方向または左右方向の揺動は、それぞれ
エアーピック9を回転軸56を中心に上下に揺動させる
か、またはアーム54を軸部53aを中心に左右に回転
させることにより行われる。
整は、上記第一実施例と同様に行われる。また、エアー
ピック9の上下方向または左右方向の揺動は、それぞれ
エアーピック9を回転軸56を中心に上下に揺動させる
か、またはアーム54を軸部53aを中心に左右に回転
させることにより行われる。
【0032】更に、エアーピック9の前後方向の移動
は、支持ベース52を管6の軸に沿って移動させること
により行われ、かつエアーピック9を前方に振り出す場
合には、アーム54を軸53bを中心に例えば図7中符
号bで示すように揺動させればよい。更にまた、エアー
ピック9の存在が作業の支障となる場合には、アーム5
4を軸53bを中心に例えば図7中符号cで示すように
後方に持ち上げ、エアーピック9を横坑7の上部に格納
することもできる。
は、支持ベース52を管6の軸に沿って移動させること
により行われ、かつエアーピック9を前方に振り出す場
合には、アーム54を軸53bを中心に例えば図7中符
号bで示すように揺動させればよい。更にまた、エアー
ピック9の存在が作業の支障となる場合には、アーム5
4を軸53bを中心に例えば図7中符号cで示すように
後方に持ち上げ、エアーピック9を横坑7の上部に格納
することもできる。
【0033】なお、上記第二ないし第四実施例において
は、上記第一実施例と同様、管6の内面下端部に、前後
方向に移動自在な椅子32を設置することができる。そ
の結果、上記第二ないし第四実施例においても、上記第
一実施例と同様の効果を奏することができる。また、横
坑7の坑径が大きく、作業員8が立って掘削作業を行う
必要がある場合等には、椅子32は必ずしも設置する必
要はない。
は、上記第一実施例と同様、管6の内面下端部に、前後
方向に移動自在な椅子32を設置することができる。そ
の結果、上記第二ないし第四実施例においても、上記第
一実施例と同様の効果を奏することができる。また、横
坑7の坑径が大きく、作業員8が立って掘削作業を行う
必要がある場合等には、椅子32は必ずしも設置する必
要はない。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の支持具を使
用することにより、刃口推進工法における作業員に対す
る肉体的負荷が軽減され、それに伴い掘削効率が向上す
るという優れた効果を奏することができる。
用することにより、刃口推進工法における作業員に対す
る肉体的負荷が軽減され、それに伴い掘削効率が向上す
るという優れた効果を奏することができる。
【図1】本発明に係る支持具の第一実施例を示す横坑の
I−I線に沿った一部断面図である。
I−I線に沿った一部断面図である。
【図2】本発明に係る支持具の第一実施例を示す横坑の
II方向から見た正面図である。
II方向から見た正面図である。
【図3】本発明に係る支持具の第二実施例を示す横坑の
III−III線に沿った一部断面図である。
III−III線に沿った一部断面図である。
【図4】本発明に係る支持具の第二実施例を示す横坑の
IV方向から見た正面図である。
IV方向から見た正面図である。
【図5】本発明に係る支持具の第三実施例を示す横坑の
V−V線に沿った一部断面図である。
V−V線に沿った一部断面図である。
【図6】本発明に係る支持具の第三実施例を示す横坑の
VI方向から見た正面図である。
VI方向から見た正面図である。
【図7】本発明に係る支持具の第四実施例を示す横坑の
VII−VII線に沿った一部断面図である。
VII−VII線に沿った一部断面図である。
【図8】本発明に係る支持具の第四実施例を示す横坑の
VIII方向から見た正面図である。
VIII方向から見た正面図である。
【図9】刃口推進工法の施工例を示す図である。
1 立坑 2 基礎栗石 3 基礎コンクリート 4 推進台 5 ジャッキ 6 管 7 横坑 8 作業員 9 エアーピック 10 刃口 11 カラー 12 緊結金物 13 トロバケット 14 クレーン 15 レール 20 レール(基台) 21,52 支持ベース(可動部材) 22,31,40 支持ベース 23 滑車 24 コイルバランサー(巻き取り手段) 25 ワイヤ(懸架手段) 26 カム式バックル 30 レール(台座) 32 椅子 33,53a 軸部 34 背もたれ 41 枠部材 42 ベルト(懸架手段) 43 長さ調節機構 44 バックル 50 基台 51 パイプ 53b 軸 54 アーム 55 穴部 56 回転軸 57,58 レバー 59 コイルバランサー
Claims (7)
- 【請求項1】 掘削工具を用いて横坑の人力掘削を行う
とともに、この横坑内に、該横坑とほぼ同径かつ先端に
刃口が装着された管を挿入して地中への管の埋設を行う
刃口推進工法における掘削工具の支持具であって、 前記刃口が装着された管の先端側の内面上端部に前記管
の軸に沿って設置される基台と、この基台に前記軸に沿
って移動可能に装着される可動部材と、この可動部材か
ら前記掘削工具を上下に移動可能かつ上下左右に揺動自
在に懸架させる懸架手段とを設けたことを特徴とする刃
口推進工法における掘削工具の支持具。 - 【請求項2】 前記可動部材の下端に前記軸に沿って回
転する滑車が懸架され、かつ前記懸架手段が、前記掘削
工具と前記基台の基端部との間に前記滑車を介して掛け
渡されたワイヤとされ、しかも、前記基台の基端部に
は、前記ワイヤを前記掘削工具の重量と釣り合う張力で
基端方向に巻取る巻取り手段が設置されていることを特
徴とする請求項1記載の刃口推進工法における掘削工具
の支持具。 - 【請求項3】 前記懸架手段が、前記掘削工具と前記可
動部材との間に伸縮自在に掛け渡されたベルトを有する
ことを特徴とする請求項1記載の刃口推進工法における
掘削工具の支持具。 - 【請求項4】 前記懸架手段が、その一端に前記掘削工
具が取り付けられたワイヤと、前記可動部材の下端に懸
架され、前記ワイヤを前記掘削工具の重量と釣り合う張
力で巻取る巻取り手段とを有することを特徴とする請求
項1記載の刃口推進工法における掘削工具の支持具。 - 【請求項5】 前記懸架手段が、前記掘削工具と前記可
動部材とを、前記可動部材を支点に揺動自在に連結する
アームを有することを特徴とする請求項1記載の刃口推
進工法における掘削工具の支持具。 - 【請求項6】 前記刃口が装着された管の内面下端部に
前記管の軸に沿って設置される台座と、この台座上に前
記軸に沿って移動可能に載置される椅子とを有すること
を特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の刃口
推進工法における掘削工具の支持具。 - 【請求項7】 前記椅子が掘削中人力で前記軸に沿って
移動自在とされていることを特徴とする請求項6記載の
刃口推進工法における掘削工具の支持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15590993A JP2678132B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 刃口推進工法における掘削工具の支持具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15590993A JP2678132B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 刃口推進工法における掘削工具の支持具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711881A JPH0711881A (ja) | 1995-01-13 |
JP2678132B2 true JP2678132B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=15616168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15590993A Expired - Lifetime JP2678132B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 刃口推進工法における掘削工具の支持具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2678132B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108161815B (zh) * | 2017-12-21 | 2019-08-23 | 合肥市春华起重机械有限公司 | 一种方便使用的螺栓冲 |
JP7277739B2 (ja) * | 2019-05-30 | 2023-05-19 | 日本製鉄株式会社 | ピーニングシステムおよびピーニング方法 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP15590993A patent/JP2678132B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0711881A (ja) | 1995-01-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970701 |