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JP2662245B2 - ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートの製造方法 - Google Patents

ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートの製造方法

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JP2662245B2
JP2662245B2 JP63140825A JP14082588A JP2662245B2 JP 2662245 B2 JP2662245 B2 JP 2662245B2 JP 63140825 A JP63140825 A JP 63140825A JP 14082588 A JP14082588 A JP 14082588A JP 2662245 B2 JP2662245 B2 JP 2662245B2
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tetramethyl
piperidyl
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豊 古川
芳雄 山田
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Asahi Denka Kogyo KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種有機材料の光安定剤として有用な、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ
ートの改良された製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケートに代表されるポリアルキルピペリジノールのカ
ルボン酸エステルは、各種有機材料、特に、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ABS樹脂等の合成樹脂の光安定剤
として有用であり、これまで、ポリアルキルピペリジノ
ールとカルボン酸の反応性誘導体を反応させることによ
って得られることが知られている。
例えば、ケミッシェ ベリヒテ(Chem.Ber.)45巻206
0頁(1912年)にはポリアルキルピペリジノールとアシ
ルクロライドの反応により、カルボン酸エステルを製造
することが記載されているが、収率が約50%程度と著し
く低く、しかも多量の塩酸捕捉剤を必要とするなどの欠
点があり、工業的な方法ではなかった。
このため、特開昭47−27981号公報にはポリアルキル
ピペリジノールを、芳香族炭化水素溶媒中でアルコーリ
シス触媒の存在下に、カルボン酸エステル類と反応させ
る方法が提案されており、アルコーリシス触媒として、
アルカリ金属、その低級アルコラート、水素化物、また
は水酸化物が記載されている。この方法によれば、アシ
ルクロライドを用いた場合のような塩酸捕捉剤を使用す
る必要はなく、また、収率も比較的良好であるので工業
的な方法として有望な製法である。
しかしながら、上記公報に記載された触媒は活性が低
いため、多量に使用しなければならない欠点があった。
しかも、多価カルボン酸のピペリジルエステル、特に、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケートを製造する場合には、多量の触媒を用いても、そ
の収率はまだまだ満足し得るものではなく、工業的な方
法としては不十分なものであった。
また、特開昭48−65180号公報には、1−置換−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール類のカルボン
酸エステルを製造する方法として、カルボン酸の低級ア
ルキルエステルと1−置換−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジノール類とを、芳香族炭化水素溶媒中で、
リチウムアミド等のアルカリ金属アミドを触媒として反
応させる方法、カルボン酸と1−置換−2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール類とを、テトラアルキル
チタネートを触媒として直接エステル化する方法、カル
ボン酸ハライドと1−置換−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジノール類とを反応させる方法が記載されて
いる。そして、上記公報には極めて多数の化合物の合成
例が記載されているが、多価カルボン酸の全ピペリジル
エステルを製造する場合にはテトラアルキルチタネート
を用いた直接エステル化あるいはカルボン酸ハライドを
用いた反応のみが記載されており、リチウムアミドを用
いたエステル交換反応の具体例としてはモノカルボン酸
のエステルを製造する例あるいは多価カルボン酸の部分
エステルを製造する例が記載されているに過ぎない。
即ち、該公報45頁実施例44には、リチウムアミドをエ
ステル交換触媒として用い、芳香族炭化水素溶媒中での
エステル交換反応により多価カルボン酸のピペリジルエ
ステルを製造しようとする場合には、化学量論量の出発
原料を用いてもエステル交換反応が充分に進行せずに、
部分エステル化合物のみが生成することが記載されてい
る。このため、該公報記載の発明では、本願発明の目的
化合物と類似のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル)セバケートを製造するためには、テトラア
ルキルチタネートを触媒とした直接エステル化あるいは
セバシン酸ジクロライドを用いた反応が行われている
が、これらの方法では、苛酷な条件下で長時間の反応が
必要であったり、または塩酸捕捉剤の使用が必要であっ
たりする欠点があり、さらにこれらの方法では目的物の
収率が低い欠点があった。
このため、反応条件が温和なエステル交換反応を用い
て、高収率でビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)セバケートを製造する方法を見出すことが強く
望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、エステル交換反応を用いてビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを高
収率で製造し得る方法について鋭意検討を重ねた結果、
セバシン酸ジアルキルエステルと2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピベリジノール、リチウムアミドをエステル交
換触媒として脂肪族炭化水素溶媒中で反応させることに
より、目的のビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)セバケートが極めて高収率で得られることを見
出した。
即ち、本発明は、セバシン酸ジアルキルエステルと2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールを、リチウ
ムアミドの存在下、脂肪族炭化水素溶媒中で反応させる
ことを特徴とする、次の式で表されるビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートの製造方法
を提供するものである。
リチウムアミドに代えて、ナトリウムアミド等の他の
アルカリ金属アミドを用いた場合、或いは脂肪族炭化水
素溶媒に代えて芳香族炭化水素溶媒を用いた場合には目
的物を高収率で製造することはできないことから、本発
明の効果は、リチウムアミドと脂肪族炭化水素溶媒を用
いた場合にのみ奏される極めて特異的な効果であると考
えられる。
前述のごとく、リチウムアミドは触媒としての活性が
低く、1−置換−2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジノールの多価カルボン酸エステルを製造するための触
媒としては適さないと考えられていたことを考えると、
本発明の効果が極めて特異的なものであることは明らか
である。
以下、上記要旨をもってなる本発明について詳述す
る。
本発明で使用されるセバシン酸ジアルキルエステルと
しては、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セ
バシン酸ジプロピル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸
ジオクチル等があげられ、特に、炭素原子数1〜4の低
級アルキルエステル、とりわけセバシン酸ジメチルが好
ましい。
セバシン酸ジアルキルエステルと2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジノールとのモル比は、セバシン酸ジ
アルキルエステル1モルに対してピペリジノール2.0〜
3.0モルを使用することが好ましい。セバシン酸ジアル
キルエステルを過剰に用いた場合には目的物の収率が低
下するので、特に、ピベリジノール化合物を5モル%〜
30モル%過剰(2.1〜2.6モル)に用いることが好まし
い。
本発明で触媒として用いられるリチウムアミドの使用
量は特に制限を受けないが、一般には、反応混合物(溶
媒を除く)の0.01〜1重量%が用いられ、特に、0.05〜
0.5重量%用いることが好ましい。溶媒の使用量が0.01
重量%未満では反応に長時間を要し、また、1重量%を
越えて用いても反応時間を大幅に短縮することはできな
いので、これ以上を使用しても実際上効果がない。
本発明は、脂肪族炭化水素溶媒中で行うことが必要で
あり、用いられる脂肪族炭化水素溶媒としては、例え
ば、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デ
カン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカ
ン、テトラデカン、ヘキサデカン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン、シクロオクタン、デカヒドロナフ
タレン、ナフテン系炭化水素等の鎖状または脂環式炭化
水素及びこれらの混合物があげられる。また、本発明で
用いられる脂肪族炭化水素溶媒は、少量の芳香族炭化水
素を含有していても良い。脂肪族炭化水素溶媒に含まれ
得る芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、エ
チルベンゼン、プロピルベンゼン、キュメン、キシレ
ン、エチルトルエン、ジエチルベンゼン、プソイドキュ
メン等があげられる。これらの芳香族炭化水素の含有量
は約30重量%以下であることが必要であり、これ以上含
まれていると、エステル変換反応が円滑に進行しなくな
るので好ましくない。
溶剤の使用量は広範に変化しえるが、一般には、セバ
シン酸ジアルキルエステル及びテトラメチルピペリジノ
ールの合計量に対して約30重量%〜200重量%が用いら
れる。溶媒の使用量が30重量%未満の場合は反応温度の
制御が困難であるばかりでなく、エステル交換反応が充
分に進行しない欠点があり、200重量%を越えて用いる
と、バッチ当たりの収量が低下するばかりでなく、反応
速度が低下する欠点もある。
また、反応は加熱下に行うことが好ましく、一般には
約50℃〜溶媒の沸点までの範囲から適宜選択されるが、
特に、120℃以上で反応を行うことが好ましい。
更に、反応は加圧、常圧、減圧の何れかまたはこれら
の組合せから適宜選ばれる圧力下で行われるが、反応に
より副生するアルコールを除去するために、反応の任意
の段階で減圧操作を行うことが好ましい。
反応終了後は、常法により目的物を単離することがで
きる。例えば、反応液を水洗、脱水後、必要に応じて溶
媒を留去し、冷却して結晶化させる方法等が適宜適用で
きる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例によって説明するが、本発明は
これら実施例によって制限されるものではない。
実施例−1 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5、沸点154〜197
℃、芳香族炭化水素含有率18%、エクソン化学製)473g
(反応物の80重量%)及びリチウムアミド0.6g(反応物
の0.1重量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次
いで、400mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去
しながら160℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の99.6%であ
った。
70mmHgの減圧下に、過剰の2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジノールを留去した。
水洗、乾燥後、溶媒を留去し、n−ヘキサンより再結
晶して、融点83〜84℃のビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート461g(ジメチルセバケー
トからの収率:96.0%)を得た。
実施例−2 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール329.7g(2.1モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)448g(反応物
の80重量%)及びリチウムアミド0.6g(反応物の0.1重
量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、4
00mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去しながら
160℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の99.2%であ
った。
以下、実施例−1と同様に処理して、457g(ジメチル
セバケートからの収率:95.2%)の目的物を得た。
実施例−3 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)473g(反応物
の80重量%)及びリチウムアミド0.3g(反応物の0.05重
量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、4
00mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去しながら
160℃で5時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の99.0%であ
った。
以下、実施例−1と同様に処理して、453g(ジメチル
セバケートからの収率:94.4%)の目的物を得た。
実施例−4 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)473g(反応物
の90重量%)及びリチウムアミド1.2g(反応物の0.2重
量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、4
00mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去しながら
160℃で5時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の99.7%であ
った。
以下、実施例−1と同様に処理して、463g(ジメチル
セバケートからの収率:96.5%)の目的物を得た。
実施例−5 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)236g(反応物
の40重量%)及びリチウムアミド0.6g(反応物の0.1重
量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、4
00mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去しながら
160℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は論理量の99.5%であ
った。
以下、実施例−1と同様に処理して、460g(ジメチル
セバケートからの収率:95.8%)の目的物を得た。
実施例−6 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(アイソバーG、沸点156〜175℃、エ
クソン化学製)473g(反応物の80重量%)及びリチウム
アミド0.6g(反応物の0.1重量%)をとり、常圧下160℃
で1時間撹拌し、次いで、400mmHgの減圧下に、生成す
るメタノールを留去しながら160℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量99.6%であっ
た。
以下、実施例−1と同様に処理して、462g(ジメチル
セバケートからの収率:96.3%)の目的物を得た。
実施例−7 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)473g(反応物
の80重量%)及びリチウムアミド0.6g(反応物の0.1重
量%)をとり、常圧下140℃1時間撹拌し、次いで、400
mmHgの減圧下に、生成するメタノールを除去しながら14
0℃で6時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の98.7%であ
った。
以下、実施例−1と同様に処理して、445g(ジメチル
セバケートからの収率:92.7%)の目的物を得た。
比較例−1 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、芳
香族炭化水素溶剤(ソルベッソ100、沸点164〜176℃、
エクソン化学製)473g(反応物の80重量%)及びナトリ
ウムメトキサイド5.9g(反応物の1重量%)をとり、常
圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、400mmHgの減圧下
に、生成するメタノールを留去しながら160℃で3時間
撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の86.5%であ
ったため、ナトリウムメトキサイド5.9gを追加し、さら
に3時間反応を行ったが目的物の生成率は93.7%に向上
しただけであった。
以下、実施例−1と同様に処理して、414g(ジメチル
セバケートからの収率:86.3%)の目的物を得た。
比較例−2 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、脂
肪族炭化水素溶剤(エクソンナフサNo.5)473g(反応物
の80重量%)及びナトリウムアミド1.2g(反応物の0.2
重量%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次い
で、400mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去し
ながら160℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の87.3%であ
ったため、ナトリウムアミド0.6gを追加しさらに3時間
反応を行ったが、目的物の生成率は91.6%に向上しただ
けであった。
以下、実施例−1と同様に処理して、394g(ジメチル
セバケートからの収率:82.1%)の目的物を得た。
比較例−3 ジメチルセバケート230g(1モル)、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノール361.1g(2.3モル)、芳
香族炭化水素溶剤(ソルベッソ100)473g(反応物の80
重量%)及びリチウムアミド0.6g(反応物の0.1重量
%)をとり、常圧下160℃で1時間撹拌し、次いで、400
mmHgの減圧下に、生成するメタノールを留去しながら16
0℃で3時間撹拌した。
反応生成物をガスクロマトグラムによって分析した結
果、目的物であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートの生成率は理論量の88.1%であ
ったため、リチウムアミド0.6gを追加し、さらに3時間
反応を行ったが目的物の生成率は92.4%に向上しただけ
であった。
以下、実施例−1と同様に処理して、404g(ジメチル
セバケートからの収率:84.2%)の目的物を得た。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、目的のビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケートが殆ど理論量生
成するため、溶媒を除去するだけで高純度の目的物が得
られるので、再結晶を行う必要はないが、再結晶を行っ
た場合にもその収率が約90%以上と極めて高収率であ
る。
これに対し、従来用いられていたナトリウムメトキサ
イドを触媒として用いた場合には、触媒の使用量を20倍
の2重量%とし、反応時間を延長しても目的物の生成率
は95%以下であり再結晶が必要であり、また、収率も90
%以下であり、工業的に満足できるものではない。
また、脂肪族溶媒に代えて芳香族溶媒を用いた場合、
あるいは、リチウムアミドに代えてナトリウムアミドを
用いた場合にも目的物の生成率及び再結晶後の収率は低
く、本願発明の特定の触媒と溶媒の組合せのみが優れた
効果を奏することが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 芳雄 三重県員弁郡東員町山田(番地なし) アデカ・アーガス化学株式会社三重工場 内 (56)参考文献 特開 昭58−90551(JP,A) 特開 昭62−33153(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セバシン酸ジアルキルエステルと2,2,6,6
    −テトラメチル−4−ピペリジノールを、リチウムアミ
    ドの存在下、脂肪族炭化水素溶媒中で反応させることを
    特徴とする、次の式で表されるビス(2,2,6,6−テトラ
    メチル−4−ピペリジル)セバケートの製造方法。
JP63140825A 1988-06-08 1988-06-08 ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートの製造方法 Expired - Fee Related JP2662245B2 (ja)

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