JP2611413B2 - 高強度ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
高強度ポリエステルフィルムの製造方法Info
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- stretched
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、縦方向(長手方向)の機械的強度が高くか
つ低収縮のポリエチレンテレフタレートフィルムを安定
して製造する方法に関するものである。
つ低収縮のポリエチレンテレフタレートフィルムを安定
して製造する方法に関するものである。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来、縦方向の機械的強度が高いフィルムを製造する
方法としては、縦−横2軸方向に延伸した二軸延伸フィ
ルムを再度縦延伸する方法が知られている。
方法としては、縦−横2軸方向に延伸した二軸延伸フィ
ルムを再度縦延伸する方法が知られている。
しかし、かかる従来の方法で製造されたフィルムの機
械的強度、すなわち、F−5値は、通常20kg/mm2程度で
あり、それ以上のF−5値を有するフィルムを安定製造
することは困難であった。例えば、特開昭58−118220号
公報において、特定の延伸条件を採用した高強度フィル
ムを製造する方法が提案されているが、本発明者らの追
試によれば、該方法を採用しても極めて破断が多く、商
品化するのはまだ困難な状況であった。
械的強度、すなわち、F−5値は、通常20kg/mm2程度で
あり、それ以上のF−5値を有するフィルムを安定製造
することは困難であった。例えば、特開昭58−118220号
公報において、特定の延伸条件を採用した高強度フィル
ムを製造する方法が提案されているが、本発明者らの追
試によれば、該方法を採用しても極めて破断が多く、商
品化するのはまだ困難な状況であった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、
新規延伸処法を採用することにより、高強度フィルムを
容易に製造できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
新規延伸処法を採用することにより、高強度フィルムを
容易に製造できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
すなわち本発明の要旨は、ポリエチレンテレフタレー
トを主成分とする、実質的に非晶状態のフィルムを、フ
ィルムの複屈折率が1.0×10-3〜2.5×10-2となるように
縦方向に1.2〜4.0倍で1段または多段で延伸し、フィル
ム温度をガラス転移点以下に冷却することなく、フィル
ムの複屈折率が3.0×10-2〜8.0×10-2となるように1.1
〜3.5倍で1段または多段で縦延伸し、フィルム温度を
(95−250・Δn1)〜(130−250・Δn1)℃の範囲(但
し、Δn1は縦方向の延伸後、横方向の延伸前におけるフ
ィルムの複屈折率を示す)でΔn1が0.060〜0.150となる
よう縦延伸し、次いで2.5〜4.5倍で横延伸した後、各縦
および横延伸倍率の積が18倍以上となるよう再度縦延伸
することを特徴とする高強度ポリエステルフィルムの製
造方法に存する。
トを主成分とする、実質的に非晶状態のフィルムを、フ
ィルムの複屈折率が1.0×10-3〜2.5×10-2となるように
縦方向に1.2〜4.0倍で1段または多段で延伸し、フィル
ム温度をガラス転移点以下に冷却することなく、フィル
ムの複屈折率が3.0×10-2〜8.0×10-2となるように1.1
〜3.5倍で1段または多段で縦延伸し、フィルム温度を
(95−250・Δn1)〜(130−250・Δn1)℃の範囲(但
し、Δn1は縦方向の延伸後、横方向の延伸前におけるフ
ィルムの複屈折率を示す)でΔn1が0.060〜0.150となる
よう縦延伸し、次いで2.5〜4.5倍で横延伸した後、各縦
および横延伸倍率の積が18倍以上となるよう再度縦延伸
することを特徴とする高強度ポリエステルフィルムの製
造方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用されるポリエチレンテレフタレー
ト(以下、PETと略す)は、酸成分としてテレフタル酸
残基を80重量%以上含み、グリコール成分としてエチレ
ングリコール残基を80重量%以上含むポリエステルであ
るが、場合により残りの成分が種類の異なるモノマーと
の共重合体あるいはブレンド物であってもよい。また、
使用するポリマー中には、重合段階でリン酸、亜リン酸
およびそれらのエステルならびに無機粒子(シリカ、カ
オリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チ
タンなど)が含まれていてもよいし、重合後ポリマーに
無機粒子などがブレンドされていてもよい。
ト(以下、PETと略す)は、酸成分としてテレフタル酸
残基を80重量%以上含み、グリコール成分としてエチレ
ングリコール残基を80重量%以上含むポリエステルであ
るが、場合により残りの成分が種類の異なるモノマーと
の共重合体あるいはブレンド物であってもよい。また、
使用するポリマー中には、重合段階でリン酸、亜リン酸
およびそれらのエステルならびに無機粒子(シリカ、カ
オリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チ
タンなど)が含まれていてもよいし、重合後ポリマーに
無機粒子などがブレンドされていてもよい。
次にフィルムの製造方法を説明する。まず上記のPET
ポリマーを十分乾燥後、例えば280〜290℃の温度範囲に
コントロールした押出機、フィルターおよび口金を通じ
てシート状に溶融成型し、回転する冷却ドラム上にキャ
ストして急冷固化したフィルムを得る。この急冷固化し
たフィルムは実質的に非晶状態(以下Aフィルムと称す
る)である。このAフィルムは共押出により積層された
フィルムでもよい。
ポリマーを十分乾燥後、例えば280〜290℃の温度範囲に
コントロールした押出機、フィルターおよび口金を通じ
てシート状に溶融成型し、回転する冷却ドラム上にキャ
ストして急冷固化したフィルムを得る。この急冷固化し
たフィルムは実質的に非晶状態(以下Aフィルムと称す
る)である。このAフィルムは共押出により積層された
フィルムでもよい。
次にAフィルムを通常100℃以上に十分予熱後、複屈
折率Δnが1.0〜10-3〜2.5×10-2となるような延伸倍率
で第1延伸を行なう(以下、このフィルムをB−1フィ
ルムと称する)。Δnが上記範囲内に入る第1延伸倍率
は、予熱温度にもよるが、1.2〜4.0倍の範囲であり、予
備試験により容易に決定できる。B−1フィルムのΔn
が、1.0×10-3未満では、後の工程を最適化しても、厚
み均一性に劣る上、縦延伸倍率の向上が望めない。ま
た、2.5×10-2を越えると、後の工程の結晶化の進行お
が著しく、横延伸時の破れが多発して、安定製造条件が
得られないので好ましくない。B−1フィルムのΔn
は、好ましくは1.0×10-3〜1.0×10-2の範囲である。
折率Δnが1.0〜10-3〜2.5×10-2となるような延伸倍率
で第1延伸を行なう(以下、このフィルムをB−1フィ
ルムと称する)。Δnが上記範囲内に入る第1延伸倍率
は、予熱温度にもよるが、1.2〜4.0倍の範囲であり、予
備試験により容易に決定できる。B−1フィルムのΔn
が、1.0×10-3未満では、後の工程を最適化しても、厚
み均一性に劣る上、縦延伸倍率の向上が望めない。ま
た、2.5×10-2を越えると、後の工程の結晶化の進行お
が著しく、横延伸時の破れが多発して、安定製造条件が
得られないので好ましくない。B−1フィルムのΔn
は、好ましくは1.0×10-3〜1.0×10-2の範囲である。
第1延伸の延伸段数は、1段でもよいが、もちろん2
段以上の多段延伸でもよい。第1延伸を何段で行なうか
は、目的とする第1延伸倍率にもよるが、通常は1〜4
段、好ましくは1〜3段である。第1延伸の各延伸開始
点は、駆動された非粘着ロールと非粘着ニップロールで
構成されることが好ましく、第1延伸の間でフィルムは
ガラス転移温度以下にならないようにすることが好まし
い。
段以上の多段延伸でもよい。第1延伸を何段で行なうか
は、目的とする第1延伸倍率にもよるが、通常は1〜4
段、好ましくは1〜3段である。第1延伸の各延伸開始
点は、駆動された非粘着ロールと非粘着ニップロールで
構成されることが好ましく、第1延伸の間でフィルムは
ガラス転移温度以下にならないようにすることが好まし
い。
以上のようにして得られた、B−1フィルムをガラス
転移点温度以下に冷却することなく、複屈折率が、3.0
×10-2〜8.0×10-2となるように延伸倍率を1.1〜3.5の
範囲で調節し、1段又は多段で第2延伸する(以下、こ
のフィルムをB−2フィルムと称する)。このとき、フ
ィルムの温度は通常、100〜130℃の範囲である。
転移点温度以下に冷却することなく、複屈折率が、3.0
×10-2〜8.0×10-2となるように延伸倍率を1.1〜3.5の
範囲で調節し、1段又は多段で第2延伸する(以下、こ
のフィルムをB−2フィルムと称する)。このとき、フ
ィルムの温度は通常、100〜130℃の範囲である。
フィルムの温度が100℃未満では、延伸フィルムの厚
み斑が改良されない。一方、130℃を超えると、フィル
ムの結晶化が進行して、フィルム表面が粗面化したり、
横延伸性が悪化するため不適当である。また、B−2フ
ィルムの複屈折率が3.0×10-2未満では、延伸フィルム
の厚さ斑が良化しないため不適当であり、B−2フィル
ムの複屈折率が8.0×10-2を超える場合には、B−2フ
ィルムの結晶化が進行し過ぎるため、かえって厚み均一
性の改良効果が弱く、かつ横延伸性が悪化するので好ま
しくない。好ましくは、3.0×10-2〜6.0×10-2、更に好
ましくは、4.0×10-2〜5.5×10-2の範囲である。かくし
て得られたフィルムの平均屈折率()は1.570〜1.600
の範囲であることが好ましい。1.570未満では、次の工
程で縦延伸しても厚さの均一性が得られず好ましくな
い。一方、1.600を超えると、横延伸性が極端に悪化す
るため好ましくない。
み斑が改良されない。一方、130℃を超えると、フィル
ムの結晶化が進行して、フィルム表面が粗面化したり、
横延伸性が悪化するため不適当である。また、B−2フ
ィルムの複屈折率が3.0×10-2未満では、延伸フィルム
の厚さ斑が良化しないため不適当であり、B−2フィル
ムの複屈折率が8.0×10-2を超える場合には、B−2フ
ィルムの結晶化が進行し過ぎるため、かえって厚み均一
性の改良効果が弱く、かつ横延伸性が悪化するので好ま
しくない。好ましくは、3.0×10-2〜6.0×10-2、更に好
ましくは、4.0×10-2〜5.5×10-2の範囲である。かくし
て得られたフィルムの平均屈折率()は1.570〜1.600
の範囲であることが好ましい。1.570未満では、次の工
程で縦延伸しても厚さの均一性が得られず好ましくな
い。一方、1.600を超えると、横延伸性が極端に悪化す
るため好ましくない。
かくして得られたB−2フィルムは、次にフィルム温
度を(95−250・Δn1)〜(130−250・Δn1)℃の範
囲、好ましくは(105−250・Δn1)〜(120−250・Δ
n1)℃の範囲(ここでΔn1とはフィルムの縦方向の延伸
後、横方向の延伸前における複屈折率を示す)とし、Δ
n1が0.060〜0.150となる倍率で縦方向に第3延伸する
(以下、このフィルムをB−3フィルムと称する)。
度を(95−250・Δn1)〜(130−250・Δn1)℃の範
囲、好ましくは(105−250・Δn1)〜(120−250・Δ
n1)℃の範囲(ここでΔn1とはフィルムの縦方向の延伸
後、横方向の延伸前における複屈折率を示す)とし、Δ
n1が0.060〜0.150となる倍率で縦方向に第3延伸する
(以下、このフィルムをB−3フィルムと称する)。
かかるΔn1が0.060未満では、横延伸時、破断が多発
する。一方、Δn1が1.150を超えると再度縦延伸時、破
断し易くなり、製品採取が困難となる。また、第3延伸
の延伸温度が前記温度範囲外では、厚さ斑が悪化し、好
ましくない。
する。一方、Δn1が1.150を超えると再度縦延伸時、破
断し易くなり、製品採取が困難となる。また、第3延伸
の延伸温度が前記温度範囲外では、厚さ斑が悪化し、好
ましくない。
以上の条件で縦延伸されたB−3フィルムを横方向に
2.5〜4.5倍延伸することにより二軸延伸フィルム(以
下、このフィルムをCフィルムと称する)が得られる。
横延伸時の温度は、通常、90〜150℃の範囲であり、好
ましくは100〜130℃の範囲である。
2.5〜4.5倍延伸することにより二軸延伸フィルム(以
下、このフィルムをCフィルムと称する)が得られる。
横延伸時の温度は、通常、90〜150℃の範囲であり、好
ましくは100〜130℃の範囲である。
得られたCフィルムに必要に応じ110〜220℃で熱処理
を施し、各縦および横延伸倍率の積が18倍以上となるよ
う再度縦延伸して本発明の高強度ポリエステルフィルム
を得ることができる。本発明における再縦延伸は、110
〜200℃のフィルム温度で、1.05〜2.0倍延伸することが
好ましい。延伸倍率が1.05未満では、高強度フィルムが
得られず、2.0倍を超えると、フィルムの破断が頻発し
好ましくない。得られたフィルムは130〜250℃で熱処理
してもよいが、必要に応じ、熱処理前に再横延伸を行な
ってもよい。
を施し、各縦および横延伸倍率の積が18倍以上となるよ
う再度縦延伸して本発明の高強度ポリエステルフィルム
を得ることができる。本発明における再縦延伸は、110
〜200℃のフィルム温度で、1.05〜2.0倍延伸することが
好ましい。延伸倍率が1.05未満では、高強度フィルムが
得られず、2.0倍を超えると、フィルムの破断が頻発し
好ましくない。得られたフィルムは130〜250℃で熱処理
してもよいが、必要に応じ、熱処理前に再横延伸を行な
ってもよい。
かくして得られる高強度フィルムの、生産性は高く、
厚み均一性、寸法安定性、易滑性、透明性等フィルム物
性にも優れ、現在知られている各種フィルム用途に適用
可能である。つまり磁気テープ用途等の磁気記録媒体用
ベースフィルム、コンデンサー用途等の電気絶縁体用ベ
ースフィルムばかりでなく、包装用フィルムとしても好
適である。
厚み均一性、寸法安定性、易滑性、透明性等フィルム物
性にも優れ、現在知られている各種フィルム用途に適用
可能である。つまり磁気テープ用途等の磁気記録媒体用
ベースフィルム、コンデンサー用途等の電気絶縁体用ベ
ースフィルムばかりでなく、包装用フィルムとしても好
適である。
本発明の方法は、特に好ましくは、0.5μm〜50μm
の厚さのフィルムの製造に適用される。また、必要に応
じ本方法の工程内で各種表面処理を施して、フィルム特
性を改良することも好ましい。
の厚さのフィルムの製造に適用される。また、必要に応
じ本方法の工程内で各種表面処理を施して、フィルム特
性を改良することも好ましい。
[実施例] 以下、実施例にて、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
が、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
なお、フィルムの特性評価方法は次の通りである。
(1)F5値 (株)インテスコ製、引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内
においてフィルムの縦方向に切り出した長さ50mm、幅15
mmの試料フィルムを長手方向に50mm/minの速度で引張
り、5%伸張時の強度をF5値とした。
01型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内
においてフィルムの縦方向に切り出した長さ50mm、幅15
mmの試料フィルムを長手方向に50mm/minの速度で引張
り、5%伸張時の強度をF5値とした。
(2)熱収縮率(%) 無張力状態で100℃雰囲気中30分間、熱処理しその前
後のサンプルの長さを測定することにより次式にて計算
した。
後のサンプルの長さを測定することにより次式にて計算
した。
(3)厚さ斑F5(%) 安立電気社製連続フィルム厚さ測定器(電子マイクロ
メーター使用)により、二軸延伸フィルムの縦方向に沿
って測定し、(5m長さについて)次式より算出した。
メーター使用)により、二軸延伸フィルムの縦方向に沿
って測定し、(5m長さについて)次式より算出した。
(4)複屈折率Δn、平均屈折率n アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内
の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率
nβ、及びフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、
次式より複屈折率及び平均屈折率を求めた。
の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率
nβ、及びフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、
次式より複屈折率及び平均屈折率を求めた。
実施例1 ポリエチレンテレフタレートチップ(固有粘度0.60、
平均粒径0.02μmのAl2O30.3重量%と平均粒径0.7μm
の炭酸カルシウム0.3重量%とを重合時添加したもの)
を180℃で5時間乾燥後、285℃でTダイからシート状に
て押出し、45℃に保たれた回転ドラム上で冷却固化して
幅350mmの未延伸非晶質フィルムを得た。その際、公知
の静電密着法を用いた。得られた非晶質フィルムを多段
のニップロール周速差を利用して、まず縦方向に第1段
目としてフィルム温度112℃で1.6倍延伸後、連続して縦
方向に第2段目としてフィルム温度110℃で3.1倍延伸し
た。
平均粒径0.02μmのAl2O30.3重量%と平均粒径0.7μm
の炭酸カルシウム0.3重量%とを重合時添加したもの)
を180℃で5時間乾燥後、285℃でTダイからシート状に
て押出し、45℃に保たれた回転ドラム上で冷却固化して
幅350mmの未延伸非晶質フィルムを得た。その際、公知
の静電密着法を用いた。得られた非晶質フィルムを多段
のニップロール周速差を利用して、まず縦方向に第1段
目としてフィルム温度112℃で1.6倍延伸後、連続して縦
方向に第2段目としてフィルム温度110℃で3.1倍延伸し
た。
なお、第1段目の延伸後のフィルムの複屈折率は3.0
×10-3であり、第2段目の延伸後のフィルムの複屈折率
は5.2×10-2であった。かくして得られたフィルムをガ
ラス転移温度以下に冷却することなく、フィルム温度78
℃とし、1.53倍で第3段目の縦延伸を行なった。得られ
た縦延伸フィルムの複屈折率は0.120であった。
×10-3であり、第2段目の延伸後のフィルムの複屈折率
は5.2×10-2であった。かくして得られたフィルムをガ
ラス転移温度以下に冷却することなく、フィルム温度78
℃とし、1.53倍で第3段目の縦延伸を行なった。得られ
た縦延伸フィルムの複屈折率は0.120であった。
次にテンター内で102℃で横方向に3.8倍延伸し、130
℃で熱固定した後、さらに125℃で1.2倍、縦延伸し、20
0℃で緊張熱固定を施し、8μmのフィルムを得た。
℃で熱固定した後、さらに125℃で1.2倍、縦延伸し、20
0℃で緊張熱固定を施し、8μmのフィルムを得た。
実施例2 実施例1において、再縦延伸倍率を1.5倍とする他
は、実施例1と同様にして8μmのフィルムを得た。
は、実施例1と同様にして8μmのフィルムを得た。
実施例3 実施例1において再縦延伸倍率を1.7倍とする他は実
施例1と同様にして8μmのフィルムを得た。
施例1と同様にして8μmのフィルムを得た。
実施例4 実施例1の再縦延伸後のフィルムを180℃で再度1.14
倍横延伸し、200℃で緊張熱固定を施し7μmのフィル
ムを得た。
倍横延伸し、200℃で緊張熱固定を施し7μmのフィル
ムを得た。
以上、得られたフィルムの特性をまとめて表−1に示
す。
す。
[発明の効果] 本発明によれば、厚み均一性および寸法安定性に優れ
た高強度ポリエステルを容易に製造でき、また、その高
速製造も可能であり、本発明の工業的価値は高い。
た高強度ポリエステルを容易に製造でき、また、その高
速製造も可能であり、本発明の工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 崇利 滋賀県長浜市三ツ矢町5番8号 ダイア ホイル株式会社商品研究所内 (56)参考文献 特開 平2−175130(JP,A) 特開 平2−130125(JP,A) 特開 昭63−178143(JP,A) 特開 昭61−167531(JP,A) 特開 昭61−47235(JP,A) 特開 昭60−176743(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
る、実質的に非晶状態のフィルムを、フィルムの複屈折
率が1.0×10-3〜2.5×10-2となるように縦方向に1.2〜
4.0倍で1段または多段で延伸し、フィルム温度をガラ
ス転移点以下に冷却することなく、フィルムの複屈折率
が3.0×10-2〜8.0×10-2となるように1.1〜3.5倍で1段
または多段で縦延伸し、フィルム温度を(95−250・Δn
1)〜(130−250・Δn1)℃の範囲(但し、Δn1は縦方
向の延伸後、横方向の延伸前におけるフィルムの複屈折
率を示す)でΔn1が0.060〜0.150となるよう縦延伸し、
次いで2.5〜4.5倍で横延伸した後、各縦および横延伸倍
率の積が18倍以上となるよう再度縦延伸することを特徴
とする高強度ポリエステルフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1932289A JP2611413B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 高強度ポリエステルフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1932289A JP2611413B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 高強度ポリエステルフィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02198824A JPH02198824A (ja) | 1990-08-07 |
JP2611413B2 true JP2611413B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=11996171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1932289A Expired - Lifetime JP2611413B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 高強度ポリエステルフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2611413B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2734833B2 (ja) * | 1991-10-03 | 1998-04-02 | 株式会社村田製作所 | 積層電子部品の製造方法 |
-
1989
- 1989-01-27 JP JP1932289A patent/JP2611413B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02198824A (ja) | 1990-08-07 |
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