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JPH0771822B2 - ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリエステルフィルムの製造方法

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Publication number
JPH0771822B2
JPH0771822B2 JP33055988A JP33055988A JPH0771822B2 JP H0771822 B2 JPH0771822 B2 JP H0771822B2 JP 33055988 A JP33055988 A JP 33055988A JP 33055988 A JP33055988 A JP 33055988A JP H0771822 B2 JPH0771822 B2 JP H0771822B2
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JP
Japan
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film
stretching
birefringence
stretched
temperature
Prior art date
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JP33055988A
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JPH02175130A (ja
Inventor
滋夫 内海
吉之丞 富高
裕二郎 福田
崇利 三木
Original Assignee
ダイアホイルヘキスト株式会社
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Publication date
Application filed by ダイアホイルヘキスト株式会社 filed Critical ダイアホイルヘキスト株式会社
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Publication of JPH02175130A publication Critical patent/JPH02175130A/ja
Publication of JPH0771822B2 publication Critical patent/JPH0771822B2/ja
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は厚み均一性および寸法安定性に優れた配向ポリ
エステルフィルムの製造方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
配向ポリエステルフィルムは、非晶状態のポリエステル
フィルムを縦及び/又は横方向に延伸して製造される。
そしてその製造条件、特に縦延伸条件を適宜選択するこ
とにより、フィルムの機械的諸特性は、ある程度まで、
そのフィルムの使用目的に適した範囲内とすることがで
きる。
しかしながら、ある特定の特性を満足させようとすると
他の特性及び/又は生産性を多少犠牲にしなければなら
ず、全ての特性を満たすフィルムの製造は困難であっ
た。特にフィルムの厚み均一性および寸法安定性はフィ
ルムに要求される基本的な特性であり、これらの特性を
フィルムに付与するため、種々の試みがなされている
が、余分な解決に至っていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、縦延
伸工程をある特定の条件で実施することにより、各種の
特性に優れたフィルムを容易に製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、ポリエチレンテレフタレート
を主成分とする、実質的に非晶状態のフィルムを、縦方
向に総合延伸倍率4.0〜9.0倍で延伸した後、横方向に3.
2倍以上で延伸して配向フィルムを製造する方法におい
て、該縦方向の延伸が、 (A)非晶状態のフィルムを延伸倍率1.2〜4.0倍で複屈
折率が1×10-3〜2.5×10-2となるように1段または多
段で縦延伸し、 (B)フィルム温度をガラス転移点以下に冷却すること
なく、延伸倍率1.1〜3.5倍で複屈折率が3.5×10-2〜8.0
×10-2となるように1段または多段で縦延伸し、 (C)フィルム温度を前記(B)工程のフィルム温度未
満かつ(95-250・Δn)〜(130-250・Δn)℃の範囲
(但しΔnは縦方向の延伸後、横方向の延伸前における
フィルムの複屈折率を示す)とし、1段または多段で縦
延伸する工程 からなることを特徴とするポリエステルフィルムの製造
方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用されるポリエチレンテレフタレート
(以下、PETと略す)は、酸成分としてテレフタル酸残
基を80重量%以上含み、グリコール成分としてエチレン
グリコール残基を80重量%以上含むポリエステルである
が、場合により残りの成分が種類の異なるモノマーとの
共重合体あるいはブレンド物であってもよい。また、使
用するポリマー中には、重合段階でリン酸、亜リン酸お
よびそれらのエステルならびに無機粒子(シリカ、カオ
リン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チタ
ンなど)が含まれていてもよいし、重合後ポリマーに無
機粒子などがブレンドされていてもよい。
次にフィルムの製造方法を説明する。まず上記のPETポ
リマーを十分乾燥後、例えば280〜290℃の温度範囲にコ
ントロールした押出機、フィルターおよび口金を通じて
シート状に溶融成型し、回転する冷却ドラム上にキャス
トして急冷固化したフィルムを得る。この急冷固化した
フィルムは実質的に非晶状態(以下Aフィルムと称す
る)である。このAフィルムは共押出により積層された
フィルムでもよい。
次にAフィルムを通常100℃以上に十分予熱後、Δnが
1.0×10-3〜2.5×10-2となるような延伸倍率で第1延伸
を行なう(以下、このフィルムをB-1フィルムと称す
る)。Δnが上記範囲内に入る第1延伸倍率は、予熱温
度にもよるが、1.2〜4.0倍の範囲であり、予備試験によ
り容易に決定できる。B-1フィルムのΔnが、1.0×10-3
未満では、後の工程を最適化しても、厚み均一性に劣る
上、縦延伸倍率の向上が望めない。また、2.5×10-2
超えると、後の工程の結晶化の進行が著しく、横延伸時
の破れが多発して、安定製造条件が得られないので好ま
しくない。B-1フィルムのΔnは、好ましくは1.0×10-3
〜1.0×10-2の範囲である。
第1延伸の延伸段数は、1段でもよいが、もちろん2段
以上の多段延伸でもよい。第1延伸を何段で行なうか
は、目的とする第1延伸倍率にもよるが、通常は1〜4
段、好ましくは1〜3段である。第1延伸の各延伸開始
点は、駆動された非粘着ロールと非粘着ニップロールで
構成されることが好ましく、第1延伸の間でフィルムは
ガラス転移温度以下にならないようにすることが好まし
い。
以上のようにして得られた、B-1フィルムをガラス転移
点温度以下に冷却することなく、複屈折率が、3.0×10
-2〜8.0×10-2となるように延伸倍率を1.0〜3.5の範囲
で調節し、1段又は多段で第2延伸する(以下、このフ
ィルムをB-2フィルムと称する)。このとき、フィルム
の温度は通常、100〜130℃の範囲である。
フィルムの温度が100℃未満では、延伸フィルムの厚み
斑が改良されない。一方、130℃を超えると、フィルム
の結晶化が進行して、フィルム表面が粗面化したり、横
延伸性が悪化するため不適当である。また、B-2フィル
ムの複屈折率が3.0×10-2未満では、延伸フィルムの厚
さ斑が良化しないため不適当であり、B-2フィルムの複
屈折率が8.0×10-2を超える場合には、B-2フィルムの結
晶化が進行し過ぎるため、かえって厚み均一性の改良効
果が弱く、かつ横延伸性が悪化するので好ましくない。
好ましくは3.0×10-2〜6.0×10-2、更に好ましくは、4.
0×10-2〜5.5×10-2の範囲である。かくして得られたフ
ィルムの平均屈折率()は1.570〜1.600の範囲である
ことが好ましい。1.570未満では、次の工程で縦延伸し
ても厚さの均一性が得られず好ましくない。一方、1.60
0を超えると、横延伸性が極端に悪化するため好ましく
ない。
かくして得られたB-2フィルムは、次にフィルム温度を
第2延伸におけるフィルム温度未満でかつ(95-250・Δ
n)〜(130-250・Δn)℃の範囲、好ましくは第2延
伸におけるフィルム温度未満でかつ(105-250・Δn)
〜(120-250・Δn)℃の範囲(ここでΔnとはフィル
ムの縦方向の延伸後、横方向の延伸前における複屈折率
を示す)とし、最終的な総合縦延伸倍率が4〜9倍の範
囲となる倍率で第3延伸する(以下、このフィルムをB-
3フィルムと称する)。かかる倍率が4.0未満では延伸倍
率の向上が達成されず、本発明の目的に合致しない。一
方、9.0を超えるとフィルムの両縁部の熱結晶化が進み
過ぎ、縦裂けし易いフィルムとなり、後の横延伸が困難
となるため好ましくない。総合延伸倍率が、4〜9倍の
範囲であれば、第3延伸の延伸段数に限定はない。また
第3延伸の延伸温度が前記温度範囲外では厚さ斑が悪化
し、好ましくない。
以上の条件で縦延伸されたB-3フィルムを横方向に3.2倍
以上、延伸することによって2軸配向フィルムが得られ
るが、いわゆるバランスドタイプを製造するときには、
縦延伸後の複屈折率を0.040〜0.060の範囲とするのが好
ましい。
更に高強度のフィルムを得る場合には、0.060を超え0.1
20以下の範囲とする。
本発明の横延伸温度は通常、100〜140℃の範囲である。
かくして得られたフィルムは、そのまま130〜250℃の温
度範囲で熱処理してもよいが、必要に応じて80〜160℃
の温度範囲で1.2〜3.0倍、再度、縦及び/又は横方向に
延伸した後、熱処理を行なってもよい。
本発明で得られるフィルムは、同一の原料で従来の延伸
処方を採用して得られる、同一の縦延伸強度を有するフ
ィルムと比較すると、易滑性、透明性、厚み均一性に優
れている。更に、高強力化フィルムの製造においては、
上記の総合特性が得られると共にフィルム破れを極めて
少なくすることができる。しかも高延伸倍率化が実施で
きるため、生産能力の向上、更にはコストダウンにも大
きく貢献できる。また、横延伸性に優れ、破断が少な
く、この点でも生産性の向上に寄与するものである。
かくして得られるフィルムは、生産スピードが上がりか
つ製膜時の破断性も少なく生産性が高い上、厚み均一
性、寸法安定性、易滑性、透明性等フィルム物性にも優
れ、かつ高強度のフィルムも製造が容易であり、現在知
られている各種フィルム用途に適用可能である。つまり
磁気テープ用途等の磁気記録媒体用ベースフィルム、コ
ンデンサー用途等の電気絶縁体用ベースフィルムばかり
でなく、包装用フィルムとしても好適である。
本発明の方法は、特に好ましくは、0.5μm〜50μmの
厚さのフィルムの製造に適用される。また、必要に応じ
本方法の工程内で各種表面処理を施して、フィルム特性
を改良することも好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例1 ポリエチレンテレフタレートチップ(固有粘度0.60,平
均粒径0.02μmのAl2O3を0.3重量%および平均粒径0.7
μmの炭酸カルシウムを0.3重量%含有)を180℃で5時
間乾燥後、285℃でTダイからシート状に押出して45℃
に保たれた回転ドラム上で冷却固化して、幅350mmの未
延伸非晶質フィルムを得た。その際、公知の静電密着法
を用いた。
得られた未延伸非晶質フィルムを、多段のニップロール
の周速差を利用して、まず縦方向に第1延伸としてフィ
ルム温度112℃で1.6倍延伸後、連続して縦方向に第2延
伸として、フィルム温度110℃で2.8倍延伸した。
第1延伸後のフィルムの複屈折率は3.0×10-3であり、
第2延伸後のフィルム複屈折率については、4.2×10-2
であった。
かくして得られたフィルムは更にフィルム温度を98℃と
して、1.22倍で、第3延伸を行なった。
得られた縦延伸フィルムの複屈折率Δnは0.063であっ
た。
次にテンター内で、108℃で横方向に3.9倍延伸し、更に
215℃で緊張熱固定を行ない、最終フィルム厚15μmの
フィルムを巻き取った。
実施例2 第3延伸を90℃で1.32倍とする以外は実施例1と同様に
延伸製膜した。
実施例3 第3延伸を85℃で1.53倍とする以外は実施例1と同様に
延伸製膜し、厚さ9μmのフィルムを得た。
比較例1 実施例1において第3延伸を110℃で1.3倍とし、110℃
で横方向に3.9倍、延伸したが、破断が頻発した。
比較例2 実施例1において第3延伸を73℃で1.15倍延伸したが、
厚さ斑が悪く横延伸できなかった。
以上、得られた結果をまとめて表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、厚み均一性、透明性および易滑性に優
れた配向ポリエステルを容易に製造でき、また、その高
速製造も可能であり、本発明の工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 崇利 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 ダ イアホイル株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−8672(JP,A) 特開 昭59−67018(JP,A) 特開 昭58−78729(JP,A) 特開 昭57−57631(JP,A) 特開 昭59−140028(JP,A) 特公 昭52−33666(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
    る、実質的に非晶状態のフィルムを、縦方向に総合延伸
    倍率4.0〜9.0倍で延伸した後、横方向に3.2倍以上で延
    伸して配向フィルムを製造する方法において、該縦方向
    の延伸が、 (A)非晶状態のフィルムを延伸倍率1.2〜4.0倍で複屈
    折率が1×10-3〜2.5×10-2となるように1段または多
    段で縦延伸し、 (B)フィルム温度をガラス転移点以下に冷却すること
    なく、延伸倍率1.1〜3.5倍で複屈折率が3.0×10-2〜8.0
    ×10-2となるように1段または多段で縦延伸し、 (C)フィルム温度を前記(B)工程のフィルム温度未
    満かつ(95-250・Δn)〜(130-250・Δn)℃の範囲
    (但しΔnは縦方向の延伸後、横方向の延伸前における
    フィルムの複屈折率を示す)とし、1段または多段で縦
    延伸する工程 からなることを特徴とするポリエステルフィルムの製造
    方法。
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