JP3020723B2 - 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法Info
- Publication number
- JP3020723B2 JP3020723B2 JP9084392A JP9084392A JP3020723B2 JP 3020723 B2 JP3020723 B2 JP 3020723B2 JP 9084392 A JP9084392 A JP 9084392A JP 9084392 A JP9084392 A JP 9084392A JP 3020723 B2 JP3020723 B2 JP 3020723B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stretching
- film
- temperature
- biaxially stretched
- polyester film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二軸延伸ポリエステルフ
ィルムの製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
縦(フィルムの長手方向)、横(フィルムの幅方向)両
方向ともに機械的強度が高く、かつ、横方向の熱的寸法
安定性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを、優れ
た工程安定性で製造する方法に関するものである。
ィルムの製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
縦(フィルムの長手方向)、横(フィルムの幅方向)両
方向ともに機械的強度が高く、かつ、横方向の熱的寸法
安定性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを、優れ
た工程安定性で製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリエステルフィルムは優れた
強度と寸法安定性を有しているところから、磁気テープ
用ベースフィルム、その他各種の用途に広く使用されて
いる。
強度と寸法安定性を有しているところから、磁気テープ
用ベースフィルム、その他各種の用途に広く使用されて
いる。
【0003】ところで最近における情報記録・再生機器
分野の発展はめざましく、それに伴って磁気テープ用ベ
ースフィルムの薄肉化に対する要請は一段と高まってお
り、該フィルムには縦方向の強度特性のみならず横方向
の強度特性も強く求められるようになってきた。
分野の発展はめざましく、それに伴って磁気テープ用ベ
ースフィルムの薄肉化に対する要請は一段と高まってお
り、該フィルムには縦方向の強度特性のみならず横方向
の強度特性も強く求められるようになってきた。
【0004】この様な要請に沿う技術として、二軸延伸
フィルムを再縦延伸した後、更に再横延伸する方法(例
えば、特開昭50-133276 号、特開昭55-22915号等)が提
案されている。
フィルムを再縦延伸した後、更に再横延伸する方法(例
えば、特開昭50-133276 号、特開昭55-22915号等)が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法には再横延伸時にフィルム破断が発生し易く、生
産性の低下により製造原価が増加するという問題点が有
り、また製造されたフィルムは熱的安定性が十分でない
ため、磁気テープに加工する工程で幅収縮を起こし、歩
留りが低下するという欠点がある。この加工工程での幅
収縮を減少させるためには、100 ℃前後の横方向の熱収
縮率の低いフィルムが要望されている。
の方法には再横延伸時にフィルム破断が発生し易く、生
産性の低下により製造原価が増加するという問題点が有
り、また製造されたフィルムは熱的安定性が十分でない
ため、磁気テープに加工する工程で幅収縮を起こし、歩
留りが低下するという欠点がある。この加工工程での幅
収縮を減少させるためには、100 ℃前後の横方向の熱収
縮率の低いフィルムが要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この様な欠
点のない二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法につ
いて鋭意研究した結果、ある特定の条件を選択する事に
より、縦横両方向ともに機械強度が高く、横方向の寸法
安定性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを、延伸
時のフィルム破断を少なくし、優れた工程安定性で製造
できることを見出し、本発明に到った。
点のない二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法につ
いて鋭意研究した結果、ある特定の条件を選択する事に
より、縦横両方向ともに機械強度が高く、横方向の寸法
安定性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを、延伸
時のフィルム破断を少なくし、優れた工程安定性で製造
できることを見出し、本発明に到った。
【0007】即ち、本発明は、縦方向に1.5 〜2.8 倍、
横方向に3.5 〜5 倍延伸した後(Tg+ 20 ℃)〜(Tg +
80 ℃)の温度で熱固定した二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを、まず(Tg + 20 ℃)以上(Tg + 80 ℃)以下の
温度(T1)で合計延伸倍率が4 倍〜7 倍となるように再
縦延伸し、次いで延伸開始温度を(T1 +20℃)以上(Tm
- 80 ℃)以下とし、段階的または連続的に昇温しつつ
延伸終了時の温度を(Tm - 70 ℃)以上(Tm - 30 ℃)
以下として、横方向の合計倍率が5.5 倍以上となるよう
再横延伸し、さらに100 〜160 ℃で横方向に2 〜8 %弛
緩処理することを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの製造方法である。
横方向に3.5 〜5 倍延伸した後(Tg+ 20 ℃)〜(Tg +
80 ℃)の温度で熱固定した二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを、まず(Tg + 20 ℃)以上(Tg + 80 ℃)以下の
温度(T1)で合計延伸倍率が4 倍〜7 倍となるように再
縦延伸し、次いで延伸開始温度を(T1 +20℃)以上(Tm
- 80 ℃)以下とし、段階的または連続的に昇温しつつ
延伸終了時の温度を(Tm - 70 ℃)以上(Tm - 30 ℃)
以下として、横方向の合計倍率が5.5 倍以上となるよう
再横延伸し、さらに100 〜160 ℃で横方向に2 〜8 %弛
緩処理することを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの製造方法である。
【0008】ここで、Tgはポリエステルのガラス転移点
であり、Tmはポリエステルの融点である。
であり、Tmはポリエステルの融点である。
【0009】本発明におけるポリエステルはポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6 −ナフタレート
に代表される芳香族ポリエステルであり、ホモポリマ
ー、コポリマー、ブレンドポリマーのいずれでも良い。
例えば、ポリエチレンテレフタレートなどに20モル%以
下の第三成分を共重合したコポリエステルであって良
い。またポリエチレンテレフタレートやコポリエステル
に20重量%以下の第三成分をブレンドしたブレンドポリ
マーであっても良い。
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6 −ナフタレート
に代表される芳香族ポリエステルであり、ホモポリマ
ー、コポリマー、ブレンドポリマーのいずれでも良い。
例えば、ポリエチレンテレフタレートなどに20モル%以
下の第三成分を共重合したコポリエステルであって良
い。またポリエチレンテレフタレートやコポリエステル
に20重量%以下の第三成分をブレンドしたブレンドポリ
マーであっても良い。
【0010】本発明におけるポリエステルは、フィルム
特性を向上する剤例えば滑剤、帯電防止剤、着色剤、難
燃剤、遮光剤、安定剤、紫外線吸収剤等を含有すること
ができる。この滑剤としては内部析出粒子、外部添加粒
子のいずれでも良く、また2種以上のものを組み合わせ
たものでも良い。外部添加粒子としては例えば炭酸カル
シウム、カオリン、シリカ、酸化チタン、アルミナ、架
橋高分子粒子、シリコン樹脂粒子等を、内部析出粒子と
しては例えばアルカリ(土類)金属化合物、リン化合物
等の組み合わせでポリエステル製造中に析出させたもの
を挙げることができる。
特性を向上する剤例えば滑剤、帯電防止剤、着色剤、難
燃剤、遮光剤、安定剤、紫外線吸収剤等を含有すること
ができる。この滑剤としては内部析出粒子、外部添加粒
子のいずれでも良く、また2種以上のものを組み合わせ
たものでも良い。外部添加粒子としては例えば炭酸カル
シウム、カオリン、シリカ、酸化チタン、アルミナ、架
橋高分子粒子、シリコン樹脂粒子等を、内部析出粒子と
しては例えばアルカリ(土類)金属化合物、リン化合物
等の組み合わせでポリエステル製造中に析出させたもの
を挙げることができる。
【0011】つぎに本発明による二軸延伸フィルムの製
造方法を説明する。まず上記ポリエステル原料を十分に
乾燥した後、押出し機により溶融押出し、フィルター、
口金を通して回転ドラム上にキャストして急冷固化す
る。この急冷固化したフィルムは実質的に非晶状態で低
配向ないし未配向である。
造方法を説明する。まず上記ポリエステル原料を十分に
乾燥した後、押出し機により溶融押出し、フィルター、
口金を通して回転ドラム上にキャストして急冷固化す
る。この急冷固化したフィルムは実質的に非晶状態で低
配向ないし未配向である。
【0012】このフィルムをまず、縦方向に1.5 〜2.8
倍、好ましくは1.8 〜2.5 倍、横方向に3.5 〜5 倍、好
ましくは3.6 〜4.8 倍、延伸した後、(Tg + 20 ℃)〜
(Tg+ 80 ℃)で熱固定して二軸延伸フィルムとする。
ここで、Tgはポリエステルのガラス転移点である。
倍、好ましくは1.8 〜2.5 倍、横方向に3.5 〜5 倍、好
ましくは3.6 〜4.8 倍、延伸した後、(Tg + 20 ℃)〜
(Tg+ 80 ℃)で熱固定して二軸延伸フィルムとする。
ここで、Tgはポリエステルのガラス転移点である。
【0013】延伸方法は、逐次二軸延伸、同時二軸延伸
等公知の方法を用いることができる。延伸温度はTg〜
(Tg + 60 ℃)の範囲が好ましい。この縦延伸倍率が1.
5 倍より低いと、製品フィルムの縦方向強度が不十分で
あり、一方2.8 倍より高いと再縦延伸時のフィルム破断
が多くなる。また横延伸倍率が3.5 倍より低くても5 倍
より高くても、再縦延伸時のフィルム破断が多くなる。
等公知の方法を用いることができる。延伸温度はTg〜
(Tg + 60 ℃)の範囲が好ましい。この縦延伸倍率が1.
5 倍より低いと、製品フィルムの縦方向強度が不十分で
あり、一方2.8 倍より高いと再縦延伸時のフィルム破断
が多くなる。また横延伸倍率が3.5 倍より低くても5 倍
より高くても、再縦延伸時のフィルム破断が多くなる。
【0014】熱固定は公知の方法を用いることができる
が、クリップで把持するテンター方式が好ましい。熱固
定処理温度が(Tg + 20 ℃)未満では再縦延伸時の強度
低下が大きく、一方(Tg + 80 ℃)より高いと再縦延伸
時にフィルム破断が多くなる。
が、クリップで把持するテンター方式が好ましい。熱固
定処理温度が(Tg + 20 ℃)未満では再縦延伸時の強度
低下が大きく、一方(Tg + 80 ℃)より高いと再縦延伸
時にフィルム破断が多くなる。
【0015】次いで、この二軸延伸フィルムを(Tg + 2
0 ℃)〜(Tg + 80 ℃)、好ましくは(Tg + 25 ℃)〜
(Tg + 70 ℃)の延伸温度(T1)で合計延伸倍率(縦延
伸倍率)が4 〜7 倍、好ましくは5 〜6 倍となるように
再縦延伸する。この延伸温度が(Tg + 20 ℃)より低い
と再縦延伸でのフィルム破断が多くなり、一方(Tg +80
℃)より高いと再縦延伸時にフィルムの結晶化が進み
すぎ、再横延伸工程でのフィルム破断が多くなる。この
合計延伸倍率が4 倍未満では、縦方向の強度が不十分で
あり、フィルムの厚み斑も悪くなる。一方7 倍を越える
と再縦及び再横延伸工程でのフィルム破断が多く、安定
に生産できない。
0 ℃)〜(Tg + 80 ℃)、好ましくは(Tg + 25 ℃)〜
(Tg + 70 ℃)の延伸温度(T1)で合計延伸倍率(縦延
伸倍率)が4 〜7 倍、好ましくは5 〜6 倍となるように
再縦延伸する。この延伸温度が(Tg + 20 ℃)より低い
と再縦延伸でのフィルム破断が多くなり、一方(Tg +80
℃)より高いと再縦延伸時にフィルムの結晶化が進み
すぎ、再横延伸工程でのフィルム破断が多くなる。この
合計延伸倍率が4 倍未満では、縦方向の強度が不十分で
あり、フィルムの厚み斑も悪くなる。一方7 倍を越える
と再縦及び再横延伸工程でのフィルム破断が多く、安定
に生産できない。
【0016】再縦延伸したフィルムは、次いで、横方向
に合計延伸倍率が5.5 倍以上となるよう再延伸する。こ
の合計延伸倍率が5.5 倍未満では横方向の強度が不十分
となる。
に合計延伸倍率が5.5 倍以上となるよう再延伸する。こ
の合計延伸倍率が5.5 倍未満では横方向の強度が不十分
となる。
【0017】この再横延伸は、延伸開始温度を(T1 + 2
0 ℃)以上(Tm - 80 ℃)以下とし、段階的または連続
的に昇温しつつ延伸終了時の温度を(Tm - 70 ℃)以上
(Tm- 30 ℃)以下として実施する。ここで、Tmはポリ
エステルの融点である。
0 ℃)以上(Tm - 80 ℃)以下とし、段階的または連続
的に昇温しつつ延伸終了時の温度を(Tm - 70 ℃)以上
(Tm- 30 ℃)以下として実施する。ここで、Tmはポリ
エステルの融点である。
【0018】再横延伸の延伸開始温度が(T1 +20℃)よ
り低いと、フィルム破断が多く安定に生産できない。一
方この延伸開始温度が(Tm - 80 ℃)より高いと、ある
いは延伸終了時温度が(Tm - 70 ℃)より低いと、フィ
ルム破断が多くなる。このように(T1 + 20 ℃)以上
(Tm - 80 ℃)以下の温度から(Tm - 70 ℃)以上の温
度にかけて昇温しつつ延伸することで、フィルム破断が
無く、優れた工程安定性が得られる理由は、延伸初期に
必要以上に結晶化が進むことを抑えて再横延伸での分子
構造の再配列が無理なく行えるようにするとともに、延
伸後半の温度を高めとすることで、再横延伸の進行にと
もなって横配向が高くなったフィルム内の分子鎖の緊張
を適度に緩和し、より高倍率の延伸を可能とすることに
あると考えられ、その結果として、再縦延伸フィルムを
再度横方向に合計倍率5.5 倍以上延伸しても安定に延伸
できると考えられる。延伸終了時の温度が(Tm - 30
℃)を超えると、縦横の強度低下が大きく、好ましくな
い。
り低いと、フィルム破断が多く安定に生産できない。一
方この延伸開始温度が(Tm - 80 ℃)より高いと、ある
いは延伸終了時温度が(Tm - 70 ℃)より低いと、フィ
ルム破断が多くなる。このように(T1 + 20 ℃)以上
(Tm - 80 ℃)以下の温度から(Tm - 70 ℃)以上の温
度にかけて昇温しつつ延伸することで、フィルム破断が
無く、優れた工程安定性が得られる理由は、延伸初期に
必要以上に結晶化が進むことを抑えて再横延伸での分子
構造の再配列が無理なく行えるようにするとともに、延
伸後半の温度を高めとすることで、再横延伸の進行にと
もなって横配向が高くなったフィルム内の分子鎖の緊張
を適度に緩和し、より高倍率の延伸を可能とすることに
あると考えられ、その結果として、再縦延伸フィルムを
再度横方向に合計倍率5.5 倍以上延伸しても安定に延伸
できると考えられる。延伸終了時の温度が(Tm - 30
℃)を超えると、縦横の強度低下が大きく、好ましくな
い。
【0019】再横延伸したフィルムは、横方向の熱的寸
法安定性、特に100 ℃前後での熱収縮率を改善するため
に100 〜160 ℃、好ましくは110 〜150 ℃で、横方向に
2 〜8 %弛緩処理を行う。この処理温度が100 ℃未満で
は弛緩効果が得られず、一方160 ℃を超えると熱収縮率
の低下に比べて横強度の低下が大きすぎ、好ましくな
い。また弛緩率が2 %未満では弛緩効果が小さく熱収縮
率の低下が不十分であり、一方8 %を超えると横強度の
低下が大きすぎる。弛緩処理を行う前に常法により緊張
状態で熱固定してもよいが、緊張熱固定を行うだけでは
横方向の寸法安定性向上は不十分であり、上記の弛緩処
理が必要である。
法安定性、特に100 ℃前後での熱収縮率を改善するため
に100 〜160 ℃、好ましくは110 〜150 ℃で、横方向に
2 〜8 %弛緩処理を行う。この処理温度が100 ℃未満で
は弛緩効果が得られず、一方160 ℃を超えると熱収縮率
の低下に比べて横強度の低下が大きすぎ、好ましくな
い。また弛緩率が2 %未満では弛緩効果が小さく熱収縮
率の低下が不十分であり、一方8 %を超えると横強度の
低下が大きすぎる。弛緩処理を行う前に常法により緊張
状態で熱固定してもよいが、緊張熱固定を行うだけでは
横方向の寸法安定性向上は不十分であり、上記の弛緩処
理が必要である。
【0020】かくして得られる二軸延伸ポリエステルフ
ィルムは、厚みが5 〜12μm、さらには6 〜10μmにあ
ることが好ましい。
ィルムは、厚みが5 〜12μm、さらには6 〜10μmにあ
ることが好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明す
る。なお、本発明におけるフィルム特性の測定方法は次
の通りである。
る。なお、本発明におけるフィルム特性の測定方法は次
の通りである。
【0022】(1)ヤング率 10mm幅、チャック間100mm の試料フィルムを東洋ボール
ドウイン社製テンシロン(UTM−III L)により、20
℃、65%RHにおいて10mm/minで引張って得た応力−歪曲
線の初期勾配より常法に従って計算する。
ドウイン社製テンシロン(UTM−III L)により、20
℃、65%RHにおいて10mm/minで引張って得た応力−歪曲
線の初期勾配より常法に従って計算する。
【0023】(2)熱収縮率 あらかじめ長さを測定した試料フィルムを、100 ℃に保
持された空気恒温槽中に無緊張状態で30分間維持する熱
処理を行い、冷却後の長さを測定する。そして、熱処理
による収縮量の熱処理前の長さに対する比を百分率で表
し、熱収縮率とする。
持された空気恒温槽中に無緊張状態で30分間維持する熱
処理を行い、冷却後の長さを測定する。そして、熱処理
による収縮量の熱処理前の長さに対する比を百分率で表
し、熱収縮率とする。
【0024】
【実施例1、2及び比較例1〜5】常法により溶融押出
し急冷固化して得たポリエチレンテレフタレートの未延
伸シートを、まず縦方向に100 ℃で2.3 倍延伸し、続い
て同温度で横方向に4.0 倍延伸し、次いで120 ℃で熱固
定して二軸延伸フィルムを得た。この二軸延伸フィルム
を120 ℃で再度縦方向に2.4 倍延伸し、続いて表1に示
すような条件で再横延伸し、さらに120 ℃で横方向に4
%弛緩処理した。 得られた二軸延伸フィルムの物性を
表1に示す。
し急冷固化して得たポリエチレンテレフタレートの未延
伸シートを、まず縦方向に100 ℃で2.3 倍延伸し、続い
て同温度で横方向に4.0 倍延伸し、次いで120 ℃で熱固
定して二軸延伸フィルムを得た。この二軸延伸フィルム
を120 ℃で再度縦方向に2.4 倍延伸し、続いて表1に示
すような条件で再横延伸し、さらに120 ℃で横方向に4
%弛緩処理した。 得られた二軸延伸フィルムの物性を
表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【実施例3及び比較例6〜9】実施例1と同様に第1段
目の縦方向、横方向の延伸及び熱固定をして得た二軸延
伸フィルムを表2に示すような条件で再縦延伸し、続い
て延伸開始温度175 ℃、延伸終了温度210 ℃、延伸倍率
1.5 倍として再横延伸し、さらに140 ℃で横方向に5 %
弛緩処理した。
目の縦方向、横方向の延伸及び熱固定をして得た二軸延
伸フィルムを表2に示すような条件で再縦延伸し、続い
て延伸開始温度175 ℃、延伸終了温度210 ℃、延伸倍率
1.5 倍として再横延伸し、さらに140 ℃で横方向に5 %
弛緩処理した。
【0027】得られた二軸延伸フィルムの特性を表2に
示す。
示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【実施例4及び比較例10〜13】再縦延伸までは実施
例1と同様に行った後、延伸開始温度を160 ℃、終了温
度を210 ℃、延伸倍率を1.5 倍として再横延伸して得た
二軸延伸フィルムを表3に示すような条件で弛緩処理し
た。
例1と同様に行った後、延伸開始温度を160 ℃、終了温
度を210 ℃、延伸倍率を1.5 倍として再横延伸して得た
二軸延伸フィルムを表3に示すような条件で弛緩処理し
た。
【0030】得られた二軸延伸フィルムの特性を表3に
示す。
示す。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明は、特定の条件で二軸延伸ポリエ
ステルフィルムを再縦、再横延伸及び弛緩処理すること
により、縦横両方向の強度が高く、かつ横方向の熱的寸
法安定性のよいフィルム、例えば縦横のヤング率が600k
g/mm2 以上かつ横方向の100 ℃での熱収縮率が1.0 %以
下といった二軸延伸フィルムを安定に生産することを可
能としたものである。本発明の方法で製造される二軸延
伸ポリエステルフィルムは、磁気記録用途、特に長時間
記録用磁気テープのベースフィルムとして有用である。
ステルフィルムを再縦、再横延伸及び弛緩処理すること
により、縦横両方向の強度が高く、かつ横方向の熱的寸
法安定性のよいフィルム、例えば縦横のヤング率が600k
g/mm2 以上かつ横方向の100 ℃での熱収縮率が1.0 %以
下といった二軸延伸フィルムを安定に生産することを可
能としたものである。本発明の方法で製造される二軸延
伸ポリエステルフィルムは、磁気記録用途、特に長時間
記録用磁気テープのベースフィルムとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−22915(JP,A) 特開 昭55−27211(JP,A) 特開 昭58−205735(JP,A) 特開 昭63−60731(JP,A) 特開 昭48−7059(JP,A) 特開 昭50−133276(JP,A) 特開 平2−202925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/02 - 55/16 C08J 5/18 CFD
Claims (1)
- 【請求項1】 縦方向に1.5 〜2.8 倍、横方向に3.5 〜
5 倍延伸した後(Tg+ 20 ℃)〜(Tg + 80 ℃)の温度
で熱固定した二軸延伸ポリエステルフィルムを、まず
(Tg + 20 ℃)以上(Tg + 80 ℃)以下の温度(T1)で
合計延伸倍率が4 倍〜7 倍となるように再縦延伸し、次
いで延伸開始温度を(T1 +20℃)以上(Tm - 80 ℃)以
下とし、段階的または連続的に昇温しつつ延伸終了時の
温度を(Tm - 70 ℃)以上(Tm - 30 ℃)以下として、
横方向の合計倍率が5.5 倍以上となるよう再横延伸し、
さらに100 〜160 ℃で横方向に2 〜8 %弛緩処理するこ
とを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084392A JP3020723B2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9084392A JP3020723B2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286029A JPH05286029A (ja) | 1993-11-02 |
JP3020723B2 true JP3020723B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=14009870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9084392A Expired - Fee Related JP3020723B2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3020723B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2249766A1 (en) * | 1997-10-14 | 1999-04-14 | Kenichi Etou | Biaxially oriented polyester films and their production methods |
CN118617702A (zh) * | 2024-08-12 | 2024-09-10 | 浙江南洋华诚科技股份有限公司 | 一种干式直流电容器用电介质薄膜的制备方法 |
-
1992
- 1992-04-10 JP JP9084392A patent/JP3020723B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05286029A (ja) | 1993-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07106597B2 (ja) | 高モジユラスフイルムの製造方法 | |
JP3020723B2 (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 | |
WO2001056770A1 (fr) | Procede de production d'un film polyester oriente bi-axialement et film polyester oriente bi-axialement | |
JPS5936851B2 (ja) | ポリエステルフイルムの製造法 | |
JPH0125695B2 (ja) | ||
JPH0125694B2 (ja) | ||
JPS6243856B2 (ja) | ||
JPS6243857B2 (ja) | ||
JP3316900B2 (ja) | ポリエステルフィルムの成形方法 | |
JPS60187530A (ja) | 耐熱性ポリエ−テルケトンフイルム又はシ−トの製造方法 | |
JP2569471B2 (ja) | 強力化ポリエステルフイルムの製造方法 | |
JPH08224777A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造法 | |
JPH11156934A (ja) | 厚み均一性に優れた柔軟性ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JP2992586B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JPH08174661A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JP2516100B2 (ja) | 2軸配向ポリエステルフィルム | |
JPH0773877B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 | |
JPH07106599B2 (ja) | ポリエステルフィルムの延伸成形方法 | |
JP2555707B2 (ja) | ポリエチレン2,6―ナフタレートフイルムの製造方法 | |
JP2825727B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルムの製造方法 | |
JPH0771821B2 (ja) | ポリエステルフィルムの製造方法 | |
JPH08174662A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフイルムの製造方法 | |
JP3582669B2 (ja) | ポリエステルフイルムの製造方法 | |
JPS61242824A (ja) | 二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフイルムの製造方法 | |
JPH0542592A (ja) | ポリフツ化ビニリデン樹脂延伸フイルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |