JP2586010Y2 - 成形金型装置 - Google Patents
成形金型装置Info
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- JP2586010Y2 JP2586010Y2 JP7290193U JP7290193U JP2586010Y2 JP 2586010 Y2 JP2586010 Y2 JP 2586010Y2 JP 7290193 U JP7290193 U JP 7290193U JP 7290193 U JP7290193 U JP 7290193U JP 2586010 Y2 JP2586010 Y2 JP 2586010Y2
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Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【技術分野】この考案は,成形金型装置に関する。
【0002】
【背景技術】出願人は先に,多数個取り成形金型装置に
おいて,複数のキャビティにほぼ均一に樹脂を充填する
ための流量分配温度制御と,ゲート切れ性を良くするた
めのゲート切れ温度制御とを相互に独立に達成すること
ができる構造を提案した(特願平4-299137号)。
おいて,複数のキャビティにほぼ均一に樹脂を充填する
ための流量分配温度制御と,ゲート切れ性を良くするた
めのゲート切れ温度制御とを相互に独立に達成すること
ができる構造を提案した(特願平4-299137号)。
【0003】一つの共通流路から分岐する複数の第1ラ
ンナ部と,一端が第1ランナ部の末端部にそれぞれつな
がり他端がキャビティにのぞむゲートとなっている複数
の第2ランナ部とが形成された多数個取り成形金型装置
において,第1ランナ部のそれぞれに独立して制御可能
な流量分配調整用温調手段が,第2のランナ部のそれぞ
れに独立して制御可能なゲート切れ調整用温調手段がそ
れぞれ設けられた構造である。
ンナ部と,一端が第1ランナ部の末端部にそれぞれつな
がり他端がキャビティにのぞむゲートとなっている複数
の第2ランナ部とが形成された多数個取り成形金型装置
において,第1ランナ部のそれぞれに独立して制御可能
な流量分配調整用温調手段が,第2のランナ部のそれぞ
れに独立して制御可能なゲート切れ調整用温調手段がそ
れぞれ設けられた構造である。
【0004】キャビティから生じる成形品の重量または
寸法が所望の値となるように流量分配調整用温調手段に
よって第1ランナ部の温度が調整される。良好なゲート
切れおよび成形性が実現されるようにゲート切れ調整用
温調手段によって第2のランナ部の温度が調整される。
寸法が所望の値となるように流量分配調整用温調手段に
よって第1ランナ部の温度が調整される。良好なゲート
切れおよび成形性が実現されるようにゲート切れ調整用
温調手段によって第2のランナ部の温度が調整される。
【0005】第1ランナ部と第2ランナ部とは連続して
いるので,これらの間では熱伝導がある。したがって,
第1ランナ部と第2ランナ部とを相互に独立に温度制御
するには,相互の熱干渉をできるだけ小さくすることが
望ましい。
いるので,これらの間では熱伝導がある。したがって,
第1ランナ部と第2ランナ部とを相互に独立に温度制御
するには,相互の熱干渉をできるだけ小さくすることが
望ましい。
【0006】
【考案の開示】この考案は,第1ランナ部と第2ランナ
部の温度制御独立性に着目して改良が加えられた成形金
型装置を提供することを目的とするものである。
部の温度制御独立性に着目して改良が加えられた成形金
型装置を提供することを目的とするものである。
【0007】この考案による成形金型装置はまた,ゲー
トにつながる第2のランナ部材の交換作業を容易にする
観点からも改良が加えられている。
トにつながる第2のランナ部材の交換作業を容易にする
観点からも改良が加えられている。
【0008】この考案は,第1ランナと,一端が第1ラ
ンナの末端につながり他端がキャビティにのぞむゲート
となっている第2ランナとが形成され,第1ランナに流
量調整用温調手段が,第2ランナにゲート切れ調整用温
調手段がそれぞれ設けられ,これらの温調手段が独立し
て制御される成形金型装置において,第2ランナが形成
された第2ランナ部材,上記第2ランナ部材を収容する
固定側第1金型ブロック,第2ランナに直線的につなが
る第1ランナの少なくとも一部分が形成された第1ラン
ナ部材,および上記第1ランナ部材を保持する固定側第
2金型ブロックを備えている。上記第1金型ブロックと
上記第2金型ブロックとは分離可能な別個の金型ブロッ
クである。上記第2ランナ部材と上記第1ランナ部材と
は,第2ランナと第1ランナ部分とが直線的につながっ
ている部分で分離可能な別個の部材である。上記第2ラ
ンナ部材は上記第1金型ブロックまたは上記第2金型ブ
ロックのいずれか一方に支持されている。上記第2ラン
ナ部材と上記第1ランナ部材とが結合する部分におい
て,上記第2ランナ部材および上記第1ランナ部材のい
ずれか一方に,上記第1金型ブロックおよび上記第2金
型ブロックのいずれか一方に接する放熱部が形成されて
いる。
ンナの末端につながり他端がキャビティにのぞむゲート
となっている第2ランナとが形成され,第1ランナに流
量調整用温調手段が,第2ランナにゲート切れ調整用温
調手段がそれぞれ設けられ,これらの温調手段が独立し
て制御される成形金型装置において,第2ランナが形成
された第2ランナ部材,上記第2ランナ部材を収容する
固定側第1金型ブロック,第2ランナに直線的につなが
る第1ランナの少なくとも一部分が形成された第1ラン
ナ部材,および上記第1ランナ部材を保持する固定側第
2金型ブロックを備えている。上記第1金型ブロックと
上記第2金型ブロックとは分離可能な別個の金型ブロッ
クである。上記第2ランナ部材と上記第1ランナ部材と
は,第2ランナと第1ランナ部分とが直線的につながっ
ている部分で分離可能な別個の部材である。上記第2ラ
ンナ部材は上記第1金型ブロックまたは上記第2金型ブ
ロックのいずれか一方に支持されている。上記第2ラン
ナ部材と上記第1ランナ部材とが結合する部分におい
て,上記第2ランナ部材および上記第1ランナ部材のい
ずれか一方に,上記第1金型ブロックおよび上記第2金
型ブロックのいずれか一方に接する放熱部が形成されて
いる。
【0009】この考案は一個取り成形金型装置および複
数個(多数個)取り成形金型装置の両方に適用できる。
数個(多数個)取り成形金型装置の両方に適用できる。
【0010】複数個取り成形金型装置または一個取り多
点ゲート成形金型装置においては流量調整用温調手段は
流量分配調整用温調手段としての機能を果たす。複数個
取り成形金型装置には,成形品1個当り多点のゲートを
有するものが含まれるのは言うまでもない。
点ゲート成形金型装置においては流量調整用温調手段は
流量分配調整用温調手段としての機能を果たす。複数個
取り成形金型装置には,成形品1個当り多点のゲートを
有するものが含まれるのは言うまでもない。
【0011】複数個取り成形金型装置または一個取り多
点ゲート成形金型装置の場合には,複数の第1ランナが
一つの共通流路から分岐し,複数の第2ランナがそれぞ
れ対応する第1ランナにつながる。第1ランナのそれぞ
れに独立して制御可能な流量分配調整用温調手段が設け
られ,第2ランナのそれぞれに独立して制御可能なゲー
ト切れ調整用温調手段が設けられる。
点ゲート成形金型装置の場合には,複数の第1ランナが
一つの共通流路から分岐し,複数の第2ランナがそれぞ
れ対応する第1ランナにつながる。第1ランナのそれぞ
れに独立して制御可能な流量分配調整用温調手段が設け
られ,第2ランナのそれぞれに独立して制御可能なゲー
ト切れ調整用温調手段が設けられる。
【0012】上記第1金型ブロックおよび上記第2金型
ブロックは一般に水冷される。
ブロックは一般に水冷される。
【0013】この考案の好ましい実施態様においては,
上記放熱部が第2ランナ部材に形成され,かつ上記第2
金型ブロックに接している。
上記放熱部が第2ランナ部材に形成され,かつ上記第2
金型ブロックに接している。
【0014】他の好ましい実施態様においては,上記第
1ランナ部材と上記第2ランナ部材との対向する面の間
に空隙が形成されている。この空隙は,第1ランナ部材
および第2ランナ部材の熱膨脹に対処するとともに,両
部材間の熱伝導を少なくするために有効である。
1ランナ部材と上記第2ランナ部材との対向する面の間
に空隙が形成されている。この空隙は,第1ランナ部材
および第2ランナ部材の熱膨脹に対処するとともに,両
部材間の熱伝導を少なくするために有効である。
【0015】この考案によると,上記第1ランナ部材お
よび第2ランナ部材のいずれか一方に,第1金型ブロッ
クおよび第2金型ブロックのいずれか一方に接する放熱
部が設けられているから,第1ランナ部における温調手
段による第2ランナ部に対する影響が小さくなり,第2
ランナ部における温調手段による第1ランナ部に対する
影響が小さくなる。すなわち,第1および第2の両ラン
ナ部を相互に独立して温度制御できる範囲が広がり,両
ランナ部で効率よく独立に温度制御することが可能とな
る。
よび第2ランナ部材のいずれか一方に,第1金型ブロッ
クおよび第2金型ブロックのいずれか一方に接する放熱
部が設けられているから,第1ランナ部における温調手
段による第2ランナ部に対する影響が小さくなり,第2
ランナ部における温調手段による第1ランナ部に対する
影響が小さくなる。すなわち,第1および第2の両ラン
ナ部を相互に独立して温度制御できる範囲が広がり,両
ランナ部で効率よく独立に温度制御することが可能とな
る。
【0016】また,第1ランナと第2ランナとが直線的
につながっている箇所で第2ランナ部材は第1ランナ部
材と分離可能で,かつ相互に分離可能な第1金型ブロッ
クおよび第2金型ブロックのいずれか一方に保持されて
いる。したがって,第1金型ブロックを第2金型ブロッ
クから分離すれば,この分離した箇所で第2ランナ部
材,少なくともその一部(たとえばチップ)を取外すこ
とが可能となる。したがって,第2ランナ部材,少なく
ともその一部の交換が容易に行なえるようになる。
につながっている箇所で第2ランナ部材は第1ランナ部
材と分離可能で,かつ相互に分離可能な第1金型ブロッ
クおよび第2金型ブロックのいずれか一方に保持されて
いる。したがって,第1金型ブロックを第2金型ブロッ
クから分離すれば,この分離した箇所で第2ランナ部
材,少なくともその一部(たとえばチップ)を取外すこ
とが可能となる。したがって,第2ランナ部材,少なく
ともその一部の交換が容易に行なえるようになる。
【0017】
【実施例】図1は多数個取り金型装置の一部の断面を示
している。
している。
【0018】可動側キャビティ・プレート(可動側金型
ブロック)21と固定側キャビティ・プレート(固定側第
1金型ブロック)22との間の境界面(第1パーティング
・ライン)21A上に,成形品を形成するためのキャビテ
ィ20が形成されている。金型内には可動側キャビティ・
プレート21,固定側キャビティ・プレート22および後述
する保持プレート(固定側第2金型ブロック)23を貫通
するガイド・ピンが通っている。このガイド・ピンは可
動側キャビティ・プレート21の外側のプレート(図示
略)と保持プレート23に固定されている。可動側キャビ
ティ・プレート21および固定側キャビティ・プレート22
はこのガイド・ピンに摺動自在に支持されている。可動
側キャビティ・プレート21は金型開閉装置(図示略)に
連結され,金型開閉装置によって固定側キャビティ・プ
レート22から離れる方向に開き,かつ近づく方向に閉じ
られる。
ブロック)21と固定側キャビティ・プレート(固定側第
1金型ブロック)22との間の境界面(第1パーティング
・ライン)21A上に,成形品を形成するためのキャビテ
ィ20が形成されている。金型内には可動側キャビティ・
プレート21,固定側キャビティ・プレート22および後述
する保持プレート(固定側第2金型ブロック)23を貫通
するガイド・ピンが通っている。このガイド・ピンは可
動側キャビティ・プレート21の外側のプレート(図示
略)と保持プレート23に固定されている。可動側キャビ
ティ・プレート21および固定側キャビティ・プレート22
はこのガイド・ピンに摺動自在に支持されている。可動
側キャビティ・プレート21は金型開閉装置(図示略)に
連結され,金型開閉装置によって固定側キャビティ・プ
レート22から離れる方向に開き,かつ近づく方向に閉じ
られる。
【0019】取付けプレート24はプラテンに固定されて
いる。保持プレート23はボルト57によって取付けプレー
ト24に固定されている。固定側キャビティ・プレート22
は取付けボルト37によって保持プレート23に固定されて
いる。取付けボルト37は境界面21A側から挿入される。
固定側キャビティ・プレート22と保持プレート23との間
の境界面(第2パーティング・ライン)22Aは平坦であ
る。後に説明するように,ボルト37を取外すことにより
固定側キャビティ・プレート22を保持プレート23から分
離することができる。固定側キャビティ・プレート22に
は上述したガイド・ピンが摺動自在に貫通しているの
で,保持プレート23から分離された固定側キャビティ・
プレート22をガイド・ピンにそって移動することができ
る。
いる。保持プレート23はボルト57によって取付けプレー
ト24に固定されている。固定側キャビティ・プレート22
は取付けボルト37によって保持プレート23に固定されて
いる。取付けボルト37は境界面21A側から挿入される。
固定側キャビティ・プレート22と保持プレート23との間
の境界面(第2パーティング・ライン)22Aは平坦であ
る。後に説明するように,ボルト37を取外すことにより
固定側キャビティ・プレート22を保持プレート23から分
離することができる。固定側キャビティ・プレート22に
は上述したガイド・ピンが摺動自在に貫通しているの
で,保持プレート23から分離された固定側キャビティ・
プレート22をガイド・ピンにそって移動することができ
る。
【0020】保持プレート23にはマニホールド・ブロッ
ク25が収められる凹所28が形成されている。マニホール
ド・ブロック25は凹所28内において取付けプレート24と
保持プレート23との間に保持されている。取付けプレー
ト24にあけられた孔29内にスプルー・ブロック26が保持
されている。
ク25が収められる凹所28が形成されている。マニホール
ド・ブロック25は凹所28内において取付けプレート24と
保持プレート23との間に保持されている。取付けプレー
ト24にあけられた孔29内にスプルー・ブロック26が保持
されている。
【0021】より詳しく説明すると,スプルー・ブロッ
ク26はマニホールド・ブロック25内をゆるく貫通するボ
ルト61によって保持プレート23に固定されている。ま
た,スプルー・ブロック26の周囲において,金型をプラ
テンに取り付けるときの位置決め用のロケート・リング
62がボルト63により取付けプレート24に固定されてい
る。スプルー・ブロック26には共通流路としてのスプル
ー10が形成されている。スプルー10の入口側は射出成形
機の樹脂射出口に接続される。スプルー10はブロック26
内で複数の樹脂流路に分岐している。分岐はマニホール
ド・ブロック25内であってもよい。スプルー10の分岐し
た先端部がマニホールド・ブロック25内のメイン・ラン
ナ部分11Bにつながる。これらの流路の接続部分には一
般にシール・リング64が設けられている。
ク26はマニホールド・ブロック25内をゆるく貫通するボ
ルト61によって保持プレート23に固定されている。ま
た,スプルー・ブロック26の周囲において,金型をプラ
テンに取り付けるときの位置決め用のロケート・リング
62がボルト63により取付けプレート24に固定されてい
る。スプルー・ブロック26には共通流路としてのスプル
ー10が形成されている。スプルー10の入口側は射出成形
機の樹脂射出口に接続される。スプルー10はブロック26
内で複数の樹脂流路に分岐している。分岐はマニホール
ド・ブロック25内であってもよい。スプルー10の分岐し
た先端部がマニホールド・ブロック25内のメイン・ラン
ナ部分11Bにつながる。これらの流路の接続部分には一
般にシール・リング64が設けられている。
【0022】マニホールド・ブロック25と取付けプレー
ト24との間にはスペーサ51が,マニホールド・ブロック
25と保持プレート23との間にはスペーサ52,53がそれぞ
れ設けられ,取り付けプレート24および保持プレート23
の変形を防止している。スペーサ51,52はそれぞれビス
54,55によりマニホールド・ブロック25に固定されてい
る。スペーサ53を貫通するノック・ピン56の両端がマニ
ホールド・ブロック25と保持プレート23とに突きささ
り,マニホールド・ブロック25が凹所28内に位置決め固
定されている。マニホールド・ブロック25内にはスプル
ー10につながる複数のメイン・ランナ部分11Bが形成さ
れている。各メイン・ランナ部分11Bは複数に分岐し,
直角に曲って(必ずしも直角である必要はないが),そ
れぞれ後述するランナ・ブロック44のメイン・ランナ部
分11Aにつながる。マニホールド・ブロック25にはま
た,ホット・ランナ部分11B内の溶融樹脂を加温または
保温(少なくとも溶融状態に保つ)するためのヒータH
0が設けられている。マニホールド・ブロック25(また
はホット・ランナ部分11B内の樹脂)の温度を測定する
ための熱電対(温度センサ)M0も設けられている。
ト24との間にはスペーサ51が,マニホールド・ブロック
25と保持プレート23との間にはスペーサ52,53がそれぞ
れ設けられ,取り付けプレート24および保持プレート23
の変形を防止している。スペーサ51,52はそれぞれビス
54,55によりマニホールド・ブロック25に固定されてい
る。スペーサ53を貫通するノック・ピン56の両端がマニ
ホールド・ブロック25と保持プレート23とに突きささ
り,マニホールド・ブロック25が凹所28内に位置決め固
定されている。マニホールド・ブロック25内にはスプル
ー10につながる複数のメイン・ランナ部分11Bが形成さ
れている。各メイン・ランナ部分11Bは複数に分岐し,
直角に曲って(必ずしも直角である必要はないが),そ
れぞれ後述するランナ・ブロック44のメイン・ランナ部
分11Aにつながる。マニホールド・ブロック25にはま
た,ホット・ランナ部分11B内の溶融樹脂を加温または
保温(少なくとも溶融状態に保つ)するためのヒータH
0が設けられている。マニホールド・ブロック25(また
はホット・ランナ部分11B内の樹脂)の温度を測定する
ための熱電対(温度センサ)M0も設けられている。
【0023】保持プレート23には複数個の収容孔41があ
けられ,これらの収容孔41内にランナ・ブロック44がそ
れぞれ支持されている。上述したように,スプルー10は
複数に分岐し,スプルー10の分岐した先端につながるメ
イン・ランナ部分11Bもまた複数に分岐しているので,
ランナ・ブロック44はこれらの分岐数の積に相当する個
数設けられていることになる。
けられ,これらの収容孔41内にランナ・ブロック44がそ
れぞれ支持されている。上述したように,スプルー10は
複数に分岐し,スプルー10の分岐した先端につながるメ
イン・ランナ部分11Bもまた複数に分岐しているので,
ランナ・ブロック44はこれらの分岐数の積に相当する個
数設けられていることになる。
【0024】保持プレート23に形成された収容孔41のマ
ニホールド・ブロック25側の開口縁部には段部43が形成
され,この段部43にランナ・ブロック44のフランジ部44
Aが受けられている。収容孔41の内周面とランナ・ブロ
ック44との間には空間がある。ランナ・ブロック44には
メイン・ランナ部分11Aがその長手方向に真直に形成さ
れ,その一端がマニホールド・ブロック25のメイン・ラ
ンナ部分11Bにつながっている。このランナ部分11Aと
11Bとの接続部において,ランナ・ブロック44には一般
にシール・リング46が設けられている。
ニホールド・ブロック25側の開口縁部には段部43が形成
され,この段部43にランナ・ブロック44のフランジ部44
Aが受けられている。収容孔41の内周面とランナ・ブロ
ック44との間には空間がある。ランナ・ブロック44には
メイン・ランナ部分11Aがその長手方向に真直に形成さ
れ,その一端がマニホールド・ブロック25のメイン・ラ
ンナ部分11Bにつながっている。このランナ部分11Aと
11Bとの接続部において,ランナ・ブロック44には一般
にシール・リング46が設けられている。
【0025】マニホールド・ブロック25のメイン・ラン
ナ部分11Bとランナ・ブロック44のメイン・ランナ部分
11Aとによってメイン・ランナ11が構成されている。ラ
ンナ・ブロック44のメイン・ランナ部分11Aは,少なく
とも一回の射出成形に必要な溶融樹脂(1ショット分の
樹脂)を貯えることができる容積をもっている。この実
施例ではメイン・ランナ部分11Aは2ショット分の溶融
樹脂を保持することができる。ランナ・ブロック44の外
周にはヒータH1が設けられている。このヒータH1は
流量分配調整用であって,すべてのキャビティ20で成形
される成形品の重量または寸法が所望の値となるよう
に,各ランナ・ブロック44ごとに相互に独立して温度制
御される。この温度制御のために,ランナ・ブロック44
(またはメイン・ランナ部分11内に保持された溶融樹
脂)の温度を計測する熱電対M1が設けられている。
ナ部分11Bとランナ・ブロック44のメイン・ランナ部分
11Aとによってメイン・ランナ11が構成されている。ラ
ンナ・ブロック44のメイン・ランナ部分11Aは,少なく
とも一回の射出成形に必要な溶融樹脂(1ショット分の
樹脂)を貯えることができる容積をもっている。この実
施例ではメイン・ランナ部分11Aは2ショット分の溶融
樹脂を保持することができる。ランナ・ブロック44の外
周にはヒータH1が設けられている。このヒータH1は
流量分配調整用であって,すべてのキャビティ20で成形
される成形品の重量または寸法が所望の値となるよう
に,各ランナ・ブロック44ごとに相互に独立して温度制
御される。この温度制御のために,ランナ・ブロック44
(またはメイン・ランナ部分11内に保持された溶融樹
脂)の温度を計測する熱電対M1が設けられている。
【0026】場合によってはマニホールド・ブロック25
に設けられたヒータH0も流量分配調整用に用いられ
る。これは特に,マニホールド・ブロック25のメイン・
ランナ部分11Bが分岐していないタイプのものの場合に
有効である。メイン・ランナ部分11Bが分岐しているタ
イプのものにおいて,ヒータH0は流量分配調整の補助
手段として用いることもできる。
に設けられたヒータH0も流量分配調整用に用いられ
る。これは特に,マニホールド・ブロック25のメイン・
ランナ部分11Bが分岐していないタイプのものの場合に
有効である。メイン・ランナ部分11Bが分岐しているタ
イプのものにおいて,ヒータH0は流量分配調整の補助
手段として用いることもできる。
【0027】固定側キャビティ・プレート22には,チッ
プ31を収容するための凹所32と,ホルダ30を収容するた
めの凹所33とが形成されている。凹所32の先端部はゲー
トとして開口しキャビティ20につながっている。
プ31を収容するための凹所32と,ホルダ30を収容するた
めの凹所33とが形成されている。凹所32の先端部はゲー
トとして開口しキャビティ20につながっている。
【0028】チップ31はホルダ30にねじはめられること
により固定されている。チップ31およびホルダ30には連
続してサブランナ12が形成されている。サブランナ12の
一端はクリアランス13を経てメイン・ランナ部分11Aに
つながり,先端はゲートにつながっている。サブランナ
12とメイン・ランナ11Aとは一直線上に配置されてい
る。サブランナ12の流路断面積はメイン・ランナ11のそ
れよりも小さい。ここに示されたチップはホルダと分離
可能であるが,チップとホルダとを一体としてもよい。
またここに示されたホット・ランナはオープン・ゲート
・タイプのものであるが,バルブ・ゲート・タイプその
他のタイプのゲートを用いることができるのはいうまで
もない。
により固定されている。チップ31およびホルダ30には連
続してサブランナ12が形成されている。サブランナ12の
一端はクリアランス13を経てメイン・ランナ部分11Aに
つながり,先端はゲートにつながっている。サブランナ
12とメイン・ランナ11Aとは一直線上に配置されてい
る。サブランナ12の流路断面積はメイン・ランナ11のそ
れよりも小さい。ここに示されたチップはホルダと分離
可能であるが,チップとホルダとを一体としてもよい。
またここに示されたホット・ランナはオープン・ゲート
・タイプのものであるが,バルブ・ゲート・タイプその
他のタイプのゲートを用いることができるのはいうまで
もない。
【0029】ホルダ30はフランジ部30Aを有している。
収容孔41の固定側キャビティ・プレート22側の開口縁部
には段部42が形成され,この段部42にフランジ部30Aが
嵌っている。また,フランジ部30Aの周面の上,下部分
に溝が形成され,この溝内に固定プレート34が嵌ってい
る。固定プレート34は保持プレート23に形成された凹部
内に収まっている。固定プレート34がネジ35によって保
持プレート23に固定されることによりホルダ30が保持プ
レート23に固定されている。ホルダ30のフランジ部30A
は保持プレート23と密に接している。このフランジ部30
Aが後に説明する放熱部となる。フランジ30Aの形状,
大きさは放熱量を考慮して定めればよく,必ずしもその
全面が保持プレート23に接している必要はない。ランナ
・ブロック44とホルダ30とのクリアランス13は,ランナ
・ブロック44とホルダ30との熱膨脹分を確保するため
と,ランナ・ブロック44とホルダ30との間の熱伝導をで
きるだけ小さくするためである。
収容孔41の固定側キャビティ・プレート22側の開口縁部
には段部42が形成され,この段部42にフランジ部30Aが
嵌っている。また,フランジ部30Aの周面の上,下部分
に溝が形成され,この溝内に固定プレート34が嵌ってい
る。固定プレート34は保持プレート23に形成された凹部
内に収まっている。固定プレート34がネジ35によって保
持プレート23に固定されることによりホルダ30が保持プ
レート23に固定されている。ホルダ30のフランジ部30A
は保持プレート23と密に接している。このフランジ部30
Aが後に説明する放熱部となる。フランジ30Aの形状,
大きさは放熱量を考慮して定めればよく,必ずしもその
全面が保持プレート23に接している必要はない。ランナ
・ブロック44とホルダ30とのクリアランス13は,ランナ
・ブロック44とホルダ30との熱膨脹分を確保するため
と,ランナ・ブロック44とホルダ30との間の熱伝導をで
きるだけ小さくするためである。
【0030】凹所33および32内にそれぞれ収められたホ
ルダ30およびチップ31とこれらの凹所33および32の内周
面との間には間隙がある。ホルダ30の先端部は凹所32内
にきつく嵌っている。またホルダ30には凹所33内におい
てヒータH2が設けられている。このヒータH2はゲー
ト切れ調整用であって,サブランナ12内の溶融樹脂の温
度を,良好なゲート切れおよび成形性が実現されるよう
に制御するためのものである。すべてのサブランナのヒ
ータH2は相互に独立に,かつ他のヒータH1,H0と
も独立に制御される。このゲート切れ調整制御のため
に,ホルダ30(またはチップ31もしくはサブランナ12内
の溶融樹脂)の温度を計測する熱電対M2が設けられて
いる。
ルダ30およびチップ31とこれらの凹所33および32の内周
面との間には間隙がある。ホルダ30の先端部は凹所32内
にきつく嵌っている。またホルダ30には凹所33内におい
てヒータH2が設けられている。このヒータH2はゲー
ト切れ調整用であって,サブランナ12内の溶融樹脂の温
度を,良好なゲート切れおよび成形性が実現されるよう
に制御するためのものである。すべてのサブランナのヒ
ータH2は相互に独立に,かつ他のヒータH1,H0と
も独立に制御される。このゲート切れ調整制御のため
に,ホルダ30(またはチップ31もしくはサブランナ12内
の溶融樹脂)の温度を計測する熱電対M2が設けられて
いる。
【0031】ヒータH0,H1,H2による温度制御の
ための目標温度は射出成形機のオペレータが手動で設定
してもよいし,成形品の重量,寸法,ゲート切れの状態
等を計測し,この計測値に基づいて,所望の結果が得ら
れるように作成された制御アルゴリズムにしたがって,
コンピュータまたは他の処理装置により自動的に設定す
るようにしてもよい。
ための目標温度は射出成形機のオペレータが手動で設定
してもよいし,成形品の重量,寸法,ゲート切れの状態
等を計測し,この計測値に基づいて,所望の結果が得ら
れるように作成された制御アルゴリズムにしたがって,
コンピュータまたは他の処理装置により自動的に設定す
るようにしてもよい。
【0032】固定側キャビティ・プレート22および保持
プレート23には冷却水の水管27が通っており,これらの
プレート22,23は冷却水により冷却される。
プレート23には冷却水の水管27が通っており,これらの
プレート22,23は冷却水により冷却される。
【0033】チップ31およびホルダ30は交換されること
がある。チップおよびホルダの径が異なればここで発生
する樹脂の圧力損失および剪断発熱が異なる。所望の成
形性能を得るために適したチップおよびホルダを取付け
る必要がある。また,チップおよびホルダは定期点検,
劣化等のために交換されることもある。チップの先端が
摩擦しているときにはチップのみが交換されるときもあ
る。
がある。チップおよびホルダの径が異なればここで発生
する樹脂の圧力損失および剪断発熱が異なる。所望の成
形性能を得るために適したチップおよびホルダを取付け
る必要がある。また,チップおよびホルダは定期点検,
劣化等のために交換されることもある。チップの先端が
摩擦しているときにはチップのみが交換されるときもあ
る。
【0034】図1に示す構造によると,チップ31および
ホルダ30の交換が次のようにして容易に行なえる。
ホルダ30の交換が次のようにして容易に行なえる。
【0035】金型開閉装置により可動側キャビティ・プ
レート21を開く。固定側キャビティ・プレート22と可動
側キャビティ・プレート21との間に空間が確保される。
レート21を開く。固定側キャビティ・プレート22と可動
側キャビティ・プレート21との間に空間が確保される。
【0036】ボルト37を取外す。固定側キャビティ・プ
レート22は上述したガイド・ピンに支持されている。
レート22は上述したガイド・ピンに支持されている。
【0037】可動側キャビティ・プレート21を閉じる。
固定側キャビティ・プレート22と可動側キャビティ・プ
レート21の側面(または端面)にはそれぞれボルトがね
じはめられるネジ孔があけられている。別途用意されて
いる連結プレートをプレート22,21の側面に当てる。こ
の連結プレートにはネジ孔に対応してボルト挿通孔があ
けられている。ボルトを連結プレートのボルト挿通孔に
通し,さらにプレート22,21のネジ孔にねじはめる。こ
れにより両プレート22,21は相互に結合される。
固定側キャビティ・プレート22と可動側キャビティ・プ
レート21の側面(または端面)にはそれぞれボルトがね
じはめられるネジ孔があけられている。別途用意されて
いる連結プレートをプレート22,21の側面に当てる。こ
の連結プレートにはネジ孔に対応してボルト挿通孔があ
けられている。ボルトを連結プレートのボルト挿通孔に
通し,さらにプレート22,21のネジ孔にねじはめる。こ
れにより両プレート22,21は相互に結合される。
【0038】再び可動側キャビティ・プレート21を開く
と,このプレート21には固定側キャビティ・プレート22
が結合しているので,プレート22もプレート21と一緒に
動く。
と,このプレート21には固定側キャビティ・プレート22
が結合しているので,プレート22もプレート21と一緒に
動く。
【0039】したがって,保持プレート23と固定側キャ
ビティ・プレート22との間の境界面22Aが開き,ここに
空間が確保される。この空間を利用して,チップ31およ
びホルダ30を取外すことができる。
ビティ・プレート22との間の境界面22Aが開き,ここに
空間が確保される。この空間を利用して,チップ31およ
びホルダ30を取外すことができる。
【0040】チップを交換したのち元の状態に戻すには
上記の順の逆の手順を踏めばよい。
上記の順の逆の手順を踏めばよい。
【0041】可動側キャビティ・プレート21を閉じる。
これにより固定側キャビティ・プレート22は保持プレー
ト23に接する。
これにより固定側キャビティ・プレート22は保持プレー
ト23に接する。
【0042】可動側キャビティ・プレート21と固定側キ
ャビティ・プレート22とを結合させていた連結プレート
を外す。保持プレート23の側面(または端面)にもボル
トがねじはめられるネジ孔があけられている。上記の連
結プレートをプレート22および23の側面に当て,ねじで
固定して,プレート22と23を相互に結合する。これは境
界面21Aを開くためである。
ャビティ・プレート22とを結合させていた連結プレート
を外す。保持プレート23の側面(または端面)にもボル
トがねじはめられるネジ孔があけられている。上記の連
結プレートをプレート22および23の側面に当て,ねじで
固定して,プレート22と23を相互に結合する。これは境
界面21Aを開くためである。
【0043】可動側キャビティ・プレート21を開く。固
定側キャビティ・プレート22は上記連結プレートによっ
て保持プレート23に接した状態に保たれる。
定側キャビティ・プレート22は上記連結プレートによっ
て保持プレート23に接した状態に保たれる。
【0044】ボルト37によって固定側キャビティ・プレ
ート22を保持プレート23に固定する。要すれば上記連結
プレートを取外す。
ート22を保持プレート23に固定する。要すれば上記連結
プレートを取外す。
【0045】上述したように,メイン・ランナ部分11A
を加熱するヒータH1は流量分配調整用である。サブラ
ンナ12を加熱するヒータH2はゲート切れ調整用であ
る。メイン・ランナ部分11Aとサブランナ12とは相互に
独立に温度制御される。したがって,メイン・ランナ部
分11Aにおける温度制御の影響がサブランナ12に現われ
ず,サブランナ12における温度制御の影響がメイン・ラ
ンナ部分11Aに現われない,またはそれらの影響をでき
るだけ少なくすることが望ましい。
を加熱するヒータH1は流量分配調整用である。サブラ
ンナ12を加熱するヒータH2はゲート切れ調整用であ
る。メイン・ランナ部分11Aとサブランナ12とは相互に
独立に温度制御される。したがって,メイン・ランナ部
分11Aにおける温度制御の影響がサブランナ12に現われ
ず,サブランナ12における温度制御の影響がメイン・ラ
ンナ部分11Aに現われない,またはそれらの影響をでき
るだけ少なくすることが望ましい。
【0046】図1に示す構造によると,メイン・ランナ
部分11Aを形成するランナ・ブロック44と,サブランナ
12の一部を形成するホルダ30とはわずかに接してはいる
が,接している部分は非常に少なくなっている。とりわ
け,ホルダ30にはフランジ部30Aが形成されており,こ
のフランジ部30Aが水冷却される保持ブロック23と適切
な放熱量となるような表面積で接している。したがっ
て,ホルダ30における熱の一部はこのフランジ部分30A
を通して放熱される。ランナ・ブロック44の熱も一部は
このフランジ部30Aを通して放熱される。メイン・ラン
ナ部分11Aにおける熱とサブランナ12における熱との干
渉がかなり低減されている。
部分11Aを形成するランナ・ブロック44と,サブランナ
12の一部を形成するホルダ30とはわずかに接してはいる
が,接している部分は非常に少なくなっている。とりわ
け,ホルダ30にはフランジ部30Aが形成されており,こ
のフランジ部30Aが水冷却される保持ブロック23と適切
な放熱量となるような表面積で接している。したがっ
て,ホルダ30における熱の一部はこのフランジ部分30A
を通して放熱される。ランナ・ブロック44の熱も一部は
このフランジ部30Aを通して放熱される。メイン・ラン
ナ部分11Aにおける熱とサブランナ12における熱との干
渉がかなり低減されている。
【0047】図2はヒータH2によってサブランナ12の
みを加熱したときの定常状態における温度分布をシミュ
レーションした結果を示すものである。
みを加熱したときの定常状態における温度分布をシミュ
レーションした結果を示すものである。
【0048】条件は次の通りである。 ランナ・ブロック,ホルダ(鉄鋼)等の熱伝導度:λ=35Kcal/m-h-℃ ヒータH2による発熱量: 92Kcal/h ヒータH1による発熱量: 0Kcal/h チップ先端部における放熱: 7.2 Kcal/ m2 -h- ℃ フランジ部における放熱 : 5Kcal/ m2 -h- ℃
【0049】実線のグラフからホット・ランナ部11Aに
おける温度はサブランナ12における温度よりもかなり低
く,かつホット・ランナ部11Aにおける温度分布が平坦
に近いことが分る。このことは,ホット・ランナ部11A
において,サブランナ12とは独立に温度制御できる範囲
をかなり広くとることができることを意味している。と
くに,ホット・ランナ部11Aにおける温度をかなり大き
く低下させることができることは重要である。フランジ
部30Aの放熱量を多くすれば,この部分の温度はさらに
低下する。
おける温度はサブランナ12における温度よりもかなり低
く,かつホット・ランナ部11Aにおける温度分布が平坦
に近いことが分る。このことは,ホット・ランナ部11A
において,サブランナ12とは独立に温度制御できる範囲
をかなり広くとることができることを意味している。と
くに,ホット・ランナ部11Aにおける温度をかなり大き
く低下させることができることは重要である。フランジ
部30Aの放熱量を多くすれば,この部分の温度はさらに
低下する。
【0050】破線はフランジ部30Aが存在しない(フラ
ンジおよびランナ・ブロックからの放熱量が零)場合の
シミュレーション結果を示している。サブランナ12にお
ける発熱がメイン・ランナ部11Aにかなり大きく影響し
ていることが分る。この傾向はサブランナ12が長くてヒ
ータH2が大きく,メイン・ランナ11Aの長さが短い場
合にさらに顕著となる。サブランナ12におけるピーク温
度を実線のグラフと一致させるために,ヒータH2の発
熱量を56Kcal/n としている。
ンジおよびランナ・ブロックからの放熱量が零)場合の
シミュレーション結果を示している。サブランナ12にお
ける発熱がメイン・ランナ部11Aにかなり大きく影響し
ていることが分る。この傾向はサブランナ12が長くてヒ
ータH2が大きく,メイン・ランナ11Aの長さが短い場
合にさらに顕著となる。サブランナ12におけるピーク温
度を実線のグラフと一致させるために,ヒータH2の発
熱量を56Kcal/n としている。
【0051】この考案は多数個取り成形金型のみならず
1個取り成形金型にも適用される。この場合にはヒータ
H1は流量調整用となる。
1個取り成形金型にも適用される。この場合にはヒータ
H1は流量調整用となる。
【0052】ホット・ランナ部11AのヒータH1を加熱
し,サブランナ12のヒータH2を加熱しない場合にも,
同じように,フランジ30Aの存在によりサブランナ12に
おける温度分布に対するヒータH1の影響は少なくな
る。
し,サブランナ12のヒータH2を加熱しない場合にも,
同じように,フランジ30Aの存在によりサブランナ12に
おける温度分布に対するヒータH1の影響は少なくな
る。
【図1】成形金型装置の一部の断面図である。
【図2】シミュレーション結果を示すグラフである。
11 ホット・ランナ(第1ランナ) 11A ホット・ランナ部分(第1ランナ部分) 12 サブランナ(第2ランナ) 13 クリアランス(空隙) 21 可動側キャビティ・プレート(可動側金型ブロッ
ク) 22 固定側キャビティ・プレート(固定側第1金型ブロ
ック) 23 保持プレート(固定側第2金型ブロック) 30 ホルダ(第2ランナ部材) 30A フランジ(放熱部) 31 チップ(第2ランナ部材) 44 ランナ・ブロック(第1ランナ部材) H1 ヒータ(流量分配調整用温調手段,流量調整用温
調手段) H2 ヒータ(ゲート切れ調整用温調手段)
ク) 22 固定側キャビティ・プレート(固定側第1金型ブロ
ック) 23 保持プレート(固定側第2金型ブロック) 30 ホルダ(第2ランナ部材) 30A フランジ(放熱部) 31 チップ(第2ランナ部材) 44 ランナ・ブロック(第1ランナ部材) H1 ヒータ(流量分配調整用温調手段,流量調整用温
調手段) H2 ヒータ(ゲート切れ調整用温調手段)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/73 B29C 45/26 B29C 45/78
Claims (5)
- 【請求項1】 第1ランナと,一端が第1ランナの末端
につながり他端がキャビティにのぞむゲートとなってい
る第2ランナとが形成され,第1ランナに流量調整用温
調手段が,第2ランナにゲート切れ調整用温調手段がそ
れぞれ設けられ,これらの温調手段が独立して制御され
る成形金型装置において, 第2ランナが形成された第2ランナ部材, 上記第2ランナ部材を収容する固定側第1金型ブロッ
ク, 第2ランナに直線的につながる第1ランナの少なくとも
一部分が形成された第1ランナ部材,および上記第1ラ
ンナ部材を保持する固定側第2金型ブロックを備え, 上記第1金型ブロックと上記第2金型ブロックとが分離
可能な別個の金型ブロックであり, 上記第2ランナ部材と上記第1ランナ部材とは,第2ラ
ンナと第1ランナ部分とが直線的につながっている部分
で分離可能な別個の部材であり,上記第2ランナ部材は
上記第1金型ブロックまたは上記第2金型ブロックのい
ずれか一方に支持され, 上記第2ランナ部材と上記第1ランナ部材とが結合する
部分において,上記第2ランナ部材および上記第1ラン
ナ部材のいずれか一方に,上記第1金型ブロックおよび
上記第2金型ブロックのいずれか一方に接する放熱部が
形成されていることを特徴とする, 成形金型装置。 - 【請求項2】 上記放熱部が第2ランナ部材に形成さ
れ,かつ上記第2金型ブロックに接している,請求項1
に記載の成形金型装置。 - 【請求項3】 上記第1金型ブロックおよび上記第2金
型ブロックが水冷されている,請求項1に記載の成形金
型装置。 - 【請求項4】 上記第1ランナ部材と上記第2ランナ部
材との対向する面の間に空隙が形成されている,請求項
1に記載の成形金型装置。 - 【請求項5】 複数個取り成形金型装置または1個取り
多点ゲート成形金型装置であり,複数の第1ランナが一
つの共通流路から分岐し,複数の第2ランナがそれぞれ
対応する第1ランナにつながり,第1ランナのそれぞれ
に独立して制御可能な流量分配調整用温調手段が設けら
れ,第2ランナのそれぞれに独立して制御可能なゲート
切れ調整用温調手段が設けられている,請求項1に記載
の成形金型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290193U JP2586010Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 成形金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290193U JP2586010Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 成形金型装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0737617U JPH0737617U (ja) | 1995-07-11 |
JP2586010Y2 true JP2586010Y2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=13502718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7290193U Expired - Fee Related JP2586010Y2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 成形金型装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586010Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5374569B2 (ja) * | 2011-11-07 | 2013-12-25 | 日精樹脂工業株式会社 | 射出成形用金型 |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP7290193U patent/JP2586010Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0737617U (ja) | 1995-07-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |