[go: up one dir, main page]

JP2561132B2 - カーペットバツキング用組成物 - Google Patents

カーペットバツキング用組成物

Info

Publication number
JP2561132B2
JP2561132B2 JP63174147A JP17414788A JP2561132B2 JP 2561132 B2 JP2561132 B2 JP 2561132B2 JP 63174147 A JP63174147 A JP 63174147A JP 17414788 A JP17414788 A JP 17414788A JP 2561132 B2 JP2561132 B2 JP 2561132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
composition
copolymer latex
carpet
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63174147A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0226987A (ja
Inventor
芳明 米川
博 蓼沼
宏光 林
哲史 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kao Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp, Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kao Corp
Priority to JP63174147A priority Critical patent/JP2561132B2/ja
Publication of JPH0226987A publication Critical patent/JPH0226987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2561132B2 publication Critical patent/JP2561132B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carpets (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカーペットバッキング用組成物に関し、更に
詳細には弾性を付与する単量体、エチレン系不飽和カル
ボン酸単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を
乳化重合して得られる共重合体ラテックスとアルキルフ
ェノールホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物
と無機充填剤とを含有する耐ブリスター性および経時安
定性が良好なカーペットバッキング用組成物に関する。
〔従来の技術〕 従来、カーペットバッキング用組成物は、共重合体ラ
テックスに無機充填剤および必要に応じて分散剤、老化
安定剤、消泡剤、発泡剤、架橋剤などを添加し、更に増
粘剤によって適度な粘度に調整することによって製造さ
れている。
かかるカーペットバッキング用組成物は、タフテッド
カーペット、編みカーペットあるいはフックカーペット
などのバッキングを施されるカーペットの全てに適用さ
れる。また、その際のバッキング方法としては、例えば
タフテッドカーペットの場合、ポリプロピレン製などの
一次基布にナイロン捲縮糸、ポリエステル捲縮糸などの
タフト糸をタフトして得られる生機の裏面に、カーペッ
トバッキング用組成物を塗布しそのまま熱風乾燥する
か、該組成物を塗布後更にジュート織布、合成繊維不織
布などの二次基布を張り合わせて熱風乾燥することによ
り、タフテッドカーペットとなされる。
従って、カーペットバッキング用組成物の要求特性と
しては、製造工程あるいは製品におけるタフト径の抜糸
強度および一次基布と二次基布との剥離強度が高いこ
と、乾燥工程において乾燥効率が良く、しかも該組成物
の耐ブリスター性(火ぶくれが生起しないこと)などが
必要とされる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のカーペットバッキング用組成物
では、前記要求特性の全ての満たす組成物は残念ながら
見出されてはいない。
特に、近年に至り、カーペット加工製造工程におい
て、生産性を高めるために大型乾燥機(モジュラータイ
プ)を用いて高温、高風量の条件下で乾燥機内のカーペ
ットを走行スピードを速くした乾燥方法が採用されてい
るが、この方法においてブリスターが大きな問題となっ
てきた。
この問題を解決する為、耐ブリスター性の良いカーペ
ットバッキング用組成物が望まれ、その一つとして該組
成物中の固形分濃度を高める方法が提案されているが、
この方法では該組成物の流動性、充填剤の分散性および
粘度安定性などが悪く、充分に前記問題を解決するに至
っていない。また、この方法では、共重合体ラテックス
の高濃度化が必要であり、共重合体ラテックスの製造面
でも問題があった。即ち、前記組成物を高濃度化するた
めには、例えば、該組成物を構成する共重合体ラテック
スの粒子径を大きくし、粘度低下を生起させなければな
らないが、その結果凝固が発生し、重合工程で大きな問
題となる。
また耐ブリスター性を改良する他の方法として、カー
ペットバッキング用組成物に有機ポリシロキサンを配合
する方法(特公昭56−44191号)や、デンプンを配合す
る方法(特開昭54−126242号)が提案されているが、充
分なブリスター防止に至っておらず、またカーペットバ
ッキング用組成物の経時安定性、腐敗等に問題があり、
未だ満足すべきものではない。
本発明はかかる技術的課題を背景になされたもので、
従来に比べ一段と優れた耐ブリスター性と良好な経時安
定性を有するカーペットバッキング用組成物を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は (イ)次の成分(a),(b)および(c)、 (a)脂肪族共役ジエン系単量体、炭素数が2〜10のア
ルキル基を有するアクリル酸エステル、および炭素数が
6〜14のアルキル基を有するメタクリル酸エステルから
選ばれる1種または2種以上の単量体25〜70重量%、 (b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.3〜8重量
%、および (c)(a)および(b)と共重合可能な他の単量体22
〜74.7重量% を乳化重合せしめて得られ、共重合体のガラス転移点が
+30〜−55℃であって、平均粒子径が700〜3000Åであ
る共重合体ラテックス、 (ロ)(イ)成分の固形分100重量部当り0.03〜2.5重量
部のアルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレン
オキシド付加物、および (ハ)無機充填剤 を含有することを特徴とするカーペットバッキング用組
成物を提供するものである。
本発明において、共重合体ラテックス(イ)に使用さ
れる(a)成分である脂肪族共役ジエン系単量体として
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−
ブタジエンなどが挙げられるが、これらの内1,3−ブタ
ジエンが好ましい。炭素数が2〜10のアルキル基を有す
るアクリル酸エステルとしては、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなど
が、また炭素数が6〜14のアルキル基を有するメタクリ
ル酸エステルとしては、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。これらの
脂肪族共役ジエン系単量体、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル単量体は、1種単独で、または2種以
上を併用することができる。
これらの単量体は、得られる共重合体ラテックスに適
度な柔軟性と接着強度を与えるために必須の成分であ
り、その割合は共重合体ラテックスのポリマー構成成分
中25〜70重量%、好ましくは30〜65重量%である。25重
量%未満では柔軟性、接着強度に劣り、一方70重量%を
超えると得られるカーペットが柔軟すぎ、また剥離強度
も低く耐ブリスター性も悪くなる。
また、本発明に用いる(b)エチレン系不飽和カルボ
ン酸単量体としては、例えばイタコン酸、アクリル酸、
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられ
る。これらのエチレン系不飽和カルボン酸単量体は、1
種単独で、または2種以上を併用することもできるが、
アクリル酸とメタクリル酸の適当量の組合わせが好まし
い。エチレン系不飽和カルボン酸単量体(c)の使用量
は0.3〜8重量%、好ましくは0.7〜7.5重量%である。
0.3重量%未満では重合時のラテックスの安定性が悪く
凝固物は生成し易く、また得られるラテックスの機械
的、化学的安定性が悪く、さらに得られるカーペットバ
ッキング用組成物に経時変化が見られ、好ましくない。
一方、8重量%を超えると得られるラテックスの粘度が
高く実用性に欠けるものとなる。
さらに、(c)上記各単量体と共重合可能な他の単量
体としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合
物、酢酸ビニル、アクリルアミド、炭素数1〜5のメタ
クリル酸アルキルエステル、好ましくはメタクリル酸メ
チルなどが挙げられる。
このうち芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニル
トルエン、クロルスチレンなどが挙げられ、特にスチレ
ンが好ましい。さらに、シアン化ビニル化合物として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げ
られ、このうちアクリロニトリルが好ましい。これら他
の単量体は、1種単独でも、または2種以上を併用する
こともできる。特に、他の単量体として、メタクリル酸
メチルを使用して共重合させる場合には、重合安定性を
著しく向上させることができるので好適である。
これら(c)他の単量体の使用量は、共重合体ラテッ
クス原料中22〜74.4重量%、好ましくは25〜70重量%で
ある。22重量%未満のラテックスを使用したカーペット
バッキング用組成物では得られるカーペットの風合が柔
らかくなりすぎ、一方74.7重量%を超えると逆に硬くな
りすぎ、取扱い施工上に支障があり、またカーペットの
主要物性である抜糸強度、二次基布との剥離精度が劣
る。又耐ブリスター性も悪い。
本発明は、上記各単量体(a),(b)および(c)
を乳化重合してまず共重合体ラテックス(A)を得るも
のであるが、ここで、乳化剤としては、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジ
フェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、琥珀酸ジア
ルキルエステルスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系
乳化剤、あるいはポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどの
ノニオン系乳化剤の1種または2種以上を用いることが
できる。本発明の効果を著しく発揮できる乳化剤は、ア
ニオン系乳化剤であり、特にジフェニルエーテルジスル
ホン酸ナトリウムが好適である。
乳化剤の使用量は、通常、単量体の総重量に対して
(以下同様)0.2〜4.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量
%である。乳化剤の使用量が少なすぎると凝固物を発生
するなど、重合安定性が悪くなり、一方、使用量が多す
ぎると共重合体ラテックスの平均粒子径が小さくなり、
カーペットバッキング用組成物の製造に際して後記する
充填剤の分散性が悪くなり、配合後に粘度の経時変化を
生じる。
また前記重合反応における重合度を低下させ、ほぼ理
想的な連鎖移動反応を起させるために用いられる連鎖移
動剤としては、t−ドデシルメルカプタン、オクチルメ
ルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、t−ヘキシルメルカプタン、n−ヘキシ
ルメルカプタンなどのメルカプタン類、四塩化炭素、臭
化エチレンなどのハロゲン系化合物が、通常、0〜5.0
重量%使用される。
さらに、重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫
酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開
始剤、クメンハイドロパーオキサイド、イソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロ
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機
酸化物、過酸化水素などが挙げられるが、特にクメンハ
イドロパーオキサイドを使用すると本発明の目的とする
乾燥効率の優れた共重合体ラテックスが得られる。かか
る重合開始剤の使用量は、好ましくは0.03〜2.5重量
%、特に好ましくは0.05〜2.0重量%である。
なお、乳化重合を促進させるために、例えばピロ重亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリ
ウム、硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒド、ナ
トリウムスルホキシレート、L−アスコルビン酸、亜硫
酸水素ナトリウムなどの還元剤、グリシン、アラニン、
エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキレート剤を
併用することもできる。
乳化重合は、前記乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤な
どのほかに、必要に応じて各種電解質、pH調整剤などを
併用し、例えば、前記単量体(a)〜(c)100重量部
に対して水100〜300重量部と前記乳化剤、連鎖移動剤、
重合開始剤などを前記範囲内の量で使用し、重合温度5
〜80℃、好ましくは30〜50℃、重合時間15〜30時間の重
合条件下で、得られる共重合体ラテックス中の平均粒子
系が700〜3000Å、好ましくは750〜2800Åになるように
行われる。得られる平均粒子径が700Å未満では耐ブリ
スター性が悪く、またカーペットバッキング用組成物の
粘度に経時変化が見られる。一方、3000Åを超えると後
述する増粘剤を多量に使用する必要が生じ、価格面で好
ましくない。またカーペットバッキング用組成物の流動
性が低下し作業性が悪くなる。
乳化重合する際の各単量体(a)〜(c)の添加方法
は、特に制限されるものではなく、一括添加法、連続添
加法あるいは分割添加法などの任意の方法が採用され
る。
得られる共重合体ラテックスの重合添加率は99.0%以
上であることが好ましい。
なお、共重合体ラテックスの平均粒子径は、該共重合
体ラテックスをオスミウム酸で処理した後、倍率30,000
倍の電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子径を測定し
て数平均することにより求められる。
また、共重合体ラテックスのゲル含量は50〜99重量
%、特に55〜98重量%が好ましい。ゲル含量が50重量%
未満では得られるカーペットバッキング用組成物の耐ブ
リスター性が悪く、またカーペットの一次基布と二次基
布の剥離強度が弱くなる。一方99重量%を超えるとカー
ペットの風合が硬くなり、施工性も悪くなる。ここでゲ
ル含量とは、トルエン不溶分、即ちpH8〜9に調整され
た該ラテックスをガラス板上で乾燥して厚さ0.3mmのフ
ィルムとし、その約0.3gを精秤し、ラテックス固形分量
としトルエン100mlに入れて、24時間室温で放置後、120
メッシュの金網で濾過し、金網上に残ったものを乾燥し
て秤量した値をラテックス固形分量で除した重量%であ
る。
なお、かかるゲル含量の調整は、分子量調整剤である
連鎖移動剤の種類、量を選ぶことによって容易に実施す
ることができる。例えば、連鎖移動剤としてハロゲン系
化合物である四塩化炭素あるいは臭化メチルを使用する
場合には、その使用量は2〜5重量%、メルカプタン類
として例えばt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシル
カプタンを使用する場合にはその使用量は0.05〜2重量
%である。その他のゲル含量の調整方法としては、重合
時の開始剤量、重合開始温度などがあり、これらを組み
合わせて目的とするラテックスを得ることができる。
更に、本発明に使用する共重合体ラテックス(イ)を
構成する共重合体のガラス転移温度(Tg)は、+30℃〜
−55℃、好ましくは+25℃〜−50℃である。
共重合体ラテックス(イ)を構成する共重合体のガラ
ス転移温度が前記範囲内にあると、風合、カーペットの
施工性、剥離強度、抜糸強度及び本発明の目的とする耐
ブリスター性が良好なカーペットが得られる。
ここで、ガラス転移温度(Tg)とは、下記式より計算
された値である。
Wa:共重合体(イ)中の単量体(a)の重量分率 Wb:共重合体(イ)中の単量体(b)の重量分率 Wc:共重合体(イ)中の単量体(c)の重量分率 Tg(a):単量体(a)の単独重合体のTgを絶対温度で
表した値 Tg(b):単量体(b)の単独重合体のTgを絶対温度で
表した値 Tg(c):単量体(c)の単独重合体のTgを絶対温度で
表した値 Tg(イ):共重合体(イ)のTgを絶対温度で表した値 また、各種の単独重合体のTgとしては、例えばポリ1,
3−ブタジエン=183゜K、ポリスチレン=373゜K、ポリ
メタクリル酸メチル=378゜K、ポリメタルリル酸=501
゜K、ポリイタコン酸=553゜K、アクリル酸2−エチル
ヘキシル=203゜Kである。
本発明において、アルキルフェノールホルマリン縮合
物のアルキレンオキシド付加物(ロ)としては、例えば
下記の一般式(I)〜(IV)で示される化合物が挙げら
れる。
〔式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数6〜12のア
ルキル基を示し、a,bは整数、好ましくは3〜200の整数
を示し、nは平均縮合度、好ましくは2〜20の平均縮合
度を示す。尚、ここに縮合度とは、縮合物におけるアル
キルフェノールの数をいう。EOはエチレンオキシド基を
示し、POはプロピレンオキシド基を示す〕 上記化合物中、付加するアルキレンオキシドは1種で
も2種以上でもよく、二種以上を付加する場合には、そ
の付加の順序について特に制限するものではない。例え
ば同種のアルキレンオキシドがくり返し付加し、次いで
他種のアルキレンオキシドがくり返し付加したものであ
ってもよい。上記式(I)〜(IV)の化合物の中で、式
(I)および(II)の化合物、特に式(I)の化合物が
好ましい。さらに好ましい化合物の具体例として下記の
化合物が挙げられる。
アルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレンオ
キシド付加物(ロ)の使用量は、共重合体ラテックスの
固形分100重量部に対して0.03〜2.5重量部、好ましくは
0.05〜2.0重量部である。0.03重量部未満では、目標と
する耐ブリスター性が得られない。一方2.5重量部を超
えると組成物の経時的安定性が悪くなる。
本発明に使用される無機充填剤(ハ)としては、例え
ば炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、クレイ、硫酸バリウム、ケイ酸、ケイ酸塩、酸
化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどを挙
げることができるが、これらに限定されるものではな
い。これらの充填剤は、1種単独でも、または2種以上
を併用することもできる。
なお、前記共重合体ラテックスと充填剤との使用割合
は、特に限定されないが、通常共重合体ラテックス100
重量部(固形分)に対して充填剤が50〜800重量部、好
ましくは150〜700重量部程度である。
このようにして得られた本発明のカーペットバッキン
グ用組成物の粘度は、通常、20,000〜40,000cps、好ま
しくは25,000〜35,000cps、またその固形分濃度が55〜8
5重量%、好ましくは60〜80重量%になるように、増粘
剤と水とで調整される。
以上のように、本発明のカーペットバッキング用組成
物は、共重合体ラテックス、特定のアルキルホルマリン
縮合物のエチレンオキシド、及びプロピレンオキシド付
加物および充填剤を主成分とするが、必要に応じてさら
に分散剤、消泡剤、架橋剤、発泡剤、着色剤、難燃剤、
防腐剤、老化防止剤、安定剤、加硫促進剤、帯電防止
剤、pH調整剤などを加えることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中における部および%は特に断らないかぎ
り、重量基準である。
実施例中の耐ブリスター性試験の方法は下記の通りで
ある。
すなわち、ポリプロピレン製の一次基布にナイロン捲
縮糸をタフトしてなる生機に固形分濃度73%のバッキン
グ用組成物を1.5Kg(wet量)/m2塗布し、次いで二次基
布として7オンスジュートを圧着して貼り合わせ、温度
180℃の熱風乾燥機中にいれて乾燥中に生じるブリスタ
ー(火ぶくれ)を目視により観察し判定した。判定は、
1〜5級の等級で行なった。1級はブリスターが全く発
生しなかったものであり、5級はブリスターが全面に発
生したものである。
実施例1〜6、比較例1〜11 (1)第1表に示す種々の仕込み組成の単量体100部、
乳化剤、連鎖移動剤および重合開始剤のほかに、L−ア
スコルビン酸0.07部、硫酸第一鉄0.005部、エチレンジ
アミン四酢酸ナトリウム0.01部および水200部を内容積1
00のステンレス製反応器に仕込み、重合温度35〜60℃
で20時間撹拌して重合を行ない、共重合体ラテックスA
〜Kを得た。重合は一括仕込みで行なったが、得られた
ラテックスの重合転化率はいずれも99.0%以上で、重合
安定性はラテックスGを除いて良好であり、凝固物はほ
とんどなかった。
第1表に得られた共重合体ラテックスの重合率および
平均粒子径、ゲル含量、Tgを併せて示した。なお、平均
粒子径、ゲル含量、Tgは前記の方法に従って測定した値
である。
(2)カーペットバッキング用組成物の調製と耐ブリス
ター性試験 次に、このようにして得られた共重合体ラテックスA
〜K100重量部(固形分)に対し、第2表に示す組成の配
合物のほか、ピロリン酸カリウム0.8重量部、ポリオキ
シエチレンノニルフェノールエーテル1.5重量部、スチ
レン化フェノール1.0重量部を配合し、(但し充填剤で
ある重質炭酸カルシウムは最後に添加した)、充分に分
散後、粘度が約25,000〜30,000cps(ブルックフィール
ド粘度計、BM型No.4を使用し、6rpmの条件下で測定)に
なるように増粘剤と水とで調整してカーペットバッキン
グ用組成物を調製し、カーペットの耐ブリスター性試験
を行なった。
第2表にその結果を示す。
第2表の結果より、本発明の共重合体ラテックスを使
用した実施例1〜6の組成物は、カーペット乾燥工程で
の耐ブリスター性および組成物の経時安定性が良好であ
る。
これに対して、比較例1,2は単量体仕込み組成中の脂
肪族共役ジエン系単量体であるブタジエン量を本発明の
範囲外とした場合であり、比較例3はTgを本発明の範囲
外とした場合であり、比較例4,5は単量体であるエチレ
ン系不飽和カルボン酸量を本発明の範囲外とした場合で
あり、比較例6,7は共重合体ラテックス粒子径を本発明
の範囲外とした場合であるが、いずれも耐ブリスター性
が悪い。又比較例4,5においては組成物の粘度経時安定
性も悪い。
比較例8,9は本発明の共重合体ラテックスを使用して
いるが、アルキルフェノールホルマリン縮合物のエチレ
ンオキシド及びプロピレンオキシドの添加量を本発明の
範囲外とした場合であるが、該添加量が少ない比較例8
は耐ブリスター性が悪く、該添加量が多い比較例9は耐
ブリスター性は良好であるが、組成物の粘度経時安定性
が悪い。比較例10,11は成分(ロ)が本発明の範囲外で
有機ポリシロキサン化合物を配合した場合であり、耐ブ
リスター性は目標に達せず、又組成物の粘度経時安定性
が悪い。比較例12,13は安定性は良好であるが、耐ブリ
スター性が劣る。
〔発明の効果〕 本発明のカーペットバッキング組成物は、従来のもの
に比べて、耐ブリスター性、粘度経時安定性が良好とな
り、その結果カーペット乾燥時の走行スピードを速くす
ることが可能となり、生産性を高めるシステム、すなわ
ち大型乾燥機を用いた、高温、大風量による乾燥システ
ムに適したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏光 和歌山県和歌山市西浜1450 花王水軒社 宅415号 (72)発明者 丸山 哲史 愛知県名古屋市千種区観月町1―81 グ レイス観月203号

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)次の成分(a),(b)および
    (c)、 (a)脂肪族共役ジエン系単量体、炭素数が2〜10のア
    ルキル基を有するアクリル酸エステル、および炭素数が
    6〜14のアルキル基を有するメタクリル酸エステルから
    選ばれる1種または2種以上の単量体25〜70重量%、 (b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.3〜8重量
    %、および (c)(a)および(b)と共重合可能な他の単量体22
    〜74.7重量% を乳化重合せしめて得られ、共重合体のガラス転移点が
    +30〜−55℃であって、平均粒子径が700〜3000Åであ
    る共重合体ラテックス、 (ロ)(イ)成分の固形分100重量部当り0.03〜2.5重量
    部のアルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレン
    オキシド付加物、および (ハ)無機充填剤 を含有することを特徴とするカーペットバッキング用組
    成物。
JP63174147A 1988-07-13 1988-07-13 カーペットバツキング用組成物 Expired - Fee Related JP2561132B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63174147A JP2561132B2 (ja) 1988-07-13 1988-07-13 カーペットバツキング用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63174147A JP2561132B2 (ja) 1988-07-13 1988-07-13 カーペットバツキング用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0226987A JPH0226987A (ja) 1990-01-29
JP2561132B2 true JP2561132B2 (ja) 1996-12-04

Family

ID=15973496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63174147A Expired - Fee Related JP2561132B2 (ja) 1988-07-13 1988-07-13 カーペットバツキング用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2561132B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0575988A (ja) * 1991-02-08 1993-03-26 Canon Inc 通信装置
AU7106294A (en) * 1993-06-16 1995-01-03 Abraham, Carmela R System and method for transmitting video material

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0226987A (ja) 1990-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4478217B2 (ja) 乳化重合により共役ジエンをベースとしたラテツクスを製造する方法
PH26674A (en) Multiple phase synthetic resin dispersion
US3859384A (en) Multiphase acrylic modifiers for vinyl halide polymers
JP2002501101A (ja) 水性床用接着剤のためのポリマー組成物
EP0315490B1 (en) Matte thermoplastic resin composition
JP2561132B2 (ja) カーペットバツキング用組成物
JPH0689179B2 (ja) 共重合体ラテツクス組成物
US3988393A (en) Rigid plastic admixed with crosslinked acrylate/vinyl chloride interpolymer
JPH0772390B2 (ja) カーペットバッキング用組成物
JP2676931B2 (ja) ラテックス組成物
JP2571424B2 (ja) カーペットの製造方法
JPS62110987A (ja) カ−ペツトバツキング用組成物
US6007893A (en) Textile latex
JP3936789B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法および該共重合体ラテックスを含有するカーペットバッキング剤組成物
US3097180A (en) Heat treatment of a blend of butadieneacrylonitrile copolymer and vinyl chloride polymer latices and resulting coalesced latex product
JPH086077B2 (ja) カーペットバッキング剤
JP2879122B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法
JP3486789B2 (ja) カーペットバッキング剤用共重合体ラテックス
JPS63270872A (ja) カ−ペツトバツキング用組成物
WO2003027157A1 (en) Improved carpet backing latex
JP2576059B2 (ja) 共重合体ラテツクスの製造方法
JPH024714B2 (ja)
US4486569A (en) Polyvinyl chloride composition
JP2521431B2 (ja) カ−ペツト用バツキング剤の製造方法
JPH0215561B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees