JP2553649B2 - クラッド高融点金属線の製造方法 - Google Patents
クラッド高融点金属線の製造方法Info
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- JP2553649B2 JP2553649B2 JP63191863A JP19186388A JP2553649B2 JP 2553649 B2 JP2553649 B2 JP 2553649B2 JP 63191863 A JP63191863 A JP 63191863A JP 19186388 A JP19186388 A JP 19186388A JP 2553649 B2 JP2553649 B2 JP 2553649B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種電子材料や構造部品等に用いられるクラ
ッド高融点金属線の製造方法に関する。
ッド高融点金属線の製造方法に関する。
いわゆるクラッド線は、芯線の表面にクラッドしよう
とする金属を被せ、必要に応じて線引き等の加工をする
ことにより製造されるが、芯線がタングステンやモリブ
デン等の高融点金属は、線引き時に表面のクラッド金属
部分のみが加工されて伸び、最終的に破断する問題があ
った。
とする金属を被せ、必要に応じて線引き等の加工をする
ことにより製造されるが、芯線がタングステンやモリブ
デン等の高融点金属は、線引き時に表面のクラッド金属
部分のみが加工されて伸び、最終的に破断する問題があ
った。
本発明は、前記問題点を解消する高融点金属のクラッ
ド線の製造方法を提供することを目的とする。
ド線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、クラッド線の製造方法について種々実験の
結果完成されたもので、高融点金属、例えばタングステ
ン等にクラッド金属を被せた後、更にクラッド金属の表
面に前記高融点金属と塑性が類似する金属を被せて線引
きすることにより前記問題点を解決した。
結果完成されたもので、高融点金属、例えばタングステ
ン等にクラッド金属を被せた後、更にクラッド金属の表
面に前記高融点金属と塑性が類似する金属を被せて線引
きすることにより前記問題点を解決した。
本発明の製造方法によれば、高融点金属とクラッド金
属の硬度、延性が著しく異なる場合もクラッド金属のみ
が伸びて、破断するようなことはなく、均質で厚さが均
一なクラッド金属層を有するように加工することができ
る。クラッド金属の表面を被せる金属は芯線である高融
点金属と機械的特性、特に塑性の類似するものを用いる
必要がある。芯線がタングステンまたはモリブデンの場
合はモリブデンを用いると良い。線引きは一般的に行わ
れている方法でよく、特別の条件は必要としない。線引
き後はクラッド金属の表面を被覆した金属は化学的方
法、電気化学的方法(電気分解)や機械加工等により除
去すればよい。
属の硬度、延性が著しく異なる場合もクラッド金属のみ
が伸びて、破断するようなことはなく、均質で厚さが均
一なクラッド金属層を有するように加工することができ
る。クラッド金属の表面を被せる金属は芯線である高融
点金属と機械的特性、特に塑性の類似するものを用いる
必要がある。芯線がタングステンまたはモリブデンの場
合はモリブデンを用いると良い。線引きは一般的に行わ
れている方法でよく、特別の条件は必要としない。線引
き後はクラッド金属の表面を被覆した金属は化学的方
法、電気化学的方法(電気分解)や機械加工等により除
去すればよい。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕 外径1.5mmのタングステン棒に外径3.6mm、内径1.6mm
の銅のパイプを被せ、更にその外側に外径4.9mm、内径
4.2mmのモリブデンパイプを被せて線引きした。線引き
はWC−Co系超硬合金製の線引きダイスで行った。線引き
時の潤滑剤としてグラファイトを用いた。線引き温度
(ダイス温度)は400〜500℃とした。線引き1パス当た
りの断面減少率は約10%とし、ダイスを換えながら細線
まで加工した。線引き途中、モリブデンの外径が約4mm
になったときから、銅およびタングステンの径の減少が
観察された。線引き加工時のモリブデン外径に対する銅
ならびにタングステンの外径の関係を第1図に示す。図
からわかるように銅、タングステンともに均一に加工さ
れ、クラッド層は均質で層厚も均一となった。線引き
後、外側のモリブデンは苛性ソーダ浴中で電解除去し
た。得られた銅クラッドタングステン線は表面が滑らか
で、銅の剥離やクラックは観察されなかった。
の銅のパイプを被せ、更にその外側に外径4.9mm、内径
4.2mmのモリブデンパイプを被せて線引きした。線引き
はWC−Co系超硬合金製の線引きダイスで行った。線引き
時の潤滑剤としてグラファイトを用いた。線引き温度
(ダイス温度)は400〜500℃とした。線引き1パス当た
りの断面減少率は約10%とし、ダイスを換えながら細線
まで加工した。線引き途中、モリブデンの外径が約4mm
になったときから、銅およびタングステンの径の減少が
観察された。線引き加工時のモリブデン外径に対する銅
ならびにタングステンの外径の関係を第1図に示す。図
からわかるように銅、タングステンともに均一に加工さ
れ、クラッド層は均質で層厚も均一となった。線引き
後、外側のモリブデンは苛性ソーダ浴中で電解除去し
た。得られた銅クラッドタングステン線は表面が滑らか
で、銅の剥離やクラックは観察されなかった。
比較として従来の方法によりタングステン棒に銅のパ
イプを被せたままで線引きしたものは、線引き数パスで
表面の銅が破れて線引きすることができなかった。
イプを被せたままで線引きしたものは、線引き数パスで
表面の銅が破れて線引きすることができなかった。
この結果をみても本発明の方法を用いると、クラッド
高融点金属の製造において、クラッド層が線引きにより
剥がれたり、亀裂が入ったりすることがなく、従来の方
法より優れていることがわかる。
高融点金属の製造において、クラッド層が線引きにより
剥がれたり、亀裂が入ったりすることがなく、従来の方
法より優れていることがわかる。
〔実施例2〕 外径2.0mmのタングステン棒に外径3.0mm、内径3.0mm
のインコネル製のパイプを被せ、更にその外側に外径5.
9mm、内径4.8mmのモリブデンパイプを被せ、実施例1と
同様に線引きした。そしてモリブデン外径1.4mmまで加
工した後、外側のモリブデンを機械的に除去して、本発
明の製造方法を用いたインコネルクラッドタングステン
線を作製した。
のインコネル製のパイプを被せ、更にその外側に外径5.
9mm、内径4.8mmのモリブデンパイプを被せ、実施例1と
同様に線引きした。そしてモリブデン外径1.4mmまで加
工した後、外側のモリブデンを機械的に除去して、本発
明の製造方法を用いたインコネルクラッドタングステン
線を作製した。
インコネルクラッドタングステン線の外径は1.02mmで
クラッド層の厚さは約0.17mmであった。
クラッド層の厚さは約0.17mmであった。
この場合にも、第1図で示したと同様にインコネル、
タングステンともに均一に加工された。そして得られた
インコネルクラッドタングステン線は、インコネルクラ
ッド層が滑らかでクラッド層の剥がれやクラックはなか
った。
タングステンともに均一に加工された。そして得られた
インコネルクラッドタングステン線は、インコネルクラ
ッド層が滑らかでクラッド層の剥がれやクラックはなか
った。
これに対して、比較のため従来の方法で線引きして作
成したものは、線引き途中でインコネルクラッド層が破
れてしまった。
成したものは、線引き途中でインコネルクラッド層が破
れてしまった。
インコネルクラッドタングステン線についても本発明
の方法を用いると、クラッド層が線引きにより剥がれた
り亀裂が入ったりすることがなく、従来の方法より優れ
ていることがわかる。
の方法を用いると、クラッド層が線引きにより剥がれた
り亀裂が入ったりすることがなく、従来の方法より優れ
ていることがわかる。
〔実施例3〕 外径1.9mmのモリブデン棒に外径3.0mm、内径2.0mmの
ステンレスパイプを被せ、更にその外側に外径5.9mm、
内径4.8mmのモリブデンパイプを被せて線引きした。線
引き時の加工温度(ダイス温度)は300〜400℃とした。
外側のモリブデン外径が1.4mmになるまで加工した後、
外側のモリブデンを機械的に除去して本発明の製造方法
を用いたステンレスクラッドモリブデン線を得た。ステ
ンレスクラッドモリブデン線の外径は1.0mmであり、ス
テンレスクラッド層の厚さは約0.19mmであった。
ステンレスパイプを被せ、更にその外側に外径5.9mm、
内径4.8mmのモリブデンパイプを被せて線引きした。線
引き時の加工温度(ダイス温度)は300〜400℃とした。
外側のモリブデン外径が1.4mmになるまで加工した後、
外側のモリブデンを機械的に除去して本発明の製造方法
を用いたステンレスクラッドモリブデン線を得た。ステ
ンレスクラッドモリブデン線の外径は1.0mmであり、ス
テンレスクラッド層の厚さは約0.19mmであった。
この場合にも、外側のモリブデン層の外径に対するス
テンレスならびにモリブデン芯線の外径の関係は第1図
で示したのと同様の傾向にあった。ステンレスクラッド
層、モリブデン芯線ともに均一に加工された。
テンレスならびにモリブデン芯線の外径の関係は第1図
で示したのと同様の傾向にあった。ステンレスクラッド
層、モリブデン芯線ともに均一に加工された。
これに対して従来の方法でステンレスクラッドモリブ
デン線を作成した時は、ステンレスクラッド層が破れた
り、剥がれたりした。
デン線を作成した時は、ステンレスクラッド層が破れた
り、剥がれたりした。
ステンレスクラッドモリブデン線についても、本発明
の方法を用いると、クラッド線が線引きにより剥がれた
り亀裂が入ったりすることがなく、従来の方法より優れ
ていることがわかる。
の方法を用いると、クラッド線が線引きにより剥がれた
り亀裂が入ったりすることがなく、従来の方法より優れ
ていることがわかる。
以上、芯線として高融点金属のうち塑性が最も低くて
加工がむずかしいタングステンと、塑性が中程度なモリ
ブデンを例にあげて説明したが、塑性が低いクロムにつ
いてもタングステンと同様、本発明の方法を用いて、ク
ラッド層が線引きにより剥がれたり亀裂が入ったりする
ことなく加工することができる。また、塑性が大きいニ
オブやタンタルについては、タングステンと比べて加工
が容易であり、クラッド線を前記と同様、線引きにより
クラッド層が剥がれたり亀裂が入ったりすることなく加
工することができる。
加工がむずかしいタングステンと、塑性が中程度なモリ
ブデンを例にあげて説明したが、塑性が低いクロムにつ
いてもタングステンと同様、本発明の方法を用いて、ク
ラッド層が線引きにより剥がれたり亀裂が入ったりする
ことなく加工することができる。また、塑性が大きいニ
オブやタンタルについては、タングステンと比べて加工
が容易であり、クラッド線を前記と同様、線引きにより
クラッド層が剥がれたり亀裂が入ったりすることなく加
工することができる。
本発明の方法によれば、クラッド金属層が破れたり剥
がれたりすることなく、クラッド高融点金属線を製造す
ることができる。
がれたりすることなく、クラッド高融点金属線を製造す
ることができる。
また、クラッド金属が加工雰囲気により脆化しやすい
金属のような場合は、クラッド金属が直接雰囲気に触れ
ることがなく脆化を防ぐことができる。
金属のような場合は、クラッド金属が直接雰囲気に触れ
ることがなく脆化を防ぐことができる。
第1図は銅クラッドタングステン線の線引き途中の径の
変化を示したものである。
変化を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−25216(JP,A) 特開 平2−4931(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】クラッド金属で高融点金属線に被覆してな
るいわゆるクラッド高融点金属線の製造方法において、
高融点金属線にクラッド金属を被覆した後、クラッド金
属の表面に更に前記高融点金属線と類似塑性の金属を被
覆して線引き加工をすることを特徴とするクラッド高融
点金属線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63191863A JP2553649B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | クラッド高融点金属線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63191863A JP2553649B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | クラッド高融点金属線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0241713A JPH0241713A (ja) | 1990-02-09 |
JP2553649B2 true JP2553649B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=16281748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63191863A Expired - Lifetime JP2553649B2 (ja) | 1988-07-29 | 1988-07-29 | クラッド高融点金属線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2553649B2 (ja) |
-
1988
- 1988-07-29 JP JP63191863A patent/JP2553649B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0241713A (ja) | 1990-02-09 |
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