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JP2551115B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

塗料用組成物

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JP2551115B2
JP2551115B2 JP63210807A JP21080788A JP2551115B2 JP 2551115 B2 JP2551115 B2 JP 2551115B2 JP 63210807 A JP63210807 A JP 63210807A JP 21080788 A JP21080788 A JP 21080788A JP 2551115 B2 JP2551115 B2 JP 2551115B2
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信幸 宮崎
正夫 鵜木
誠二 宗像
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐候性に優れたフッ素樹脂塗料用組成物に
関する。
[従来の技術] 従来、耐候性に優れた塗膜を与える塗料用組成物とし
て溶剤可溶性の水酸基含有含フッ素共重合体を必須成分
として含む塗料用組成物が知られている。たとえば、特
開昭57-34107号公報、特開昭58-136662号公報などに、
塗料用組成物の必須成分となる溶剤可溶性の含フッ素共
重合体および含フッ素共重合体を含有する被覆組成物が
記載されている。
[発明の解決しようとする問題点] 従来の耐候性の優れた塗膜は、風雨にさらされた時な
ど、雨水、泥水などに含まれる汚れが、塗膜表面に斑点
状あるいはすじ状に残り、外観が損なわれる。また、こ
の汚れは簡単な水拭きでは容易に除去されない、などの
問題点が指摘されている。一方、親水性のアクリル樹脂
で塗膜を形成することにより上記汚れの問題を解消する
方法も知られているが、この塗膜は耐水性、耐候性が著
しく悪いという問題点があった。
本発明は、耐候性に優れ、風雨により外観が損なわれ
ない塗膜を与える、塗料用組成物を提供しようとするも
のである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、下記含フッ素共重合体(A)および含フッ素共重合
体(B)を含む塗料用組成物である。
(A)炭素数2〜3のフルオロオレフィンに基づくフッ
素含有量が10重量%以上である含フッ素共重合体 (B)アミド基、ポリエチレングリコール鎖、スルホン
酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、カル
ボン酸塩基、第4アンモニウム塩基およびアミン塩基か
ら選ばれる親水性基を有する単量体および炭素数3以上
のポリフルオロアルキル基を有する単量体が共重合され
た含フッ素共重合体 本発明において、フルオロオレフィンに基づくフッ素
含有量が10重量%以上である含フッ素共重合体(A)と
しては、フルオロオレフィンおよびこれと共重合可能な
単量体の共重合体が採用される。含フッ素共重合体
(A)としては、有機溶剤または水に溶解性または分散
性のものが塗装性の面から好ましく採用される。好まし
くはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキ
サフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレンなど
の炭素数2あるいは3のフルオロオレフィンとビニルエ
ーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエス
テル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種
の単量体との共重合体が採用される。フルオロオレフィ
ンの共重合割合があまりに少ないと、耐候性塗料として
充分に優れた耐候性が発揮されない。フルオロオレフィ
ンの共重合割合は、共重合体中フルオロオレフィンに基
づくフッ素含有量が10重量%になる様にすることが好ま
しい。また、フルオロオレフィンの共重合割合があまり
に多くなると、溶剤への溶解性や、後述する含フッ素共
重合体(B)との相溶性が低下するため好ましくない。
好ましくは、フルオロオレフィンが、30〜70モル%の割
合で共重合した含フッ素共重合体である。また、含フッ
素共重合体(A)はフルオロオレフィンの他に上述の如
き化合物が共重合されていることが溶剤に対する溶解性
などの面から好ましい。特にビニルエーテル、ビニルエ
ステル、アリルエーテル、アリルエステルがフルオロオ
レフィンとの共重合性が優れる点から好ましい。特に、
炭素数1〜10程度の直鎖状、分岐状あるいは脂環状のア
ルキル基を有するアルキルビニルエーテル、アルキルビ
ニルエステル、アルキルアリルエーテル、アルキルアリ
ルエステルが好ましい。
また、含フッ素共重合体(A)は、上記の如き共重合
成分の他に、硬化反応性の部位を有していることが、よ
り強靱な塗膜が得られることから好ましい。この硬化反
応性部位としては、イソシアネート系硬化剤やアミノプ
ラスト系硬化剤などと反応し得る活性水素含有基例えば
水酸基、アミノ基、酸アミド基、カルボン酸基などや、
エポキシ基、ハロゲン、二重結合、加水分解性シリル基
など例示される。この様な硬化反応性部位の導入方法
は、硬化反応性部位を有する単量体例えば、ヒドロキシ
アルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエ
ーテル、グリシジルビニルエーテル、アクリル酸などを
共重合せしめる方法、あるいは共重合体を変性せしめる
ことにより硬化反応性部位を導入する、例えば、水酸基
またはエポキシ基に、多価カルボン酸無水物を反応せし
めてカルボン酸基を導入する、イソシアネートアルキル
アクリル酸などを反応せしめて二重結合を導入するなど
の方法が例示される。硬化反応性部位を有する共重合単
位は、共重合体中5〜20モル%であることが好ましい。
特に、硬化反応性部位を有する単量体の全単量体に対す
る割合が5〜20モル%となるものが好ましい。
本発明の組成物は、炭素数3以上のポリフルオロアル
キル基を有する単量体および親水性基含有単量体が共重
合した含フッ素共重合体(B)を含んでいることが重要
である。ここで、炭素数3以上のポリフルオロアルキル
基を有する単量体としては通常は、炭素数3〜18個程度
好ましくは3〜10個のポリフルオロアルキル基、特に好
ましくはパーフルオロアルキル基を有する単量体が採用
され、例えば下記のアクリレート又はメタクリレートな
どの不飽和エステル類が例示され得る。
CF3(CF2)4CH2OCOC(CH3)=CH2 CF3(CF2)6(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 CF3(CF2)6COOCH=CH2 CF3(CF2)7CH2CH2OCOCH=CH2 CF3(CF2)7SO2N(C3H7)(CH2)2OCOCH=CH2 CF3(CF2)7(CH2)4OCOCH=CH2 CF3(CF2)7SO2N(CH3)(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 CF3(CF2)7SO2N(C2H5)(CH2)2OCOCH=CH2 CF3(CF2)7CONH(CH2)2OCOCH=CH2 CF3(CF2)8(CH2)2OCOCH=CH2 CF3(CF2)8(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 CF3(CF2)8CONH(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 H(CF2)10CH2OCOCH=CH2 CF2Cl(CF2)10CH2OCOC(CH3)=CH2 本発明においては、ポリフルオロアルキル基を有する
単量体として、炭素数3〜18個、好ましくは3〜10個の
ポリフルオロアルキル基、特に好ましくはパーフルオロ
アルキル基を有するビニルエーテルを採用することもで
きる。例えば、下記の如きポリフルオロアルキル基含有
アルキルビニルエーテルが例示され得る。
CF3(CF2)5CH2CH2OCH2CH2OCH=CH2 CF3(CF2)7CH2CH2OCH=CH2 CF3(CF2)5CH2CH2OCH=CH2 当然のことであるが、ポリフルオロアルキル基を有す
る単量体として、 のごとく硬化反応性部位を与える官能基をも併有する単
量体を採用することもできる。
本発明において、親水性基含有単量体としては、アミ
ド基、ポリエチレングリコール鎖、スルホン酸塩基、硫
酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、カルボン酸塩
基、第4アンモニウム塩基およびアミン塩基から選ばれ
る親水性基を有するアクリル、メタアクリル、ビニル、
アリル化合物などが採用される。特に多フッ素化炭素鎖
含有単量体との共重合性の面から、アクリル、メタアク
リルまたはビニル化合物が好ましく採用される。また、
親水性基としては、アミド基またはポリエチレングリコ
ール鎖が塗膜に悪い影響を与えにくいため、好ましく採
用される。
具体的には、ポリエチレングリコールメタアクリレー
ト、ポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポ
リエチレングリコールメタアクリレート、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレートなどのポリエチレング
リコール鎖含有化合物や、アクリルアミド、メタアクリ
ルアミド、N−ビニル−ラクタム化合物などのアミド基
含有化合物などが挙げられる。ここで、ポリエチレング
リコール鎖としては、−CH2CH2O−で表わされる繰返し
単位が、3〜20程度含まれるものが好ましく採用され
る。また、N−ビニル−ラクタム化合物は、 なる原子団を環内に含む有機環式化合物であり、具体的
には、N−ビニル−β−プロピオラクタム、N−ビニル
−2−ピロリドン、N−ビニル−γ−バレロラクタム、
N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロ
ラクタム、N−ビニル−ヘプトラクタムなどが例示され
る。ただし、あまりに環の大きなものは親水性が発揮さ
れず好ましくない。好ましくは、7員環以下のN−ビニ
ル−ラクタム化合物が好ましい。特に安定性に優れる点
から、N−ビニル−2−ピロリドンが好ましく採用され
る。
また、ポリフルオロアルキル基を有する単量体および
親水性基含有単量体の共重合割合は、ポリフルオロアル
キル基を有する単量体が1〜30重量%、好ましくは3〜
10重量%の割合で共重合され、親水性基含有単量体が50
重量%以上の割合で共重合されていることが好ましい。
ポリフルオロアルキル基を有する単量体の共重合割合が
1重量%以下では、親水性基を塗膜表面近傍に集中させ
る効果が充分に発揮されず、本発明の目的を達成するた
めには、特定の含フッ素共重合体(B)を多量に要する
ことになり好ましくない。また、この様に特定の含フッ
素共重合体(B)を、多量に使用すると、塗膜内部に多
くの親水性基が存在することになり、塗膜の耐水性が低
下するため好ましくない。また、ポリフルオロアルキル
基を有する単量体の共重合割合が30重量%以上では、特
定の含フッ素共重合体(B)の親水性が低下し、本発明
の目的が達成されない。また、親水性基含有単量体の共
重合割合が少なすぎる場合には、本発明の目的が達成さ
れない。
また、含フッ素共重合体(B)は、硬化反応性部位を
有していることが、その効果を長期にわたって持続され
ることから好ましい。この硬化反応性部位としては、含
フッ素共重合体(A)の硬化反応性部位と反応する基、
硬化剤と反応する基、などが挙げられる。具体的には、
水酸基、カルボン酸基、アミノ基、エポキシ基、酸アミ
ド基など、含フッ素共重合体(A)の硬化反応性部位で
説明したものと同様の基が挙げられる。また、これらの
硬化反応性部位は、硬化反応性の部位を有する単量体、
例えば2−ヒドロキシメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸な
どを、前記ポリフルオロアルキル基を有する単量体およ
び親水性基含有単量体と共重合させることによって導入
することができる。また、親水性基含有単量体または、
ポリフルオロアルキル基を有する単量体として、水酸基
などの硬化反応性部位を有する単量体を用いた場合に
は、硬化反応性部位を有する単量体を共重合させなくて
もよい。
本発明においては、含フッ素共重合体(A)に特定量
で含フッ素共重合体(B)を配合することが好ましい。
すなわち、含フッ素共重合体(A)100重量部当り、含
フッ素共重合体(B)1〜50重量部、好ましくは5〜20
重量部の範囲から選定される。ポリフルオロアルキル基
含有重合体の配合量が余りに少量すぎると、防汚性、汚
れ落ち性など塗膜の表面特性の改良が充分でなく、また
余りに多量すぎると、塗膜の表面硬度、耐溶剤性、耐衝
撃性などの塗膜物性が損なわれたり、塗膜の耐候性、耐
水性の低下を招いたりすることになる。
本発明の組成物の作成にあたっては、種々の溶媒が使
用可能であり、キシレン、トルエンのごとき芳香族炭化
水素類、n−ブタノールのごときアルコール類、酢酸ブ
チルのごときエステル類、メチルイソブチルケトンのご
ときケトン類、エチルセロソルブのごときグリコールエ
ーテル類等に加えて、市販の各種シンナーも採用可能で
ある。また、溶媒との混合は、ボールミル、ペイントシ
ェーカー、ジェットミル、三本ロール、ニーダー等の通
常の塗料化に用いられる種々の機器を用いて行なうこと
ができる。この際、顔料、分散安定剤、粘度調節剤、レ
ベリング剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤等を添加する
こともできる。
本発明の組成物は、種々の硬化剤により、含フッ素共
重合体(A)と含フッ素共重合体(B)を共架橋せし
め、優れた物性を有する硬化塗膜を形成することが可能
である。この場合、硬化剤としては、上記二種の含フッ
素共重合体の硬化反応性部位に応じて種々のものが使用
可能である。硬化剤としては例えばアミノプラスト、多
価イソシアナート化合物、多塩基酸化合物、多価アミン
化合物、多アクリル化合物、金属アルコキサイドなどを
挙げることができる。例えば、含フッ素共重合体(A)
および(B)の硬化反応性部位が活性水素含有基である
場合、硬化剤として、通常のアクリル塗料等に用いられ
ている。アミノプラスト、多価イソシアナート化合物、
多価基酸化合物またはその無水物などが使用できる。ア
ミノプラストとしては、メラミン樹脂、グアナミン樹
脂、尿素樹脂などが使用できる。メラミン樹脂として
は、ブチル化メラミン、メチル化メラミン、エポキシ変
性メラミンなどが例示することができる。また、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低
級アルコールによりエーテル化されたメラミン樹脂も使
用できる。尿素樹脂としては、メチル化尿素樹脂、エチ
ル化尿素樹脂などが例示される。多価イソシアナート化
合物としては、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソ
ホロンジイソシアナートなどの無黄変イソシアナート類
や、これらのブロック化物、多量体などが使用できる。
また、多塩基酸化合物としては、長鎖脂肪族ジカルボン
酸類、芳香族多価カルボン酸類あるいはその無水物など
が有用である。硬化剤としては、アミノプラスト、ブロ
ック多価イソシアナート化合物、多塩基酸化合物を用い
た場合、含フッ素共重合体(A)および(B)を加熱共
架橋することができる。また、ブロック化されていない
多価イソシアナート化合物を用いた場合、常温で共架橋
することができる。硬化剤としてアミノプラストを使用
した場合、酸性触媒の添加によって共架橋を促進するこ
ともできる。また、硬化剤として、多価イソシアナート
化合物を使用した場合、ジブチル錫ジラウレートなどの
公知触媒の添加によって共架橋を促進することもでき
る。
本発明の組成物には、識別性、機械的強度、付着性、
耐久性などの目的で、顔料、着色剤、充填剤、安定剤な
どの添加剤を適宜配合することも可能である。かかる添
加剤の典型的なものとしては、フタロシアニングリー
ン、酸化チタン、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、
シリカなどが挙げられる。
本発明の組成物は、鉄、アルミニウム、銅あるいはこ
れらの合金類(例えば不銹鋼、真ちゅう)などの金属に
限らず、ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材
料、FRP、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリアクリル、ポリ
エステル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、
ポリウレタンなどのプラスチック、木材、繊維などの有
機材料あるいは塗膜層を有する各種基材など種々の基材
に適用可能である。また、基材の形状も平板に限らず、
複雑形状のものについても容易に施工可能である。さら
に、現場施工が可能であるので、大型構造物などへの適
用も勿論可能である。
以上の他、本発明の目的及び精神を損なわない限り、
適宜の付加や変更が可能であることは勿論である。例え
ば、本発明組成物を適用する基材を適宜予備処理や表面
処理にかけても良く、あるいは適宜アンダーコートやプ
レコートを施こした後に、本発明の組成物を適用するな
どである。さらに、本発明の組成物を二液型として構成
したり、硬化剤液との二液型とするなども考えられる。
[作用] 本発明において、含フッ素共重合体(B)のポリフル
オロアルキル基は、表面エネルギーが低いために、塗膜
形成過程において空気界面側に移行し、その結果共重合
している親水性基を表面近傍に集中させるものと考えら
れる。
塗膜の乾燥状態においては、ポリフルオロアルキル基
によって撥水性の表面になっているが、大量の水にさら
されると、表面に出ていた多フッ素化炭素鎖が反転し、
親水性基が表面へ移行し、表面が親水性になるものと考
えられる。
含フッ素共重合体(B)は表面近傍のみに集中してい
るため、また、塗膜乾燥時には表面は撥水性を有するた
め塗膜全体としてはフッ素樹脂塗膜の高耐水性、高耐候
性を保ちながら、親水性表面形成可能なので、耐候性熱
硬化塗膜にみられる斑点状またはすじ状の汚れが発生し
にくいという性質を発現すると考える。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明する。
実施例1〜8、比較例1〜5 第1表に示した組成のモノマーを、t−ブタノール、
sec−ブタノール混合溶媒中、アゾビスイソブチロニト
リルを開始剤として65℃で重合させ、含フッ素共重合体
A−1〜A−4を合成した。
第1表中、ベオバ9は商品名(シエル化学社製)炭素
数9個の分岐構造をもつ飽和カルボン酸のビニルエステ
ル 第2表に示した組成のモノマーを酢酸エチル中、アゾ
ビスイソブチロニトリルを開始剤として60℃で重合さ
せ、含フッ素共重合体B−1〜B−8を合成した。
第2表中、 FMAはCH2=C(CH3)COO-C2H4CF2 nF (n=4〜10の混合物) M-40GはCH2=C(CH3)COOCH2CH2OmCH3 (m=4) PE-200はCH2=C(CH3)COOCH2CH2O1H (1=4〜5の混合物) AAmはCH2=CHCONH2 BMAAmはCH2=CHCONH-CH2OC4H9 HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレート MAAはメタクリル酸 n-BMAはn−ブチルメタクリレート A−1〜4、B−1〜8を用いて、第3表に示した配
合(重量部)の組成物を調製した。
次いで上記組成物をアロヂン処理を施したアルミ板上
に塗布し、140℃で30分乾燥を行なって得た塗膜につい
て、汚れ性試験、屋外暴露試験、促進耐候性試験を行な
った。その結果を第4表に示した。
実施例9 実施例1において、硬化剤をブロックイソシアナート
系硬化剤(C2507;日本ポリウレタン社製)33重量部とす
る他は同様にした。得られた塗膜は、水、n−デカン、
n−オクタン(水中)の接触角、汚れ性試験、屋外暴露
試験、耐候性試験においても、実施例1とほぼ同様の結
果であった。
実施例10 実施例1において、硬化剤を多価イソシアナート硬化
剤(コロネートEH;日本ポリウレタン社製)25重量部と
し、乾燥条件を室温で7日とする他は同様にした。得ら
れた塗膜は、水、n−デカン、n−オクタン(水中)の
接触角、汚れ性試験、屋外暴露試験、耐候性試験におい
ても実施例1とほぼ同様の結果であった。
なお、汚れ性試験、屋外暴露試験、耐候性試験はそれ
ぞれ以下に示す方法で行った。
汚れ性試験 付着性は、カーボンブラック0.1重量%蒸留水分散液
をスプレーして塗膜面に噴霧後、90℃の乾燥器にて10分
間乾燥するサイクルを6回繰り返した後の塗膜のカーボ
ンによる汚れの状態を観察した。
(◎…汚れが全体に広がる、○…汚れがやや斑点状とな
る、△…汚れが斑点状となる、×…汚れがはっきりと斑
点状になる) また、洗浄性は、上記付着性試験後、汚れた塗膜面を
水拭きした後の塗膜面を観察した。
(◎…汚れの跡が残らない、○…ほとんど跡が残らな
い、△…跡が残る、×…はっきりと跡が残る) 屋外暴露試験 屋外暴露後、雨水の流れた跡の形に付着したよごれの
有無を確認した。
耐候性試験 サンシャインウェザーオーメーター3,000時間後の光
沢保持率(%)を測定した。
[発明の効果] 本発明の組成物は、耐候性塗料の耐候性を損うことな
く、従来耐候性塗料の問題点であった斑点状やすじ状な
どの目立つ汚れの発生がなく、汚れが落ち易い塗膜を与
えることができる。また、撥水撥油性にも極めて優れて
おり、メンテナンスフリー、ワックスフリーの耐候性塗
料として極めて有用である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記含フッ素共重合体(A)および含フッ
    素共重合体(B)を含む塗料用組成物。 (A)炭素数2〜3のフルオロオレフィンに基づくフッ
    素含有量が10重量%以上である含フッ素共重合体 (B)アミド基、ポリエチレングリコール鎖、スルホン
    酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、カル
    ボン酸塩基、第4アンモニウム塩基およびアミン塩基か
    ら選ばれる親水性基を有する単量体および炭素数3以上
    のポリフルオロアルキル基を有する単量体が共重合され
    た含フッ素共重合体
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体(A)が、炭素数2〜3
    のフルオロオレフィン30〜70モル%、他の単量体70〜30
    モル%の割合で共重合された含フッ素共重合体である請
    求項1の塗料用組成物。
  3. 【請求項3】含フッ素共重合体(B)が、前記親水性基
    を有する単量体が50重量%以上、炭素数3以上のポリフ
    ルオロアルキル基を有する単量体が1〜30重量%の割合
    で共重合された含フッ素共重合体である請求項1または
    2の塗料用組成物。
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