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JP2005248116A - 含フッ素密着性向上剤 - Google Patents

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JP2005248116A
JP2005248116A JP2004063870A JP2004063870A JP2005248116A JP 2005248116 A JP2005248116 A JP 2005248116A JP 2004063870 A JP2004063870 A JP 2004063870A JP 2004063870 A JP2004063870 A JP 2004063870A JP 2005248116 A JP2005248116 A JP 2005248116A
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JP2004063870A
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Satoshi Takano
聖史 高野
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

【課題】 外部環境によって皮膜表面の性能が可逆的に変動し、環境応答性に優れ、従来相反する性能と考えられている撥水性と密着性とを兼備する皮膜を与えることが出来る含フッ素密着性向上剤を提供すること。
【解決手段】 フッ素化オレフィン系重合体(A)と、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)およびポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)を有する単量体類(b)を重合させて得られる共重合体(B)を含有することを特徴とする含フッ素密着性向上剤。
【選択図】 なし

Description

パーフルオロアルキル(Rf)基は、表面自由エネルギーを最小にしようとする非常に強いドライビングフォースにより空気界面に存在しやすい。また、Rf基はフッ素原子固有の電気陰性度の高さひいては分極率の低さに由来し、撥水・撥油性、滑り性、耐薬品性、防汚性等を示す。これらの性質を利用して、Rf基を有する化合物をバインダーとなる樹脂中に添加し、表面改質を行う試みが種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
前記特許文献1には、Rf基と長鎖アルキル基を有するアクリル系化合物を熱硬化性塗料に添加すると、その塗膜表面が撥水性に優れ、防汚性が向上することが記載されている。これは、前述のフッ素原子固有の撥水・撥油性により、塗膜表面の疎水性を向上させた表面改質の例である。また、前記特許文献2には、Rf基と親水性構造単位を有する化合物を、加水分解性シリル基を有する化合物と共にフッ素化オレフィン樹脂を含むバインダー樹脂中に添加すると、その塗膜表面は親水性となり、耐雨垂れ汚染性が向上することが記載されている。これは、前述のRf基のドライビングフォースにより、同一分子中に存在する親水性基および加水分解性シリル基を有する化合物を表面近傍に引き上げ、最表面に親水性基が表面偏析した結果と考えられている。該公報における目的は、表面状態を強固に親水化することでバインダー樹脂であるフッ素系樹脂の高耐候性を損なうことなく、皮膜表面の耐雨垂れ汚染性の向上を行うことにある。
しかしながら、近年材料の高付加価値化が進む中で、皮膜表面を疎水性や親水性にするだけではなく、外部環境によって、例えば、親水性から疎水性の表面、疎水性から親水性の表面に鋭敏に且つ可逆的に変化することが要求されている。例えば、工業材料の部品表面は、使用する前の状態では防汚性に優れていることが必要であるが、これを他の部品と張り合わせたり、その表面に転写等の印刷や、現像、リコート等の処理をしたりする等の後加工を施す場合には、かえってその防汚性によって十分な密着強度が得られず、また、印刷等が不鮮明になる等の不都合が生じることになる。一方、前述のような後加工適正を有する皮膜表面は、一般的に他の物質との密着性が良好であることから汚染されやすく、保管環境を厳密に管理する必要がある。従って、得られる皮膜が従来のRf基含有表面が有する優れた防汚性(撥水性)を損なうことなく、接着剤や種々の処理剤との密着性を兼備する含フッ素密着性向上剤が求められている。
特開平6−240201号公報(第2〜5頁) 特開平10−36754号公報(第2〜11頁)
上記のような実情に鑑み、本発明の課題は、外部環境によって皮膜表面の性能が可逆的に変動し、環境応答性に優れ、従来相反する性能と考えられている撥水性と密着性とを兼備する皮膜を与えることが出来る含フッ素密着性向上剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、フッ素化オレフィン系重合体(A)と、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)およびポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)を有する単量体類(b)を重合させて得られる共重合体(B)を含有することを特徴とする含フッ素密着性向上剤を用いれば、高撥水であり且つ高密着性の表面が得られ、環境応答性に優れる皮膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、フッ素化オレフィン系重合体(A)と、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)およびポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)を含有する単量体類(b)を重合させて得られる共重合体(B)を含有してなる含フッ素密着性向上剤を提供するものである。
本発明によれば、外部環境によって皮膜表面の性能が可逆的に変動し、環境応答性に優れ、従来相反する性能と考えられている撥水性と密着性とを兼備する皮膜を与える含フッ素密着性向上剤を提供することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるフッ素化オレフィン系重合体(A)は、本発明の含フッ素密着性向上剤におけるベース樹脂であると共に、成膜された皮膜表面の環境が変化した際に、後述する共重合体(B)中のRf基を円滑に再配向させる上での必須成分であり、これによりRf基の環境応答性を鋭敏にすることができるものである。フッ素化オレフィン系重合体(A)としては、フッ素化オレフィンモノマーを含むモノマー類を重合して得られる重合体であれば、制限なく用いることができ、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、(エチレン・テトラフルオロエチレン)共重合体、(フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン)共重合体、(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン)共重合体、ポリフッ化ビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、(エチレン・クロロトリフルオロエチレン)共重合体、(フッ化ビニルエーテル・テトラフルオロエチレン)共重合体等が挙げられ、市販品としては、例えば、ルミフロン(旭硝子株式会社製)、フルオネート(大日本インキ化学工業株式会社)、セフラルコート(セントラル硝子株式会社製)、ゼッフル(ダイキン工業株式会社製)、ザフロン(東亜合成株式会社製)、トリフロン(三井石油化学工業株式会社)等の商品名で例示されるフッ素塗料、サイトップ(旭硝子株式会社製)、テフロン−AF(デュポン株式会社製)或いは側鎖にフッ素化環状エーテルを有するその類縁体が挙げられる。フッ素化オレフィン系重合体(A)としては1種類の重合体でも、2種類以上の重合体を併用しても構わないが、他の成分との相溶性、溶剤に対する溶解性等に優れ、共重合体(B)中のRf基の鋭敏な環境応答性を良好に実現できる点で、特にフッ化ビニリデン系重合体を含有することが好ましい。
フッ化ビニリデン系重合体としては、ポリフッ化ビニリデン、(フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン)共重合体、(フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン)共重合体、(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン)共重合体、(フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン)共重合体等が挙げられる。尚、本発明がこれら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
次に、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)およびポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)を含有する単量体類(b)を重合させて得られる共重合体(B)について述べる。共重合体(B)は、疎水性セグメントであるフッ素化アルキル基と、親水性セグメントであるポリオキシアルキレン基とを同一分子中に有する共重合体であり、この様な構成を持つ共重合体(B)が、得られる皮膜表面の外部環境(表面に接する環境)対して鋭敏に応答することにより、通常は相反する表面物性である密着性と撥水性を両立し得るものである。即ち、外部環境が空気(疎水性環境)である場合には、疎水性基であるフッ素化アルキル基が表面偏析し、逆に外部環境が接着剤等の空気よりも親水性環境である場合には、ポリオキシアルキレン基が表面偏析することによって、高密着性を有することになる。尚、本考察は、本発明の機構を理解する上での一助とするものであり、本考察によって本発明が何等制限されるものでないことは勿論である。
フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)としては、フッ素化アルキル基とエチレン性不飽和基を有する化合物であれば制限なく用いることができる。フッ素化アルキル基としては、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基、または−(CFH等の部分フッ素化アルキル基が挙げられ、直鎖状、分岐状、または主鎖中に酸素原子が介入したもの、例えば−OCFCFOCF(CF)CFCFCF、−(OCFCF−等でも良い。フッ素化アルキル基の炭素数としては、得られる共重合体(B)と他の成分との相溶性が良好であり、皮膜の密着性と撥水性を優れたレベルで両立させ得る観点から4〜12であることが好ましく、特に6〜8であることが好ましい。フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)としては、原料の入手性並びに得られる共重合体(B)の他の成分との相溶性等の観点から、下記一般式(1)
CH=C(R)COO(X)2m+1 (1)
[式中、Rは水素原子、メチル基、塩素原子、フッ素原子またはシアノ基(CN)であり、Xは2価の連結基で具体的には、−(CH−、−CHCH(OH)(CH−、−(CHN(R)SO−、−(CHN(R)CO−(但し、nは1〜10の整数であり、Rは水素原子または炭素数1〜18のアルキル基である。)、−CH(CH)−、−CH(CHCH)−、−C(CH−、−CH(CF)−、−C(CF−、−CHCFH−等であり、aは0または1であり、mは1〜20の整数である。]
で表される化合物が好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例として以下の如きものが挙げられる。
b1−1 :CH=CHCOOCHCH17
b1−2 :CH=C(CH)COOCHCH17
b1−3 :CH=CHCOOCHCH1225
b1−4 :CH=CHCOOCHCH13
b1−5 :CH=CHCOOCHCH
b1−6 :CH=CFCOOCHCH13
b1−7 :CH=CHCOOCHCF
b1−8 :CH=C(CH)COOCHCF(CF
b1−9 :CH=C(CH)COOCHCFHCF
b1−10 :CH=CHCOOCH(CF
b1−11 :CH=CHCOOCHCH(OH)CH17
b1−12 :CH=CHCOOCHCHN(C)SO17
b1−13 :CH=CHCOOCHCHN(C)COC15
b1−14 :CH=CClCOOCHCH13
b1−15 :CH=C(CN)COOCHCH13
b1−16 :CH=CFCOOCHCH17
尚、本発明がこれら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。また、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)としては、1種類であっても良いし、構造が異なる2種類以上の化合物の混合物であっても良い。
親水性セグメントを形成するポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)としては、ポリオキシアルキレン基とエチレン性不飽和基を有する化合物であれば制限なく用いることができる。通常このような化合物は、マクロモノマーと呼称され、得られる共重合体(B)は、所謂櫛型重合体となる。本発明の含フッ素密着性向上剤において、用いる共重合体(B)中の側鎖部位であるポリオキシアルキレン基の設計は、外部環境応答性、特に密着性発現の観点から重要である。
ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)中のポリオキシアルキレン基としては、得られる共重合体(B)の他の成分との相溶性が良好であり、かつ、皮膜の密着性に優れる点から、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基であることが好ましく、特にポリオキシエチレン基であることが好ましい。さらに環境応答性に優れる点からは、平均重合度が3〜80、特に8〜30のポリオキシエチレン基が好ましく、その末端が炭素数1〜6のアルキル基によってキャップされたものが好ましい。また、エチレン性不飽和基としては、原料の入手容易性並びに他の成分との相溶性が良好である等の観点から、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
このような化合物は、市販品を用いても良く、例えば、新中村化学工業株式会社製NKエステルM−20G、M−40G、M−90G、M−230G、M−450G、AM−90G、1G、2G、3G、4G、9G、14G、23G、9PG、A−200、A−400、A−600、APG−400、APG−700、日本油脂株式会社製ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、PME−100、PME−200、PME−400、PME−4000、PP−1000、PP−500、PP−800、70FEP−350B、55PET−800、50POEP−800B、NKH−5050、PDE−50、PDE−100、PDE−150、PDE−200、PDE−400、PDE−600、AP−400、AE−350、ADE−200、ADE−400等が挙げられ、1種類で用いても、2種類以上の混合物として用いても良い。尚、本発明が上記具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
本発明で用いる共重合体(B)の原料単量体類(b)としては、得られる共重合体(B)の他の成分との相溶性が良好である点や、重合反応が容易である点等を考慮して、必要に応じて、前記単量体(b1)および(b2)以外の共重合可能な単量体(b3)を併用することが可能である。このような単量体(b3)としては、以下の如き化合物が挙げられる。例えば、スチレン、ブタジエン、核置換スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸、酢酸ビニル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシルブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、またα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、即ちアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の一価ないし二価のカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸誘導体としてアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以後この表現はアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルの両方を総称するものとする。)、即ち(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル、ドデシル、ステアリルエステル等、また(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のヒドロキシアルキルエステル、即ち2−ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステル、ヒドロキシブチルエステル等、更にはモノ(アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェ−ト、モノ(メタクリロキシエチル)アシッドホスフェ−ト、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアミノアルキルエステル即ちジメチルアミノエチルエステル、ジエチルアミノエチルエステル、ジエチルアミノプロピルエステル等、また(メタ)アクリル酸の、炭素数が3〜18のエーテル酸素含有アルキルエステル、例えばメトキシエチルエステル、エトキシエチルエステル、メトキシプロピルエステル、メチルカルビルエステル、エチルカルビルエステル、ブチルカルビルエステル等、更に環状構造含有モノマーとしては、例えばジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等、またアルキル炭素数が1〜18のアルキルビニルエーテル、例えばメチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル、即ちグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等、また、東亜合成株式会社製AA−6、AN−6、チッソ株式会社製サイラプレーンFM−0711、FM−0721等の各種マクロモノマー、共栄社化学株式会社製HOA−MS、HOA−MPL、HOA−MPE、HOA−HH、東亜合成株式会社製アロニックス M−5300、M−5400、M−5500、M−5600、M−5700等の市販品が挙げられる。尚、本発明が、これら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。単量体(b3)としては、1種類であっても良いし、2種類以上を同時に用いても構わない。
本発明で用いる共重合体(B)の製造方法としては、何ら制限はなく、種々の方法、即ちラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法等の重合機構に基づき、溶液重合法、塊状重合法、更にエマルジョン重合法等によって製造できるが、特にラジカル重合法が簡便であり、工業的に好ましい。
この場合重合開始剤としては、種々のものを使用することができ、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ジアシル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、フェニルアゾトリフェニルメタン等のアゾ化合物、Mn(acac)等の金属キレート化合物等が挙げられる。また、重合体の分子量は、重合方法、重合開始剤等によってもコントロールすることが可能であるが、必要に応じて種々の連鎖移動剤を使用できる。連鎖移動剤としては例えば、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、エチルチオグリコール酸、オクチルチオグリコール酸等が挙げられる。
また、光増感剤や光開始剤の存在下での光重合、あるいは放射線や熱をエネルギー源とする重合によっても本発明で用いるランダムもしくはブロックの共重合体(B)を得ることができる。
前記重合は、溶剤の存在下又は非存在下のいずれでも実施できるが、作業性の点から溶剤存在下の場合の方が好ましい。溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶剤、1,1,1−トリクロルエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類、更にパーフルオロオクタン、パーフルオロトリ−n−ブチルアミン等のフッ素化イナートリキッド類のいずれも使用できる。
以上のようにして得られる共重合体は単独で共重合体(B)として用いても、また、2種類以上を混合して共重合体(B)として用いても良い。
本発明で用いる共重合体(B)の分子量としては、環境応答に対する耐久性が良好で、長期間での密着性と撥水性を両立でき、且つ、鋭敏な環境応答性を発現できる点から、数平均分子量で2,000〜50,000であることが好ましく、特に好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは8,000〜20,000である。
また、単量体(b1)及び(b2)、さらに必要に応じて導入されるその他の単量体(b3)の組成比としては、重量比で、通常(b1)/(b2)/(b3)=1〜50/1〜80/0〜90であり、(b1)/(b2)/(b3)=5〜30/15〜65/20〜80であることが、得られる皮膜の密着性と撥水性を優れたレベルで両立できる点から好ましい。
また、共重合体(B)の使用割合としては、所望の密着性と撥水性を両立させ、且つベース樹脂であるフッ素化オレフィン系重合体(A)の有する優れた皮膜性能を損なわない点から、フッ素化オレフィン系重合体(A)100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部である。
また、本発明の含フッ素密着性向上剤としては、目的とする用途によって要求される物性、例えば、各種基材に対する密着性、耐擦傷性等を満たすために、必要に応じて他のベース樹脂となり得る種々の樹脂を併用する事も可能である。他のベース樹脂となり得る樹脂としては、特に制限はないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及びその変性体等が挙げられる。
これらの中でも、フッ素化オレフィン系重合体(A)との相溶性が良好であり、皮膜形成性、基材密着性を兼備できるという観点からは、(メタ)アクリロイル基を含有する単量体を重合させて得られるアクリル系樹脂(C)を併用することが好ましい。
(メタ)アクリロイル基を含有する単量体としては、特に制限はなく例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジブチルフマル酸エステル、ジメチルフマル酸エステル、(メタ)アクリル酸等を挙げることができる。尚、本発明がこれら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
前記アクリル系樹脂(C)を用いる場合の、その配合量としては、フッ素化オレフィン系重合体(A)100重量部に対して通常10〜300重量部、好ましくは20〜250重量部である。
上記によって得られた含フッ素密着性向上剤が、密着性と撥水性を兼備し、外部環境に対する応答性に優れた皮膜が得られるためには、該含フッ素密着性向上剤をコーティングして得られる皮膜表面の水の前進接触角(θ)が95°以上且つ後退接触角(θ)が60°以下であることが好ましい。
一般に、撥水性は皮膜表面の水の接触角が大きいほど優れていると認識されている。しかしながら、Rf基の有する撥水性を利用して皮膜表面の撥水性を高める、即ち接触角を高くすると、密着性は悪化する。本発明はこの点を改良すべく検討した結果に基づくものであり、上記の前進接触角(θ)と後退接触角(θ)を有する場合に、密着性と撥水性を好適に両立させうる。
前記前進接触角(θ)および後退接触角(θ)の測定は以下の手順によって行う。第1段階としては、含フッ素密着性向上剤の皮膜を得るための乾燥条件を設定する。本発明の含フッ素密着性向上剤には、目的とする用途や性能のレベルによって種々の溶剤を含有することが出来るため、皮膜を得るための乾燥条件を1通りに定めることは出来ない。従って、まず初めに、所望の組成、不揮発分、目的とする皮膜の厚さになるようにガラス基板上に塗布し、30〜200℃で5分〜2時間乾燥する。得られた皮膜を所定量切り出し、ガラス基材ごと、若しくは皮膜を剥離して、初めに含まれていた溶剤とは異なる溶剤に浸漬し、皮膜中の残留溶剤を抽出する、若しくは、バインダー樹脂ごと溶剤に溶かしても良い。得られた溶液をガスクロマトグラフィーによって分析することにより、皮膜に含まれる溶剤含有量を、予め作成した検量線や内部標準を元に重量換算を行い、該含有量が0.2重量%以下になるような乾燥条件を決定する。
次に、含フッ素密着性向上剤を軟質ポリ塩化ビニルシート上に塗布し、上記によって決定した乾燥条件のもとに乾燥させ測定用試料を得、測定直前までデシケータ中で保管する。その後、液滴法により25℃にてイオン交換水の接触角測定を行う。接触角は、得られた液滴をθ/2法(液滴の直径と高さを実測することにより接触角θを算出)により算出された前進接触角(θ)および後退接触角(θ)を採用する。尚、接触角の測定は、10点行い最小値と最大値を取り除いた8点の平均値を採用する。
前述の手法によって得られる前進接触角(θ)は、皮膜上に形成された液滴を拡張する時の接触角であり、後退接触角(θ)は水滴を収縮させた場合の接触角である。即ち、前進接触角(θ)は、空気界面に対する表面偏析効果を反映し、後退接触角(θ)は水界面に対する表面偏析効果を反映する。前進接触角(θ)が高いと撥水性に優れていることになり、後退接触角(θ)が低いと、空気よりも親水性の環境下では濡れ性が向上することになる。
上記したように前進接触角(θ)と後退接触角(θ)は瞬間的な環境変化に対する皮膜の表面状態の応答性を表すパラメーターであり、この両者の差が大きい表面は外部環境に鋭敏に応答しているといえる。従って、前進接触角(θ)と後退接触角(θ)の差が45°以上であることがより好ましい。
本発明で得られる皮膜は、密着性が向上するため、該表面の印刷適性、リコート性、現像性等を高めることが可能である。また、主にRf基の効果により撥水性が向上するので、撥油性、防汚性、滑り性、耐擦傷性等を同時に高めることが可能である。このように、本来相反する性能である密着性と撥水性を両立させることにより、本発明の含フッ素密着性向上剤は広く機能性材料としての応用が可能である。これらを適用する用途に制限はなく、例えば、各種フィルム、シート用表面コート剤、土木、建材、自動車、家電等の塗料、壁紙、農業用フィルム、化粧紙、人工皮革、合成皮革、不織布等の表面コート剤、電子、電気、自動車、光学部品用表面コート剤、ロール、ベルト等のOA機器部品用表面コート剤、光ファイバ、電線等の被覆剤等が挙げられる。
本発明の含フッ素密着性向上剤には、皮膜強度、耐溶剤性、基材密着性等を強化させる等の目的のために、上述したフッ素化オレフィン重合体(A)、共重合体(B)、及び必要に応じて併用されるアクリル系樹脂(C)中の官能基または基材の種類に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の硬化剤を併用することが可能である。併用できる硬化剤としては、特に制限はなくイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アミノ化合物及びそれらを各種官能基でブロック化したもの等が挙げられる。これらの硬化剤を用いる場合、その反応速度、加工工程を考慮して硬化促進剤・触媒等を併用しても構わない。
また、本発明の含フッ素密着性向上剤には、フッ素化オレフィン系重合体(A)および共重合体(B)の製造に伴う有機溶剤が含まれる場合もあるが、それ以外にもコーティング適性等の調整のため、各種有機溶剤を導入することが可能である。この様な有機溶剤としては特に制限はなく、具体例としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート等の極性溶剤、1,1,1−トリクロルエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、更にパーフルオロオクタン、パーフルオロトリ−n−ブチルアミン等のフッ素化イナートリキッド類のいずれも使用できる。尚、本発明が、これら具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
更に、目的に応じて種々の添加物を導入することができる。有機・無機顔料、染料、カ−ボン等の着色剤、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム等の無機粉末、高級脂肪酸、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリエチレン等の有機微粉末、更に耐光性向上剤、耐候性向上剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、消泡剤、粘度調整剤、艶調整剤等の各種充填剤を適宜添加することが可能である。
本発明の含フッ素密着性向上剤を使用する基材としては、特に制限されるものではなく、例えば、ガラス、石英、シリカ等の無機物、鉄、銅、フェライト、コバルト、ニッケル、アルミニウム等の金属及びそれらの合金、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレート等のポリエステル類、ポリパラフェニレンサルファイト、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等のエンジニアリングプラスチック、SBR,NBR,EPDMフッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム類、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられ、密着性を更に高める等のために、必要に応じて種々のプライマー処理を施すことが可能である。
本発明の含フッ素密着性向上剤は、必要に応じて目的に見合った溶剤で適当な濃度または粘度に調整した後、例えばグラビアコーター、ナイフコーター、デイッピング塗布、スプレー塗布、ロールコーター、フローコーター、刷毛塗り等の方法により各種基材上に塗布することができ、必要に応じて乾燥工程を経た後、あるいは、塗布直後に発泡、エンボス、シボ、プレス、印刷、転写等の後加工を行うことも可能である。尚、本発明が上記具体例によって何等限定されるものでないことは勿論である。
次に本発明をより詳細に説明するために参考例、実施例及び比較例を掲げるが、これらの説明によって本発明が何等限定されるものでないことは勿論である。文中の「部」は、断わりのない限り重量基準である。
合成例1(共重合体B−1の合成)
撹拌装置、コンデンサー、温度計を備えたガラスフラスコにフッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)としてb1−1 15部、ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)として、末端がメチル基でキャップされた平均重合度23ポリエチレンオキシド鎖含有メタクリレートPME−1000(日本油脂株式会社製ブレンマーPME−1000、以下PME−1000と略す)35部、メチルメタクリレート(以下、MMAと略す)50部、そして酢酸エチル233部を仕込み、窒素ガス気流中、還流下に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと略す)0.5部を添加した後、75℃にて8時間ホールドした。その後、AIBNをさらに0.5部添加し8時間ホールドすることにより重合を完結させた。重合溶液は、n−ブタノール/ヘキサン=1/4(体積比)中沈殿、ろ過後乾燥させることにより、共重合体(B−1)を得た。得られた共重合体(B−1)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算数平均分子量はMn=15,000であった。
合成例2〜9(共重合体(B−2)〜(B−9)の合成)
表1に示す単量体類(b)にした以外は、合成例1と同様の手順にて共重合体(B−2)〜(B−10)を得た。表1には、各重合体の数平均分子量を併せて示した。
Figure 2005248116
表1の脚注
PME−200:日本油脂株式会社製 ブレンマーPME−200(末端がメチル基でキャップされた平均重合度4のポリオキシエチレン鎖含有メタクリレート
CH=C(CH)COO(CO)CH
70PEP−350B:日本油脂株式会社製 ブレンマー70PEP−350B
CH=C(CH)COO(CO)(CO)
(平均重合度m=5、n=2)
実施例1
フッ素化オレフィン重合体(A)として、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(カイナーSL;アトフィナジャパン株式会社製)(以下、P(2F−4F)と略す。)4部、共重合体(B−1) 1部、ポリメタクリル酸メチル(アクリペット VH 三菱レイヨン株式会社製)(以下、PMMAと略す。)5部を、メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン=7/3(体積比)混合溶剤90部中に、60℃にて攪拌下で混合溶解し固形分濃度10重量%の含フッ素密着性向上剤を得た。
得られた含フッ素密着性向上剤をまずガラス基板上に膜厚10μmになるようにディッピング塗装し、70℃で1時間熱風循環式乾燥機中で乾燥を行い、該皮膜をガラス基材から剥離しメタノール中に浸漬後、抽出液を濾別した。濾別した抽出液を明細書記載の方法に基づき、n−オクタノールを内部標準として残留溶媒量を測定した。その結果、本条件において70℃で1時間乾燥することにより、混合溶剤としての残留量が0.1%以下であることが判明したため、以下においては、この条件で皮膜を得ることとした。
更に、含フッ素密着性向上剤を用いて明細書中に示した所定の方法で成膜し、明細書に中に定義した方法により水の前進および後退接触角測定を測定した。尚、塗布方法はディッピング法により行い、接触角測定には、自動接触角測定装置CA−W−150(協和界面化学株式会社製)を用いた。
実施例2〜7、及び比較例1〜3
表2に示す配合組成(固形分)にした以外は、実施例1と同様の条件で調合・測定を行い、実施例2〜7及び比較例1〜3とした。
また、以下の手順で接着性試験を実施した。接着性の評価は、JIS K−6854−1(1999)に準拠し90°剥離強度を測定した。具体的には、接触角測定用試料と同様の条件で成膜(膜厚約10μm)した試験片を幅25mm、長さ200mmの大きさに切り出し、試験片を7本準備した。次に、アルミニウム板上にJAI 13(1996)の第1種に該当するエポキシ樹脂系接着剤アラルライドラピッド(ニチバン株式会社製)を塗布し、予め準備した試験片を貼り合わせ0.2MPaの圧力下で室温にて24時間放置した。その後、50mm/分の引張り速度で剥離試験を行い、剥離が含フッ素密着性向上剤によって得られた皮膜とエポキシ樹脂系接着剤界面で成されていることをルーペで確認した。接着強度は、長さ50〜200mmまでの間の平均的な剥離力より算出した。尚、データは、7本の試験片の内、接着強度が高い5点の平均値を採用した。さらに、成膜した試験片を25℃の水中に7日間浸漬した後、表面の水分を乾燥した布によってふき取り、すぐに接触角及び接着性の試験を行った。これらの結果を表に示した。
Figure 2005248116
本発明の含フッ素密着性向上剤を用いて得られる皮膜である実施例1〜7では、いずれの場合も前進接触角が95°以上であることから、高撥水性を有することが判り、かつ、接着強度も高い。更に皮膜を水浸漬した後も、高撥水性と高接着性が維持されていることから、環境応答性が可逆的であることを示すものである。一方、比較例1は、フッ素原子由来の撥水性を有することが認められる皮膜ではあるものの、接着強度に劣り、密着性向上剤として使用できないことを確認した。比較例2では、フッ素化アルキル基を有しないため、得られる皮膜の十分な撥水性が認められなかった。共重合体(B)を含有しないフッ素化オレフィン系重合体単独である比較例3では、若干撥水性が認められるものの、接着強度は低いことを確認した。

Claims (7)

  1. フッ素化オレフィン系重合体(A)と、フッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体(b1)およびポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)を有する単量体類(b)を重合させて得られる共重合体(B)を含有することを特徴とする含フッ素密着性向上剤。
  2. 単量体類(b)中のポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)の重量割合が15〜65重量%である請求項1記載の含フッ素密着性向上剤。
  3. ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体(b2)中のポリオキシアルキレン基がポリオキシエチレン基である請求項2記載の含フッ素密着性向上剤。
  4. フッ素化オレフィン系重合体(A)がフッ化ビニリデン系重合体である請求項1記載の含フッ素密着性向上剤。
  5. 更に共重合体(B)以外の、アクリル系樹脂(C)を含有する請求項1記載の含フッ素密着性向上剤。
  6. 得られる皮膜表面の水の前進接触角(θ)が95°以上で且つ後退接触角(θ)が60°以下である請求項1〜5の何れか1項記載の含フッ素密着性向上剤。
  7. 更に、前進接触角(θ)と後退接触角(θ)の差が45°以上である請求項6記載の含フッ素密着性向上剤。
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