JP2533089B2 - 吸水性のポリエステル系合成繊維織編物 - Google Patents
吸水性のポリエステル系合成繊維織編物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,耐久性のある吸水性と軽量性を有するポリ
エステル系合成繊維織編物に関するものである。
エステル系合成繊維織編物に関するものである。
(従来の技術) 従来のポリエステル系合成繊維織編物の吸水加工は,
染色時または精練時に織編物にポリアルキレングリコー
ルとテレフタル酸の重縮合物を浸漬処理(吸水,防汚加
工)して,繊維表面に吸水性をもたせる方法である。従
って,この方法によれば,繊維表面の濡れ特性は改善さ
れるが,その特性の耐久性に乏しく,しかも,繊維自身
には吸水保水能力がないので,加工後の織編物の吸水性
能も不充分である。また,軽量性にも欠けていた。
染色時または精練時に織編物にポリアルキレングリコー
ルとテレフタル酸の重縮合物を浸漬処理(吸水,防汚加
工)して,繊維表面に吸水性をもたせる方法である。従
って,この方法によれば,繊維表面の濡れ特性は改善さ
れるが,その特性の耐久性に乏しく,しかも,繊維自身
には吸水保水能力がないので,加工後の織編物の吸水性
能も不充分である。また,軽量性にも欠けていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は,このような現状に鑑みて行われたもので,
耐久性のある吸水性能を有するとともに,軽量性をも有
するポリエステル系合成繊維織編物を提供することを目
的とするものである。
耐久性のある吸水性能を有するとともに,軽量性をも有
するポリエステル系合成繊維織編物を提供することを目
的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は,上述の目的を達成するために次の構成を有
するものである。
するものである。
すなわち本発明は,中空度30%以上の中空断面を有す
るポリエステル系合成繊維からなる織編物であって,上
記合成繊維が不規則な凹凸表面を有するとともに,該表
面より中空部に通ずる微細孔を有し,かつ,少なくとも
中空部の内表面に親水性樹脂が付着されてなることを特
徴とする吸水性のポリエステル系合成繊維織編物を要旨
とするものである。
るポリエステル系合成繊維からなる織編物であって,上
記合成繊維が不規則な凹凸表面を有するとともに,該表
面より中空部に通ずる微細孔を有し,かつ,少なくとも
中空部の内表面に親水性樹脂が付着されてなることを特
徴とする吸水性のポリエステル系合成繊維織編物を要旨
とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明でいう中空度とは,繊維糸条断面の空隙を含め
た全体積に対し,繊維内の中空部分の占める体積の比の
ことであり,本発明では30%以上の中空度を有すること
が必要である。中空度が大きいほど,本発明の効果であ
る吸水性,軽量性が良好となる。しかし,中空度が30%
未満では,本発明の目的とする吸水性および軽量性の効
果が不充分であり,好ましくない。
た全体積に対し,繊維内の中空部分の占める体積の比の
ことであり,本発明では30%以上の中空度を有すること
が必要である。中空度が大きいほど,本発明の効果であ
る吸水性,軽量性が良好となる。しかし,中空度が30%
未満では,本発明の目的とする吸水性および軽量性の効
果が不充分であり,好ましくない。
本発明では,中空度30%以上のポリエステル系合成繊
維よりなる中空断面の長繊維または短繊維の糸条を用い
るが,本発明でいうポリエステル系合成繊維とは,ポリ
エチレンテレフタレートまたは結晶性共重合ポリエステ
ルから製造された繊維を意味するものである。ここでい
う結晶性共重合ポリエステルとは,酸成分にテレフタル
酸,イソフタル酸,5−アルカリ金属スルホイソフタル
酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェニルメタンジカル
ボン酸,ジフェニルエーテルジカルボン酸,ジフェノキ
シエタンジカルボン酸,ナフタレンジカルボン酸,アジ
ピン酸,セバチン酸,ヘキサヒドロテレフタル酸等のジ
カルボン酸を用い,他方のアルコール成分に炭素数2〜
10個の直鎖または側鎖を有するアルキレングリコール,
脂環族グリコール,ハイドロキノン,4.4′−ジオキシジ
フェニル,2.2′−ビス(4−ヒドロオキシフェニル)プ
ロパン等の芳香族ジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキ
シ化合物を用いて,ジカルボン酸と二価アルコールとの
重縮合反応により得られるものであり,ジカルボン酸ま
たは二価アルコールの少なくとも1成分に2種以上の化
合物を用いる。また,上記ジカルボン酸と二価アルコー
ルを1成分ずつ用い,その中にβ−ヒドロキシ安息香酸
等の1種を他成分として共重合したものも使用すること
ができる。この中空繊維は,長繊維,短繊維のいずれの
形態でも使用することが可能である。
維よりなる中空断面の長繊維または短繊維の糸条を用い
るが,本発明でいうポリエステル系合成繊維とは,ポリ
エチレンテレフタレートまたは結晶性共重合ポリエステ
ルから製造された繊維を意味するものである。ここでい
う結晶性共重合ポリエステルとは,酸成分にテレフタル
酸,イソフタル酸,5−アルカリ金属スルホイソフタル
酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェニルメタンジカル
ボン酸,ジフェニルエーテルジカルボン酸,ジフェノキ
シエタンジカルボン酸,ナフタレンジカルボン酸,アジ
ピン酸,セバチン酸,ヘキサヒドロテレフタル酸等のジ
カルボン酸を用い,他方のアルコール成分に炭素数2〜
10個の直鎖または側鎖を有するアルキレングリコール,
脂環族グリコール,ハイドロキノン,4.4′−ジオキシジ
フェニル,2.2′−ビス(4−ヒドロオキシフェニル)プ
ロパン等の芳香族ジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキ
シ化合物を用いて,ジカルボン酸と二価アルコールとの
重縮合反応により得られるものであり,ジカルボン酸ま
たは二価アルコールの少なくとも1成分に2種以上の化
合物を用いる。また,上記ジカルボン酸と二価アルコー
ルを1成分ずつ用い,その中にβ−ヒドロキシ安息香酸
等の1種を他成分として共重合したものも使用すること
ができる。この中空繊維は,長繊維,短繊維のいずれの
形態でも使用することが可能である。
本発明では,上記ポリエステル系繊維が不規則な凹凸
表面を有し,該表面より通空部に通ずる微細孔を有する
ことが必要である。凹凸表面を形成するためには,研磨
粉などで擦過することにより粗面化を行う方法や,繊維
をエッチング処理する方法(例えば,ポリエステル繊維
においては,カセイソーダによるアルカリ処理により凹
凸表面を発現させる方法),あるいはポリエステルに後
工程で溶解除去可能な物質を混合して紡糸したあと,ポ
リエステル以外の成分を抽出除去することにより凹凸表
面を得る方法等が採用できる。これらの方法のうち,本
発明では特にアルカリ処理する方法が好ましく用いられ
る。これは,本発明で用いる中空繊維の中空度が,従来
から製造されている中空繊維に比較して大きく,そのた
めポリエステル繊維部分の表面積が大きく,しかも,鞘
部分の厚さが薄いので,アルカリによる侵蝕作用を容易
に受けやすく,従って,通常の非中空ポリエステル繊維
の場合,カセイソーダ等のアルカリ処理により繊維表面
に微細な凹凸が形成されても,微細孔が繊維断面方向に
貫通することはないが,本発明のように中空度30%を超
える超中空繊維の場合には,上述の侵蝕化加工により中
空部分の一部分が集中的に侵蝕作用を受けて,容易に微
細孔が繊維表面から内部の中空部分まで貫通するように
することができるからである。
表面を有し,該表面より通空部に通ずる微細孔を有する
ことが必要である。凹凸表面を形成するためには,研磨
粉などで擦過することにより粗面化を行う方法や,繊維
をエッチング処理する方法(例えば,ポリエステル繊維
においては,カセイソーダによるアルカリ処理により凹
凸表面を発現させる方法),あるいはポリエステルに後
工程で溶解除去可能な物質を混合して紡糸したあと,ポ
リエステル以外の成分を抽出除去することにより凹凸表
面を得る方法等が採用できる。これらの方法のうち,本
発明では特にアルカリ処理する方法が好ましく用いられ
る。これは,本発明で用いる中空繊維の中空度が,従来
から製造されている中空繊維に比較して大きく,そのた
めポリエステル繊維部分の表面積が大きく,しかも,鞘
部分の厚さが薄いので,アルカリによる侵蝕作用を容易
に受けやすく,従って,通常の非中空ポリエステル繊維
の場合,カセイソーダ等のアルカリ処理により繊維表面
に微細な凹凸が形成されても,微細孔が繊維断面方向に
貫通することはないが,本発明のように中空度30%を超
える超中空繊維の場合には,上述の侵蝕化加工により中
空部分の一部分が集中的に侵蝕作用を受けて,容易に微
細孔が繊維表面から内部の中空部分まで貫通するように
することができるからである。
超中空繊維の製造に際しては,本質的に従来から行わ
れている方法が一般に採用され,例えば第1図の(ィ)
〜(ロ)に示すごとく,円を3〜4分割したスリット状
のノズルからポリマーを吐出し,紡糸口金の直下数cmの
間で,ポリマーのバラス効果により吐出時に接合されて
いない部分を接合させるようにし,中空繊維表面に対す
る空気流によって表面を冷却しながら,スリット状ノズ
ルの内側には窒素ガス等の不活性ガスを導入して,その
不活性ガスによる繊維内部からの冷却を表面からの冷却
と同時に行わせ,そのようにして中空度が30%以上の超
中空度の中空繊維を製造することができる。
れている方法が一般に採用され,例えば第1図の(ィ)
〜(ロ)に示すごとく,円を3〜4分割したスリット状
のノズルからポリマーを吐出し,紡糸口金の直下数cmの
間で,ポリマーのバラス効果により吐出時に接合されて
いない部分を接合させるようにし,中空繊維表面に対す
る空気流によって表面を冷却しながら,スリット状ノズ
ルの内側には窒素ガス等の不活性ガスを導入して,その
不活性ガスによる繊維内部からの冷却を表面からの冷却
と同時に行わせ,そのようにして中空度が30%以上の超
中空度の中空繊維を製造することができる。
ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステ
ル繊維の場合,分子製造から推察されるように,分子間
力はファンデアワールス力だけであるため分子間力が弱
く,特に本発明における超中空繊維の場合には,ノズル
より出た直後に接合される部分の分子間力が弱く,この
部分がアルカリ処理等の侵蝕処理の際に集中的に侵蝕作
用を受けることになる。中空度が30%以上の超中空繊維
の場合には,当然のことながら鞘部分の厚さが薄く,侵
蝕化が比較的容易に中空の内部まで到達することにな
り,その結果上記侵蝕化加工の際に,鞘部分の微細孔が
鞘表面から中空部分の内部まで貫通することになる。こ
のようにして得られた中空繊維の表面を走査型電子顕微
鏡により観察すると,表面に短径1〜3μ,長径1〜5
μの楕円状の凹凸が認められ,さらに繊維の長手方向に
は,上記楕円形状の凹凸が一部極端に長く,その長さが
数10μに達するものがあり,その中に中空内部まで貫通
しているものが観察される。通常のポリエステル繊維の
場合には,上記アルカリ処理により短径0.5〜3μ,長
径1〜5μ程度の凹凸が認められるだけで,繊維の断面
方向に微細孔が貫通することはない。
ル繊維の場合,分子製造から推察されるように,分子間
力はファンデアワールス力だけであるため分子間力が弱
く,特に本発明における超中空繊維の場合には,ノズル
より出た直後に接合される部分の分子間力が弱く,この
部分がアルカリ処理等の侵蝕処理の際に集中的に侵蝕作
用を受けることになる。中空度が30%以上の超中空繊維
の場合には,当然のことながら鞘部分の厚さが薄く,侵
蝕化が比較的容易に中空の内部まで到達することにな
り,その結果上記侵蝕化加工の際に,鞘部分の微細孔が
鞘表面から中空部分の内部まで貫通することになる。こ
のようにして得られた中空繊維の表面を走査型電子顕微
鏡により観察すると,表面に短径1〜3μ,長径1〜5
μの楕円状の凹凸が認められ,さらに繊維の長手方向に
は,上記楕円形状の凹凸が一部極端に長く,その長さが
数10μに達するものがあり,その中に中空内部まで貫通
しているものが観察される。通常のポリエステル繊維の
場合には,上記アルカリ処理により短径0.5〜3μ,長
径1〜5μ程度の凹凸が認められるだけで,繊維の断面
方向に微細孔が貫通することはない。
本発明では,上記中空微細孔ポリエステル繊維より構
成された織編物に親水性樹脂の付与を行う。ここで用い
る親水性樹脂としてはポリビニルアルコール,ポリビニ
ルピロリドン,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸ソー
ダ,カルボキシメチルセルローズ,ポリアルキレングリ
コールとテレフタル酸の重縮合物等,分子鎖の一部に水
酸基,カルボキシル基,アミド基,カルボニル基等の極
性基を有するものであればいかなる樹脂でも使用できる
が,その中でも本発明の場合には,繊維と樹脂との親和
性の点から,ポリアルキレングリコールとテレフタル酸
の重縮合物が好ましく用いられる。
成された織編物に親水性樹脂の付与を行う。ここで用い
る親水性樹脂としてはポリビニルアルコール,ポリビニ
ルピロリドン,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸ソー
ダ,カルボキシメチルセルローズ,ポリアルキレングリ
コールとテレフタル酸の重縮合物等,分子鎖の一部に水
酸基,カルボキシル基,アミド基,カルボニル基等の極
性基を有するものであればいかなる樹脂でも使用できる
が,その中でも本発明の場合には,繊維と樹脂との親和
性の点から,ポリアルキレングリコールとテレフタル酸
の重縮合物が好ましく用いられる。
親水性樹脂を織編物へ付与するには,上記樹脂の溶液
をパッディング後熱処理する方法や,染色機により浸漬
吸尽させる方法等が採用されるが,要は繊維の中空部の
内表面に親水性樹脂を付着せしめることが重要で,その
ためには,例えば処理温度100℃以上で10分間以上処理
するようにすることが好ましい。その点から,液流染色
機や高圧ジッガー,あるいはビーム染色機による染色時
同時吸尽方式が有利に用いられる場合が多い。また,パ
ッディング熱処理方式の場合には,樹脂溶液に予め界面
活性剤や低級アルコールを添加して処理溶液の表面張力
を下げ,繊維が濡れ易くするようにすれば,繊維の中空
部の内表面に容易に親水性樹脂を付着せしめることがで
きる。
をパッディング後熱処理する方法や,染色機により浸漬
吸尽させる方法等が採用されるが,要は繊維の中空部の
内表面に親水性樹脂を付着せしめることが重要で,その
ためには,例えば処理温度100℃以上で10分間以上処理
するようにすることが好ましい。その点から,液流染色
機や高圧ジッガー,あるいはビーム染色機による染色時
同時吸尽方式が有利に用いられる場合が多い。また,パ
ッディング熱処理方式の場合には,樹脂溶液に予め界面
活性剤や低級アルコールを添加して処理溶液の表面張力
を下げ,繊維が濡れ易くするようにすれば,繊維の中空
部の内表面に容易に親水性樹脂を付着せしめることがで
きる。
このようにして得られる本発明の吸水性織編物は,耐
久性のある吸水性を示し,かつ,軽量性にも優れたもの
である。
久性のある吸水性を示し,かつ,軽量性にも優れたもの
である。
(作 用) 本発明の吸水性織編物は,中空度30%以上の中空断面
を有する繊維から構成され,繊維の侵蝕化加工によっ
て,繊維表面から中空部に通じる微細孔を有するととも
に,親水性樹脂の付与により,繊維の中空部の内表面に
親水性樹脂が付着されてなる構成を有している。そし
て,本発明の場合には,このように親水性樹脂が中空部
内表面に付与されているので,通常のポリエステル繊維
とは異なり,親水性樹脂による濡れ特性の改善ばかりで
なく,繊維の中空部分に保水することも可能となった。
これは,上記繊維について光学顕微鏡下で繊維に水を滴
下し,水の移動を観察することにより確認された。ま
た、中空度30%以上の中空断面のポリエステル繊維は,
侵蝕化加工によっても中空が殆ど破壊されておらず,従
って,繊維の軽量化および保温性の面でも中空系の特徴
が生かされていた。
を有する繊維から構成され,繊維の侵蝕化加工によっ
て,繊維表面から中空部に通じる微細孔を有するととも
に,親水性樹脂の付与により,繊維の中空部の内表面に
親水性樹脂が付着されてなる構成を有している。そし
て,本発明の場合には,このように親水性樹脂が中空部
内表面に付与されているので,通常のポリエステル繊維
とは異なり,親水性樹脂による濡れ特性の改善ばかりで
なく,繊維の中空部分に保水することも可能となった。
これは,上記繊維について光学顕微鏡下で繊維に水を滴
下し,水の移動を観察することにより確認された。ま
た、中空度30%以上の中空断面のポリエステル繊維は,
侵蝕化加工によっても中空が殆ど破壊されておらず,従
って,繊維の軽量化および保温性の面でも中空系の特徴
が生かされていた。
このような性能を有する本発明の吸水性織編物は,イ
ンナーウェアに最適の素材となる。
ンナーウェアに最適の素材となる。
(実施例) 次に,実施例によって本発明の吸水性織編物の製造法
を説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は次の方法にて行った。
を説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は次の方法にて行った。
(1) 吸水性 JIS L−1096の滴下法による。
試料に0.04ccの水滴を滴下し,水滴の反射がなくなる
までの時間を測定した。
までの時間を測定した。
(2) 保水性 20℃の蒸溜水中に試料を1分間浸漬した後,遠心脱水
機を用いて回転数500r.p.m.にて30秒間脱水し,繊維重
量に対する水分付着率を求めた。これを保水性として評
価した。
機を用いて回転数500r.p.m.にて30秒間脱水し,繊維重
量に対する水分付着率を求めた。これを保水性として評
価した。
(3) 制電性 半減期の測定を行う。
20℃,40%RHに調湿した試料(4.5cm×8cm)をスタチ
ッチオネストメータに取付け,1730r.p.m.の速度で回転
させ,一端より10000Vの電圧をかけ,他端よりオシロス
コープで試料の帯電圧を検出し,次に,負荷電圧を取去
ってから,試料の初期帯電圧が半減するまでの時間を測
定した。
ッチオネストメータに取付け,1730r.p.m.の速度で回転
させ,一端より10000Vの電圧をかけ,他端よりオシロス
コープで試料の帯電圧を検出し,次に,負荷電圧を取去
ってから,試料の初期帯電圧が半減するまでの時間を測
定した。
実施例1 軽糸および緯糸に中空度50%の円形中空断面形状のポ
リエチレンテレフタレート繊維50d/12fを用いて,経糸
密度90本/吋,緯糸密度80本/吋の平織物(タフタ)を
製織した。次に,通常の方法にてオープンソーパーによ
る精練およびピンテンターによる180℃,1分間のプレセ
ットを行った後,カセイソーダ(濃度10g/)により98
℃,30分間の条件にて,減量率25%の減量加工を行っ
た。
リエチレンテレフタレート繊維50d/12fを用いて,経糸
密度90本/吋,緯糸密度80本/吋の平織物(タフタ)を
製織した。次に,通常の方法にてオープンソーパーによ
る精練およびピンテンターによる180℃,1分間のプレセ
ットを行った後,カセイソーダ(濃度10g/)により98
℃,30分間の条件にて,減量率25%の減量加工を行っ
た。
ここで,下記処方1により135℃,30分間の条件で,染
色と吸水加工処理を同時に行った。
色と吸水加工処理を同時に行った。
処方1 分子量1500のポリエチレングリコールとテレフタル酸の
重縮合物(平均分子量7000) 1%o.w.f. Palanil Yellow 3G(BASF社製分散染料) 0.001%o.w.
f. 蟻 酸 0.1cc/ ニッカサンソルト 7000(日華化学社製分散剤) 1g/ 浴 比 1:20 続いて水洗,乾燥後,仕上セットを170℃,30秒間の条
件で行って,本発明の吸水性織物を得た。
重縮合物(平均分子量7000) 1%o.w.f. Palanil Yellow 3G(BASF社製分散染料) 0.001%o.w.
f. 蟻 酸 0.1cc/ ニッカサンソルト 7000(日華化学社製分散剤) 1g/ 浴 比 1:20 続いて水洗,乾燥後,仕上セットを170℃,30秒間の条
件で行って,本発明の吸水性織物を得た。
本発明との比較のため,本実施例において用いた中空
度50%の円形中空断面形状のポリエチレンテレフタレー
ト繊維50d/12fに代えて,通常のポリエチレンテレフタ
レート繊維100d/12f(非中空)を用いるほかは本実施例
と全く同一の方法により比較用の吸水性織物を得た。
度50%の円形中空断面形状のポリエチレンテレフタレー
ト繊維50d/12fに代えて,通常のポリエチレンテレフタ
レート繊維100d/12f(非中空)を用いるほかは本実施例
と全く同一の方法により比較用の吸水性織物を得た。
得られた吸水性織物の性能を測定し,その結果を第1
表に示した。
表に示した。
第1表より明らかなように,本発明の布帛は良好な軽
量性,吸水性,保水性および制電性を兼ね備えた布帛で
あった。
量性,吸水性,保水性および制電性を兼ね備えた布帛で
あった。
(発明の効果) 本発明の吸水性織編物は,構成繊維が円形の中空断面
ポリエステルフィラメントであって,侵蝕加工(減量)
されてなる点に特徴と有し,かかる構成の本発明の織編
物は,軽量性,吸水性,保水性,制電性の各性能を兼ね
備えた良好な性質を示すものである。本発明の織編物
は,インナー用素材に最適の素材である。
ポリエステルフィラメントであって,侵蝕加工(減量)
されてなる点に特徴と有し,かかる構成の本発明の織編
物は,軽量性,吸水性,保水性,制電性の各性能を兼ね
備えた良好な性質を示すものである。本発明の織編物
は,インナー用素材に最適の素材である。
第1図は,本発明で用いる中空繊維を製造するための代
表的な紡糸ノズルのノズル孔を示すもので,(イ),
(ロ)は,それぞれ円を3分割,4分割したスリット状の
ノズル孔を示す。第2図の(イ),(ロ)は,それぞれ
第1図の(イ),(ロ)のノズル孔のノズルを使用して
紡糸した中空繊維の断面図を示すものである。
表的な紡糸ノズルのノズル孔を示すもので,(イ),
(ロ)は,それぞれ円を3分割,4分割したスリット状の
ノズル孔を示す。第2図の(イ),(ロ)は,それぞれ
第1図の(イ),(ロ)のノズル孔のノズルを使用して
紡糸した中空繊維の断面図を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−101072(JP,A) 特開 昭55−30444(JP,A) 特開 昭55−93812(JP,A) 特公 昭43−16666(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】中空度30%以上の中空断面を有するポリエ
ステル系合成繊維からなる織編物であって,上記合成繊
維が不規則な凹凸表面を有するとともに,該表面より中
空部に通ずる微細孔を有し,かつ,少なくとも中空部の
内表面に親水性樹脂が付着されてなることを特徴とする
吸水性のポリエステル系合成繊維織編物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61134388A JP2533089B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 吸水性のポリエステル系合成繊維織編物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61134388A JP2533089B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 吸水性のポリエステル系合成繊維織編物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62289642A JPS62289642A (ja) | 1987-12-16 |
JP2533089B2 true JP2533089B2 (ja) | 1996-09-11 |
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ID=15127232
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61134388A Expired - Fee Related JP2533089B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 吸水性のポリエステル系合成繊維織編物 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2533089B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022004208A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 美津濃株式会社 | 繊維構造物及びその製造方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH01201549A (ja) * | 1988-02-04 | 1989-08-14 | Toyota Motor Corp | 有毛布帛物とその製法 |
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