JP2529233B2 - 超音波回転振動子 - Google Patents
超音波回転振動子Info
- Publication number
- JP2529233B2 JP2529233B2 JP62011373A JP1137387A JP2529233B2 JP 2529233 B2 JP2529233 B2 JP 2529233B2 JP 62011373 A JP62011373 A JP 62011373A JP 1137387 A JP1137387 A JP 1137387A JP 2529233 B2 JP2529233 B2 JP 2529233B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oscillator
- center
- regions
- ultrasonic rotary
- ultrasonic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超音波振動子に係わり、さらに詳しくは超音
波モータの固定子などに用いる超音波振動子の改良に関
する。
波モータの固定子などに用いる超音波振動子の改良に関
する。
従来の超音波モータは、楕円振動をするステータに圧
着されたロータが受ける回転トルクを利用した装置であ
つた。ステータは超音波楕円振動子からなり、回転では
なく振動をしており、ロータは絶えず一方向に回転し続
けている。ステータが停止しており、ロータが回転して
いるにもかかわらず、両者間のトルクの伝達が速度差の
無い静止摩擦を利用できるのは、ステータの楕円振動の
たて振動成分がロータに浮力を与え、ねじり振動の半周
期だけロータと圧接して一方向の回転トルクを伝達し、
残る半周期はロータから離れ、回転と逆方向に戻るため
であり、この原理が満足されたとき摩耗が回避できる。
着されたロータが受ける回転トルクを利用した装置であ
つた。ステータは超音波楕円振動子からなり、回転では
なく振動をしており、ロータは絶えず一方向に回転し続
けている。ステータが停止しており、ロータが回転して
いるにもかかわらず、両者間のトルクの伝達が速度差の
無い静止摩擦を利用できるのは、ステータの楕円振動の
たて振動成分がロータに浮力を与え、ねじり振動の半周
期だけロータと圧接して一方向の回転トルクを伝達し、
残る半周期はロータから離れ、回転と逆方向に戻るため
であり、この原理が満足されたとき摩耗が回避できる。
しかし、この原理を満足するには複雑な機構を要し、
例えば薄い偏平モータを作ることはできなかつた。すな
わち、ステータが回転できないことが全ての問題点の根
源であつた。
例えば薄い偏平モータを作ることはできなかつた。すな
わち、ステータが回転できないことが全ての問題点の根
源であつた。
この発明は、従来の超音波振動子が持つていた回転で
きないという欠点を解決し、以つて超音波モータのステ
ータなどに好都合な超音波振動子を提供することを目的
とする。
きないという欠点を解決し、以つて超音波モータのステ
ータなどに好都合な超音波振動子を提供することを目的
とする。
前記目的を達成するため、本発明は、例えば円板状,
円環状あるいは円筒状などの円形の振動子からなり、複
数対の電極を介してその振動子の厚さ方向の同じ向きに
分極された振動子の複数対の領域が振動子の中心に対し
て非対称でかつ分極方向に対して垂直な面で変形するよ
うに振動子を励振することにより、振動子の重心位置が
当該振動子の中心の回りを回転することを特徴とするも
ので、励えばフラフープを回している人の胴の動きと同
様の回転を数10KHzの回転数で実現するものである。
円環状あるいは円筒状などの円形の振動子からなり、複
数対の電極を介してその振動子の厚さ方向の同じ向きに
分極された振動子の複数対の領域が振動子の中心に対し
て非対称でかつ分極方向に対して垂直な面で変形するよ
うに振動子を励振することにより、振動子の重心位置が
当該振動子の中心の回りを回転することを特徴とするも
ので、励えばフラフープを回している人の胴の動きと同
様の回転を数10KHzの回転数で実現するものである。
円を等分割する複数本の直径と、それぞれの直径を構
成する一対の半径を想定し、一方の半径を伸ばした分だ
け他方を縮めると、円周は直径に沿つて平行移動する。
このとき円周の形状が元の真円からくずれないように保
つには、他の半径も対になつて伸縮するものとしよう。
次に隣の直径を構成する一対の半径が最初の直径の伸び
縮みと同じ量に変化し、他の径も円周が変形しないよう
に伸縮し直したとしよう。新しい円の中心は、二番目の
直径の中心に移る。このように隣の直径が順次伸縮する
ごとに円の中心は、最初の半径の伸びの長さを半径とす
る円周上を移動する。即ち円の中心が回転する。
成する一対の半径を想定し、一方の半径を伸ばした分だ
け他方を縮めると、円周は直径に沿つて平行移動する。
このとき円周の形状が元の真円からくずれないように保
つには、他の半径も対になつて伸縮するものとしよう。
次に隣の直径を構成する一対の半径が最初の直径の伸び
縮みと同じ量に変化し、他の径も円周が変形しないよう
に伸縮し直したとしよう。新しい円の中心は、二番目の
直径の中心に移る。このように隣の直径が順次伸縮する
ごとに円の中心は、最初の半径の伸びの長さを半径とす
る円周上を移動する。即ち円の中心が回転する。
円板をその固有振動数で励振すると共振現象が現れ、
大振幅の振動状態が得られる。このとき円板の振動に伴
う変形は、面内で一様な伸縮変形であり、呼吸モードと
も言われる。この状態を基本共振状態あるいはO次共振
と言う。励振周波数を変えると振幅は激減するが、基本
周波数の2倍,3倍…の周波数でも共振状態が得られ、そ
れらを1次,2次…の共振状態という。1次の共振状態で
は、円周はほぼ真円のままその中心(又は重心)が公転
する。
大振幅の振動状態が得られる。このとき円板の振動に伴
う変形は、面内で一様な伸縮変形であり、呼吸モードと
も言われる。この状態を基本共振状態あるいはO次共振
と言う。励振周波数を変えると振幅は激減するが、基本
周波数の2倍,3倍…の周波数でも共振状態が得られ、そ
れらを1次,2次…の共振状態という。1次の共振状態で
は、円周はほぼ真円のままその中心(又は重心)が公転
する。
以下、本発明に係る超音波回転振動子の動作原理を実
施例にもとづいて具体的に述べる。
施例にもとづいて具体的に述べる。
第1図は本発明になる超音波回転振動子の一実施例を
示す概略平面図、第2図はそれの概略側面図である。Pb
(Zr−Ti)O3系圧電セラミツクの外径40mm,内径15mm,圧
さ2mmのドーナツ状円板の上下両主面に当分割銀焼付電
極を施した。
示す概略平面図、第2図はそれの概略側面図である。Pb
(Zr−Ti)O3系圧電セラミツクの外径40mm,内径15mm,圧
さ2mmのドーナツ状円板の上下両主面に当分割銀焼付電
極を施した。
本実施例では4等分割とし、隣接電極との間に0.5mm
幅の絶縁溝9を設けた。上面電極1,2,3,4を共通に結
び、それぞれに対向する裏面電極同志も共通に接続し、
これら4つの表電極と対向する4つの裏電極との間に直
流高電圧を印加して分極処理した。素子全体は同じ向き
にほぼ一様に分極できた。
幅の絶縁溝9を設けた。上面電極1,2,3,4を共通に結
び、それぞれに対向する裏面電極同志も共通に接続し、
これら4つの表電極と対向する4つの裏電極との間に直
流高電圧を印加して分極処理した。素子全体は同じ向き
にほぼ一様に分極できた。
次にこれらの電極のうちの電極1の表と電極4の裏、
電極1の裏と電極4の表、電極2の表と電極3の裏、電
極2の裏と電極3の表をそれぞれ接続し、これら4つの
グループにリード線5,6,7,8を接続した。リード線5と
6の間には100ボルト40KHzの交流電圧を印加し、リード
線7と8の間には同一電圧,同一周波数で位相が90゜遅
れた電圧を印加した。印加電圧の周波数をわずかに変え
たところ、38.8KHzで強い共鳴振動が生じた。
電極1の裏と電極4の表、電極2の表と電極3の裏、電
極2の裏と電極3の表をそれぞれ接続し、これら4つの
グループにリード線5,6,7,8を接続した。リード線5と
6の間には100ボルト40KHzの交流電圧を印加し、リード
線7と8の間には同一電圧,同一周波数で位相が90゜遅
れた電圧を印加した。印加電圧の周波数をわずかに変え
たところ、38.8KHzで強い共鳴振動が生じた。
この振動に伴う素子の変形の説明が第3図に示されて
いる。第3図(a)〜(d)は、正弦波電圧の1周期の
間の素子の変化を表わしている。(a)は領域1aと3aと
にそれぞれ+100V,−100V、領域2aと4aには0ボルトが
印加された瞬間の素子の変形1′a,3′aを示してい
る。(b)は領域2aと4aとにそれぞれ+100V,−100V、
領域1aと3aには0ボルトが印加された瞬間の素子の変形
2′a,4′aを表わす。(c)および(d)は同様にそ
れぞれ(a)の時刻から1/2周期および3/4周期後の変形
1″a,3″a,2″a,4″aを示したものである。(a)か
ら(d)への経過に伴つて弧の凸部が時計まわりに円周
を一周し、それにつれて素子の重心Gが5,6,7,8に示す
如く時計回りに円運動をしている。
いる。第3図(a)〜(d)は、正弦波電圧の1周期の
間の素子の変化を表わしている。(a)は領域1aと3aと
にそれぞれ+100V,−100V、領域2aと4aには0ボルトが
印加された瞬間の素子の変形1′a,3′aを示してい
る。(b)は領域2aと4aとにそれぞれ+100V,−100V、
領域1aと3aには0ボルトが印加された瞬間の素子の変形
2′a,4′aを表わす。(c)および(d)は同様にそ
れぞれ(a)の時刻から1/2周期および3/4周期後の変形
1″a,3″a,2″a,4″aを示したものである。(a)か
ら(d)への経過に伴つて弧の凸部が時計まわりに円周
を一周し、それにつれて素子の重心Gが5,6,7,8に示す
如く時計回りに円運動をしている。
以上述べた実施例は4等分割素子であるが、6,10……
等分割が可能なことは言うまでもないが、分割数が多く
なると位相関係が複雑になり、駆動電圧も多相になるの
で、2〜6分割が最も実用的と考えられる。
等分割が可能なことは言うまでもないが、分割数が多く
なると位相関係が複雑になり、駆動電圧も多相になるの
で、2〜6分割が最も実用的と考えられる。
本発明の円形の振動子を、圧電素子と、その圧電素子
に嵌合した円板状,円環状あるいは円筒状の弾性体で構
成することもできる。
に嵌合した円板状,円環状あるいは円筒状の弾性体で構
成することもできる。
以上説明したように、本発明は、放射状に等分割され
た独立に変形し得る偶数個の領域を有する円板,円環あ
るいは円筒状圧電素子において、中心対称に配置されて
いる領域同志は互いに逆極性の振動が生じるごとく、隣
接配置されている領域同志は互いに異なる位相の振動が
生じるごとく、超音波帯域の電気信号を用いて励振する
ように構成した。
た独立に変形し得る偶数個の領域を有する円板,円環あ
るいは円筒状圧電素子において、中心対称に配置されて
いる領域同志は互いに逆極性の振動が生じるごとく、隣
接配置されている領域同志は互いに異なる位相の振動が
生じるごとく、超音波帯域の電気信号を用いて励振する
ように構成した。
そのため本発明の超音波回転振動子では、振動による
変形状態が順次隣接する領域に伝搬する結果、中心が固
定されている圧電素子の重心が右まわり又は左まわりの
円運動をすることから、中心を固定されている素子が実
効的には偏心回転をする効果がある。
変形状態が順次隣接する領域に伝搬する結果、中心が固
定されている圧電素子の重心が右まわり又は左まわりの
円運動をすることから、中心を固定されている素子が実
効的には偏心回転をする効果がある。
第1図及び第2図は本発明による超音波回転振動子の一
実施例の平面図及び側面図、第3図は本発明による超音
波回転振動子の原理説明図である。 1,2,3,4,……電極、1a,2a,3a,4a……圧電素子の等分割
された領域、5,6,7,8……リード線、9……絶縁溝、10
……圧電素子。
実施例の平面図及び側面図、第3図は本発明による超音
波回転振動子の原理説明図である。 1,2,3,4,……電極、1a,2a,3a,4a……圧電素子の等分割
された領域、5,6,7,8……リード線、9……絶縁溝、10
……圧電素子。
Claims (2)
- 【請求項1】円形の振動子からなり、複数対の電極を介
してその振動子の厚さ方向の同じ向きに分極された振動
子の複数対の領域が振動子の中心に対して非対称でかつ
分極方向に対して垂直な面で変形するように振動子を励
振することにより、振動子の重心位置が当該振動子の中
心の回りを回転することを特徴とする超音波回転振動
子。 - 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項記載の円形の振
動子を、放射状に等分割された独立に変形し得る偶数個
の領域を有する円板,円環あるいは円筒状圧電素子と
し、その中心対称に配置されている領域同志が互いに逆
位相で励振するごとく非対称に励振したことを特徴とす
る超音波回転振動子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62011373A JP2529233B2 (ja) | 1987-01-22 | 1987-01-22 | 超音波回転振動子 |
US07/174,413 US4868446A (en) | 1987-01-22 | 1988-03-28 | Piezoelectric revolving resonator and ultrasonic motor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62011373A JP2529233B2 (ja) | 1987-01-22 | 1987-01-22 | 超音波回転振動子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63181676A JPS63181676A (ja) | 1988-07-26 |
JP2529233B2 true JP2529233B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=11776209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62011373A Expired - Lifetime JP2529233B2 (ja) | 1987-01-22 | 1987-01-22 | 超音波回転振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529233B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2614635B2 (ja) * | 1988-04-12 | 1997-05-28 | 日立マクセル株式会社 | 電歪公転子及び単相超音波モータ |
JPH0421371A (ja) * | 1990-05-15 | 1992-01-24 | Canon Inc | 振動波モータ |
US5631517A (en) * | 1994-05-23 | 1997-05-20 | Hitachi, Ltd. | Ultrasonic motor and driving for the ultrasonic motor |
JP6702482B2 (ja) * | 2019-04-11 | 2020-06-03 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法 |
CN110333060B (zh) * | 2019-08-08 | 2024-05-24 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种基于压电自供能的旋转机械转子振动无线测量系统 |
JP7312420B1 (ja) | 2022-07-26 | 2023-07-21 | 本多電子株式会社 | 計測機器用の超音波振動子 |
-
1987
- 1987-01-22 JP JP62011373A patent/JP2529233B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63181676A (ja) | 1988-07-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |