JP2516647Y2 - 温度補償回路 - Google Patents
温度補償回路Info
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- JP2516647Y2 JP2516647Y2 JP11240090U JP11240090U JP2516647Y2 JP 2516647 Y2 JP2516647 Y2 JP 2516647Y2 JP 11240090 U JP11240090 U JP 11240090U JP 11240090 U JP11240090 U JP 11240090U JP 2516647 Y2 JP2516647 Y2 JP 2516647Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 概要 磁力や応力などの物理的変化を電気信号に変換するセ
ンサの出力信号の温度補償を行うにあたつて、センサの
近傍に感温抵抗を配置し、この感温抵抗によつて発生し
た電位と、該電位を抵抗によつて分圧した電位とを差動
増幅器に入力し、これらの電位差にゲインを乗算して補
正値出力を作成し、センサ出力を補正する。
ンサの出力信号の温度補償を行うにあたつて、センサの
近傍に感温抵抗を配置し、この感温抵抗によつて発生し
た電位と、該電位を抵抗によつて分圧した電位とを差動
増幅器に入力し、これらの電位差にゲインを乗算して補
正値出力を作成し、センサ出力を補正する。
したがつて、差動増幅器の分圧抵抗を介して入力され
る基準となるべき電位は、感温抵抗の抵抗値変化によつ
て、該感温抵抗によつて発生する電位差よりも小さい変
化率で変化する。このため、差動増幅器のゲインを適宜
選択することによつて、温度上昇に伴つて補正値出力電
位が上昇する正特性と、補正値出力電位が低下する負特
性と、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上
昇するような正負両方を備える特性とに共通の温度補正
回路を用いることができる。
る基準となるべき電位は、感温抵抗の抵抗値変化によつ
て、該感温抵抗によつて発生する電位差よりも小さい変
化率で変化する。このため、差動増幅器のゲインを適宜
選択することによつて、温度上昇に伴つて補正値出力電
位が上昇する正特性と、補正値出力電位が低下する負特
性と、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上
昇するような正負両方を備える特性とに共通の温度補正
回路を用いることができる。
産業上の利用分野 本考案は、磁力や応力などの物理的変化を電気信号に
変換するセンサの温度補償回路に関し、さらに詳しく
は、自動車の車高センサや操舵角センサなどの磁気抵抗
素子によつて実現されるセンサの温度補償回路に関す
る。
変換するセンサの温度補償回路に関し、さらに詳しく
は、自動車の車高センサや操舵角センサなどの磁気抵抗
素子によつて実現されるセンサの温度補償回路に関す
る。
従来の技術 第6図は、典型的な従来技術の温度補償回路1の電気
回路図である。磁気抵抗素子から成り、自動車の車高や
操舵角を検出するセンサ2からの出力vsは、増幅回路3
を介して減算器4に与えられており、この減算器4で温
度補償回路1からの補正値voが減算され、こうして補正
されたセンサ出力は車高調整装置などの制御装置5に入
力される。温度補償回路1は、抵抗r1〜r6と、差動増幅
器6とから構成されている。
回路図である。磁気抵抗素子から成り、自動車の車高や
操舵角を検出するセンサ2からの出力vsは、増幅回路3
を介して減算器4に与えられており、この減算器4で温
度補償回路1からの補正値voが減算され、こうして補正
されたセンサ出力は車高調整装置などの制御装置5に入
力される。温度補償回路1は、抵抗r1〜r6と、差動増幅
器6とから構成されている。
ハイレベルの電圧Vccが印加される電源ライン7と接
地との間には、抵抗r1,r2が直列に介在されている。抵
抗r1,r2の接続点prからは、前記電圧Vccを抵抗r1,r2で
分圧した電圧vrが出力され、差動増幅器6の非反転入力
端子に入力される。差動増幅器6に関連してゲイン調整
用の抵抗r5,r6が設けられており、この差動増幅器6の
出力は抵抗r6を介して負帰還される。差動増幅器6の反
転入力端子にはまた、前記電圧Vccを抵抗r3,r4で分圧し
た接続点piの電圧viが、抵抗r5を介して印加されてい
る。したがつて前記補正値voは、電圧vrとviとの差が、
−r6/r5倍に増幅されて出力される。
地との間には、抵抗r1,r2が直列に介在されている。抵
抗r1,r2の接続点prからは、前記電圧Vccを抵抗r1,r2で
分圧した電圧vrが出力され、差動増幅器6の非反転入力
端子に入力される。差動増幅器6に関連してゲイン調整
用の抵抗r5,r6が設けられており、この差動増幅器6の
出力は抵抗r6を介して負帰還される。差動増幅器6の反
転入力端子にはまた、前記電圧Vccを抵抗r3,r4で分圧し
た接続点piの電圧viが、抵抗r5を介して印加されてい
る。したがつて前記補正値voは、電圧vrとviとの差が、
−r6/r5倍に増幅されて出力される。
上述のように構成された温度補償回路1において、前
記抵抗r3,r4のいずれか一方は温度に応じて抵抗値が変
化する感温抵抗であり、いずれか他方が固定抵抗であ
る。前記センサ2の出力が温度上昇に伴つて増幅する正
特性であるときには、抵抗r4が感温抵抗とされてこの温
度補償回路1も正特性とされ、これによつてセンサ出力
の温度変化分を補償するように構成されている。
記抵抗r3,r4のいずれか一方は温度に応じて抵抗値が変
化する感温抵抗であり、いずれか他方が固定抵抗であ
る。前記センサ2の出力が温度上昇に伴つて増幅する正
特性であるときには、抵抗r4が感温抵抗とされてこの温
度補償回路1も正特性とされ、これによつてセンサ出力
の温度変化分を補償するように構成されている。
考案が解決しようとする課題 上述の従来技術では、センサ2が温度変化に対して正
特性であるときには、上述のように抵抗r4を感温抵抗
に、負特性であるときには抵抗r3を感温抵抗とする必要
がある。したがつて共通の回路構成であつても、センサ
2の特性に対応して抵抗r3,r4を付け換えする必要があ
り、工数が増加してしまうとともに、集積化に不向きで
ある。
特性であるときには、上述のように抵抗r4を感温抵抗
に、負特性であるときには抵抗r3を感温抵抗とする必要
がある。したがつて共通の回路構成であつても、センサ
2の特性に対応して抵抗r3,r4を付け換えする必要があ
り、工数が増加してしまうとともに、集積化に不向きで
ある。
本考案の目的は、感温抵抗を付け換えすることなく、
温度変化に対して補正値出力が正特性から負特性へ連続
的に変化可能な温度補償回路を提供することである。
温度変化に対して補正値出力が正特性から負特性へ連続
的に変化可能な温度補償回路を提供することである。
課題を解決するための手段 本考案は、物理的変化を電気信号に変換し、その変換
特性が温度によつて変化するセンサの出力信号の温度補
償回路において、 前記センサの近傍に配置され、温度によつて抵抗値が
変化する感温抵抗と、 前記感温抵抗にバイアス電圧を印加する第1抵抗と、 感温抵抗によつて発生する電位差を分圧する第2抵抗
および第3抵抗と、 感温抵抗によつて発生した電位と、前記第2および第
3抵抗によつて分圧された電位との差に予め定めるゲイ
ンを乗算した出力を導出する差動増幅器と、 センサ出力を前記差動増幅器の出力で補正する補正手
段とを含むことを特徴とする温度補償回路である。
特性が温度によつて変化するセンサの出力信号の温度補
償回路において、 前記センサの近傍に配置され、温度によつて抵抗値が
変化する感温抵抗と、 前記感温抵抗にバイアス電圧を印加する第1抵抗と、 感温抵抗によつて発生する電位差を分圧する第2抵抗
および第3抵抗と、 感温抵抗によつて発生した電位と、前記第2および第
3抵抗によつて分圧された電位との差に予め定めるゲイ
ンを乗算した出力を導出する差動増幅器と、 センサ出力を前記差動増幅器の出力で補正する補正手
段とを含むことを特徴とする温度補償回路である。
また本考案の前記差動増幅器において、該差動増幅器
のゲインを決定するための前記感温抵抗の発生電位の入
力ラインに介在される入力抵抗と、帰還抵抗との少なく
ともいずれか一方に、前記センサの近傍に配置された感
温素子を用いることを特徴とする。
のゲインを決定するための前記感温抵抗の発生電位の入
力ラインに介在される入力抵抗と、帰還抵抗との少なく
ともいずれか一方に、前記センサの近傍に配置された感
温素子を用いることを特徴とする。
作用 本考案に従えば、物理的変化を電気信号に変換するセ
ンサの近傍に感温抵抗を配置し、この感温抵抗に第1抵
抗を介してバイアス電圧を印加する。前記感温抵抗と第
1抵抗との接続点は、直列に接続された第2および第3
抵抗に接続されており、第2抵抗と第3抵抗との接続点
からは、感温抵抗によつて発生する電位差が分圧して導
出される。
ンサの近傍に感温抵抗を配置し、この感温抵抗に第1抵
抗を介してバイアス電圧を印加する。前記感温抵抗と第
1抵抗との接続点は、直列に接続された第2および第3
抵抗に接続されており、第2抵抗と第3抵抗との接続点
からは、感温抵抗によつて発生する電位差が分圧して導
出される。
前記感温抵抗によつて発生した電位と、その電位が第
2および第3抵抗によつて分圧された電位とは差動増幅
器に与えられている。差動増幅器は、両者の電位差に予
め定めるゲインを乗算して補正値出力として補正手段に
出力する。補正手段は、たとえばセンサ出力から補正値
を減算して、センサ出力を前記補正値で補正して出力す
る。
2および第3抵抗によつて分圧された電位とは差動増幅
器に与えられている。差動増幅器は、両者の電位差に予
め定めるゲインを乗算して補正値出力として補正手段に
出力する。補正手段は、たとえばセンサ出力から補正値
を減算して、センサ出力を前記補正値で補正して出力す
る。
前記第2および第3抵抗で分圧されて差動増幅器に入
力される電位の温度変化に対する変化率、すなわち温度
係数は、感温抵抗によつて発生された電位の温度係数よ
りも小さい。したがつて差動増幅器のゲインを適宜選択
することによつて、該温度補償回路の温度変化に対する
特性を、正特性から負特性に連続して変化することがで
き、これによつて異なる種類のセンサに対しても、共通
の回路構成を用いて温度補償を行うことができる。
力される電位の温度変化に対する変化率、すなわち温度
係数は、感温抵抗によつて発生された電位の温度係数よ
りも小さい。したがつて差動増幅器のゲインを適宜選択
することによつて、該温度補償回路の温度変化に対する
特性を、正特性から負特性に連続して変化することがで
き、これによつて異なる種類のセンサに対しても、共通
の回路構成を用いて温度補償を行うことができる。
また、前記差動増幅器のゲインを決定するための前記
感温抵抗の発生電位の入力ラインに介在される入力抵抗
と、帰還抵抗との少なくともいずれか一方に、前記セン
サの近傍に配置した感温素子を用いることによつて、該
温度補償回路の特性を、温度上昇に伴う補正値出力電圧
が、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上昇
するような、正負両方を備える特性に設定することがで
きる。
感温抵抗の発生電位の入力ラインに介在される入力抵抗
と、帰還抵抗との少なくともいずれか一方に、前記セン
サの近傍に配置した感温素子を用いることによつて、該
温度補償回路の特性を、温度上昇に伴う補正値出力電圧
が、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上昇
するような、正負両方を備える特性に設定することがで
きる。
実施例 第1図は、本考案の一実施例の温度補償回路11の原理
を説明するための電気回路図である。磁気抵抗素子など
から成り、温度変化に対してその抵抗値が直線的に変化
し、自動車の車高や操舵角などを検出するセンサ12の出
力Vsは、増幅回路13を介して減算器14に入力されてい
る。この減算器14へはまた、温度補償回路11からの補正
値Voが入力されており、減算器14は前記出力Vsからこの
補正値Voを減算し、こうして温度補償されたセンサ出力
Vcは、車高調整装置などの制御装置15に入力される。
を説明するための電気回路図である。磁気抵抗素子など
から成り、温度変化に対してその抵抗値が直線的に変化
し、自動車の車高や操舵角などを検出するセンサ12の出
力Vsは、増幅回路13を介して減算器14に入力されてい
る。この減算器14へはまた、温度補償回路11からの補正
値Voが入力されており、減算器14は前記出力Vsからこの
補正値Voを減算し、こうして温度補償されたセンサ出力
Vcは、車高調整装置などの制御装置15に入力される。
温度補償回路11は、第1の抵抗である抵抗R1と、第2
の抵抗である抵抗R2と、第3の抵抗である抵抗R3と、感
温抵抗R0と、差動増幅器16とを含んで構成されている。
の抵抗である抵抗R2と、第3の抵抗である抵抗R3と、感
温抵抗R0と、差動増幅器16とを含んで構成されている。
前記感温抵抗R0は、金属被膜抵抗などから成り、少な
くともセンサ出力Vsを補正すべき必要のある温度範囲内
では、温度変化に対して予め定める一定の温度係数で抵
抗値が変化する。この感温抵抗R0は、センサ12の近傍に
設けられ、センサ12の周辺温度を検出する。
くともセンサ出力Vsを補正すべき必要のある温度範囲内
では、温度変化に対して予め定める一定の温度係数で抵
抗値が変化する。この感温抵抗R0は、センサ12の近傍に
設けられ、センサ12の周辺温度を検出する。
感温抵抗R0には、抵抗R1を介して、予め定めるハイレ
ベルで一定のバイアス電圧Vccが印加されている。感温
抵抗R0と抵抗R1との接続点PIに現れる感温抵抗R0の端子
間に発生する電圧VIは、差動増幅器16の反転入力端子に
与えられる。前記接続点PIの電圧VIはまた、抵抗R2,R3
で分圧され、分圧された電圧VRは差動増幅器16の非反転
入力端子に与えられる。
ベルで一定のバイアス電圧Vccが印加されている。感温
抵抗R0と抵抗R1との接続点PIに現れる感温抵抗R0の端子
間に発生する電圧VIは、差動増幅器16の反転入力端子に
与えられる。前記接続点PIの電圧VIはまた、抵抗R2,R3
で分圧され、分圧された電圧VRは差動増幅器16の非反転
入力端子に与えられる。
したがつて、差動増幅器16からの補正値Voは、該差動
増幅器16のゲインをAとするとき、下式で表すことがで
きる。
増幅器16のゲインをAとするとき、下式で表すことがで
きる。
Vo=(VI−VR)*A+VR …(1) また、第2図において、接続点PIの電圧VIが参照符
1で示されるように変化するとき、接続点PRの電圧VRは
参照符l2で示されるように変化する。すなわち、抵抗R
2,R3による分圧によつて、接続点PRの電圧変化率は、接
続点PIの電圧変化率よりも小さくなる。
1で示されるように変化するとき、接続点PRの電圧VRは
参照符l2で示されるように変化する。すなわち、抵抗R
2,R3による分圧によつて、接続点PRの電圧変化率は、接
続点PIの電圧変化率よりも小さくなる。
このように接続点PI,PRの電圧の温度係数が異なつて
おり、したがつて差動増幅器16のゲインを調整すること
によつて、該差動増幅器16からの補正値Voは、たとえば
参照符l3で示されるような温度上昇に対して該補正値Vo
が大きくなる正特性から、参照符l4で示されるような温
度上昇に対して該補正値Voが小さくなる負特性に連続し
て調整することができる。
おり、したがつて差動増幅器16のゲインを調整すること
によつて、該差動増幅器16からの補正値Voは、たとえば
参照符l3で示されるような温度上昇に対して該補正値Vo
が大きくなる正特性から、参照符l4で示されるような温
度上昇に対して該補正値Voが小さくなる負特性に連続し
て調整することができる。
第3図は温度補償回路11の具体的構成を示す電気回路
図であり、前述の第1図に対応する部分には同一の参照
符を付す。この実施例では、前記抵抗R1と感温抵抗R0と
の間に抵抗R4を介在し、また差動増幅器16に関連してゲ
イン調整用の抵抗R5,R6を設けている。
図であり、前述の第1図に対応する部分には同一の参照
符を付す。この実施例では、前記抵抗R1と感温抵抗R0と
の間に抵抗R4を介在し、また差動増幅器16に関連してゲ
イン調整用の抵抗R5,R6を設けている。
抵抗R1,R2,R3,R4の抵抗値をそれぞれ9.1kΩ、100k
Ω、1MΩ、1kΩに選び、また、差動増幅器16のゲイン調
整は抵抗R5の抵抗値を100kΩで固定として、抵抗R6の抵
抗値を変化することによつて行う。さらにまた、感温抵
抗R0の温度係数を+1500ppm(100℃の温度の上昇で抵抗
値が15%と増加する)に選び、電圧Vccを5Vとする。
Ω、1MΩ、1kΩに選び、また、差動増幅器16のゲイン調
整は抵抗R5の抵抗値を100kΩで固定として、抵抗R6の抵
抗値を変化することによつて行う。さらにまた、感温抵
抗R0の温度係数を+1500ppm(100℃の温度の上昇で抵抗
値が15%と増加する)に選び、電圧Vccを5Vとする。
常温では、抵抗R1,R4の合成抵抗値と、感温抵抗R0の
抵抗値とがほぼ等しくなり、抵抗R4と感温抵抗R0との接
続点PI2には2.5Vが現れる。また、抵抗R1と、抵抗R4,R0
の合成抵抗値との比は9:11となり、抵抗R1と抵抗R4との
接続点PI1には2.75Vが現れる。さらに抵抗R2,R3の分圧
比は1:10であり、したがつて接続点PRには2.5Vが現れ
る。
抵抗値とがほぼ等しくなり、抵抗R4と感温抵抗R0との接
続点PI2には2.5Vが現れる。また、抵抗R1と、抵抗R4,R0
の合成抵抗値との比は9:11となり、抵抗R1と抵抗R4との
接続点PI1には2.75Vが現れる。さらに抵抗R2,R3の分圧
比は1:10であり、したがつて接続点PRには2.5Vが現れ
る。
一方、接続点PI2の温度係数は感温抵抗R0に対応して1
500ppmであり、これに対して接続点PRの温度係数は前記
感温抵抗R0で発生する電圧が、抵抗R4,R2,R3で分圧され
て約1250ppmとなる。したがつて該温度補償回路11の温
度係数Kは、単位温度ΔT当りの補正値Voの変化量ΔVo
であるから、第2式に基づいて求めることができる。
500ppmであり、これに対して接続点PRの温度係数は前記
感温抵抗R0で発生する電圧が、抵抗R4,R2,R3で分圧され
て約1250ppmとなる。したがつて該温度補償回路11の温
度係数Kは、単位温度ΔT当りの補正値Voの変化量ΔVo
であるから、第2式に基づいて求めることができる。
第4図は、本件考案者の実験結果を示すグラフであ
る。参照符11は抵抗R6の抵抗値が100kΩ、すなわちゲ
インAが−1倍を表し、参照符12は抵抗R6の抵抗値が
220kΩ、すなわちゲインAが−2.2倍を表し、参照符1
3は抵抗R6の抵抗値が68kΩ、すなわちゲインAが−6.8
倍を表し、参照符14は抵抗R6の抵抗値が1MΩ、すなわ
ちゲインAが−10倍を表す。各ゲインにおいて、−30
℃、0℃、20℃、50℃、80℃において補正値Voの電圧レ
ベルを計測している。
る。参照符11は抵抗R6の抵抗値が100kΩ、すなわちゲ
インAが−1倍を表し、参照符12は抵抗R6の抵抗値が
220kΩ、すなわちゲインAが−2.2倍を表し、参照符1
3は抵抗R6の抵抗値が68kΩ、すなわちゲインAが−6.8
倍を表し、参照符14は抵抗R6の抵抗値が1MΩ、すなわ
ちゲインAが−10倍を表す。各ゲインにおいて、−30
℃、0℃、20℃、50℃、80℃において補正値Voの電圧レ
ベルを計測している。
また、この第4図において参照符11a〜14aは、前
記参照符11〜14で示される対応する各ゲインAにお
ける計算値を表す。
記参照符11〜14で示される対応する各ゲインAにお
ける計算値を表す。
したがつてこの第4図から明らかなように、各ゲイン
Aにおける実測値は計算値にほぼ等しく、参照符15で
示される抵抗R6の抵抗値が470kΩ、すなわちゲインAが
−4.7倍以下であるときには、該温度補償回路11は温度
変化に対して正特性を示し、前記470kΩを超えると負特
性とすることができ、このようにゲインAを適宜選択す
ることによつて、該温度補償回路11を、温度変化に対し
て正特性から負特性へ連続して変化可能であることが理
解される。
Aにおける実測値は計算値にほぼ等しく、参照符15で
示される抵抗R6の抵抗値が470kΩ、すなわちゲインAが
−4.7倍以下であるときには、該温度補償回路11は温度
変化に対して正特性を示し、前記470kΩを超えると負特
性とすることができ、このようにゲインAを適宜選択す
ることによつて、該温度補償回路11を、温度変化に対し
て正特性から負特性へ連続して変化可能であることが理
解される。
このように本考案に従う温度補償回路11では、差動増
幅器16のゲインAを適宜選択することによつて、該温度
補償回路11の温度変化に対する特性を、正特性から負特
性へ連続して変化可能としたので、感温抵抗R0の付け換
えなどの回路構成の大幅な変更を行うことなく、センサ
12の温度特性に対応した補償特性を得ることができ、し
たがつて製造工数を削減できるととに、部品の共用化を
図ることができ、コストを削減することができる。ま
た、集積回路化にも好適に対応することができる。
幅器16のゲインAを適宜選択することによつて、該温度
補償回路11の温度変化に対する特性を、正特性から負特
性へ連続して変化可能としたので、感温抵抗R0の付け換
えなどの回路構成の大幅な変更を行うことなく、センサ
12の温度特性に対応した補償特性を得ることができ、し
たがつて製造工数を削減できるととに、部品の共用化を
図ることができ、コストを削減することができる。ま
た、集積回路化にも好適に対応することができる。
なお、感温抵抗R0の変化が非常に大きい場合、接続点
PI2での電圧が飽和してしまうため、このような用途に
は抵抗R1に代えて定電流源を用いる。また、センサ12は
磁気抵抗素子に限らず、温度変化に対して特性が直線的
に変化する、歪計やホール素子などであつてもよい。
PI2での電圧が飽和してしまうため、このような用途に
は抵抗R1に代えて定電流源を用いる。また、センサ12は
磁気抵抗素子に限らず、温度変化に対して特性が直線的
に変化する、歪計やホール素子などであつてもよい。
第5図は、本考案の他の実施例の温度補償回路21の構
成を示す電気回路図であり、この実施例は前述の実施例
に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。この
実施例では、差動増幅器16の帰還抵抗として、前記抵抗
R6に代えて感温素子R60を用いる。前記感温素子R60は、
前記感温抵抗R0と同様に、センサ12の近傍に配置され
て、センサ12の周辺温度を検出する。
成を示す電気回路図であり、この実施例は前述の実施例
に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。この
実施例では、差動増幅器16の帰還抵抗として、前記抵抗
R6に代えて感温素子R60を用いる。前記感温素子R60は、
前記感温抵抗R0と同様に、センサ12の近傍に配置され
て、センサ12の周辺温度を検出する。
なお、この感温素子R60として、たとえばいわゆるサ
ーミスタが好適に用いられる。すなわち、前記感温抵抗
R0は、その抵抗値が、温度変化に対して直線的に変化
し、また抵抗値の変化幅が、たとえば1.5倍程度にある
のに対して、前記サーミスタは指数関数的に変化し、抵
抗値の変化幅は、たとえば10倍程度である。
ーミスタが好適に用いられる。すなわち、前記感温抵抗
R0は、その抵抗値が、温度変化に対して直線的に変化
し、また抵抗値の変化幅が、たとえば1.5倍程度にある
のに対して、前記サーミスタは指数関数的に変化し、抵
抗値の変化幅は、たとえば10倍程度である。
このように抵抗値の変化率の大きい感温素子R60を帰
還抵抗に用いることによつて、該温度補償回路21から出
力される補正値Voは、前記感温素子R60の抵抗値が温度
が高くなるほど大きくなる場合には、第2図において参
照符l6で示されるように、温度上昇に伴つて一旦上昇し
た後、下降する正負両方の特性を備えることができる。
また、前記第3図における抵抗R5を該感温素子とし、抵
抗R6を定抵抗とすることによつて、第2図において参照
符l5で示されるような、温度上昇に伴つて負特性から正
特性へ変化するような補正値Voを得ることができる。
還抵抗に用いることによつて、該温度補償回路21から出
力される補正値Voは、前記感温素子R60の抵抗値が温度
が高くなるほど大きくなる場合には、第2図において参
照符l6で示されるように、温度上昇に伴つて一旦上昇し
た後、下降する正負両方の特性を備えることができる。
また、前記第3図における抵抗R5を該感温素子とし、抵
抗R6を定抵抗とすることによつて、第2図において参照
符l5で示されるような、温度上昇に伴つて負特性から正
特性へ変化するような補正値Voを得ることができる。
これによつて、温度変化に対する抵抗値の変化が、正
負両方の特性を備えるセンサの温度補償を実現すること
ができる。
負両方の特性を備えるセンサの温度補償を実現すること
ができる。
考案の効果 以上のように本考案によれば、差動増幅器に基準電位
として入力される第2および第3抵抗からの電位は、感
温抵抗によつて発生する電位の温度係数より小さい温度
係数で変化するようにしたので、差動増幅器のゲインを
適宜選択することによつて、該温度補償回路の温度変化
に対する特性を、正特性から負特性へ連続して変化する
ことができる。
として入力される第2および第3抵抗からの電位は、感
温抵抗によつて発生する電位の温度係数より小さい温度
係数で変化するようにしたので、差動増幅器のゲインを
適宜選択することによつて、該温度補償回路の温度変化
に対する特性を、正特性から負特性へ連続して変化する
ことができる。
したがつて、異なる種類のセンサに対しても、共通の
回路構成を用いることができ、製造工数およびコストを
削減することができるとともに、集積回路化にも好適に
対応することができる。
回路構成を用いることができ、製造工数およびコストを
削減することができるとともに、集積回路化にも好適に
対応することができる。
また、前記差動増幅器のゲインを決定するための前記
感温抵抗の発生電位の入力ラインに介在される入力抵抗
と、帰還抵抗との少なくともいずれか一方に、前記セン
サの近傍に配置した感温素子を用いることによつて、該
温度補償回路の特性を、温度上昇に伴う補正値出力電圧
が、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上昇
するような、正負両方を備える特性に設定することがで
きる。
感温抵抗の発生電位の入力ラインに介在される入力抵抗
と、帰還抵抗との少なくともいずれか一方に、前記セン
サの近傍に配置した感温素子を用いることによつて、該
温度補償回路の特性を、温度上昇に伴う補正値出力電圧
が、一旦上昇した後下降し、または一旦下降した後上昇
するような、正負両方を備える特性に設定することがで
きる。
これによつて、温度変化に対する抵抗値の変化が、正
負両方の特性を備えるセンサの温度補償を、単一の回路
構成を用いて行うことができる。
負両方の特性を備えるセンサの温度補償を、単一の回路
構成を用いて行うことができる。
第1図は本考案の一実施例の温度補償回路11の原理を説
明するための電気回路図、第2図は差動増幅器16のゲイ
ン切換えによる温度補償回路11の温度係数の変化を説明
するためのグラフ、第3図は温度補償回路11の具体的構
成を示す電気回路図、第4図は本件考案者による温度係
数の実測値と計算値とを示すグラフ、第5図は本考案の
他の実施例の温度補償回路21の構成を示す電気回路図、
第6図は従来技術の温度補償回路1の電気回路図であ
る。 11,21……温度補償回路、12……センサ、14……減算
器、15……制御装置、16……差動増幅器、R0……感温抵
抗、R1〜R6……抵抗、R60……感温素子
明するための電気回路図、第2図は差動増幅器16のゲイ
ン切換えによる温度補償回路11の温度係数の変化を説明
するためのグラフ、第3図は温度補償回路11の具体的構
成を示す電気回路図、第4図は本件考案者による温度係
数の実測値と計算値とを示すグラフ、第5図は本考案の
他の実施例の温度補償回路21の構成を示す電気回路図、
第6図は従来技術の温度補償回路1の電気回路図であ
る。 11,21……温度補償回路、12……センサ、14……減算
器、15……制御装置、16……差動増幅器、R0……感温抵
抗、R1〜R6……抵抗、R60……感温素子
Claims (2)
- 【請求項1】物理的変化を電気信号に変換し、その変換
特性が温度によつて変化するセンサの出力信号の温度補
償回路において、 前記センサの近傍に配置され、温度によつて抵抗値が変
化する感温抵抗と、 前記感温抵抗にバイアス電圧を印加する第1抵抗と、 感温抵抗によつて発生する電位差を分圧する第2抵抗お
よび第3抵抗と、 感温抵抗によつて発生した電位と、前記第2および第3
抵抗によつて分圧された電位との差に予め定めるゲイン
を乗算した出力を導出する差動増幅器と、 センサ出力を前記差動増幅器の出力で補正する補正手段
とを含むことを特徴とする温度補償回路。 - 【請求項2】前記差動増幅器において、該差動増幅器の
ゲインを決定するための前記感温抵抗の発生電位の入力
ラインに介在される入力抵抗と、帰還抵抗との少なくと
もいずれか一方に、前記センサの近傍に配置された感温
素子を用いることを特徴とする請求項第1項記載の温度
補償回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11240090U JP2516647Y2 (ja) | 1990-01-13 | 1990-10-25 | 温度補償回路 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP206090 | 1990-01-13 | ||
JP2-2060 | 1990-01-13 | ||
JP11240090U JP2516647Y2 (ja) | 1990-01-13 | 1990-10-25 | 温度補償回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03115813U JPH03115813U (ja) | 1991-12-02 |
JP2516647Y2 true JP2516647Y2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=31717004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11240090U Expired - Fee Related JP2516647Y2 (ja) | 1990-01-13 | 1990-10-25 | 温度補償回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2516647Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-25 JP JP11240090U patent/JP2516647Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03115813U (ja) | 1991-12-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |