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JP2513511B2 - ユニット型横葺き屋根構造及びその施工法 - Google Patents

ユニット型横葺き屋根構造及びその施工法

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JP2513511B2
JP2513511B2 JP1265212A JP26521289A JP2513511B2 JP 2513511 B2 JP2513511 B2 JP 2513511B2 JP 1265212 A JP1265212 A JP 1265212A JP 26521289 A JP26521289 A JP 26521289A JP 2513511 B2 JP2513511 B2 JP 2513511B2
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元旦 舩木
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、建築構造物に適用されるユニット型横葺
き屋根構造に関する 更に詳しくは、システム化された垂木部材と横葺き屋
根板部材とを組み合せて構成する比較的簡易化された横
葺き形式による金属製のユニット型横葺き屋根構造及び
その施工法に係るものである。
〔従来の技術〕
一般に、通常規模の建築構造物に適用されて各構成主
材に金属材料を用いた屋根構造としては、従来から、こ
れを大別して縦葺き形式による屋根構造と横葺き形式に
よる屋根構造とがある。
そして、通常の場合,これらの各形式共に、屋根構造
体を構成する小屋組みの棟方向に平行(以下,横方向と
も呼ぶ)して所定の屋根勾配を与えるべく配設された母
屋材上にあって、棟方向に直交(以下,縦方向とも呼
ぶ)して複数本の垂木部材を所定間隔で平行に固定配置
させる。
そして、適宜,野地板などを介した状態で、前者の縦
葺き屋根構造においては、長手縦方向の両側部に側縁係
合部,中央部に面板部を有する縦葺き屋根板部材を用
い、隣接する各垂木部材の相互間において、この縦葺き
屋根板部材の複数枚を横方向に並列させた状態で直接,
又は、適宜に係合部材などを介在させて係合止着させる
ことにより、縦方向に葺き上げて構成する。
後者の横葺き屋根構造においては、長手横方向の両側
部に隣接同志で相互に係合可能な軒側係合部及び棟側係
合部,中央部に面板部を有する横葺き屋根板部材を用
い、各垂木部材間に跨って、この横葺き屋根板部材の複
数枚を縦方向に段差の低い階段状,又は鋸歯状をなすよ
うに段付き状態で相互に係合させ、かつ、内部側で適宜
に吊子部材を用いて引き留め止着させることにより、横
方向に葺き上げて構成したものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかして、前記のように葺き上げられる従来の縦葺き
屋根及び横葺き屋根の各構造は、一般的な通常規模の建
築構造物への適用上,それぞれに一長一短を有してお
り、対象となる建築構造物の目的用途及び周辺環境など
の各条件,ならびに外観形態などの要請に基づき任意に
選択して使用される。
ここで、この場合,横葺き屋根構造に用いる横葺き屋
根板部材については、これを縦葺き屋根構造の縦葺き屋
根板部材に比較するとき、構造上,屋根面に対する個個
の屋根板部材単体当りの被覆面積範囲が相対的に狭くな
っており、このためにその有効幅寸法(即ち,屋根面上
での葺き幅寸法に相当し、長手縦方向長さに該当する)
が小さくされ、これによって十分な構造強度及び効果的
な水捌け作用などに併せて、良好な外観意匠を得てい
る。
しかしながら、一方で、前記構成による横葺き屋根構
造を比較的小規模の建築構造物,例えば、小型住宅,物
置小屋,バンガロー,バーベキューハウス,仮設建物な
どとか、屋外に開放された待ち合わせ場所,雨除け場所
などのように、比較的規模の小さい建築構造物に適用す
る場合には、前記した如く、用いられる横葺き屋根板部
材の有効幅が被覆面対応に狭くされているので、縦葺き
屋根板部材と構成部品数が同一ではあっても、単位面積
当りの葺き上げ作業工数が多くなるという不利があっ
た。
又、その構造上,縦方向の上下で軒側係合部と棟側係
合部とを係合させてハゼ組み構成にすることから、必然
的に有効幅範囲の面板部裏面側に空間部が形成され、外
部から加えられる正圧によって対応する面板部に撓みを
生じ易かった。
従って、これを防止するためには、葺き上げの各段毎
に同裏面側をバックアップするいわゆる,バックアップ
材(木毛セメント板,ウレタン発泡板など)を野地板な
どとは別に挟入する必要があった。
又、長手横方向の端部間の接合にも捨て板などの接合
部材を必要とするもので、これらの結果,通常規模の建
築構造物でのように、各部に十分な雨水の浸入防止など
の対策を講じなければないない場合はともかくとして、
このようなある程度までの簡略化が許容される比較的小
規模な建築構造物に対し、従来から用いられている横葺
き屋根と同様な構造を適用するときは、施工時の作業工
数の増加を含めてコストアップを招く要因になってい
た。
この発明は、従来のこのような問題点を改善しようと
するものであって、その目的とするところは、比較的小
規模の建築構造物に横葺き屋根構造を適用する場合,そ
の構成主部材をユニット化して、施工の際の作業性の向
上,コストの低減化を図り、併せて、構造強度ならびに
外観意匠性に優れた,この種のユニット型横葺き屋根構
造及びその施工法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成させるため、請求項1に記載の発明
は、底部及び左右各側部を有して溝型にされ、各側部の
上部の葺上げピッチ間隔に対応する各屋根板係合箇所
に、屋根板相互の係合段差対応の軒側段差で左右各段差
面及びこれらの各段差面の上部に突出する各圧入係止部
を残して、前記各側部を内側又は外側に折曲して左右各
面板受支部をそれぞれ階段状又は鋸歯状に形成してな
り、各母屋材上に所定のピッチ間隔で配設される垂木部
材と、長手横方向に前記配設ピッチ間隔と同一又は整数
倍の有効長を有し、かつ、短手縦方向に前記葺上ピッチ
間隔に一致する有効幅の中央面板部を残して、一方の側
縁部に棟側係合部を、他方の側縁部に軒側係合部をそれ
ぞれ隣接相互間で係合可能に形成する横葺き屋根板部材
とを備え、前記中央面板部の裏面側を前記左右各面板受
支部で受支し、かつ、前記各圧入係止部に横葺き屋根板
部材の棟側係合部を係止させると共に、溝上部で横葺き
屋根板部材の中央面板部の端面相互を突き合わせるよう
にして、前記垂木部材上に横葺き屋根板部材を係止した
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の垂
木部材と横葺き屋根板部材を用いたユニット型横葺き屋
根構造の施工法であって、前記垂木部材を、各母屋材上
に所定のピッチ間隔で配設し、下段側横葺き屋根板部材
の中央面板部の裏面側を左右各面板受支部で受支し、前
記各圧入係止部に前記下段側横葺き屋根板部材の棟側係
合部を係止させ、その後、前記垂木部材の溝上部で前記
下段側横葺き屋根板部材の中央面板部の端面相互を突き
合わせ、更に、上段側横葺き屋根板の軒側係合部を前記
棟側係合部に係合させることを特徴とする。
〔作用〕
請求項1に係る発明のユニット型横葺き屋根構造で
は、吊子部材の代わりに左右各段差面の上部に突出する
各圧入係止部を設け、この各圧入係止部に横葺き屋根板
部材の棟側係合部を係止させる構造であるので、別部材
としての吊子部材を用意することなく、横葺き屋根板部
材を設定された所定の葺き上げピッチ間隔通りに正確に
位置づけることができ、かつ、横葺き屋根板部材を垂木
部材に確実に係止することができる。
また、左右各段差面及びこれらの各段差面の上部に突
出する各圧入係止部を残して、前記各側部を内側又は外
側に折曲して左右各面板受支部をそれぞれ階段状又は鋸
歯状に形成してなる垂木部材であるので、横葺き屋根板
部材の中央面板部の裏面側を前記左右各面板受支部で受
支することができ、各面板受支部によつて裏面側から十
分に補強支持しているために、外圧による中央面板部の
撓みなどを良好に解消できる。
しかも、構造的にも極めて簡単で容易かつ、安価な横
葺き屋根構造を提供し得る。
一方、請求項2に係る発明のユニット型横葺き屋根構
造の施工法では、左右各段差端面の上部に突出する各圧
入係止部に下段側横葺き屋根板の棟側係合部のスプリン
グバックを利用して圧入するという極めて単純な作業操
作により確実、かつ、自動的に横葺き屋根板部材を垂木
部材に係止できる。
従って、横葺き屋根板を葺き上げた状態では、これら
の各横葺き屋根板が設定された所定の葺き上げピッチ間
隔通りに正確に維持されて、何らの熟練も必要としな
い。
さらに請求項1に係る発明或いは請求項2に係る発明
により施工させたユニット型横葺き屋根構造では、横葺
き屋根板部材の突き合せ部から浸入する雨水などは、垂
木部材の溝内を流下して排水される。
〔実施例〕
以下,この発明に係るユニット型横葺き屋根構造の一
実施例につき、第1図ないし第9図を参照して詳細に説
明する。
第1図はこの実施例に係るユニット型横葺き屋根構造
の構成部材となる垂木部材を取り出して示す斜視図及び
全体概念図、第2図はこの実施例に係るユニット型横葺
き屋根構造の概要構成を示す縦断側面図、第3図は同上
の横断正面図である。
又第4図及び第5図は同様に横葺き屋根板部材及び吊
子部材を取り出して示すそれぞれに斜視図、第6図
(a),(b),(c),(d)は、それぞれ端縁折曲
部のその他の具体例を示す断面図、第7図は同上垂木部
材の別例を示す部分斜視図であり、更に、第8図は同上
葺き上げられたユニット型横葺き屋根構造の態様を示す
平面説明図、第9図(a)ないし(d)は同上ユニット
型横葺き屋根構造での母屋材に対する垂木部材の各別の
取付け状態を示すそれぞれに部分断面図である。
即ち,これらの第1図ないし第5図構成において、こ
の実施例によるユニット型横葺き屋根構造は、共に金属
鋼板をプレス成形,又はロール成形,或いはこれらを併
用した成形,もしくは適宜に押し出し成形後のプレス成
形などによって所定形状に成形された各構成部材、即
ち,屋根構体面を構成する小屋組みの棟方向に平行,つ
まり、横方向に平行して所定の屋根勾配を与えるべく配
設された各母屋材(A)上で、棟方向に直交,つまり、
縦方向に所定のピッチ間隔によって平行に固定配置され
る厚目の金属鋼板製とした垂木部材(11)と、これらの
各垂木部材(11)上に直接受支されて、下段軒側から上
段軒側にかけ、所定のピッチ間隔によってそれぞれに葺
き上げられるやや薄目の金属鋼板製とした横葺き屋根板
部材(31)と、これらの各横葺き屋根板部材(31)を葺
き上げ位置毎に各垂木部材(11)上で個個に引留め係止
する同様に厚目の金属鋼板製とした吊子部材(51)とか
ら構成されている。
しかして、前記垂木部材(11)は、第3図に示されて
いるように、底部(12)及び両側に立ち上げた左右の各
側部(13),(14)を有して横断面上開き略コ字状の溝
型にされると共に、これらの各側部(13),(14)の上
部にあって、前記各横葺き屋根板部材(31)の葺き上げ
ピッチ間隔に対応する各屋根板係合箇所(11A)に、同
各横葺き屋根板部材(11)相互間の係合段差に対応する
軒側段差hで左右の各段差面(15),(16)をそれぞれ
階段状,又は鋸歯状に残すようにして、左右の各面板受
支部(17),(18)を内側へ対向折曲して形成させ、か
つ、溝内部にあっては、雨水などを流下させる樋空間
(19)を形成してある。
又、前記横葺き屋根板部材(31)は、第4図に示され
ているように、葺き上げ状態で棟方向に平行して対応さ
れる長手横方向にあって、前記垂木部材(11)の配設ピ
ッチ間隔pと同一又は整数倍の有効長1(p)を有す
る。
また、葺き上げ状態で棟方向に直交して対応される短
手縦方向にあって、葺き上げピッチ間隔に一致する有効
幅wの中央面板部(32)を残し、一方の側縁部に棟側係
合部(33),他方の側縁部に軒側係合部(34)をそれぞ
れに成形させると共に、その長手横方向の両端部にあっ
て、隣接相互間での棟側係合部(33)に対する軒側係合
部(34)の係合のための作業に支障をきたさないよう
に、下方へ縁曲げ折曲するなどの手段によって端縁折曲
部(39),(40)を形成し、この突き合わせ端面から棟
側係合部(33)及び軒側係合部(34)の各内部への雨水
などの浸入を可及的に排除し得るようにして形成する。
尚、この端縁折曲部(39),(40)の形状は、第4図
の他に第6図(a),(b),(c),(d)に示すよ
うに各種の形状が考えられ、又、端縁折曲部(39),
(40)の突き合わせ端面には、止水及び伸縮対応のた
め、ゴム,樹脂等の弾性材を配してもよい。
ここで、前記横葺き屋根板部材(31)における短手縦
方向両側の棟側係合部(33)及び軒側係合部(34)につ
いては、葺き上げに際し各横葺き屋根板部材(31)を隣
接させたとき、相互間で所定の係合段差によって係合可
能にした構成であればよく、この場合,特に、その係合
構成に限定を受けるものではない。
具体的な係合構成の一例として、前者の棟側係合部
(33)については、係合のために上方内側に折返された
端部折返し係合部(35)と、この端部折返し係合部(3
5)から上方内側に膨出させた上部引留め部(36)とを
形成すると共に、その両端部の一部を係合の妨げになら
ないように切欠き部(33a),(33b)としている。
又、後者の軒側係合部(34)については、下方へ折曲
されて前記上部引留め部(36)を内部に包括し得るよう
にした前縁垂下部(37)と、この前縁垂下部(37)から
内側に折曲されて前記端部折返し部(35)に挿入係合し
得るようにした一部に上方への膨出部(38a)のある端
部係合縁部(38)とを形成してある。
更に、前記吊子部材(51)は、第5図に示されている
ように、前記垂木部材(31)における各段差面(15),
(16)の基部に近付けた左右の各面板受支部(17),
(18)間に跨って止めビス(B)などにより取付けられ
る取付け基板部(52)と、前記横葺き屋根板部材(31)
での棟側係合部(33)の上部引留め部(36)を咬止して
引留める咬止部(53)とからなっている。
尚、前記所定の屋根勾配を与えて配設されている各母
屋材(A)に対する各垂木部材(11)の取付け固定態様
の数例を、第9図(a)ないし(d)に示す。
第9図(a)は垂木部材(11)での左右の各側部(1
3),(14)に取付け穴(22),(23)をそれぞれに形
成しておき、母屋材(A)上に固定される各固定金具
(71),(71)により取付ける手段を示している。
第9図(b)は同各側部(13),(14)の下部に取付
けフランジ部(24),(25)をそれぞれに折返し形成し
ておき、母屋材(A)上に固定される各固定金具(7
2),(72)により取付ける手段を示している。
第9図(c)は垂木部材(11)での底部(12)の中央
に突条部(26)を上方に突出させて条設しておき、この
突条部(26)を通して取付けビス又はボールト(73)に
より取付ける手段を示している。
第9図(d)は同底部(12)の中央に下面が逆蟻溝状
をした突条部(27)を上方に突出させて条設しておき、
この突条部(27)の逆蟻溝状凹部内を利用して、対応形
状の頭部をもつ取付けボールト・ナット(74)により取
付ける手段を示している。これらの各取付け手段によれ
ば、垂木部材(11)の溝内部を流下する雨水などの流れ
を妨げずに、かつ、又母屋材(A)側への漏水を防止し
た取付けが可能である。
従って、前記実施例による各部材の構成においては、
第1図,第2図に示されているように、各母屋材(A)
上にあって、個個の各垂木部材(11),(11)を所定の
ピッチ間隔pによりそれぞれに配設固定させておき、こ
の状態で、まず最初に、相互に隣接する各垂木部材(1
1),(11)の下段側での左右の各面板受支部(17),
(18)を通し、かつ、その長手方向中央部間に跨らせた
状態で、下段側の横葺き屋根板部材(31)を受支させ
る。
そして、この状態のままで、これらの相互に隣接する
各垂木部材(11),(11)での各段差面(15),(16)
の基部に近付けた左右の各面板受支部(17),(18)間
に跨るようにして、吊子部材(51)の取付け基板部(5
2)を止めビス(B),(B)などでそれぞれに取付け
ると共に、前記受支配置されている下段側の横葺き屋根
板部材(31)での棟側係合部(33)の上部引留め部(3
6)を引留め咬止部(53)により咬止して引留め係止さ
せる。
更に、この下段側の横葺き屋根板部材(31)に対して
は、その長手横方向で同一段の横葺き屋根板部材(31)
を、中央面板部(32)の端部での各端縁折曲部(39),
(40)の相互を突き合わせるように連接させて、順次,
全く同様にして引留め係止させる。
即ち,この場合には、1個の吊子部材(51)によっ
て、同一段で連接される各横葺き屋根板部材(31),
(31)の隣接する相互を同時に引留め係止することにな
る。
尚、この同一段での突き合わせ連接部に対しては、必
要に応じて、例えば、ジョイナーとかカバーなどを施す
ことを妨げない。
ついで今度は、上段側の横葺き屋根板部材(31)での
軒側係合部(34)の端部係合縁部(38)を、前記相互に
隣接する各垂木部材(11),(11)上に受支配置されて
いる下段側の横葺き屋根板部材(31)での棟側係合部
(33)の端部折返し係合部(35)に挿入するようにして
係合させる。
ここでも、この上段側の横葺き屋根板部材(31)を同
一の相互に隣接する各垂木部材(11),(11)の上段側
での左右の各面板受支部(17),(18)を通し、かつ、
その長手方向中央部間に跨らせた状態で、この上段側の
横葺き屋根板部材(31)を受支させ、かつ、同様にし
て、吊子部材(51)により引留め係止させる。
このような葺き上げ状態の場合にあっては、第8図に
示されているように、前記上,下各段の横葺き屋根板部
材(31),(31)での長手横方向連接部となる各端縁垂
下部(39),(40)相互間の突き合わせ面が、対応する
垂木部材(11)で一線上に直列して現れる,つまり、個
個の各横葺き屋根板部材(31)のそれぞれが、表面側か
ら見て方形状(モザイク状)をなして葺き上げ配置され
ることになる。
即ち,このようにして所期通りの横葺き屋根構造を葺
き上げ得るのであり、この葺き上げ状態では、これらの
上,下各段の横葺き屋根板部材(31)共に、それぞれの
中央面板部(32)が各垂木部材(11),(11)での左右
の各面板受支部(17),(18)に受支されて、裏面側か
ら補強支持されているために、この中央面板部(32)の
外圧による撓みなどを効果的に解消できる。
併せて、長手横方向に連接される同一段での各横葺き
屋根板部材(31),(31)に関しては、その中央面板部
(32),(32)での各端縁折曲部(39),(40)の相互
が垂木部材(11)の長手方向中央部で突き合わされてい
るので、これらの各端縁折曲部(39),(40)の突き合
わせ面から浸入する雨水などは、同各端縁折曲部(3
9),(40)による相互に係合された棟側係合部(33)
及び軒側係合部(34)の端面折下げによって、両係合部
(33),(34)内に浸入する惧れがなく、垂木部材(1
1)での溝内の樋空間(19)に流下し、同溝内を通して
外部へ排水させ得るのである。
尚、端縁折曲部(39),(40)と前縁垂下部(37)等
との合わせ部は、適宜、溶接ないしシーリング等の処理
を施すことで、雨水の浸入を防止できると共に、屋根板
等の熱伸縮にも対応できて好ましい。
更に、前記実施例においては、横葺き屋根板部材(3
1)での棟側係合部(33)の引留め係止のために、別部
材である吊子部材(51)を用いているが、第7図に示さ
れているように、垂木部材(11)での左右の各段差面
(15),(16)の上部側壁にあって、前記吊子部材(5
1)と同様な作用を果たす圧入係止部を設けた各吊子部
(20),(21)を形成させ、棟側係合部(33)のスプリ
ングバックを利用して係止させ得ることにより、嵌入又
は圧入による係止のため作業の一層の容易化,ならび
に、使用材料の低減,製造工程の簡略化を図り得て頗る
有利である。
尚、前記実施例においては、垂木部材(11)での左右
の各面板受支部(17),(18)を共に内側へ折曲形成さ
せるようにしているが、第10図に示すように、これらを
共に外側へ折曲形成させるようにしてもよく、同様な作
用,効果が得られる。
第11図及び第12図に示すものは、それぞれ本発明に係
るシステム化垂木部材を他の形状の屋根板等に固定した
ものの要部断面図である。このうち、第11図に示すもの
は、屋根板部材(31)の棟側係合部(33)を所定の形状
に折り返して重ね合わせ、更にその端部を面板受支部
(17),(18)にビス(B)等の固定具で固定できる当
接面(33b)とした構成である。
又、第12図に示したものは、屋根板部材(31)の棟側
係合部(33)を所定の形状に折り返して重ね合わせ、更
にその端部を棟側に延出させて当接面(33b)を形成す
ると共に、その先端部に起立部(33c)を形成したもの
である。しかも、この当接面(33b)と起立部(33c)の
屈曲面状と対応する吊子(51)を形成し、この吊子(5
1)とビス(B)等の固定具で面板受支部(17),(1
8)上に固定する。この吊子(51)の形状は図示のよう
に略ハット状であると共に頂部が屋根板部材(31)の中
央面板部(32)を下から支承するように形成されてい
る。
尚、第2図の実施例に示された符号と同一の箇所につ
いては、同じ符号を附して説明を省略する。
〔発明の効果〕
請求項1に係る発明のユニット型横葺き屋根構造で
は、吊子部材の代わりに左右各段差面の上部に突出する
各圧入係止部を設け、この各圧入係止部に横葺き屋根板
部材の棟側係合部を係止させる構造であるので、別部材
としての吊子部材を用意することなく、横葺き屋根板部
材を設定された所定の葺き上げピッチ間隔通りに正確に
位置づけることができ、かつ、横葺き屋根板部材を垂木
部材に確実に係止することができる。
また、左右各段差面及びこれらの各段差面の上部に突
出する各圧入係止部を残して、前記各側部を内側又は外
側に折曲して左右各面板受支部をそれぞれ階段状又は鋸
歯状に形成してなる垂木部材であるので、横葺き屋根板
部材の中央面板部の裏面側を前記左右各面板受支部で受
支することができ、各面板受支部によつて裏面側から十
分に補強支持しているために、外圧による中央面板部の
撓みなどを良好に解消できる。
しかも、構造的にも極めて簡単で容易かつ、安価な横
葺き屋根構造を提供し得る。
一方、請求項2に係る発明のユニット型横葺き屋根構
造の施工法では、左右各段差端面の上部に突出する各圧
入係止部に下段側横葺き屋根板の棟側係合部のスプリン
グバックを利用して圧入するという極めて単純な作業操
作により確実、かつ、自動的に横葺き屋根板部材を垂木
部材に係止できる。
従って、横葺き屋根板を葺き上げた状態では、これら
の各横葺き屋根板が設定された所定の葺き上げピッチ間
隔通りに正確に維持されて、何らの熟練も必要としな
い。
さらに請求項1に係る発明或いは請求項2に係る発明
により施工させたユニット型横葺き屋根構造では、横葺
き屋根板部材の突き合せ部から浸入する雨水などは、垂
木部材の溝内を流下して排水される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの実施例に係るユニット型横葺き屋根構造の
構成部材となる垂木部材を取り出して示す斜視図及び全
体概念図、 第2図はこの実施例に係るユニット型横葺き屋根構造の
概要構成を示す縦断側面図、 第3図は同上の横断正面図、 第4図及び第5図は同様に横葺き屋根板部材及び吊子部
材を取り出して示すそれぞれに斜視図、 第6図(a),(b),(c),(d)は、それぞれ端
縁折曲部のその他の具体例を示す断面図、 第7図は同上垂木部材の別例を示す部分斜視図、 第8図は同上葺き上げられたユニット型横葺き屋根構造
の態様を示す平面説明図、 第9図(a)ないし(d)は同上ユニット型横葺き屋根
構造での母屋材に対する垂木部材の各別の取付け状態を
示すそれぞれに部分断面図、 第10図は垂木部材の変形例を示す部分斜視図、 第11図及び第12図は異なった屋根板部材等を用いた屋根
構造を示す部分縦断面図である。 (11)……垂木部材 (11A)……屋根板係合箇所 (12)……底部 (13),(14)……左右の各側部 (15),(16)……左右の各段差面 (17),(18)……左右の各面板受支部 (19)……樋空間 h……軒側段差 p……配設ピッチ間隔 (A)……母屋材 (20),(21)……吊子部 (22),(23)……取付穴 (24),(25)……取付けフランジ部 (26),(27)……突条部 (31)……横葺き屋根板部材 (32)……中央面板部 (33)……棟側係合部 (33a)……切欠き部 (33b)……当接面 (33c)……起立部 (34)……軒側係合部 (35)……端部折返し係合部 (36)……上部引留め部 (37)……前縁垂下部 (38)……端部係合縁部 (38a)……膨出部 (39),(40)……端縁折曲部 1(p)……有効長 w……葺上げピッチ間隔(有効幅) (51)……吊子部材 (52)……取付け基板部 (53)……引留め咬止部 (71),(72)……固定金具 (73),(74)……ビス又はボールト (A)……母屋材 (B)……止めビス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部及び左右各側部を有して溝型にされ、
    各側部の上部の葺上げピッチ間隔に対応する各屋根板係
    合箇所に、屋根板相互の係合段差対応の軒側段差で左右
    各段差面及びこれらの各段差面の上部に突出する各圧入
    係止部を残して、前記各側部を内側又は外側に折曲して
    左右各面板受支部をそれぞれ階段状又は鋸歯状に形成し
    てなり、各母屋材上に所定のピッチ間隔で配設される垂
    木部材と、 長手横方向に前記配設ピッチ間隔と同一又は整数倍の有
    効長を有し、かつ、短手縦方向に前記葺上ピッチ間隔に
    一致する有効幅の中央面板部を残して、一方の側縁部に
    棟側係合部を、他方の側縁部に軒側係合部をそれぞれ隣
    接相互間で係合可能に形成する横葺き屋根板部材とを備
    え、 前記中央面板部の裏面側を前記左右各面板受支部で受支
    し、かつ、前記各圧入係止部に横葺き屋根板部材の棟側
    係合部を係止させると共に、溝上部で横葺き屋根板部材
    の中央面板部の端面相互を突き合わせるようにして、前
    記垂木部材上に横葺き屋根板部材を係止したことを特徴
    とするユニット型横葺き屋根構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の垂木部材と横葺き屋根板
    部材を用いたユニット型横葺き屋根構造の施工法であっ
    て、 前記垂木部材を、各母屋材上に所定のピッチ間隔で配設
    し、 下段側横葺き屋根板部材の中央面板部の裏面側を左右各
    面板受支部で受支し、 前記各圧入係止部に前記下段側横葺き屋根板部材の棟側
    係合部を係止させ、 その後、前記垂木部材の溝上部で前記下段側横葺き屋根
    板部材の中央面板部の端面相互を突き合わせ、更に、上
    段側横葺き屋根板の軒側係合部を前記棟側係合部に係合
    させることを特徴とするユニット型横葺き屋根構造の施
    工法。
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