JP2023082515A - マスクブランクス、ハーフトーンマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】パターンの垂直断面性を向上可能で波長に対する透過率変化の少ない上置きタイプのハーフトーンマスクを提供可能とする。【解決手段】透明基板Sと、透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層11と、遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層12と、反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層13と、をマスク層として備えるマスクブランクスMBであって、ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される。【選択図】図1
Description
本発明はマスクブランクス、ハーフトーンマスクに関する。
液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のFPD(flat panel display,フラットパネルディスプレイ)用の基板は複数のマスクを用いることで製造されているが、工程削減のために半透過性のハーフトーンマスクを用いてマスク枚数を削減することができる。さらにカラーフィルターや有機ELディスプレイ等では感光性有機樹脂を半透過性のマスクを用いて露光と現像を行い有機樹脂の形状を制御することで、適切な形状のスペーサーや開口部を形成することが可能になる。このためにハーフトーンマスクの重要度が高まっている。
ハーフトーンマスクには、特許文献1に記載されるように、半透過性のハーフトーン層に遮光層が積層された下置きタイプと、これとは逆の積層順となる上置きタイプとが存在する。
このようなハーフトーンマスクを用いたFPDの露光では、ガラス基板が大型サイズであることから、g線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の複合波長を用いている。
また、昨今、FPDにおけるパターニングの精度を向上させて、線幅サイズをより微細にし、画像の品質を大幅に向上させることが求められている。このため、上記の波長に加えて、312nmの波長の露光光をも含めた複合波長を適応可能としたいという要求があった。
また、昨今、FPDにおけるパターニングの精度を向上させて、線幅サイズをより微細にし、画像の品質を大幅に向上させることが求められている。このため、上記の波長に加えて、312nmの波長の露光光をも含めた複合波長を適応可能としたいという要求があった。
しかし、従来の上置きタイプのハーフトーンマスクにおけるハーフトーン層では、365nm以下の短波長の露光光に対して、透過率が他の波長に対して低く、複合波長とされた露光光において、その波長範囲内での透過率の変化量が大き過ぎるため、これを改善したいという要求があった。
また、下置きタイプのハーフトーン層では、ハーフトーン層と遮光層とでエッチングレートの差が大きく、パターニング後の断面垂直性が要求される状態ではないという問題があった。これは、遮光層部分に対するハーフトーン層のサイドエッチング量が大きいため、レジストに近接するハーフトーン層がよりエッチングされてしまい、遮光層がパターニングの除去領域に飛び出した形状となるという不具合があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.上置きハーフトーンマスクにおいて断面垂直性を向上すること。
2.上置きハーフトーンマスクにおいてより短い波長を含む複合波長での露光光を用いたパターンニングに対応可能とすること。
1.上置きハーフトーンマスクにおいて断面垂直性を向上すること。
2.上置きハーフトーンマスクにおいてより短い波長を含む複合波長での露光光を用いたパターンニングに対応可能とすること。
本発明のマスクブランクスは、
透明基板と、
該透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層と、
前記遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層と、
前記反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層と、
をマスク層として備えるマスクブランクスであって、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される、
ことにより上記課題を解決した。
本発明のマスクブランクスは、
前記反射防止層が炭素を含み、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、前記反射防止層との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のハーフトーンマスクは、
上記のいずれか記載のマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクであって、
前記ハーフトーン層は、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さい、
ことができる。
本発明のハーフトーンマスクは、
前記マスク層がパターニングにより除去されて前記透明基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンを有し、
前記輪郭線を上端として前記透明基板表面を下端として立設された前記マスクパターンの端面は、前記輪郭線と直交する方向で前記最表面に沿った方向に前記最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法αが50nmよりも小さい、
ことができる。
透明基板と、
該透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層と、
前記遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層と、
前記反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層と、
をマスク層として備えるマスクブランクスであって、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される、
ことにより上記課題を解決した。
本発明のマスクブランクスは、
前記反射防止層が炭素を含み、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、前記反射防止層との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定される、
ことができる。
本発明のハーフトーンマスクは、
上記のいずれか記載のマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクであって、
前記ハーフトーン層は、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さい、
ことができる。
本発明のハーフトーンマスクは、
前記マスク層がパターニングにより除去されて前記透明基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンを有し、
前記輪郭線を上端として前記透明基板表面を下端として立設された前記マスクパターンの端面は、前記輪郭線と直交する方向で前記最表面に沿った方向に前記最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法αが50nmよりも小さい、
ことができる。
本発明のマスクブランクスは、
透明基板と、
該透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層と、
前記遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層と、
前記反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層と、
をマスク層として備えるマスクブランクスであって、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される。
これにより、必要な光学特性を有した状態で、マスク層をパターニングするエッチングにおいて、ハーフトーン層におけるエッチング速度が大きくなり、マスク層の他の部分に比べてハーフトーン層におけるサイドエッチングが大きくなってしまうことを防止して、パターニングにおける断面垂直性を向上することができる。
透明基板と、
該透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層と、
前記遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層と、
前記反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層と、
をマスク層として備えるマスクブランクスであって、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される。
これにより、必要な光学特性を有した状態で、マスク層をパターニングするエッチングにおいて、ハーフトーン層におけるエッチング速度が大きくなり、マスク層の他の部分に比べてハーフトーン層におけるサイドエッチングが大きくなってしまうことを防止して、パターニングにおける断面垂直性を向上することができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記反射防止層が炭素を含み、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、前記反射防止層との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される。
このように、ハーフトーン層において、クロムに対する炭素の割合を大きくすることにより、ハーフトーン層において、バイナリー層、つまり、遮光層および反射防止層に比べてエッチングレートが大きくなることを抑制して、サイドエッチングがハーフトーン層で増大することを抑制することができる。
前記反射防止層が炭素を含み、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、前記反射防止層との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される。
このように、ハーフトーン層において、クロムに対する炭素の割合を大きくすることにより、ハーフトーン層において、バイナリー層、つまり、遮光層および反射防止層に比べてエッチングレートが大きくなることを抑制して、サイドエッチングがハーフトーン層で増大することを抑制することができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定される。
これにより、ハーフトーン層と、遮光層および反射防止層とされるバイナリー層と、におけるそれぞれのエッチングレートと、各層における光学特性を所定の状態として設定することが可能となる。ここで、炭素の比率を変化させることは、ハーフトーン層におけるエッチング速度の制御に対して用いることができ、窒素の比率を変化させることは、エッチング速度、光学特性に対する制御に用いることができる。
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定される。
これにより、ハーフトーン層と、遮光層および反射防止層とされるバイナリー層と、におけるそれぞれのエッチングレートと、各層における光学特性を所定の状態として設定することが可能となる。ここで、炭素の比率を変化させることは、ハーフトーン層におけるエッチング速度の制御に対して用いることができ、窒素の比率を変化させることは、エッチング速度、光学特性に対する制御に用いることができる。
本発明のマスクブランクスは、
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定される。
これにより、ハーフトーン層と、遮光層および反射防止層とされるバイナリー層と、におけるそれぞれのエッチングレートと、各層における光学特性を所定の状態として設定することが可能となる。
前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定される。
これにより、ハーフトーン層と、遮光層および反射防止層とされるバイナリー層と、におけるそれぞれのエッチングレートと、各層における光学特性を所定の状態として設定することが可能となる。
本発明のハーフトーンマスクは、
上記のいずれか記載のマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクであって、
前記ハーフトーン層は、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さい。
これにより、広い波長範囲の複合波長の露光光を用いた場合でも、波長による透過率差が大きくないため、高精細なフォトリソ工程に対応可能なハーフトーンマスクを提供することができる。
上記のいずれか記載のマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクであって、
前記ハーフトーン層は、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さい。
これにより、広い波長範囲の複合波長の露光光を用いた場合でも、波長による透過率差が大きくないため、高精細なフォトリソ工程に対応可能なハーフトーンマスクを提供することができる。
本発明のハーフトーンマスクは、
前記マスク層がパターニングにより除去されて前記透明基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンを有し、
前記輪郭線を上端として前記透明基板表面を下端として立設された前記マスクパターンの端面は、前記輪郭線と直交する方向で前記最表面に沿った方向に前記最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法αが50nmよりも小さい。
これにより、必要な光学特性と、マスクパターンの加工としての精密な形状の実現とを両立することが可能となる。これにより、上述した範囲の波長により、高精細な加工を可能とし、かつ正確なパターニング形状による高精細な処理を実現できるハーフトーンマスクを提供可能とすることができる。
前記マスク層がパターニングにより除去されて前記透明基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンを有し、
前記輪郭線を上端として前記透明基板表面を下端として立設された前記マスクパターンの端面は、前記輪郭線と直交する方向で前記最表面に沿った方向に前記最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法αが50nmよりも小さい。
これにより、必要な光学特性と、マスクパターンの加工としての精密な形状の実現とを両立することが可能となる。これにより、上述した範囲の波長により、高精細な加工を可能とし、かつ正確なパターニング形状による高精細な処理を実現できるハーフトーンマスクを提供可能とすることができる。
本発明によれば、上置きハーフトーンマスクにおいて断面垂直性を向上し、より短い波長を含む複合波長での露光光を用いたパターンニングに対応可能とすることができるという効果を奏することが可能となる。
以下、本発明に係るマスクブランクス、ハーフトーンマスクの第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスを示す断面図であり、図において、符号MBは、マスクブランクスである。
図1は、本実施形態におけるマスクブランクスを示す断面図であり、図において、符号MBは、マスクブランクスである。
本実施形態に係るマスクブランクスMBは、例えば、露光光の波長が312nm~436nmの範囲で使用されるハーフトーンマスクに供されるものとされる。
マスクブランクスMBは、図1に示すように、透明基板Sと、この透明基板S上に形成された遮光層11と、遮光層11上に形成された反射防止層12と、この反射防止層12上に形成されたハーフトーン層13とで構成される。
マスクブランクスMBは、図1に示すように、透明基板Sと、この透明基板S上に形成された遮光層11と、遮光層11上に形成された反射防止層12と、この反射防止層12上に形成されたハーフトーン層13とで構成される。
透明基板Sとしては、透明性および光学的等方性に優れた材料が用いられ、例えば、石英ガラス基板を用いることができる。透明基板Sの大きさは特に制限されず、当該マスクを用いて露光する基板(例えばLCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどのFPD用基板、半導体基板)に応じて適宜選定される。本実施形態では、径寸法100mm程度の基板や、一辺50~100mm程度から、一辺300mm以上の矩形基板に適用可能であり、更に、縦450mm、横550mm、厚み8mmの石英基板や、最大辺寸法1000mm以上で、厚み10mm以上の基板も用いることができる。
また、透明基板Sの表面を研磨することで、透明基板Sのフラットネスを低減するようにしてもよい。透明基板Sのフラットネスは、例えば、20μm以下とすることができる。これにより、マスクの焦点深度が深くなり、微細かつ高精度なパターン形成に大きく貢献することが可能となる。さらにフラットネスは10μm以下と、小さい方が良好である。
遮光層11は、Crを主成分とするものであり、具体的には、クロム、炭素および窒素を含むものとされる。さらに、遮光層11が厚み方向に異なる組成を有することもでき、この場合、遮光層11として、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つ、または、2種以上を積層して構成することもできる。
遮光層11は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、80nm~200nm)で形成される。
遮光層11は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、80nm~200nm)で形成される。
反射防止層12は、遮光層11と同様Crを主成分とするものであり、具体的には、クロム、酸素、炭素および窒素を含むものとされる。さらに、反射防止層12が厚み方向に異なる組成を有することもでき、この場合、反射防止層12として、Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つ、または、2種以上を積層して構成することもできる。
反射防止層12は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、5nm~100nm)で形成される。
遮光層11と反射防止層12とは、バイナリー層を構成する。
反射防止層12は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、5nm~100nm)で形成される。
遮光層11と反射防止層12とは、バイナリー層を構成する。
ハーフトーン層13は、Crを主成分として炭素および窒素を含むものであり、具体的には、Cr単体、並びにCrの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、炭化窒化物および酸化炭化窒化物から選択される1つで構成することができ、また、これらの中から選択される2種以上を積層して構成することもできる。
たとえば、ハーフトーン層13は、炭素とクロムとの比率であるC/Crの厚さ方向での平均値が0.26~0.34の範囲に設定される。
ハーフトーン層13は、ガラス基板Sに近接する側の界面付近、つまり、反射防止層12との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される。
ハーフトーン層13は、ガラス基板Sに近接する側の界面付近、つまり、反射防止層12との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される。
ハーフトーン層13は、炭素と窒素との比率であるC/Nの厚さ方向での平均値が0.55~0.63の範囲に設定される。
ハーフトーン層13は、窒素とクロムとの比率であるN/Crの厚さ方向での平均値が0.47~0.54の範囲に設定される。
ハーフトーン層13は、窒素とクロムとの比率であるN/Crの厚さ方向での平均値が0.47~0.54の範囲に設定される。
ハーフトーン層13においては、後述するようにハーフトーンマスクとしての使用に耐えうる光学特性を有する。
ハーフトーン層13は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、5nm~100nm)で形成される。
また、ハーフトーン層13においては、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さく設定される。
ハーフトーン層13は、所定の光学特性が得られる厚み(例えば、5nm~100nm)で形成される。
また、ハーフトーン層13においては、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さく設定される。
なお、ハーフトーン層13の最表面位置の付近、および、反射防止層12に近接する位置の付近においては、酸素の組成比が乱れる場合がある。しかし、数atm%程度であり、ハーフトーン層13としてのエッチング特性および光学特性には問題がない。
また、ハーフトーン層13においては、厚さ方向において、最表面位置から透明基板Sに向けて、つまり、最表面から反射防止層12に近接する位置に向けて、酸素の組成比が連続して減少してもよい。このハーフトーン層13における酸素濃度の傾きは、厚さ方向に対してほぼ一定となるように設定されている。
また、ハーフトーン層13においては、厚さ方向において、最表面の近傍位置に炭素の組成比がピークを有していてもよい。このハーフトーン層13における炭素濃度の変化は、最表面近傍では酸素濃度が増加することに対応する。
これにともない、ハーフトーン層13は、炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が、厚さ方向において最表面の近傍位置にピークを有していてもよい。
これにともない、ハーフトーン層13は、炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が、厚さ方向において最表面の近傍位置にピークを有していてもよい。
また、ハーフトーン層13においては、炭素と窒素との比率であるC/Nの値が、厚さ方向において最表面の近傍位置にピークを有していてもよい。このC/Nのピークは、C/Crのピークよりも深い位置、つまり、反射防止層12に近接している。
また、ハーフトーン層13においては、窒素とクロムとの比率であるN/Crの値が、厚さ方向においてほぼ均一となるように設定されてもよい。
また、ハーフトーン層13においては、窒素とクロムとの比率であるN/Crの値が、厚さ方向においてほぼ均一となるように設定されてもよい。
ここで、ハーフトーン層13と遮光層11とは、どちらもクロム系薄膜であり、かつ、酸化窒化されているが、比較すると、ハーフトーン層13の方が遮光層11よりも炭化度が大きく、エッチングされにくいように設定されている。
本実施形態のマスクブランクスMBは、例えばFPD用ガラス基板に対するパターニング用マスクであるハーフトーンマスクMを製造する際に適用することができる。
図2は、本実施形態におけるマスクブランクスから製造されるハーフトーンマスクを示す断面図である。
本実施形態のハーフトーンマスクMは、図2に示すように、マスクブランクスMBにおいて、透過領域M1と、ハーフトーン領域M2と、遮光領域M3と、を有する。
本実施形態のハーフトーンマスクMは、図2に示すように、マスクブランクスMBにおいて、透過領域M1と、ハーフトーン領域M2と、遮光領域M3と、を有する。
透過領域M1は、ガラス基板(透明基板)Sの露出した領域とされる。
ハーフトーン領域M2は、マスクブランクスMBにおける反射防止層12と遮光層11とがパターン形成されて、ハーフトーン層13からパターン形成されたハーフトーンパターン13pのみがガラス基板(透明基板)Sに形成されている領域とされる。
ハーフトーン領域M2は、マスクブランクスMBにおける反射防止層12と遮光層11とがパターン形成されて、ハーフトーン層13からパターン形成されたハーフトーンパターン13pのみがガラス基板(透明基板)Sに形成されている領域とされる。
遮光領域M3は、マスクブランクスMBにおける遮光層11と反射防止層12とハーフトーン層13とからパターン形成されて、遮光パターン11pと反射防止パターン12pとハーフトーンパターン13pとが積層された領域とされる。
このハーフトーンマスクMにおいて、ハーフトーン領域M2は、たとえば、露光処理において、ハーフトーンパターン13pによって、半透過性を透過光にもたせることが可能な領域とされる。遮光領域M3は、露光処理において、遮光パターン11pによって、照射光を透過しないことが可能な領域とされる。
たとえば、ハーフトーンマスクMによれば、露光処理において、波長領域の光、特にg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)に加えて、短波長である312nmの波長領域を含む複合波長を露光光として用いることができる。これにより、露光と現像をおこなって高精細に有機樹脂の形状を制御して、適切な形状のスペーサーや開口部を形成することが可能になる。また、パターン精度が大幅に向上し、微細かつ高精度なパターン形成が可能となる。
このハーフトーンマスクによれば、上記波長領域の光を用いることでパターン精度の向上を図ることができ、微細かつ高精度なパターン形成が可能となる。同時に、ハーフトーン層13において波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光に対して、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さく設定されていることにより、露光と現像をおこなって高精細に有機樹脂の形状を制御して、適切な形状のスペーサーや開口部を形成し、高画質のフラットパネルディスプレイ等を製造することができる。
以下、本実施形態のマスクブランクスMBの製造方法について説明する。
本実施形態におけるマスクブランクスMBは、図3または図4に示す製造装置により製造される。
図3は、本実施形態におけるマスクブランクスを製造する製造装置を示す模式図である。
図3は、本実施形態におけるマスクブランクスを製造する製造装置を示す模式図である。
図3に示す製造装置S10は、インターバック式のスパッタリング可能な装置とされる。製造装置S10は、ロード・アンロード室S11と、成膜室(真空処理室、成膜部)S12と、を有するものとされる。
ロード・アンロード室S11には、搬送手段S11aと、排気手段S11bと、が設けられる。
搬送手段S11aは、外部から搬入されたガラス基板Sを成膜室S12へと搬送する。 排気手段S11bは、ロード・アンロード室S11の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
ロード・アンロード室S11は、密閉手段S17を介して成膜室S12に接続される。
搬送手段S11aは、外部から搬入されたガラス基板Sを成膜室S12へと搬送する。 排気手段S11bは、ロード・アンロード室S11の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
ロード・アンロード室S11は、密閉手段S17を介して成膜室S12に接続される。
成膜室S12には、基板保持手段S12aと、ターゲットS12bを有するカソード電極(バッキングプレート)S12cと、電源S12dと、ガス導入手段S12eと、高真空排気手段S12fと、が設けられている。
基板保持手段S12aは、搬送手段S11aによって搬送されてきたガラス基板Sを受け取り、成膜中にターゲットS12bと対向するようにガラス基板Sを保持する。
基板保持手段S12aは、また、ガラス基板Sをロード・アンロード室S11から搬入可能とされている。基板保持手段S12aは、また、ガラス基板Sをロード・アンロード室S11へ搬出可能とされている。
基板保持手段S12aは、また、ガラス基板Sをロード・アンロード室S11から搬入可能とされている。基板保持手段S12aは、また、ガラス基板Sをロード・アンロード室S11へ搬出可能とされている。
ターゲットS12bは、後述する遮光層11、反射防止層12およびハーフトーン層13をガラス基板Sに成膜するために必要な組成を有する材料からなる。
電源S12dは、ターゲットS12bを有するカソード電極(バッキングプレート)S12cに負電位のスパッタ電圧を印加する。
電源S12dは、ターゲットS12bを有するカソード電極(バッキングプレート)S12cに負電位のスパッタ電圧を印加する。
ガス導入手段S12eは、成膜室S12の内部にガスを導入する。
高真空排気手段S12fは、成膜室S12の内部を高真空引きするターボ分子ポンプ等である。
これらカソード電極(バッキングプレート)S12c、電源S12d、ガス導入手段S12e、高真空排気手段S12fは、遮光層11、反射防止層12およびハーフトーン層13を成膜する材料をそれぞれ供給するための構成である。
高真空排気手段S12fは、成膜室S12の内部を高真空引きするターボ分子ポンプ等である。
これらカソード電極(バッキングプレート)S12c、電源S12d、ガス導入手段S12e、高真空排気手段S12fは、遮光層11、反射防止層12およびハーフトーン層13を成膜する材料をそれぞれ供給するための構成である。
図3に示す製造装置S10においては、ロード・アンロード室S11から搬入したガラス基板Sに対して、まず、成膜室(真空処理室)S12においてスパッタリング成膜によりマスク層としての遮光層11を成膜する。次いで、成膜室(真空処理室)S12においてスパッタリング成膜により反射防止層12を成膜する。この際、成膜室(真空処理室)S12に供給する成膜ガスを切り替える。
そして、ロード・アンロード室S11から遮光層11と反射防止層12とを成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
そして、ロード・アンロード室S11から遮光層11と反射防止層12とを成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
次いで、エッチング装置において、遮光層11と反射防止層12とをパターニングして、遮光パターン11pと反射防止パターン12pを形成する。
さらに、パターニングが終了したガラス基板Sを、再度、ロード・アンロード室S11から搬入する。ロード・アンロード室S11から搬入したガラス基板Sに対して、成膜室(真空処理室)S12においてスパッタリング成膜によりハーフトーン層13を成膜する。このとき、成膜室(真空処理室)S12に供給する成膜ガスを供給する。
そして、ロード・アンロード室S11からハーフトーン層13を成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
さらに、パターニングが終了したガラス基板Sを、再度、ロード・アンロード室S11から搬入する。ロード・アンロード室S11から搬入したガラス基板Sに対して、成膜室(真空処理室)S12においてスパッタリング成膜によりハーフトーン層13を成膜する。このとき、成膜室(真空処理室)S12に供給する成膜ガスを供給する。
そして、ロード・アンロード室S11からハーフトーン層13を成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
成膜時には、ガス導入手段S12eから成膜室S12にスパッタガスと反応ガスとを供給し、外部の電源からバッキングプレート(カソード電極)S12cにスパッタ電圧を印加する。また、マグネトロン磁気回路によりターゲットS12b上に所定の磁場を形成してもよい。成膜室S12内でプラズマにより励起されたスパッタガスのイオンが、カソード電極S12cのターゲットS12bに衝突して成膜材料の粒子を飛び出させる。そして、飛び出した粒子と反応ガスとが結合した後、ガラス基板Sに付着することにより、ガラス基板Sの表面に所定の膜が形成される。
図4は、本実施形態におけるマスクブランクスを製造する製造装置を示す模式図である。
図4に示す製造装置S20は、インライン式のスパッタリング処理可能な装置とされる。製造装置S20は、ロード室S21と、成膜室(真空処理室、成膜部)S22と、アンロード室S23と、を有するものとされる。
図4に示す製造装置S20は、インライン式のスパッタリング処理可能な装置とされる。製造装置S20は、ロード室S21と、成膜室(真空処理室、成膜部)S22と、アンロード室S23と、を有するものとされる。
ロード室S21には、搬送手段S21aと、排気手段S21bと、が設けられる。
搬送手段S21aは、外部から搬入されたガラス基板Sを成膜室S22へと搬送する。 排気手段S21bは、ロード室S21の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
ロード室S21は、密閉手段S27を介して成膜室(真空処理室)S22に接続される。
搬送手段S21aは、外部から搬入されたガラス基板Sを成膜室S22へと搬送する。 排気手段S21bは、ロード室S21の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
ロード室S21は、密閉手段S27を介して成膜室(真空処理室)S22に接続される。
成膜室S22には、基板保持手段S22aと、ターゲットS22bを有するカソード電極(バッキングプレート)S22cと、電源S22dと、ガス導入手段S22eと、高真空排気手段S22fと、が設けられている。
基板保持手段S22aは、搬送手段S21aによって搬送されてきたガラス基板Sを受け取り、成膜中にターゲットS22bと対向するようにガラス基板Sを保持する。
基板保持手段S22aは、また、ガラス基板Sをロード室S21から搬入可能とされている。基板保持手段S22aは、また、ガラス基板Sをアンロード室S23へ搬出可能とされている。
基板保持手段S22aは、また、ガラス基板Sをロード室S21から搬入可能とされている。基板保持手段S22aは、また、ガラス基板Sをアンロード室S23へ搬出可能とされている。
ターゲットS22bは、遮光層11,反射防止層12、ハーフトーン層13をガラス基板Sに成膜するために必要な組成を有する材料からなる。
カソード電極(バッキングプレート)S22c、電源S22d、ガス導入手段S22e、高真空排気手段S22fは、ハーフトーン層13他を成膜する材料を供給するための構成である。
カソード電極(バッキングプレート)S22c、電源S22d、ガス導入手段S22e、高真空排気手段S22fは、ハーフトーン層13他を成膜する材料を供給するための構成である。
電源S22dは、ターゲットS22bを有するカソード電極(バッキングプレート)S22cに負電位のスパッタ電圧を印加する。
ガス導入手段S22eは、成膜室S22の内部にガスを導入する。
高真空排気手段S22fは、成膜室S22の内部を高真空引きするターボ分子ポンプ等である。
成膜室S22は、密閉手段S28を介してアンロード室S23に接続される。
ガス導入手段S22eは、成膜室S22の内部にガスを導入する。
高真空排気手段S22fは、成膜室S22の内部を高真空引きするターボ分子ポンプ等である。
成膜室S22は、密閉手段S28を介してアンロード室S23に接続される。
アンロード室S23には、搬送手段S23aと、排気手段S23bと、が設けられる。
搬送手段S23aは、成膜室S22から搬入されたガラス基板Sを外部へと搬送する。 排気手段S23bは、アンロード室S23の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
搬送手段S23aは、成膜室S22から搬入されたガラス基板Sを外部へと搬送する。 排気手段S23bは、アンロード室S23の内部を粗真空引きするロータリーポンプ等とされる。
図4に示す製造装置S20においては、ロード室S21から搬入したガラス基板Sに対して、まず、成膜室(真空処理室)S22においてスパッタリング成膜により元ハーフトーン層11Aを成膜する。その後、アンロード室S25から成膜の終了したガラス基板Sを外部に搬出する。
図4に示す製造装置S20においては、ロード室S21から搬入したガラス基板Sに対して、まず、成膜室(真空処理室)S22においてスパッタリング成膜によりマスク層としての遮光層11を成膜する。次いで、成膜室(真空処理室)S22においてスパッタリング成膜により反射防止層12を成膜する。この際、成膜室(真空処理室)S22に供給する成膜ガスを切り替える。
そして、アンロード室S23から遮光層11と反射防止層12とを成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
そして、アンロード室S23から遮光層11と反射防止層12とを成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
次いで、エッチング装置において、遮光層11と反射防止層12とをパターニングして、遮光パターン11pと反射防止パターン12pを形成する。
さらに、パターニングが終了したガラス基板Sを、再度、ロード室S21から搬入する。ロード室S21から搬入したガラス基板Sに対して、成膜室(真空処理室)S22においてスパッタリング成膜によりハーフトーン層13を成膜する。このとき、成膜室(真空処理室)S12に供給する成膜ガスを供給する。
そして、アンロード室S23からハーフトーン層13を成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
さらに、パターニングが終了したガラス基板Sを、再度、ロード室S21から搬入する。ロード室S21から搬入したガラス基板Sに対して、成膜室(真空処理室)S22においてスパッタリング成膜によりハーフトーン層13を成膜する。このとき、成膜室(真空処理室)S12に供給する成膜ガスを供給する。
そして、アンロード室S23からハーフトーン層13を成膜したガラス基板Sを外部に搬出する。
図5は、本実施形態におけるマスクブランクス、ハーフトーンマスクを製造する製造工程を示すフローチャートである。図6~図13は、本実施形態におけるマスクブランクスの製造工程を示す断面図である。図14~図17は、本実施形態におけるマスクブランクスによるハーフトーンマスクの製造工程を示す断面図である。
本実施形態におけるマスクブランクスMBの製造方法は、図5に示すように、基板準備工程S00と、遮光層成膜工程S01と、反射防止層成膜工程S02と、フォトレジスト層形成工程S03と、レジストパターン形成工程S04と、ハーフトーンパターン形成工程S05と、洗浄工程S05bと、ハーフトーン層成膜工程S06と、フォトレジスト層形成工程S07と、レジストパターン形成工程S08と、遮光パターン形成工程S09と、洗浄工程S09bと、を有する。
本実施形態におけるマスクブランクスMBの製造方法は、図5に示すように、基板準備工程S00と、遮光層成膜工程S01と、反射防止層成膜工程S02と、フォトレジスト層形成工程S03と、レジストパターン形成工程S04と、ハーフトーンパターン形成工程S05と、洗浄工程S05bと、ハーフトーン層成膜工程S06と、フォトレジスト層形成工程S07と、レジストパターン形成工程S08と、遮光パターン形成工程S09と、洗浄工程S09bと、を有する。
ここで、本実施形態におけるマスクブランクスMBの製造方法の説明においては、図4に示す製造装置S20を用いた処理を説明する。図3に示す製造装置S10によってマスクブランクスMBの製造する場合には、S20番代の符号をS10番代に読みかえ、アンロード室S25をロード・アンロード室S11等に読みかえるものとする。
図5に示す基板準備工程S00においては、上述した表面処理などをおこなったガラス基板Sを準備する(図6)。その後、図4に示すロード室S21に透明基板Sを搬入する。
ロード室S21では、搬送手段S21aによって透明基板Sを支持し、ロード室S21を密閉した後、排気手段S21bによりロード室S21の内部を粗真空引きする。
ロード室S21では、搬送手段S21aによって透明基板Sを支持し、ロード室S21を密閉した後、排気手段S21bによりロード室S21の内部を粗真空引きする。
この状態で、密閉手段S27を解放して、搬送手段S21aによって透明基板Sを搬送し、基板保持手段S22aによって搬送されてきたガラス基板Sを受け取り、成膜室(真空処理室)S22に透明基板Sを搬入する。
成膜室S22では、透明基板Sが搬入された後に密閉手段S27を密閉する。
成膜室(真空処理室)S22において、基板保持手段S22aによって透明基板Sを保持する。
成膜室S22では、透明基板Sが搬入された後に密閉手段S27を密閉する。
成膜室(真空処理室)S22において、基板保持手段S22aによって透明基板Sを保持する。
図5に示す遮光層成膜工程S01においては、図4に示す成膜室(真空処理室)S22において、高真空排気手段S22fにより成膜室S22の内部を高真空引きしておく。そして、ガス導入手段S22eから成膜室S22にスパッタガスと反応ガスとを供給し、外部の電源からバッキングプレート(カソード電極)S22cにスパッタ電圧を印加する。また、マグネトロン磁気回路によりターゲットS22b上に所定の磁場を形成してもよい。
成膜室S22内でプラズマにより励起されたスパッタガスのイオンが、カソード電極S22cのターゲットS22bに衝突して成膜材料の粒子を飛び出させる。そして、飛び出した粒子と反応ガスとが結合した後、ガラス基板Sに付着することにより、ガラス基板Sの表面に遮光層11を成膜する(図7)。
ここで、あらかじめ遮光層11の成膜に必要な組成を有するターゲットS22bに交換しておく。また、遮光層11の成膜に必要な成膜ガスとして、ガス導入手段S22eから所定流量の炭素含有ガス、窒素含有ガスなどを供給するとともに、それらの分圧を制御するように切り替えて、その組成を設定した範囲内にする。
このとき、成膜する遮光層11は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
このとき、成膜する遮光層11は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
図5に示す反射防止層成膜工程S02においては、図4に示す成膜室S22において、高真空排気手段S22fにより成膜室S22の内部を高真空引きしておく。そして、ガス導入手段S22eから成膜室S22にスパッタガスと反応ガスとを供給し、外部の電源からバッキングプレート(カソード電極)S22cにスパッタ電圧を印加する。また、マグネトロン磁気回路によりターゲットS22b上に所定の磁場を形成してもよい。
成膜室S22内でプラズマにより励起されたスパッタガスのイオンが、カソード電極S22cのターゲットS22bに衝突して成膜材料の粒子を飛び出させる。そして、飛び出した粒子と反応ガスとが結合した後、ガラス基板Sに付着することにより、ガラス基板Sの表面に反射防止層12を成膜する(図8)。
ここで、あらかじめ反射防止層12の成膜に必要な組成を有するターゲットS22bに交換しておく。また、反射防止層12の成膜に必要な成膜ガスとして、ガス導入手段S22eから所定流量の酸素含有ガス、炭素含有ガス、窒素含有ガスなどを供給するとともに、それらの分圧を制御するように切り替えて、その組成を設定した範囲内にする。
このとき、成膜する反射防止層12は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
このとき、成膜する反射防止層12は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
図5に示すフォトレジスト層形成工程S03として、反射防止層成膜工程S02における最上層である反射防止層12の上にフォトレジスト層PR1が形成される(図9)。フォトレジスト層PR1は、ポジ型でもよいしネガ型でもよいが、ポジ型とすることができる。フォトレジスト層PR1としては、液状レジスト、密着フィルム等が用いられる。
図5に示すレジストパターン形成工程S04においては、フォトレジスト層PR1を露光するとともに、現像することで、反射防止層12の上に所定のパターン形状(開口パターン)を有するフォトレジストパターンPR1pが形成される(図10)。
フォトレジストパターンPR1pは、遮光層11,反射防止層12のエッチングマスクとして機能し、これらの遮光層11,反射防止層12のエッチングパターンに応じて適宜形状が定められる。
一例として、フォトレジストパターンPR1pは、後工程でハーフトーンパターン13pのみがガラス基板Sに積層されるハーフトーン領域M2を除き、透過領域M1と遮光領域M3とを覆うように対応した形状に設定される。
フォトレジストパターンPR1pは、遮光層11,反射防止層12のエッチングマスクとして機能し、これらの遮光層11,反射防止層12のエッチングパターンに応じて適宜形状が定められる。
一例として、フォトレジストパターンPR1pは、後工程でハーフトーンパターン13pのみがガラス基板Sに積層されるハーフトーン領域M2を除き、透過領域M1と遮光領域M3とを覆うように対応した形状に設定される。
次いで、図5に示すハーフトーンパターン形成工程S05として、フォトレジストパターンPR1p越しに所定のエッチング液を用いて反射防止層12、遮光層11を順にウェットエッチングする。
このとき、クロムを含有する反射防止層12、遮光層11のエッチングでは、クロムエッチャント、たとえば、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることができる。
これにより、遮光パターン11p0、反射防止パターン12p0を形成する(図11)。
このとき、クロムを含有する反射防止層12、遮光層11のエッチングでは、クロムエッチャント、たとえば、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることができる。
これにより、遮光パターン11p0、反射防止パターン12p0を形成する(図11)。
次いで、図5に示す洗浄工程S05dにおいて、所定の洗浄液を用いて、フォトレジストパターンPR1pを除去する。
洗浄液として、硫酸過水、あるいは、オゾン水を用いることができる。
この状態のマスクブランクスMBでは、遮光パターン11p0、反射防止パターン12p0が形成されて、これらの除去されたハーフトーン領域M2に対応してガラス基板Sが露出した領域を有する(図12)。
洗浄液として、硫酸過水、あるいは、オゾン水を用いることができる。
この状態のマスクブランクスMBでは、遮光パターン11p0、反射防止パターン12p0が形成されて、これらの除去されたハーフトーン領域M2に対応してガラス基板Sが露出した領域を有する(図12)。
次に、図5に示すハーフトーン層成膜工程S06においては、図4に示す成膜室(真空処理室)S22において、高真空排気手段S22fにより成膜室S22の内部を高真空引きしておく。そして、ガス導入手段S22eから成膜室S22にスパッタガスと反応ガスとを供給し、外部の電源からバッキングプレート(カソード電極)S22cにスパッタ電圧を印加する。また、マグネトロン磁気回路によりターゲットS22b上に所定の磁場を形成してもよい。
成膜室S22内でプラズマにより励起されたスパッタガスのイオンが、カソード電極S22cのターゲットS22bに衝突して成膜材料の粒子を飛び出させる。そして、飛び出した粒子と反応ガスとが結合した後、ガラス基板Sに付着することにより、反射防止パターン12p0の表面、およびハーフトーン領域M2に対応して露出したガラス基板Sの表面にハーフトーン層13を成膜する(図13)。図13に示す構成を本実施形態におけるマスクブランクスMBと称してもよい。
ここで、あらかじめハーフトーン層13の成膜に必要な組成を有するターゲットS22bに交換しておく。また、ハーフトーン層13の成膜に必要な成膜ガスとして、ガス導入手段S22eから所定流量の炭素含有ガス、窒素含有ガスなどを供給するとともに、それらの分圧を制御するように切り替えて、その組成を設定した範囲内にする。
このとき、成膜するハーフトーン層13は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
このとき、成膜するハーフトーン層13は、後述の図18に示すように、厚さ方向において、所定の酸素の組成比、炭素の組成比、窒素の組成比、クロムの組成比をそれぞれ有することができる。
図5に示すフォトレジスト層形成工程S07として、ハーフトーン層成膜工程S06における最上層であるハーフトーン層13の上にフォトレジスト層PR2が形成される(図14)。フォトレジスト層PR2は、ポジ型でもよいしネガ型でもよいが、ポジ型とすることができる。フォトレジスト層PR2としては、液状レジスト、密着フィルム等が用いられる。
図5に示すレジストパターン形成工程S08においては、フォトレジスト層PR2を露光するとともに、現像することで、ハーフトーン層13の上に所定のパターン形状(開口パターン)を有するフォトレジストパターンPR2pが形成される(図15)。
フォトレジストパターンPR1pは、遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーン層13のエッチングマスクとして機能し、これらの遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーン層13のエッチングパターンに応じて適宜形状が定められる。
一例として、フォトレジストパターンPR2pは、後工程で遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーンパターン13pが除去されてガラス基板Sの表面が露出した透過領域M1を除き、遮光領域M3とハーフトーン領域M2とを覆うように対応した形状に設定される。
フォトレジストパターンPR1pは、遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーン層13のエッチングマスクとして機能し、これらの遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーン層13のエッチングパターンに応じて適宜形状が定められる。
一例として、フォトレジストパターンPR2pは、後工程で遮光パターン11p0,反射防止パターン12p0、ハーフトーンパターン13pが除去されてガラス基板Sの表面が露出した透過領域M1を除き、遮光領域M3とハーフトーン領域M2とを覆うように対応した形状に設定される。
次いで、図5に示す遮光パターン形成工程S09として、フォトレジストパターンPR2p越しに所定のエッチング液を用いてハーフトーン層13、反射防止パターン12p0、遮光パターン11p0を順にウェットエッチングする。
このとき、クロムを含有するハーフトーン層13、反射防止パターン12p0、遮光パターン11p0のエッチングでは、クロムエッチャント、たとえば、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることができる。
これにより、ハーフトーンパターン13p、反射防止パターン12p、遮光パターン11pを形成する(図16)。
このとき、クロムを含有するハーフトーン層13、反射防止パターン12p0、遮光パターン11p0のエッチングでは、クロムエッチャント、たとえば、硝酸セリウム第2アンモニウムを含むエッチング液を用いることができる。
これにより、ハーフトーンパターン13p、反射防止パターン12p、遮光パターン11pを形成する(図16)。
次いで、図5に示す洗浄工程S09bにおいて、所定の洗浄液を用いて、フォトレジストパターンPR2pを除去する。
洗浄液として、硫酸過水、あるいは、オゾン水を用いることができる。
この状態のマスクブランクスMBでは、ハーフトーンパターン13p、反射防止パターン12p、遮光パターン11pからなるマスクパターンが形成されて、これらの除去された透過領域M1に対応してガラス基板Sが露出した領域を有する(図17)。
洗浄液として、硫酸過水、あるいは、オゾン水を用いることができる。
この状態のマスクブランクスMBでは、ハーフトーンパターン13p、反射防止パターン12p、遮光パターン11pからなるマスクパターンが形成されて、これらの除去された透過領域M1に対応してガラス基板Sが露出した領域を有する(図17)。
図5に示す遮光パターン形成工程S09では、最もエッチング時間の長くなるハーフトーン層13が、上述したように炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定され、反射防止層12との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定され、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定され、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定されることにより、バイナリー層である反射防止層12および遮光層11に対して、サイドエッチング量を抑制して、マスクパターンにおける断面垂直性を向上することができる。同時に、ハーフトーンパターン13pにおける所定の光学特性を呈することができる。
これにより、図17に示すように、光学的に設定された所定の遮光パターン11pと反射防止パターン12pと、所望の光学特性を有するハーフトーンパターン13pとを有し、透過領域M1とハーフトーン領域M2と遮光領域M3とが形成されたハーフトーンマスクMを得ることができる。
本実施形態のハーフトーンマスクMによれば、最もエッチング時間の長くなるハーフトーン層13が、上述したように炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定され、反射防止層12との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定され、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定され、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定されることにより、バイナリー層である反射防止層12および遮光層11に対して、サイドエッチング量を抑制して、後述するように突出する最大寸法αが50nmよりも小さいため、マスクパターンにおける断面垂直性を向上して高精細なフォトリソ工程に対応可能とすることができる。
同時に、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、ハーフトーン層13の波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さいため、ハーフトーンパターン13pにおける所定の光学特性を呈することが可能なハーフトーンマスクMを製造することができる。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
なお、本発明におけるマスクブランクス、ハーフトーンマスクの具体例として、まず、マスクブランクスの製造について説明する。
<実験例>
まず、ハーフトーンマスクを形成するためのガラス基板上に、遮光層、反射防止層を形成する。ここでは、図18に示すように、クロム、酸素、窒素、炭素等が所定の組成比を有する膜とする。なお、図18は、オージェ電子分光法を用いて組成評価を行ったものである。
まず、ハーフトーンマスクを形成するためのガラス基板上に、遮光層、反射防止層を形成する。ここでは、図18に示すように、クロム、酸素、窒素、炭素等が所定の組成比を有する膜とする。なお、図18は、オージェ電子分光法を用いて組成評価を行ったものである。
さらに、ハーフトーンマスクを形成する場合には、まずレジストプロセスを用いて、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離のプロセス工程を経ることで遮光層、反射防止層を所望のパターンに加工する。ここで、クロムを主成分とする遮光膜を用いる場合においては、エッチング液として硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合液を用いることが一般的である。
その後、ハーフトーン層を形成する。ここでは、遮光層、反射防止層と同様に、図18~図22に示すように、クロム、酸素、窒素、炭素等が所定の組成比を有する膜とする。この際には反応性スパッタリング法を用いて形成することが可能である。なお、図19は、オージェ電子分光法を用いた組成評価のデータから膜厚方向での比の値を示すものである。
次にハーフトーン層についても、同様にレジストプロセスを用いて、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離のプロセス工程を経ることでハーフトーンパターンに加工する。
ハーフトーンパターンとなるクロム含有膜の加工後にレジスト膜を剥離することで、遮光膜と反射防止膜とハーフトーン膜を加工する工程が完了する。
ハーフトーンパターンとなるクロム含有膜の加工後にレジスト膜を剥離することで、遮光膜と反射防止膜とハーフトーン膜を加工する工程が完了する。
上述したように、上置きタイプのハーフトーンマスクMにおいては、レジストを用いたパターニング工程が少なくとも2回以上必要となる。このとき、2回目のパターニング工程において、同系統のクロム膜であるハーフトーン膜とバイナリー膜とが、同じエッチング液や洗浄液で同時に処理される工程が存在する。このとき、ハーフトーン膜とバイナリー膜とのエッチング速度が異なると、パターン断面形状、つまりガラス基板から立設されたパターン端面の凹凸が大きくなる。すると、パターン幅の寸法が正確でなくなるため、高精細なパターン形成ができなくなる可能性がある。
このような凹凸の発生を抑制するために、ハーフトーン膜とバイナリー膜とのエッチングレートの差を抑制する。具体的には、エッチングレートが大きくなる傾向のあるハーフトーン膜において、エッチングレートを小さくする工夫が必要である。しかし、フォトマスクにおいては、各層の光学特性が所定の露光光に対してあらかじめ設定されているため、これを変更することは難しい。
また、ハーフトーン層13の透過率の波長依存性を低減したフラットハーフトーン膜の重要性が高まっている。
FPDにおけるパネルの露光工程においては、露光の処理速度が非常に重要であるので、露光工程においては半導体における露光工程と違い多波長の光が用いられる。
FPDにおけるパネルの露光工程においては、露光の処理速度が非常に重要であるので、露光工程においては半導体における露光工程と違い多波長の光が用いられる。
一般的には高圧水銀ランプの強い輝線スペクトルであるg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の光を用いて露光される。さらに、最近、高精細加工に対応するために、より短い波長、具体的には、低圧水銀ランプ等の312nmの光も同時に用いることが検討されている。しかも、これらの波長での透過率が互いにできる限り近い値であることが望ましい。
これまでハーフトーン膜として比較的あまり酸化等がされていない金属的なクロム膜を用いることが一般的である。
これまでハーフトーン膜として比較的あまり酸化等がされていない金属的なクロム膜を用いることが一般的である。
しかしながら、このようなクロム膜をハーフトーン膜として用いた場合に、次のような問題が生じることがわかった。この問題としては、いままでよりも短い波長である312nm程度の光に対しては、透過率のバラツキが大きすぎるため、そのままではハーフトーン膜としてもちいることができない。また、エッチングレートの差が大きすぎ、上記の凹凸発生が無視できない程度である。
本発明者らは、ハーフトーン膜において、含有される炭素を増加するとともに、膜厚方向に所定の分布とし、さらに、他の要素である元素との比率分布を所定の状態として形成することで、この凹凸発生が抑制可能なハーフトーンマスクを提供することを可能とするものである。
つまり、透過率の波長依存性が大きい、凹凸発生が無視できないという状態を解決するために、本実施例においては、ハーフトーン膜の炭素濃度を高めて、表面の炭素含有比を適切に制御するとともに、ハーフトーン膜の深さ方向でバイナリー膜との境界における炭素含有比を所定の範囲に設定することで、透過率の波長依存性を一定以下に抑制したままで、凹凸発生抑制を向上することが可能である。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
ここで、本発明におけるハーフトーン層の具体例としておこなう確認試験について説明する。
ここで、本発明におけるハーフトーン層の具体例としておこなう確認試験について説明する。
<実験例1>
実験例1として、従来用いていたバイナリー膜と変わらない同じ組成比を有するバイナリー膜に、ハーフトーン膜を積層した。このときの、成膜条件を以下に示す。
実験例1として、従来用いていたバイナリー膜と変わらない同じ組成比を有するバイナリー膜に、ハーフトーン膜を積層した。このときの、成膜条件を以下に示す。
・遮光膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
ターゲット;Cr
供給電力調整による
・反射防止膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;CO2、N2
ターゲット;Cr
(供給電力調整による)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
ターゲット;Cr
供給電力調整による
・反射防止膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;CO2、N2
ターゲット;Cr
(供給電力調整による)
ハーフトーン膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
・ターゲット;Cr
(供給電力調整による)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
・ターゲット;Cr
(供給電力調整による)
成膜したバイナリー膜とハーフトーン膜とをオージェ電子分光法を用いて組成評価を行った。
その結果を図19に示す。
その結果を図19に示す。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/Cr比率の平均値:0.31
・ハーフトーン膜におけるバイナリー膜との境界部分でのC/Cr比率値:0.53
その結果を図20に示す。
ここでは、C/Crが膜厚方向でハーフトーン膜とバイナリー膜の境界付近を頂点とした山なりの波形となっていることがわかる。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/Cr比率の平均値:0.31
・ハーフトーン膜におけるバイナリー膜との境界部分でのC/Cr比率値:0.53
その結果を図20に示す。
ここでは、C/Crが膜厚方向でハーフトーン膜とバイナリー膜の境界付近を頂点とした山なりの波形となっていることがわかる。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/N比率の平均値:0.60
その結果を図21に示す。
ここでは、C/Nが膜厚方向でハーフトーン膜とバイナリー膜の境界付近を頂点とした山なりの波形となっていることがわかる。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/N比率の平均値:0.60
その結果を図21に示す。
ここでは、C/Nが膜厚方向でハーフトーン膜とバイナリー膜の境界付近を頂点とした山なりの波形となっていることがわかる。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのN/Cr比率の平均値:0.52
その結果を図22に示す。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのN/Cr比率の平均値:0.52
その結果を図22に示す。
・パターンニング
レジスト;レジスト種類GRX-M237
膜厚735nm
プリベーク87℃48min
露光:コンタクト露光機(タマラック)
現像:DIP式
現像液AZ DEVELOPER(50%純水希釈)
現像時間;規定より30sec超過
エッチング:パドル式
エッチング液;MPM-E
エッチング時間;規定より20sec超過
レジスト;レジスト種類GRX-M237
膜厚735nm
プリベーク87℃48min
露光:コンタクト露光機(タマラック)
現像:DIP式
現像液AZ DEVELOPER(50%純水希釈)
現像時間;規定より30sec超過
エッチング:パドル式
エッチング液;MPM-E
エッチング時間;規定より20sec超過
パターニングしたバイナリー膜とハーフトーン膜との断面を観察した。そのSEM画像を図23に示す。
この画像から、パターン端面においては凹凸が少ないこと、つまり、ハーフトーン層におけるエッチングレートがバイナリー層に比べてそれほど差がなく、ハーフトーン層だけがエッチングされた状態ではないことがわかる。
この画像から、パターン端面においては凹凸が少ないこと、つまり、ハーフトーン層におけるエッチングレートがバイナリー層に比べてそれほど差がなく、ハーフトーン層だけがエッチングされた状態ではないことがわかる。
さらに、この断面SEMの画像から、以下の寸法αを算出した。
αの定義;マスク層がパターニングにより除去されてガラス基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンにおいて、輪郭線を上端としてガラス基板表面を下端として立設されたマスクパターンの端面(側面・壁面)が、輪郭線と直交する方向で、かつ、最表面に沿った方向に向けて最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法をαとする。
言い換えると、マスク層としての最表面となるハーフトーン層の表面において、パターニングの端部となる輪郭形状の輪郭線を始点とし、パターンニング端面(ガラス基板表面から立設した壁面)において、がラス基板表面に沿った方向における始点からの距離寸法のうち、最大となる値をαとする。
寸法αの定義に対する説明図を図24に示す。
この実験例におけるα;26nm
αの定義;マスク層がパターニングにより除去されてガラス基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンにおいて、輪郭線を上端としてガラス基板表面を下端として立設されたマスクパターンの端面(側面・壁面)が、輪郭線と直交する方向で、かつ、最表面に沿った方向に向けて最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法をαとする。
言い換えると、マスク層としての最表面となるハーフトーン層の表面において、パターニングの端部となる輪郭形状の輪郭線を始点とし、パターンニング端面(ガラス基板表面から立設した壁面)において、がラス基板表面に沿った方向における始点からの距離寸法のうち、最大となる値をαとする。
寸法αの定義に対する説明図を図24に示す。
この実験例におけるα;26nm
<実験例2>
実験例2として、従来用いていたバイナリー膜と変わらない同じ組成比を有するバイナリー膜に、従来用いていたハーフトーン膜と変わらない同じ組成比を有するハーフトーン膜を積層した。このときの、成膜条件を以下に示す。
実験例2として、従来用いていたバイナリー膜と変わらない同じ組成比を有するバイナリー膜に、従来用いていたハーフトーン膜と変わらない同じ組成比を有するハーフトーン膜を積層した。このときの、成膜条件を以下に示す。
・遮光膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例1に比較してArを多く、Arメタン混合ガスを多くした。)
ターゲット;Cr
(実験例1に比較して供給電力を大きくした。)
・反射防止膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;CO2、N2、Ar
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArを追加し、CO2を少なく、N2を多くした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1より大きくした。)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例1に比較してArを多く、Arメタン混合ガスを多くした。)
ターゲット;Cr
(実験例1に比較して供給電力を大きくした。)
・反射防止膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;CO2、N2、Ar
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArを追加し、CO2を少なく、N2を多くした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1より大きくした。)
ハーフトーン膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArとCO2を少なく、N2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1より小さくした。)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArとCO2を少なく、N2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1より小さくした。)
成膜したバイナリー膜とハーフトーン膜とをオージェ電子分光法を用いて組成評価を行った。
その結果を図25に示す。
その結果を図25に示す。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/Cr比率の平均値:0.14
・ハーフトーン膜におけるバイナリー膜との境界部分でのC/Cr比率値:0.20
その結果を図26に示す。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/Cr比率の平均値:0.14
・ハーフトーン膜におけるバイナリー膜との境界部分でのC/Cr比率値:0.20
その結果を図26に示す。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/N比率の平均値:0.21
その結果を図27に示す。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのC/N比率の平均値:0.21
その結果を図27に示す。
また、このオージェ電子分光法のデータから次の比の値を計算した。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのN/Cr比率の平均値:0.67
その結果を図28に示す。
・ハーフトーン膜における膜厚方向でのN/Cr比率の平均値:0.67
その結果を図28に示す。
・パターンニング
レジスト;レジスト種類GRX-M237
膜厚735nm
プリベーク87℃48min
露光:コンタクト露光機(タマラック)
現像:DIP式
現像液AZ DEVELOPER(50%純水希釈)
現像時間;規定より30sec超過
エッチング:パドル式
エッチング液;MPM-E
エッチング時間;規定より20sec超過
レジスト;レジスト種類GRX-M237
膜厚735nm
プリベーク87℃48min
露光:コンタクト露光機(タマラック)
現像:DIP式
現像液AZ DEVELOPER(50%純水希釈)
現像時間;規定より30sec超過
エッチング:パドル式
エッチング液;MPM-E
エッチング時間;規定より20sec超過
パターニングしたバイナリー膜とハーフトーン膜との断面を観察した。そのSEM画像を図29に示す。
この画像から、パターン端面においては凹凸が発生していること、つまり、ハーフトーン層におけるエッチングレートがバイナリー層に比べて大きく、ハーフトーン層だけが大きくエッチングされた状態であることがわかる。
この画像から、パターン端面においては凹凸が発生していること、つまり、ハーフトーン層におけるエッチングレートがバイナリー層に比べて大きく、ハーフトーン層だけが大きくエッチングされた状態であることがわかる。
さらに、この断面SEMの画像から、以下の寸法αを算出した。
寸法αの定義に対する説明図を図30に示す。
この実験例におけるα;53nm
寸法αの定義に対する説明図を図30に示す。
この実験例におけるα;53nm
<実験例3>
実験例3として、実験例2と同様にバイナリー膜、ハーフトーン膜を成膜した。このときの、成膜条件を以下に示す。
実験例3として、実験例2と同様にバイナリー膜、ハーフトーン膜を成膜した。このときの、成膜条件を以下に示す。
・遮光膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス; N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例2と同じにした。)
ターゲット;Cr
供給電力は実験例2と同じとした。
・反射防止膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;CO2、N2、Ar
(ガス流量設定は、実験例2と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例2と同じとした。)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス; N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例2と同じにした。)
ターゲット;Cr
供給電力は実験例2と同じとした。
・反射防止膜;スパッタ成膜(インライン式)
(実験例1と成膜方式の異なるインライン式の成膜装置を用いた。)
成膜ガス;CO2、N2、Ar
(ガス流量設定は、実験例2と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例2と同じとした。)
ハーフトーン膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArとCO2を少なく、N2を多くし、また、実験例2に比べてN2を少なく、CO2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例2よりも大きくした。)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1に比べてArとCO2を少なく、N2を多くし、また、実験例2に比べてN2を少なく、CO2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例2よりも大きくした。)
同様に、この実験例におけるオージェ電子分光法を用いて組成評価に基づいた各比を求めた。その結果を図31に示す。特に、反射防止膜との境界部分となるハーフトーン膜の組成比も示す。
同様に、実験例における寸法αを求めた。その結果を図31に示す。なお、図31では、ハーフトーン膜をHTと表記している。
同様に、実験例における寸法αを求めた。その結果を図31に示す。なお、図31では、ハーフトーン膜をHTと表記している。
<実験例4>
実験例4として、実験例2と同様にバイナリー膜、ハーフトーン膜を成膜した。このときの、成膜条件を以下に示す。
実験例4として、実験例2と同様にバイナリー膜、ハーフトーン膜を成膜した。このときの、成膜条件を以下に示す。
・遮光膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例1と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1と同じとした。)
・反射防止膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;CO2、N2
(ガス流量設定は、実験例1と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1と同じとした。)
成膜ガス;N2、NO、Ar、Arメタン混合ガス
(ガス流量設定は、実験例1と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1と同じとした。)
・反射防止膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;CO2、N2
(ガス流量設定は、実験例1と同じとした。)
ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1と同じとした。)
ハーフトーン膜;スパッタ成膜(インターバック式)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1よりもCO2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1よりも大きくした。)
成膜ガス;N2、Ar、Arメタン混合ガス、CO2
(ガス流量設定は、実験例1よりもCO2を多くした。)
・ターゲット;Cr
(供給電力は実験例1よりも大きくした。)
同様に、この実験例におけるオージェ電子分光法を用いて組成評価に基づいた各比を求めた。その結果を図31に示す。特に、反射防止膜との境界部分となるハーフトーン膜の組成比も示す。
同様に、実験例における寸法αを求めた。その結果を図31に示す。
同様に、実験例における寸法αを求めた。その結果を図31に示す。
さらに、上記の各実験例において、それぞれのハーフトーン膜において、波長に対する透過率の変化率を測定した。ここで、透過率を測定する光の波長は、g線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)、および、312nmとした。さらに、これらの波長に対する透過率差を算出した。
その結果を図31、図32に示す。
その結果を図31、図32に示す。
これらの結果から、本発明のハーフトーンマスクにおいては、バイナリー部分に対してハーフトーン層部分のサイドエッチングが大きくないため、レジストとハーフトーン層の界面が食い込んでバイナリー部分が突き出した形状となることが抑制されていることがわかる。つまり、本発明のハーフトーンマスクにおいては、バイナリー部分に対してハーフトーン層部分のエッチングレートの差が抑制されることから、従来のハーフトーン膜とバイナリー膜との組み合わせに比較して、パターン断面垂直性が優れていることがわかる。
さらに、マスク高精細化に伴い露光波長範囲が312nm~436nmとなって、より短波長化を可能とする要求があるが、本発明のハーフトーンマスクにおいては、これらの結果から、ハーフトーン層では、このような365nm以下の短波長の光に対する透過率が、他の波長の光の透過率に対して低い状況ではなく、短い方に広げた露光波長範囲での変化量を抑制可能であることがわかる。
これにより、本発明のハーフトーンマスクにおいては、より高精細なFPD用の上置きハーフトーンマスクに好適に適用することが可能となる。
これにより、本発明のハーフトーンマスクにおいては、より高精細なFPD用の上置きハーフトーンマスクに好適に適用することが可能となる。
MB…マスクブランクス
M…ハーフトーンマスク
M1…透過領域
M2…ハーフトーン領域
M3…遮光領域
S…ガラス基板(透明基板)
PR1,PR2…フォトレジスト層
PR1p、PR2p…フォトレジストパターン
11…遮光層
11p,11p0…遮光パターン
12…反射防止層
12p、12p0…反射防止パターン
13…ハーフトーン層
13p…ハーフトーンパターン
M…ハーフトーンマスク
M1…透過領域
M2…ハーフトーン領域
M3…遮光領域
S…ガラス基板(透明基板)
PR1,PR2…フォトレジスト層
PR1p、PR2p…フォトレジストパターン
11…遮光層
11p,11p0…遮光パターン
12…反射防止層
12p、12p0…反射防止パターン
13…ハーフトーン層
13p…ハーフトーンパターン
Claims (6)
- 透明基板と、
該透明基板の表面に積層されたクロムを主成分とする遮光層と、
前記遮光層に積層されたクロムを主成分とする反射防止層と、
前記反射防止層に積層されたクロムを主成分とするハーフトーン層と、
をマスク層として備えるマスクブランクスであって、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、炭素とクロムとの比率であるC/Crの平均値が0.26~0.34の範囲に設定される、
ことを特徴とするマスクブランクス。 - 前記反射防止層が炭素を含み、
前記ハーフトーン層は炭素を含み、かつ、前記反射防止層との境界における炭素とクロムとの比率であるC/Crの値が0.42~0.59の範囲に設定される、
ことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。 - 前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、炭素と窒素との比率であるC/Nの平均値が0.55~0.63の範囲に設定される、
ことを特徴とする請求項1または2記載のマスクブランクス。 - 前記ハーフトーン層は窒素を含み、かつ、窒素とクロムとの比率であるN/Crの平均値が0.47~0.54の範囲に設定される、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクス。 - 請求項1から4のいずれか記載のマスクブランクスから製造されたハーフトーンマスクであって、
前記ハーフトーン層は、波長範囲が436nm~312nmである複合波長の露光光において、波長による透過率の変化量が0.5%よりも小さい、
ことを特徴とするハーフトーンマスク。 - 前記マスク層がパターニングにより除去されて前記透明基板から厚さ方向に最も離間した最表面の端部を輪郭線としたマスクパターンを有し、
前記輪郭線を上端として前記透明基板表面を下端として立設された前記マスクパターンの端面は、前記輪郭線と直交する方向で前記最表面に沿った方向に前記最表面の端部の輪郭線から突出する最大寸法αが50nmよりも小さい
ことを特徴とする請求項5記載のハーフトーンマスク。
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