JP2022040191A - 含水組成物、含水組成物を構成した貼付剤、化粧品又は外皮用医薬品、並びに、これらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
水と該水に溶解可能な機能性成分とを含有する含水組成物であって、水に溶解又は相溶可能な防腐性促進作用を奏する多価アルコールと、水及び/又は多価アルコールに溶解可能なパラベン類以外の防腐剤とを含有し、パラベン類以外の防腐剤がフェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとポリリシンとからなる群から選ばれる少なくとも一つのパラベン類以外の防腐剤を含有してなる含水組成物。
【選択図】なし
Description
防腐性は、含水組成物に含有される機能性成分の種類(例えば、タンパク質含有成分、寒天等の天然素材、機能性付与成分、水溶性高分子成分等)、形態(例えば、透明液状、乳化状、ジェル状、ゲル状)、防腐剤が組成物中に溶解されている状態又は溶解されることなく分散状態で含有されている状態、含有量、水性・油性等の構成、貼付剤、化粧品、外皮用薬剤などの製品の種類、等に依存して、著しく異なる。
また、組成物の腐食性は水と機能性成分含有組成物の「水分活性」の差異によっても大きく異なると言われている。水を含有する組成物の水分は、組成物に含有される成分に化学的に結合している結合水、含有成分を溶解している溶解水、含有成分の表面や空隙にしみこんでいる自由水に分類され、この水分活性が組成物の防腐性に密接に関係すると言われている。
本発明の含水組成物において、多価アルコールとして、少なくとも、プロピレングリコール、ブチレングリコール及びグリセリンの内の少なくとも一つの多価アルコールを含有するとともに、防腐剤として、少なくとも、フェノキシエタノール、カプリル酸グリセリル、及び、ポリリシンからなる群から選ばれる少なくとも一つの防腐剤を含有し、多価アルコールと防腐剤との含有により、多価アルコールが防腐剤の防腐性を促進する防腐性促進作用を奏する、構成が実施可能である。
この構成により、上記の(効果イ)を有するとともに、(効果ワ:多価アルコールと他の防腐剤との含有による防腐性促進作用効果)多価アルコールとしてのプロピレングリコール、ブチレングリコール及び/又はグリセリンを含有することにより、これらのパラベン類以外の防腐剤の防腐作用を促進する防腐性促進作用を奏する。換言すれば、これらの多価アルコールと、フェノキシエタノール、カプリル酸グリセリル、ポリリシンなどのパラベン類以外の防腐剤とを併用することにより、パラベン類以外の防腐剤の最少の防腐剤濃度を減少させる効果が得られる。
この効果は、本実験中に見出したことであるが、フェノキシエタノール、カプリル酸グリセリル、又はポリリシンの防腐剤の添加含有において、これらの多価アルコールが何らかの防腐性促進作用を奏しているものと推測される。
なお、多価アルコールの含有量が50重量%を超える場合であって、特に、貼付剤として使用する場合には、保形性や剥離後残存物抑制性に劣る傾向がある。
プロピレングリコールとブチレングリコールとの双方を含有するとともにこれらの合計量が3重量%以上を含有する構成も実施可能であり防腐性促進作用を奏する。プロピレングリコールとブチレングリコールとグリセリンとのうちの2種以上であるとともにこれれらの多価アルコール合計量が3重量%以上を含有する構成も実施可能であり防腐性促進作用を奏する。
また、含水組成物が、パラベン類の含有量が全量に対して0.05重量%以下を含有するとともに、上記の多価アルコールと、パラベン類以外の防腐剤とを含有する場合においても、防腐性を奏するとともに皮膚感作性の低減が期待できる。
プロピレングリコールは、融点-59℃、沸点188.2℃であり、常温でやや粘稠な液状を有し、水に容易混和性・相溶性があり、エタノールに容易混和性・相溶性がある。ジプロピレングリコールは、融点.-39℃、沸点232.2℃であり、常温で粘稠な液状を有し、水に容易混和性・相溶性があり、エタノールに容易混和性・相溶性がある。ブチレングリコールは、別名、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブタンジオール、又は、1,3-ジヒドロキシブタンであり、常温で粘稠な液状を有し、水に容易混和性・相溶性があり、エタノールに容易混和性・相溶性がある。グリセリンは、別名、グリセロールであり、融点は約18℃であるが、過冷却になりやすく結晶化は難しく、常温で高粘度な液状を有し、水に容易混和性・相溶性があり、エタノールに容易混和性・相溶性がある。
本発明の含水組成物において、前記パラベン類以外の防腐剤が、多価アルコールに溶解可能なフェノキシエタノールと、多価アルコールに溶解可能なカプリル酸グリセリルと、水に溶解可能なポリリシンと、からなる群から選ばれる少なくとも一つのパラベン類以外の防腐剤、を含有してなる構成が実施可能である。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤が、フェノキシエタノールを、全含有量に対して、0.2~1.0重量%を含有する構成が望ましく実施可能である。フェノキシエタノールは含水組成物に溶解又は混和されてなる構成がより望ましい。
この構成により、(効果イ-a:フェノキシエタノール含有・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)フェノキシエタノールが溶解又は混和されて含有してなる構成により、皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、水に溶解された機能性成分を含有する含水組成物が得られる。
これに対して、公知文献によると、パラベン類は、水に溶け難く、水への溶解度において、メチルパラベンは約0.25重量%、エチルパラベンは0.17重量%、プロピルパラベンは0.04重量%、ブチルパラベンは0.02重量%である。すなわち、フェノキシエタノールはパラベン類よりも水に溶けやすい性質を有する。
一般に、公知文献によると、フェノキシエタノールはパラベン類と比べて人体健康に対して安全であるといわれているが、しかしながら、できる限り少ない含有量が望ましい。また、フェノキシエタノール等の防腐剤を化粧品の防腐剤として含有する場合には、その防腐性の効果は当該化粧品に含有されている他の成分の種類により著しく異なる。また、発明者らの実験により、フェノキシエタノールは、常温にてプロピレングリコールに溶解し、ブチレングリコール又はグリセリンには昇温することにより溶解することを確認している。そして、この溶解したフェノキシエタノール溶液を多量の水と混合した場合においても、フェノキシエタノールの分離や析出などは認められなく、水と多価アルコールとの混合溶媒に溶解された状態を維持することを確認した。すなわち、フェノキシエタノールは水及び/又は多価アルコールに所定の割合で可溶であることを確認した。
また、水に溶解された架橋性水溶性高分子及び/又は非架橋性水溶性高分子と多価アルコールとを含有するとともに、約1.0重量%のフェノキシエタノールを含有する含水組成物において、溶解されているフェノキシエタノールが分離することなく、又、約10℃の低温においても析出することなく、溶解された状態を維持していることを確認した。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤が、カプリル酸グリセリルを、全含有量に対して、0.01~0.8重量%である構成が望ましく実施可能である。カプリル酸グリセリルは多価アルコールを含有する含水組成物に溶解又は混和されてなる構成がより望ましい。
この構成により、(効果イ-b:カプリル酸グリセリル・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)カプリル酸グリセリルが多価アルコールに溶解又は分離なく混和されて含有してなる構成により、皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、水に溶解された機能性成分を含有する含水組成物が得られる。
カプリル酸グリセリルの多価アルコールに対する溶解性の公知データは見付からなかったが、発明者が種々の実験を行った結果、カプリル酸グリセリルは、水には不溶であったが、プロピレングリコールに容易に溶解し、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどの高粘度の多価アルコールには、これらの多価アルコール又はカプリル酸グリセリルの昇温により互いに溶解し、相溶性、混和性を有することを確認した。すなわち、カプリル酸グリセリルは多価アルコールに溶解可能であることを確認した。また、これらの多価アルコールに溶解されたカプリル酸グリセリルが、水と水に溶解された水溶性高分子とを含有する組成物に混合した状態においても、白濁、分離などのカプリル酸グリセリルの相溶性不良などの混和不良の現象は認められなく、生成した含水組成物の中で、良好に溶解又は混和された状態を維持することを確認した。また、別途、カプリル酸グリセリルはエタノールに溶解又は相溶性、混和性を有することを確認した。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤として、ポリリシンを全含有量に対して0.01~0.8重量%を含有する構成が望ましく実施可能である。ポリリシンは含水組成物に溶解又は混和されてなる構成がより望ましい。
この構成により、(効果イ-d:パラベン非含・ポリリシン・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)ポリリシンが水及び/又は多価アルコールに溶解又は分離なく混和されて含有してなる構成により、皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、水と機能性成分を含有する含水組成物が得られる。
発明者が種々の実験を行った結果、ポリリシンの含有量は、組成物の全量に対して0.01~0.8重量%の範囲が望ましく、この範囲において、ポリリシンは含水組成物において分離することなく、溶解された状態維持するとともに、優れた防腐性を奏することを見出した。さらに望ましくは、ポリリシン抗菌含有量は、0.02重量%~0.5重量%の範囲であり、この範囲の含有量においても十分な防腐性を奏することを見出した。ポリリシン抗菌含有量が0.01重量%未満の場合には、十分な防腐性が得られない。ポリリシン抗菌含有量が0.8重量%を超える場合には、人体の健康に不都合が生じる傾向が推測される。
さらに、水に溶解したポリリシン溶液を、水と水に溶解された機能性成分と多価アルコールとを含有する組成物に混合した状態においても、白濁などのポリリシンの析出や分離などの現象は認められなく、生成した含水組成物の中で、良好に溶解された状態を維持することを確認した。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤が、フェノキシエタノールと、カプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの防腐剤、の双方の防腐剤を含有する構成が望ましく実施可能である。
この構成により、(効果ロ:フェノキシエタノールと他の防腐剤による防腐相乗効果・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)フェノキシエタノールと、カプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成により、フェノキシエタノールの含有量を更に少なくできるとともに、併用するカプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの他の防腐剤の含有量も著しく少なくすることが可能となり、含有される防腐剤の全含有量が少ない組成物においても、十分な防腐性を奏する、水と機能性成分を含有する含水組成物が得られる。換言すれば、フェノキシエタノールに加えて、カプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成により、同一防腐剤濃度におけるこれらの防腐剤の単独使用と比べてより優れた防腐性を奏する効果が得られる。
防腐性を有する2種類の防腐剤を含有する場合、それにより生じる防腐作用は、相乗作用、相加作用、拮抗作用に大別される。相乗作用とは2種類の防腐剤が相乗的に作用して、本来有する防腐力が更に増強される作用である。相加作用とは、それぞれの防腐剤の防腐力が合わさった作用である。拮抗作用とは、ひとつの防腐剤が他の防腐剤の防腐力を打ち消す作用である。例えば、図2に示すように、フェノキシエタノールと、カプリル酸グリセリル又はポリリシンについて、それぞれの含有割合を変えて最少防腐剤濃度を測定したグラフから判定される。これによると、フェノキシエタノールのみにおける最少防腐剤濃度は後述の実施例1により、0.2重量%(X点)であり、カプリル酸グリセリルのみ又はポリリシンのみにおける最少防腐剤濃度は後述の実施例2及び実施例3により、それぞれ0.01重量%(Y点)であり、そして、このX点とY点とを結ぶ線直XYを引き、双方の防腐剤を併用したときの最少防腐剤濃度が、この直線XYよりも内側(下側)にある場合(例えば、S点、T点、U点)は双方の防腐剤の併用による防腐力が増強された相乗作用であると判定し、直線XY上にある場合(例えば、P点)は相加作用あると判定し、直線XYよりも外側(上側)にある場合(例えば、R点)は双方の防腐剤を減少させる拮抗作用であると判定することができる。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤の最少の含有量が、全量に対して、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリル含有量をY軸とするXY座標において、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリル含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点MとY軸におけるカプリル酸グリセリル含有量が0.007重量%である点Nとを結ぶ直線MNよりも上側領域にあるように、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとの双方の防腐剤が含有されてなる構成が望ましく実施可能である。
フェノキシエタノールやカプリル酸グリセリルの含有量が多くなるに従って、人体の健康に不都合が生じる傾向が推測され、望ましくは、フェノキシエタノールの最大の含有量が0.9重量%以下であり、カプリル酸グリセリルの最大含有量が0.8重量%以下である構成が望ましく、この範囲においてできる限り少ない含有量が望ましい。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤の最少の含有量が、全量に対して、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、ポリリシン含有量をY軸とするXY座標において、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、ポリリシン含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点MとY軸におけるポリリシン含有量が0.007重量%である点Nとを結ぶ直線MNよりも上側領域にあるように、フェノキシエタノールとポリリシンとの双方の防腐剤が含有されてなる構成が望ましく実施可能である。
フェノキシエタノールやポリリシンの含有量が多くなるに従って、人体の健康に不都合が生じる傾向が推測され、望ましくは、フェノキシエタノールの最大の含有量が0.9重量%以下であり、ポリリシンの最大含有量が0.8重量%以下である構成が望ましく、この範囲においてできる限り少ない含有量が望ましい。
また、パラベン類を含有することなく、フェノキシエタノールと、ポリリシンの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成も実施可能である。これにより、上記の(効果ロ-ad:防腐相乗効果・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)の皮膚感作性低減の効果を更に著しく奏する含水組成物が得られる。
本発明の含水組成物において、パラベン類以外の防腐剤の最少の含有量が、全量に対して、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリルとポリリシンの合計含有量をY軸とするXY座標において、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリルとポリリシン合計含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点MとY軸におけるカプリル酸グリセリルとポリリシン合計含有量が0.007重量%である点Nとを結ぶ直線MNよりも上側領域にあるように、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとポリリシンとの双方の防腐剤が含有されてなる構成が望ましく実施可能である。
この構成により、(効果ロ-abd:フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとポリリシンとの併用防腐相乗・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとポリリシンとの複数の防腐剤を含有してなる構成により、フェノキシエタノールの含有量を少なくできるとともに、併用するポリリシンとカプリル酸グリセリルの含有量も著しく少なくすることが可能となり、含有される防腐剤の全含有量が少ない組成物においても、十分な防腐性を奏する、水と機能性成分を含有する含水組成物を備えた含水組成物が得られる。換言すれば、フェノキシエタノールに加えて、ポリリシンとカプリル酸グリセリルの双方の防腐剤を含有してなる構成により、同一防腐剤濃度におけるこれらの防腐剤の単独使用と比べてより優れた防腐性を奏する効果が得られる。
本発明の含水組成物において、含水組成物は、パラベン類以外の防腐剤に加えて、さらに、(F)全量に対して0.05重量%以下のパラベン類を含有する構成が実施可能である。
パラベン類は水に難溶であるとともに多価アルコールに可溶である性質を有するが、本構成においては、パラベン類は水と多価アルコールとを有する含水組成物に溶解された形態で含有される。
この構成により、(効果ハ:パラベン類減少・低減された皮膚感作性・優れた防腐性)皮膚感作性が報告されているパラベン類を従来と比べて著しく少なく微量を含有するとともに、フェノキシエタノール、カプリル酸グリセリル、ポリリシン等の他の防腐剤と併用することにより、パラベン類を著しく少なくして皮膚感作性を低減させるとともに、他の防腐剤の含有量も著しく少なくした組成においても、皮膚抵抗の低い人が使用する場合においても、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する含水組成物が得られる。
使用する人によって皮膚感作性が異なるために、明確なパラベン類防腐剤の許容含有量を規定することはできないが、0.05重量%以下であってできる限り少ない含有量のパラベン類防腐剤の含有が望ましく、パラベン類防腐剤の含有量が全量に対して0.05重量%を超える場合には、皮膚感作性が生じる傾向がある。
パラベン類の含有量が全量に対して0.05重量%以下を含有して皮膚感作性を低減するとともに、上記のパラベン類以外の防腐剤を含有する組成物において、上記パラベン類以外の防腐剤を単独含有する組成物と比べて、上記パラベン類以外の防腐剤の最少含有量を減らした組成物においても、優れた防腐性を得ることができる。パラベン類以外の防腐剤が、フェノキシエタノールである場合には0.2重量%の最少含有量を0.1重量%の最少含有量に減らすことができ、カプリル酸グリセリルである場合には0.01重量%の最少含有量を0.005重量%の最少含有量に減らすことができ、ポリリシンである場合には0.01重量%の最少含有量を0.005重量%の最少含有量に減らすことができ、優れた防腐性を得ることができる。
本発明の含水組成物において、防腐剤が含水組成物に溶解された状態で含有されてなる構成が望ましく実施可能である。
この構成により、前述の「効果イ」、「効果ロ」、「効果ハ」のそれぞれの効果がさらに著しく発揮され、(効果イロハ:溶解された防腐剤含有による防腐剤含有量の低減と低減された皮膚感作性・優れた防腐性)パラベン類以外の他の防腐剤を含有した含水組成物において、含有防腐剤が溶解された状態で含有されることにより、防腐剤の含有量を著しく少なくした組成においても、皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、水と水溶性高分子を含有する含水組成物が得られる。特に、乳幼児、老人などの皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、皮膚のかぶれなどの皮膚感作性の著しい改善が期待できる。
本発明の含水組成物において、機能性成分は、水に溶解可能な水溶性高分子であり、水溶性高分は前記水に溶解されるとともに、水、水溶性高分子、多価アルコール、及び、パラベン類以外の防腐剤は、互いに溶解又は相溶した状態である構成が望ましく実施可能である。
(a)分子構造的に網目構造に架橋可能な架橋性水溶性高分子を含有し、約18~約30℃の常温付近において、前記架橋性水溶性高分子は、架橋剤が存在する状態において、前記水に溶解された状態で架橋された流動性のないゲル状を有する。
(b)分子構造的に網目構造に架橋可能な架橋性水溶性高分子を含有し、約18~約30℃の常温付近において、前記架橋性水溶性高分子は、架橋剤が存在しない状態において、水に溶解された状態で架橋されない流動性のある粘稠状を有する。
(c)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子を含有し、約18~約30℃の常温付近において、前記非架橋性水溶性高分子は、水に溶解された状態で架橋されない流動性のある粘稠状を有する。
(d)分子構造的に網目構造に架橋可能な架橋性水溶性高分子と分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子との双方の水溶性高分子を有し、約18~約30℃の常温付近において、前記架橋性水溶性高分子は、架橋剤が存在する状態において、前記水に溶解された状態で架橋された流動性のないゲル状を有し、前記非架橋性水溶性高分子は、水に溶解された状態で架橋されない流動性のある粘稠状を有する。
架橋性水溶性高分子は、架橋する前には水に可溶であるとともに、水に溶解された流動性を有し、架橋後には、水に溶解された状態及び/又は水を含んだ状態で、流動性のない状態であるゲル状になる性質を有する。架橋性水溶性高分子は架橋剤との化学反応により、分子構造的に網目構造に架橋可能な性質を有する。
架橋性水溶性高分子としては、特に限定されないが、例えば、(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸、(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、(アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロビル基など)からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子が実施できる。
部分中和型ポリアクリル酸としては、ポリアクリル酸のカルボン酸基の一部をナトリウム等の一価イオンにより中和した部分中和型のポリアクリル酸ナトリウムが使用される。
架橋性水溶性高分子の分子量は、特に限定されないが、分子量約1万~約1000万の架橋性水溶性高分子が使用されるが、分子量が多くなるに従って、水に溶解した時の粘稠性が高くなり、架橋後の含水組成物の保水柔軟保形性において硬くなる傾向にあり、また、架橋性水溶性高分子の架橋密度は特に限定されないが、架橋密度が多くなるに従って架橋後の含水組成物の保水柔軟保形性が硬くなる傾向にあり、所望の快適な保水柔軟保形性に対応して、所望の分子量や架橋密度を有する架橋性水溶性高分子の種類、及び、架橋剤の種類が選定されて使用される。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、などの多価金属イオン性化合物類、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウムマグネシウム、水酸化アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム(別名:ミョウバン)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、アルミニウムグリシネート(別名:ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、グリシンアルミニウム)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、等の一種単独又は二種以上の任意に組み合わせた架橋剤が使用できる。
このような多価金属イオン性化合物類は、媒体中において溶解されている架橋性水溶性高分子のカルボン酸又はカルボン酸イオンと化学反応して、化学構造的に網目構造の、流動性がなく、保形性と保水性と柔軟性を有するゲル状の含水組成物を生成せしめる作用を有する。
非架橋性水溶性高分子は、含水組成物の柔軟性、粘着性、及び/又は、貼付剤に構成された場合に剥離容易粘着性、等を付与又は制御する機能を奏する。
非架橋性水溶性高分子としては、水に容易に溶解可能な高分子材料が適用され、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、非架橋型セルロース、ゼラチン、寒天、などが適用できる。
ポリアクリル酸アルキルとしては、例えば、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチルヘキシル、ポリアクリル酸オクチル、ポリアクリル酸デシルなどが使用できる。アクリル酸アルキルと共重合される副モノマとしては、例えば、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル等が使用できる。非架橋型セルロースとしてはカルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどが使用できる。
上記の架橋性水溶性高分子を含有する組成構成において、架橋剤を含有しない構成も実施可能である。この場合、架橋性水溶性高分子は架橋されることなく、常温よりも高温において流動性を有し、温度の低下により流動性のないゲル状を有する状態になり、上記の「効果ホ」の非架橋性水溶性高分子に類似の作用を奏する。
すなわち、含水組成物において、水溶性高分子は、分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子を含有し、架橋性水溶性高分子を分子構造的に架橋可能な架橋剤を含有しなく、架橋性水溶性高分子は、前述の(i)架橋型アクリル酸系ポリマ、(ii)架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、(iii)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、(iv)架橋型セルロース化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子であり、架橋されない状態で含有されてなり、約50℃よりも高い温度領域で流動するとともに約45℃以下の温度で流動性のないゲル状を有する構成も実施可能である。
水と水溶性高分子を含有する含水組成物において、水溶性高分子が架橋性水溶性高分子又は非架橋性水溶性高分子のいずれの場合においても、含水組成物は、高温において流動性を有する状態であり、低温になるに従って流動性のないゲル状になる性質を有する。
特に、水溶性高分子が架橋性水溶性高分子であるとともに架橋剤が含有する場合には、架橋性水溶性高分子は架橋剤との化学反応により、徐々に分子構造において網目構造に架橋された形態となり、流動性のないゲル状になる。この架橋された網目構造になった架橋性水溶性高分子を含有する含水組成物は、高温においても流動性のないゲル状を有し、低温においても、その流動性のないゲル状を維持する。
これに対して、非架橋性水溶性高分及び/又は架橋剤を含有しない架橋性水溶性高分子を含有する組成物の場合には、高温においては流動性を有する状態であるが、低温になるに従って流動性のないゲル状になる。
含水組成物に含有される機能性成分として、上記の種々の水溶性高分子及び/又は効能付与機能性成分であり、効能付与機能性成分としては、薬理活性成分、肌改善成分、及び、芳香成分、からなる群から選ばれる少なくとも一つである構成が望ましく実施可能である。
本発明の含水組成物において、前述の機能性成分とてして水溶性高分子を含有する構成、又は、機能性成分として含有される水溶性高分子に加えて更に効能付与機能性成分を含有する構成、又は、水溶性高分子を含有することなく効能付与機能性成分を含有する構成、等の構成を有する含水組成物が実施できる。
効能付与機能性成分は、含水組成物に溶解された状態、又は、含水組成物に乳化状態で含有された状態、又は、それらの微粒子が分散含有された状態、で含有される。
本発明の含水組成物において、さらに、追加成分を含有し、該追加成分が、(K-1)口に含んだ場合に苦みを感じて誤食を抑制する機能を有する誤食防止成分、(K-2)清涼感を奏する清涼感付与成分、(K-3)温感を奏する温感温感付与成分、及び、(K-4)pHを調整するpH調整成分、からなる群から選ばれる少なくとも一つの追加成分を含有する構成も実施可能である。
誤食防止剤としては、安息香酸デナトリウムが有効であり、少量の安息香酸デナトリウムの含有により、口に含んだ場合に苦みを感じて誤食を抑制する機能を奏する。
安息香酸デナトリウムは融点約166~170℃の固体状粉末であり、水やエタノールに溶ける性質を有し、含水組成物に溶解された状態で含有される。安息香酸デナトリウムを微量配合した組成物を、仮に、口に含んだ場合に、強い苦みを感じる性質を有する。この安息香酸デナトリウムを含有する含水組成物を誤って、口に含んだ時に、強い苦みを感じる。この構成において、(効果チ)安息香酸デナトリウムを含有してなる含水組成物は、口に含んだ場合に苦みを感じて誤食を抑制する作用効果を有し、特に、乳幼児、老人などの健康抵抗の弱い人の使用時において、誤食を抑制する作用効果が得られる。
温感付与成分としては、例えば、カプサイシン、トウガラシエキス又はトウガラシ粉末等が使用できる。
本発明の含水組成物において、含水組成物の粘着性、柔軟性、保水性、保形性、剥離容易粘着性、剥離後残存物抑制性、等において、所望の性能を得るために、上記の水と水溶性高分子等の機能性成分と多価アルコールと所定の防腐剤に加えて、さらに、粘着付与剤、軟化剤、保湿剤、可塑剤、着色剤、皮膚吸収促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機充填材、界面活性剤、安定化剤、粘稠性調整剤、無機充填材、微粉末、シリコーン油、pH調整剤、その他添加助剤、等の添加剤を含有した構成も実施可能である。
軟化剤、可塑剤としては、ポリブテン、ポリイソブチレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、液状ロジンエステル、塩素化パラフィン、プロセスオイル、ラノリン、シリコーン、ワセリン、固形パラフィン、流動パラフィン、プラステイペース、ミツロウ、メントール、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピノール、カルベオール、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ハッカ油、ゴマ油、ダイズ油、ミンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラワー油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、卵黄油、紅花油等が使用できる。
無機充填材、微粉末、等としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、カオリン、タルク、酸化チタン、マイカ、シリコーン粉末、炭粉末、等の粉末、微粉末などが使用できる。
このようなpH調整剤を含有せしめて、皮膚に悪影響を与えないようにするために、含水組成物のpHを4~10の範囲に調整し、望ましくは、pH5~9の範囲、さらに好ましくは、pH6~8の範囲に調整される。
界面活性剤としては、各種ポリソルベート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ラウリン酸ポリエチレングリコール、等が使用できる。
薬理活性成分、肌改善成分、芳香成分等の効能付与機能性成分、清涼感付与成分、誤食防止成分等の追加成分、防腐剤、その他の添加剤が水又は多価アルコールに溶解できない場合には、必要最小限の低級アルコール又は界面活性剤を含有使用して、これらの効能付与機能性成分、追加成分、その他の添加剤等を含水組成物の中に溶解又は乳化して、均一に含有せしめた含水組成物を調製することが可能である。効能付与機能性成分、追加成分、防腐剤、その他添加剤を低級アルコール又は界面活性剤を含有使用して、溶解又は均一分散された効能付与機能性成分・追加成分等溶液を調製し、その後、その効能付与機能性成分・追加成分等溶液を多価アルコール-水を含有する組成物と混合し、これにより、効能付与機能性成分や追加成分が均一に含有された含水組成物を調製することができる。エタノールやプロピルアルコール等の低級アルコールの含有量は、含水組成物の全重量に対して約10重量パーセント以下が望ましい。低級アルコールの含有量が約10重量パーセントを超える場合には、これらの低級アルコールは蒸発気化しやすいために、人体皮膚に付着した時に蒸発気化して不快なアルコール臭を感じたり、気化した低級アルコールが人体に悪影響を与える傾向がある。
含水組成物を備えた貼付剤、化粧品、または、外用医薬品などが実施可能である。
貼付剤としては、本発明の含水組成がシート状保持部材に保持された構成を備える人体の額などを冷却する冷却シート、鎮痛消炎用貼付剤、顔などの皮膚状態を改善する肌改善用のパックシート又はフェイスマスクなどが実施可能である。
化粧品又は外用医薬品としては、例えば、本発明の構成を備えた含水組成物を備えるとともに、液状、スプレー状、クリーム状、乳化状、ゲル状等の形態を有し、皮膚に塗布、付着又は貼付して適用する化粧品、外皮用医薬品が実施可能である。
含水組成物に含有される機能性成分としての水溶性高分子を含有する含水組成物を、シート状保持部材に付着及び/又は含侵して保持されてなり、含水組成物に含有される機能性成分は、水に溶解可能な水溶性高分子を含有し、人体皮膚に貼付可能に形成され、防腐性を有する貼付剤が実施可能である。
冷感効能、温感効能、清涼効能、鎮痛効能、消炎効能、皮膚美白効能、皮膚皺改善効能、又は、その他の薬理効能、等の効能を目的として、人体皮膚に貼付して使用される貼付剤において、下記(a)の優れた防腐性を奏するとともに、下記(b)~(f)の貼付剤としての所望性能を最適なバランスで備えることが要望される。
(a)保存中における細菌等による腐敗が防止された防腐性。
(b)硬い感覚などの違和感が抑制されて、人体皮膚に密着し易く、柔らかくしなやかな柔軟性。
(c)皮膚に付着又は貼付された含水組成物が流動することなく又は破損されることなく、形状を維持する保形性。
(d-1)適正な押圧力により、人体皮膚に粘ってくっつく貼付時の貼付時粘着性又はタック粘着性、(d-2)粘着使用中の日常的な動作において剥がれ難い程度の粘着性を有する持続粘着性、及び、(d-3)皮膚から剥がす時に、皮膚に損傷を与えることなく、皮膚に著しい違和感や刺激を与えることなく剥がすことが可能な剥離容易粘着性。
(e)皮膚に付着又は貼付された含水組成物を皮膚から剥がした時に、含水組成物の一部が皮膚に残存付着しない程度の剥離後残存物抑制性。
(f)柔軟性と保形性に加えて、水を蒸散し難い保水性を有する保水柔軟保形性を有する含水組成物及びその含水組成物を備えた貼付剤。
架橋性水溶性高分子は、架橋剤の存在下で化学反応により架橋される迄の間には流動性を有し、架橋剤との化学反応により架橋された後には流動性のない状態であるゲル状を有し、非架橋性水溶性高分子は、水に溶解されるとともに架橋されない流動性のある粘稠状を有する。
例えば、流動性を有する低温で流動性含水高分子組成物をシート状保持部材に所定形態で付着保持及び又は含浸保持させて、その後、常温に至る間の時間的経過において架橋性水溶性高分子を流動性のないゲル状態に変化させる方法が実施できる。
また、流動性を有する低温又は常温で流動性含水高分子組成物をシート状保持部材に所定形態で付着保持及び又は含浸保持させて、その後、所定温度に昇温して架橋性水溶性高分子を流動性のないゲル状態に変化させる方法が実施できる。
すなわち、架橋性水溶性高分子としては、(i)架橋型アクリル酸系ポリマ、(ii)(a)アクリル酸系単量体、(b)架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、(iii)部分中和型ポリアクリル酸、(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び/又は、(v)架橋型セルロース化合物、からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有する。非架橋性水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、ポリビニルピロリドン、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子、を含有する。
このような含水組成物は、約45℃以下の温度において柔軟性と粘着性を有するとともに流動性のない状態であるゲル状の保形性を有し、防腐性を有する。
水の含有量が約20重量%未満の含水組成物は、含有する水溶性高分子の全ての水溶性高分子を完全な溶解が不可能になり未溶解の粉末が残存する状態、又は、溶解したとしても高温においても流動性のない状態、又は、常温において柔軟性が低下する状態になる。さらに、含水組成物を備えた貼付剤を人体皮膚に付着又は貼付した時にやや硬い感覚で違和感を感じる等の、人体皮膚に貼付等の使用時の使用感が低下する傾向がある。
水の含有量が約95重量%を超える含水組成物は、約45℃以下の温度においても、流動性を有する状態となり、流動性のないゲル状の状態を得ることが困難になるとともに、人体皮膚への粘着性も低下する傾向にあり、人体皮膚に貼付する観点において不都合が生じる傾向がある。
水溶性高分子の含有量が約3重量%未満の含水組成物は、約20~45℃の温度において流動性を有する状態であり、保形性に劣る傾向がある。
水溶性高分子の含有量が約40重量%を超える含水組成物は、含有する水溶性高分子の全ての水溶性高分子を完全に溶解することが不可能になり未溶解の粉末が残存する状態、又は、水溶性高分子が溶解したとしても高温においても流動性のない状態になる。さらに、含水組成物は常温において柔軟性が低下して、含水組成物を備えた貼付剤を人体皮膚に付着又は貼付した時にやや硬い感覚で違和感を感じる等の、人体皮膚に貼付等の使用時の使用感が低下する傾向がある。
特に、架橋されて網目構造に架橋された流動性のない状態であるゲル状を有する架橋性水溶性高分子を含有し、所定量の結合水・溶解水・自由水を有する水分活性形態の含水組成物を備えた貼付剤においても、前述の(a)~(f)の貼付剤としての基本性能を有するとともに、低減された皮膚感作性と優れた防腐性を奏する貼付剤が得られる。
さらに、含有される水溶性高分子の種類に対応して、前述の(効果ニ:架橋性水溶性高分子の含有による快適な保水柔軟保形性と低減された皮膚感作性・優れた防腐性)、(効果ホ:非架橋性水溶性高分子の含有による快適な保水柔軟粘着性)、(効果ホ:非架橋性水溶性高分子の含有による快適な保水柔軟粘着性)などの効果を奏する貼付剤が得られる。
本発明の貼付剤の含水組成物に含有される多価アルコールとしては、水に溶解する性質、又は、水と相溶性を有する性質を有する多価アルコールが望ましい。
多価アルコール類としては、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、ブチレングリコール、オクタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビット液、クロタミトン等が使用できる。ソルビット液はソルビトールを水などの溶媒に溶解した粘性液体である。
これらの多価アルコールのうち、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びグリセリンは、特に、フェノキシエタノール、カプリル酸グリセリル、ポリリシン等のパラベン類以外の防腐剤の防腐剤と併用されることにより、これらの防腐剤の防腐性促進作用を奏する作用効果を奏する。
これらの多価アルコールは、水に難溶性の鎮痛消炎成分、肌改善成分、清涼感付与成分、防腐剤などの追加成分を溶解して、含水組成物の中に均一に含有するための溶媒としての機能も奏することができる。常温において高い粘性を有するグリセリンなどの多価アルコールの場合には、昇温により粘性を低下して追加成分を溶解しやすくしたり、又は、エタノールやプロピルアルコールなどの低級アルコールと併用して上記の追加成分を溶解して使用できる。
本発明の貼付剤に構成されるシート状保持部材としては、特に限定されないが、含水組成物がシート状保持部材から剥離されることなく充分に保持されるものであればよく、例えば、各種の合成繊維及び天然繊維を用いた不織布又は織布等の繊維集合体、紙等の繊維集合体、伸縮可能なゴム素材を含有する伸縮性素材、プラスチック製フィルム素材、等のシート状保持部材を用いることができる。
シート状保持部材としては、特に、空気、水分及び湿気のうちの少なくとも一つを通過可能な微細凹凸表面を有する多孔性材料より構成される構成が望ましく、含水組成物がシート状保持部材の微細凹凸表面の凹凸の内部に入り込む状態で付着又は含浸してして保持され、含水組成物がシート状保持部材から剥がれることなく固着する効果が得られる。
また、シート状保持部材としては、平面方向に伸縮可能に構成されるとともに、シート状保持部材の伸縮に対応して、シート状保持部材に付着保持された含水組成物も伸縮可能に構成された構成が望ましい。伸縮可能なシート状保持部材の場合、シート状保持部材に含水組成物を積層した貼付剤を人体に貼って使用するときに、貼付剤を伸縮自在に人体に貼付可能であり、貼付した後においても人体の動きに対応して貼付剤が自在に伸縮し、シート状保持部材と含水高分子ゲル組成物との境界分離が生じることなく、更に貼付剤が人体から剥がれることなく安定して使用可能となる。
本発明の貼付剤において、さらに、シート状保持部材に付着保持された含水組成物を覆って、その含水組成物の表面に積層された剥離シートを備えた構成も実施可能である。この剥離シートは、使用時に、貼付剤から剥離されて、シート状保持部材の表面に付着保持された含水組成物の側が人体皮膚に貼り付けて使用される。剥離シートとしては特に限定なく、含水組成物から、該含水組成物を破損なく離形可能である離形性を有するプラスチックフィルム製のシートなどが構成可能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム状シートが使用できる。
本発明の含水組成物を備えた貼付剤の製造方法は、シート状保持部材と該シート状保持部材に付着及び/又は含侵して保持されてなる含水組成物とを備えてなり人体皮膚に貼付可能な貼付剤の製造方法であって、含水組成物は、(A)水と、(B)前記水に溶解可能な機能性成分としての水溶性高分子と、を含有し、さらに、少なくとも、(C)前記水に溶解可能又は相溶可能な防腐性促進作用を奏する多価アルコールと、(E)前記水及び/又は多価アルコールに溶解可能なパラベン類以外の防腐剤と、を含有し、前記パラベン類以外の防腐剤が、フェノキシエタノールと、カプリル酸グリセリルと、ポリリシンと、からなる群から選ばれる少なくとも一つのパラベン類以外の防腐剤、を含有してなり、約45℃以下の温度において、柔軟性と粘着性を有する流動性のない状態であるゲル状を有するとともに、防腐性を有し、人体皮膚に貼付可能に構成されてなる。
このような貼付剤の製造方法は、以下の工程を備える。
(a)少なくとも、水に可溶である水溶性高分子を、水に混合溶解し、これにより、粘稠性を有するとともに流動性を有する水溶性高分子含有予調液を調製する工程.
(c)パラベン類以外の防腐剤と、該防腐剤を溶解可能な水及び/又は多価アルコールとを混合し、これにより、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する工程.
(e)多価アルコールと、前記(a)により調製された前記水溶性高分子含有予調液と、前記(c)により調製された前記防腐剤含有予調液を、混合し、これにより、前記防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する、流動性含水高分子組成物を調製する工程、ここで、該流動性含水高分子組成物は所定の温度に調整される.
(f)前記(e)工程の後に、前記流動性含水高分子組成物がゲル化する迄の流動性を維持している時に、シート状保持部材に所定の厚さで前記流動性含水高分子組成物を付着及び/又は含侵し、これにより、前記シート状保持部材に保持されたシート状保持部材付流動性含水高分子組成物を調製する工程.
(g)前記(f)工程により調製された前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物を所定温度に調整し、これにより、前記流動性含水高分子組成物を、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を調製する工程。
前記(B)において、前記水溶性高分子は、(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子と、(B-2)分子構造的に架橋不可能な非架橋性水溶性高分子を含有し、前記含水組成物は、さらに、(D)前記架橋性水溶性高分子を分子構造的に架橋可能な架橋剤を含有し、以下の工程を備える。
(a-1)少なくとも、架橋性水溶性高分子を水に混合溶解し、これにより、粘稠性を有するとともに流動性を有する架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する工程.
(a-2)少なくとも、非架橋性水溶性高分子を水に混合溶解し、これにより、粘稠性を有するとともに流動性を有する非架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する工程、
(b)少なくとも、架橋性水溶性高分子を分子構造的に架橋可能な架橋剤を、水に混合溶解し、これにより、架橋剤含有予調液を調製する工程.
(c)パラベン類以外の防腐剤と、該防腐剤を溶解可能な水及び/又は多価アルコールとを混合し、これにより、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する工程.
(e)多価アルコールと、前記(a-1)により調製された前記架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(a-2)により調製された前記非架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(b)により調製された前記架橋剤含有予調液と、前記(c)により調製された前記防腐剤含有予調液を、混合し、これにより、前記防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する工程.
(f)前記(e)工程の後に、前記流動性含水高分子組成物がゲル化する迄の流動性を維持している時に、シート状保持部材に所定の厚さで前記流動性含水高分子組成物を付着及び/又は含侵し、これにより、前記シート状保持部材に保持されたシート状保持部材付流動性含水高分子組成物を調製する工程.
(g)前記(f)工程の後に、前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物に含有されている前記架橋性水溶性高分子が前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋されて、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を調製する工程。
なお、図1の(d)工程において、追加成分などが水及び/又は多価アルコールに溶解不可能である場合には、追加成分などをエタノールやプロピルアルコール等の低級アルコール、及び/又は界面活性剤に溶解混合する工程が実施可能である。
上記(e)工程において、所定温度に昇温した温度状態した状態で混合し、上記(g)工程において、昇温から常温の温度範囲の状態で架橋性水溶性高分子が架橋される製造方法が実施可能である。この場合、(f)工程において、昇温により架橋性水溶性高分子の架橋反応が促進されて短時間に流動性のないゲル状態になる傾向があるため、シート状保持部材に流動性含水高分子組成物を付着及び/又は含侵している間に架橋反応が進行しないような性質を有する架橋剤を使用することが望ましい。
すなわち、流動性がなく、外圧に対しても形状を維持できる保形性を有するとともに、多量の十分な水分を保持できる保水性を有し、更に、人体皮膚に貼付した場合に硬い等の貼付違和感のない快適な柔軟性を有する快適な保水柔軟保形性を有する含水組成物を備えた貼付剤の製造方法が得られる。この貼付剤を使用して、皮膚抵抗の弱い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、水と水溶性高分子を含有する含水組成物を備えた貼付剤の製造方法が得られる。特に、乳幼児、老人などの皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、皮膚のかぶれなどの皮膚感作性の著しい改善が期待できる。
さらに、(効果イ-abd:低減された皮膚感作性・優れた防腐性)フェノキシエタノール、及び、カプリル酸グリセリル、ポリリシン、からなる群から選ばれる少なくとも一つの防腐剤を含有してなる構成により、皮膚抵抗の低い人が使用する場合に、接触した皮膚のかぶれ等の皮膚感作性の低減が期待されるとともに、優れた防腐性を奏する、貼付剤の製造方法が得られる。
(B-1)架橋性水溶性高分子としては、(i)架橋型アクリル酸系ポリマ、(ii)架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、(iii)架橋型アクリル酸系ポリマ、(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、(v)架橋型セルロース化合物の架橋型水溶性高分子から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子であり、架橋性水溶性高分子が前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋される性質を有する架橋性水溶性高分子が使用できる。
(B-2)非架橋性水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、非架橋型セルロース、ゼラチン、及び、寒天からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子が使用できる。
(C)多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロパンジオール、グリセリン、及び、ソルビット液からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールが使用できる。
さらに、多価アルコールは、前述の「効果ト」の作用を有するとともに、特に、グリセリン、ジプロピレングリコール、ソルビトール、等は、含水組成物の保湿性を高める機能を兼ね備え、また、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどは軟化性を付与する作用、及び、水に難溶性の防腐剤の溶剤としての作用も兼ね備える。
この構成により、(効果リ)効能付与機能性成分や追加成分などを含有してなる含水組成物又は貼付剤は、含有する効能付与機能性成分や追加成分に対応する効能を奏する作用効果が得られる。
本発明の貼付剤の製造方法において、防腐剤として、下記の種々の防腐剤を含有する含水組成物を構成することができる。
本発明の貼付剤の製造方法において、防腐剤は、全量に対して0.2~1.0重量%のフェノキシエタノール、全量に対して0.01~0.8重量%のカプリル酸グリセリル、及び、全量に対して0.01~0.8重量%のポリリシン、からなる群から選ばれる少なくとも一つのパラベン類以外の防腐剤、を含有し、前記(c)工程において、(c-a)水及び/又は多価アルコールにフェノキシエタノールを溶解する工程、(c-b)多価アルコールにカプリル酸グリセリルを溶解する工程、及び、(c-d)水にポリリシンを溶解する工程、からなる群から選ばれる少なくとも一つの防腐剤含有予調液を調製し、前記(e)工程において、前記防腐剤は、前記流動性含水高分子組成物に溶解された状態を有する。
前記(E)において、前記パラベン類以外の防腐剤の最少の含有量が、全量に対して、フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点MとY軸におけるカプリル酸グリセリル及び/又はポリリシンの含有量が0.007重量%である点Nとを結ぶ直線MNよりも上側領域にあるように、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリル及び/又はポリリシン、との双方の防腐剤が含有されてなり、前記(c)工程において、(c-a)水及び/又は多価アルコールにフェノキシエタノールを溶解する工程と、(c-b)多価アルコールにカプリル酸グリセリルを溶解する工程及び/又は(c-d)水にポリリシンを溶解する工程の防腐剤含有予調液を調製し、前記(e)工程において、前記防腐剤は、前記流動性含水高分子組成物に溶解された状態を有する。
なお、本構成において、防腐剤として、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリル、フェノキシエタノールとポリリシン、又は、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとポリリシンを含有する構成が実施可能である。
これらの異なる溶解性を有する防腐剤を含有せしめる場合、(c)工程において、使用する防腐剤の種類に対応して、防腐剤を溶解する溶媒として、水、多価アルコール、又は、水と多価アルコールとの混合溶媒、のいずれかの溶媒を選択使用して、防腐剤が溶解された防腐剤含有予調液を調製する。
そして、(e)工程において、非架橋性水溶性高分子含有予調液と、架橋剤含有予調液と、前記防腐剤含有予調液とが混合された場合に、水及び/又は多価アルコールに溶解された防腐剤が、微粒子状又は懸濁状となって析出分散又は相分離した状態になることなく、防腐剤が流動性含水高分子組成物に溶解された状態を有する架橋剤含有予調液を調製する。
この構成により、(効果ワ-貼付剤:多価アルコールと他の防腐剤との含有による防腐性促進効果)を奏する貼付剤を効率よく製造できる。
実施例において、調製したそれぞれの含水組成物、又は、含水組成物を備えた貼付剤について、防腐性などを比較検討した。
[防腐性の試験測定方法]:
(a)調製したそれぞれの含水組成物又は貼付剤について、1個の試験試料を調製した。
(b)標準細菌混合菌(大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌)と標準真菌混合菌(クロコウジカビとカンジダ)の2種類の試験菌を準備する。
(c)上記それぞれの試験菌を、減菌リン酸緩衝生理食塩水を用いて、それぞれ、1×1000000個/mL~30×1000000個/mLになるように試験菌液を作成する。
(d)それぞれの含水組成物又は含水組成物を備えた貼付剤の試験試料を減菌バイアル瓶に入れ、試験菌液0.1mlを接種する。この場合、試験試料が含水組成物である場合には、含水組成物をシャーレに容れたものを試験試料とする。試験試料が貼付剤である場合には、20mm×20mm形状のシート状保持部材に含水組成物が付着された貼付剤を試験試料とする。
(e)上記の細菌混合菌と真菌混合菌を接種した含水組成物又は含水組成物を備えた貼付剤を入れた減菌バイアル瓶を25~37℃、湿度95%で保存する。
(f)試験菌液を接種したそれぞれの含水組成物又は貼付剤の試験片を、7日、14日、21日、及び、28日目に取出して生菌数を測定した。
(g)28日目の測定結果において、細菌混合菌に関して接種細菌数の0.01%以下であるとともに、真菌混合菌に関して接種真菌数の0.1%以下の場合である場合を、防腐性良(○)として判定し、これらの菌数を超える場合を防腐性不良(×)として判定した。
医薬品製造販売指針の中に掲載されている傾斜式ボールタック試験法により測定した。
種々の貼付剤試料を人体額の皮膚に貼付して垂直状態で30分間維持して貼付剤の脱落等の有無を観察して、脱落なく最適と感じる粘着性を有する貼付剤を最適粘着性を有する最適粘着性貼付剤として選定した。そして、その最適粘着性貼付剤を試験試料として用いて傾斜式ボールタック試験法により測定して、傾斜式ボールタック試験法による基本測定値を規定した。
すなわち、調製した含水組成物を備えた貼付剤を試験試料として、30度の傾斜板に、貼付剤の含水組成物が表面側になるように試験試料を載置し、含水組成物の表面に大きさの異なる鉄球を転がして、一定時間停止するか否かにより粘着力を測定した。そして、最適粘着性貼付剤を試験試料として用いた傾斜式ボールタック試験法による基本測定値と比較して、粘着力が良好と感じる場合を良(○)として判定し、粘着力が不良と感じる場合を(×)として判定した。
[貼付剤の保形性の試験測定方法]:
貼付剤のシート状保持部材側を板に貼りつけた状態で約45度に傾斜し、3分後に、表面側に付着されている含水組成物の流動の可否を観察し、流動又は変形なく形状を維持している良好な場合を良(○)として判定し、流動して形状が変化している場合を不可(×)として判定した。
[貼付剤の柔軟性の試験測定方法]:
調製された貼付剤を人体額に貼付して、快適な柔軟感を感じる場合を良(○)として判定し、不快な硬さ感を感じる場合を不可(×)として判定した。
[貼付剤の剥離容易粘着性の試験測定方法]:
調製された貼付剤を人体額に貼付して、3分後に、額に貼りつけられた貼付剤の端部から徐々に剥がしていき、額の皮膚が不快感を感じることなく容易に剥がすことができた場合を良(○)として判定し、剥がす時の接着力が強すぎて額の皮膚に不快感を感じて容易に剥がすことができなかった場合を不可(×)として判定した。
[剥離後残存物抑制性(剥離残存抑制性)の試験測定方法]:
調製された貼付剤を人体額に貼付して、3分後に、額に貼りつけられた貼付剤の端部から徐々に剥がしていき、何等の異常なく、剥がすことができた場合を良(○)として判定し、貼付剤の含水組成物の一部が破損して、人体額に残存付着した場合を不可(×)として判定した。
図1に本発明の一実施例の貼付剤の製造方法を説明する概略工程説明図を示す。図1の概略工程説明図に一致して、以下の工程により含水組成物、及び、その含水組成物を備えた貼付剤を調製した。
(a-2)機能性成分としてのポリビニルアルコール、非架橋型カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸アルキル等の非架橋性水溶性高分子6gを水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する非架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(b)架橋性水溶性高分子を架橋可能な架橋剤0.5g以下を水に混合溶解して架橋剤含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量のフェノキシエタノールをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。
(d-1)pH調整成分としての酸類(0.1g以下)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d1を調製する。
(d-3)誤食防止剤としてのビトレックス原体(0.01g以下、別名:安息香酸デナトリウム)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d3を調製する。
(e)多価アルコールとしての1,3-ブチレングリコール5gとプロピレングリコール5gとグリセリン8gの混合多価アルコール、前記(a-1)により調製された架橋性水溶性高分子含有予調液、前記(a-2)により調製された非架橋性水溶性高分子含有予調液、前記(b)により調製された架橋剤含有予調液、前記(c)により調製された防腐剤含有予調液、前記(d-1)により調製された追加成分含有予調液d1、及び、前記(d-3)により調製された追加成分含有予調液d3を混合する。この場合、所定の温度で混合する。これにより、防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
これにより、含水組成物としての、防腐剤が溶解されているとともに粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
(g)前記(f)工程により調製された前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物を所定温度に調整し、これにより、時間の経過に伴って、シート状保持部材付流動性含水高分子組成物に含有されている架橋性水溶性高分子を前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋させて、流動性含水高分子組成物を、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を調製する。
なお、前記(e)において、含水組成物の全量が100gとなるように、含水組成物に含有される水の含有量が追加されて混合される。
また、防腐剤の比較例として、前記(c)工程において、フェノキシエタノールを含有することなく、メチルパラベンとプロピルパラベンとのパラベン類の防腐剤をエタノールに溶解して防腐剤含有予調液pを調製し、その防腐剤含有予調液pを含有する貼付剤を調製した(試料8)。
一方、比較例(従来技術)として、パラベン類の含有量が0.1重量%(試料8)の場合には良好な防腐性を奏することを確認した。
実施例1におけるフェノキシエタノールに替えて、カプリル酸グリセリルを含有した含水組成物を備えた貼付剤を調製した。本実施例において、前記(c)工程は、(c)防腐剤として所定量のカプリル酸グリセリルをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。この場合、室温でロウ状を有するカプリル酸グリセリルを昇温して、液状になったカプリル酸グリセリルとプロピレングリコールとを混合溶解する。その他の工程は前述の実施例1と同じである。調製したそれぞれの貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表3に示す。なお、本実施例の試料9~14において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
実施例1におけるフェノキシエタノールに替えて、ポリリシンを含有した含水組成物を備えた貼付剤を調製した。
本実施例において、前記(c)工程は、(c)防腐剤として所定量のポリリシンを水に混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。その他の工程は前述の実施例1と同じである。
調製したそれぞれの貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表4に示す。なお、本実施例の試料15~20において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
本実施例において、実施例1と類似の方法により調製した。但し、実施例1の前記(c)工程に替えて、防腐剤の種類に依存して異なり、前記(c)工程は以下の工程を有する。
(c)防腐剤として所定量のフェノキシエタノールをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有されたフェノキシエタノール含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量のカプリル酸グリセリルをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有されたカプリル酸グリセリル含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量のポリリシンを水に混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有されたポリリシン含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量の塩化防腐剤を水に混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された塩化防腐剤含有予調液を調製する。
そして、フェノキシエタノール含有予調液と他の所望の防腐剤含有予調液とを混合して、防腐剤含有予調液を調製する。
その他の工程は前述の実施例1と同じである。
調製したそれぞれの貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表5、表6に示す。なお、本実施例において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
また、カプリル酸グリセリル0.01重量%のみ含む試料37は防腐性を奏するが、減量したカプリル酸グリセリル0.007重量%のみ含む試料34は防腐性を有しない
フェノキシエタノール0.1重量%とカプリル酸グリセリル0.003重量%との双方を含む試料32(図2のQ点)は防腐性を有しないが、フェノキシエタノール0.1重量%とカプリル酸グリセリル0.005重量%との双方を含む試料33(図2のS点)は防腐性を有するようになる。
フェノキシエタノール0.05重量%とカプリル酸グリセリル0.007重量%との双方を含む試料35(図2のT点)は防腐性を有するようになり、また、フェノキシエタノール0.15重量%とカプリル酸グリセリル0.003重量%との双方を含む試料36(図2のU点)は防腐性を有するようになる。
すなわち、図2において、X点とY点とを結ぶ線XYと、M点とN点とを結ぶ線MNとに囲まれた領域の防腐剤を含有する組成物を備えた貼付剤が、双方の防腐剤の相乗作用により、それぞれの防腐剤の最少防腐剤含有量を減らすことが可能となることが解る。
換言すれば、フェノキシエタノールに加えて、カプリル酸グリセリルの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成により、同一防腐剤濃度におけるこれらの防腐剤の単独使用と比べてより優れた防腐性を奏する効果が得られる。
また、ポリリシン0.01重量%のみ含む試料47は防腐性を奏するが、減量したポリリシン0.007重量%のみ含む試料44は防腐性を有しない
フェノキシエタノール0.1重量%とポリリシン0.003重量%との双方を含む試料42(図2のQ点)は防腐性を有しないが、フェノキシエタノール0.1重量%とポリリシン0.005重量%との双方を含む試料43(図2のS点)は防腐性を有するようになる。
フェノキシエタノール0.05重量%とポリリシン0.007重量%との双方を含む試料45(図2のT点)は防腐性を有するようになり、また、フェノキシエタノール0.15重量%とポリリシン0.003重量%との双方を含む試料46(図2のU点)は防腐性を有するようになる。
すなわち、図2において、X点とY点とを結ぶ線XYと、M点とN点とを結ぶ線MNとに囲まれた領域の防腐剤を含有する組成物を備えた貼付剤が、双方の防腐剤の相乗作用により、それぞれの防腐剤の最少防腐剤含有量を減らすことが可能となることが解る。
換言すれば、フェノキシエタノールに加えて、ポリリシンの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成により、同一防腐剤濃度におけるこれらの防腐剤の単独使用と比べてより優れた防腐性を奏する効果が得られる。
本実施例において、前記(c)工程は、(c)防腐剤として所定量の防腐剤を昇温したグリセリン、プロピレングリコール及び/又はブチレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。
前記(e)工程は、(e)多価アルコールとしてのグリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコールと、前記(a-1)により調製された架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(a-2)により調製された非架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(b)により調製された架橋剤含有予調液と、前記(c)により調製された防腐剤含有予調液、前記(d-1)により調製された追加成分含有予調液d1、前記(d-2)により調製された追加成分含有予調液d2、前記(d-3)により調製された追加成分含有予調液d3を混合する。この場合、所定の温度で混合する。これにより、防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
その他の工程は実施例1と類似する。調製したそれぞれの含水組成物を備えた貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表7、表8、表9に示す。なお、本実施例において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
グリセリン5重量%を含む試料(試料75)は防腐性を有するが、グリセリン3重量%を含む試料(試料74)は防腐性に劣る。
プロピレングリコール3重量%を含む試料(試料77)は防腐性を有するが、プロピレングリコール1重量%を含む試料(試料76)は防腐性に劣る。
ブチレングリコール3重量%を含む試料(試料79)は防腐性を有するが、ブチレングリコール1重量%を含む試料(試料78)は防腐性に劣る。
すなわち、フェノキシエタノール0.2重量%を含有する組成物において、グリセリンを約5重量%を含む組成物、プロピレングリコール又はブチレングリコールを約3重量%以上を含有する組成物を備えた貼付剤は、防腐性促進効果を奏することが解かる。
グリセリン5重量%を含む試料(試料85)は防腐性を有するが、グリセリン3重量%を含む試料(試料84)は防腐性に劣る。
プロピレングリコール3重量%を含む試料(試料87)は防腐性を有するが、プロピレングリコール1重量%を含む試料(試料86)は防腐性に劣る。
ブチレングリコール3重量%を含む試料(試料89)は防腐性を有するが、ブチレングリコール1重量%を含む試料(試料88)は防腐性に劣る。
すなわち、カプリル酸グリセリル0.01重量%を含有するを含有する組成物において、グリセリン5重量%を含む組成物、プロピレングリコール又はブチレングリコールを約3重量%以上を含有する組成物を備えた貼付剤は、防腐性促進効果を奏することが解かる。
すなわち、防腐剤が含水組成物に完全に溶解された状態で含有される場合は、防腐剤が含水組成物に完全に溶解されない状態よりも、若干優れた防腐性を奏する。
グリセリン5重量%を含む試料(試料95)は防腐性を有するが、グリセリン3重量%を含む試料(試料94)は防腐性に劣る。
プロピレングリコール3重量%を含む試料(試料97)は防腐性を有するが、プロピレングリコール1重量%を含む試料(試料96)は防腐性に劣る。
ブチレングリコール3重量%を含む試料(試料99)は防腐性を有するが、ブチレングリコール1重量%を含む試料(試料98)は防腐性に劣る。
すなわち、ポリリシン0.01重量%を含有する組成物において、グリセリン5重量%を含む組成物、プロピレングリコール又はブチレングリコールを約3重量%以上を含有する組成物を備えた貼付剤は、防腐性促進効果を奏することが解かる。
従って、本実施例において、多価アルコールの含有量が5重量%未満の試料は、いずれも、貼付剤の粘着性及び柔軟性に劣る傾向にあり、貼付剤としては不適切な構成であり、貼付剤としては、多価アルコールの含有量が5重量%を含有する含水組成物を備えた貼付剤が望ましく実施可能である。
図1に示す概略工程説明図に一致して、以下の工程により含水高分子ゲル貼付剤を調製した。
(a-1)ポリアクリル酸ナトリウム、部分中和型ポリアクリル酸、架橋型カルボキシビニルポリマ等の架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(a-2)ポリビニルアルコール、非架橋型カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸アルキル等の所定量の非架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する非架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(b)架橋性水溶性高分子を架橋可能な架橋剤0.5g以下を水に混合溶解して架橋剤含有予調液を調製する。
(c)所定量の防腐剤をプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。
(d-1)pH調整成分としての酸類(0.1g以下)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d1を調製する。
(d-2)所定の追加成分をエタノールに溶解して追加成分含有予調液d2を調製する。
(d-3)誤食防止剤としてのビトレックス原体(0.01g以下、別名:安息香酸デナトリウム)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d3を調製する。
(e)多価アルコールとしてのグリセリンとプロピレングリコールとの混合多価アルコールと、前記(a-1)により調製された架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(a-2)により調製された非架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(b)により調製された架橋剤含有予調液と、前記(c)により調製された防腐剤含有予調液と、前記(d-1)により調製された追加成分含有予調液d1と、前記(d-2)により調製された追加成分含有予調液d2と、前記(d-3)により調製された追加成分含有予調液d3とを混合する。この場合、所定の温度で混合する。これにより、防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
(f)前記(e)工程の後に、流動性含水高分子組成物がゲル化する迄の流動性を維持している時に、シート状保持部材に約0.5mm厚さで前記流動性含水高分子組成物を付着展延及び/又はシート状保持部材に含侵する。これにより、前記シート状保持部材に保持されたシート状保持部材付流動性含水高分子組成物を調製する。シート状保持部材としては、縦幅50mm、横幅約130mmの長方形、厚さ約1.5mmであって、平面方向に伸縮可能な屈曲柔軟性、空気湿度透過性を有する合成繊維を使用した不織布製のシート状保持部材を使用する。
(g)前記(f)工程により調製された前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物を所定温度に調整し、これにより、時間の経過に伴って、前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物に含有されている前記架橋性水溶性高分子を前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋させて、前記流動性含水高分子組成物を、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を備えた貼付剤を調製する。
なお、前記(e)において、含水組成物の全量が100gとなるように、含水組成物に含有される水の含有量が追加されて混合される。
調製したそれぞれの貼付剤に構成される含水組成物は約45℃以下の温度において、柔軟性と粘着性を有し、流動性のない状態であるゲル状を有することを確認した。また、含水組成物は透明状態を有し、含有される防腐剤や他の追加成分が含水組成物に中に均一に含有されていることを確認した。調製したそれぞれの貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表10に示す。なお、本実施例において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
試料51、52は、含水組成物をシート状保持部材の片面に付着した貼付剤であり、人体の冷却したい額等に貼付して使用される冷却シートである。
試料53は、含水組成物をシート状保持部材の片面に付着した貼付剤であり、人体の温めたい部位の皮膚に等に貼付して使用される冷温感付与シートである。
試料54、55は、含水組成物をシート状保持部材の片面に付着した貼付剤であり、人体の炎症又は痛む皮膚に貼付して使用される鎮痛消炎シートである。
試料56、57は、含水組成物を、シート状保持部材の片面又は両面に付着、又は、微細空隙を有する不織布製シートに含浸して保持した貼付剤であり、顔などの皮膚に貼付して、保湿、又は、肌荒れ、しみ、ソバカス、を改善して、美肌の目的で使用される肌改善用シートであり、例えば、肌改善用パック用シート、又は、肌改善用フェイスマスクとして使用される。
肌改善用フェイスマスクとしては、例えば、耳架け用の穴と、人体口に相当する部分と目に相当する部分と鼻穴に相当する部分に開口された穴を有するとともに伸縮性を有するシート状保持部材に含水組成物が含侵され、その含水組成物が含侵されて構成された肌改善用パック用シートを、人体の口、目、鼻穴を除く額、頬、顎を覆う人体顔に貼付するとともに、人体の両耳に架けてマスクのように貼付し、貼付により、含水組成物に含有されている肌改善用成分が人体の肌に接触及び/又は皮膚を通じて皮膚内部に浸透し、これにより、含有されている肌改善成分に対応して人体肌が改善される効果が得られる。
実施例5において、それぞれの含水組成物において防腐剤の含有量が少なく、その他の含有成分が同じであるそれぞれの貼付剤を調製し、その防腐性を測定した結果を表11に示す。なお、本比較例の比較試料51~57において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
以下の工程により含水組成物を備えた貼付剤を調製した。
(a-1)ポリアクリル酸ナトリウム、部分中和型ポリアクリル酸、架橋型カルボキシビニルポリマ等の所定量の架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(a-2)ポリビニルアルコール、非架橋型カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸アルキル等の所定量の非架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する非架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(b)架橋性水溶性高分子を架橋可能な架橋剤0.5g以下を水に混合溶解して架橋剤含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量のフェノキシエタノールとポリリシンをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。
(d-1)pH調整成分としての酸類(0.1g以下)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d1を調製する。
(e)多価アルコールとしての1,3-ブチレングリコールとプロピレングリコールとグリセリンの所定量の混合多価アルコールと、前記(a-1)により調製された架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(a-2)により調製された非架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(b)により調製された架橋剤含有予調液と、前記(c)により調製された防腐剤含有予調液と、前記(d-1)により調製された追加成分含有予調液d1とを混合する。この場合、所定の温度で混合する。これにより、防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
(f)前記(e)工程の後に、流動性含水高分子組成物がゲル化する迄の流動性を維持している時に、シート状保持部材に約0.5mm厚さで前記流動性含水高分子組成物を付着及び/又は含浸する。これにより、前記シート状保持部材に保持されたシート状保持部材付流動性含水高分子組成物を調製する。シート状保持部材としては、縦幅50mm、横幅約130mmの長方形、厚さ約1mmであって、平面方向に伸縮可能な屈曲柔軟性、空気湿度透過性を有する合成繊維を使用した不織布製のシート状保持部材を使用する。
(g)前記(f)工程により調製された前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物を所定温度に調整し、これにより、時間の経過に伴って、前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物に含有されている前記架橋性水溶性高分子を前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋させて、前記流動性含水高分子組成物を、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を備えた調剤を調製する。
なお、前記(e)において、含水組成物の全量が100gとなるように、含水組成物に含有される水の含有量が追加されて混合される。
調製した貼付剤について、その実施結果を表12に示す。
なお、本実施例において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
水の含有量が20重量%未満の組成物(試料108)場合、全ての水溶性高分子が含水組成物に溶解されることなく、透明性な含水組成物が得られない。水の含有量が95重量%を超える組成物(試料100)場合、45℃において流動性を有し、流動性のないゲル状の含水組成物が得られなく、保形性に劣る傾向がある。
水溶性高分子の含有量が3~40重量%、多価アルコールの含有量が5~50重量%の組成物(試料103、105)の場合は、粘着性、保形性、剥離容易粘着性、剥離残存抑制性、透明性などの全ての物性が良好である。水溶性高分子の含有量が40重量%を超える組成物(試料107、108)の場合は、全ての水溶性高分子が含水組成物に溶解されることなく、透明性な含水組成物が得られない。水溶性高分子の含有量が3重量%未満の組成物(試料100、102)の場合は、45℃において流動性を有し、保形性に劣る傾向がある。
多価アルコールの含有量が50重量%を超える組成物(試料104、106)の場合は、貼付剤を皮膚に貼付した後、その貼付剤を剥がした時に、皮膚に含水組成物の残渣が残った状態が認められ、剥離残存抑制性に劣る傾向にある。多価アルコールの含有量が5重量%未満の組成物(試料101)の場合は、貼付剤を皮膚に貼付した時の粘着性に劣る傾向がある。
実施例1における貼付剤の製造方法の前記(c)工程において、(c-p)水及び/又は多価アルコールにパラベン類を溶解する工程を有するとともに、(c-a)水又は多価アルコールにフェノキシエタノールを溶解する工程、又は、(c-b)多価アルコールにカプリル酸グリセリルを溶解する工程、又は、(c-d)水にポリリシンを溶解する工程、を溶解する工程、の防腐剤含有予調液を調製する工程を有し、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。その他の工程は前述の実施例1と同じである。パラベン類としては、メチルパラベンとプロピルパラベンの双方のパラベンの等量の混合物を使用した。調製したそれぞれの貼付剤について、貼付剤物性の測定結果を表13に示す。
パラベン類0.05重量%を含有し、パラベン類以外の防腐剤を含有しない試料(試料117)、フェノキシエタノール0.05重量%を含有する試料(試料111)、カプリル酸グリセリル0.003重量%を含有する試料(試料113)、ポリリシン0.003重量%を含有する試料(試料115)は、防腐性に劣る。
これに対して、パラベン類0.05重量%とフェノキシエタノール0.1重量%とを含有する場合(試料112)、パラベン類0.05重量%とカプリル酸グリセリル0.005重量%とを含有する場合(試料114)、パラベン類0.05重量%とポリリシン0.005重量%とを含有する場合(試料116)、いずれの場合においても、優れた防腐性を有する。
すなわち、全量に対して0.05重量%以下のパラベン類に加えて、上記のパラベン類以外の防腐剤とを併用することにより、上記のパラベン類以外の防腐剤の最少含有量を減少した場合においても優れた防腐性を有する。
なお、本実施例においては、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。また、多価アルコールとしてのプロピレングリコールとプチレングリコールとの含有割合は重量において1:1の等量割合の混合された多価アルコールを使用する。
本実施例の含水組成物はクリーム状態を有し、人体顔に塗布して使用され、顔の皮膚状態を改善する外皮用医薬品である。
フェノキシエタノール0.1重量%を含有する試料(試料120)、カプリル酸グリセリル0.005重量%を含有する試料(試料122)は、防腐性に劣る。これに対して、フェノキシエタノール0.3重量%を含有する試料(試料121)、カプリル酸グリセリル0.01重量%を含有する試料(試料123)は、防腐性に優れる。すなわち、フェノキシエタノール0.3重量%未満を含有する含水組成物は防腐性に劣り、フェノキシエタノール0.3重量%以上を含有する含水組成物は防腐性に優れる。
フェノキシエタノール0.1重量%とカプリル酸グリセリル0.003重量%との双方を含む試料124(図2のQ点)は防腐性を有しないが、フェノキシエタノール0.1重量%とカプリル酸グリセリル0.005重量%との双方を含む試料125(図2のS点)は防腐性を有するようになる。すなわち、図2において、X点とY点とを結ぶ線XYと、、M点とN点とを結ぶ線MNとに囲まれた領域の防腐剤を含有する組成物を備えた貼付剤が、双方の防腐剤の相乗作用により、それぞれの防腐剤の最少防腐剤含有量及び双方の防腐剤の総量含有量を減らすことが可能となることが解る。換言すれば、フェノキシエタノールに加えて、カプリル酸グリセリルの防腐剤との双方の防腐剤を含有してなる構成により、同一防腐剤濃度におけるこれらの防腐剤の単独使用と比べてより優れた防腐性を奏する効果が得られる。
カプリル酸グリセリル0.01重量%を含有するとともに多価アルコール10重量%を含有する試料(試料123)は優れた防腐性を奏するが、これに対して、、カプリル酸グリセリル0.005重量%を含有するとともに多価アルコールとしてのプロピレングリコールとプチレングリコール2重量%含有する試料(試料127)は防腐性に劣る。
フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとの双方の防腐剤を含有するとともに多価アルコール10重量%を含有する試料(試料125)は優れた防腐性を奏するが、これに対して、フェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとの双方の防腐剤を含有するとともに多価アルコールとしてのグリセリン4重量%を含有する試料(試料128)は防腐性に劣る。
本実施例及び比較例は、機能性成分として、架橋型水溶性高分子や非架橋型水溶性高分子の水溶性高分子を含有する含水組成物、及び、水溶性高分子を含有しない含水組成物を備えた貼付剤について、得られた貼付剤の防腐性を比較検討した。
以下の工程により、含水組成物、及び、その含水組成物を備えた貼付剤を調製した。
(a-1)ポリアクリル酸ナトリウム、部分中和型ポリアクリル酸、架橋型カルボキシビニルポリマ等の所定量の架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(a-2)ポリビニルアルコール、非架橋型カルボキシメチルセルロース等の所定量の非架橋性水溶性高分子を水に混合溶解して粘稠性を有するとともに流動性を有する非架橋性水溶性高分子含有予調液を調製する。
(b)架橋性水溶性高分子を架橋可能な架橋剤0.5g以下を水に混合溶解して架橋剤含有予調液を調製する。
(c)防腐剤として所定量のフェノキシエタノールとポリリシンをプロピレングリコールに混合溶解して、防腐剤が溶解されて含有された防腐剤含有予調液を調製する。
(d-1)pH調整成分としての酸類(0.1g以下)を水に混合溶解して追加成分含有予調液d1を調製する。
(e)多価アルコールとしての1,3-ブチレングリコールとプロピレングリコールとグリセリンの所定量の混合多価アルコールと、前記(a-1)により調製された架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(a-2)により調製された非架橋性水溶性高分子含有予調液と、前記(b)により調製された架橋剤含有予調液と、前記(c)により調製された防腐剤含有予調液と、前記(d-1)により調製された追加成分含有予調液d1とを混合する。この場合、所定の温度で混合する。これにより、防腐剤が溶解されているとともに、粘稠性を有するとともに流動性を有する流動性含水高分子組成物を調製する。
(f)前記(e)工程の後に、流動性含水高分子組成物がゲル化する迄の流動性を維持している時に、シート状保持部材に約0.5mm厚さで前記流動性含水高分子組成物を付着及び/又は含浸する。これにより、前記シート状保持部材に保持されたシート状保持部材付流動性含水高分子組成物を調製する。シート状保持部材としては、縦幅50mm、横幅約130mmの長方形、厚さ約1mmであって、平面方向に伸縮可能な屈曲柔軟性、空気湿度透過性を有する合成繊維を使用した不織布製のシート状保持部材を使用する。
(g)前記(f)工程により調製された前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物を所定温度に調整し、これにより、時間の経過に伴って、前記シート状保持部材付流動性含水高分子組成物に含有されている前記架橋性水溶性高分子を前記架橋剤との化学反応により網目構造に架橋させて、前記流動性含水高分子組成物を、流動性を有しないゲル状態にゲル化された含水組成物を備えた貼付剤を調製する。
なお、前記(e)において、含水組成物の全量が100gとなるように、含組成物に含有される水の含有量が追加されて混合される。
なお、上記の(a-1)工程の架橋性水溶性高分子、及び/又は、(a-2)工程の非架橋性水溶性高分子を含有しない試料については、これらの(a-1)工程または(a-2)工程を備えない。
調製したそれぞれの貼付剤について、その実施結果を表15に示す。なお、本実施例及び比較例において、防腐剤としてのパラベン類は含有されていない。
なお、架橋性水溶性高分子を含有しない試料(試料131、133、135、137)の場合、前記(g)工程において、ゲル化されることなく流動性を有する含水組成物がシート状保持部材に含浸して保持された貼付剤を調製した。
フェノキシエタノール0.2重量%を含有するとともに水溶性高分子3重量%を含有する含水組成物を備えた貼付剤(試料130)、ポリリシン0.01重量%を含有するとともに水溶性高分子3重量%を含有する含水組成物を備えた貼付剤(試料132)、及び、フェノキシエタノール0.1重量%とポリリシン0.005重量%を含有するとともに水溶性高分子3重量%を含有する含水組成物を備えた貼付剤(試料134)は、優れた防腐性を奏するが、これに対して、フェノキシエタノール0.2重量%を含有するとともに水溶性高分子を含有しない含水組成物を備えた貼付剤(試料131)、ポリリシン0.01重量%を含有するとともに水溶性高分子を含有しない含水組成物を備えた貼付剤(試料133)、フェノキシエタノール0.1重量%とポリリシン0.005重量%を含有するとともに水溶性高分子3重量%を含有しない含水組成物を備えた貼付剤(試料135)は防腐性に劣る。すなわち、同じ含有割合のフェノキシエタノールやポリリシンの防腐剤を含有した組成物において、水溶性高分子3重量%を含有する含水組成物を備えた貼付剤(試料130、132、134、136、137)は、優れた防腐性を有するが、これに対して、水溶性高分子を含有しない含水組成物を備えた貼付剤(試料131、133、135)は防腐性に劣る傾向がある。
Claims (28)
- (A)水と、
(B)前記水に溶解可能な機能性成分と、を含有する含水組成物であって、
少なくとも、
(C)前記水に溶解可能又は相溶可能な防腐性促進作用を奏する多価アルコールと、
(E)前記水及び/又は前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールに溶解可能なパラベン類以外の防腐剤と、
を含有してなり、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、少なくとも、
プロピレングリコール、
ブチレングリコール、及び、
グリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(E)前記パラベン類以外の防腐剤は、少なくとも、
フェノキシエタノール、
カプリル酸グリセリル、及び、
ポリリシン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つのパラベン類以外の防腐剤を含有する、
ことを特徴とする含水組成物。 - (C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、少なくとも、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(E)前記パラベン類以外の防腐剤は、少なくとも、全量に対して、
0.2重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.01重量%以上のカプリル酸グリセリル、又は、0.01重量%以上のポリリシン、
の双方のパラベン類以外の防腐剤を含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有してなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.2重量%以上のフェノキシエタノールを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、少なくとも、
プロピレングリコールと、
ブチレングリコールと、
グリセリンと、
を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.2重量%以上のフェノキシエタノールを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコールを含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.6重量%以上のフェノキシエタノールを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有してなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.6重量%以上のフェノキシエタノールを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
プロピレングリコール、
ブチレングリコール、及び、
グリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを、
全量に対して、18重量%以上を含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、全量に対して、
16重量%以上の水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のカプリル酸グリセリルを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、少なくとも、
プロピレングリコールと、
ブチレングリコールと、
グリセリンと、
を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のカプリル酸グリセリルを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコールを含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のカプリル酸グリセリルを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
5重量%以上のプロピレングリコールとブチレングリコールと、
5重量%以上のグリセリンと、
を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のカプリル酸グリセリルを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子と、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子と
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のポリリシンを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、少なくとも、
プロピレングリコールと、
ブチレングリコールと、
グリセリンと、
を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のポリリシンを含有し、
(C)前記多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコールを含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のポリリシンを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.01重量%以上のポリリシンを含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
プロピレングリコール、
ブチレングリコール、及び、
グリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを、
全量に対して、5重量%以上を含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.2重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.005重量%以上のカプリル酸グリセリルと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、及び/又は、
5重量%以上のグリセリン、を含有してなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.1重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.005重量%以上のカプリル酸グリセリルと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
5重量%以上のプロピレングリコールとブチレングリコールと、
5重量%以上のグリセリンと、
を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
(イ)0.1重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.005重量%以上のカプリル酸グリセリル、
又は、
(ロ)0.05重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.007重量%以上のカプリル酸グリセリル、
又は、
(ハ)0.15重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.003重量%以上のカプリル酸グリセリル、
又は
(ニ)フェノキシエタノール含有量をX軸とし、カプリル酸グリセリル含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点と、Y軸におけるカプリル酸グリセリル含有量が0.007重量%である点とを結ぶ直線よりも上側領域にあるフェノキシエタノールとカプリル酸グリセリルとの双方の防腐剤、
を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有す
る、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.1重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.01重量%以上のポリリシンと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.1重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.01重量%以上のポリリシンと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、
プロピレングリコール、
ブチレングリコール、及び、
グリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを、
全量に対して、5重量%以上を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
(イ)0.1重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.005重量%以上のポリリシン、
又は、
(ロ)0.05重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.007重量%以上のポリリシン、
又は、
(ハ)0.15重量%以上のフェノキシエタノールと、
0.003重量%以上のポリリシン、
又は、
(ニ)フェノキシエタノール含有量をX軸とし、ポリリシン含有量をY軸とするXY座標において、X軸におけるフェノキシエタノール含有量が0.17重量%である点と、Y軸におけるポリリシン含有量が0.007重量%である点とを結ぶ直線よりも上側領域にあるフェノキシエタノールとポリリシンとの双方の防腐剤、
を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.05重量%以上のカプリル酸グリセリルと、
0.05重量%以上のポリリシンと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.05重量%以上のカプリル酸グリセリルと、
0.05重量%以上のポリリシンと、
の双方の防腐剤を含有し、
(C)前記防腐性促進作用を奏する多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコール、
3重量%以上のブチレングリコール、及び、
5重量%以上のグリセリン
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有し、
(B)前記機能性成分は、少なくとも、水溶性高分子を含有し、
前記水溶性高分子は、
(B-1)分子構造的に架橋可能な架橋性水溶性高分子、及び、
(B-2)分子構造的に架橋しない非架橋性水溶性高分子、
のうちの少なくとも一つの水溶性高分子を含有し、
(B-1)前記架橋性水溶性高分子は、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体を重合して得られる架橋型アクリル酸系ポリマ、
(ii)(a)アクリル酸、メタクリル酸、及び、これらの一価の金属塩のうちの少なくとも一つのアクリル酸系単量体と、(b)アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルのうちの少なくとも一つのアクリル酸アルキル系単量体と、を共重合して得られる架橋型アクリル酸系共重合ポリマ、
(iii)ポリアクリル酸を部分的に中和した部分中和型ポリアクリル酸の架橋型アクリル酸系ポリマ、
(iv)架橋型カルボキシビニルポリマ、及び、
(v)カルボキシアルキルセルロースナトリウム、及び/又は、ヒドロキシアルキルセルロースナトリウムの架橋型セルロース化合物、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋性水溶性高分子を含有し、
(B-2)前記非架橋性水溶性高分子は、
(vi)ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸アルキル、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アルキルと副モノマとの共重合ポリマ、ゼラチン、及び、寒天、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの非架橋性水溶性高分子を含有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (C)前記多価アルコールは、全量に対して、
3重量%以上のプロピレングリコールと、
3重量%以上のブチレングリコールと、
5重量%以上のグリセリン
からなる群から選ばれる少なくとも一つの多価アルコールを含有してなり、
(E)前記パラベン類以外の防腐剤は、全量に対して、
0.1重量%以上のフェノキシエタノール、又は、
0.005重量%以上のカプリル酸グリセリル、又は、
0.005重量%以上のポリリシン、を含有し、
前記パラベン類以外の防腐剤に加えて、更に、05重量%以下のパラベンを含有し、防腐性を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の含水組成物。 - (B)前記機能性成分は効能付与機能性成分を含有し、
前記効能付与機能性成分は、薬理活性成分、肌改善成分、及び、芳香成分、からなる群から選ばれる少なくとも一つである、
ことを特徴とする請求項1乃至23のいずれかに記載の含水組成物。 - (B)前記薬理活性成分は、インドメタシン、ロキソプロフェン、ケトプロフェン、ジクロフェナック、ジクロフェナックナトリウム、フェルビナク、ピロキシカム、スプロフェン、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ケトロラク、リドカイン、フルルビプロフェン、メフェナム酸、グリチルリチン酸ジカリウム、及び、サルチル酸エステル類、からなる群から選ばれる少なくとも一つの薬理活性成分を含有し、前記肌改善成分は、トコフェロール類、プラセンタエキス類、ヒアルロン酸類、エコンザイム、アルブチン、コラーゲン類、ポリフェノール類、アラントイン、スクワラン、パンテノール、カミツレエキス、ハマメリスエキス、ラベンダーエキス、ハトムギエキス、オオバクエキス、米エキス類、サケ卵巣エキス類、サッカロミセス、米発酵液、ビタミンC類、ビタミンE類、及び、ビタミン類、からなる群から選ばれる少なくとも一つの肌改善成分を含有し、
前記芳香成分は芳香を発生する精油成分を含有する、
ことを特徴とする請求項24に記載の含水組成物。 - さらに、追加成分を含有し、
前記追加成分は、
(K-1)口に含んだ場合に苦みを感じて誤食を抑制する機能を有する誤食防止成分、
(K-2)清涼感を奏する清涼感付与成分、
(K-3)温感を奏する温感温感付与成分、及び、
(K-4)pHを調整するpH調整成分、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの追加成分を含有する、
ことを特徴とする請求項1乃至25のいずれかに記載の含水組成物。 - 液状、スプレー状、クリーム状、乳化状、又は、ゲル状の形態を有し、
人体皮膚に塗布、付着、又は、貼付して適用可能であることを特徴とする、
請求項1乃至26のいずれかに記載の含水組成物。 - 請求項1乃至27のいずれかに記載の含水組成物を少なくとも備えた貼付剤、化粧品、または、外皮用医薬品。
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