JP2021166253A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】pn接合ダイオードのアノード配線にサージが流入した場合であっても、パッシベーション膜における絶縁破壊が発生しないようにすることができる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置1は、保護素子、第1分離領域3A、及び第2分離領域3Bを備える。保護素子はpn接合ダイオードを含んで構成される。第1分離領域3Aは、活性層22をpn接合ダイオードが配置される第1活性層領域11とpn接合ダイオードが配置されない第2活性層領域12に電気的に分離する。第2分離領域3Bは、第2活性層領域12を、第1分離領域3Aを介して第1活性層領域11に隣接する第3活性層領域12Aと、第1活性層領域11とは隣接せずに第3活性層領域12Aに隣接する第4活性層領域12Bに分離する。その上で、第1分離領域3A及び第3活性層領域12Aの電位を不定電位とし、支持基板20及び第4活性層領域12Bの電位を接地電位に設定する。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置1は、保護素子、第1分離領域3A、及び第2分離領域3Bを備える。保護素子はpn接合ダイオードを含んで構成される。第1分離領域3Aは、活性層22をpn接合ダイオードが配置される第1活性層領域11とpn接合ダイオードが配置されない第2活性層領域12に電気的に分離する。第2分離領域3Bは、第2活性層領域12を、第1分離領域3Aを介して第1活性層領域11に隣接する第3活性層領域12Aと、第1活性層領域11とは隣接せずに第3活性層領域12Aに隣接する第4活性層領域12Bに分離する。その上で、第1分離領域3A及び第3活性層領域12Aの電位を不定電位とし、支持基板20及び第4活性層領域12Bの電位を接地電位に設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関し、特に保護素子を備えた半導体装置に適用される有効な技術に関する。
特許文献1には、トレンチ分離構造を有するp型SOI(Silicon On Insulator)基板に形成されたpn接合ダイオードが開示されている。
p型SOI基板は、下層から順に支持基板、埋込み酸化膜、p型活性層、絶縁層として機能するパッシベーション膜、及び配線層を積層することで構成され、p型活性層にpn接合ダイオードが形成されている。
こうしたp型SOI基板では支持基板と、トレンチと、トレンチによって分離された、pn接合が形成されるp型活性層領域に隣接する隣接領域とを接地電位に設定し、pn接合面に生じる空乏層の広がりを制御してpn接合ダイオードの耐圧を向上させている。
しかしながら、配線層に位置するpn接合ダイオードのアノード配線にサージが流入すると、パッシベーション膜を介して積層されるアノード配線と隣接領域の電位差がパッシベーション膜の絶縁耐圧を超え、パッシベーション膜の絶縁破壊が発生することがある。
本発明は、上記事実を考慮し、pn接合ダイオードのアノード配線にサージが流入した場合であっても、パッシベーション膜における絶縁破壊が発生しないようにすることができる半導体装置を提供する。
本発明の第1態様に係る半導体装置は、支持基板上に絶縁層を介して活性層が形成された基板の活性層に配置され、アノード領域とカソード領域とのpn接合ダイオードを含んで構成される保護素子と、pn接合ダイオードを分離するように活性層に配置され、活性層をpn接合ダイオードが配置される第1活性層領域とpn接合ダイオードが配置されない第2活性層領域に電気的に分離する第1分離領域と、第2活性層領域を、第1分離領域を介して第1活性層領域に隣接する第3活性層領域と、第1活性層領域とは隣接せずに第3活性層領域に隣接する第4活性層領域に分離する第2分離領域と、を備え、第1分離領域及び第3活性層領域の電位を不定電位とし、支持基板及び第4活性層領域の電位を接地電位とする。
第1態様に係る半導体装置によれば、第1分離領域及び第3活性層領域の電位が不定電位に設定されるため、アノード領域と接続されるアノード配線にサージが流入したとしても、電界効果によって第1分離領域及び第3活性層領域の電位がサージ電圧に追従する。したがって、アノード配線と第1分離領域及び第3活性層領域との電位差が、第1分離領域及び第3活性層領域の電位を接地電位に設定した場合よりも低く抑えられる。結果として、アノード配線と第1分離領域及び第3活性層領域との電位差による絶縁破壊の発生を抑制することができる。また、支持基板及び第4活性層領域の電位は接地電位に設定される。したがって、サージがアノード配線に流入していない通常の状態では、第1分離領域の電位及び第3活性層領域の電位がカップリング効果によって共に接地電位となるように誘導されるため、pn接合ダイオードの電気的特性が維持される。
第2態様の半導体装置では、第2分離領域を、アノード領域と電気的に接続されるアノード配線が第4活性層領域の上層まで延伸しない位置に配置する。
第2態様に係る半導体装置によれば、第4活性層領域の上層にアノード配線が積層されないような位置に第2分離領域が配置される。したがって、第4活性層領域の上層にも積層されているアノード配線にサージが流入した場合よりも、サージが第4活性層領域に形成される素子に与える影響を低減することができる。
第3態様の半導体装置では、第2分離領域を、第1活性層領域の上層から第3活性層領域の上層に延伸するアノード配線の延伸方向に沿って、アノード配線から20μm以上離れた位置に配置する。
第3態様に係る半導体装置によれば、第2分離領域をアノード配線に近づける程、1枚のSOI基板に、より多くの素子を形成することが可能になるが、あえてアノード配線から20μm以上離れた位置に第2分離領域を配置する。第2分離領域をアノード配線に近づけ過ぎると、アノード配線にサージが流入した場合、第3活性層領域と第4活性層領域の電位差が第2分離領域の絶縁耐圧を超え、第2分離領域の絶縁破壊を引き起こすことがある。しかしながら、アノード配線から20μm以上離れた位置に第2分離領域を配置することで、アノード配線にサージが流入した場合であっても、パッシベーション膜に加え、第2分離領域の絶縁破壊を抑制することができるようになる。
第4態様の半導体装置では、アノード配線の配線パターンの角が鈍角になるように形成する。
アノード配線にサージが流入した場合、アノード配線の角の電界密度はアノード配線の他の部分の電界密度に比べて高くなる。すなわち、アノード配線の配線パターンの角を鈍角にすることで、アノード配線の配線パターンの角に生じる電界密度が、90度以下の角度で構成される配線パターンの角に生じる電界密度より低くなる。したがって、第4態様に係る半導体装置によれば、アノード配線の配線パターンに90度以下の角度で構成される角が存在する場合と比較して、サージの流入によるアノード配線とアノード配線の直下に位置する第3活性層領域との電位差を低減することができる。
本発明によれば、pn接合ダイオードのアノード配線にサージが流入した場合であっても、パッシベーション膜における絶縁破壊が発生しないようにすることができる半導体装置を提供することができる。
以下、本実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施の形態に係る半導体装置1をX軸方向(厚さ方向という)に切断した場合の断面構造図の一例を示す図である。図1に示す断面構造図では、半導体装置1の要部構成例を概略的に示している。
半導体装置1は基板(半導体ペレット又は半導体チップ)2を主体に構成されている。基板2にはSOI基板が使用されている。すなわち、基板2は、導電性を有する支持基板20と、支持基板20上に形成された絶縁層21と、絶縁層21上に形成された活性層22とを順次積層した構造を有する。
支持基板20は、例えばシリコン単結晶基板により形成され、低不純物密度のp型に設定されている。なお、支持基板20は、中不純物密度又は高不純物密度のp型に設定されてもよく、又はn型に設定されてもよい。
絶縁層21は、埋込み酸化膜(BOX:Buried Oxide)として形成され、具体的にはシリコン酸化膜により形成される。絶縁層21は、例えばイオン注入法を用いて支持基板20の内部に酸素を注入し、支持基板20内部のシリコンを部分的に酸化させることにより形成される。
活性層22は、例えば支持基板20と同様にシリコン単結晶層により形成され、低不純物密度のp型に設定されている。活性層22は、支持基板20の表面層の一部を用いて形成され、絶縁層21が形成されることによってこの絶縁層21を境として支持基板20と電気的に分離される。
活性層22には、例えばダイオードを含む複数の素子が形成される。具体的には、活性層22にn型半導体領域4を形成し、アノード領域としての活性層22と、カソード領域としてのn型半導体領域4とのpn接合部によって、保護素子として機能するpn接合ダイオードが形成される。
n型半導体領域4は、活性層22の表面から内部へn型不純物をイオン注入法又は固相拡散法を用いて導入し、n型不純物を活性化することにより形成される。n型半導体領域4の不純物密度は活性層22の不純物密度よりも高く設定される。また、n型半導体領域4における活性層22とのpn接合深さは、厚さ方向における活性層22の長さ、すなわち、活性層22の厚さよりも浅く設定される。
また、アノード領域としての活性層22の表面には、活性層22と同一導電型のコンタクト領域として使用されるp型半導体領域5が形成される。p型半導体領域5はn型半導体領域4の不純物密度よりも高い不純物密度に設定される。また、p型半導体領域5の深さは、例えばn型半導体領域4のpn接合深さよりも浅く設定される。活性層22にp型半導体領域5が形成されることにより、アノード領域としての活性層22と、活性層22に電気的に接続される配線との接触抵抗を小さくすることができる。このようにp型半導体領域5は、配線と活性層22を接続する領域であることから、以降では、p型半導体領域5のことを活性層22と区別するため「コンタクト領域5」と記載する。
このように活性層22にはダイオードのような素子が複数形成される。したがって、異なる素子間に作用する電気的な影響を排除するため、各々の素子を分離する分離領域3が活性層22に形成される。図1に示す半導体装置1の例では、活性層22に第1分離領域3A、第2分離領域3B、及び第3分離領域3Cが形成されている。以降では、各々の分離領域3を区別して説明する場合には第1分離領域3A、第2分離領域3B、及び第3分離領域3Cと記載し、各々の分離領域3を区別せずに説明する場合には、単に「分離領域3」と記載する。
図1に示す半導体装置1において、活性層22とn型半導体領域4のpn接合部によって形成されるダイオードを含むように、第1分離領域3Aと第3分離領域3Cによって囲まれた活性層22の領域を第1活性層領域11という。
第1分離領域3Aを介して第1活性層領域11に隣接する活性層22の領域である第2活性層領域12は、第2分離領域3Bによって更に第3活性層領域12Aと第4活性層領域12Bに分離される。すなわち、第3活性層領域12Aは、第1分離領域3Aと第2分離領域3Bによって囲まれた活性層22の領域であって、第1分離領域3Aを介して第1活性層領域11に隣接している。また、第4活性層領域12Bは、第1活性層領域11とは隣接せずに、第2分離領域3Bを介して第3活性層領域12Aに隣接する活性層22の領域である。
分離領域3は、トレンチ30と、絶縁体31と、導電体32を含んで構成され、いわゆるトレンチアイソレーション構造を有する。すなわち、分離領域3は、半導体装置1の厚さ方向に沿って、活性層22の表面から絶縁層21の表面に向かって活性層22を分離するように形成される。
トレンチ30は、半導体装置1の厚さ方向の長さに対して、Y軸方向(幅方向という)の長さが短くなるように設定されている。すなわち、トレンチ30を有する分離領域3が採用されると、活性層22の表面上における分離領域3の占有面積が小さくなるので、半導体装置1の集積度を向上させることができる。トレンチ30は、半導体装置1の製造プロセスにおいて、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)等の異方性エッチングを用いて形成される。
絶縁体31はトレンチ30の側壁に配置される。絶縁体31は例えばシリコン酸化膜により形成され、シリコン酸化膜は例えば化学的気相析出(CVD)法を用いて形成される。
導電体32は、トレンチ30内部に絶縁体31を介して埋設される。導電体32として、例えばシリコン多結晶膜が使用される。シリコン多結晶膜には不純物が導入され、シリコン多結晶膜が低抵抗値になるように調整されている。
上記のように構成された活性層22の上にはパッシベーション膜10が積層される。パッシベーション膜10は、例えばシリコン酸化膜若しくはシリコン窒化膜の単層、又はそれらを積層した複合膜により形成される。
また、パッシベーション膜10上には配線層7が積層される。一例として、配線層7には単層配線構造が用いられるが2層以上の配線構造を用いてもよい。配線層7には、例えば、銅(Cu)、シリコン(Si)が添加されたアルミニウム合金膜が使用される。
配線層7には、例えばn型半導体領域4と接続されるカソード配線7Aと、コンタクト領域5と接続されるアノード配線7Bと、第1活性層領域11に形成されたダイオードとは異なる他の素子等に接続される配線である外部配線7Cが形成される。
カソード配線7Aの一方の端部は、パッシベーション膜10の厚さ方向に貫通して形成された接続孔13Aを通してn型半導体領域4に電気的に接続される。カソード配線7Aの他方の端部は第1活性層領域11の上層を、パッシベーション膜10を介して延伸し、第3分離領域3Cの上層を跨いで図示しない内部回路に接続される。領域の上層とは、当該領域の上に積層されている層であって、その範囲が下層に位置する領域の範囲に制限されたものである。
また、アノード配線7Bの一方の端部は、接続孔13Bを通してコンタクト領域5に電気的に接続され、コンタクト領域5を通じて第1活性層領域11に電気的に接続される。アノード配線7Bの他方の端部K1は第1活性層領域11の上層を、パッシベーション膜10を介して延伸し、第1分離領域3Aの上層を跨いで第3活性層領域12Aの上層に到達する。
このように第1分離領域3Aは、アノード配線7Bの端部K1が第1活性層領域11の上層からはみ出して第3活性層領域12Aの上層に到達するような位置に配置される。また、第2分離領域3Bは、第1活性層領域11に形成されるダイオードと他の素子等が形成される外部領域の境界に設けられる。具体的には、他の素子が形成される第4活性層領域12Bの上層までアノード配線7Bの端部K1が延伸しないような位置に第2分離領域3Bが配置される。したがって、第1分離領域3Aと第2分離領域3Bによって囲まれる第3活性層領域12Aには、何れの素子も形成されていないことになる。
なお、外部配線7Cの一端は、接続孔13Cを通して第4活性層領域12Bに電気的に接続されている。
(本実施の形態の作用及び効果)
上述したような構成を有する半導体装置1において、第1分離領域3Aにおける導電体32の電位、及び第3活性層領域12Aの電位を不定電位とし、支持基板20及び第4活性層領域12Bの電位を接地電位に設定する。不定電位とは、強制的に何れかの電位となるように設定されていない状態での電位である。なお、以降では、第1分離領域3Aにおける導電体32の電位のことを、単に「第1分離領域3Aの電位」ということにする。
上述したような構成を有する半導体装置1において、第1分離領域3Aにおける導電体32の電位、及び第3活性層領域12Aの電位を不定電位とし、支持基板20及び第4活性層領域12Bの電位を接地電位に設定する。不定電位とは、強制的に何れかの電位となるように設定されていない状態での電位である。なお、以降では、第1分離領域3Aにおける導電体32の電位のことを、単に「第1分離領域3Aの電位」ということにする。
こうした電位設定を行った半導体装置1のアノード配線7Bにサージが流入した場合、パッシベーション膜10を介してアノード配線7Bと活性層22との間に電位差が生じることになる。この電位差(「サージ流入電位差」という)がパッシベーション膜10の絶縁耐圧を超えると、パッシベーション膜10で絶縁破壊が発生することになる。しかしながら、アノード配線7Bとパッシベーション膜10を介して接する第1分離領域3Aの電位、及び第3活性層領域12Aの電位は不定電位に設定されているため、アノード配線7Bにサージが流入したとしても、電界効果によって各々の電位がサージ電圧に追従することになる。
従来は、半導体装置1に第2分離領域3Bを配置していなかったため、活性層22には第1活性層領域11と第2活性層領域12のみが存在し、第1分離領域3Aの電位、及び第3活性層領域12Aを含む第2活性層領域12の電位を共に接地電位に設定していた。したがって、本実施の形態に係る半導体装置1では、第1分離領域3Aの電位及び第2活性層領域12の電位がそれぞれ接地電位に設定されている場合と比較して、サージ流入電位差が抑制されることになる。
サージの流入によって発生する電界密度はアノード配線7Bの角ほど高くなる傾向を示すため、例えば第3活性層領域12Aの上層に位置するアノード配線7Bの端部K1には、アノード配線7Bの他の部分に比べて高い電圧が印加される。しかしながら、第3活性層領域12Aの電位は不定電位であるため、サージの流入に伴って第3活性層領域12Aの電位も上昇する。したがって、他の箇所に比べて絶縁破壊を起こしやすいアノード配線7Bの端部K1におけるサージ流入電位差が抑制されることになる。
一方で、第1分離領域3A及び第3活性層領域12Aにそれぞれ隣接する支持基板20及び第4活性層領域12Bの電位は、共に接地電位に設定されている。したがって、サージがアノード配線7Bに流入していない通常の状態では、第1分離領域3Aの電位、及び第3活性層領域12Aの電位がカップリング効果によってそれぞれ接地電位となるように誘導されるため、ダイオードの電気的特性が維持されることになる。
(シミュレーション結果)
図2は、図1に示した半導体装置1のアノード配線7Bにサージ電圧を印加した場合の半導体装置1における電位分布の一例を示す図である。図2に示す半導体装置1の電位分布は、図1の半導体装置1の幅方向に沿った地点Y1〜地点Y2間の電位分布を示す。
図2は、図1に示した半導体装置1のアノード配線7Bにサージ電圧を印加した場合の半導体装置1における電位分布の一例を示す図である。図2に示す半導体装置1の電位分布は、図1の半導体装置1の幅方向に沿った地点Y1〜地点Y2間の電位分布を示す。
図2において、白色に近い箇所ほど電圧の大きさが高く、黒色に近い箇所ほど電圧の大きさが低いことを表している。なお、アノード配線7Bに印加したサージ電圧は負の電圧であるため、電圧の大きさが高いとは、負極方向に電圧の大きさが高いことを表している。また、距離Lは、第3活性層領域12Aの上層に位置するアノード配線7Bの端部K1の位置を基準とした、半導体装置1の幅方向に沿ったアノード配線7Bの端部K1から第2分離領域3Bの中心までの距離を表している。
アノード配線7Bにサージ電圧が印加されるため、最も高い電圧の領域がアノード配線7Bを中心に分布し、アノード配線7Bから離れるにつれて、サージ電圧の流入に伴い印加される電圧が低くなっている様子が図2によって示されている。
図3は、半導体装置1のアノード配線7Bにサージ電圧を印加した場合の半導体装置1における2地点間の電位差の変化例を示すグラフである。図3の横軸はアノード配線7Bにサージ電圧を印加してからの経過時間を表し、縦軸は電圧を表す。
図3において、波形40は、アノード配線7Bの端部K1と、アノード配線7Bの端部K1の直下に位置する第3活性層領域12Aの表面部分の地点K2との電位差(「第1電位差」という)の時間変化を表している。波形41は、第2分離領域3Bに隣接し、かつ、第3活性層領域12Aの表面部分の地点K3と、第2分離領域3Bに隣接し、かつ、第4活性層領域12Bの表面部分の地点K4との電位差(「第2電位差」という)の時間変化を表している。波形42は、アノード配線7Bの端部K1の電位と接地電位(例えば支持基板20の電位)との電位差の時間変化を表している。閾値43は、パッシベーション膜10の絶縁耐圧(−1500V)を表し、閾値44は、第2分離領域3Bにおける絶縁体31の絶縁耐圧(−1000V)を表す。
既に説明したように、従来は活性層22に第2分離領域3Bを配置せず、第1分離領域3Aの電位、及び第2活性層領域12の電位を共に接地電位に設定していた。したがって、アノード配線7Bにサージ電圧が印加された場合のアノード配線7Bと、第1分離領域3A及び第2活性層領域12とのそれぞれの電位差は波形42で示されるような変化を示す。この場合、波形42のピーク電圧は閾値43を超えるため、パッシベーション膜10の絶縁破壊が発生することになる。
これに対して、本実施の形態に係る半導体装置1では、アノード配線7Bにサージ電圧が印加されても、第1電位差のピーク電圧が閾値43以下に抑制されるため、パッシベーション膜10の絶縁破壊は発生しないことがわかる。また、第2電位差のピーク電圧についても閾値44以下に抑制されるため、第2分離領域3Bにおける絶縁体31の絶縁破壊も発生しないことがわかる。
すなわち、第2分離領域3Bを設けて第1活性層領域11と第4活性層領域12Bとの間に不定電位の第3活性層領域12Aを設け、第1分離領域3Aも不定電位に設定することで、パッシベーション膜10の絶縁破壊が発生しにくい半導体装置1が得られる。
上述したように、サージの流入によって発生する電界密度はアノード配線7Bの角ほど高くなる傾向を示すため、アノード配線7Bの端部K1には、アノード配線7Bの他の部分に比べて高い電圧が印加される。また、電界密度はアノード配線7Bの角が鋭角になるにつれて高くなる。したがって、アノード配線7Bとして、角が鈍角になるようカットしたパターン配線を形成した方が、同じ大きさのサージ電圧に対して第1電位差が低く抑えられるようになる。同様の理由から、アノード配線7Bの配線パターンの角をできるだけ曲率半径の大きな曲線で形成するようにしてもよい。
なお、図2における距離Lが短いほど1枚のSOI基板に、より多くの素子を形成することができる。しかしながら、アノード配線7Bに第2分離領域3Bを近づけすぎると、アノード配線7Bにサージ電圧が印加された場合、第2分離領域3Bにおける絶縁体31の絶縁破壊が発生することが考えられる。
これに対して、図4は、距離Lを変化させた場合における第2電位差のピーク電圧の変化例を示すグラフである。図4によれば、隣り合うピーク電圧の測定値を直線で接続した場合、距離Lが20μm未満ではピーク電圧が閾値44を超え、距離Lが20μm以上であればピーク電圧が閾値44以下に抑えられる傾向があることが確認できる。したがって、第1活性層領域11の上層から第3活性層領域12Aの上層に延伸するアノード配線7Bの延伸方向、すなわち、半導体装置1の幅方向に沿って、アノード配線7Bの端部K1から20μm以上離れた位置に第2分離領域3Bを配置することが好ましい。
以上、実施の形態を用いて本発明について説明したが、本発明は実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、図1に示すように、n型半導体領域4とコンタクト領域5の間にn型の制御用半導体領域6を形成して、制御用半導体領域6によってダイオードにおける空乏層の広がりを制御し、半導体装置1の絶縁耐圧を向上させるようにしてもよい。
1・・・半導体装置、2・・・基板、3・・・分離領域、3A・・・第1分離領域、3B・・・第2分離領域、3C・・・第3分離領域、4・・・n型半導体領域、5・・・p型半導体領域(コンタクト領域)、6・・・制御用半導体領域、7・・・配線層、7A・・・カソード配線、7B・・・アノード配線、7C・・・外部配線、10・・・パッシベーション膜、11・・・第1活性層領域、12・・・第2活性層領域、12A・・・第3活性層領域、12B・・・第4活性層領域、13A(13B、13C)・・・接続孔、20・・・支持基板、21・・・絶縁層、22・・・活性層、30・・・トレンチ、31・・・絶縁体、32・・・導電体、40・・・第1電位差の波形、41・・・第2電位差の波形、42・・・アノード配線の端部の電位と接地電位との電位差の波形、43・・・閾値(パッシベーション膜の絶縁耐圧)、44・・・閾値(絶縁体の絶縁耐圧)、K1・・・アノード配線の端部、K2・・・アノード配線の端部直下における第3活性層領域の表面地点、K3・・・第2分離領域に隣接する第3活性層領域の表面地点、K4・・・第2分離領域に隣接する第4活性層領域の表面地点、L・・・半導体装置の幅方向に沿ったアノード配線の端部から第2分離領域までの距離
Claims (4)
- 支持基板上に絶縁層を介して活性層が形成された基板の前記活性層に配置され、アノード領域とカソード領域とのpn接合ダイオードを含んで構成される保護素子と、
前記pn接合ダイオードを分離するように前記活性層に配置され、前記活性層を前記pn接合ダイオードが配置される第1活性層領域と前記pn接合ダイオードが配置されない第2活性層領域に電気的に分離する第1分離領域と、
前記第2活性層領域を、前記第1分離領域を介して前記第1活性層領域に隣接する第3活性層領域と、前記第1活性層領域とは隣接せずに前記第3活性層領域に隣接する第4活性層領域に分離する第2分離領域と、
を備え、
前記第1分離領域及び前記第3活性層領域の電位を不定電位とし、前記支持基板及び前記第4活性層領域の電位を接地電位とする
半導体装置。 - 前記第2分離領域を、前記アノード領域と電気的に接続されるアノード配線が前記第4活性層領域の上層まで延伸しない位置に配置した
請求項1記載の半導体装置。 - 前記第2分離領域を、前記第1活性層領域の上層から前記第3活性層領域の上層に延伸する前記アノード配線の延伸方向に沿って、前記アノード配線から20μm以上離れた位置に配置した
請求項2記載の半導体装置。 - 前記アノード配線の配線パターンの角が鈍角になるように形成した
請求項2又は請求項3に記載の半導体装置。
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