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JP2019216841A - バックパック - Google Patents

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JP2019216841A
JP2019216841A JP2018114651A JP2018114651A JP2019216841A JP 2019216841 A JP2019216841 A JP 2019216841A JP 2018114651 A JP2018114651 A JP 2018114651A JP 2018114651 A JP2018114651 A JP 2018114651A JP 2019216841 A JP2019216841 A JP 2019216841A
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backpack
belt
lid
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JP2018114651A
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English (en)
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憲二郎 北
Kenjiro Kita
憲二郎 北
鈴木 和彦
Kazuhiko Suzuki
和彦 鈴木
雅道 土屋
Masamichi Tsuchiya
雅道 土屋
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Mizuno Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
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Abstract

【課題】フィット性に優れたバックパックを提供する。【解決手段】上部に開口部13が形成された収納本体10と、前記開口部13を開放或いは閉塞可能とする蓋体20と、背負い用の一対の肩ベルト30と、を備えたバックパックであって、前記収納本体10の背面側の側壁12には、該背面側の側壁12から突出する背面収納部15が設けられており、前記背面収納部15は、バックパックを背負った状態で背中の湾曲凹部に当接する位置に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、バックパックに関する。
荷物を入れて背負うためのバックパックは、使用目的や使用者の嗜好等に合うように様々な改良がなされたものが提案されている。例えば、小学生が通学用に使用するランドセルでは、耐久性、操作性、収納性、フィット性、装飾性等の観点から様々な改良がなされている。
特許文献1には、ランドセルのフィット性を向上させる観点から、ランドセルに設けられた肩ベルトの取付部の形状を改良することが記載されている。取付部の形状を改良することにより、ランドセルの背面が使用者の背中に密着しやすくなり、フィット性が向上するとともに、ランドセルを重く感じることがないとされている。
特開2004−358019号公報
ところで、ランドセルの性能に対して様々な改良がなされる一方、ランドセルの形状そのものは古くから一定の形状に固定され、形状自体が大きく変更されるといったことはなかった。これは、ランドセルが6年間という長い期間、何冊もの教科書や資料集等を収納して使用できるように、耐久性と収納性を重視することによるものである。そのため、ランドセルの収納本体は、硬質な材質で形成されているとともに、上部が開口した略直方体形状とされている。
一方、ヒトの背中はS字状に湾曲した背骨の形状に沿って曲面形状をなしており、背中の上下中間位置には湾曲した形状の凹部(湾曲凹部)が形成されている。そのため、図6(b)に示すような従来のランドセルは、背中側の側壁の下端部が背中の湾曲凹部で支えられるような状態となりやすく、ランドセルの上部が後側へ傾いた後傾状態となりやすい。こうした後傾状態では、ランドセルの上部が背中から離れる方向へ傾くため、フィット性が良くないといった問題があった。
そして、こうしたフィット性の問題は、荷物を入れて背負うためのバックパックに共通するものである。
本発明は、従来のこうした問題を解決するためになされたものであり、その目的は、フィット性に優れたバックパックを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のバックパックは、上部に開口部が形成された収納本体と、前記開口部を開放或いは閉塞可能とする蓋体と、背負い用の一対の肩ベルトと、を備えたバックパックであって、前記収納本体の背面側の側壁には、該背面側の側壁から突出する背面収納部が設けられており、前記背面収納部は、バックパックを背負った状態で背中の湾曲凹部に当接する位置に設けられている。
上記の構成によれば、バックパックを背負った状態で、バックパックの背面側の側壁に突出形成された背面収納部が背中の湾曲凹部に当接する。背面収納部が背中の湾曲凹部に当接して支持されることで、収納本体が湾曲凹部に入り込んで後傾状態となることが抑制される。バックパックが背中の曲面形状に沿いやすく、フィット性に優れたバックパックが得られる。また、背面収納部が設けられていることにより、バックパックの収納スペースが増加する。収納性に優れたバックパックが得られる。
上記の発明において、前記背面収納部の上部は、下方に行くほど前記背面側の側面からの突出量が大きい斜面状に形成され、前記背面収納部の下部は、上方に行くほど前記背面側の側面からの突出量が大きい斜面状に形成されていることが好ましい。
上記の発明において、前記背面収納部の上部には、ファスナーによって開閉可能に構成された開口部が形成されており、前記ファスナー及びその持ち手部分はカバー部材によって覆われていることが好ましい。
上記の発明において、前記背面収納部には、幅方向両端部のそれぞれから延びる一対のベルトが設けられており、一方の前記ベルトは、一方の前記肩ベルトと連結され、他方の前記ベルトは、他方の前記肩ベルトと連結されていることが好ましい。
上記の発明において、一対の前記調節用ベルトの少なくともいずれかにおける前記背面収納部側の端部には、前記肩ベルト側の端部より相対的に幅広の腰当接部が形成されており、前記腰当接部には、腰部収納部が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、フィット性に優れたバックパックを得ることができる。
第1実施形態のバックパックを示す斜視図。(a)は前方の側壁側から見た斜視図、(b)は蓋部側(後方側)から見た斜視図。 (a)、(b)はバックパックの蓋部を開放した状態を示す斜視図。 肩ベルトの接合部分について説明する図。 背面収納部、及び蓋部について説明する模式図。(a)は側面の模式図、(b)は、斜視模式図。 背面収納部について説明する図。(a)は開口部のファスナーがカバー部材で覆われた状態を示す図、(b)は開口部のファスナーの一部と持ち手部分がカバー部材から露出した状態を示す図。 バックパックを背負った状態を示す図。(a)は本実施形態のバックパックを背負った状態を示す図、(b)は従来のバックパック(ランドセル)を背負った状態を示す図。 第2実施形態のバックパックを示す説明図。(a)は斜視図、(b)は側面図。 バックパックの変更例を示す図。(a)は斜視図、(b)は側面図。 バックパックの変更例を示す斜視図。 バックパックの変更例を示す斜視図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態のバックパックについて、学童が通学用に使用するためのバックパックを例に挙げて説明する。
図1に示すように、本実施形態のバックパックは、教材等を収納可能な収納本体としての本体部10と、本体部10の上面及び一側面を覆う蓋部20と、本体部10の上端部と下端部との間に架け渡された肩ベルト30とを備えている。以下の説明では、バッグパックの前後、上下、左右方向を図1に示すように定義するものとする。バックパックを背負ったときに背中に当たる側、つまり本体部10の背面側を前方側とし、蓋部20で覆われる側を後方側として説明する。
バックパックの材質は、特に限定されず、強度、重量、手触り等、要求される性質に合わせて適宜選択することができる。例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の合成繊維からなる布帛、綿、麻、毛等の天然繊維からなる布帛、皮革、カーボン布帛等が挙げられる。本実施形態の本体部10は、樹脂板材を芯材とし、ポリアミド樹脂からなる布帛で被覆したものを使用している。また、本実施形態の蓋部20、及び肩ベルト30は、軟質のウレタンシートを芯材とし、ポリアミド樹脂からなる布帛で被覆したものを使用している。
図1、図2に示すように、本体部10は、略矩形状の底壁11と、底壁11の周縁から立設される4つの側壁12を有する略直方体形状に形成されている。ここでは、4つの側壁12のうち、バックパックの正面側の側壁12を後方壁12a、バックパックの背面側の側壁12を前方壁12b、左右両側の側壁12を側方壁12cと言うものとする。図2(a)、(b)に示すように、本実施形態の本体部10は、後方壁12aの上縁が、前方壁12bの上縁より下方に形成されている。そして、側方壁12cの上縁は、後方壁12aの上縁における左右の端部と前方壁12bの上縁における左右の端部との各間を繋ぐように、上方に向かって丸みを帯びて突出する曲線状に形成されている。側方壁12cの上部には、内方へ向かう延出壁12dが、側方壁12cの前後方向全体に亘って形成されている。また、各側壁12a、12b、12cの上縁、具体的には、後方壁12aの上縁、前方壁12bの上縁、及び側方壁12cの延出壁12dの端縁により、開口部13が形成されている。
図1(a)に示すように、前方壁12bの外面下部には、前方壁12bの略半分の大きさの背面収納部15が設けられている。図4(a)に示すように、背面収納部15は、本体部10の前方壁12bから前方へ突出しており、前後方向に所定の厚みを有している。背面収納部15は、バックパックを背負ったときに背中の曲面形状に沿う形状(背中の湾曲凹部に沿う形状)に形成されている。具体的には、背面収納部15の上部は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成されており、下部は、上方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成されている。
図5(a)に示すように、背面収納部15の上部の斜面状部分の前後方向の中間部には、左右方向に延びるファスナー15aによって開閉可能に構成された開口部が形成されており、開口部を介して背面収納部15内に小物を収納できるように構成されている。ファスナー15aは、公知の線ファスナーであり、その先端部には、開口部を開閉する際に持つ持ち手部分15bが取り付けられている。ファスナー15a及び持ち手部分15bは、背面収納部15に縫い付けられたカバー部材15cによって、上方から覆われている。
図5(b)に示すように、カバー部材15cは、その後方端縁でのみ背面収納部15の上部の斜面状部分の上端縁に縫い付けられており、カバー部材15cの前方端縁をめくれば、ファスナー15a及び持ち手部分15bが露出する。そのため、ファスナー15aを操作して開口部から小物を出し入れする際には、カバー部材15cをめくってファスナー15a及び持ち手部分15bを露出させた状態とすればよい。なお、図4、図5は、背面収納部15、及び蓋部20について説明する模式図であり、肩ベルト30等、構成部材のいくつかを省略した図としている。
本実施形態の背面収納部15は、バックパックを背負ったときに潰れない程度の硬度を有しているとともに、適度な柔軟性を有している。そのため、内部に物が収納されていない状態であっても、前方壁12bから前方へ突出している形状を保持することができる。また、使用者の背中に当たったときのフィット感に優れている。
図1(a)に示すように、前方壁12bの外面上部には、バックパックを背負ったときに使用者の背中に当接する背当て部14が左右一対設けられている。背当て部14は、前方壁12bから前方へ突出しているとともに、所定間隔をもって、左右方向に延びる溝14aが凹設されている。図4(a)に示すように、背当て部14は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きくなるように形成されている。背当て部14は、発泡ポリウレタンフォーム等の柔軟性を有する材質で形成されており、背負ったときに使用者の背中にフィットしやすく構成されている。
図1(a)に示すように、前方壁12bの外面上部であって、一対の背当て部14に挟まれた位置には、蓋部20の先端部に設けられた後述する係止部23と係止して蓋部20を閉じた状態とする被係止部12eが設けられている。本実施形態では、係止部23と被係止部12eは、公知のバックル等の係止部材で構成されている。
図1(b)に示すように、前方壁12bの外面上端部であって、一対の背当て部14に挟まれた位置には、壁や机のフック等に掛けられるようにするための掛止部40が設けられている。本実施形態では、掛止部40は合成樹脂製のベルト状の布帛が、その両端部で前方壁12bに接合されている。
図1(a)、(b)に示すように、一対の側方壁12cの外面下部には、それぞれ、小物を収納可能な脇ポケット16が設けられている。脇ポケット16は、前後方向及び下方の3方が閉じられ、上方に向かって開口した形状となっている。
図2(b)に示すように、後方壁12aの外面には、小物を収納可能な本体収納部17が設けられている。本体収納部17は、その上部から側部にかけて設けられたファスナー17aによって開閉可能とされている。本体収納部17の前面には、使用者の氏名が記入された紙片が挿入できる氏名記入部17bが設けられている。
図1、図2に示すように、本体部10の上下方向の中間部であって、前方壁12bと側方壁12cとの境界部分には、蓋部20に設けられた後述するベルト留め具24と係合して蓋部20を所定の状態に保持する収納部側調節ベルト18が設けられている。収納部側調節ベルト18は、各側方壁12cと前方壁12bとの境界部分のそれぞれに接合されている。
図2(b)に示すように、本実施形態の蓋部20は、本体部10の底壁11と後方壁12aとの境界部分に接合されている。蓋部20の左右方向の幅は、本体部10の左右方向の幅と同一か、やや大きく形成されている。また、蓋部20の長さは、本体部10に対する接合位置から前方壁12bの上縁に至るまでの長さより若干長く形成されている。ここで、図1に示すように蓋部20が開口部13を閉じた状態で、外に露出している面を蓋部20の外面20aと言い、露出していない面を蓋部20の内面20bと言うものとする。
図1(b)に示すように、蓋部20の外面20aには、全面に亘って左右方向に延びる衝撃吸収部21が設けられている。衝撃吸収部21は、発泡ポリウレタンフォーム等の柔軟性を有する材質で形成されており、外部からの衝撃が蓋部20に加わったときに、本体部10、背面収納部15等に収納された物を保護することができる。
図2(b)に示すように、蓋部20の内面20bの先端側には、蓋部20の略半分の大きさの蓋ポケット22が設けられている。蓋ポケット22は、透明樹脂シートを蓋部20の両端部及び先端部と縫合することにより形成されており、基端部には水平方向に延びる布帛を介してファスナー22aが設けられている。蓋ポケット22には、例えば小学校で学習する1週間の時間割等を入れることができる。
蓋部20の先端の左右方向中間位置には、前方壁12bの上部に設けられた被係止部12eと係止して蓋部20を閉塞する係止部23が設けられている。また、蓋部20の左右縁であって長さ方向中間位置には、本体部10に設けられた収納部側調節ベルト18と係合するベルト留め具24が設けられている。本実施形態のベルト留め具24は、ベルト状の部材を掛止できる公知の環形状の部材としている。
図1に示すように、蓋部20の係止部23が前方壁12bの被係止部12eと係止しているとき、蓋部20が開口部13を閉じる全閉状態となる。図2(a)に示すように、蓋部20の係止部23と前方壁12bの被係止部12eとの係止状態が解除され、収納部側調節ベルト18とベルト留め具24が係合しているとき、蓋部20が後方壁12aの途中で保持される半開状態となる。図2(b)に示すように、蓋部20の係止部23と前方壁12bの被係止部12eとの係止状態が解除され、かつ、収納部側調節ベルト18とベルト留め具24との係合状態が解除されているとき、後方壁12a全体が露出される全開状態となる。
図2(b)、図4に示すように、蓋部20の左右縁の内部には、長さ方向に延びる付勢部材25が挿入されている。具体的には、蓋部20の芯材としてのウレタンシートに、細長い板状の樹脂素材である付勢部材25が接合されており、ウレタンシートとともにポリアミド樹脂からなる布帛で被覆されて蓋部20が構成されている。図2(b)に示すように、付勢部材25は蓋部20に設けられたベルト留め具24に隣接する位置で、蓋部20の長さ方向に延びるように挿入されている。
図4(a)に矢印で示すように、この付勢部材25は、蓋部20の上部が前方へ反るように付勢するための部材である。そのため、図4(b)に示すように、蓋部20先端の係止部23と前方壁12bの被係止部12eとの係止状態を解除すると、蓋部20は、矢印で示すように前方へ付勢されて開口部13を開口する方向に移動し、蓋部20を半開状態に保持する。
図1(a)に示すように、肩ベルト30は、一方端が前方壁12bの上端部に接合されたベルト本体31と、一方端が側方壁12cの下端部に接合された調節用ベルト32で構成されている。ベルト本体31の他方端には公知の環状バックルが取り付けられ、調節用ベルト32の他方端を環状バックルに挿し込んで長さ調整することができる。
図1(b)に示すように、ベルト本体31の裏面(ここでは、背負ったときに使用者の方に当たる側を裏面と言い、当たらない側を表面と言うものとする。)には、肩当て部33が形成されている。肩当て部33は、発泡ポリウレタンフォーム等の柔軟性を有する材質で形成されており、背負ったときに肩から上腕部にかけてフィットしやすくなり、肩への負担を和らげる。また、肩当て部33には、ベルト本体31の幅方向に延びる溝33aが形成されている。
図3に示すように、ベルト本体31が前方壁12bに接合される接合部位31aを跨いだ領域には、芯材としての補強部35が挿入されている。補強部35は、ベルト本体31の芯材としてのウレタンシートに接合されているとともに、本体部10の芯材としての樹脂板材に接合されている。補強部35は、硬質の合成樹脂製板材で形成されており、接合部位31aを跨いで、ベルト本体31の一端部から前方壁12bの上端部にかけた領域に挿入されている。そのため、ベルト本体31は前方壁12bから上方へ向かって立ち上がるように補強されている。
次に、第1実施形態のバックパックの作用について説明する。
第1実施形態のバックパックでは、蓋部20の一端部が本体部10の後方壁12aの下端部に接合されているとともに、蓋部20の他端部に係止部23が設けられている。また、本体部10の被係止部12eは、本体部10の前方壁12bの外面上端部に設けられている。そのため、蓋部20の係止部23を前方壁12bの被係止部12eに係止すると、開口部13が閉塞される。このとき、本体部10の側方壁12cの上縁は、上方へ向かって丸みを帯びて突出する曲線状に形成され、軟質のウレタンシートを芯材とする蓋部20は柔軟性を有しているため、蓋部20は側方壁12cの上縁に沿うように開口部13を閉塞する。
また、側方壁12cには、内方へ向かう延出壁12dが形成されている。そして、蓋部20の幅は本体部10の左右方向の幅と同一かやや大きく形成され、蓋部20の長さは本体部10との接合位置から前方壁12bの上縁に至るまでの長さより若干長く形成されている。そのため、蓋部20が開口部13を閉塞した状態では、開口部13全体が蓋部20で覆われ、開口部13と蓋部20との間に隙間が生じることが抑制される。
本体部10の前方壁12bの外面上端部には、壁等のフックに掛けるための掛止部40が設けられている。そのため、バックパックを壁のフックに掛けると、バックパックの前方壁12bが壁に接し、バックパックの後方壁12aが壁とは反対側に来る。この状態で物を出し入れする場合には、使用者はバックパックの後方壁12aに向き合って立ち、本体部10の前方壁12b側に手を伸ばして係止部23と被係止部12eとの係止状態を解除する。このとき、蓋部20は壁とは反対側に開放される。また、蓋部20の左右縁の内部に挿入された付勢部材25により、蓋部20は開放方向に付勢される。そのため、係止部23と被係止部12eとの係止状態を解除すると、蓋部20はバックパックが掛けられた壁とは反対側に向かって付勢されつつ開放され、蓋部20は開放状態に保持される。
蓋部20には、長さ方向中間位置にベルト留め具24が設けられ、本体部10に設けられた収納部側調節ベルト18と係合している。蓋部20を開放した場合であって、かつ、ベルト留め具24と収納部側調節ベルト18とが係合状態にあるときには、蓋部20は図2(a)に示されるような半開状態に保持される。蓋部20を開放した場合であって、かつ、ベルト留め具24と収納部側調節ベルト18との係合状態が解除されているときには、蓋部20は図2(b)に示されるような全開状態に保持される。
肩ベルト30のベルト本体31が前方壁12bに接合される接合部位31aを跨いだ領域には、硬質の合成樹脂製板材である補強部35が挿入されている。補強部35は、接合部位31aを跨いで、ベルト本体31の一端部から前方壁12bの上端部にかけた領域に挿入されて、ベルト本体31を前方壁12bから上方へ向かって立ち上がるように保持している。そのため、図6(a)に示すように、肩ベルト30が使用者の背中から肩にかけてのラインに沿いやすくなり、バックパックと使用者の背中との間に隙間が生じにくい。一方、図6(b)に示すような従来のランドセルでは、使用者の背中との間に隙間が生じやすく、その分重心が使用者の後側に偏りやすくなって使用感が悪い。
本体部10の前方壁12bの外面下部には、前方へ突出する形状の背面収納部15が設けられている。背面収納部15の上部は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成され、背面収納部15の下部は、上方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成されている。そして、バックパックを背負ったときに潰れない程度の硬度を有している。そのため、図6(a)に示すように、バックパックを背負ったときには、背面収納部15がその形状を保持したまま背中の湾曲凹部に当接し、背中の曲面形状(背骨の曲線形状)に沿うようにフィットする。
また、前方壁12bの外面上部には、前方へ突出する形状の背当て部14が左右一対設けられている。背当て部14は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きくなるように形成されている。そのため、図6(a)に示すように、バックパックを背負ったときには、背当て部14も背中の曲面形状に沿うようにフィットする。
第1実施形態のバックパックによれば、以下の効果が得られる。
(1)図6(b)に示すような従来のランドセルでは、各側壁が底壁に対して垂直に立設した略直方体形状であり、前方壁が平面状となっている。そのため、前方壁が背中の曲面形状に沿いにくくフィット性が悪い。この点、本実施形態のバックパックでは、図6(a)に示すように、背面収納部15の外面形状が背骨の曲線形状(背中の曲面形状)に沿う形状に形成されている。そのため、バックパックを背負ったときに背面収納部15が背中の曲面形状にフィットする。フィット性に優れたバックパックが得られる。
(2)図6(b)に示すような従来のランドセルは、各側壁が底壁に対して垂直に立設した略直方体形状であり、前方壁が平面状となっている。そのため、ランドセルの設計形状的に、前方壁の下端部が背中の湾曲凹部で支えられるような状態となりやすく、ランドセルの上部が背中から離れる方向へ傾いた後傾状態となりやすい。また、内部に収納した教科書や資料集等の上端部が後側に傾きやすく、特に何冊もの教科書や資料集等を収納して全体の重量が大きくなったりするとランドセルの後傾状態が顕著になる。さらに、教科書や資料集等の高さのあるものを収納することによって重心が高くなる場合にもランドセルが後傾状態になりやすい。そして、ランドセルが後傾状態になると、ランドセルの重みや内容物の重みによって、使用者には後方に向けた力が作用することになる。特に、前後方向に厚みがある従来のランドセルでは、その傾向が顕著である。
この点、本実施形態のバックパックは背面収納部15を備えているため、本体部10の前方壁12bに設けられた背面収納部15が背中の湾曲凹部に当接して支持される。これにより、本体部10が湾曲凹部に入り込んで後傾状態となることが抑制され、良好な使用感、安定性が得られる。また、バックパックの上部が背中から離れにくく、背中との間に隙間が生じにくい。これにより、バックパック内部に収納された教科書等が前方壁12b側に傾きにくく、安定して保持される。
(3)本実施形態のバックパックでは、背面収納部15の上部は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成され、背面収納部15の下部は、上方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成されている。そのため、背中の曲面形状に沿いやすく、フィット性に優れている。
(4)背面収納部15が設けられているため、背面収納部15に小物を収納することができる。収納性に優れている。
(5)背面収納部15は、前方壁12bの外面下部に設けられて、前方壁12bの略半分の大きさとされている。そのため、背面収納部15が形成されている分、バックパックの重心が低くなる。安定性に優れている。
(6)本実施形態のバックパックでは、背面収納部15が前方壁12bに設けられている。そのため、バックパックの重心位置を使用者の背中寄りとすることができる。バックパックが背中から離れる方向は傾きにくく、安定性に優れている。
(7)本実施形態のバックパックでは、背面収納部15が柔軟性のある素材で形成されているため、背中への当たりが柔らかい。背中へのフィット性に優れ、安定して保持することができる。
(8)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30のベルト本体31が前方壁12bに接合される接合部位31aには、硬質の合成樹脂製板材である補強部35が挿入されている。補強部35は、ベルト本体31を前方壁12bから上方へ向かって立ち上がるように保持しているため、図6(a)に示すように、肩ベルト30が使用者の背中から肩にかけてのラインに沿いやすくなり、バックパックと使用者の背中との間に隙間が生じにくい。この点からも、バックパックの上部が背中から離れる方向は傾きにくく、安定性に優れている。
(9)背面収納部15の上部の斜面状部分の中間部には、左右方向に延びるファスナー15aによって開閉可能に構成された開口部が形成されている。ファスナー15aの先端部には、開口部を開閉する際に持つ持ち手部分15bが取り付けられている。そして、ファスナー15a及び持ち手部分15bは、背面収納部15に縫い付けられたカバー部材15cによって、上方から覆われている。そのため、バックパックを背負ったときに、ファスナー15a及び持ち手部分15bが背中に当たることが抑制され、ファスナー15a及び持ち手部分15bによる擦れが抑制される。ファスナー15a及び持ち手部分15bが設けられていても、使用時の違和感を抑制することができる。
(10)本実施形態のバックパックでは、バックパックを背負ったときに使用者の背中に当接する背当て部14が前方壁12bの外面上部に左右一対設けられている。背当て部14は、前方壁12bの下部に行くほど前方への突出量が多くなるように形成されている。そのため、背中の曲面形状に沿いやすく、フィット性に優れたバックパックが得られる。また、バックパックを背負ったときにバックパックの位置を安定して保持することができる。
(11)本実施形態のバックパックでは、前方壁12bの上部に設けられた背当て部14は、発泡ポリウレタンフォーム等の柔軟性を有する材質で形成されている。そのため、背中へのフィット性に優れ、安定して保持することができる。
(12)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30のベルト本体31に肩当て部33が設けられており、バックパックを背負ったときには、肩当て部33が使用者の背中から肩前方にかけて当たる。そのため、良好なフィット感、使用感が得られるとともに、安定して背負うことができる。
(13)本実施形態のバックパックでは、蓋部20に設けられた係止部23が、本体部10の前方壁12bの外面上端部に設けられた被係止部12eと係止されて開口部13を閉塞し、係止状態を解除されて開口部13を開放する。また、本体部10の前方壁12bの外面上端部には、壁等のフックに掛けるための掛止部40が設けられている。
そのため、バックパックが壁のフックに掛けられた状態で物を出し入れする場合には、壁側に位置する前方壁12bに手を伸ばして係止部23と被係止部12eとの係止状態を解除すると、蓋部20は壁とは反対側に開放される。壁の方向に開放される従来のランドセルでは、蓋を手で支持する等していないと開口部を塞いてしまうが、壁が存在しない方向に蓋部20が開放される本実施形態のバックパックでは、蓋部を支持することなく物の出し入れができるため便利である。操作性を向上させることができる。
(14)本実施形態のバックパックでは、蓋部20の左右縁の内部に挿入された付勢部材25により、蓋部20は開放方向に付勢される。そのため、係止部23と被係止部12eとの係止状態を解除すると、蓋部20は開放状態となるように上端部が回動し、開放状態に到るとそのまま保持される。操作性に優れたバックパックが得られる。
(15)本実施形態のバックパックでは、蓋部20が柔軟性を有し、蓋部20で開口部13を閉塞したときに、蓋部20と開口部13との間に隙間が形成されにくいようにされている。そのため、本体部10内に雨水が入ったり、埃やごみ等が入ったりすることが抑制される。
(16)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30がベルト本体31と調節用ベルト32とで構成され、長さを適宜調整することができる。そのため、使用者の体格に合わせて肩ベルト30の長さを調整し、背面収納部15が背中の曲面形状にフィットする位置としたり、肩ベルト30が背中に沿わせるようにしたりすることが容易にできる。操作性を向上させることができる。
(17)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30の裏面に発泡ポリウレタンフォーム等の柔軟性を有する材質で形成された肩当て部33が設けられている。そのため、肩へのフィット性に優れたバックパックとなる。
(18)本実施形態のバックパックでは、背当て部14に溝14aが設けられ、肩当て部33に溝33aが設けられている。そのため、背負った状態であっても背中に当接しない部分が形成されて、背中との間に隙間が形成され、通気性を確保することができる。また、溝33aが設けられていることによって背当て部14での屈曲性が良好となり、使用者の背中の曲面形状に沿いやすくなる。こうした点は、肩当て部33の溝33aも同様であり、通気性が確保できるとともに使用者の肩に沿いやすくなる。通気性とフィット性とに良好なバックパックが得られる。
(19)本実施形態のバックパックでは、蓋部20の長さ方向中間位置にベルト留め具24が設けられ、本体部10に設けられた収納部側調節ベルト18と係合している。そのため、開口部13が開放された場合に蓋部20を半開状態に保持することが可能となる。また、係合状態を解除すれば全開状態とすることができる。通常は半開状態とし、本体部10の後方壁12aに設けられた本体収納部17や、蓋部20に形成された蓋ポケット22に物を出し入れする場合等には、全開状態とすればよい。汎用性を向上させることができる。
(20)ベルト留め具24に対する収納部側調節ベルト18の係合位置を調整することにより、本体部10の前後方向の厚みを調整することができる。汎用性、収納性を向上させることができる。
(21)本実施形態のバックパックでは、本体部10以外に、前方壁12bに設けられた背面収納部15、後方壁12aに設けられた本体収納部17、側方壁12cに設けられた脇ポケット16、蓋部20に設けられた蓋ポケット22を有している。各収納部15、17、各ポケット16、22を利用して教材等、小物等を収納することができる。収納性に優れたバックパックが得られる。
(22)本実施形態のバックパックでは、蓋部20に衝撃吸収部21が設けられている。そのため、外部からの衝撃が蓋部20に加わったときに、本体部10、背面収納部15等に収納された物を保護することができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態のバックパックについて説明する。第2実施形態のバックパックも学童が通学用に使用するためのバックパックを例に挙げて説明する。また、以下の説明では、第1実施形態のバックパックと異なる部分について説明する。
図7(a)に示すように、第2実施形態のバックパックは、肩ベルト30の構成が第1実施形態のバックパックとは異なっている。また、前方壁12bの外面上部に背当て部14が設けられていない点で第1実施形態のバックパックとは異なっている。図7(b)に示すように、バックパックの肩ベルト30は、一方端が前方壁12bの上端部に接合されたベルト本体31と、一方端が背面収納部15の左右両端部のそれぞれから延びる背面調節用ベルト37で構成されている。ベルト本体31の他方端には公知の環状バックルが取り付けられ、背面調節用ベルト37の他方端を環状バックルに挿し込んで長さ調整することができる。
図7(a)、(b)に示すように、背面調節用ベルト37は、背面収納部15が後面側から左右方向に延設された形状で、背面収納部15と一体に形成されている。背面調節用ベルト37における背面収納部15側の部分には、相対的に上下方向に幅広とされた腰当接部37aが形成されている。腰当接部37aは、バックパックを背負った状態で使用者の腰に当接する位置に設けられ、腰の周りを包み込むような形状、大きさに形成されている。また、背面調節用ベルト37における背面収納部15と反対側の部分は、相対的に上下方向に幅の狭い連結部37bが形成されており、連結部37bの端部がベルト本体31の環状バックルに挿し込まれて、肩ベルト30の長さ調整可能に構成されている。
図7(b)に示すように、腰当接部37aの表面(ここでは、バックパックを背負ったときに使用者の腰に当たらない面を表面というものとする。)には、小物を収納可能な腰部ポケット37cが設けられている。腰部ポケット37cは、前後方向及び下方の3方が閉じられ、上方に向かって開口した形状とされている。
次に、第2実施形態のバックパックの作用について、第1実施形態のバックパックとは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態のバックパックでは、肩ベルト30が、一方端が前方壁12bの上端部に接合されたベルト本体31と、一方端が背面収納部15の左右両端部のそれぞれから延びる背面調節用ベルト37で構成されている。背面調節用ベルト37は、背面収納部15の後面側が左右方向に延設された形状で、背面収納部15と一体に形成されており、その背面収納部15側の部分には、相対的に上下方向に幅広とされた腰当接部37aが形成されている。
バックパックを背負うと、背面収納部15がその形状を保持したまま背中の湾曲凹部に当接し、背中の曲面形状に沿うようにフィットする。このとき、上下方向に幅広な腰当接部37aが使用者の腰の周りに当接し、腰の周りを包み込むような状態となる。肩ベルト30を構成する腰当接部37aが、背面収納部15と連動して背中の湾曲凹部の周囲を包み込むように作用するため、背面収納部15が背中の曲面形状に沿いやすく、その状態が安定する。
第2実施形態のバックパックによれば、上記(1)〜(9)、(12)〜(22)の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(23)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30を構成する背面調節用ベルト37に腰当接部37aが形成されており、腰当接部37aは、バックパックを背負ったときに腰の周りを包み込む状態となる。また、背面調節用ベルト37が背面収納部15と一体に形成されており、背面調節用ベルト37の背面収納部15側の部分に腰当接部37aが形成されている。そのため、バックパックを背負ったときに、肩ベルト30によって背面収納部15が背中に引き寄せられ、背面収納部15の前面が背中の曲面形状に沿いやすくなる。また、腰当接部37aはベルト本体31によって腰に引き寄せられ、腰当接部37aの裏面が腰の周囲を包み込みやすくなる。背面収納部15と腰当接部37aとが一体連動して、背中の湾曲凹部の周囲を包み込むことができる。フィット性に優れたバックパックが得られる。また、背面収納部15と腰当接部37aとが協働してバックパックの位置を安定させることができるため、良好なフィット感が安定して得られる。
(24)腰当接部37aには、小物を収納可能な腰部ポケット37cが設けられている。そのため、バックパックを背負った状態で小物を出し入れすることができる。収納性、利便性に優れている。
(25)本実施形態のバックパックでは、肩ベルト30がベルト本体31と背面調節用ベルト37とで構成され、長さを適宜調整することができる。そのため、使用者の体格に合わせて肩ベルト30の長さを調整し、背面収納部15が背中の曲面形状にフィットする位置としたり、腰当接部37aが腰の側部を包み込む位置としたり、肩ベルト30が背中に沿いやすいようにしたりすることが容易にできる。操作性を向上させることができる。
上記各実施形態は以下のように変更することができる、また、上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて適用することができる。
・ 上記各実施形態では、蓋部20を閉塞するための係止構造として、前方壁12bの上端部に設けられた被係止部12eに、蓋部20に設けられた係止部23を係止する構造としたが、被係止部12eの配設箇所はこれに限定されない。図8(a)に示すように、蓋部20の先端より少し基端寄りの位置に係止部23を設け、ベルト本体31の上端部に設けられた被係止部36と係止するようにしてもよい。この位置に係止部23及び被係止部36を設けることで、図8(b)に示すように、ベルト本体31が前方壁12bから上方へ向かって立ち上がるように保持しやすくなる。そのため、肩ベルト30が背中に沿いやすくなり、フィット性が向上する。
・ 上記各実施形態では、蓋部20が、本体部10の底壁11と後方壁12aとの境界部分に接合されるようにしたが、蓋部20の接合箇所はこれに限定されない。例えば、底壁11の外面に接合されていてもよく、底壁11と前方壁12bとの境界部分に接合されていてもよい。また、後方壁12aに接合されていてもよく、前方壁12bに接合されていてもよい。例えば、前方壁12bに接合されている場合には、蓋部20を前方壁12bの上端部に係止して全閉状態とすると、蓋部20は、前方壁12b、底壁11、後方壁12aを被覆するとともに開口部13を閉塞することになる。
・ 蓋部20を本体部10の前方壁12bに係止するための係止構造は、上記各実施形態のように1箇所に設けることもできるし、図8(a)に示すように2箇所に設けることもできるし、3箇所以上に設けることもできる。
・ 上記各実施形態では、小物を入れる部分として、背面収納部15、本体収納部17、脇ポケット16、蓋ポケット22、腰部ポケット37cを設けた。これら以外にも本体部10の内外を問わず、収納部、ポケット等を設けることができる。例えば、図9に示すように、肩ベルト30のベルト本体31の表面に、肩ベルト収納部34を設けてもよい。肩ベルト収納部34は上部のみが開放された形状としてもよく、また、いずれかの場所にファスナー、面ファスナー、スナップ等を設けて閉塞可能としてもよい。ベルト本体31に肩ベルト収納部34を設けることで、バックパックを背負ったままであっても小物を取り出すことができる。肩ベルト収納部34に、例えば小銭入れ、定期券、携帯電話等を入れておけば利便性が向上する。収納性、操作性、利便性を向上させることができる。
・ 補強部35は、ベルト本体31と前方壁12bとの接合部位31aを跨いで、ベルト本体31の一端部から前方壁12bの上端部にかけた領域に挿入されている。補強部35の長さについては特に限定されない。接合部位31aを跨いで挿入されていれば、ベルト本体31が立ち上がるように補強することができる。また、補強部35を省略してもよい。
・ 背面収納部15の上部は、下方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成され、背面収納部15の下部は、上方に行くほど前方壁12bからの突出量が大きい斜面状に形成されているが、背面収納部15の形状はこれに限定されない。上部、下部とも斜面状としなくてもよく、一方のみを斜面状としてもよい。バックパックを背負ったときに背中の湾曲凹部に当接する位置に設けられていればよい。
・ 上記各実施形態のバックパックでは、背面収納部15は背負ったときに潰れない程度の硬度を有しているが、これに限定されない。硬度を低くしてもよい。この場合であっても、潰された形状の背面収納部15が背中の曲面形状の窪みに入り込んで背中の曲面形状に沿うようにすれば、バックパックが後傾状態となりにくくなり、使用者が背後に引っ張られるような状態となりにくい。
また、背面収納部15は適度な柔軟性を有するようにしたが、柔軟性を有しなくてもよい。
・ 背面収納部15の上部には、左右方向に延びるファスナーを取り付けて、背面収納部15内に小物を収納できるように構成したが、背面収納部15を開閉可能とする構成であれば図示のような線ファスナーに限定されない。面ファスナーであってもスナップであってもよい。また、ファスナーを設けなくてもよい。この場合、例えばカバー部材15cの裏面側にスナップ等を設けて背面収納部15に止められるようにしてもよい。
・ 上記各実施形態では、背面収納部15に取り付けられたファスナー15a及び持ち手部分15bはカバー部材15cによって上方から覆われており、カバー部材15cは、その後方端縁でのみ背面収納部15の上部の斜面状部分の上端縁に縫い付けられている。これに限定されず、カバー部材15cはその前方端縁で背面収納部15の上部の斜面状部分の下端縁に縫い付けられていてもよい。また、カバー部材15cを省略してもよい。
・ 背面収納部15、肩ベルト収納部34、本体収納部17、脇ポケット16、蓋ポケット22、腰部ポケット37c等を着脱可能としてもよい。
・ 第1実施形態のバックパックでは、前方壁12bの外面上部に背当て部14を左右一対設けたが、これに限定されない。例えば、前方壁12bの外面上部全体に背当て部14を設けてもよく、或いは、背面収納部15の前面に背当て部に相当する部材を取り付けてもよい。また、背当て部14を省略することもできる。
・ 第1実施形態のバックパックの背当て部14は、前方壁12bの下部に行くほど前方への突出量が多くなるような形状で、前方壁12bから前方へ突出して形成したが、この形状に限定されない。前方への突出量は、背当て部14全体で同じにしてもよく、例えば、上下方向中間部分の突出量を多くしてもよい。
・ 第2実施形態のバックパックでは、背当て部14が設けられていないが、第1実施形態のバックパックと同様な形状で背当て部14が設けられていてもよい。
・ 第1実施形態のバックパックでは、肩ベルト30の調節用ベルト32が、側方壁12cの下端部に接合されているが、接合位置はこれに限定されない。底壁11の外面、つまり、本体部10の底部に接合されていてもよい。また、前方壁12bに接合されていてもよい。
・ 肩ベルト30のベルト本体31には肩当て部33を設けたが、これを省略することもできる。
・ 背当て部14には溝14aを形成し、肩当て部33には溝33aを形成して、背負ったときの通気性、フィット性を確保する構成とした。溝14a、33aは溝形状に限らずその形状は特に限定されない。背当て部14、肩当て部33が使用者に当接しない部分を有することで通気性、フィット性を確保できればよく、何らかの凹部が形成されていればよい。また、溝14a、33aを省略してもよい。
・ 上記各実施形態の本体部10では、後方壁12aの上縁を、前方壁12bの上縁より下方に形成し、側方壁12cの上縁が、後方壁12aの上縁における左右の端部と前方壁12bの上縁における左右の端部との各間を繋ぐように、上方に向かって丸みを帯びて突出する曲線状としたが、本体部10の形状はこれに限定されない。後方壁12aの上縁と前方壁12bの上縁とが同じ位置であってもよく、後方壁12aの上縁が前方壁12bの上縁より上方であってもよい。また、側方壁12cの上縁が曲線状でなくてもよい。
・ 上記各実施形態のバックパックでは、本体部10の各側壁12の上縁を開口部13としたが、側壁12の上縁以外に開口部を設けてもよい。例えば、側方壁12cにファスナー等で開閉可能な開口部を設けると、蓋部20を閉塞した状態で物を出し入れすることができる。
・ 上記各実施形態のバックパックでは、蓋部20の左右縁の内部に、蓋部20の長さ方向に延びる付勢部材25を挿入して、蓋部20が開放方向に付勢されるようにした。付勢部材25の配設位置、形状、大きさ等は特に限定されない。蓋部20の中央部分の内部に矩形板状の付勢部材を挿入してもよく、中央部分の内部に細い板状の付勢部材を挿入してもよい。或いは、蓋部20の外部に取り付けてもよい。また、付勢部材25の個数も特に限定されない。2箇所である必要はなく、1箇所であっても3箇所以上であってもよい。
・ 上記各実施形態の付勢部材25は樹脂素材としたが、蓋部20を開放方向に付勢するものであればその材質は特に限定されない。薄板状の金属素材であってもよい。また、付勢部材25を省略することもできる。
・ 上記各実施形態では、蓋部20が開放方向に付勢される構成として、蓋部20に付勢部材25を挿入する構成としたが、蓋部20が開放方向に付勢される構成はこれに限定されない。例えば、蓋部20に設けられた衝撃吸収部21の位置を調整することにより蓋部20が開放方向に付勢されるようにしてもよい。図4(a)に示すように、衝撃吸収部21は、蓋部20の他の部分より肉厚に形成されていることから、衝撃吸収部21がベルト留め具24の位置の上方近傍の位置に形成されないようにすると、蓋部20は衝撃吸収部21が形成されていない部分で開放方向に向かって曲がりやすくなる。これにより、蓋部20の係止が解除された際に、蓋部20は開放方向に移動しやすくなる。また、こうした構成は、ベルト留め具24の取付け位置を調整することによっても実現することもできる。
・ バックパックの所定箇所に防犯ブザー等を取付可能なフックを設けることもできる。
・ 上記各実施形態のバックパックでは、背面収納部15、本体収納部17で、その上部から側部にかけて延びるファスナーを取り付けて開閉可能とした。また、脇ポケット16や腰部ポケット37cは、前後方向及び下方の3方が閉じられ、上方に向かって開口した形状とした。さらに、蓋ポケット22は、蓋部20の幅方向に延びるファスナー22aを取り付けて開閉可能とした。しかし、各収納部15、17、各ポケット16、22、37cの開口方向はこれに限定されない。例えば、側方を開口させて物を出し入れするような構成としてもよい。
・ 第2実施形態のバックパックでは、肩ベルト30を構成する背面調節用ベルト37の腰当接部37aが、背面収納部15の後面が左右方向に一体に延設された形状としたが、腰当接部37aの形成位置、形状はこれに限定されない。背面収納部15の前面が左右方向に一体に延設された形状としてもよい。また、例えば図10に示すように、背面収納部15の後面から一体に延設された表面部37dと、前面から一体に延設された裏面部37eとから形成されていてもよい。この場合、例えば表面部37dと裏面部37eの下端縁同士を縫い付け、上端縁同士を縫い付けることなく上方に開口させておけば、表面部37dと裏面部37eとの間を腰部ポケットとして使用することができる。また、図10に示すように表面部37dの上端縁と裏面部37eの上端縁との間に上面部37fを縫い付け、上面部37fにファスナーで開閉可能な開口部を形成してもよい。なお、図10では、背面収納部15の形状がわかりやすいように、ベルト本体31を省略した状態を示している。
・ 第2実施形態のバックパックの腰当接部37aは、左右の背面調節用ベルト37の両方に設けられているが、一方のみであってもよい。この場合、腰当接部37aが設けられていない背面調節用ベルト37では、背面収納部15側端部から連結部37bが形成されていることになる。また、両方の腰当接部37aを省略してもよい。この場合であっても、背面調節用ベルト37が背面収納部15から延びていることにより、背面収納部15と背面調節用ベルト37とが一体連動して、背面収納部15が背中の湾曲凹部に引き寄せられ、バックパックが背中の曲面形状にフィットしやすくなる。
・ 第2実施形態のバックパックの腰部ポケット37cは、左右の腰当接部37aの両方に設けられている場合だけでなく、左右のいずれか一方に設けられていてもよい。また、腰部ポケット37cを省略することもできる。
10…本体部(収納本体)、11…底壁、12…側壁、12e…被係止部、13…開口部、14…背当て部、15…背面収納部、15a…ファスナー、15b…持ち手部分、17…本体収納部、18…収納部側調節ベルト、20…蓋部、23…係止部、24…ベルト留め具、25…付勢部材、30…肩ベルト、31…ベルト本体、32…調節用ベルト、33…肩当て部、34…肩ベルト収納部、35…補強部、36…被係止部、37…調節用ベルト、37a…腰当接部、37c…腰部ポケット(腰部収納部)、40…掛止部。

Claims (5)

  1. 上部に開口部が形成された収納本体と、
    前記開口部を開放或いは閉塞可能とする蓋体と、
    背負い用の一対の肩ベルトと、を備えたバックパックであって、
    前記収納本体の背面側の側壁には、該背面側の側壁から突出する背面収納部が設けられており、
    前記背面収納部は、バックパックを背負った状態で背中の湾曲凹部に当接する位置に設けられていることを特徴とするバックパック。
  2. 前記背面収納部の上部は、下方に行くほど前記背面側の側面からの突出量が大きい斜面状に形成され、
    前記背面収納部の下部は、上方に行くほど前記背面側の側面からの突出量が大きい斜面状に形成されている請求項1に記載のバックパック。
  3. 前記背面収納部の上部には、ファスナーによって開閉可能に構成された開口部が形成されており、
    前記ファスナー及びその持ち手部分はカバー部材によって覆われている請求項1または2に記載のバックパック。
  4. 一対の前記肩ベルトは、前記背面側の側壁の上部に接合された一対のベルト本体と、前記背面収納部の幅方向両端部のそれぞれから延びる一対の調節用ベルトとで構成され、
    一方の前記調節用ベルトは、一方の前記ベルト本体と連結され、
    他方の前記調節用ベルトは、他方の前記ベルト本体と連結されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のバックパック。
  5. 一対の前記調節用ベルトの少なくともいずれかにおける前記背面収納部側の端部には、前記肩ベルト側の端部より相対的に幅広の腰当接部が形成されており、
    前記腰当接部には、腰部収納部が設けられている請求項4に記載のバックパック。
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