JP2018127376A - 耐火物煉瓦 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
アルミナ原料を50〜70質量%、シリカ原料を20〜40質量%、鱗状黒鉛を2〜10質量%含有し、
アルミナ原料のAl2O3含有量が70質量%以上、シリカ原料のSiO2含有量が20質量%以上であり、
シリカ原料は、粒径2.8mm以下のろう石及び/又はムライトからなり、且つ粒径1mm超2.8mm以下のシリカ原料(a1)と粒径1mm以下のシリカ原料(a2)の質量比(a1)/(a2)が2:0.5〜2:5であることを特徴とする耐火物煉瓦。
[3]上記[1]又は[2]の耐火物煉瓦において、鱗状黒鉛は、100メッシュ以下の粒度を有し、且つ粒度が1000メッシュ超100メッシュ以下の鱗状黒鉛(c1)と粒度が1000メッシュ以下の鱗状黒鉛(c2)の質量比(c1)/(c2)が20:1〜20:10であることを特徴とする耐火物煉瓦。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの耐火物煉瓦において、全原料の粒度分布係数qが0.6〜1.0であることを特徴とする耐火物煉瓦。
アルミナ原料としては、バン土頁岩、ホワイトアルミナ、ブラウンアルミナなどの1種以上を用いることができる。
アルミナ原料のAl2O3含有量(純度)が70質量%未満では、スラグの侵食を抑制できず、耐溶損性が低下する。すなわち、Al2O3は融点が2000℃以上の高融点物質であり、比較的広い組成範囲のスラグに対して優れた耐溶損効果をもたらすことから、アルミナ原料のAl2O3含有量が70質量%未満ではスラグに対する耐溶損効果が適切に得られない。このためアルミナ原料のAl2O3含有量は70質量%以上とする。一方、アルミナ原料の純度が高いほど耐溶損性の向上が期待でき、好適であるが、高純度のアルミナ原料は高価となるため、Al2O3含有量が99.7質量%程度までのアルミナ原料が好適に使用できる。
シリカ原料を以上のような粒度比率に調整するには、例えば、シリカ原料を呼び径2.8mmの篩と呼び径1mmの篩で順次篩分けして、粒径1mm超2.8mm以下のシリカ原料(a1)と、粒径1mm以下のシリカ原料(a2)に分級し、それらを質量比(a1)/(a2)が2:0.5〜2:5となるように配合することで粒度調整する。
アルミナ原料は、粒径2.8mm以下であり、且つ粒径1mm超2.8mm以下の粗粒状のアルミナ原料(b1)と粒径1mm以下の細粒状のアルミナ原料(b2)の質量比(b1)/(b2)が2:1〜2:3であることが好ましい。
アルミナ原料は、その粒径を2.8mm以下とすることにより、最適な充填密度を得ることができる。
アルミナ原料を以上のような粒度比率に調整するには、例えば、アルミナ原料を呼び径2.8mmの篩と呼び径1mmの篩で順次篩分けして、粒径1mm超2.8mm以下のアルミナ原料(b1)と、粒径1mm以下のアルミナ原料(b2)に分級し、それらを質量比(b1)/(b2)が2:1〜2:3となるように配合することで粒度調整する。
鱗状黒鉛がこのような粒度比率を満足することにより、成形する際に煉瓦の緻密化が進行し過ぎないため、動弾性率の大幅な上昇を抑制でき、耐割れ性をより高めることができる。
鱗状黒鉛を以上のような粒度比率に調整するには、例えば、鱗状黒鉛を100メッシュ(150μm)の篩と1000メッシュ(13μm)の篩で順次篩分けして、1000メッシュ(13μm)超100メッシュ(150μm)以下の鱗状黒鉛(c1)と、1000メッシュ(13μm)以下の鱗状黒鉛(c2)に分級し、それらを質量比(c1)/(c2)が20:1〜20:10となるように配合することで粒度調整する。
本発明の耐火物煉瓦は、製鉄容器からの放熱量を抑制しながら、耐用性を高くすることを目的として、さらに金属粉末原料を含有(配合)することができる。金属粉末原料としては、例えば、金属Si、金属Al、金属Al−Si、Al4SiC4、B4Cなどが挙げられ、これらの1種以上を含有させることができる。金属粉末原料の含有量(配合量)は特に規定しないが、通常、1〜5質量%程度が好ましい。金属粉末原料の含有量(配合量)が1質量%未満では、金属粉末原料を配合することによる耐用性の向上効果が十分に得られず、一方、5質量%を超えると、強度が高くなりすぎるため、実機で使用した際に亀裂が発生し易くなって煉瓦が割れ易くなり、実機での使用回数が低下するおそれがある。
Andreasen式中のDは各粒度区分の最大粒径、Dmaxは全粒子の最大粒径、Wは通過質量百分率(%)を表す。最大粒径Dmaxは全粒子中の最大粒径となる2.8mmとし、通過算質量百分率Wは、原料含有量から(2)式〜(7)式を用いて求める。
下記(1)式において両辺の対数を取ると、左辺はlogW、右辺はq×log(D/Dmax)+log100となる。横軸にlog(D/Dmax)、縦軸にlogWを取り、通過質量百分率の対数logWの偏差の自乗和が最小となるような最小自乗法を用いて累乗近似曲線の傾きqを求める。
全原料の粒度分布を以上のような粒度分布係数qの範囲に調整するには、例えば、所定の原料配合で原料を調整後に、各原料のサンプルの粒度分布を求め、これから原料全体の粒度分布を求めた上で、上記(1)式から粒度分布係数qを求める。そして、例えば、qが0.6未満であった場合は、粒径1mm超2.8mm以下のアルミナ原料やシリカ原料を加えて、粒度分布係数qが0.6以上となるように調整する。
本発明の成分条件を満足するように原料を配合し、煉瓦に成形するための耐火物原料とし、これにバインダーを加えて混練し、次いで、煉瓦の形状に成形(プレス成型)した後、通常、キュアリング(乾燥)を施して製品煉瓦(不焼成煉瓦)とする。このキュアリングは還元雰囲気で行ってもよい。また、キュアリング後、さらに還元焼成(コーキング処理)を施して製品煉瓦(焼成煉瓦)としてもよい。通常、キュアリング(乾燥)は200〜230℃で18〜48時間程度行われ、還元焼成(コーキング処理)は1400〜1500℃で3〜5時間程度行われる。
本発明の耐火物煉瓦は、種々の設備や容器の耐火物として使用できるが、なかでも、製鉄所の精錬設備や溶解物(溶銑、スラグ)の搬送容器の内張り耐火物として好適であり、特に、溶銑予備処理に使用される高炉鍋用の内張り耐火物(ワーク煉瓦)として好適である。
表2にSiO2原料として使用した3種類のろう石と、2種類のムライトの組成を示す。これら5種類のSiO2原料は、各発明例、比較例の条件に合わせて粒度を調整した。
SiO2原料、Al2O3原料、鱗状黒鉛の各粒度比率、全原料の粒度分布係数qは、さきに述べたようにして調整した。
耐火物原料としてAl2O3原料、SiO2原料、炭化珪素、鱗状黒鉛、金属粉末(金属Si及び金属Al)を表3〜表10に示す割合で配合した耐火物煉瓦を、図1に示す製造プロセスで製造した。耐火物原料を混練・成型するにあたり、バインダーとして、耐火物原料に対する外掛けでフェノールレジンを3質量%、ヘキサミンを0.3質量%配合した。
耐割れ性については、30×30×100mmの試料の長手方向の動弾性率E0をJIS R1605に示された超音波パルス法に準拠して測定した後、1500℃で10分間の加熱、5分間の水冷、10分間の大気冷却を1サイクルとしたスポーリングを3サイクル繰り返し、スポーリング終了後に再度、動弾性率E3を測定し、試験前後での動弾性率の変化率E3/E0を求め、この変化率E3/E0を指標として評価し、E3/E0≧0.6を合格とした。
熱伝導率は、10(W/m/K)以下を合格とした。
なお、表3〜表10に記載の原料の粒径・粒度については、「2.8−1」(mm)が粒径2.8mm以下1mm超を、「−1」(mm)が粒径1mm以下を、「−100mesh」が粒度1000メッシュ超100メッシュ以下を、「−1000mesh」が粒度1000メッシュ以下を、「−180mesh」が粒度180メッシュ以下を、「−325mesh」が粒度325メッシュ以下を、それぞれ意味する。
Claims (5)
- アルミナ・シリカ・炭化珪素・カーボン質の耐火物からなる煉瓦において、
アルミナ原料を50〜70質量%、シリカ原料を20〜40質量%、鱗状黒鉛を2〜10質量%含有し、
アルミナ原料のAl2O3含有量が70質量%以上、シリカ原料のSiO2含有量が20質量%以上であり、
シリカ原料は、粒径2.8mm以下のろう石及び/又はムライトからなり、且つ粒径1mm超2.8mm以下のシリカ原料(a1)と粒径1mm以下のシリカ原料(a2)の質量比(a1)/(a2)が2:0.5〜2:5であることを特徴とする耐火物煉瓦。 - アルミナ原料は、粒径2.8mm以下であり、且つ粒径1mm超2.8mm以下のアルミナ原料(b1)と粒径1mm以下のアルミナ原料(b2)の質量比(b1)/(b2)が2:1〜2:3であることを特徴とする請求項1に記載の耐火物煉瓦。
- 鱗状黒鉛は、100メッシュ以下の粒度を有し、且つ粒度が1000メッシュ超100メッシュ以下の鱗状黒鉛(c1)と粒度が1000メッシュ以下の鱗状黒鉛(c2)の質量比(c1)/(c2)が20:1〜20:10であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐火物煉瓦。
- さらに、金属粉末原料を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐火物煉瓦。
- 全原料の粒度分布係数qが0.6〜1.0であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐火物煉瓦。
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