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JP2017219493A - 水分計 - Google Patents

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JP2017219493A JP2016115829A JP2016115829A JP2017219493A JP 2017219493 A JP2017219493 A JP 2017219493A JP 2016115829 A JP2016115829 A JP 2016115829A JP 2016115829 A JP2016115829 A JP 2016115829A JP 2017219493 A JP2017219493 A JP 2017219493A
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Abstract

【課題】液体貨物の物性を迅速かつ簡便に、その場での測定を可能にする。【解決手段】一の実施の形態に係る水分計は、液体貨物に含有される水分量を測定するための水分計であって、測定モジュールと、前記液体貨物の水分量を算出する演算部を備えるデータ処理ユニットと、前記測定モジュールと前記データ処理ユニットとを接続するコードとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水分計に関する。
石油製品等の液体貨物は、通常、貯蔵タンクに貯蔵して運搬又は保管がされる。その際、石油製品の多くは水と混和しない性質を有しており、その貯蔵される石油製品の品質を管理する上で、その水分含有量や温度、粘度等の各種物性を正確に把握することが極めて重要である。
しかし従来は、液体貨物の物性を把握するには、貯蔵タンク上部に設置されたサンプル採取口よりサンプルを採取し、貯蔵タンクとは別の場所にある分析室に持ち帰って測定を行う必要があった。このような測定方法は、作業時間、作業効率、コストの面で大きな負担となっていた。また、サンプルを採取した後、サンプルを分析室に運搬する間にサンプルの物性が貯蔵タンクの内部での液体貨物の状態とは変わってしまうことが避けられない。このため、貯蔵タンク内の液体貨物の状態を正確に把握することが困難であった。
また、特許文献1には、貯蔵タンクの配管等に据え付けられた据え置き型の水分計により測定を行う技術が開示されている。しかし、この装置では、貯蔵タンクの特定の一部の位置における液体貨物の状態を測定できるに止まり、貯蔵タンク内の任意の位置の水分量を測定したり、貯蔵タンク内の液体貨物における水分量の分布状態を把握したりすることは困難であった。
特開2012−215454号公報
そこで、本発明は、液体貨物の物性を迅速かつ簡便に、その場で正確に測定可能にする水分計を提供することを目的とする。
一の実施の形態に係る水分計は、液体貨物に含有される水分量を測定するための水分計であって、測定モジュールと、前記液体貨物の水分量を算出する演算部を備えるデータ処理ユニットと、前記測定モジュールと前記データ処理ユニットとを接続するコードとを備えたことを特徴とする。
一の実施の形態に係る水分計によると、測定モジュールにコードを設け、可搬式の水分計としたことで、液体貨物の貯蔵タンクそれぞれに測定モジュールを設置することなく、貯蔵タンクごとに測定モジュールを持ち込んで物性値の測定を行うことができるので、設置に要するコストを大幅に削減することができる。また、測定モジュールを可搬式としたことで、様々な位置において水分量の測定が可能となり、水分量の分布を把握することも可能となる。
さらに、他の実施の形態に係る水分計によると、測定モジュールに深度センサ、温度センサ、粘度センサ、電気伝導度センサを設けることで、様々な物性を同時に測定することができ、作業時間の短縮が可能となる。
第1の実施の形態に係る可搬式水分計1の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態に係る可搬式水分計1の使用例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る測定モジュール100の構成を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る測定モジュール100の構成を示す矢視図である。 第2の実施の形態に係る測定モジュール100の構成を示す図である。 第3の実施の形態に係る測定モジュール100の構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1及び図2を参照して、第1の実施形態に係る可搬式水分計1について説明する。
図1は、本実施の形態に係る可搬式水分計1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、可搬式水分計1は、測定モジュール100、コード200、データ処理ユニット300、スイッチ400及び増幅部500を備える。
測定モジュール100は、後述するように測定対象となる液体の水分量を測定する測定部を備えている。この測定モジュール100が測定対象となる液体の中にコード200と繋がれた状態で投入されることにより、当該液体の水分量が測定される。本実施の形態の可搬式水分計1の測定対象としては、例えば軽油、重油、原油、石油、作動油、潤滑油、タービン油、絶縁油、トルエン、炭化水素、植物油、鉱物油等、様々な液体が挙げられる。
この可搬式水分計1は、任意の位置に運搬可能とされており、測定モジュール100は、コード200により懸架可能に構成されている。コード200を送り出すことにより、貯蔵タンクTの任意の位置に送り込むことができる。このような可搬性のため、船舶や航空機等に搭載される貯蔵タンクや、製油所、各種工場のタンクなど、あらゆる場所に貯蔵される液体貨物について1つの装置で測定を行うことが可能となる。また、コード200を送り込むことにより、1つの貯蔵タンクTにおいて複数箇所の測定を容易に行うことができる。また、測定対象の液体を、その一部をサンプリングして貯蔵タンクT外に取り出して別の場所に移送することなく、その場で測定することができるので、液体の状態をより正確に測定することができる。
コード200は、その内部に給電用及び信号送受信用の電気配線を有し、それら電気配線の周囲を絶縁物で覆った構造を有しており、測定モジュール100とデータ処理ユニット300とを増幅部500を介して電気的に接続する。また、コード200は、測定モジュール100を測定対象となる液体内に投入する際に、測定モジュール100とデータ処理ユニット300とを物理的に接続する接続部としての働きも有する。そのため、コード200は、測定モジュール100を懸架した場合に、その重量に耐え得る程度の物理的強度を有している。
可搬式水分計1の使用者は、測定を行う場合、このコード200を保持しつつ、測定モジュール100を液体中に投入し、液体の水分量についての測定を行う。また、測定の終了後は、このコード200をたぐり寄せることにより測定モジュール100を引き上げて、測定モジュール100を回収する。
データ処理ユニット300は、制御部301、演算部302、データロガー303及び表示部304を備える。制御部301は、測定モジュール100、及びデータ処理ユニット300の制御を司る部分であり、演算部302は、制御部301からの命令に従い、測定モジュール100からの測定信号に基づき測定に必要な各種演算を実行する部分である。制御部301は、前述のスイッチ400からの入力信号を受けて測定開始信号を測定モジュール100に出力する。制御部301及び演算部302は、一般的なCPUや各種メモリ、及び当該メモリに記憶されたソフトウエアにより実現され得る。データ処理ユニット300は、使用者により運搬可能な大きさ及び重量を有する。
データロガー303は、演算部302により演算された演算結果を、その測定時刻等の関連データと共に保持する機能を有する。データロガー303は、一般的な不揮発性メモリやハードディスクドライブにより実現され得る。
表示部304は、データロガー303の保持データその他のデータを表示する機能を有し、例えば液晶ディスプレイなどから構成され得る。
スイッチ400は、可搬式水分計1の使用者により操作され、その操作により測定モジュール100における測定動作が開始される。スイッチ400が使用者により操作されると、制御部301はそのスイッチ操作を受けて測定モジュール100に向けて測定開始信号を送信する。測定モジュール100は、増幅部500を介してこの測定開始信号を受信すると測定を開始する。
スイッチ400は、その形式は問わないが、一例として、スイッチ400はデータ処理ユニット300と一体に構成されたタッチボタンであってもよい。または、スイッチ400は、表示部304をタッチパネルにより構成した場合には、当該タッチパネルをスイッチ400として用いることもできる。又は、スイッチ400は、データ処理ユニット300とは別に構成され、使用者の足により操作可能なフットスイッチとされてもよい。フットスイッチの場合、使用者はコード200の操作で両手が塞がっていても可搬式水分計1の操作をすることができ、より高い操作性を得ることができる。
増幅部500は、測定モジュール100から出力された測定信号を所定の増幅率で増幅する機能を有する。増幅された測定信号はデータ処理ユニット300に出力され、増幅された測定信号は制御部301を介して演算部302に入力される。演算部302はこの増幅された測定信号に基づき演算処理を行い、測定値を算出する。得られた測定値はデータロガー303に出力され、データロガー303は、その測定値が得られたときの時刻等のデータと共に、その測定値をデータとして保存する。
図2は、本実施の形態に係る可搬式水分計1の使用例を示す模式図である。図2に示すように、本実施の形態に係る可搬式水分計1の使用者Uは、例えば貯蔵タンクTのサンプル採取口Hから、コード200を掴みながら測定モジュール100を貯蔵タンクTの内部に投入して、貯蔵タンクTに格納されている液体貨物の水分量の測定を行う。測定の開始を指示する場合には、スイッチ400を操作する。
また、使用者Uは、コード200を操作して測定モジュール100の到達位置(深さ)を調整し、これにより様々な深さ方向の位置において測定を実行することができる。
コード200は、貯蔵タンクT内の様々な深さ方向の位置に測定モジュール100を投入することを可能にするよう、貯蔵タンクTの深さと比べ十分な長さを与えられる。例えば、貯蔵タンクTの高さが20mである場合には、コード200は、例えば25m以上の長さを有することが好ましい。ただし、コード200の長さは特定の長さに限定されるものではなく、その用途に合わせた長さを与えられていればよい。
なお、コード200は、例えば、運搬や収納が容易になるように、リールに巻き取ったり、引き出したりすることができるように構成されることもできる。
測定モジュール100を貯蔵タンクT内で深さ方向に移動させると、測定モジュール100の内部の液体貨物も入れ替わり、その深さ位置に存する他の液体貨物と置換される。従って、同じ貯蔵タンクT内で測定を続ける場合には、貯蔵タンクTから測定モジュール100を取り出すことなく、コード200の長さを調節し、測定モジュール100の位置を変更するだけでよい。このように、使用者は、測定モジュール100を移動させながら、所望の位置ごとにスイッチ400を押すことで、複数の位置における水分量を連続的に測定し、得られた測定値をデータロガー303に記録させることができる。
当該貯蔵タンクTでの測定を終了する場合には、コード200を巻き取り、測定モジュール100を取り出す。上述のように、水分計を可搬式としたことで、可搬式水分計1をそのまま他の貯蔵タンクに持ち込み、測定を行うこともできる。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係る可搬式水分計1における測定モジュール100の構成の詳細の一例を説明する。
図3は、本実施形態に係る測定モジュール100を側面から見た場合の断面図であり、図4は、本実施の形態に係る測定モジュール100を図3のB方向から見た場合の矢視図である。
図3及び図4に示すように、測定モジュール100は、外側接地電極101及び内側接地電極102(第1電極)、内側検出電極103及び外側検出電極104(第2電極)、接地クロス電極105、検出クロス電極106、電極振れ止め107、接地部材108、絶縁部材109及びスペーサ110を備える。
図3及び図4に示すように、外側接地電極101は、Z方向に沿った中心軸を有する中空円筒状に形成される。外側接地電極101を構成する円筒状の電極は、Z方向における両端に開口部を有し、当該開口部から液体貨物が流出入可能に構成される。外側接地電極101は、例えば、XY平面に沿った断面の直径が約80mmに形成される。これはあくまで一例であり、測定モジュール100が貯蔵タンクTのサンプル採取口Hから投入可能であり、且つ上述の開口部から液体貨物が流出入可能な大きさであればよい。
また、外側接地電極101は、その下端部において、例えば接地クロス電極105によって内側接地電極102と接続されている。接地クロス電極105はX方向、Y方向にそれぞれ長手方向を有し、各々の中心部において交差する。外側接地電極101は、図3及び図4に示すように、その下端部に設けられた接地クロス電極105を介して、Z方向に延びる内側接地電極102と電気的に接続される。なお、接地クロス電極105は、外側接地電極101と内側接地電極102とを接続するよう構成されていればよく、数や向き、形状は図示するものに限定されない。
内側接地電極102は、Z方向に沿った中心軸を有し、且つ外側接地電極101と中心軸を略同一とする円筒状に形成される。内側接地電極102は、Z方向における両端に開口部を有すると共に、外側検出電極104との間に円筒状の空間を有する。測定モジュール100が液体貨物中に投入されると、この円筒状の空間及び開口部に液体貨物が流入する。これにより、液体貨物の水分量が測定可能な状態が得られる。
内側検出電極103及び外側検出電極104は、外側接地電極101の内部において、Z方向に長手方向を有する円筒状に形成される。内側検出電極103は、外側検出電極104の上端部に設けられた検出クロス電極106を介して外側検出電極104と電気的に接続される。
外側検出電極104は、外側接地電極101と内側接地電極102との間の位置において、内側接地電極102の側面と対向するように形成され、Z方向に長手方向を有し、外側接地電極101と略同一の中心軸を有する円筒状に形成される。外側検出電極104は、Z方向における両端に開口部を有し、当該開口部から液体貨物が流出入可能に構成される。
このように、内側接地電極102と外側検出電極104とは、円筒状の空隙を介して同心円状に対向するように配置され、コンデンサを構成している。同様に、外側接地電極101と外側検出電極104とは、円筒状の空隙を介して同心円状に対向するように配置され、コンデンサを構成している。内側接地電極102は接地クロス電極105、外側接地電極101に接続されて接地電位(0V)を与えられる。一方、外側検出電極104は、検出クロス電極106及び内側検出電極103に電気的に接続され、制御部301から電源を供給し増幅部500により所定の交流電圧が供給される。
なお、外側検出電極104と接地クロス電極105はそれらの間に空隙を介して配置され、互いに電気的に絶縁されている。同様に、内側接地電極102と検出クロス電極106はそれらの間に空隙を介して配置され、互いに電気的に絶縁されている。
なお、電極101〜104、接地クロス電極105、検出クロス電極106の形状、配置、大きさ等は図示するものに限定されず、任意に変更可能である。例えば、内側接地電極102、内側検出電極103、外側検出電極104の中心軸は、外側接地電極101の中心軸と異なっていてもよい。すなわち、これらの円筒状の電極101〜104の中心軸は、全て同じでもよいし、全て異なっていてもよい。
また、接地電極101,102や外側検出電極104の形状は、図3及び図4の例では円筒形状であるが、これは一例であり、2つの電極が所定の静電容量を有すれば、電極の形状は不問である。また、接地電極及び検出電極は、互いに対向するように設けられていれば、それらの数も任意に変更可能であり、例えば、内側接地電極102の内側に、検出クロス電極106と接続される他の検出電極を設けることもできる。
このように、本実施の形態に係る測定モジュール100は、Z方向に長手方向を有する円筒状の電極101〜104により構成されている。これにより、測定モジュール100は全体として縦型となっており、内側接地電極102及び外側接地電極101と外側検出電極104とによりコンデンサが形成される。このような構造により、測定モジュール100を貯蔵タンクTに投入するだけで内部が液体貨物により満たされ、測定モジュール100を移動させるだけで内部の液体貨物を置換させることができるため、液体貨物の水分量に関して連続的な測定が可能となり、より簡便且つ迅速に液体貨物の水分量をその場で測定することができる。また、測定モジュール100を縦型とすることで、貯蔵タンクTの底部に位置する堆積スラッジ等の高粘度層にも侵入させやすくなる。
また、図3に示すように、内側検出電極103の周囲には、絶縁部材109を介して接地部材108が備えられる。接地部材108は、導電体からなるスペーサ110を備え、スペーサ110の一端部が接地部材108にねじ止め固定される。外側接地電極101は、スペーサ110の他端部において、ねじ等により固定される。これにより、外側接地電極101と接地部材108とが電気的に接続される。
絶縁部材109は、内側検出電極103と接地部材108との間に設けられ、これにより、内側検出電極103と接地部材108とが電気的に絶縁される。図4に示すように、スペーサ110は、外側接地電極101の周囲において略120度の角度毎に3つ設けられているが、その数や位置、大きさは任意に変更可能である。
また、図3に示すように、外側接地電極101と外側検出電極104との間に、絶縁体からなる電極振れ止め107が備えられている。これにより、振動等の衝撃によって外側接地電極101と外側検出電極104とが接触することを防止している。図4に示すように、電極振れ止め107は、スペーサ110と同様に略120度の角度毎に3つ設けられているが、その数や位置、大きさは任意に変更可能である。電極振れ止め107は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の絶縁材料により構成され得る。
次に、このような構造を有する可搬式水分計1の動作を説明する。
上述のように、スイッチ400が使用者Uにより操作されると、制御部301は、増幅部500を介して、測定モジュール100の外側接地電極101及び内側接地電極102と、内側検出電極103及び外側検出電極104との間に所定の周波数を有する交流電圧を印加する。電圧が印加されると、クロス電極105、106を介して内側接地電極102及び外側接地電極101と、外側検出電極104及び内側検出電極103に電流が流れる。この電流の大きさが特定されることにより、内側接地電極102と外側検出電極104、及び外側接地電極101と外側検出電極104により構成されるコンデンサの静電容量が算出され、更には両電極間に存在する液体貨物の比誘電率が算出される。この比誘電率が、演算部302において、内側接地電極102及び外側接地電極101と、外側検出電極104及び内側検出電極103との間に存在する液体貨物の水分量に換算される。内側接地電極102及び外側接地電極101と、外側検出電極104及び内側検出電極103との間の電流は、増幅部500により増幅され、その増幅された測定信号として演算部302に送信される。
演算部302により水分量が得られると、演算部302は、水分量のデータを表示部304に送信し、表示部304は当該水分量を表示する。
なお、電極間の静電容量は、接地電極102及び101と検出電極104及び103の間に存在する液体貨物が入れ替わることで変化する。演算部302は、スイッチ400のスイッチ動作のたびに測定動作を実行する。使用者Uは、測定モジュール100を任意の位置に移動させた後、スイッチ400により測定開始指示を行う。これを繰り返すことにより、様々な深さ位置での液体貨物の水分量を測定し、データロガー303に記録することができる。
一般に、コンデンサにおいて、導電体間に位置する物質の比誘電率が高いほど、コンデンサの静電容量は大きくなる。従って、本実施の形態に係る可搬式水分計1においては、検出電極104及び103と接地電極102及び101との間に流入した液体貨物の誘電率が高いほど、これらの電極の静電容量が大きくなる。石油製品等の液体貨物の比誘電率は、例えば軽油は約1.8、重油は約3.0、原油は約2.428、石油は約2.0〜2.2、トルエンは約2.3、鉱物油は約2.0〜2.5であり、水の比誘電率は約80であるため、測定される液体貨物の比誘電率が高いほど、液体貨物に混入している水分量が多いこととなる。
このように、本実施の形態に係る可搬式水分計1は、接地電極102及び101,検出電極104及び103間に位置する液体貨物の比誘電率を測定することで液体貨物の水分量を測定する方式を採用している。この方式は、電気抵抗率により水分量を測定する方式の水分計と異なり、液体貨物の含有水分が乳化状態であっても水分量を測定することができる。従って、液体貨物の状態に関わらず、液体貨物の水分量を精度よく測定することができる。
以上のように、本実施の形態に係る可搬式水分計1によれば、測定モジュール100に十分な長さのコード200を設けて可搬式としたことで、複数の貯蔵タンクTそれぞれに測定モジュール100を設置しなくとも、複数の貯蔵タンクの液体貨物の状態を測定することができるため、測定モジュール100の設置コストが削減できる。
また、測定モジュール100が縦型且つ上下端に開口部が設けられている構造を有しているため、貯蔵タンクT内で測定モジュール100を移動させるだけで測定モジュール100の内部の液体貨物が入れ替わる。このため、測定モジュール100の位置を貯蔵タンクT内で変更しながら、様々な深さにおける液体貨物の状態を、連続的にその場で測定することができる。
また、測定位置ごとに測定モジュール100を取り出してサンプリングされた液体を分析室に持ち帰って測定を行う必要がなくなり、迅速かつ簡便に、より真値に近い水分量を得ることができる。また、測定モジュール100を縦型としたことにより、貯蔵タンクT等の底部など、スラッジが堆積しているような高粘度層においても、測定モジュール100をそのスラッジの中に潜り込ませることができる。さらに、その場での測定が可能となったことで、従来の据え置き型の水分計では測定できなかった水分量の分布を把握することができるようになる。
また、液体貨物の水分量の記録をスイッチ400の操作によりワンタッチで行うことができるので、使用者は、水分量をノート等に記載したり、パソコンに打ち込んだりすることなく、容易に水分量を記録することができる。
[第2の実施形態]
次に、図5を参照して第2の実施の形態に係る可搬式水分計1について説明する。本実施の形態に係る可搬式水分計1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。第2の実施の形態に係る可搬式水分計1は、図5に示すように、測定モジュール100が、深度センサ11をさらに備える。
深度センサ11は、例えば圧力センサにより構成することができ、検出された圧力に基づき、貯蔵タンクTにおける液体貨物内での測定モジュール100の深度を検出することができる。この検出された深度のデータは、測定された液体貨物の水分量と関連付けてデータロガー303に記録することができる。
[第3の実施形態]
次に、図6を参照して第3の実施の形態に係る可搬式水分計1について説明する。第3の本実施の形態に係る可搬式水分計1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。第3の実施の形態に係る可搬式水分計1は、図6に示すように、測定モジュール100が、深度センサ11に加え、温度センサ12、粘度センサ13、電気伝導度センサ14をさらに備える。
図示は省略しているが、各センサ12〜14は、コード200を介してデータ処理ユニット300の演算部302に接続されることで、演算部302は、これらのセンサ12〜14により測定された物性値により、水分量を補正することができる。水の比誘電率は、その温度により大きく変化するため、例えば、演算部302は、温度センサ12により測定された液体貨物の温度に応じて比誘電率を補正するよう構成されることも可能である。
また、各センサ12〜14は、データロガー303に接続されることにより、液体貨物の水分量に加え、測定位置の温度、粘度、電気伝導度等の値を一度に記録することができる。さらに、これらのセンサ11〜14により測定される物性値を表示部304に表示させることも可能である。
なお、測定モジュール100は、深度センサ11、温度センサ12、粘度センサ13、電気伝導度センサ14のすべてを備えていてもよいし、いずれか1以上を備えていてもよい。なお、これらのセンサ11〜14は例として提示したものであり、他の物性を測定するための他のセンサが備えられていてもよい。また、図6において、各センサ11〜14は模式的に図示したに過ぎず、これらの配置は適宜変更することができる。
このように、一つの測定モジュール100に複数のセンサを設けることで、使用者は、液体貨物の様々な物性を同時に測定することができる。これにより、所望の物性値ごとに測定機器を持ち込む必要がなくなり、測定位置ごとに深度や温度を計測する必要がなくなるので、作業効率を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 可搬式水分計
100 測定モジュール
200 コード
300 データ処理ユニット
301 制御部
302 演算部
303 データロガー
304 表示部
400 スイッチ
500 増幅部

Claims (10)

  1. 液体貨物に含有される水分量を測定するための水分計であって、
    測定モジュールと、
    前記液体貨物の水分量を算出する演算部を備えるデータ処理ユニットと、
    前記測定モジュールと前記データ処理ユニットとを電気的に接続するコードと
    を備えたことを特徴とする水分計。
  2. 前記測定モジュールは、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極とを備え、
    前記演算部は、前記第1電極及び前記第2電極間の静電容量から前記液体貨物の比誘電率を求め、得られた比誘電率の値を前記液体貨物の水分量に換算する
    ことを特徴とする請求項1記載の水分計。
  3. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記液体貨物の深さ方向に長手方向を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の水分計。
  4. 前記第1電極及び前記第2電極は、筒状である
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の水分計。
  5. 前記第1電極及び前記第2電極は、各々の下端部に開口部を有する
    ことを特徴とする請求項4記載の水分計。
  6. 前記測定モジュールに測定開始を指示するスイッチをさらに備える
    請求項1乃至5いずれか1項記載の水分計。
  7. 前記スイッチは、フットスイッチである
    ことを特徴とする請求項6記載の水分計。
  8. 前記測定モジュールは、
    深度センサを更に備える、請求項1乃至7いずれか1項に記載の水分計。
  9. 前記測定モジュールは、温度センサ、粘度センサ、電気伝導度センサのいずれか1以上をさらに備える
    請求項1乃至8いずれか1項記載の水分計。
  10. 前記演算部は、
    前記温度センサ、前記粘度センサ又は前記電気伝導度センサにより得られた物性値を基に、前記水分量を補正する
    ことを特徴とする請求項9記載の水分計。
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