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JP2016215863A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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JP2016215863A JP2015103719A JP2015103719A JP2016215863A JP 2016215863 A JP2016215863 A JP 2016215863A JP 2015103719 A JP2015103719 A JP 2015103719A JP 2015103719 A JP2015103719 A JP 2015103719A JP 2016215863 A JP2016215863 A JP 2016215863A
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仁己 杉本
Hitoshi Sugimoto
仁己 杉本
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

【課題】サーモスタット弁の開固定故障の診断を実行する機会が十分に確保されたハイブリッド車両を提供する。【解決手段】ハイブリッド車両は、ラジエータ循環通路150と、バイパス通路160と、冷却水を循環させるためのポンプ130と、ラジエータ循環通路150とバイパス通路160とに接続されるサーモスタット弁170と、モータおよびエンジン10を制御する制御装置80とを備える。制御装置80は、エンジン10を停止した状態で走行するモータ走行中に冷却水路125の冷却水の温度がしきい値温度よりも低下した場合にエンジン10を停止状態から運転状態に移行させる。制御装置80は、エンジン10が停止状態から運転状態に移行する際に、サーモスタット弁170の開固定故障の有無を診断する診断処理を実行し、診断処理の頻度が所定の頻度よりも少ない場合には、しきい値温度を上昇させる。【選択図】図2

Description

この発明は、ハイブリッド車両に関し、特に、内燃機関の冷却装置に設けられたサーモスタット弁の診断を実行する制御装置を搭載したハイブリッド車両に関する。
特開2003−176720号公報(特許文献1)には、エンジン始動時の冷却水の温度上昇をエンジンの運転状態から推定し、実際に温度センサで検出したエンジン水温と推定した冷却水の温度とを比較することによってサーモスタット弁の開固定故障の有無を診断することが開示されている。
特開2003−176720号公報
サーモスタット弁の開固定故障の有無の診断は、エンジンの冷間始動時(エンジン水温がサーモスタット弁の開弁温度よりも十分に冷えた状態でのエンジン始動時)でのみ可能である。
しかし、ハイブリッド自動車や外部から車載電池に充電が可能なプラグインハイブリッド自動車では、エンジンの駆動頻度が極端に少なくなるケースが考えられる。そのような場合、サーモスタット弁の開固定故障の診断を必要な頻度で実施できない可能性がある。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、サーモスタット弁の開固定故障の診断を実行する機会が十分に確保されたハイブリッド車両を提供することである。
この発明は、要約すると、モータと、内燃機関と、内燃機関の内部に形成された冷却水路と、冷却水路から排出された冷却水をラジエータを経由させて冷却水路に戻すためのラジエータ循環通路と、冷却水路から排出された冷却水をラジエータを経由させることなく冷却水路に戻すためのバイパス通路と、冷却水路内の冷却水を循環させるためのポンプと、ラジエータ循環通路とバイパス通路とに接続されるサーモスタット弁と、モータおよび内燃機関を制御する制御装置とを備える。制御装置は、内燃機関を停止した状態でモータを使用して走行するモータ走行中に冷却水路の冷却水の温度がしきい値温度よりも低下した場合に内燃機関を停止状態から運転状態に移行させ、制御装置は、内燃機関が停止状態から運転状態に移行する際に、サーモスタット弁の開固定故障の有無を診断する診断処理を実行し、診断処理の頻度が所定の頻度よりも少ない場合には、しきい値温度を上昇させる。
本発明によれば、サーモスタット弁の開固定故障の有無を診断する診断処理の頻度が所定の頻度よりも少ない場合には、内燃機関を始動させる冷却水温度の判定しきい値温度を上昇させる。このため、必要な頻度でサーモスタット弁の開固定故障の有無を診断することができる。
本発明が適用されるハイブリッド車両1の構成を示すブロック図である。 ハイブリッド車両のエンジンを冷却する冷却系の構成を示した図である。 サーモスタット弁が正常動作した場合の検出水温ECTおよびRCTの挙動の一例を示した波形図である。 サーモスタット弁の異常判定を行なう処理を説明するためのフローチャート(初回時)である。 サーモスタット弁の異常判定を行なう処理を説明するためのフローチャート(2回め以降)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[基本構成の説明]
図1は、本発明が適用されるハイブリッド車両1の構成を示すブロック図である。図1を参照して、ハイブリッド車両1は、エンジン10と、モータジェネレータ20,30と、動力分割機構40と、リダクション機構58と、駆動輪62と、パワーコントロールユニット(PCU)60と、バッテリ70と、電圧センサ71と、電流センサ72と、制御装置80とを含む。
このハイブリッド車両1は、シリーズ・パラレル型のハイブリッド車両であり、エンジン10およびモータジェネレータ30の少なくとも一方を駆動源として走行可能に構成される。
エンジン10とモータジェネレータ20とモータジェネレータ30とは、動力分割機構40を介して相互に連結されている。動力分割機構40に連結されるモータジェネレータ30の回転軸16には、リダクション機構58が接続される。回転軸16は、リダクション機構58を介して、駆動輪62と連結されるとともに、動力分割機構40を介して、エンジン10のクランクシャフトに連結される。
動力分割機構40は、エンジン10の駆動力を、モータジェネレータ20と回転軸16とに分割することができる。モータジェネレータ20は、動力分割機構40を介してエンジン10のクランクシャフトを回転させることにより、エンジン10を始動するスタータとして機能することができる。
モータジェネレータ20および30は、いずれも発電機としても電動機としても作動しうる周知の同期発電電動機である。モータジェネレータ20および30は、PCU60に接続され、PCU60は、バッテリ70に接続される。
制御装置80は、PCU60に接続され、モータジェネレータ20および30の駆動を制御する。また、制御装置80は、エンジン10に接続され、エンジン10の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するとともに、入力した信号に応じて燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御を行なう。
図2は、ハイブリッド車両のエンジンを冷却する冷却系の構成を示した図である。図2を参照して、エンジン冷却装置12は、電動ウォータポンプ(以下、「電動ポンプ」とも称する。)130と、ラジエータ140と、ラジエータ循環通路150と、バイパス通路160と、サーモスタット弁170と、エンジン側冷却水温センサ180と、ラジエータ側冷却水温センサ190と、制御装置(以下、ECU(Electronic Control Unit)とも称する。)80とを含む。
エンジン10は、冷却水によってエンジン10を冷却するためのウォータジャケット124を有する。ウォータジャケット124は、エンジン10のシリンダの周囲に形成され、冷却水を通水する冷却水路125を構成する。冷却水路125は、入口部127と、出口部126との間に設けられる。入口部127に送り込まれた冷却水は、出口部126から送出される。冷却水路125内に流れる冷却水がエンジン10と熱交換を行うことによってエンジン10が冷却される。これにより、エンジン10が燃焼に適した温度に維持される。
電動ポンプ130は、エンジン10の冷却水を循環させる。電動ポンプ130は、エンジン本体の取付側面部122に装着される。電動ポンプ130は、入口部127から冷却水路125内へ冷却水を送出する。
電動ポンプ130は、ECU80から受ける制御信号によって駆動および停止が制御される。ECU80は、電動ポンプ130から吐出される冷却水の吐出量を制御信号を用いて制御する。
出口部126は、分岐部120を構成する。分岐部120は、冷却水路125と、ラジエータ循環通路150と、バイパス通路160とに接続される。分岐部120によって、冷却水路125からの冷却水がラジエータ循環通路150への冷却水と、バイパス通路160への冷却水とに分けられる。
ラジエータ循環通路150は、エンジン10、電動ポンプ130、およびラジエータ140間に冷却水を循環させるための通路である。ラジエータ循環通路150は、配管150a,150bとラジエータ140とを含む。配管150aは、分岐部120とラジエータ140の入口部142との間に設けられる。配管150bは、ラジエータ140の出口部144とサーモスタット弁170との間に設けられる。エンジン10で暖められた冷却水は、ラジエータ140を通過することによって冷却される。
ラジエータ140は、ラジエータ140内を流れる冷却水と外気との間で熱交換を行うことによって冷却水の熱を放熱する。ラジエータ140には、冷却ファン146が設けられる。冷却ファン146は、熱交換を促進してラジエータ140内の冷却水の放熱効率を向上させるために送風を行なう。ラジエータ140で冷却された冷却水は、出口部144から送出される。
バイパス通路160は、ラジエータ140を迂回して冷却水を循環させるための通路である。バイパス通路160は、配管160a,160bと、熱機器300とを含む。配管160aは、分岐部120と熱機器300との間に設けられる。配管160bは、熱機器300とサーモスタット弁170との間に設けられる。
熱機器300は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラ128と、配管129と、排気熱回収器132と、ヒータ136と、スロットルボディ135と、EGRバルブ134とを含む。
EGRクーラ128は、冷却水によってEGRガスを冷却する。排気熱回収器132は、排気ガスの熱によって冷却水を温めることによって低温時のエンジンの始動性を高める。スロットルボディ135は、冷却水によって暖められることによって固着等の発生が防止される。
[サーモスタット弁の故障診断]
図2に示したサーモスタット弁170は、ラジエータ循環通路150を通過した冷却水と、バイパス通路160を通過した冷却水とを合流させる合流部110に配置される。合流部110は、配管150bを介してラジエータ140に接続されるとともに、配管160bに接続される。合流部110からの冷却水は、電動ポンプ130の吸込口へ戻される。
サーモスタット弁170は、冷却水の温度に応じて開閉し、ラジエータ循環通路150とバイパス通路160との両経路を通過する冷却水量の配分を調整する。サーモスタット弁170により、冷却経路における冷却水の混合比率が調整されて、エンジン冷却水路に通水される冷却水の温度がエンジン10の適温となるように保たれる。
サーモスタット弁170の弁体が閉状態であると、ラジエータ循環通路150側の冷却水は、当該弁体により流入を阻止されて、冷却水路125内を循環することができない。一方、バイパス通路160の側の冷却水は、弁体を通過して冷却水路125内を循環する。このため、バイパス通路160側から還流される冷却水のみが冷却水路125内に通水される。
そして、エンジン10が始動後、暖気運転されると冷却水路125内の冷却水が温められる。よって、バイパス通路160の配管160bからサーモスタット弁170を通過して冷却水路125内で温められた戻り冷却水がバイパス通路160方向へ還流されて、エンジン10の暖気運転が行なわれる。
サーモスタット弁170は、通過する冷却水の温度上昇に伴って、弁体を移動させる。弁体の移動に伴ってサーモスタット弁170が開放されるとラジエータ循環通路150側から循環される冷却水は、サーモスタット弁170を通過して、バイパス通路160から還流される戻り冷却水と混合される。
このようにラジエータ循環通路150側から流入するラジエータ140により冷却された比較的温度の低い冷却水は、バイパス通路160から還流される戻り冷却水と混合される際、サーモスタット弁170の弁体の開閉状態により混合比率が制御されて、エンジン10のウォータジャケット124内の冷却水路125に供給される冷却水の温度が適正な水温となるように調整される。
一方、サーモスタット弁170が故障していると、通過する冷却水の温度が上昇しても、弁体が開かない閉故障や、通過する冷却水の温度が下がっても弁体が閉じない開故障など異常が生じる。このような故障を発生している状態では、エンジン10の冷却水路125に適正水温の冷却水が供給できず、エンジン10の動作効率を低下させてしまう。このため、サーモスタット弁170が正常に機能しているか否かの故障診断を継続的に行ない、故障を早期に見つけることが好ましい。
本実施の形態においては、ECU80は、エンジン側冷却水温センサ180から受ける検出水温ECTと、ラジエータ側冷却水温センサ190から受ける検出水温RCTとに基づいてサーモスタット弁170の故障診断を行なう。
エンジン側冷却水温センサ180は、分岐部120に設けられる。エンジン側冷却水温センサ180は、出口部126から送出される冷却水の温度を検出し、検出水温ECTをECU80へ出力する。なお、エンジン側冷却水温センサ180は、冷却水が常時循環している経路に設けられていればよく、たとえば、冷却水路125に設けられてもよい。
ラジエータ側冷却水温センサ190は、配管150aに設けられる。ラジエータ側冷却水温センサ190は、ラジエータ循環通路150に流れる冷却水の温度を検出し、検出水温RCTをECU80へ出力する。なお、ラジエータ側冷却水温センサ190は、ラジエータ循環通路150に設けられていればよく、たとえば、配管150bに設けられてもよい。
サーモスタット弁170が本来開かない水温において、検出水温ECTと、検出水温RCTとの温度差が小さいときには、サーモスタット弁170が開いているものとしてサーモスタット弁170を開故障と判断することができる。
なお、ラジエータ側冷却水温センサ190が設けられていない構成でも、サーモスタット弁170の開固定故障を診断することは可能である。たとえば、エンジンの発熱量(エンジン回転速度×エンジン負荷(または吸入空気量)に基づいて計算する)と放熱量(エンジンが燃料カット状態であること、および車速に基づいて計算する)に応じて温度上昇を加減算して推定した温度と、エンジン側冷却水温センサ180で検出した検出水温ECTとを比較し、サーモスタット弁170が本来開かない水温において、検出水温ECTが推定温度よりも低ければ、サーモスタット弁170を開故障と判断することができる。
図3は、サーモスタット弁が正常動作した場合の検出水温ECTおよびRCTの挙動の一例を示した波形図である。
図3を参照して、まず時刻t1において、エンジン10が初回に始動される。このとき、冷却水の温度は40℃以下であり、サーモスタット弁170の開弁温度(約82℃)より低い。したがって、サーモスタット弁170は閉じている。エンジン10における発熱によって、検出水温ECTは時刻t1〜時刻t3まで上昇する。冷却水はラジエータには循環されないので、時刻t1〜t2では、検出水温RCTは上昇しない。
時刻t2において、エンジン10の熱が熱伝導によってラジエータ側冷却水温センサ190に伝わると、時刻t2〜t3の間検出水温RCTも検出水温ECTに遅れて上昇する。
時刻t2〜t3においては、検出水温ECTと検出水温RCTとの間には所定の温度差が生じている。したがって、この温度差を検出することによって、サーモスタット弁170が開固定故障であるか否かを判断することができる。つまり、時刻t2〜t3においてサーモスタット弁170が開固定故障であるか否かを判断する機会が得られる。
時刻t3において、検出水温ECTが75℃を超えてサーモスタット弁170の開弁温度(約82℃)に到達すると、サーモスタット弁170は閉状態から開状態に変化する。すると、ラジエータ140に冷却水が循環するようになり、検出水温RCTは検出水温ECTとほぼ等しくなる。
時刻t3〜t4では、ラジエータ140によって放熱が行なわれる結果、冷却水の温度上昇は停止し、定常状態でエンジン10が運転される。
時刻t4においては、ハイブリッド車両が暖機を完了した、車速が低下した、などのエンジン停止条件が成立することによって、エンジン10の運転が停止される。これに伴い、時刻t4〜t5においては、エンジン10の運転が停止した状態でモータジェネレータ20の駆動力のみによるモータ走行が実行された結果、エンジン冷却系の熱は放熱され検出水温ECTおよびRCTの温度は共に低下する。
ここで制御装置80は、モータ走行中に冷却水路の冷却水の温度(検出水温ECT)がしきい値温度Tthよりも低下した場合にエンジン10を停止状態から運転状態に移行させるようにエンジン制御を実行している。当初は、しきい値温度Tthは40℃に設定されている。
しかし、制御装置80がサーモスタット弁170が開固定故障であるか否かを診断する機会が不足であると判断した場合には、制御装置80は、しきい値温度Tthを50℃に設定する。たとえば、制御装置80は、開固定故障の有無を5回診断するまでは診断機会が不足であると判断したり、1時間に1回の頻度以上で開固定故障の有無を診断していなければ診断機会が不足であると判断する。
診断機会が不足であると判断された結果、時刻t4〜t5では、しきい値温度Tthが50℃に設定されている。そのため、時刻t5において検出水温ECTが50℃に低下すると、エンジン10が始動され、エンジン10が発熱するようになる。その結果、時刻t5〜t6において検出水温ECTは再び上昇する。また時刻t5から少し遅れて検出水温RCTも上昇を開始する。この温度上昇時に、再びサーモスタット弁170の診断機会を得ることができる。
時刻t6において、検出水温ECTが75℃を超えてサーモスタット弁170の開弁温度(約82℃)に到達すると、サーモスタット弁170は閉状態から開状態に変化する。すると、ラジエータ140に冷却水が循環するようになり、検出水温RCTは検出水温ECTとほぼ等しくなる。
時刻t6〜t7では、ラジエータ140によって放熱が行なわれる結果、冷却水の温度上昇は停止し、定常状態でエンジン10が運転される。
時刻t7においては、ハイブリッド車両が暖機を完了した、車速が低下した、などのエンジン停止条件が成立することによって、エンジン10の運転が停止される。これに伴い、時刻t7〜t8においては、エンジン10の運転が停止した状態でモータジェネレータ20の駆動力のみによるモータ走行が実行された結果、エンジン冷却系の熱は放熱され検出水温ECTおよびRCTの温度は共に低下する。
ここで、時刻t7〜t8においては、制御装置80がサーモスタット弁170が開固定故障であるか否かを診断する機会が不足していないと判断しているので、制御装置80は、しきい値温度Tthを40℃に設定している。たとえば、制御装置80は、開固定故障の有無を5回診断済みであれば診断機会が不足していないと判断したり、1時間に1回の頻度以上で開固定故障の有無を診断していた場合に診断機会が不足していないと判断する。
したがって、時刻t8まで検出水温ECTが低下を継続し、検出水温ECTが40℃まで低下してからエンジン10が再始動される。これにより、エンジン10の始動の頻度が少なくなり、モータ走行を活用した燃費の低減を図ることができる。
図4は、サーモスタット弁の異常判定を行なう処理を説明するためのフローチャート(初回時)である。図5は、サーモスタット弁の異常判定を行なう処理を説明するためのフローチャート(2回め以降)である。これらのフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに呼び出されて実行される。
図4を参照して、まずステップS1において制御装置80は、冷間始動時の診断条件が成立するか否かを判断する。一例を示すと、車両起動時(Ready−ON時)の冷却水温(ECTまたはRCT)および外気温が−10℃〜50℃の範囲内であり、かつ、当該トリップにおいてサーモスタット弁170の故障検出履歴が無い場合に、冷間始動時の診断条件が成立すると判断される。
ステップS1において診断条件が成立しない場合(S1でNO)、ステップS7に処理が進められる。ステップS1において診断条件が成立した場合(S1でYES)、ステップS2に処理が進められる。
ステップS2では、エンジン推定水温の計算が実行される。ここで、エンジン推定水温としては、以下の(A)と(B)の2通りの手法で算出した水温値のいずれか一方を用いることができる。
(A) エンジンの発熱量(エンジン回転速度×エンジン負荷(または吸入空気量))に応じた値を加算、エンジンからの放熱量(エンジンが燃料カット状態であること、および車速で決定される)に応じた値を減算して、計算される水温(サーモスタット弁170が全開固定故障の場合には、ECTが本来よりも低い温度となるので、この水温がECTよりも早く所定水温(たとえば75℃)に到達するため。)
(B)ラジエータ側水温センサの検出水温RCTに所定値(たとえば5℃)を加算した水温(サーモスタット弁170が全開固定故障の場合には、ECT≒RCTとなるので、この水温(RCT+5℃)がECTよりも早く所定水温(たとえば75℃)に到達するため。)
続いて、ステップS3において、エンジン水温(検出水温ECT)が所定温度T1(たとえば75℃)以上であるか否かが判断される。ステップS3において、エンジン水温≧T1が成立した場合(S3でYES)ステップS4に処理が進められ、成立しない場合(S3でNO)ステップS5に処理が進められる。
ステップS5では、ステップS2で計算したエンジン推定水温が所定温度T1以上であるか否かが判断される。ステップS5において、エンジン推定水温≧T1が成立した場合(S5でYES)ステップS6に処理が進められ、成立しない場合(S5でNO)ステップS7に処理が進められる。
ステップS6に処理が進められた場合には、検出水温ECTよりもステップS2で計算した推定温度の方が早く所定温度T1以上となった場合である。このような場合は、上記(A),(B)のいずれの場合でも、サーモスタット弁170が開固定故障となっていると判断できる。ステップS6では、サーモスタット弁170が開固定故障となっているという履歴が記憶され、たとえばユーザに警告ランプなどで報知される。
一方、ステップS3からステップS4に処理が進められた場合、制御装置80は、当該トリップでエンジン水温(検出水温ECT)が所定温度T1以上となったことを示す水温上昇履歴フラグFをOFFからONに設定変更する。そして、ステップS7では、処理がメインルーチンに戻される。
続いて図5の処理においては、ステップS11において、水温上昇履歴フラグFが参照され、F=ONであるか否かが判断される。F=ONである場合には(S11でYES)、ステップS12に処理が進められ、F=OFFである場合には(S11でNO)、ステップS18に処理が進められる。
ステップS12では、エンジン水温(検出水温ECT)が所定温度T2(ただしT2<T1)より低いか否かが判断される。エンジン水温<T2が成立した場合(S12でYES)ステップS13に処理が進められ、エンジン水温<T2が成立しない場合(S12でNO)ステップS18に処理が進められる。
ステップS13では、制御装置80は、エンジン強制始動水温しきい値を変更する。たとえば、図3の時刻t5で説明したように、エンジン強制始動水温しきい値を40℃から50℃に変更する。これによって、エンジン10が再始動しやすくなるので、冷却水の水温が上昇する機会を得やすくなり、サーモスタット弁170の開固定故障を診断する機会を得やすくなる。
ステップS13の処理に続いてステップS14の処理が実行される。ステップS14では、エンジン推定水温を一旦初期値(たとえば50℃)にクリアした後、再計算を開始する。再計算は、ステップS2で説明した(A),(B)のいずれかの方法で行なわれる。なお、(B)の方法であれば、推定水温をクリアする必要はない。
ステップS14に続いてステップS15では、エンジン水温(検出水温ECT)が所定温度T1(たとえば75℃)以上であるか否かが判断される。ステップS15において、エンジン水温≧T1が成立した場合(S15でYES)ステップS18に処理が進められ、成立しない場合(S15でNO)ステップS16に処理が進められる。
ステップS16では、ステップS14で計算したエンジン推定水温が所定温度T1以上であるか否かが判断される。ステップS16において、エンジン推定水温≧T1が成立した場合(S16でYES)ステップS17に処理が進められ、成立しない場合(S16でNO)ステップS18に処理が進められる。
ステップS17に処理が進められた場合には、検出水温ECTよりもステップS14で計算した推定温度の方が早く所定温度T1以上となった場合である。このような場合は、上記(A),(B)のいずれの場合でも、サーモスタット弁170が開固定故障となっていると判断できる。ステップS17では、サーモスタット弁170が開固定故障となっているという履歴が記憶され、たとえばユーザに警告ランプなどで報知される。
そして、ステップS18では処理はメインルーチンに戻される。
最後に、再び図1、図2を参照して本実施の形態のハイブリッド車両について総括する。ハイブリッド車両は、エンジン10の内部に形成された冷却水路125から排出された冷却水をラジエータ140を経由させて冷却水路125に戻すためのラジエータ循環通路150と、冷却水路125から排出された冷却水をラジエータ140を経由させることなく冷却水路125に戻すためのバイパス通路160と、冷却水路125内の冷却水を循環させるためのポンプ130と、ラジエータ循環通路150とバイパス通路160とに接続されるサーモスタット弁170と、モータジェネレータ30およびエンジン10を制御する制御装置80とを備える。制御装置80は、エンジン10を停止した状態でモータジェネレータ30を使用して走行するモータ走行中に冷却水路125の冷却水の温度がしきい値温度よりも低下した場合にエンジン10を停止状態から運転状態に移行させる。制御装置80は、エンジン10が停止状態から運転状態に移行する際に、サーモスタット弁170の開固定故障の有無を診断する診断処理を実行し、診断処理の頻度が所定の頻度よりも少ない場合には、しきい値温度を上昇させる。
以上説明したように、本実施の形態のハイブリッド車両は、サーモスタット弁170の故障診断が必要な頻度(または回数)で行なわれていない場合には、エンジン強制始動水温しきい値を上げることによってエンジン始動が発生しやすくしてサーモスタット弁170の故障診断の機会を得やすくする。一方で、ハイブリッド車両は、サーモスタット弁170の故障診断が必要な頻度(または回数)で行なわれている場合には、エンジン強制始動水温しきい値を下げることによってエンジン始動が発生しにくくしてモータ走行を使用可能な状態を増やし燃費向上を図ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ハイブリッド車両、10 エンジン、12 エンジン冷却装置、16 回転軸、20,30 モータジェネレータ、40 動力分割機構、58 リダクション機構、62 駆動輪、70 バッテリ、71 電圧センサ、72 電流センサ、80 制御装置、110 合流部、120 分岐部、122 取付側面部、124 ウォータジャケット、125 冷却水路、126,144 出口部、127,142 入口部、128 クーラ、129,150a,150b,160a,160b 配管、130 電動ポンプ、132 排気熱回収器、134 バルブ、135 スロットルボディ、136 ヒータ、140 ラジエータ、146 冷却ファン、150 ラジエータ循環通路、160 バイパス通路、170 サーモスタット弁、180 エンジン側冷却水温センサ、190 ラジエータ側冷却水温センサ、300 熱機器。

Claims (1)

  1. モータと、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の内部に形成された冷却水路と、
    前記冷却水路から排出された冷却水をラジエータを経由させて前記冷却水路に戻すためのラジエータ循環通路と、
    前記冷却水路から排出された冷却水を前記ラジエータを経由させることなく前記冷却水路に戻すためのバイパス通路と、
    前記冷却水路内の冷却水を循環させるためのポンプと、
    前記ラジエータ循環通路と前記バイパス通路とに接続されるサーモスタット弁と、
    前記モータおよび前記内燃機関を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記内燃機関を停止した状態で前記モータを使用して走行するモータ走行中に前記冷却水路の冷却水の温度がしきい値温度よりも低下した場合に前記内燃機関を停止状態から運転状態に移行させ、
    前記制御装置は、前記内燃機関が停止状態から運転状態に移行する際に、前記サーモスタット弁の開固定故障の有無を診断する診断処理を実行し、前記診断処理の頻度が所定の頻度よりも少ない場合には、前記しきい値温度を上昇させる、ハイブリッド車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019124198A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 株式会社ケーヒン 異常判定装置
JP2020001447A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 三菱自動車工業株式会社 車両

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