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JP6443254B2 - 診断装置 - Google Patents

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JP6443254B2
JP6443254B2 JP2015148512A JP2015148512A JP6443254B2 JP 6443254 B2 JP6443254 B2 JP 6443254B2 JP 2015148512 A JP2015148512 A JP 2015148512A JP 2015148512 A JP2015148512 A JP 2015148512A JP 6443254 B2 JP6443254 B2 JP 6443254B2
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Description

本発明は、車両のエンジンに供給する冷却水の温度を調整する温度調整弁の診断装置に関する。
車両のエンジンは、その燃焼行程において発生する多量の燃焼熱によって高温になる。このため、車両には、エンジンを適温に維持する冷却装置が搭載される。このような冷却装置としては、循環流路によってエンジンに冷却水を供給するとともに、当該エンジンから排出された冷却水(排出冷却水)をラジエータによって冷却するものが一般的となっている。
一方、エンジンの始動時においては、エンジンの燃焼効率を高めるために適当な温度まで可及的速やかにエンジンを昇温させること(暖機)が要求される。暖機中は、排出冷却水をラジエータで冷却せずにエンジンに還流することで、エンジンの温度上昇を速めることが可能となる。このため、排出冷却水をラジエータに循環させる循環流路と、排出冷却水をラジエータに循環させずにエンジンに還流させるバイパス流路と、が設けられている。循環流路には、エンジンに供給する冷却水の温度を調整するためのサーモスタットが設けられている。サーモスタットは、ラジエータから冷却水の温度に応じて開閉動作することによって、エンジンに供給する冷却水の温度を調整する温度調整弁である。エンジンの暖機や冷却を適切に行うために、サーモスタットには高い信頼性が要求される。
下記特許文献1には、サーモスタットの診断を行う車両が記載されている。具体的には、当該車両が備える制御装置は、暖機中の冷却水の温度を実測するとともに、その実測温度と閾値との関係に基づいて、サーモスタットの異常の有無を診断する。そして、当該車両は、冷却水の実測温度が低下傾向を示している場合は、誤診断を生じるおそれがあるため、サーモスタットの診断を禁止している。
特開2015−78657号公報
サーモスタットの異常はエンジン冷却に大きな影響を及ぼすため、サーモスタットの診断は暖機完了後も行うことが好ましい。上記従来技術では、冷却水の実測温度が低下傾向を示している場合にサーモスタットの診断を禁止している。エンジンの暖機が完了すると、サーモスタットの動作によって冷却水はラジエータを循環してエンジンに供給され、冷却水の温度は種々の原因に基づいて変動する。従って、単に冷却水の実測温度の変動に基づいてサーモスタットを診断しようとすると、サーモスタットの異常以外の原因によって冷却水の温度が低下する場合に、サーモスタットの診断を的確に行うことができない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンの暖機完了後においても、温度調整弁の診断を的確に行うことができる診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る診断装置は、車両(1)のエンジン(20)に供給する冷却水の温度を調整する温度調整弁(45)の診断装置(10)であって、前記エンジンから排出された冷却水である排出冷却水の温度を取得する水温取得部(11)と、前記排出冷却水の温度と閾値とを比較して前記温度調整弁を診断する診断部(141)と、前記診断部による診断を保留する保留部(15)と、前記エンジンの暖機完了後の冷却水の受熱量を算出する受熱量算出部(18)と、前記エンジンの暖機完了後の冷却水の放熱量を算出する放熱量算出部(19)と、を備える。前記保留部は、前記放熱量算出部によって算出された放熱量が前記受熱量算出部によって算出された受熱量よりも大きい場合に、前記温度調整弁が正常であっても前記車両の運転条件によって前記排出冷却水の温度が前記閾値よりも低くなると推定、前記診断部による診断を保留する。
本発明に係る診断装置では、温度調整弁が正常であっても車両の運転条件によって排出冷却水の温度が閾値よりも低くなると推定される場合に、診断部による診断を保留する。したがって、診断部が、排出冷却水の温度と閾値とを比較して温度調整弁を診断する場合でも、温度調整弁の診断を的確に行うことが可能となる。
本発明によれば、エンジンの暖機完了後においても、温度調整弁の診断を的確に行うことができる診断装置を提供することができる。
実施形態に係るECUを搭載した車両を示す模式図である。 図1のECUを示す機能ブロック図である。 図1のエンジンの運転領域を説明する説明図である。 図1のECUによるサーモスタットの診断の許可又は保留の決定ロジックを示す説明図である。 図1のエンジンの運転状態の変化と、サーモスタットの診断の許可又は保留を示すタイムチャートである。 図1のECUが実行する処理を示すフローチャートである。 保留解除促進制御の実行に伴う冷却水の温度変化を示すタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照しながら、実施形態に係るECU10と、ECU10を搭載した車両1について説明する。車両1は、動力源としてエンジン20及び走行用モータ30を搭載する所謂ハイブリッド自動車である。
エンジン20は、例えばガソリンを燃料とする内燃機関であり、シリンダヘッド21と、シリンダブロック22と、を有している。エンジン20は、複数の気筒(不図示)を有しており、各気筒が吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程の各行程を繰り返し行うことによってトルクを発生させる。当該トルクは、エンジン20が有するクランク軸(不図示)を介して出力され、車両1の走行に用いられる。
走行用モータ30は、電力の供給を受けてトルクを発生させる電動モータである。走行用モータ30は、例えば三相交流モータが用いられ、ECU10から供給される電気信号に基づいてトルクを発生させる。走行用モータ30は、単独で発生させるトルクによって車両1の車軸(不図示)を回転させて車両1を走行させたり、エンジン20を補助するようにトルクを発生させて車両1を走行させたりすることができる。
この他にも、車両1は、冷却装置40と、暖房装置60と、を搭載している。
冷却装置40は、燃焼行程において多量の燃焼熱を発生させるエンジン20を冷却し、適温に維持する装置である。冷却装置40は、ウォータポンプ41と、エンジン冷却流路42と、循環流路43と、バイパス流路44と、ラジエータ46と、を有している。
ウォータポンプ41は、冷却水を圧送する流体機械である。当該冷却水は、不凍液であるLLCを含有している。ウォータポンプ41は、エンジン20の出力の一部を、クランク軸を介して受けることで回転駆動する。ウォータポンプ41の回転駆動により、ウォータポンプ41の上流側から供給される冷却水は加圧されて下流側に送給される。
エンジン冷却流路42は、エンジン20の内部に形成された冷却水の流路である。例えば、シリンダブロック22の内部には、各気筒の周囲を包み込むようにエンジン冷却流路42が形成されている。
循環流路43は、配管の内部に形成された冷却水の流路である。当該配管は、その一端がエンジン冷却流路42の下流端に接続され、他端がウォータポンプ41に接続されている。これにより、循環流路43は、エンジン冷却流路42とともにエンジン20に冷却水を循環させる流路となっている。循環流路43は、エンジン冷却流路42の下流端から後述するラジエータ46まで延びる第1循環流路431と、ラジエータ46からウォータポンプ41まで延びる第2循環流路432と、からなる。
バイパス流路44は、配管の内部に形成された冷却水の流路である。当該配管は、第1循環流路431を形成する配管の途中にその一端が接続され、第2循環流路432を形成する配管の途中にその他端が接続されている。これにより、バイパス流路44は、第1循環流路431から分岐するとともに、ラジエータ46を迂回して第2循環流路432の途中に合流する流路となっている。
ラジエータ46は、循環流路43に設けられた熱交換器である。ラジエータ46は、内部に冷却水を流す金属製のチューブ(不図示)と、金属板を折り曲げることで形成されたコルゲートフィン(不図示)とを交互に積層することで形成されている。ラジエータ46には、隣接するラジエータファン47から空気が送り込まれる。この空気は、隣り合うチューブ間を流れてラジエータ46を通過し、当該チューブの内部を流れる冷却水と熱交換を行う。これにより、ラジエータ46を流れる冷却水が冷却され、その温度が低下する。
暖房装置60は、車両1の車室内の暖房を行う装置である。暖房装置60は、ヒータコア61と、暖房ブロア62と、を有している。
ヒータコア61はバイパス流路44の途中に設けられた熱交換器である。ヒータコア61は、内部に冷却水を流す金属製のチューブ(不図示)と、金属板を折り曲げることで形成されたコルゲートフィン(不図示)と、交互に積層することで形成されている。ヒータコア61には、隣接する暖房ブロア62によって車室内又は車外から取り込んだ空気が送り込まれる。この空気は、隣り合うチューブ間を流れてヒータコア61を通過し、当該チューブの内部を流れる冷却水と熱交換を行う。これにより、チューブ間を流れる空気が加熱され、その温度が上昇する。
また、循環流路43を形成する配管からバイパス流路44を形成する配管が分岐する部分には、サーモスタット45が配置されている。サーモスタット45は弁体(不図示)を有しており、当該弁体がその近傍の冷却水の温度に感応して移動するように構成されている。サーモスタット45は、当該弁体の移動によって閉状態と開状態とに切り替えられるように構成されている。そして、サーモスタット45は、冷却水の温度に基づいて、ラジエータ46を介してエンジン20に供給される冷却水の流量と、バイパス流路44を介してエンジン20に供給される冷却水の流量との比を調整する。
引き続き図1を参照しながら、以上のように構成された冷却装置40及び暖房装置60の動作について説明する。
燃料の供給を受けてエンジン20が始動すると、燃焼行程において発生する多量の燃焼熱によってエンジン20の温度が徐々に上昇する。ウォータポンプ41は、クランク軸を介して出力を受け、回転駆動する。これにより、第2循環流路432の冷却水が加圧され、エンジン20のエンジン冷却流路42に送給される。
冷却水は、エンジン冷却流路42を流れる間に、シリンダヘッド21やシリンダブロック22と熱交換を行う。これにより、シリンダヘッド21やシリンダブロック22は熱を奪われて冷却される一方で、冷却水は受熱して温度が上昇する。
エンジン20が始動して間もない状態では、エンジン20の温度は比較的低いため、エンジン冷却流路42から排出されて第1循環流路431を流れる冷却水(排出冷却水)の温度も比較的低いものとなる。この場合、サーモスタット45の弁体は、第1循環流路431の下流側を閉塞するとともに、バイパス流路44側を開放する位置に配置される。
これにより、エンジン20から排出された冷却水は、ラジエータ46に供給されることなくバイパス流路44を流れ、第2循環流路432に供給される。すなわち、エンジン20の温度が比較的低い状態では、冷却水はラジエータ46を迂回しながら循環する。この場合、冷却水はラジエータ46によって冷却されないため、エンジン冷却流路42に供給されてもエンジン20を過度に冷却することがない。したがって、エンジン20の始動時における暖機が冷却水によって阻害されることはない。
一方、エンジン20の温度が適温以上となった状態では、エンジン冷却流路42から排出される冷却水の温度も比較的高いものとなる。この場合、サーモスタット45の弁体は、第1循環流路431の下流側及びバイパス流路44の双方を開放する位置に配置される。
これにより、エンジン20から排出された冷却水は、その一部がラジエータ46に供給され、残部がバイパス流路44を流れて第2循環流路432に供給される。すなわち、エンジン20が適温以上となった状態では、ラジエータ46に供給された冷却水は冷却されるとともに、残部の冷却水はラジエータ46を迂回して流れる。これらの冷却水は、第2循環流路432において合流し、ウォータポンプ41によって加圧されて再びエンジン冷却流路42に送給される。
前述したように、バイパス流路44を流れる冷却水は、ヒータコア61を通過する際に空気と熱交換する。この熱交換によって加熱されて温度上昇した空気は、ダクト(不図示)によって車両1の車室内に導かれ、車室内の暖房に用いられる。
続いて、図2を参照しながら、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)10について説明する。ECU10は、その一部又は全部が、アナログ回路で構成されるか、デジタルプロセッサとして構成される。いずれにしても、受信した信号に基づいて制御信号を出力する機能を果たすため、ECU10には機能的な制御ブロックが構成される。
図2は、ECU10を機能的な制御ブロック図として示している。尚、ECU10を構成するアナログ回路又はデジタルプロセッサに組み込まれるソフトウェアのモジュールは、必ずしも図2に示される制御ブロックのように分割されている必要はない。すなわち、実際のアナログ回路やモジュールは、図2に示される複数の制御ブロックの働きをするものとして構成されていても構わず、更に細分化されていても構わない。後述する処理を実行できるように構成されていれば、ECU10の内部の実際の構成は当業者が適宜変更できるものである。
ECU10は、水温センサ51、外気温センサ52、クランク角センサ53及び空燃比センサ54の各センサと電気的に接続されている。水温センサ51は、第1循環流路431に配置され(図1参照)、エンジン20から排出された冷却水の温度に対応する信号を生成して送信するセンサである。外気温センサ52は、車両1のうち外気に触れる部位に配置され(図1参照)、外気温に対応する信号を生成して送信するセンサである。クランク角センサ53は、エンジン20のクランク軸の角度に対応する信号を生成して送信するセンサである。空燃比センサ54は、エンジン20の各気筒から排出された燃焼ガスの酸素濃度に対応する信号を生成して送信するセンサである。
ECU10は、エンジン20、走行用モータ30、暖房ブロア62、ラジエータファン47及び報知装置70の各車載機器とも電気的に接続されている。報知装置70は、車両1の乗員に対して種々の報知を行うための装置であり、表示パネルやブザー等、公知の機器によって構成される。ECU10は、制御信号を送信して、各車載機器の駆動を制御する。
尚、本願において「電気的に接続」とは、信号線によって互いに接続された形態に限定されるものではなく、無線で互いに通信可能とされた形態をもその意味に含みうるものとする。
ECU10は、演算部11、記憶部12、カウンタ部13、診断部141、副診断部142、保留部15、保留解除部16、保留解除促進部17、受熱量算出部18及び放熱量算出部19を有している。
演算部11は、各車載機器の制御に必要となる種々の演算を行う部分である。具体的には、演算部11は、運転者によるアクセル(不図示)の踏み込みに応じて、エンジン20や走行用モータ30にトルクを発生させるための演算を行う。また、演算部11は、水温センサ51から受信する信号に基づいて所定の演算を行い、冷却水の温度を取得する。また、演算部11は、外気温センサ52から受信する信号に基づいて所定の演算を行い、外気温を取得する。また、演算部11は、クランク角センサ53から受信する信号に基づいて所定の演算を行い、エンジン20の回転数を取得する。さらに、演算部11は、空燃比センサ54から受信する信号に基づいて所定の演算を行い、エンジン20の気筒内における空燃比や、気筒内に供給される空気の流量等を算出する。
記憶部12は、種々の情報を記憶する部分であり、例えば不揮発性メモリによって構成される。記憶部12にはマップ等の情報が予め記憶されており、当該情報は演算部11によって読み出されて演算に用いられる。また、記憶部12は、演算部11の演算結果を記憶することができる。
カウンタ部13は、種々のカウントを行う部分である。例えば、カウンタ部13は、複数に区分されたエンジン20の運転領域のうち、エンジン20が特定の運転領域で運転した時間長等のカウントを行う。
診断部141は、サーモスタット45の診断を行う部分である。具体的には、診断部141は、サーモスタット45の弁体が正常に移動できず、前述した閉状態と開状態とを切り替えられない異常があるか否かの診断を行う。
副診断部142は、診断部141による診断が保留されている場合に、サーモスタット45の診断を行う部分である。後述するように、副診断部142は、冷却水の温度に基づいて、サーモスタット45に異常があるか否かの診断を行う。
保留部15は、診断部141による診断を保留する部分である。後述するように、保留部15は、誤診断を生じるおそれがある場合は、診断部141によるサーモスタット45の診断を保留する。
保留解除部16は、保留部15が診断部141による診断を保留している場合に、当該保留を解除させる部分である。具体的には、保留解除部16は、冷却水の温度が上昇したことに基づいて、誤診断を生じるおそれが解消したと判断して、保留部15による保留を解除させる。
保留解除促進部17は、保留解除部16による保留の解除を促進するように、エンジン20や走行用モータ30等の車載機器を制御する部分である。具体的には、保留解除促進部17は、冷却水が外部から受ける熱の量(受熱量)の増加、及び、冷却水が外部に放出する熱の量(放熱量)の減少の少なくとも一方がなされるように車載機器を制御する保留解除促進制御を実行する。
受熱量算出部18は、冷却水の受熱量を算出する部分である。後述するように、受熱量算出部18は、エンジン20の回転数等に基づいて受熱量を算出する。
放熱量算出部19は、冷却水の放熱量を算出する部分である。後述するように、放熱量算出部19は、外気温等に基づいて放熱量を算出する。
続いて、図3を参照しながら、エンジン20の運転領域と冷却水の受熱量との関係について説明する。
図3は、エンジン20の回転数が横軸にプロットされ、エンジン20が取り込む空気の量が縦軸にプロットされた受熱量Qrcマップを図示している。当該受熱量Qrcマップは、ECU10の記憶部12に記憶されている。エンジン20が各回転数において取り込む空気量は、実線WOT(Wide Open throttle:スロットル弁の全開状態)で示される値が上限となる。
エンジン20が、実線Qrc1,Qrc2,Qrc0,Qrc3に沿って運転する場合、冷却水の受熱量QrcはそれぞれQrc1,Qrc2,Qrc0,Qrc3となる。受熱量Qrc1,Qrc2,Qrc0,Qrc3は、この順序で小さくなる値である。すなわち、図3に示されるマップでは、エンジン20が運転している領域が右上にあるほど、冷却水の受熱量Qrcは大きな値となる。また、図3に示されるマップは、エンジン20が取り込む空気量に代えて、エンジン20が発生させるトルクをその縦軸にプロットすることでも、同様のものを作成することができる。
ここで、冷却水の受熱量QrcがQrc0よりも大きな値となるA領域(受熱量Qrc1,Qrc2が属する領域)でエンジン20が運転している場合、冷却水の受熱量Qrcは放熱量Qrdよりも大きくなる。この場合、その熱収支に基づいて、冷却水の温度が上昇する傾向がある。
これに対し、冷却水の受熱量QrcがQrc0よりも小さな値となるB領域(受熱量Qrc3が属する領域)でエンジン20が運転している場合、冷却水の受熱量Qrcは放熱量Qrdよりも小さくなる。この場合、その熱収支に基づいて、冷却水の温度が低下する傾向がある。すなわち、受熱量Qrc0は、それを境として冷却水の温度が上昇又は低下に転じる閾値となる。
エンジン20がB領域で運転しており、エンジン20から排出される冷却水の温度が低下している状態では、それがサーモスタット45の異常によるものか、又は、それ以外の原因によるものかの判別が困難となる。したがって、このような状態でサーモスタット45の診断を行うと、その診断結果が誤ったものとなる懸念が高まる。エンジン20がB領域で運転している頻度が高い場合は、サーモスタット45の診断を保留することが好ましい。
続いて、図4及び図5を参照しながら、サーモスタット45の診断の許可と保留の決定について説明する。
ECU10の受熱量算出部18(図2参照)は、図4に示されるように、エンジン20の回転数とエンジン20が取り込むと空気量とを、記憶部12に記憶された受熱量Qrcマップと照合する。これにより、そのエンジン20の運転状態における冷却水の受熱量Qrcが得られる。
また、ECU10の放熱量算出部19(図2参照)は、エンジン20の回転数を熱通過率hマップと照合する。熱通過率hは、冷却水から外気に伝達される熱を算出する際に用いられる定数である。熱通過率hは、循環流路43やバイパス流路44を形成する配管の材料特性や形状を考慮して予め実験的に同定されており、冷却水の流速と相関を有するものである。本実施形態では、冷却水を圧送するウォータポンプ41は、エンジン20の出力を受けて回転駆動するものであるから、冷却水の流速はエンジン20の回転数と相関を有する。したがって、ここでの熱通過率hマップは、エンジン20の回転数と、当該回転数における熱通過率hとを対応させたものとなっている。エンジン20の回転数を熱通過率hマップと照合することにより、熱通過率hが得られる。
さらに、放熱量算出部19は、外気温と冷却水の温度との差分である温度差ΔTを算出する。そして、放熱量算出部19は、この温度差ΔTと熱通過率hとを乗じることによって、冷却水の放熱量Qrdを得る。
ECU10は、以上のようにして得た冷却水の受熱量Qrcと、放熱量Qrdとの比較を行う。放熱量Qrdが受熱量Qrcよりも大きい場合、エンジン20は図3に示されるB領域で運転していることとなり、冷却水の温度が低下する傾向がある。
そして、ECU10は、エンジン20が運転している所定期間において、放熱量Qrdが受熱量Qrcよりも大きい状態になった時間Trdを算出するとともに、当該所定期間の時間長に対する時間Trdの比率を算出する。ECU10は、この比率が50%以上か否かを判断する。この比率が50%以上を超えている場合、エンジン20が頻繁にB領域で運転しており、サーモスタット45の診断結果が誤ったものとなる懸念が大きいことから、ECU10の保留部15は、診断部141による診断を保留する。一方、所定期間の時間長に対する時間Trdの比率が50%に満たない場合、サーモスタット45の診断結果が誤ったものとなる懸念は小さいことから、ECU10の保留部15は、診断部141による診断を保留しない(診断を許可する)。
図5には、サーモスタット45の診断の許可と保留との変化が、時間の変化とともに図示されている。図5に示されるように、時刻t0から時刻t1の間は、ECU10はエンジン20を運転させてトルクT1を発生させている。また、ECU10のカウンタ部13(図2参照)は、時刻t0からのエンジン20の運転時間をカウントする。時刻t0から時刻t1の間は、エンジン20が図3に示されるB領域で運転することがないため、エンジン20が運転している時間長(全体)に対する時間Trd(B領域)の比率は50%に満たない。この場合、ECU10の保留部15は、診断部141による診断を保留しない(診断を許可する)。
時刻t1で、車両1が、走行用モータ30が発生させるトルクのみによって走行するモードに移行すると、ECU1はエンジン20の運転を停止させる。このため、エンジン20が発生させるトルクは時刻t1でゼロとなる。エンジン20において新たな燃焼熱が発生しなくなることで、冷却水の受熱量が減少し、エンジン20がB領域で運転する頻度が徐々に高まる。ECU10のカウンタ部13は、エンジン20がB領域で運転している時間Trdのカウントを開始する。
時刻t2で、エンジン20が運転している全体の時間長に対する時間Trdの比率が50%に達すると、ECU10の保留部15は、診断部141による診断を保留する。これにより、誤診断が生じる懸念が高い状況でのサーモスタット45の診断が保留される。すなわち、時刻t2以降のエンジン20の運転条件は、時刻t2までのエンジン20の運転条件よりも冷却水の温度が低下するものになっている。
続いて、図6及び図7を参照しながら、ECU10が実行する処理の流れについて説明する。図6は、エンジン20の暖機完了後に、ECU10が実行する処理を示したフローチャートである。尚、以下では簡便のため、詳細にはECU10の演算部11等が実行している処理も、総括してECU10が実行するものとして説明する。
まず、ECU10は、ステップS1で、冷却水の温度Twが、予め定められた閾値よりも低いか否かを判定する。冷却水の温度Twが当該閾値よりも低くないと判定した場合(S1:No)、ECU10はステップS9の処理に進み、サーモスタット45の診断の保留は不要と判断する(診断を許可する)。一方、ステップS1で、冷却水の温度Twが、予め定められた閾値よりも低いと判定した場合(S1:Yes)、ECU10はステップS2の処理に進む。
次に、ECU10は、ステップS2で、エンジン20が図3に示されるB領域で運転している比率が50%以上か否かを判定する。当該比率が50%以上であると判定した場合、ECU10はステップS3の処理に進む。
次に、ECU10は、ステップS3で、サーモスタット45の診断を保留する。すなわち、前述したステップS2で、エンジン20が頻繁にB領域で運転しており、当該診断の結果が誤ったものとなる懸念が大きいと判定されたことから、ECU10は当該診断を保留する。
次に、ECU10は、ステップS4で、保留解除促進制御を実行する。前述したように、この保留解除促進制御では、冷却水の受熱量の増加、及び、冷却水の放熱量の減少の少なくとも一方がなされるように車載機器が制御される。本実施形態では、ECU10は、暖房装置60の暖房ブロア62の駆動を停止する。これにより、冷却水がヒータコア61において空気によって奪われる熱量が減少するため、冷却水の放熱量が減少する。
このように保留解除促進制御を実行した場合の冷却水の温度Twの例を図7に示す。図7では、サーモスタット45に異常がある場合の冷却水の温度Twとその時間微分値が実線で示され、サーモスタット45が正常である場合の冷却水の温度Twとその時間微分値が破線で示されている。
サーモスタット45の診断を保留した直後の冷却水の温度TwがTw1であった場合に、ECU10が、時刻t3から時刻t4にかけて、前述した保留解除促進制御を実行したものとする。この場合、冷却水の放熱量が減少するため、サーモスタット45が正常であれば、冷却水の温度Twは上昇傾向を示す。一方、サーモスタット45に異常がある場合は、前述した保留解除促進制御が実行されても、水温センサ51が配置された部位における冷却水の温度Twは影響を受けない。
ここでは、ECU10は、保留解除促進制御をした結果、冷却水の温度Twが閾値Tw0以上となれば、冷却水の温度Twが正常に変化したと判定する。また、冷却水の温度Twの時間微分値が閾値A0以上となったことをもって、冷却水の温度Twが正常に変化したと判定してもよい。
再び図6を参照しながら説明する。ECU10は、次のステップS5で、保留解除促進制御を実行した結果、冷却水温度が正常に変化したか否かを判定する。図7に破線で示されるように、保留解除促進制御を実行したことで冷却水の温度Twが上昇傾向を示した場合(S5:Yes)、ECU10は、ステップS8に進み、サーモスタット45の診断の保留を解除し、当該診断を再開する。一方、保留解除促進制御を実行したにもかかわらず、図7に実線で示されるように冷却水の温度Twが上昇傾向を示さなかった場合(S5:No)、ECU10は、ステップS6の処理に進む。
次に、ECU10は、ステップS6で、サーモスタット45に異常があると診断する。ECU10は、この診断に基づき、次のステップS7で報知装置70を動作させ、車両1のユーザに点検等を促すことができる。
これに対し、ステップS2で、エンジン20がB領域で運転している比率が50%以上ではないと判定した場合(S2:No)、ECU10は、ステップS6,S7の処理に進む。すなわち、冷却水の温度Twが閾値よりも低いにもかかわらず、それが、エンジン20が頻繁にB領域で運転していることが原因ではない場合も、サーモスタット45に異常があると判断できる。したがってこの場合も、ECU10は、報知装置70を動作させ、車両1のユーザに点検等を促す。
以上のように、本実施形態に係るECU10では、サーモスタット45が正常であっても車両1の運転条件によって排出冷却水の温度が閾値よりも低くなると推定される場合に、診断部141による診断を保留する。したがって、ECU10によれば、エンジン20の暖機完了後にサーモスタット45の異常以外の原因で排出冷却水の温度が低下する運転条件で車両1が運転している場合は、診断部141による診断を保留し、サーモスタット45の診断を的確に行うことが可能となる。
また、ECU10は、エンジン20の暖機完了後の冷却水の受熱量Qrcを算出する受熱量算出部18と、エンジン20の暖機完了後の冷却水の放熱量Qrdを算出する放熱量算出部19と、を備える。保留部15は、放熱量算出部19によって算出された放熱量Qrdが受熱量算出部18によって算出された受熱量Qrcよりも大きい場合に、診断部141による診断を保留する。
この構成によれば、放熱量Qrdが受熱量Qrcよりも大きいことに基づいて、サーモスタット45が正常であっても排出冷却水の温度が低下することを推定することが可能となる。したがって、放熱量Qrdが受熱量Qrcよりも大きい場合は診断部141による診断を保留することで、サーモスタット45の診断を的確に行うことが可能となる。
また、受熱量算出部18は、エンジン20の暖機完了後の予め定められた所定期間における冷却水の受熱量Qrcを算出し、放熱量算出部19は、所定期間における冷却水の受熱量Qrcを算出する。
この構成によれば、当該予め定められた所定期間における冷却水の受熱量Qrcと受熱量Qrcとを算出するように設定することで、ECU10の処理負荷を軽減しながらも、サーモスタット45が正常であっても排出冷却水の温度が低下することを推定することが可能となる。
また、保留部15は、所定期間の時間長に対する、該所定期間において放熱量算出部19によって算出された放熱量Qrdが受熱量算出部18によって算出された受熱量Qrcよりも大きい状態である時間Trdの比率が、50%よりも大きい場合に、診断部141による診断を保留する。
この構成によれば、所定期間の時間長に対する、放熱量Qrdが受熱量Qrcよりも大きい状態である時間Trdの比率が50%よりも大きいことに基づいて、サーモスタット45が正常であっても排出冷却水の温度が低下することを推定することが可能となる。したがって、当該比率が50%よりも大きい場合は診断部141による診断を保留することで、サーモスタット45の診断を的確に行うことができる。
また、ECU10は、排出冷却水の温度が上昇したことに基づいて保留部15による保留を解除させる保留解除部16を備える。
この構成によれば、排出冷却水の温度が、誤った診断が行われる懸念が小さい水準まで上昇した場合に診断部141の診断の保留を解除し、サーモスタット45の診断を再開することが可能になる。
また、ECU10は、診断部141による診断が保留されている場合に、冷却水の受熱量Qrcの増加、及び、冷却水の放熱量Qrdの減少の少なくとも一方を行う保留解除促進制御を実行する保留解除促進部17を備える。
この構成によれば、排出冷却水の温度を積極的に上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能になる。
また、ECU10は、診断部141による診断が保留されている場合にサーモスタット45の診断を行う副診断部142を備える。副診断部142は、保留解除促進部17が保留解除促進制御を実行しても排出冷却水の温度が上昇しない場合に、サーモスタット45に異常があると診断する。
この構成によれば、保留解除促進制御を実行してサーモスタット45の診断を再開しようとしながらも、その際の排出冷却水の温度変化に基づいて、サーモスタット45の異常の有無を診断することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
例えば、上記実施形態では、保留解除促進部17は、保留解除促進制御として暖房装置60の暖房ブロア62の駆動を停止しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、保留解除促進部17は、保留解除促進制御として、車両1の停車中に、エンジン20への燃料の供給を停止するアイドルストップ運転を禁止することによって、冷却水の受熱量Qrcを増加させてもよい。
このようなアイドルストップ運転は、車両1の燃費向上策の一つとして広く普及している。アイドルストップ運転中はエンジン20において新たな燃焼熱が発生しないため、冷却水の受熱量Qrcが減少する。
これに対し、保留解除促進制御としてアイドルストップ運転を禁止することで、車両1の停車中もエンジン20への燃料の供給が行われるため、新たな燃焼熱を発生させて冷却水の受熱量Qrcを増加させることができる。この結果、排出冷却水の温度を上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能となる。
また、保留解除促進部17は、保留解除促進制御として、車両1の停車中にエンジン20の回転数を上昇させることによって、冷却水の受熱量Qrcを増加させてもよい。
車両1の停車中にエンジン20の回転数を上昇させるためには、エンジン20に供給する燃料を増加させる必要がある。エンジン20に多量の燃料が供給されることで、より大きな燃焼熱を発生させて冷却水の受熱量Qrcを増加させることができる。この結果、排出冷却水の温度を上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能となる。
また、保留解除促進部17は、車両1の走行中にエンジン20への燃料供給を停止する燃料カット運転を抑制することによって、冷却水の受熱量Qrcを増加させてもよい。
車両1の走行中に、エンジン20への燃料供給を停止する燃料カット運転も、車両1の燃費向上策の一つとして広く普及している。この燃料カット運転中は、エンジン20において新たな燃焼熱が発生しないため、冷却水の受熱量Qrcが減少する。
これに対し、保留解除促進部17が保留解除促進制御として燃料カット運転を抑制することで、エンジン20への燃料の供給が行われるため、新たな燃焼熱を発生させて冷却水の受熱量Qrcを増加させることができる。この結果、排出冷却水の温度を上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能となる。
また、保留解除促進部17は、車両1の走行中に走行用のトルクを発生させてエンジン20を補助する走行用モータ30の駆動を抑制することによって、冷却水の受熱量を増加させてもよい。
エンジン20及び走行用モータ30が発生させたトルクによって車両1が走行している状態では、エンジン20が発生させたトルクのみによって車両1が走行している状態に比べて、エンジン20に供給する必要がある燃料は少なくなる。このため、エンジン20において発生する燃焼熱も小さくなり、冷却水の受熱量Qrcが減少する。
これに対し、保留解除促進部17が保留解除促進制御として走行用モータ30の駆動を抑制することで、エンジン20に供給される燃料の量が増加するため、大きな燃焼熱を発生させて冷却水の受熱量Qrcを増加させることができる。この結果、排出冷却水の温度を上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能となる。
また、保留解除促進部17は、エンジン20における燃料の点火時期を遅角させることによって、冷却水の受熱量Qrcを増加させてもよい。
保留解除促進部17が保留解除促進制御としてエンジン20における燃料の点火時期を遅角させることで、エンジン20において運動エネルギへの変換効率を低下させるとともに、熱エネルギを増加させることが可能となる。この結果、排出冷却水の温度を上昇させ、診断部141によるサーモスタット45の診断を迅速に再開することが可能となる。
1:車両
10:ECU(診断装置)
11:演算部(水温度取得部)
141:診断部
142:副診断部
15:保留部
16:保留解除部
17:保留解除促進部
18:受熱量算出部
19:放熱量算出部
20:エンジン
30:走行用モータ(電動モータ)
43:循環流路
44:バイパス流路
45:サーモスタット(温度調整弁)
46:ラジエータ
60:暖房装置

Claims (12)

  1. 車両(1)のエンジン(20)に供給する冷却水の温度を調整する温度調整弁(45)の診断装置(10)であって、
    前記エンジンから排出された冷却水である排出冷却水の温度を取得する水温取得部(11)と、
    前記排出冷却水の温度と閾値とを比較して前記温度調整弁を診断する診断部(141)と、
    前記診断部による診断を保留する保留部(15)と、
    前記エンジンの暖機完了後の冷却水の受熱量を算出する受熱量算出部(18)と、
    前記エンジンの暖機完了後の冷却水の放熱量を算出する放熱量算出部(19)と、を備え、
    前記保留部は、前記放熱量算出部によって算出された放熱量が前記受熱量算出部によって算出された受熱量よりも大きい場合に、前記温度調整弁が正常であっても前記車両の運転条件によって前記排出冷却水の温度が前記閾値よりも低くなると推定、前記診断部による診断を保留することを特徴とする診断装置。
  2. 前記受熱量算出部は、前記エンジンの暖機完了後の予め定められた所定期間における冷却水の受熱量を算出し、
    前記放熱量算出部は、前記所定期間における冷却水の熱量を算出することを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  3. 前記保留部は、前記所定期間の時間長に対する、該所定期間において前記放熱量算出部によって算出された放熱量が前記受熱量算出部によって算出された受熱量よりも大きい状態である時間長の比率が、予め定められた値よりも大きい場合に、前記診断部による診断を保留することを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  4. 前記排出冷却水の温度が上昇したことに基づいて前記保留部による保留を解除させる保留解除部を備えることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  5. 前記診断部による診断が保留されている場合に、冷却水の受熱量の増加、及び冷却水の放熱量の減少の少なくとも一方を行う保留解除促進制御を実行する保留解除促進部(17)を備えることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  6. 前記保留解除促進部は、前記車両の停車中に前記エンジンへの燃料供給を停止するアイドルストップ運転を禁止することによって、冷却水の受熱量を増加させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  7. 前記保留解除促進部は、前記車両の停車中に前記エンジンの回転数を上昇させることによって、冷却水の受熱量を増加させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  8. 前記保留解除促進部は、前記車両の走行中に前記エンジンへの燃料供給を停止する燃料カット運転を抑制することによって、冷却水の受熱量を増加させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  9. 前記保留解除促進部は、前記車両の走行中に走行用のトルクを発生させて前記エンジンを補助する電動モータ(30)の駆動を抑制することによって、冷却水の受熱量を増加させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  10. 前記保留解除促進部は、前記エンジンにおける燃料の点火時期を遅角させることによって、冷却水の受熱量を増加させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  11. 前記保留解除促進部は、冷却水を熱源として前記車両の車室内の暖房を行う暖房装置(60)の運転を抑制することによって、冷却水の放熱量を減少させることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  12. 前記診断部による診断が保留されている場合に前記温度調整弁の診断を行う副診断部(142)を備え、
    前記副診断部は、前記保留解除促進部が前記保留解除促進制御を実行しても排出冷却水の温度が上昇しない場合に、前記温度調整弁に異常があると診断することを特徴とする請求項に記載の診断装置。
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